「就活は団体戦」という言葉をとあるシチュエーションで解説してみた

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最終更新日:2023年11月01日

「就活は団体戦」という言葉をとあるシチュエーションで解説してみた

本選考とインターンの締め切り情報

"就活は団体戦"

就活生の皆さんはこの言葉を聞いたことがあるでしょうか。

事実、「就活は団体戦」という考えは間違ってはいないと考えられます。

と言っても「団体戦って具体的にどういうこと?」、「別に個人戦でもうまくいく人はいるでしょ」と思う方もいると思います。

unistyleとしては、「就活は団体戦」という言葉を"就活は、周りの方と協力して進めることで自分だけでは知りえない情報・新たな発見を得ることができ、効率的な行動に繋がる"と定義づけることができると考えています。

そこで本記事では「就活は団体戦」という言葉をより分かりやすく解説するために、とあるシチュエーションに基づいて紹介していきます。

また、併せて「就活は団体戦という言葉の注意点」も紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

企業研究

就活は団体戦をとあるシチュエーションに例えてみると

※下記に記載している物語はフィクションであり、unistyleが独自に作成したものになります。文中に出てくる登場人物・企業名なども全て仮名ですので、参考程度にご覧ください。

ちなみに、この物語の主人公である「ユニ男」のプロフィールは以下の通りです。

  • 都内の有名私立大学に通っている文系学生
  • 総合商社への内定を目指している

また、物語の登場人物である「よっぴ・あんちゃん・なっちゃん」のプロフィールは以下の通りです。

  • よっぴ
    エントリーシート(以下、ESと明記)が得意
    インターンからの特別選考ルートで大手広告代理店B社に内定
  • あんちゃん
    GDが得意
    早期選考でメガベンチャーC社に内定
  • なっちゃん
    面接が得意
    学校推薦で大手メーカーD社に内定

 各登場人物のプロフィールを紹介したところで、いよいよ物語に入っていきましょう。

この物語は、「ユニ男が就活を意識し始めた大学3年生の夏」から始まります。

大学3年生の夏

周りの友達が少しずつ就活のことを意識し始めた大学3年生の夏、ユニ男も周りの友達と一緒にインターンに参加し始めました。

この時期はまだ志望業界・企業などは特になく、且つ選考対策もほとんどしていなかったため、"先着・抽選制の1dayインターン"だけに申し込みをしました。

その結果、見事全てのインターンに合格・参加することができました。

そしてどのインターンでも比較的楽しく活動することができ、「就活ってこんなものか。世間一般では有名な大学に通っているし、このままいけば順調に内定を貰えそうだな。(ユニ男の心の声)」とこの頃は思っていました。

大学3年生の冬

充実した夏休みが終わり、その後秋学期が始まり、いよいよ冬がやって来ました。

そしてこの辺りの時期から、多くの企業で「冬季インターンの申し込み」が開始します。

「夏季インターンがうまくいった」と感じていたユニ男は、夏季インターン参加後は全く就活対策を行っていませんでした。

また、この頃から「高い給与が欲しい・海外で働きたい」という軸を持ち始めたユニ男は、志望業界を"総合商社・専門商社"に絞ることに決めました。

そしてユニ男は、志望している企業の冬季インターンに片っ端から申し込みました。

 ⇩

ただその結果はというと…"申し込んだ企業、全落ち…。"

それもそのはず、申し込んだ冬季インターンでは全ての企業で何かしらの選考フローがあり、これまで全く選考対策をしてこなったユニ男にとっては"歯が立たなかった"のです。

そうこうしているうちに冬が終わり、3/1の「就活解禁日」が訪れました。

冬季インターンに全落ちし、すっかり自信をなくしてしまったユニ男は、その後もほとんど選考対策をせずに過ごしてきました。

しかし3月の某日、ふとしたきっかけで友達の「よっぴ・あんちゃん・なっちゃん」と4人で集まる機会がありました。

そしてこの日が、ユニ男の就活における"ターニングポイント"となったのです。

3月某日のとあるカフェにて

ユニ男
「3人ともすごいよな~。3月のこの時期に志望企業から内定を貰って就活が終了してるんだもんな~。オレなんか冬季インターンの選考に全滅しちゃって、全然経験が積めてないんだよ。今からの本選考が不安でしょうがないよ…。」

よっぴ
「ユニ男それやばくない?インターンに全落ちしたやつが何も対策しなければ、本選考で内定を取るのはかなり難しいよ!」

あんちゃん
「確かにそれはかなりやばいね。ちなみにユニ男はどの選考フェーズで落ちることが多かったの?」

ユニ男
「そうだな~、企業によってバラバラだな。一次選考で落ちるとこもあれば、最終選考で落ちるところもあったわ。だからこそ自分の何が悪いのか良くわからないんだよ…。」

