【7大総合商社中間決算ランキング2019年最新版】三菱商事が首位陥落。勢力図に変化あり?

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最終更新日:2023年10月27日

【7大総合商社中間決算ランキング2019年最新版】三菱商事が首位陥落。勢力図に変化あり?

例年、就活生から絶大な人気を集めている総合商社。

11月に入り、各社の2019年度第2四半期決算が揃いました。

昨年(2018年度)は7社中6社が過去最高の純利益を達成するなど好調だった総合商社業界ですが、今年の上半期は大きな変動のある期となりました。

そこで今回は、各社の決算資料やIR情報をもとに、"7大総合商社各社の2019年度第2四半期決算"をまとめました。

IR情報と聞くと、「なんだか難しそう」、「読んでも理解できない」と感じる就活生もいるかと思いますが、今回は会計知識の乏しい就活生でも理解できるように執筆してありますので、ぜひ最後までご覧ください。

総合商社は各社ともビジネスモデルに大きな違いはないため、「各社の得意領域はどこなのか?、全体の利益はどのように構成されているのか?」という観点を理解することが"志望度のアピール"に繋がりますので、その観点も踏まえて読み進めていただればと思います。

※本記事は決算に関する情報を取り扱っているため、専門的な用語を知らない方は以下で用語の意味を確認してから記事を読み進めてください。

◆「純利益」とは

→「売上金額からすべての費用を差し引いたあと、最終的に企業の手元に残るもうけ金」を指します。つまり、企業がその期間に稼ぎ出した「最終的な利益」のことです。

◆「連結純利益」とは

→「企業のグループ全体の純利益」を指します。すなわち、「親会社本体の純利益に、その企業の子会社・関連会社の純利益を加算(連結)したもの」のことです。

◆「第2四半期決算」とは
→1Q(4~6月)と2Q(7~9月)の決算を累計したものを指します。「中間(連結)決算・上半期決算」とも表記されますが、本記事では「第2四半期決算」で統一して表記しています。

 

◆「通期決算」とは
→1年間を通した企業の決算を指します。通期決算は途中で修正することもあり、「上方修正・下方修正」の2種類があります。

※「純利益・決算」のより詳細な解説を確認したい方は、以下の記事をご覧ください。
【総合商社・決算速報!】2018年3月期・第3Q決算を解説!純利益レース実況中継【三菱商事・伊藤忠商事・三井物産・住友商事・丸紅】

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昨年度(2018年度決算)の振り返り

過去4カ年の総合商社の通期決算(連結純利益)

今年度(2019年度)の決算を確認する前に、まずは7大総合商社の過去4カ年(2015年度~2018年度)の通期決算(連結純利益)を確認しておきます。

上記のグラフを見ると、近年は業界全体として業績が好調に推移していることが読み取ることができると思います。

また、2018年度に関しては三井物産を除く6社の最終利益が過去最高を更新しました。

以下、2018年度の各社のトピックスと決算との関連性を簡単にまとめましたので、確認してみてください。

  • 三菱商事
    →千代田化工建設絡みの損失による影響が響いたが、2位の伊藤忠商事とは大きな差をつけた。2017年度に引き続き、2年連続の最高益達成。
  • 伊藤忠商事
    →ユニー・ファミリーマートホールディングスの子会社化による影響もあり、初めて5,000億円の大台突破。
  • 三井物産
    →7大総合商社の中で唯一、過去最高の最終利益を更新できず。米子会社の火災事故による損失計上などが響いた。
  • 住友商事
    →米国タイヤ事業関連の変化はあったが、2017年度に引き続き2年連続の最高益達成。
  • 丸紅
    →収益に関しては7大総合商社の中で唯一マイナスを計上。パルプ事業などが牽引し、最終利益に関しては過去最高を更新。
  • 豊田通商
    →自動車関連の事業が好調であり、2年連続で最高益を達成。
  • 双日
    →資源・エネルギー事業の好調が影響し、最高益を達成。ただ、同じ7大総合商社の豊田通商の連結純利益と比較すると、1/2程度の数値となっている。

このデータを見れば、「今年度(2019年度)も好調に推移していくだろう」と考える方も多いのではないでしょうか。

では実際はどうだったのか、2019年度第2四半期決算をみていきましょう。

【2019年度第2四半期決算】7大総合商社各社の連結純利益

過去4カ年の総合商社の第2四半期決算(連結純利益)

上記のグラフは過去4カ年の第2四半期決算(連結純利益)になります。

こちらに関しては参考程度に見ていただければと思いますが、"首位が入れ替わっていること"が読み取れると思います。

そこで、今年(2019年度)だけにフォーカスしてみると以下のような結果となっています。

  • 三菱商事:2,424億円(前年同期比21%の減益)
  • 伊藤忠商事:2,891億円(前年同期比12%の増益)
  • 三井物産:2,342億円(前年同期比5%の増益)
  • 住友商事:1,524億円(前年同期比15%の減益)
  • 丸紅:1,118億円(前年同期比26%の減益)
  • 豊田通商:791億円(前年同期比1%の増益)
  • 双日:295億円(前年同期比21%の減益)

上述した通り、三菱商事と入れ替わり伊藤忠商事が首位に躍り出たことが分かると思いますが、前年同期比を見ても伊藤忠商事が大幅に純利益を伸ばしていることが読み取れます。

また、7社中4社が前年同期比で減益、それも4社とも二桁(パーセンテージ)の減益となっているように、業界全体としてかなり苦しんだ2019年上半期だったようです。

7社合計の純利益に関しても約1兆1384億円となり、前年同期比で8%減という結果となりました。

2019年度上半期の総合商社業界全体のトピックスに関しては以下のようになります。

トピックス

◆業界全体として不調傾向となった主な要因は以下の3点
→アメリカと中国の貿易摩擦などを背景とした世界経済の減速

→石炭などの資源価格の下落
→自動車関連の分野や化学品の取り引きの減少

それでは、ここからは7大総合商社各社の今年(2019年度)の第2四半期決算を順番に確認していきます。

【三菱商事】3年ぶりに首位陥落。原料炭価格下落と石油の不正取引による損失が大きく影響か?

