ガクチカでカフェアルバイトをアピールする書き方とは?ES例文・解説付

118,805 views

最終更新日:2023年11月27日

ガクチカでカフェアルバイトをアピールする書き方とは?ES例文・解説付
ガクチカ完全攻略記事一覧
1.そもそもガクチカって何?
2.ガクチカがない人の対処法
3.ガクチカの書き方を徹底解説
4.ガクチカの例文を紹介
(1)ガクチカでゼミ活動をアピールするには
(2)ガクチカでサークル活動をアピールするには
(3)ガクチカで留学経験をアピールするには
(4)ガクチカで長期インターンシップをアピールするには
(5)ガクチカでボランティアをアピールするには
(6)ガクチカで研究(研究室)をアピールするには【理系学生向け】
(7)ガクチカで体育会系部活動をアピールするには
(8)ガクチカで資格・TOEICをアピールするには
(9)ガクチカで趣味をアピールするには
(10)ガクチカでアルバイトをアピールするには
ガクチカでカフェアルバイトをアピールするには
ガクチカで塾講師アルバイトをアピールするには
ガクチカで飲食店アルバイト(居酒屋・焼き肉・レストラン)をアピールするには
ガクチカでカラオケアルバイトをアピールするには
5.面接でのガクチカ対策と頻出質問10選

ESや面接でよく聞かれるガクチカ。

カフェでアルバイトをしていたけれど、「カフェの経験をガクチカでどのように書けばよいのだろう」と思ったことがあるのではないでしょうか。

ネットにある様々な参考記事を読んでも「留学していた、起業した」などと、自分の経験では当てはまらないエピソードばかりで、悩んでしまった経験がある人もいると思います。

でも大丈夫です。実際に大手企業から内定を獲得した人達のガクチカの中にも、意外と普通のエピソードのものもあったりします。

大切なのは、エピソード自体ではなく、そのエピソードから何を学んだかです。

本記事では、大学生の誰もがやっているアルバイトの中から、ガクチカに活かせるエピソードを実際の内定者のESを参考にしながらご紹介していきます。

本選考とインターンの締め切り情報

カフェアルバイトのガクチカ例文

下記は実際にカフェでアルバイトをしていた経験をもとに作成されたESです。

  • カフェアルバイトのガクチカ例文(1):野村総合研究所(NRI)内定者
  • カフェアルバイトのガクチカ例文(2):コカ・コーラ合格者
  • カフェアルバイトのガクチカ例文(3):資生堂合格者

カフェアルバイトのガクチカ例文(1):野村総合研究所(NRI)内定者

このコンテンツは会員(無料)の方のみご覧になれます。
また、会員(無料)の方は77622枚のエントリーシートを全て閲覧可能になります。
(無料会員登録はこちら)

カフェアルバイトのガクチカ例文(2):コカ・コーラ合格者

このコンテンツは会員(無料)の方のみご覧になれます。
また、会員(無料)の方は77622枚のエントリーシートを全て閲覧可能になります。
(無料会員登録はこちら)

カフェアルバイトのガクチカ例文(3):資生堂合格者

このコンテンツは会員(無料)の方のみご覧になれます。
また、会員(無料)の方は77622枚のエントリーシートを全て閲覧可能になります。
(無料会員登録はこちら)

ガクチカの基本的な書き方

続いては「ガクチカの書き方」を解説していきます。

ガクチカは基本的に以下のフレームワークに沿って書くと論理的な文章になると言われています。

※下記のフレームワークの6つの要素に関しては、「全ての要素を必ず盛り込まなければならない」というわけではありません。ESの設問形式や指定文字数を考慮しながら、構成を調整していただければと思います。