なっちゃん
「なるほどね。じゃあせっかく今日はES・GD・面接のスペシャリストが集まっているし、ユニ男の就活対策をすることにしましょ!」

ユニ男
「マジで!?それはマジ助かる!どうしても総合商社に行きたいんだ!オレに協力してくれ!」

ES編

よっぴ
「じゃあまずはESのスペシャリストであるオレがユニ男のESを見てやるよ。普段使っているガクチカとかってあるか?」

ユニ男
「普段使っているのはこれかな~。指定文字数400文字のガクチカだな。」

私は、フィリピンにある人材紹介会社で在越日系法人向け営業に取り組んでいた。しかし当初は初めて体験することが重なり非常に苦労した。具体的には、フルタイムで社員の方と同条件での仕事、発展途上国での過酷な生活、外国人とのコミュニケーションなどである。しかし、私はそこで諦めなかった。発展途上国特有の人との距離の近さを活用し、自ら勉強する機会を創り続けることを意識した。現地で働いている方、時には取引先の方にもお願いし、営業のコツをご指導頂いた。そういった姿勢が周囲に伝わり、社外の方からお客様を紹介して頂くなど、徐々に私の仕事へ周囲の方を巻き込むことができるようになった。その結果、グループの中でインターン生の最高営業成績を樹立することができた。辛いことも多々あったが、この経験を乗り越えたことで大きく成長することができた。(359/400文字)

ユニ男
「よっぴ、このESはどうだ?」

よっぴ
「正直に言ってもいいか…?ユニ男、このESじゃ中々通過しないと思うわ…。」

ユニ男
「…!!??(がーーーん…。)」

よっぴ
「どの箇所に問題があるかを説明してやるから、まずはガクチカの書き方とは-6ステップで書けるESテンプレを基に解説-を読んでみろ。」

ユニ男
「この記事にガクチカのフレームワークが書かれているが、オレのガクチカには書かれていない内容がたくさん書かれているな…。」

よっぴ
「そうだ、その箇所だ!ユニ男のESでいうと、"行動に至るまでの背景が書かれていない・結果(実績)の具体性が薄い"という問題があるっていうわけだ。」

ユニ男
「なるほどな。だからオレのESは内容が抽象的だって良く言われるのか。」

よっぴ
「そういうことだ!だから先ほどのフレームワークに沿ってESを添削すると以下のような文章になる!」

私は、約半年間に渡りフィリピンにある人材紹介会社で、在越日系法人向け営業に取り組んでいた。しかし来越当初は初めて体験することが重なり非常に苦労した。フルタイムで社員の方と同条件での仕事。発展途上国での過酷な生活。外国人とのコミュニケーション。それも現地に知人が一切いない状況からのスタートだった。しかし、まずは自分の姿勢を改めフィリピンに無いものを考えることを辞めた。発展途上国特有の、人との距離の近さを活用し、自ら勉強する機会を創り続けることを意識した。現地で働いている方、時には取引先の方にもお願いし、営業のコツをご指導頂いた。そういった姿勢が周囲に伝わり、社外の方からお客様を紹介して頂くなど、徐々に私の仕事へ周囲の方を巻き込むことができるようになった。その結果、約100万円を売り上げグループ11カ国26拠点のインターン生の最高営業成績を樹立することができた。(384/400文字)

あんちゃん・なっちゃん
「すごい…エピソードは同じでも内容のわかりやすさが段違いだね…。」

ユニ男
「よっぴ、マジでありがとう!これを元にさらにESをブラッシュアップしていくよ!」

よっぴ
「おう!ちなみに"志望動機・自己PRのフレームワーク"に関する記事も以下に抜粋しておくから、ぜひ参考にしてくれ!」

GD編 

あんちゃん
「じゃあ続いてはGDのスペシャリストである私がGDの選考突破の秘訣を教えてあげるね。ところでユニ男、GDにはテーマはいくつかに分類することができることは知っている?」

ユニ男
「え…いや…知らないわ…。」

あんちゃん
「まぁそうだと思ったわ。GDのテーマは主に以下の5つに分類されているよ。」

  • ①課題解決型:与えられた課題に対する解決策を考える
  • ②売上アップ型:企業の売り上げを増加させる方法を考える
  • ③新規事業立案型:企業が取り組むべき新規事業を提案する
  • ④抽象テーマ型:抽象的なテーマに対する解決策を考える
  • ⑤意思決定型:与えられた選択肢の中から当事者が取るべき選択を決定する

ユニ男
「なるほど~。各テーマの型によって手順も変わるっていうことか。」 

あんちゃん
「そういうこと。各テーマの進め方に関する記事は以下に記載しておくから、家に帰ってからゆっくり確認してね。」

 なっちゃん
「ちなみにユニ男、あなたってGDでいつもどの役割を担っているかとかってある?」

ユニ男
「そうだな、基本的にはファシリテーター(司会者)を担当することが多いかな。」

なっちゃん
「なるほどね。ちなみにそれは何か理由がある?」

ユニ男
「えっ?だって統率力を発揮してグループを引っ張った方が良いんじゃないのか?あと、ファシリテーターをすれば受かるとも聞いたことがあるし…。」

あんちゃん
「はぁ~、やっぱり勘違いしていたわね。ユニ男、GDの評価基準は何もリーダーシップだけではないわよ。GDの評価基準は主に以下の4つに分類されると言われているわ。」