三菱商事

三菱商事の2019年度第2四半期決算は、かなり苦しい結果となりました。

2018年度第2四半期決算が3,093億円だったのに対し、今年度(2019年度第2四半期決算)は2,424億円と、前年同期比で"約21%の減益"という結果が出ています。

その影響により、2019年度第2四半期決算では3年ぶりに伊藤忠商事に首位の座を明け渡し、3位の三井物産にも肉薄される状況となっています。

三菱商事の2019年度第2四半期決算(セグメント別の純利益)

"金属資源分野に強い三菱商事"というだけあり、全体の純利益の1/3以上を金属資源分野が稼いでいます。

ただ、前年同期比と比較してみると、「1,312億円→896億円」と約32%の減益という結果になっています。

この背景には、原料炭価格の下落や生産コストの上昇による影響があるのですが、この金属資源分野の不調が全体の純利益に大きな影響を与えたことは間違いないでしょう。

また、昨年(2018年度第2四半期決算)は229億円の純利益を創出していた石油・化学分野が、今年は一転して221億円の損失となってしまいました。

この背景には、「シンガポールの原油・石油製品トレーディング会社における原油デリバティブ取引関連の損失」が大きく影響しています。

金属資源分野と石油・化学分野の不調とは逆に、前年から大きく利益を伸ばしたのが産業インフラ分野になります。

昨年の326億円の損失に対し、今年は259億円の利益まで戻すことができています。金属資源分野と石油・化学分野の不調を、産業インフラ分野が穴埋めした格好ということができるでしょう。

※ただ、昨年は千代田化工建設絡みの損失による影響が大きかったため、「産業インフラ分野が好調」とは一概には言えないかもしれません。

第2四半期決算の不調を受け、2019年度通期決算の予想も5,200億円と下方修正されています。

4年連続の通期決算首位の座を死守できるかは、下半期の動向に掛かっているでしょう。

三菱商事の「関連記事・選考通過者ES・選考レポート」を確認したい方はこちら

【伊藤忠商事】業界が不調の中、一人勝ち状態で首位を奪還。通期決算でも4年ぶりの首位を狙う!

伊藤忠商事

伊藤忠商事の2019年度第2四半期決算は、「7社の中で一人勝ち」とも言える結果となりました。

7社中4社が前年同期比で減益しているのに対し、「2,580億円→2,891億円」と前年同期比"約12%の成長"を見せ、三菱商事を抜いて3年ぶりに首位(第2四半期決算)を奪還しました。

伊藤忠商事の2019年度第2四半期決算(セグメント別の純利益)

上記のグラフを確認すると「金属分野」が最も大きな割合を占めていますが、この金属分野が前年同期比222億円の増益と好調だったのが、全体の純利益に大きな影響を及ぼしたと読み取ることができるでしょう。

金属分野に関しては石炭価格の下落はあったものの、「鉄鉱石価格の上昇」などの恩恵を受けたことで大きな増益となったようです。

また、"非資源分野に強い伊藤忠商事"と言われているだけあり、今年度の決算に関してもその強みは大きく発揮されたようです。

業界が不調傾向にあった最も大きな要因が「世界的な景気の減速、それに伴う資源価格の下落」にあったのですが、伊藤忠商事の今年の決算における資源分野の割合は約22%と他社よりも低く、且つ国内事業にも強みを持っているため、他社に比べて影響を受けなかったといえるでしょう。

また、元々強みを持っていた「食料や繊維分野」に関しては、今年の第2四半期決算でも引き続き強さを見せつけた格好となっています。

2019年度第2四半期決算では首位に立った伊藤忠商事ですが、通期決算の予想は「5,000億円」と三菱商事を下回る予想となっています。

ただ、上半期の調子を維持すれば通期決算でも伊藤忠商事が首位に立つ可能性は充分あり、熾烈な首位争いが繰り広げられることが予想されるでしょう。

今後の方針に関しては、まずは"伊藤忠商事が強みを持っている既存事業への投資を優先し、次世代投資に関しては事業性を見極めながらポイントを絞って投資を進める"ことで、さらなる成長を目指していくようです。

伊藤忠商事の「関連記事・選考通過者ES・選考レポート」を確認したい方はこちら

【三井物産】資源分野の強さを示し、増益を確保。中核分野の強化でさらなる増益を目指す!

三井物産

三井物産の2019年度第2四半期決算は前年同期比で増益となり、まずまずの結果と言えるでしょう。

伊藤忠商事ほど増益幅は大きくないですが、「2,229億円→2,342億円」と"113億円の増益"を確保することができました。

昨年(2018年度)の通期決算では7大総合商社の中で唯一減益となってしまった三井物産ですが、今年(2019年度)の巻き返しに期待を持てる結果となりました。

三井物産の2019年度第2四半期決算(セグメント別の純利益)

"資源分野に強みを持っている三井物産"は、2019年度第2四半期決算を見ても、全体の純利益の70%以上を「金属資源・エネルギー分野」が占めています。

そしてこの2つの分野がそれぞれ、前年同期比で大幅な増益を確保することに成功しました。

増益の要因としては、「(1)鉄鉱石価格の堅調な推移(2)重油・LNGトレーディングの好調」などが大きく影響しているようです。

※記事内で「資源分野が業界全体として不調」という説明がありますが、資源分野の中でも鉄鉱石は好調であり、原料炭・非鉄といった資源が不調となっています。

一方で「化学品・鉄鋼製品・生活産業」といった分野は芳しくない業績となっています。

この要因としては、「景気減速等に伴い、事業会社の収益が減少したこと」が大きく影響しているようです。

今年(2019年度)の第2四半期決算に関しては、「非資源分野の減益を資源分野の増益でカバーした」という格好になっており、良くも悪くも"全体の純利益は資源分野の業績に掛かっている"と言えるでしょう。

2019年度通期決算に関しては、当初の計画から据え置きの「4,500億円」となっています。

今後のプランとしては、既存事業の基盤強化に加え、その周辺事業の拡大・横展開を通しさらなる成長を目指していくようです。

三井物産の「関連記事・選考通過者ES・選考レポート」を確認したい方はこちら

【住友商事】全体的に低調な結果の上半期。既存事業強化と新規ビジネス創出で今後の躍進を狙う!

