上場企業のメリットとは?時価総額ランキングや有名企業一覧など解説

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最終更新日:2023年10月19日

上場企業のメリットとは?時価総額ランキングや有名企業一覧など解説

就活生の皆さんは「東証一部上場企業」や「東証プライム市場」といった言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。

実際に「とりあえず東証一部上場企業、プライム市場の企業に行ければ安心でしょ」という考えで上場企業を軸に就職先の企業を選ぶ就活生も少なくないかと思います。

しかし上場企業とは何なのかを完璧に理解している就活生は多くないと思われます。

そこで本記事では、そもそも上場とは何なのか、上場するメリットやデメリットなどを解説します。記事の後半では上場企業の時価総額ランキングや非上場の有名企業一覧も紹介します。

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上場とは

上場とは

まず上場とはどのようなものなのかを解説します。

上場とは日本取引所グループの定める審査基準を通過し、証券取引所で自社の株式を売買できるようにすることです。

株式とは

株式会社が事業を興すための資金集めとして発行するものが株式です。株主は株式と引き換えに資金を提供することで、会社が利益を上げたときに利益の一部を配当金として受け取ることができます。こうした株式の売買を行っている場所を証券取引所といいます。

企業が上場するためには、株式の取引をしても良い信頼のおける会社であると証券会社に認めてもらう必要があり、厳しい審査基準をクリアしなければなりません。

日本には証券取引所がいくつかありますが、本記事では東京証券取引所(以下:東証)の上場区分や上場企業について解説します。

東証の上場区分と上場する条件とは

東証の上場区分と上場するための条件とは

上記では上場とはどのようなものか解説しました。次に東証の上場区分と上場するための条件を解説します。

以前まで東証の上場区分は「東証一部」「東証二部」「マザーズ」「ジャスダック(JASDAQ)」となっていましたが、2022年の4月に上場区分が再編され以下の3つの上場区分となりました。

  • 東証の上場区分(1)プライム市場
  • 東証の上場区分(2)スタンダード市場
  • 東証の上場区分(3)グロース市場

ここからは上記の3つの市場について特徴や上場するための条件を解説します。

プライム市場

プライム市場は東証が運営する市場の中で最上位に位置しており、再編前の東証一部市場に相当します。

プライム市場は信託銀行や信用金庫など機関投資家の投資対象となりうる規模の時価総額や流動性があり、公正な企業経営を行うための高水準な仕組みが整っている企業が多いです。

また投資家との持続的なコミュニケーションを重視し、持続的な成長、中長期的な企業価値の向上に努める企業向けの市場となっています。

プライム市場に上場する条件は以下のようになっています。

プライム市場の上場条件

※上記表は東京証券取引所『プライム市場の上場条件』を参照としてunistyleが独自に作成

スタンダード市場

次にスタンダード市場を解説します。

スタンダード市場は再編前の東証一部、東証二部、更にはジャスダック(JASDAQ)を集約したものという位置づけに当たります。

投資家が取引できるような一定の時価総額や一般的な流動性を持ち、上場企業として最低限の公開性、仕組みがある企業が多く上場しています。

経営方針などの観点から自社に最適な市場区分であると判断し、プライム市場ではなくあえてスタンダード市場を選択するケースもあります。また反対に、再編時にプライム市場の要件を満たせずスタンダード市場となった企業もありました。

スタンダード市場に上場する条件は以下のようになっています。

スタンダード市場の上場条件

※上記表は東京証券取引所『スタンダード市場の上場条件』を参照としてunistyleが独自に作成

グロース市場

上場区分の最後はグロース市場です。グロース市場は再編前の東証マザーズとジャスダック(JASDAQ)を集約した位置づけに当たります。

グロース市場は高い成長可能性が期待される市場で、ベンチャー企業や創業から間もない企業が対象となることが多いです。

プライム市場やスタンダード市場と事業実績を比較すると、リスクの高い企業が多いため上場後は事業計画と進捗の適時、適切な開示が求められます。

グロース市場への上場の条件は以下のようになっています。

グロース市場の上場基準

※上記表は東京証券取引所『グロース市場の上場条件』を参照としてunistyleが独自に作成

企業が上場するメリットとは

企業が上場するメリットとは

ここまでで上場とは何なのか、また上場の区分が理解できたかと思います。ここからは企業が上場するメリットを解説します。

就職活動を進めるうえで漠然と上場企業に就職したいと考えている就活生も多いのではないでしょうか。納得のいく就職活動にできるよう、本記事を参考に上場企業のメリットを押さえてみてください。