  • 議論に臨む基本姿勢
  • 議論のテーマや流れへの理解力
  • 自身の意見の主張力
  • 議論を統率するリーダーシップ

 あんちゃん
「確かに、リーダーシップは一つの評価基準ではあるわ。しかし、それだけでは高い評価を得ることはできない。あらゆる評価基準を総合して評価されるというわけなのね。評価基準の詳細は以下に記載しておくから、帰りの電車の中とかで確認しておいてね。」

ユニ男
「なるほど、そういうことだったのか。ちなみに一点質問なんだけど、ファシリテーターをすれば受かるというのは本当なのか?」

あんちゃん
「そうね、別にファシリテーターをしたから受かる確率が高くなるということはまずないわね。大切なことは"どんな役割を担うにしろ、グループでの議論を良い方向(結論)に導こうとする姿勢。そして議論を進めることに貢献する"ということよ。」

ユニ男
「なるほどな…。別にファシリテーターに固執する必要はなかったのか…。」

あんちゃん
「そういうこと。ただ、自分がファシリテーターが得意なのであれば担当すれば良いと思う。重要なことは、自身の役割に固執しすぎず、より良い結論を導き出そうと努力することってわけよ。」

ユニ男
「あんちゃん、ありがとう!これからGDに臨む際は教えてくれたポイントを意識して取り組むよ!」

面接編

なっちゃん
「じゃあ最後に面接のスペシャリストである私が面接の極意を教えてあげるね。じゃあ早速質問だけど、ユニ男は面接に臨む前に何か準備していることはある?」

ユニ男
「そうだな…。面接は提出したESを元に質問されるって聞くし、ESの内容を見直すくらいかな。」

なっちゃん
「なるほどね、確かにESを元に質問されるってのは正しいわ。ただ、ESの内容を見直しただけでは選考突破することは難しいと思うよ。

ユニ男
「えっ?そうなのか?」

なっちゃん
「ESを元に質問されるってことは、別にESの内容を改めて質問されるという意味ではないわ。正しくは"ESの内容を元に、さらに深堀りされる"ということなよ。」

ユニ男
「なるほど、だからオレは突っ込んだ質問に答えることができず、あいまいな回答しかできずに落ちてしまったというわけか…。ちなみに具体的にはどのような質問がされるんだ?」

なっちゃん
「いい質問ね。以下に記載したのが志望動機に関する具体例になるわ。」

  • 志望動機を教えて下さい。
  • 将来の夢、成し遂げたいこと、キャリアビジョンについて教えて下さい。
  • 5年後・10年後のビジョンについて教えて下さい。
  • 企業選びの軸について教えて下さい。
  • 他にはどのような業界を受けていますか。
  • 他業界ではなくこの業界を志望する理由について教えて下さい。
  • 具体的に取り組みたい仕事について教えて下さい。
  • 業界内でも当社の理由について教えて下さい。
  • 当社の改善点について意見を下さい。
  • あなたにとって就職するとはどういうことですか?
  • 希望の配属先・部署にいけない場合はどうしますか?
  • 当社に落ちた場合、どうしますか?
  • 他社の選考状況について教えて下さい。
  • 内定を出した場合、すぐに就職活動を辞めますか?

ユニ男
「かなり細かく深堀りされるんだな。確かにこれまでの面接で聞かれたことのある質問がいくつもあるわ…。」 

なっちゃん
「そう、つまりこのくらい深堀りされてもすぐに答えることができるくらいの準備は必要というわけよ。ちなみに具体例の詳細は以下に記事を記載しておくから、授業とアルバイトの空き時間にでも確認しておいてね。」

なっちゃん
「ちなみにユニ男にもう一点質問だけど、面接では一次・二次・最終とそれぞれ見られているポイントが異なることは知っている?」

ユニ男
「えっ?そうなのか?面接官が変わるのは知っているけど、見られているポイントまで変わるのは知らなかった。具体的にどう変わるんだ?」

なっちゃん
「やはりそうだったわね。下記に記載したものはあくまでも一例にはなるけど、基本的には以下のように言われているわ。」

各面接フェーズで見られているポイント

【一次面接】
◆担当社員
→若手社員
◆見られているポイント
→一般的なビジネスマナー・対人スキル・事業や会社についての基本的な理解

◆詳細
→一次面接では、最低限のマナーや会社への理解、対人スキルを見極められています。自己紹介、学生時代頑張ったことや自分の強みなど、面接で必ず聞かれる項目についてはよどみなく話すことができる準備をしておきましょう。

 

【二次面接】
◆担当社員
→中堅社員(現場責任者)
◆見られているポイント
→自己理解の深さ・業務内容とのマッチング

◆詳細
→一次面接以上に思考の深さを見極められているため、抽象度の高い質問も増えてきます。具体的なエピソードから、「なぜその行動をとったのか」「どんな価値観に基づいていたのか」というように自分自身の核に迫った深掘りをしておくとよいでしょう。