住友商事

住友商事の2019年度第2四半期決算は、かなり苦しい結果となりました。

2018年度第2四半期決算が1,793億円だったのに対し、今年度(2019年度第2四半期決算)は1,524億円と、前年同期比で"約15%の減益"という結果が出ています。

業界4位の座は引き続き確保している住友商事ですが、業界TOP3(三菱商事・伊藤忠商事・三井物産)とは差を広げられてしまった格好になっています。

住友商事の2019年度第2四半期決算(セグメント別の純利益)

住友商事は他の総合商社に比べ、"(1)生活・不動産(2)メディア・デジタル分野"に強みを持っていると言われています。

ただ、この2つの分野に限らず、ほとんどの分野が前年同期比で減益という結果になってしまいました。

特に、昨年の第2四半期決算で最も大きな割合を占めていた「資源・化学品分野」が前年同期比132億円の減益となってしまったのが、全体の純利益に大きな影響を与えたようです。

トピックスに目を向けてみると、「(1)北米で鋼管の需要回復が遅れたことによる化学品の取引の減少(2)石炭価格の下落(3)マダガスカルのニッケル鉱山の不振」などが減益の要因として挙げられます。

一方で、減益にならなかったのは7分野中2分野だけであり、生活・不動産分野が前年同期比1億円の増益(微増)、インフラ分野が前年同期比167億円の増益(大幅増加)でした。

第2四半期決算の不調を受け、2019年度通期決算の予想も「3,400億円→3,000億円」へと下方修正されています。

ただ、住友商事は近年「新規事業(次世代新規ビジネスなど)向けの投資」を進めています。

今後は"(1)テクノロジー×イノベーション(2)ヘルスケア(3)社会インフラ"といった成長分野に注力していくなど、この投資関連の事業が今後の躍進・業績拡大の一手となるかもしれません。

住友商事の「関連記事・選考通過者ES・選考レポート」を確認したい方はこちら

【丸紅】穀物分野の不調で大幅な減益に。3年連続通期決算最高益を目指して巻き返しを図る!

丸紅

丸紅の2019年度第2四半期決算は、かなり苦しい結果となりました。

2018年度第2四半期決算が1,520億円だったのに対し、今年度(2019年度第2四半期決算)は1,118億円と、前年同期比で"約26%の減益"という結果が出ています。

この26%の減益という結果は、7大総合商社の中で最も下がり幅の大きい数値となってしまいました。

丸紅の2019年度第2四半期決算(セグメント別の純利益)

"電力・穀物・生活産業分野"に強みを持っていると言われている丸紅。

ただ、丸紅の強みである「穀物分野」に関し、傘下の米穀物大手ガビロンの不適切会計の処理(米国の穀物事業の採算が悪化)が響いたようです。

また、紙パルプの市況が悪化したことも全体の純利益にマイナスの影響を及ぼしていると考えられます。

一方で、前年同期比で大幅な増益となったのが「金属分野」になります。

これは業界全体に共通することなのですが、「豪州鉄鉱石事業の好調による増益」が最も大きな要因とされています。

2019年度第2四半期決算は減益となってしまいましたが、通期決算に関しては当初の計画から据え置きの「2,400億円」となっています。

通期決算で3年連続(2017年度、2018年度と最高益を更新している)の最高益を達成するためには、下半期の巻き返しが鍵となると考えられます。

また、「中期経営戦略(2019~2021年度)」を確認してみると"既存事業・領域の充実を優先させ、新たな領域・ビジネスに参入していく計画"という記載があったため、下半期はこのあたりの戦略にも注目ではないでしょうか。

丸紅の「関連記事・選考通過者ES・選考レポート」を確認したい方はこちら

【豊田通商】安定した業績で増益を確保。次の戦略はアフリカ分野の強みを活かしたシナジー創出!

豊田通商

業界全体が不調傾向にあった中、2019年度第2四半期決算において豊田通商は安定した業績を収めました。

前年同期比では「786億円→791億円」と、"僅かながら増益"という結果で上半期を終えることができました。

豊田通商の2019年度第2四半期決算(セグメント別の純利益)

豊田通商の特徴は、"アフリカ分野に強みを持っている(アフリカビジネスで先行している)"ことでしょう。(IR資料にもアフリカという分野が設けられています)

その強みを持っているアフリカ分野ですが、前年同期比で収益は微増(64億円→68億円)となっています。

豊田通商の今年(2019年度)の第2四半期決算で最も好調だったのが「機械・エネルギー・プラントプロジェクト分野」になり、前年同期比で「120億円→277億円」と200%以上の成長率を見せました。

この背景には、「電力事業における関連会社株式売却益等による増益」があったようです。

ただ一方で、金属分野は大幅な減益となっており、これには「金属資源事業における減損」が背景としてあるようです。

そして2019年度通期決算に関しては、当初の計画から据え置きの「1,500億円」となっています。

アフリカ分野はもちろんですが、今後は「ネクストモビリティー・再生可能エネルギー分野」にも注力していくと言われており、業界の中でも独自の立ち位置を築いていくのはないでしょうか。

豊田通商の「関連記事・選考通過者ES・選考レポート」を確認したい方はこちら

【双日】主力事業が軒並み不調で全体にも影響。成長の継続には下半期の業績が鍵となるか?

双日

双日の2019年度第2四半期決算は、かなり苦しい結果となりました。

2018年度第2四半期決算が371億円だったのに対し、今年度(2019年度第2四半期決算)は295億円と、前年同期比で"約21%の減益"という結果が出ています。

双日の2019年度第2四半期決算(セグメント別の純利益)

日商岩井とニチメンが統合して誕生した双日は、"航空産業・自動車分野"に強みを持っていると言われています。

ただ、この強みを持っている2分野が前年同期比で減益となっています。

また、セグメント別の純利益で最も大きな割合を占めている「金属・資源分野」に関しても、前年同期比で「162億円→98億円」と減益となり、このあたりが全体の純利益に大きく影響したのではないかと読み取ることができます。

この要因としては、「世界経済の減速・資源価格の下落」が大きいと考えられます。

そして今年(2019年度)の通期決算に関してですが、当初の計画から据え置きの「720億円」となっています。

上半期の減益をカバーし、通期決算720億円を達成するため、「徹底的なコストの見直し・実行済み投融資からの収益貢献」を中心に着実な成長に繋げていくようです。

双日の「関連記事・選考通過者ES・選考レポート」を確認したい方はこちら

まとめ

本記事では、各社の決算資料やIR情報をもとに、"7大総合商社各社の2019年度第2四半期決算"をまとめてみました。

様々な変化・トピックスが見受けられた「総合商社業界の2019年度上半期」となりましたので、総合商社志望の就活生の方は、本記事に記載した情報・知識をしっかりと把握しておくことが望ましいでしょう。

ただ、本記事で解説した内容はあくまでも「第2四半期決算という短期的な業績」に過ぎません。

上述した過去4カ年の決算の推移を見ても分かる通り、各社の業績は年々変動がありますので、あくまでも参考程度に本記事の内容を理解していただければと思います。

※また、本記事では「2019年度第2四半期決算」にフォーカスした内容となっています。今後の経営方針などを確認したい方は、各社の企業HP上で掲載している「中期経営計画」をご覧ください。