本記事では上場企業のメリットとして以下の3つを紹介します。

  • 上場企業のメリット(1)ネームバリュー・社会的信用が高まる
  • 上場企業のメリット(2)資金調達・人材の確保が容易になる
  • 上場企業のメリット(3)健全な経営体制になる

ネームバリュー・社会的信用が高まる

企業が上場するメリット1つ目は「ネームバリュー・社会的信用が高まる」ことです。

総務省によると2021年時点での日本の企業数は約367万4千社となっており、その中で上場している企業は3869社と限られていることが分かります。(2022年12月29日時点)

そのため一定の基準を持たし上場企業となると知名度やネームバリューは向上すると考えられます。

また各市場に上場することでそれだけの時価総額があることを証明でき社会的信用も高まるでしょう。

資金調達・人材の確保が容易になる

上場することで企業は市場から様々な形で資金調達ができるようになります。

更に上場することで社会的な信頼も高まるため銀行や投資家からの融資も比較的受けやすくなると考えられるでしょう。

また就活生にとって上場しているかどうかは就職先を決める重要なポイントになることも多いと考えられます。知名度が上がればそれだけ就職希望者が増える可能性も高まるため優秀な人材を確保しやすくなるのではないでしょうか。

健全な経営体制になる

企業が上場するメリット3つ目は「健全な経営体制になる」です

企業は上場する過程で法令順守や内部統制、コーポレート・ガバナンスといったリスク面を考慮して不正を防ぐ仕組みなど、健全な経営体制を築くことが求められます。

また上場後も情報開示をすることを前提に社内のコンプライアンスなどを統制しないといけないため健全な経営体制を継続する必要があります。

企業が上場するデメリットとは

企業が上場するデメリットとは

ここまでで上場企業のメリットは押さえられたと思います。

しかし上場企業にはメリットばかりあるわけではなくデメリットも存在します。闇雲に上場企業を志望するのではなく、企業が上場する際のデメリットも押さえ納得できる就職先を見つけられるようにしましょう。

本記事では上場企業のデメリットとして以下の3つを解説します。

  • 上場企業のデメリット(1)上場するためのコストがかかる
  • 上場企業のデメリット(2)経営の自由度が低下する
  • 上場企業のデメリット(3)買収のリスクが高まる

上場するためのコストがかかる

上場企業のデメリットとして上場するためのコストがかかることが挙げられます。

資金が必要となるのはもちろんですが、人的コストや時間的なコストもかかります。

具体的には監査法人などへの監査報酬や上場するための人員の確保、コンサルティングを雇う場合はコンサルティングへの報酬も必要となります。

上記は必要となるコストの一部であり、上場後も年間上場料など上場を継続するためのコストや、そもそも上場するために3年ほどの期間を要するなど時間的コストもかかるためデメリットと考えられるでしょう。

経営の自由度が低下する

経営の自由度が低下することも上場企業のデメリットの一つです。

上場することによって多数の株主と関わりを持つようになります。株主の多くは配当や株式売却の利益を重要視しているため、株主も納得がいく形で利益を維持しなければなりません。

また株主総会などでは株主からの意見を受ける場合もあり、上場以前のように企業の経営者だけで経営方針などを判断することは難しくなります。

買収のリスクが高まる

上場企業のデメリット3つ目は「買収のリスクが高まる」ことです。

上場すると不特定多数の投資家が自由に企業の株式を買うことができます。そのため個人投資家のみならず競合他社からの買占めに注意する必要があります。

株式は過半数を買い占められると経営権が奪われてしまいます。そのため敵対的買収など唐突に買収を仕掛けられた際には、経営陣が既存株主の株式を買い取るなどして防衛策を講じる必要があり予期せぬコストがかかることもあります。