上記のフレームワークを見てもらえば分かるように、

(1)結論→(2)動機→(3)目標と困難→(4)取組みと結果→(5)人柄→(6)学び

といった構成でガクチカを論理展開していくと良いと考えています。

この順番に沿うことで、面接官にわかりやすく論理性を保った伝え方ができるほか、面接を想定して自分の頭の中で整理された内容に仕上げることができます。

下記の動画でもガクチカの書き方を確認できるので、参考にしてもらえればと思います。

例として、フレームワークに沿ってガクチカを整理した内定者のESを見ていきます。それぞれの項目でどのようなことを述べるのか大枠を掴んでいただければと思います。

下記は野村総合研究所(NRI)内定者のESです。フレームワークに沿ってかなりレベルの高い内容にまとめ上げられています。

(1)結論
学生時代、スポーツ科学とトレーニングに関するWebサイトを立ち上げに力を注いできた。
 ⇩
(2)動機
地方出身の私は信頼性の高いスポーツ科学情報が少ない事に疑問を感じていた。
 ⇩
(3)目標・困難
そこで「スポーツをする人に正しい知識を知ってもらい、成功体験に繋げてもらいたい」という想いで信頼性の高い情報配信サイトを作る活動を始めた。活動の中での一番の挫折経験は、団体が解散してしまった事だ。設立当初数名で活動していたが、プログラマが抜ける致命傷を受けてしまった。そこから次第に団体のガバナンスが取れなくなり、結果解散するに至った。
 ⇩
(4)取組み・工夫とその結果
しかし、ここで諦めたら諦め癖がつくと思い、サイト作成に再挑戦する決意をした。プログラミング独学によるサイト構築、周囲と協力しコンテンツ作成する事の二点が難点であったが、持ち前の勤勉さとビジョンに共感してもらう説得力で成し遂げてきた。サイトを公開と同時にSNSを通じて宣伝した結果、月に千人近くの方に利用して頂く所まで辿り着く事が出来た。
 ⇩
(5)人柄
社交的な人柄が、団体立ち上げの際に活かされた。また基本的に真面目なため、最後までやりきろうとする姿勢が周りにも伝わり、最終的なWebサイトの立ち上げに繋げることができた。
 ⇩
(6)学び
団体解散という挫折経験から窮地の時こそ冷静に対処する判断力と粘り強さ、そして何より周りを巻き込むには「絶対に成し遂げる」という情熱が大切である事を学ぶ事が出来た。
上記の野村総合研究所(NRI)内定者のESは「こちら」からご覧いただけます。

フレームワークに当てはめて内容を考えると、上記の内定者の方のようにレベルの高い伝え方をすることができます。

フレームワークの各項目の具体的なポイントは、以下に記載した記事からご覧ください。

【参考】
ガクチカの書き方とは-6ステップで書けるESテンプレを基に解説-
→フレームワーク含め、「ガクチカの書き方」について網羅的に解説している記事になります。「ガクチカをうまく書けない」と悩んでいる就活生にとっては必読の記事になります。

ガクチカでよくあるカフェアルバイトエピソード

 
ガクチカでアルバイトについて書く際に気をつけるべきポイントは「他の人と同じ内容」にならないようにすることです。

ここでは、カフェでアルバイトをしていた人のガクチカでよくあるエピソードを並べます。

  • 笑顔で対応するようにしている
  • お客様と接することでコミュニケーション能力が身についた
  • コーヒーの飲み比べができるようになった

これでは人事に印象を残すことは出来ません。なぜなら具体性がない、且つありきたりな文章だからです。

上記の場合、笑顔で対応することは、カフェだけでなくどのアルバイト、どの仕事に置いても心がけるべきことです。また、お客様と接することでコミュニケーション能力が身についたと述べてありますが、社会人になって話す機会が増えるのは同じ社会人が相手となるため、アピールするには適切ではありません。

そのため、カフェでのアルバイトについて書く際には、企業が求める人材であることをアピールするために、より具体的に再現性をもたせて書く必要があります。

カフェでのアルバイトから学んだこと、身についたことはあるはずです。ガクチカをアルバイトから述べることは「仕事」という切り口で話すことができるため、将来の職場での働き方に繋げやすいと言った利点があります。

伝え方次第で、どんなエピソードからも仕事に対する価値観や姿勢、自身の人柄などを十分に伝えることは可能です。

以下でカフェのアルバイトでの経験をもとに、ガクチカに活かせるポイントを紹介します。 

カフェアルバイトからでもガクチカは作れる


接客の研修がありマナーが身につくことや、勤務中にドリンクが無料もしくは割安で飲めるという理由から大学生の多くが行っているカフェアルバイト。

カフェでのアルバイトからガクチカに活かせる内容をまとめると下記のようになります。

  • 問題解決力
  • 企画・提案力
  • 勝ちにこだわる姿勢

これらを書くときのエピソードとしては下記を参考にしてみてください。

売上アップに貢献した経験【課題解決力・企画力・実行力】

売上アップに貢献した経験がある人は、「課題解決力・企画力・実行力」があることを述べることが出来ます。この考え方はどの職種でも必要とされます。特に企画やクリエイティブ系の職種を志望する際にはこの経験をアピールできると良いでしょう。