【最終面接】
◆担当社員
→役員・社長
◆見られているポイント
→入社意欲・将来のビジョン

◆詳細
→最終面接まで進むと、能力や適性などは一定の評価を得ていることがわかります。そのため、最終面接では「会社の方向性と応募者の描く未来が合致しているかどうか」「内定を出した時に入社するのか」といった志望度が見極められています。

ユニ男
「なるほど、だから質問内容とかもフェーズによって変わるというわけか。」

なっちゃん
「そういうこと。ちなみに以下に面接に関するまとめ記事を記載しておくから、面接に臨む前に必ず確認しておいてね!」

ユニ男
「3人ともありがとう!本当に助かった!今日の学びを活かして志望企業からの内定を貰えるようにこれから頑張るわ!」

よっちゃん・あんちゃん・なっちゃん
「ファイト!」

6月某日

ユニ男
「お~い!みんなのおかげで総合商社A社からの内定をもらえたよ!」

よっちゃん・あんちゃん・なっちゃん
「マジ!?おめでとう!」

ユニ男
「よっぴから添削してもらったESは、本選考では見事全通過だったよ。やはり他人から添削してもらうのは大事なんだな。」

よっぴ
「そういうことだ。ユニ男のESを評価する面接官は第三者であるし、誰かに添削してもらうことで第三者からの見られ方を確認することは重要ってわけだ。」

ユニ男
「確かにな。あんちゃんとなっちゃんにアドバイスを貰ったGDと面接に関しても、事前に入念な対策ができたおかげで本番は緊張せずに臨むことができたよ!」

あんちゃんとなっちゃん
「ユアウェルカム!」

ユニ男
「あの時3人に相談に乗ってもらって本当に良かったよ。やっぱり就活は団体戦だね!」

「就活は団体戦」とは

今回はとあるシチュエーションを例に出して紹介しましたが、「就活は団体戦」という言葉の意味を少しでも理解することができたでしょうか。

改めてまとめさせていただくと、「就活は団体戦」という言葉は、"就活は、周りの方と協力して進めることで自分だけでは知りえない情報・新たな発見を得ることができ、効率的な行動に繋がる"と定義づけることができると考えています。

そのため、勘違いしていただきたくないのは、「就活は団体戦」という言葉は別に"とにかく周りの友達や知り合いの社会人を頼りながら就活を進めなさい"という意味ではないということです。

そのため、「就活は団体戦」という意味を文字通りに受け取り、「とにかく周りの人の言う通りにだけ行動しよう」という考えは良くありません。

また、注意点として以下の2点が挙げられます。

  • 友達・先輩・知り合いの社会人からの意見・アドバイスを鵜呑みにしすぎない。
  • 得た情報を自分なりに取捨選択し、本当に必要な部分だけを活かす。

もちろん、「友達・先輩・知り合いの社会人からの意見・アドバイス」は参考になるものも非常に多くあります。

ただ、先輩がこの方法でうまくいったからといって自分に当てはまるわけではありませんし、そもそも境遇・スキルが異なるのであれば別の方法が必要になります。

意見・アドバイスを貰うことは重要ではありますが、その情報を自分なりに"取捨選択"し、本当に必要な部分だけを活かすことを意識していただければと思います。

また、得た情報に関しても"全ての情報を100%正しいと思わない"ということも重要です。

どの情報が正しく、どの情報が正しくないのかを見極めるのは難しいのですが、そういった情報はあくまでも参考程度にとどめ、判断資料の一つとして活用するのが望ましいかと思います。