企業の評価に直結?上場企業の時価総額ランキング

上場企業の時価総額ランキング

ここまでで上場とは何なのか、上場企業のメリットやデメリットを理解できたかと思います。

ここでは上場企業の時価総額ランキングを紹介します。

時価総額は企業の価値や規模を表す際の指標で、業績のみならず将来への期待も含まれた数値になっています。上場企業の中でもどのような企業が特に評価されているのかを押さえ就職先を決める際の参考にしてみてください。

上場企業の時価総額ランキングTOP10は以下の通りです。

上場企業の時価総額ランキング

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あの有名企業も!?非上場の大手企業一覧を紹介

非上場の大手企業一覧

本記事では主に上場企業について解説してきました。企業は上場することで社会的信頼が高まるなどのメリットがあり、実際に就活生の皆さんが聞いたことのある企業の多くは上場していると考えられます。

しかし上場企業にもいくつかのデメリットはあるため様々な理由からあえて上場していない企業も存在します。

そこでここでは非上場の大手企業一覧を紹介します。

非上場の大手企業一覧

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最後に

上場企業 最後に

本記事では上場とはどのようなものなのか、上場企業のメリットやデメリット、時価総額ランキングなどを解説しました。

上場は時価総額などの条件をクリアしている企業であるというステータスになっていますが、あくまで1つの指標にすぎません。

就職活動においては上場企業だけを企業選びの軸にするのではなく、自分がやりたいこと、どういう環境で仕事をしたいのかを考えることが重要です。

企業選びの際には「上場企業だから選んだ」ではなく「これがやりたいからこの企業を選んだ」と言えるようになりましょう。

企業選びの軸の決め方を詳しく知りたい方は以下の関連記事をご覧ください。

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 10年前は東電・シャープに入社した人は勝ち組だった 10年前は東電・シャープに入社した人は勝ち組だった 2015年現在、見る影もなくなっている東京電力、シャープの2社ですが10年前に入社した人は勝ち組グループでした。特に東京電力は定年退職後のおじいちゃん・おばあちゃんが電力インフラは未来永劫なくならない安全資産だとして、退職金をまとめて投資するような優良企業だと見られていました。当時の就職活動生も電力会社や大手のメーカーに入社すれば一生安泰だと思っていた可能性はかなりあります。今回は当時のデータなども参照しながら、どのような空気感だったかを振り返るとともに今後のキャリア選択にどういかせばいいのか一緒に考えたいと思います。2005年当時の就職人気ランキング2005年当時の就職人気ランキングを調べたら、下記のようなランキングがヒットしました。参考:2005年度大学生就職人気企業ランキング調査結果発表(マイナビ調べ)ランキングによると理系ランキングの16位にシャープが、40位に東京電力がランクインしています。上位に選んだ理由では、シャープは「技術力がある」、「やりたい仕事ができそう」、「将来性がある」が上位三つの理由となっており、東京電力に至っては「安定している」が選んだ理由のダントツ1位になっています。ちなみに理系だけでなく文系男子の62位にシャープが、74位に東京電力がランクインしており、文理共通して人気企業だったことが伺えます。10年たった今見てみると、何でこんなランキングなの?となりそうですが、当時はそれなりに妥当性のあるランキングだったと考えられます。株価で見る2005年から2015年ランキングに加えて株価からも当時の空気感を探りたいと思います。シャープ、東京電力だけだと比較しようがないので、日経平均株価と現在の採用勝ち組企業の三菱商事の株価を10年推移にしたものが下記になります。