そこで書きたいのが、どんなことをして売上アップという目標を達成したのかです。

実際に書く時は下記のポイントをしっかり踏まえて書くことが重要です。

  • 現状の課題分析
  • 分析した課題に即する解決策
  • その結果課題がどの様に解決したか

一番良くないのは、課題と解決策が矛盾していることです。例えば、「早朝はコーヒーしか売れない」という課題に対して「ドリンクのメニューを増やした」という解決策を提示するのは矛盾していると考えられます。なぜならその解決策は根本的な改善になっていないからです。

例えば、早朝は出勤前のサラリーマンが立ち寄り1杯コーヒーを飲んで出社する人が多いため、コーヒーしか売れないという現象が起きていると考えられます。そこに目をつけ「早朝はコーヒーしか売れない」という課題に対しての解決策としては「コーヒーとのセットメニューを提案した」と書く方が良いでしょう。

売上アップに貢献した経験からは、課題解決力や企画力があることを述べることが出来ます。どの職種でもその考え方は必要とされるので、アピールできると良いでしょう。

リーダーをしていた経験【リーダーシップ力】

リーダーをした経験がある人であれば、「自分がリーダーに選ばれた理由・リーダーとしてどう仕事にあたったのか」を具体的にまとめましょう。人をまとめたり指導する力は就職後も求められる能力の1つです。特に出世したい、自分のプロジェクトを動かすような働き方がしたい人にとっては必須と言えます。

アルバイトリーダーとして、他のアルバイトのやる気を高め、よりよい職場づくりに貢献したエピソードを書くことができるのではないでしょうか。

例えばカフェでのアルバイトでリーダーをしていた場合、新しく入るアルバイトの育成やシフト管理、また売上の管理を任せられることがあります。これらからエピソードを書くことも可能でしょう。

長く続けた経験【継続力・努力し続ける力】

カフェでのアルバイトを長く続けていた経験がある人は、「継続力・コツコツと努力し続ける力」を書くことが出来ます。やめなかった正直な理由が”アルバイトを変えるのがめんどくさかったから”かも知れません。しかし仕事内容や働く条件に少しでも不満があれば続けられなかったはずです。続けられたのには何かしらの理由があると考えられます。

その理由が就活ではとても大切になります。なぜならそれが、自身が働いていく上で仕事に求めるモノだからです。企業としてはすぐに辞められては困ります。この会社で長く働いてくれる意思がある人かどうかというのは就活生を判断する基準の1つになります。

大手企業の場合は特にこの傾向があると考えられます。アルバイト経験を通して、長年働いたからこそ見える問題点・それを解決したエピソードなどを書けるととても良いでしょう。

長く働き続けることができた理由の例

・働いている店舗の売上向上のために、企画・実行することにやりがいを感じたから
・風通しの良い環境でのびのびと仕事ができる環境だったから

上記をしっかりと具体性や根拠をつけて書くことができれば、自分の価値観や働き方を伝えられるESを作成することができるでしょう。

まとめ


ガクチカはESでも面接でもよく聞かれる質問です。普通の大学生活しかしてこなかった、誇れることがないなどと悲観的にならず、これまでの自分の経験を信じて、どんなことを学んだのか探してみてください。

どんなにすごいエピソードでも、学んだことがなければ人事の印象に残るガクチカを書くことはできません。重要なのはどんなエピソードかではなく、何を学んだかです。

本記事を参考に、自分なりのガクチカを作成してみてください。

ガクチカ完全攻略記事一覧
1.そもそもガクチカって何?
2.ガクチカがない人の対処法
3.ガクチカの書き方を徹底解説
4.ガクチカの例文を紹介
(1)ガクチカでゼミ活動をアピールするには
(2)ガクチカでサークル活動をアピールするには
(3)ガクチカで留学経験をアピールするには
(4)ガクチカで長期インターンシップをアピールするには
(5)ガクチカでボランティアをアピールするには
(6)ガクチカで研究(研究室)をアピールするには【理系学生向け】
(7)ガクチカで体育会系部活動をアピールするには
(8)ガクチカで資格・TOEICをアピールするには
(9)ガクチカで趣味をアピールするには
(10)ガクチカでアルバイトをアピールするには
ガクチカでカフェアルバイトをアピールするには
ガクチカで塾講師アルバイトをアピールするには
ガクチカで飲食店アルバイト(居酒屋・焼き肉・レストラン)をアピールするには
ガクチカでカラオケアルバイトをアピールするには
5.面接でのガクチカ対策と頻出質問10選