最後に"ES・GD・面接の対策に役立つunistyleの記事"を掲載しておきますので、こちらも併せてご覧ください。

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「エモい」騒動から思いついた就活生の「脱ボキャ貧!」術 「エモい」騒動から思いついた就活生の「脱ボキャ貧!」術 エモい。2018年の流行語にもノミネートされましたね。ただみなさん、「エモい」がSNS上で議論を巻き起こしているのをご存知でしょうか。【書きました】エモいという言葉が流行っていることが心配なのです。嬉しいも、楽しいも、悲しいも、寂しいも、侘しいも、恥ずかしいも、感動したも、安心しているも、驚いているも、怒ってるも全部大事な感情表現。感性の襞が減っちゃう。もったいないよ。https://t.co/yG3QlhkEao@BIJapan—寺口浩大[KodaiTeraguchi](@telinekd)2018年11月28日賛否両論ありましたが、これは就活にも関連性があるのでは?ということで「就活生よ、脱ボキャ貧!」をテーマに、ESや面接でボキャブラリーの貧しさに絶望している方の助けになるES例を集めました。エモい。に巻き起こった議論「最近の子は『エモい』でなんでも表現しちゃう。語彙力低下だ!」つーのは「大型商業施設のせいで商店街ガー」「Amazonのせいで街の書店ガー」とか言ってるのと大差なくて、新しい価値観や現実を受け入れようとしない老害への第一歩だと思うんだよな。結構危険。—久保ゆうすけ(@shabuface)2018年11月29日この「エモい」騒動では若者の語彙力低下について議論されていました。「エモいを使う=感性と語彙力の低下」となるかどうかは意見が分かれるところですが、語彙力低下と言えば、就活をしていてESや面接で「自分、ボキャ貧だな・・」と感じたことはありませんでしたか?例えば、文末がやたらと「取り組んだ」や「考えた」になってしまうなど。目指せ脱ボキャ貧ここからは、脱ボキャ貧!ということで、ES記入のコツと共にESで使える言い回しをまとめていきます。「取り組んだ」は一つの設問に一つまで就活を始めたばかりの頃のESに散見される「取り組んだ」という言葉ですが、使うのは始めの一文くらいにしましょう。【例】あなたが他者を巻き込んで、共通の目的に向かって取り組んだ経験について、あなた自身が果たした役割や取り組みの成果も含め、具体的に記してください。(設問(6)で回答した経験の中から説明してください)(400文字以内)項目の1つ目、これが他者を巻き込んで、東北リーグ1部昇格という共通の目的に向かって取り組んだ経験です。監督が不在だったので、代々主将が選抜決定の役割を担っていたのですが、就任当時は練習試合が少なく、部員50人全員が試合でアピールできる機会が整っていませんでした。そのため、ある部員から選抜に不満がありモチベーションを維持できないという相談を受けました。そこで私は、社会人リーグへの参加を提案することで、部員全員が出場機会を得られるような環境づくりをしました。また、パス成功率等のデータを毎試合とることで客観的に部員を判断できる指針を構築しました。その結果、士気の向上に悩んでいた部員たちも積極的に個別練習をするなど情熱を取り戻したように感じました。さらに、この意識改革によって部員同士が切磋琢磨するようになり、最終学年次には目標であった東北リーグ優勝を達成することができました。【参考】「取り組んだ」という言葉はある程度抽象度の高い言葉のため、冒頭の「がんばった事」のまとめとして使います。それ以降は具体的な状況説明に入るので、様々な言い回しができます。以下に代替できる言い回しをまとめましたのでESを書く際は適当な言葉を当てはめて同じ言い回しばかりのESにならないようにしましょう。「取り組んだ」の言い換え・力を入れた・努めた・努力した・注力した・心掛けた・行動した・図った・奮闘した・奮起した行動と思考の言語化のススメ難しいのは、自分の行動や思考を伝えるときです。なぜこれらの言語化が難しいかというと、言葉にすることを前提に取り組んできた事ばかりではないからです。バイトでなにかトラブルが起きたとき、サークルで仲間割れをした時、がむしゃらに考えて解決しようと行動しているでしょう。ただ、そこから時間が経ってから「学生時代での最も大きな困難は何か」と聞かれると当時自分が考えていたことをすぐには思い出せないのではないでしょうか。そのため、以下のステップを踏んで言語化を進めていきましょう。①具体的な事象と自分や周りの人の行動をまずは言語化する②「どのような意図で」これらの行動を起こしたのかを想起する③行動の行間を、行動した理由やそのときの思考で埋める以下のESを例にご説明します。太字部分が③にあたる部分です。自分の行動の背景が盛り込まれていると、中身が濃く、共感度の高い文章になります。ESの全体の構成については、その他の記事でも解説していますので参考にしてください。【例】あなたがプロジェクトの方向を変え、その結果、時間やコストが削減された例を説明してください。(全角半角問わず500字から700字程度)フィンランドへ留学していた際に、地元企業と連携しフィンランドウォッカを日本へ輸出するための貿易プロジェクトを行った。プロジェクトメンバ−は平均年齢30歳の経験や知識豊富なフィンランド人大学院生で、プロジェクト初期は自分の無能さから意見を言うのが恥ずかしく、他メンバーの意見に従っていた。しかし、日本へ輸出プロジェクトなのにも関わらず、他メンバーが「フィンランド市場の場合はこの様になる」「日本と中国は近くて似ているから中国市場がこの様なら日本市場も同じだろう」という勝手な見解を始め、地元企業への中間報告プレゼンテーションでもはっきりとした調査を報告できないがために、なかなかプロジェクトが進まなかった。