決算・IR情報に関する記事はこちら

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【20卒慶應義塾経済学部】すーりなさんの就活体験記|2018.7 interview 【20卒慶應義塾経済学部】すーりなさんの就活体験記|2018.7 interview 6月から大手就職サイトがインターンシップサイトという形でオープンされたことを皮切りに、20卒の皆さんも少しずつ「就職活動」をはじめているのではないでしょうか。今回は慶應義塾大学経済学部のすーりなさんに2018年7月にインタビューした内容を掲載します。本記事で同じ20卒の就活生が、今何をしていて、何に悩み、今後何をしようとしているのかが伝わり、少しでも皆さんの就活の役に立てればと思います。慶應義塾大学すーりなさんの履歴書すーりなの履歴書◆性別└女性◆大学└慶応義塾大学経済学部に高校からの内部進学で合格。慶應以外は受けておらず検討もしていなかった。◆趣味└テニス(大学からサークル)・ピアノ(小さい頃から親の教え)・映画・旅行(国内も海外も)・ディズニー◆サークル└テニスサークルに所属。現在一般会員で今後幹部になりたいなどもそこまでない。◆アルバイト└居酒屋(3年半)・塾講師(4年)で働いている◆留学└半年カナダへ。海外に対しての興味はそこまでなく、海外で働きたいという欲はない。◆資格└自動車免許と英検2級。英検は高校時代に取得したもの。◆就活をはじめた時期└2018年6月頃◆志望業界└7月時点ではディベロッパーを希望。それ以外は見ていない。◆希望職種└まだぼんやりしているが営業。そもそも営業以外をあまり知らない。本インタビューはunistyle編集部のむたか(@mutaka_unistyle)とくらもん(@esquestion)にて行っております。大学入学まですーりなさんの高校生活「はじめまして。中の人です。今回は密着型インタビュー企画に賛同いただき、ありがとうございます。早速ですが、すーりなさんはどんな高校生活を送っていたの?」「やりたいことだけをやる高校生活という感じでした。内部進学なのでそこまで勉強をする必要もなく、部活(吹奏楽)もそこまで厳しくなかったのでわりとゆるく生活していたという感じです。サンリオでバイトもしていましたがリーダーなどでもないので、本当に普通の高校生という感じだったと思います。周りの友達も同じような感じです。というか慶應内部生はみんなこんな感じな気がします。(笑)」なぜ今の大学に入学したのか「なんで慶應に入学したの?内部進学という理由以外にあれば教えてください。」「シンプルに内部進学でいけるので入学しました。それ以外は検討すらしていませんでした。逆を言えば、慶應義塾大学に入るために、高校で慶應を選んだという感じですかね。」・比較的平凡な高校生活を送る。中学、高校時代は陸上部、吹奏楽部に所属していたが、主要メンバーではなくリーダー経験などもなし。高校受験のために陸上部を辞めた。・大学を選んだ理由は内部進学であるということのみ。経済学部にした理由はなんとなくかっこいいと思ったから。大学入学~これまで取り組んでいる学業「大学ではどんなこと学んでるの?」「都市計画のゼミに入って、都市の歴史などを学んでいます。三田祭(大学の学祭)で論文を発表をするために今ゼミ活動を頑張っています。就活でゼミを休むとかの雰囲気はないですけど、就活支援的なこともないですね。ゼミ経由でOB訪問などは見つかりそうな予感はしています。」「残り何単位ですか?卒業は大丈夫そう?」「残り56ほど・・・。悪くはないけど、ちょっと焦っています。単位申請を少し間違ってしまいまして・・・。」サークル・部活動・アルバイト「サークルはテニスなんですよね?サークルの雰囲気や役割などはどうですか?」「かなり自由な雰囲気のサークルですが、メンバーと非メンバーに別れます。メンバーはいわゆるガチ勢で大学内対抗戦での優勝を目標にしています。私は非メンバーで、実際にテニスはしますがどちらかというと遊びのような感じでやっています。ただ、非メンバーではありますがうまくなりたいので個別スクールに通っていました。だったらメンバーになればいいんじゃないの?と言われそうですが、入会時にメンバーか非メンバーを選ばないといけなく、そのときはそこまで意欲的ではなかったため非メンバーを選びました。テニスをする中で面白いなと思い、途中でメンバーになっておけばよかったという後悔はあったので、せめてうまくなりたいと思って個別スクールに行ったという感じです。」「なるほど。今どちらか選べるなら正規メンバーになって取り組んでいそうですね。アルバイトについてはどうですか?」「塾講師を3年半しています。塾で講師として働こうと思った理由は、自分が元々その塾の生徒でして、相当お世話になったというのが大きいです。恩返しの意味も込めてアルバイトをはじめました。国語算数数学英語を担当していて、小学生~中学生に教えています。あと、居酒屋でも4年ホールスタッフをしていますが、両方ともいちメンバーで特にリーダーなどはしていません。キャラ的にあんまりリーダーという感じでもないんですよね。」「こうやって話している雰囲気的には確かにリーダーって感じではないかもしれないね。他に取り組んでいることは何かある?」「営業系の企業で長期インターンをしています。仕事内容はマーケティングとかテレアポをしています。マーケティングは基本的に数字分析をしたりサイト修正をしたり。テレアポは個人に対してしています。それ以外は特にこれといってしてないですね。」・経済学部に所属し、都市計画のゼミに入っている。単位は残り56。・テニスサークルに所属。雰囲気自体は緩め。役職などはない。・長期インターンには一応参加している。・塾講師3年半、居酒屋4年。おそらくガクチカはこのあたりからつくっていく。就活を意識しはじめた時期と出来事就活をはじめたキッカケ「就活に関することをいろいろと聞いていきたいと思うんですけど、就活をはじめたキッカケはなんですか?時期が来たから、というのは大前提あると思うけど、それ以外にはじめる理由や背景になるものがあれば教えてください。」「2年生のときに留学に半年いったので同年代の人とは1年遅れているんです。その結果身近な人から就活に関する情報が自然と入ってきて・・・。気付いたら就活をする雰囲気になっていたという感じではありますどうしようもないとは思っていますが、既に焦りはありますね。」すーりなさんの企業選びの軸「○○な企業にいきたい、○○ができる企業にいきたい、などあると思うけど、そもそもすーりなさんはどういう軸で企業を選ぼうとしているの?」「まだまだぼんやりしてますね。自分がワクワクできる仕事がしたいなという感じで、福利厚生が安定していたり、制度が整っている会社がいいという軸。これが軸と言えるのかわからないんですが・・・。結局大手にいきたいということなのかなと思ったりしています。」「自分がワクワクできる仕事って?どういうイメージを持ってる?」