※株価は2005年4月1日時点の終値を100として、各年の4月1日の終値(4月1日が休日の場合は2日ないし3日)を計算日経平均株価は2000年代前半のITバブル崩壊から立ち直り、2006年から2007年にかけては欧米、アジア圏の好景気の影響を受けて17000円代をつけその後リーマンショックを経て直近のアベノミクスの影響で高値を更新して、バブル以来の20000円をつけています。三菱商事は2000年代前半の商社冬の時代を乗り越え、資源投資を積極的に展開した結果、2008年まで順調に株価をのばし、リーマンショックの影響も受けましたがその後順調に株価を回復させています。2015年の直近では資源価格が下落したものの、資源以外の分野を収益化しており再度株価が上昇トレンドに入っています。ここ数年、総合商社は新卒学生の間で一番人気と言える状況ですが、直近の好調さだけでなくここ10年堅調に推移していることが大きく影響しているかもしれません。東京電力はインフラ銘柄らしく、リーマンショックの時でも大幅に下落することはありませんでしたが、2011年の大震災により一気に不人気銘柄となってしまいました。2011年当時は退職金やこれまでの貯金を東京電力に投資して大損してしまった個人投資家が数多くいたといいます。当時の雰囲気についてはブルームバーグのこの記事などを読むと垣間見えるかもしれません。参考:「優良」東電株の評価失墜、痛手の個人なお保有意欲-損切り躊躇もシャープについては2006年に「世界の亀山モデル」の第二工場ができてから株価は冴えない状況が続いています。2012年には台湾の鴻海グループと業務提携に至るものの、その後も株価は改善せず、直近では報道がある通り、巨額の赤字を計上してしまい、中小企業としてやり直すかどうかみたいな話まで上がるほどでした。大人が思う以上に新卒の学生は世の中の空気に敏感新卒の学生は大人が思っている以上に株価や直近の業績に敏感です。もちろん株価や業績が、説明会開催などの採用にかける費用に影響するためという考え方も出来ますが、世の中の「空気感」といったものを感じ取っているように思います。トヨタがリコールの対象になるといった話がでると反射的に人気ランキングが低下するといったことが起きています。世の中の空気に敏感というと聞こえはいいのですが、自分自身の企業選びやキャリアに対する考え方がしっかりしていないために世の中の流れに翻弄されてしまっているとも言えます。もちろん大人が批判できたことではなく、2011年〜2012年にかけてソーシャルゲームバブルで湧いたゲーム業界に外資系コンサルや総合商社などの優秀と言われる大人が給料や世間の空気に惑わされて大量に転職したことを棚に上げてはいけないでしょう。参考:DeNAの初任給1000万円、グリー1500万円で分かるスマホブーム学生も大人も世間の空気感に敏感で、自らのキャリアについて主体的に考えていないと世の中の空気感に踊らされてしまうだけになってしまうのは変わらないということでしょう。じゃあ新卒学生はどうすればいいのか?まず、第一に入社時のブランドや給与水準といったものが未来永劫保証されているわけではないことを強く認識した方がよいでしょう。上記で紹介したグラフでも近年の人気でもこの世の春を謳歌しているように見える三菱商事も2000年代前半は株価も700円程度と人気がなく、外資系コンサルや外資系投資銀行に優秀な学生をかなり取られてしまったと聞きます。新卒学生だけでなく、一度入社してしまえば定期的に昇給していき定年まで勤めることができると思っている大人は実感値ではありますがかなり多いのですが、入社したら後は定年までのんびり勤められると思っていると、上記のシャープや東京電力のように大きなリスクに直面した際に選択肢がかなり限定されてしまうかもしれません。シャープに新卒で入社した友人は2012年頃に退職してWeb系のベンチャー企業に就職していました。元々、まずは大企業で仕事のイロハを覚えた上で転職も検討しようとしていた人だったために会社の状況がかなり悪いというのを察知した段階ですっと辞める方向に舵を切れたとのことです。一方で、同僚の中にはいつ首を切られるのか、首になったらどうすればいいのかオロオロしてしまっている人も少なくなかったらしいです。常に会社が傾いて辞めざるを得ないかもしれないということを理解しておくのが第一だと思います。