これをきっかけに、無知をさらけ出す恥ずかしい状況にくじけずにプロジェクト内唯一の日本人として自分にしかできない役割を果たそうと奮起した。寝る間も惜しまず日本のアルコール市場について調査をし、また日本に住む知り合いの社会人の方々にコンタクトを取り、日本の市場調査、ターゲット絞り、ディストリビューター探しを行った。メンバーにただの見解ではなく、政府の調査や研究所のデータを発表したため、彼らからの信頼を受け、またデータが集まったことでプロジェクトの内容も着々と決まった。その結果、地元企業からは豊富な情報を得ることができたとお礼を受け、また教授からはプロジェクト内で一番成長した生徒とお褒めの言葉をいただいた。【参考】【参考記事】ESで使える言い回し(性格編)Unistyleでは性格のアピールポイントごとの自己PRの書き方を解説していますので、そちらも参考にしてください。【参考記事】最後に就活において、語彙力が乏しいことで印象が下がってしまってはもったいありません。何度も使うことで語彙は身についていきます。一緒に「脱ボキャ貧!」していきましょう。 17,439 views
就職活動は料理と同じ?就活を置き換えて考えてみる 就職活動は料理と同じ?就活を置き換えて考えてみる 就職活動って、料理みたいだと感じることが多いです。料理人が就活生、食べてくれる人が企業の採用担当者、自己分析は自分の持っている材料の確認で、材料に基づいて自己PRや志望動機といった面接で話すコース料理を作っていくようなイメージです。こんな風に考えると肩の力が抜けて何をすると就職活動もうまくいくのか考えやすいのかなと思います。本記事のコンテンツ・凄い経験の学生が落ちて、普通の学生が採用される理由(経験よりも伝え方)・食べる人の好みを知らないまま料理しがち(企業の求める人物像を理解する)・料理音痴の人が陥ること(選考対策は他の人のも参考にしてより良いものに)・料理はたくさん作るとうまくなる(面接はたくさん受けると上手くなる)・最後に凄い経験の学生が落ちて、普通の学生が採用される理由(経験よりも伝え方)料理に例えると、体育会・留学経験あり・学生団体を立ち上げたなど凄い経験をしている学生が落ちてしまい、アルバイト経験しかない普通の学生が採用されるのも何となくわかるかと思います。どんなに素材がA5ランクの和牛だとしても、焼き方が悪くてカチカチになってしまえばおいしいと感じてもらえないでしょう。一方で、普通の肉でも、下ごしらえと焼き方によっては非常においしく食べることができます。就職活動も同じで、経験の善し悪しだけでなく、その伝え方により評価が大きく分かれます。食べる人の好みを知らないまま料理しがち(企業の求める人物像を理解する)就活生の問題点の一つは、企業がどのような人材を求めているのかよく知らないまま、自己分析をして自己PRや志望動機を考えてしまうことだとunistyleを立ち上げてからずっと感じています。これは料理を食べる人の好みを無視したまま、闇雲に料理を作ることに似ています。素材の切り口によっては食べる人の好みに合うはずなのに、食べる人の好みを知らないから大味な味付けの自己PRや志望動機が多いように感じます。だからこそOB訪問などで、自己PRや志望動機を評価・添削してもらい、その業界で働く人の好みの味付けにしていくのは、料理の最後の最後の大事な味付けの部分だと言えます。この最後の味付けの作業をさぼりがちな学生が多く、もったいないなと感じています。各業界・企業ではどのような人材が求められているのか、それを踏まえた上での「味付け」を行うことが大切だと思います。料理音痴の人が陥ること(選考対策は他の人のも参考にしてより良いものに)料理って結局は分量とタイミングの問題で大きく改善されると思っています。料理が苦手な人でもクックパッドや料理本の通りに料理すれば同じ材料でそれなりにおいしいものが作れます。料理音痴と言われる人の多くが、レシピの通りに作ることを放棄して、独自のオリジナルのやり方でやりすぎるあまりに美味しいものが作れないという事態に陥っています。unistyleで17,000枚以上掲載しているエントリーシートは、過去の料理人のレシピ集であると考えています。様々な素材を持った過去の料理人が魂を込めて作ったレシピがエントリーシートです。「サッカー」や「居酒屋アルバイト」など自分が持っている素材で検索すると同じ素材で料理した内定者のエントリーシートが見られるので使ってみてください。就職活動においては、「他人の真似をしてはダメだ、オリジナルな考え方を伝えよう!」とまことしやかに言われていますが、個人的にはまずは過去にどういう料理をした人がうまくいったのか、どんな素材をどのように調理したのか知るというのは大事なことだと感じています。一度はレシピ通りに自己PRや志望動機も考えてみてその上で、オリジナルな要素を付け加えていくともっともっと早く料理が上達するのではないかと思うことが多いです。料理はたくさん作るとうまくなる(面接はたくさん受けると上手くなる)いくらたくさんレシピを集めたり、食べる人の好みの味を知っていても料理はうまくなりません。実際に作ってみて初めてわかることもたくさんあり、実践することが上達の近道です。就職活動においても自己分析やらマニュアル本を読んでばかりいるのではなくある程度、出来ると思ったらOB訪問や実際に選考を受けて、自分の自己PRや志望動機を食べてもらうことが、志望業界に近づく上では重要でしょう。就職活動では一度も料理を作ったことがない状態で、本命の会社の面接を受ける人も多く、本当にもったいないと感じています。多くの人が場数を踏んで納得のいく料理を披露した上で落ちるのであればもっと就職活動自体にも納得感があるのかなと思っています。最後に就職活動というと何していいのかわからないで右往左往してしまう人も多いのですが、上記のように料理に例えると、ある程度わかりやすいのではないでしょうか。まずは・自分の素材を確認してみる・料理を食べる人の好みを知る・実際に料理して評価してもらうこの三つをうまく回していけばあなたの料理をおいしいと評価してくれる人に出会う可能性が高まると思います。photobyWorldSkillsUK 36,289 views