「先輩・同級生の話や情報などを見たり聞いたりして、少しずつワクワクのイメージをカタチにしているような段階で・・・言語化はまだうまくできないんですが。もう少し考えてみます!」・企業選びの軸についてはあまり定まっていない。そもそも軸とは何かをよくわかっていない様子。企業選びについて、よくわかってないという自覚のある方は一度こちらをご覧ください。7月現在、志望している業界や職種志望業界「現時点で興味のある業界はあるの?」「いくつかあります。ディベロッパーや総合不動産にいきたいと思っています!」「ほう。理由とか背景も教えてもらえるかな?」「街をつくる仕事がしたいと小さい頃から思っていまして。そういう仕事はなにかなといろいろ調べてみるとディベロッパーだったからです。」「小さい頃から考えてたんだね。なんかキッカケとかがあったの?」「はい。両親が転勤の多い仕事でしていろんな家や街を見る機会が多く、結果的に再開発が進んでいるところを見に行く機会が多かったんです。街ができていく姿を目の当たりにして、自分もこういう風にやっていきたいと気付けば感じるようになってました。他の理由としては、単純に給与も高そうで都市開発となると大企業がやっていそうという安心感からも目指しています。具体的には三菱地所、森ビル、東急、三井不動産などに行けたらいいなーと思っています。」志望職種「ディベロッパーではどういう風に働きたいの?基本的に開発をするとなると総合職という位置付けでの採用になると思うけど。」「そうですね、街を開発することに携われる職種がいいと思っています。総合職に含まれるとは思いますが、開発・企画ができる職種であればいいなと。街づくりに関われたらどのような形でも良いと思っています。」・志望業界は現時点ではディベロッパーや総合不動産と決めてはいる様子。・志望動機は過去の経験からくるもののようではあるが、説得力としてはまだまだ弱いのでこれから自己分析含め固めていく必要あり。・職種そのものへの拘りはない様子だが、開発や企画周りに関われる仕事がしたいという想いは強そう。7月にやろうと思っていること「実際に7月にやろうとしていることはどういうことになるの?」「やはりまずはインターンシップへの参加かなと思っています。自己分析とかもしないといけないと思っていますが、行動としてはインターンへの参加かなーと。まずは行動してみる派なところもあるので!」「まあそうなるね。具体的にエントリシートとかは書いてみたりした?」「まだ出してはいないんですが、既に記載済みは3社あります。NTT都市開発、野村不動産、東京海上ですね。他に出そうとしているところは、森ビル、三井住友銀行(SMBC)。銀行や証券も一応いくつか出そうとしています。とりあえず全部で10社くらいは提出するつもりです。」「ディベはわかるけど、東京海上とかSMBCあたりはさっきの話にはなかったね。なんで銀行とか証券を受けようと思ってるの?」「まだ本当にディベがいいのかもまだはっきりわかっていないというのもありますし、どこにもインターンいけないこともリスクだと思ったので、とりあえず行ってみよう、受けようの精神でやっています!」・ディペロッパーを中心に、銀行や証券のインターンへ参加してみようと思っている。・銀行や証券である理由は特にはなさそうな雰囲気。・実際に複数社のESは記載済みで提出待ち状態。全部で10社ほどは出す予定とのこと。今就活で悩んでいること「就活で今悩んでいることとかある?」「悩みも何も、、、という感じですかね。就活は数字で表せられない気がしているし、自分が今何がしたいのかというところに確信を持てないし、自分に自信もない。漫然とした不安、、、具体的にこれが今悩みです、みたいなのはまだないです。」「さきほど今ESを書いてると言ってたけど、そこでの悩みとかはある?」「圧倒的な文章力の欠如に不安があります・・・。それに対して今取り組んでいることは特にないんですけど、ちょくちょくいろんな就活情報を見る機会があるのでそれを血肉にしようとしています。まずは先輩や実績のあるものから学んでいこうと思っている段階ですね。」・ピンポイントで「悩み」と言えるものはない。・ただ全てが不安、という雰囲気は感じられる。・文章力に関してとにかく自信がないということだけは伝わってきた。unistyle編集部よりすーりなさんへのフィードバックまだまだこれからの段階ではありますが、今の彼女は平たく言うと日系大手企業を志望しており、その中でもディベロッパーを中心に受けるつもりのようです。自分自身の過去の経験からディベロッパーを目指しているというところは評価できますが、まだまだ業界を志望する動機としては弱く、自己分析や業界研究をしていかなければならない状態だと言えるでしょう。もっとも、彼女は現段階ではディベロッパーを第一志望としていますが、今後他業界を見ていく中で、志望企業も変わってくるのではないかという印象を受けました。そのように感じたのは、やはり彼女の圧倒的な自己分析不足、業界や企業の知識不足によるものでしょう。また、彼女自身も就職活動におけるゴールやその先の働く上で何を大切にしたいかということがまだ不鮮明な段階であり、だからこそディベロッパーを志望する理由もどこか綺麗事を並べた印象を受けます。自分が大切にする価値観や考え方はどのようなものなのか、それは何に由来しているのか、そこにマッチする業界・企業はどこなのか、というようにより自分の根幹を掘り下げていく必要があるでしょう。そこで、すーりなさんには、まずunistyleの以下記事に目を通すことをオススメします。「就活を始めた今だからこそ」読むべき記事3選はこちら【1】【2】【3】これらの記事は就活に関するノウハウといったテクニカルな記事ではなく、そこより一段高い視座から気づきを与えてくれる記事です。就職活動を始めたばかりのこの時期だからこそ、目を通して頂きたい記事を並べています。次回(8月)までになにをすべきか今回のインタビューでは、すーりなさん本人が「自身の適性や志向を正しく理解・把握した上で志望企業を設定し、当該企業から内定を獲得すること」をゴールと置いています。そのゴールを踏まえ、彼女が次回(8月頭)までにどのようなことをしておいた方が良いのかを以下アドバイスさせて頂きます。彼女の場合、次回までにやるべきことは大きく以下の3つでしょう。これは、彼女だけでなく他の大多数の就活生に当てはまることだと考えています。◆次回までにすべきこと1.就活スケジュールの把握2.自己分析・業界研究・企業研究3.インターン選考への参加ここで、忘れて欲しくないのは、「ゴールの把握とそこからの逆算意識」です。就職活動初期において学生が陥りがちなのが、外的なアクション(面接やGDへの参加)を起こさずに、内的な活動(自己分析、業界分析等)に終始するということです。確かに、何事においても十分に準備をして本番に臨むことは非常に重要です。しかし、就職活動は学業とは全くの別物です。個人で理解を深めれば望み通りの良い結果が出るというものではありません。