そして第二にどのような仕事であれば苦労を感じずに楽しんで成果をあげられるのか、どういった仕事に自分は向いているのか、会社の外にも自分に適した仕事があるのではないかと自分の仕事に対するアンテナを高く貼り続けることが必要です。万が一、今勤めている企業が潰れたりした場合にどういった選択を自分がするのかを考えておくのはいざという時の決断を早めてくれるでしょう。転職市場においては仕事が出来る人ほど転職の決断が早いと言われますが、常に自分の得意不得意を考えどういった仕事のやり方が合っているかを考えているからこそ目の前の仕事のパフォーマンスも高めることができるのかもしれません。出来ることであれば人材系企業で転職案件を扱っている友人などにどんな案件があるのか常に情報交換できるとよりリアルに考えられるかもしれません。最後に30前後になると多くの人が自分の将来について再度考え始めるケースが多いように思います。今の会社にいる意外の選択肢について模索し始める年が30歳前後であるようです。30歳前後になって急に考え始める人が多いように感じますが、unistyleユーザーでも新卒で入社した時からキャリアパスについて考えている人は仕事にも全力投球しながら別の選択肢についても検討しており、いざという時には決断すると話している人もいます。入社した会社や内定をもらった会社に満足している人もシャープや東電のように状況が変わった時に自分ならどういった決断をするのか常に考えておくのがリスクヘッジとしてはよいと思います。くれぐれもヤバいと認識してから焦って本意でない選択をしないようにしてほしいと思います。photobyKimMyoungSung 55,356 views
三菱商事を蹴って伊藤忠商事にいく理由 三菱商事を蹴って伊藤忠商事にいく理由 こんにちは。17卒のMARCHの学生です。来春から伊藤忠商事で社会人人生を歩むことを決めました。就職活動では専ら総合商社業界を目指し、結果的には、三菱商事をはじめ、5大総合商社から4社内定を頂くことができました。就職人気ランキングでも常に上位を独占し、総合商社業界を目指す学生は多いと思います。そこで、今回は三菱商事ではなく、なぜ私が伊藤忠商事で働く決意をしたのか、記事を書きます。私の就活幼少期を海外で長く過ごし、将来は「世界を舞台に日本人として活躍する男になる」という夢を持ちました。学生時代はこの夢に挑戦し続け、様々な団体の立ち上げ、リーダーとして運営するような経験を重ねました。その関わりの中で、「プレイヤーとしてビジネスを作りたい」という想いから商社業界を目指しました。就活中は7大商社で100名程度のOBOG訪問を重ね、各商社がどのような社風なのか、どんな社員の方々が働いているのか、具体的にイメージすることができました。伊藤忠商事と三菱商事OBOG訪問を通じて感じた印象具体的に伊藤忠商事と三菱商事で、それぞれどのような印象を抱いたのか、下記に書きたいと思います。◆伊藤忠商事伊藤忠のOBOG訪問を通じて抱いた印象は、・一人が強烈的な推進力で切り開いていく、攻めていく気概・対お客様の繊維ビジネスに歴史があることから、末端のニーズを貪欲に汲み取っていく・個性的な社員の方々、忌憚なく意見していただいた・高い目標を持った、負けず嫌いな意欲的な方が多い食料カンパニーの5年目の方にOB訪問したときのエピソードです。「取り扱う食品のサプライヤーは全世界にある、価格と品質は商社マン次第」という気概のもと、若手にも関わらず自分の意思で世界中を飛び回り、果物ジュースの原料を探しているそうです。三菱商事の食品部門は、個人の言語運用能力の有無で海外担当と国内担当の分けられる一方で、伊藤忠は、個人が両方を担当するからこそ、ビジネスの種をクリエイティブに生み出すことができる、と言っていました。◆三菱商事三菱商事のOBOG訪問を通じて抱いた印象は、・リーディングカンパニーとして国家日本を背負う気概・最高レベルの経営者になれる土壌・三綱領が浸透、フェアで社会に意義のあること・組織の三菱、集団の中での役割が求められる金属グループの10年目の方にOB訪問したときのエピソードです。三菱商事では、様々な意味で「組織の中での役割」が求められるそうです。