ファーストキャリアで人生は決まらない〜納得のいく就職活動を行うために〜 ファーストキャリアで人生は決まらない〜納得のいく就職活動を行うために〜 100人が100人希望する会社に入れないことは分かっている。仮に70人が希望する会社に入れるとすると、自分は希望する会社に入れない残りの30人かもしれない…。就職活動に力を入れていけばいくほど、「もし希望する会社に入れなかったらどうしよう」と時には不安に煽られることもあるかと思います。全員が、入りたい企業に入れないことは就活を始めた頃は分かっていたけれど…就活にのめり込むほど認識が変化し、入れないのは自分ではないかと不安に煽られる…本記事では、最初の勤め先が絶対ではないことを認識していただき、改めて自身のファーストキャリアについて考えるきっかけにしていただきたいと思います。【本記事の構成】▶︎就職活動における勝ち組とは?▶︎10年後企業がどうなっているかは分からない▶︎転職率は9.9%。第二新卒って知ってますか?▶︎納得のいく就職活動を行うために▶︎まとめ就職における勝ち組とは?まず始めに、就職活動における”勝ち組”とはどのようなものでしょうか。外資系コンサルや総合商社のようないわゆる入社が困難だと考えられる企業から内定をもらうことでしょうか。スポーツや勉強と同じで、就職活動でも”勝ち”を目指したいものです。大学受験は偏差値で選ぶ一般入試で大学進学をした多くの方が”偏差値”を基準に大学を選んだのではないでしょうか。もちろんある特定の教授がいるから、このスポーツが強いからなどの理由で選んだ方も中にはいるかと思います。複数校から合格をもらった場合、一般的には偏差値の高い大学への進学を選択するでしょう。Q:どちらに進学しますか?A大学法学部(偏差値70)B大学経済学部(偏差値60)おおよその学生がA大学を進学先として選択すると思われます。しかし、経済を強く勉強したく、A大学を蹴ってB大学に進学する人の割合は少数でしょう。就職にも偏差値はあるけど…大学受験の偏差値は身近な存在である一方、就職活動にも”偏差値”なるものが存在します。では同様にどちらの企業を選択しますか?▶︎日産自動車(就職偏差値:62)▶︎NTTデータ(就職偏差値:59)参考:2019卒用文系就職偏差値ランキングこれは意見が割れると思います。メーカーで働くことに強く惹かれており、中でも日産自動車で働くことを希望する人は日産自動車を選択するでしょう。一方、IT業界に強く惹かれており、将来はSIerとして活躍したい人であればNTTデータを選択するのではないでしょうか。では、上記2社どちらを選ぶのが”勝ち組”なのでしょうか。大学受験同様、偏差値だけで測るのならば日産が勝ち組となるでしょう。しかし、大学受験と異なり”偏差値が高い=勝ち組”の構図は就職活動では通用がしません。いくら入る事が難しい企業で、誰からも賞賛される企業に入社しようとそれが自分のやりたい事とマッチしていなければ本当の意味での”勝ち”は得られないでしょう。話が若干逸れてしまいましたが、企業に甲乙がつける事が難しいことを踏まえると、”希望する会社に入れなかった=負け組”と単純に考えることは決してできないように思われます。参考:キャリアにおける「鶏口牛後」〜あえて難易度が低い企業を選ぶという選択〜10年後企業がどうなっているかは分からないこれは合同企業説明会やインターンシップなどで一度は聞いた事があるのではないでしょうか。今後50年、私たちが働いていく中で今ある企業が”生き残っている確率”を測ることは不可能です。たとえ、今有名企業であっても東芝の例のように窮地に立つことも想像に難くはありません。就職希望企業ランキング1位:日本航空(JAL)2位:伊藤忠商事3位:全日本空輸(ANA)4位:三菱UFJ銀行5位:トヨタ自動車引用:【就職希望企業ランキング】2019年卒の就活生が選ぶ人気企業とは?上の表から面白い結果が読み取れます。こちらは19卒の就職希望企業ランキングとなっています。JAL・ANAの両航空会社の合説でのあまりの人の多さに筆者も驚いてしまいました。この上位5社のどれかに入社した際には羨望の眼差しを浴びることになるでしょう。JALの経営破綻・銀行の破綻・カーシェアの脅威一方で、これらの企業に入ったからといって一生安泰な生活が送れる訳ではないとも想像できます。人気1位を獲得しているJALは2010年と比較的最近に経営破綻を経験しています。経営破綻の際には1500人にも及ぶ人員整理を実施しており(パイロット・CA含む)、JALを希望して入社したもののこのような結果になるとは当時の内定者は想像していなかったと思われます。他にも銀行業界の縮小も耳にしたこともあるのではないでしょうか。理由は様々述べられており本稿では詳しく説明をしませんが、ハーバードビジネスレビューによると、今後10年以内にイノベーションを起こせない銀行の92%が潰れるとされているそうです。メガバンクに務めたからといって100%安泰ではないことがわかります。