つまり、自己分析や企業研究をやればやるほど内定獲得に近づくというものでもありません。面接やGDへの漠然とした不安は誰しも抱くものです。経験したことのないことへの不安やトンチンカンな受け答えや立ち回りをして恥をかきたくないという意識から、万全の準備で望もうとして、自己分析等をしっかりとやり込もうとする方も多いと思います。これは、努力家、勉強が得意、真面目、神経質な人ほどその傾向が強いと感じます。そのような方々に言いたいのは、「準備のための準備になっていないか?」ということです。就職活動における本番は、あくまで本選考です。インターンはあくまで準備にすぎません(一部の外資系金融・コンサル等を除きます)。また、多くの学生が抱いている不安は、多くの場合杞憂にすぎません。志望企業の内定獲得に向けて今何をすべきかという逆算意識を常に持ち合わせておくことが大切です。誤解を恐れずに言うと、当たって砕ければよいと考えています。自分自身の足りていない視点や知識は、自分一人では永遠に知ることが出来ません。何度もトライアンドエラーを重ねることで、自己分析や企業研究、また面接やGDのノウハウについても深めていくことができるでしょう。自分が現段階でできる自己分析や企業研究をある程度したのであれば、完璧といえなくともまずは選考に挑戦してみてください。これは、コミュニケーションに苦手意識がある人ほど、早期から取り組むべきです。面接は見方を変えれば、無料で志望企業の社員が自身の話を聞いてくれる上に、質問までしてくれる場です。せっかくそのような機会が与えれられているのであれば、存分に使いこなしましょう。大半の日系企業では、インターン参加で本選考が有利になる場合はあるものの、落ちたからといって不利になるような場合はほとんどありません。長くなりましたが、結局のところ何が言いたかったかというと、まずはインターン選考に参加してみること。そして、そこでの失敗経験から更に自己分析等を深めていくことが重要と言うことです。経験上、一人でちまちまと自己分析をやるよりも、この方法の方が手っ取り早く、なおかつより深く自己について掘り下げることができます。多くの企業では人物本位の選考がなされています。結局のところ、人と人のコミュニケーションで合否が決まる訳ですので、早い段階から場慣れして自分自身について相手に正しく伝えられるようにしておきましょう。unistyleは、机に向かって黙々と一人で自己分析するというような終始することには否定的です。皆さんもまずは何かアクションしてみてください。●その他の20卒就活生のリアルタイム就活体験記は以下よりご覧いただけます。● 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初回配属からが勝負?メガバンクの「内定後」の実態 初回配属からが勝負?メガバンクの「内定後」の実態 16卒のメガバンク内定者です。4月1日の入社が着々と迫っており、入社前の取得が望ましいとされる証券外務員の勉強に勤しむ毎日です。私の就職活動時の面接では、「もし入社することとなれば、都市部と地方のどちらで働きたいですか?」「入社するとなった場合の入社後10年間のキャリアプランを教えてください」と聞かれたことが何度かあります。内定取得後の人事社員との近況報告会では、「日本全国にあるメガバンクの支店のうち、どの地域で働くことを希望するか?」ということが聞かれ、いよいよ現実味を帯びて配属を考える機会が多くなったように感じます。周囲のメガバンク以外に内定した友人も同様の状況のようで、下記のリンクのように背番号制の総合商社の内定者の中には行きたい部署に配属されるためにアメリカの関係部署の人に会いに行く方もいるようです。今回は特にメガバンクの「内定後」にフォーカスし、都市部と地方での働き方や1カ店目配属後のキャリアについて考えていきたいと思います。17卒以降の方にとっては、この記事が「銀行という業界が自らの社会人人生に適しているかどうか」という判断を下す一助となってほしいと思います。前提として、都市部とは東京や大阪、名古屋といった人口密集地帯、地方とは県に支店が都市部ほど多くない地域とします。参考:「お悩み解決!就活探偵団2016就活は終わらない次は「ハイカツ」」初回配属に対するメガバンク人事部の見解読者の方は「メガバンクに就職した場合、初回配属が地方なら出世コース」という噂を聞いたことがありますか?どこで得たのか私はこのような先入観を持っている就職活動生でした。ところが実際は、内定先の人事部の方曰く「初回配属は内定者の配属先希望や就職活動時に面接官が感じ取った内定者の適性と、支店特有の雰囲気や都市部や地方での働き方をすりあわせて最も活躍できそうな支店に配属する」とのことでした。都市部と地方の支店では何が違うのかではここで、都市部や地方の支店での働き方について考えていきたいと思います。銀行員の方曰く「規模の大きさに由来する裁量や営業の仕方」が違うとのことです。【都市部の支店の場合】都市部は地方の支店と比べると規模が大きい場合が多く、更なる規模拡大のためのライバルはその他のメガバンク2行。そのため、話を聞いた銀行員の方は初回配属後すぐに担当する会社先を先輩銀行員から引き継ぐだけでなく、自らベンチャー企業に営業をかけて担当する会社先との事業でのマッチングを促すということもされていました。1日3件中小企業取引先をスケジュール通りに回り、支店長や支店の先輩に直接指示を仰ぐ、必ず許可を得るといった働き方から、地方でも働いたことのある銀行員の方にとっては「裁量は(地方と比べると)小さい分、銀行独特の文化の中で着実に成長できる仕組みは整っている」とのことでした。規模が大きい分、自分のロールモデルとなる先輩も見つけやすいのではないかとのことです。また、都市部の支店でも、例えば銀座支店に口座を持っているが会社の所在地は新潟県といったケースもあるようです。土地のブランドなどといった要因で、お客様が敢えて特定の支店に口座を開設しているとのことでしたが、このようなお客様に対しても片道5時間ほどかけて営業しに行ったこともあるとおっしゃっていました。【地方の支店の場合】営業におけるライバルは地銀であり、取引顧客数や信頼関係、ATMの数などでメガバンクは後塵を拝している場合が多いようです。担当する会社先を以前担当していた先輩は他の支店に異動している場合もあり、頼りとなるのは引き継ぎ資料のみ。既に地銀との取引を行っているお客様に営業をかけることはある程度の根気が必要で、頼れるのは自分とおっしゃっていました。働き方としては、1日何件のお客様を訪問するか・どの程度の頻度で訪問するかは自分の判断に依る場合が多いようです。自らの裁量が都市部と比べると大きい分、担当するお客様数は少ないようです。話を聞いた銀行員の方の言葉を借りると、「規模が小さい分、支店に勤務する銀行員も多くないので都市部と比べると家族のような雰囲気がある。」とのことでした。