その方は、会議の場でも俯瞰的に状況を考えて、あえて反対意見を言うことによって議論が活発化するなら、本心が賛成でも反対するそうです。それだけ、組織がより活発になるために、個人がどうすればいいのかを考える視座が大切だそうです。ただ、働く周りの人は国家を背負っているという気概があるからこそ、とてもレベルが高く優秀です。三菱商事は外国の政府のトップとのパイプが太く、資源エネルギーがない日本に果たす三菱商事に役割はかなり重要です。商事を蹴って、伊藤忠へ行く理由総合商社の中でもなぜ三菱商事ではなく、伊藤忠で働く決断をしたのか。理由は大きく分けて、3つあります。1.企業文化と人生観のマッチング私は、逆境の中で挑戦を続ける人生を歩みました。中学受験、高校受験、大学受験にはことごとく失敗する中で、目の前にある環境の中で全力で取り組んできました。また、自分自身が情熱的なリーダーシップを発揮し、周囲を巻き込んで引っ張ってきました。私は「強い個性を持って、常に挑戦していきたい」と考えています。この人生観が、「組織の三菱」ではなく、「野武士集団」の伊藤忠の決め手の1つになりました。伊藤忠は、大企業である点、組織ではありますが、一人一人が強烈な個をもってビジネスを創造していく集団です。2.面接を通した伊藤忠と商事の相違それぞれの面接では、一次面接(課長クラス)、二次面接(部長クラス)、三次面接(役員クラス)とステップを踏み、内定を頂きました。それぞれの面接を通して、会社の性格を強く感じることができました。三菱商事は、まさに「組織の商事」を感じる面接で、質問もシステマッティクで、コンサルの面接でよくあるケース面接も行われました。最終面接では、尋問のように質問され続け、少々肩身狭くなってしまいました。また、内々定を知らせる電話でも、リーディングカンパニーとしてのプライドを感じる応対でした。その一方、伊藤忠の面接はとても楽しかったです。面白い質問も多くあり、「合コンの中での役割は?」「アルジェリア人の部下が不正をしたらどうする?」「部下の指導方法はスパルタかマイルドか?」などがありました。また、最後の役員面接では、役員の方から質問を受けることなく、伊藤忠の魅力を語ってくださり、とても素敵な会社だと強く感じることができました。3.直観正直な話、直観はとても大切です。あの人は「伊藤忠っぽい」とか「商事っぽい」とかはよくある話です。私自身も多くの方々に「伊藤忠っぽい」と言われ続けるくらい、そのオーラを出していたようです。自分自身の直観を信じることも1つとして大切だと思います。まとめ総合商社は7社ありますが、それぞれの会社の魅力・歴史・企業文化・人はかなり違います。これは私自身、100名のOBOG訪問を重ねて分かりました。後悔する就職活動を送らないためにも、自分自身で行動を起こし、それぞれの会社の魅力を自分自身で確かめてください。「百聞は一見にしかず」です。その中での企業選びの基準を、自分自身で確立していくのがいいと思います。photobyCalsidyrose 48,471 views
ニューエリートの構成要件|変化するエリート像と3つの達成要件 ニューエリートの構成要件|変化するエリート像と3つの達成要件 イノベーションが著しい現代社会において、いままでの「働き方」とこれからの「働き方」が変化しつつあります。今回は、そんな移り変わりの早い最中で、「これからの時代をリードする人」の傾向とそうなるためにはどうすれば良いのかと言ったことを今回、「ニューエリートグーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち」から考察します。本記事のアジェンダ▷「スーツを着たエリート」はもう時代遅れ▷「自分が見たい世界」のために働くには▷学び続けるための4つの方法▷決断し続けるためにやるべき3つのこと▷最後に「スーツを着たエリート」はもう時代遅れ「現代の成功者は着る服などにはかまわず、結果だけにフォーカスします。」と著者は述べています。つまり高級なスーツをきて仕事をし、それに対して優越感を感じている人が成功者ではないということです。前述したようなエリート像は、すでに時代遅れになりつつあります。