同様に世界のトヨタもカーシェアなどのサービスの登場により、従来の車の製造・販売企業からサービス事業への転換を進めおり、従来の様相を変えつつあります。参考:銀行が将来なくなる?金融業界の今後の動向や将来性とこれからの課題自分が希望する企業が未来永劫繁栄しているという保証はないため、長い目で見た所、自分が一番に希望した企業よりも実際に働いている企業の方が良かったということも十分ありえるのです。転職率は9.9%。第二新卒って聞いた事がありますか?それでも強く入りたい企業に入れなかった場合のショックは大きいかと思います。「自分の希望とは違う企業で一生働くのか…」という不安が一種の原因となっており、このような気持ちになるのではないでしょうか。転職は今やアタリマエ私の属する慶應義塾大学の入学式ではいろいろな様相の新入生を見る事ができます。希望する慶應に合格し、これからの学生生活への期待で満ち溢れている笑顔の学生・「なんで私が慶應に?」と言わんばかりの暗い表情で自分が通う予定であった遠く駒場の地を眺めているかのような学生・高校に通うのと同じテンションではしゃいでいる内部生で構成されています。大方入社式もこのような様相を呈しているのではないでしょうか。大学と企業とで比較した際に大きく異なるのは転職(転校?)率ではないでしょうか。先ほどの例の続きになりますが、遠く駒場の地を目指していた学生も半年ほど経つと現状が気に入ってしまい、それまでの暗い表情が一変、楽しそうに学生生活を送っています。中には再受験のために勉強している学生もいましたが非常に少数でした。一方企業の1年の転職率は9.9%(10人に1人)と高い数値を示しています。加えて生涯の転職率は28.8%(1回)・19.1%(2回)とこちらも同様に高い結果を示しています。参考:"最初の勤め先"なんかで人生は決まらない・「就活」に失敗しても心配はない転職率ってどれくらい?転職者の割合。仮に希望する企業に入れなかったとしても転職率を見る限りチャンスは何度でもあるように思います。”第二新卒”と呼ばれるように企業は経験豊かな人材を中途採用として重視するようになってきています。最初の企業で経験を積み、それでもまだ志望する企業が変わらないのであれば再度挑戦するチャンスは十分あるのです。納得のいく就職活動を行うために最初の勤め先がそこまで重要ではないと言われても、本音は建前は違います。建前として”最初の勤め先≠絶対”だと分かっていたとしても本音は希望する企業に入りたいものです。勘違いしてはいけないのが、ファーストキャリアが絶対ではないからといって、中途半端に就職活動をしても大丈夫という訳ではないということです。30/100は失敗なんかではない冒頭の例で100人新卒がいたところ、70人は希望する企業に30人は第一志望ではない企業に務めることになると仮定しました。就職活動を行うのは自分の希望する企業・業界に進みたいからであり、上記の70人になるために行なっています。もちろん一生懸命やったが、30/100になる可能性もありえます。しかし、大切なのは30/100が決して失敗ではないということです。もちろん希望する企業に入社することに越したことはありません。一方で先ほど記載した”将来その企業が残っている確率”・”高い転職率”を考慮していればそれほど悲観的になる必要もないのではないかと思われます。むしろ、想像していなかった発見や貴重な経験を積むことができる可能性もあります。日本の低い転職率先ほど、日本の転職率は9.9%と高い数値であるとしましたが、それは過去の日本のデータと比較した結果であり、世界的に見ると低い数値です。得に新卒一括採用・終身雇用の制度がないアメリカでは生涯転職平均数が12回と言われています(長く企業に務めることは適応性が低いとして忌避される傾向があるようです)。日本では今でも”転職”に対するマイナスイメージが残っているようにも思われます。一方で、”働き方改革”の一貫で、終身雇用の撤廃や中途採用の増加などより米国に似せたフレキシブルな変化を遂げ始めているともいえます。そのため、将来的には長く一つの企業に務めることは珍しいなんて変化も起こるかもしれません。ファーストキャリアは人生を100%決めないファーストキャリアが大事であるという事実は、なんと言われようと変わりません。例えば、社会に出た際の”価値観”・”考え方”は最初の企業の影響を大きく受けることになります。一方で、裏を返せばファーストキャリアの重要性はその程度であり、人生を100%決める要因にはなりえないのではないでしょうか。誰もが希望する企業に入れないことを念頭に置きながら、”やるだけやったんだからこの企業に行くことに納得できる”と強く言い切れるように就職活動に真摯に取り組むことが大切ではないでしょうか。後から”これをやっておけばよかった”・”もっとこうしておけばよかった”と後悔するために、現状の就職先に不満や不安を抱くのであり、今のうちから後悔のないように取り組むことで納得のいく就職結果を得られるでしょう。まとめ本記事では、最初の勤め先が必ずしも自分の人生を左右するものではないことに対し考察を深めてきました。最初の”勤め先”が絶対ではない理由①希望する会社に入れない≠負け就活に負けはない②10年後に安定している企業は分からない③高い転職率は社会に出た後もチャンスを与えるもちろんファーストキャリアが大事ではないと断言している訳ではありません。後悔しない就職活動を送るためにも自分の将来に対し真摯に向き合う事が大切です。ただ、少しだけ肩の力を抜いても大丈夫ではないでしょうか。参考: 27,001 views

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