この銀行員の方は現在は都市部の支店で働かれているとのことでしたが、初回配属先の支店長が出張で都市部を訪れた際には必ず飲みに誘ってくれるとにこやかに話していました。いかがでしょうか。都市部と地方の働き方に差があることから、実際の内定者懇親会で内定者にどちらで働きたいか聞いて回ったところ、意見が分かれておりました。一方で共通点としては、初回配属先の支店では内定者全員が中小企業取引を担当することや、融資残高といった数値で自らの成績が厳しく評価されること、1年目はキャリアアップのための簿記やFPの取得に忙殺されるということをおっしゃっていました。いつ何時も配属された先での評価が次の配属先を決めるではメガバンクにおける出世競争はいつから始まるのか?これに関しては現場の銀行員の方曰く、1カ店目の成績からとのことでした。つまり、前項の都市部や地方での働き方を意識した上で希望を伝え、最も自分の力を発揮できる支店で働くことがその後のキャリアの良し悪しにつながるといえます。2カ店目以降も、その時々の支店での自らの成果によって次の配属部署や支店が変わり、最終的に役員にまで上り詰めることができるのは同期で5,6名とのことでした。16卒のメガバンクの総合職の内定者数は500人前後ということを考えると、たった1%しか出世競争に勝ち残れないということになります。残りの99%はどうなるかと言えば、出向や転職、離職して競争から脱落していくとのことで、銀行業界の厳しさを垣間見ました。半沢直樹でお馴染みの「片道切符の島流し」や「一度×がつけば銀行員人生終わり」というのはこのような背景があるということを考えれば納得できます。「半沢直樹で誤解して欲しくない!「出向」の現実と総合商社における出向の具体例」にあるように、これらの言葉は銀行員人生の数ある側面の一端であることはご理解ください。最後に「内定後」にフォーカスしてきましたが、どんなに希望を伝えてもそれが叶う確証はありません。初回配属は比較的自らの希望が叶いやすく、その後のスタートダッシュの良し悪しを決める重要なものだと捉えることができます。17卒以降の読者の方は、以上のような働き方の一例を踏まえて面接の場でキャリアプランを語っていただけると幸いです。photobyessygie 76,651 views
IR資料から読み解く総合商社の今後投資すべき分野について IR資料から読み解く総合商社の今後投資すべき分野について 前回は企業が抱える課題とその解決策の提案のヒントが得られることをワコールのIR資料を元に説明しました。今回は総合商社の面接で聞かれることがある「今後総合商社が投資すべき分野」という課題を考えるヒントとなるIR資料をご紹介することで、総合商社志望の学生のお役に立てばと思います。本記事のコンテンツ▶︎5大商社中期経営計画▶︎抑えるべきポイント4つ▶︎投資すべき分野の考え方▶︎まとめ▶︎総合商社業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介5大商社中期経営計画上場企業の多くが2〜5年単位で中長期の詳細な経営計画を作成し、発表しています。前回ご紹介したIR資料の多くが、今年と翌年の話を中心にするのに対して、経営計画では向こう2〜5年の計画を発表します。総合商社各社も中期経営計画を下記の通り発表しています。参考:三菱商事中期経営計画参考:三井物産参考:住友商事参考:伊藤忠商事​参考:丸紅公表している項目は各社異なりますが、概ねどのような事業にどれだけの投資を行うのか、及び各事業の特徴、今後の世界経済の流れについて書かれているのがわかるのではないでしょうか。抑えるべきポイント4つ「総合商社が今後投資すべき事業は何か」という問いに答える際に重要になるのは、・今後の投資計画・事業ごとの特性の二つになるでしょう。各社がどのような考えを持って投資計画を立てているのか、またそもそも投資対象となる各事業ごとにどのような特性があるのか大まかに理解しておくと、投資すべき事業を考える指針になるでしょう。事業投資に対する基本的な考え方は「三菱商事中期経営計画2012」P7の「事業特性に応じた目標設定のイメージ」の項目がわかりやすいでしょう。事業のリスクが高いほど、目標となるリターンは高くなります。また事業のリスクが低ければ、目標となるリターンも低くなるでしょう。このように総合商社の事業投資においては、各事業ごとにリスクとリターンを勘案し、全体で取れるリスクのバランスを取りながら投資を実行しています。さてそれでは総合商社の各事業ごとの特性は何でしょうか?これも先ほどの資料から読み取れることを下記すると①資源関連分野は収益の柱ながらもハイリスク各社の中期経営計画を読むと、三菱商事「収益の柱として期待」、三井物産「収益基盤の強化」とあるように収益の柱としての投資が実行されています。一方で資源関連分野の投資の多くが権益に対して投資を実行するものであり、計画通りに資源が排出されないリスク及び資源価格が下落するリスクという二つのリスクを抱えています。そのため資源投資はハイリスク・ハイリターンの投資であると言えるでしょう。そのため、三菱商事「コスト削減等の経営努力による資産・事業の質向上」など非資源とのバランスを意識した戦略が取られています。②生活消費材関連分野は安定的収益同様に生活消費材関連分野に目を向けると、三菱商事「成長の牽引が期待」、住友商事「収益の柱をさらに太く」とあるように、収益を安定的に支える事業であると言えます。ビジネスモデルとしても、トレードの収益及び投資先企業の企業価値向上による連結収益の拡大など、資源関連分野に比べると、低いリスクで確実にリターンを得ることが可能な事業特性であると言えます。③機械・インフラ関連事業は成長産業機械関連事業に目を向けると、三菱商事「次の柱候補」、丸紅「新たな事業を海外で戦略的に推進」とあるように、成長産業であると各社が捉えていると言えます。④その他事業その他事業については各社の特色が出ていると言えますが、住友商事ではテクノロジー×イノベーション分野を「次世代新規ビジネス創出のための成長分野」としており、かなりの資金を投下しています。また丸紅では「ASEANやアフリカでのビジネス強化」を経営計画の中でも大々的に押し出しています。上記見てきた通り、中々わかりにくい総合商社の事業ごとの特性も中期経営計画を読み解くことで、各社が書く事業をどのように捉えているのかがよくわかるようになります。総合商社以外の企業においても同様にチェックしてみて下さい。投資すべき分野の考え方さて、ある程度の前提知識を入れることができたら、後は自分なりに整理して、投資すべき分野について自分の意見を考えるだけです。リーマンショック、ギリシャショックと世界経済が後退していると言われ、円高が進み、日本にとっては海外への投資のチャンスだとも言われ、総合商社の資源関連収益が減少に転じているとも言われる中で、総合商社はどの事業に投資すべきでしょうか?是非、自分なりの考えをまとめ、裏付けを取りながら説得力を持って話せる準備をして欲しいと思います。