実際日本でも大企業が倒産したり買収されたりしていますし、エリートの必須スキルとも言える外国語能力も、今後自動翻訳によって価値が下がっていくでしょう。人工知能が発達すれば弁護士や医者といった、エリートの代名詞的職業に就いている人でもふるいがかかるはずです。時代の潮目はとっくに変わり始めているのです。「自分が見たい世界」のために働くには現代の日本では、「お金」という資本を使ってビジネスする資本家と、労働によって「お金」という対価を得る労働者がいます。この両者によって成立するのが資本主義です。資本主義社会では、大きな資本を持つ資本家が力を持ち、より多くのサラリーを得る労働者がエリートとされています。そういった「オールドエリート」は、固定化された「地位」みたいなものでした。しかし、お金というものは、もはや人々が価値をやりとりする手段にすぎません。お金を持っていなくても、SNSで多くの人と繋がれば、その繋がりを元にビジネスを起こすことも可能です。現に、大資本から外れたところで、魅力的なビジネスがたくさん生まれています。つまり、すでに資本主義社会は終焉を迎え、ポスト資本主義社会が到来しつつあるということであり、これからの時代をリードする人は、ポスト資本主義社会の世界の仕組みを作る人たちになります。ニューエリート構成要件「ニューエリートグーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち」より引用概ね保守的で変化を好まないオールドエリートに対し、ニューエリートは革新的で変化を積極的に受け入れる傾向があります。彼ら(ニューエリート)の価値観を3点でまとめると以下のような構成になります。1.既存の考え方に縛られない本業以外の分野で自分のやりたいことを見出し、副業としてビジネス化している人や、初心者であることを武器にして常識を壊し、成功を収める人もいますが、ニューエリートは「常識」や「体裁」といった価値観に引っ張られて足を止めることはありません。2.受け取る価値より与える価値を大きくする大半の人たちは「より少なく働いて、より多くの給料を得る」といった、与える価値より受け取る価値を大きくする方に夢中です。しかし、ニューエリートは、逆に受け取る価値より与える価値を大きくすることに夢中になります。3.自分が見たい世界を作るニューエリートは自分が見たい世界を作る、つまり自己実現を達成するために仕事します。そのために、彼らは仕事で自分が出しているアウトプットにプライドを持ち、そしてアウトプットを出すまでのプロセスを楽しんでこなしています。ここでいう「仕事」というものは、ビジネスだけにとどまらず、趣味やボランティア、家事などあらゆる「世界に価値を提供していく行為」を指します。すなわち、ニューエリートの概念では、かつては初めからエリートの圏外だった専業主婦のような人でも、エリートになりうるということです。こうした価値観を保つためには、常に変わり続ける必要があります。なぜなら現状に満足しているだけでは既存の考え方にとらわれてしまいますし、自分が世界に対して与えられる価値も陳腐化してしまいます。そもそも、目の前の世界を「自分が見たい世界」にするためには、現状を変えなければなりません。だから変わり続けなければならないのです。学び続けるための3つの方法仕事に関する専門知識にしろ、趣味にしろ、ボランティアにしろ、学び続けることは難しいものです。「今で精一杯だ」と思う方も多いでしょう。しかし、学び続ける人しかチャンスは掴めません。とはいえ闇雲に何かを学ぼうとしても時間やお金に限界があります。そこでまずは以下の3つを実践するところから始めて見ましょう。1.「インパクト」と「学び」で仕事を選ぶここでいうインパクトとは、同じ時間で生み出す価値を指します。抱えている仕事をこのインパクトの大小と学びの大小で、「インパクト大・学び大」「インパクト大・学び小」「インパクト小・学び大」「インパクト小・学び小」の4つに分類します。そしてそれぞれに以下のように対応していきます。「インパクト大・学び大」…優先的に力を注ぐ。「インパクト大・学び小」…極力人の力を借りて行う。「インパクト小・学び大」…自分への投資だと考えて、一定の割合で行う。「インパクト小・学び小」…アウトソーシング、自動化する。こうして良い意味での仕事の選り好みをすれば、自然と仕事の中で学び続けられるようになります。2.「その道のプロ」に会うためにお金を使うどんな人と接するかは、自分がどんな人間になるかに直結します。そのため自分がプロになりたいと思っている分野のプロとどれだけ多く会って話しているかは、ニューエリートになるための大きなポイントになります。だからもし「その道のプロ」に会うチャンスがあったなら、交通費や飲食費などは厭わず、是が非にでも会いにいくべきです。また会ってからも物怖じせず、その人の価値観や成功の要因、失敗経験やその際に学んだことなどを徹底的に質問すること、それが確実に自分の学びになっていきます。3.「グーグルアラート」と「グーグルトレンド」で情報収集する著者によると、自分が気になるキーワードをグーグルアラートに設定し、関連する最新情報についての通知が毎朝メールで届くように設定するなど、グーグルトレンドで多くの人が関心を寄せているトピックが何かをチェックし、得た情報をもとに詳しそうな人を見つけて「これってどう思うか?」と質問することで、自分で集めた情報が立体的になり、+αの学びを得るとされています。つまり、その+αをもとにさらに詳しい人に話を聞くことができれば、学びの速度は一気に加速します。こうして手に入れた情報をストックし、気になった理由や自分にどういった影響があるのかを考えて学んだ内容が自分ごととなり定着しやすくなります。ここまでの一連の情報収集を習慣化すれば、自ずと学び続けるのが当たり前になっていくでしょう。決断し続けるためにやるべき3つのこと決断しなければ行動につながりません。行動につながらなければ変化はもたらされません。だからこそ変化し続けるニューエリートには、決断し続けることが必要なのです。しかも単に決断をするだけでは不十分で、できるだけ素早く決断を下す必要があります。なぜなら大きな変化のきっかけはいつも偶然にやってくるからです。そのため、きっかけをつかむには決断の速度が求められるのです。決断の速度をあげるには論理ではなく、直感を使います。そうすれば素早く行動につなげられるほか、自分の価値観に近い判断を下すことが可能です。ただしやみくもに直感で判断していては、いつまでたっても「一か八か」の域を出ません。直感的な判断をする場合には、以下の3つのことを実践しましょう。1.自分の決断の間違いを裏付けるエビデンスを探す人間は決断を下した瞬間から、その決断を正当化しようとして自分に都合のいい事実だけを見るようになります。このバイアスによる致命的な決断ミスを防ぐためには、自分の決断の間違いを裏付けるエビデンスを探すのが一番です。もし間違っていたら、すぐに戻って修正すればいいだけです。2.小さな失敗・環境変化で直感を磨く小さな失敗を繰り返して、その都度学びを得ていれば次第に直感が磨かれていきます。また仕事の環境を変えるなどして脳に刺激を与えてやると、これもまた直感を磨いてくれます。3.ポジティブなフィードバックで失敗を修正する直感で決断を下した結果、失敗をしたとします。その際は「何がダメだったんでしょうか」などとネガティブなフィードバックを求めるのではなく、「どうすればもっとうまくできたでしょうか」「次のためにできることを教えてください」といったポジティブなフィードバックを求めるようにしましょう。ポジティブな方が自分もフィードバックを求めやすくなりますし、相手も悪いところを指摘するより気分良くフィードバックができるからです。最後にニューエリートにスタートラインは関係ないここでいう「ニューエリート」という概念は、その人の価値を現在のスタートラインとは無関係に「一定期間での成長度合い」で考えるところです。そのため、自分自身に劣等感を感じている人でも、全員がニューエリートになれる可能性を秘めているということになります。「これまで」のことを振り返ることも大切ですが「これから」について考えることも重要です。まずは行動しましょう。そして「学び続けること」と「決断し続けること」を実践してみると良いでしょう。 6,280 views

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