もちろんこの質問に答えることが出来れば、総合商社に内定するわけではありませんが、面接官としてはこの質問を通して、受けにくる学生の「論理的思考力」、「問題分析力」、「持論の説明力」など様々な能力を見ることができます。このような答えのない問題に対して、自分なりに分析し、裏付けとなるデータを集め、説得力を持って持論を述べることは、面接だけでなく、学業・ビジネス、普段の生活においても重要な能力です。是非、総合商社の面接対策として、上っ面の答えをなぞるだけではなく、生活の質を高めるスキルの習得と考えて、取り組み、実生活にも応用してもらえればと思います。まとめ「今後総合商社が投資すべき分野」という面接質問に答えるためには、「事業ごとの特性・各企業の今後の投資計画」を指針に、自分なりの意見を整理することが大切各社の中期経営計画を読むことで、「各事業ごとの特性・今後の投資計画」が理解できる総合商社業界完全攻略記事一覧1.【業界研究】今更聞けない総合商社とは?仕事・歴史・年収をわかりやすく解説2.【業界研究】総合商社の年収の全てが一目で丸わかり!3.【業界研究】理解している?総合商社と専門商社の違い4.【業界研究】五大総合商社比較5.【業界研究】就活に役立つ総合商社の歴史を解説6.【業界研究】総合商社とは?歴史・仕事内容・年収などを徹底比較|選考対策付き7.【業界研究】総合商社の最新動向まとめ総合商社業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介unistyleでは業界別の就活用LINEオープンチャットを運営しており、数多くの就活生が匿名で就活に関する情報交換をしています。実際に総合商社志望者向けのグループでも、各社の選考に関するトークが活発に交わされています。下記の画像をクリックすることで参加用ページに飛び、ニックネームとプロフィール画像を登録するだけで参加することができますので、興味のある方はぜひご参加ください。 25,663 views
銀行員はモテる?結婚市場における男性銀行員の価値 銀行員はモテる?結婚市場における男性銀行員の価値 こんにちは、以前にUnistyleでインターンをしていた都内支店勤務の銀行員1年目です。入社してはや4ヶ月が経ち、仕事にも慣れてきました。慣れる一方でびっくりすることもあるのですが、その中の一つとして挙げたいのが飲み会の多さで、この4ヶ月で合コンに駆りだされたことも何度かありました。今回は趣向を変えて、筆者がこの4ヶ月で会った先輩社員の話から考える銀行員の結婚市場における価値や、銀行の結婚に関する福利厚生について紹介します。ぶっちゃけ銀行員1年目はモテない銀行内定者にはショックな事実ですが、はっきり言って銀行員1年目はモテません。合コンのロジックを考えれば全体像が見えてきます。合コンに誘われたということは、主催する奴は自分より合コンにおいて市場価値が高い奴を誘うことは考えにくいです。そこでトーク内容で勝負していくことになるわけですが、話の面白さではぶっちゃけ商社や広告業界で働く奴らには後塵を拝することになることが多いと思います。じゃあ社内合コンをやろうとなると話は違うんじゃないかと思われがちですが、社内の若手特定職の女性は出会いを他社に求めて寿退社を狙いがちなので、男性側は遊ばれるリスクを取ってリレーションを深める必要があります。「はあ銀行に入って今相手がいない私は終わった」と思ってしまったそこの読者のあなた、大丈夫です。1年目はモテなくても、チャンスは巡り、陽の光を浴びる時がやってきます。銀行員の最高のモテ期は3年目〜5年目陽の目を浴びずに頑張って乗り越えた3〜5年目、チャンスは突然やってきます。先輩曰く、とにかくモテるとのこと。なぜなのか?銀行員=真面目で誠実なイメージという点にフォーカスすると、その答えは見えてきます。女性側からすると、これも女性の先輩曰く3〜5年目が周囲が結婚し始めて自分も結婚に対して意識し始める時期のようです。他にも「一緒にいると面白くて楽しいけど結婚は考えられない」という女性が急いで相手を探し始めるのもこの時期のようです。このような女性の焦りは将来に対する不安を生み、安定した男性と結婚したいと思うようになるようで、そこで颯爽と現れるのが銀行員です。収入も安定で寿退社できなくもない・誠実だし浮気リスクも小さそうな銀行員の結婚市場価値は、ポケモンGOリリース前の任天堂株の如く上昇します。今相手のいない内定者の方も焦ることなく銀行で頑張りましょう。ちなみに銀行の特定職の女性の皆様はいい方ばかりです。殺伐とした環境の中で毎日働いていても彼女らを見ていると癒されると言っている同期も結構います。6年目以降も堅調にモテる最高のモテ期が過ぎ去った後も、どうやら安定してモテ続けるようです。相手がいないことによって、最初は正確に難ありといったいわくつき物件というレッテルを張られることもあるようですが、40代になって結婚した方も筆者は知っています。6年目以降で結婚していない行員のサンプルを筆者は十分に集め切っているとは言い難いのですが、そのくらい銀行員の結婚している比率は高いです。この頃になって結婚していないと飲み会で上席から「お客様の信頼を得るためにも早く指輪をはめろ」と冗談交じりで言われることもあるようです。番外編①:社内結婚はどのくらい?福利厚生は?会社が社内結婚比率を公表していないので肌感覚ですが、筆者の支店では3,4割が社内婚です。これを多いか少ないかと捉えるかは人次第ですが、個人的には多いのではないかと思います。お祝い金を出したりと、社内婚を奨励するような仕組みがあるのも比率を高める一因だと思います。結婚をすると女性は寿退社して社会復帰は難しいのかなと思われがちですが、総合職の男性が転勤になっても、その近辺にある銀行で働くことができる制度がメガバンクだと整っていたりします。育児休暇取得が奨励されていることからも、(休暇が取れるかどうかは別として)福利厚生は整っている方だと思います。番外編②:社内結婚すると役員になれない?個人的に絶対に偶然だと思いますが、ある銀行の役員の社内婚比率は非常に少ないというのを聞いたことがあります。いわゆるジンクスとして語り継がれているようですが、安易に社内に出会いの場を限定して結婚するような草食系銀行員よりも、出会いを外に求めるような肉食系銀行員の方が出世しやすいのでは?と考察する方も聞いたことがあります。誰かがこのジンクスを破ってくれることを祈るばかりです。最後に飲み会では早く結婚相手を見つけろよといびられることも多い1年目ですが、なんやかんやで楽しくやっているというのが本音です。また、銀行員という肩書を利用すれば、モテないとはいえど普通よりかはモテるようです。仕事だけが人生ではないという意見もありますので、この記事が内定者のワークライフバランスを高めることになれば幸いです。photobySarahC 44,211 views

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