おすすめコラム 4 件

学生時代の失敗をさらけ出すのが就活成功の鍵|高学歴/体育会の学生は短所をしっかりと説明するべきだ 学生時代の失敗をさらけ出すのが就活成功の鍵|高学歴/体育会の学生は短所をしっかりと説明するべきだ 国立大で16卒の銀行内定者です。結局内々定は頂かずに選考を辞退してしまいましたが、就職先以外に「メガバンク2社・損保1社・大手自動車メーカー1社」から最終面接に呼んでいただきました。就職活動中には幾度となく企業の方と面接をする機会があり、徐々にどのような話が面接官に「ウケる」かがわかるようになってきます。筆者が1年弱の就職活動中に、メーカーでも金融でも、最も相手に「ウケている」と感じたのは自分の「失敗談」=「短所」の話でした。なぜ「失敗談」がウケるのか学歴がOKで、かつ体育会やサークルでチームプレイをしてきたような人、それ以外でも成功体験が多い人であればあるほど、企業の方々が懸念するのは就活生の「謙虚さ」です。どれほどスペックが高く優れた人であっても、社会人になれば一年生からのスタート。あらゆることを1から学ばなくてはなりません。そんなとき絶対に必要なのが、自分の短所を知った上でそれを謙虚に改善していく内省力と前向きな実行力なのでしょう。「失敗談」を通じて、就活生がこのようなコンピテンシー(能力や資質)を持っているかを見ることができるということのようです。質問のバリエーションとその答え方自分の短所はどこだと思う?友人から短所はどこだと言われる?心に残っている失敗はある?これらはストレートに「失敗談」「短所」を聞いてくる質問です。このような質問は、初めは焦ってしまうかもしれませんが、「自分の失敗(どうしてその短所に気づいたか)を端的に話し、その失敗をどのように乗り越えたか(その短所を改善しようとしているエピソード)、この経験から自分が得た気付き」を話すことが大切です。私の場合は「友人から周囲をもっと信頼できるのでは?と指摘された→なぜ周囲を信頼できていないのかを考え、部活で改善の努力をした→仲間を信頼して行動した方が良いものができると気づいた」と話していました。学生時代頑張ったことで◯◯の話をしていたけど、難しかったことはある?これは直接的な問いではありませんが、「短所」「失敗談」を話すこともできます(私は話の流れによっては自分の失敗談を話し、謙虚さや平凡さを知ってもらおうとしていました)。今その「短所」を克服するためにやっていることはある?これは「短所」「失敗談」の話の後には、かなり聞かれることが多かったです。「昨年xxxをした」という答え方では不十分で、「今何をしているのか」答えなくてはなりません。私は就活中にはすでに引退していたのでサークルでのことは話せず、苦しまぎれですが「家族の中でxxxに注意してこうどうしています」と答えていました。最後に「短所・失敗談」を話すことは簡単ではなく、自己分析等をして掘れば掘るほどつらくなることがあるかもしれません。また、実際に面接で話しているときも、なんだか面接が負の方向に行っている気がして面接官の目を見られなくなってしまうこともありました。しかし、私の経験の範囲でしかありませんが、自分の「短所・失敗談」を正直に話し、面接の雰囲気が悪くなったかなと感じるときにも落とされることはありませんでした。これはひとえに、面接官が「素の就活生」を知りたいと思っているからであり、「短所・失敗談」の話を通してその人の素直さや謙虚さ、打たれ強さを見ているからなのだと思います。就活生のみなさんが「短所・失敗談」を上手に語ることで、面接官の心を掴めることを祈念しています! 31,888 views
総合商社を辞めて起業したUnistyle株式会社を売却しました 総合商社を辞めて起業したUnistyle株式会社を売却しました Unistyle株式会社の樋口です。2016年10月3日にリリースが出ましたが、経営陣および社員が保有するUnistyle株式会社の全株式を株式会社ネオキャリアに売却しました。今回は、株式を売却する以前から伊藤忠商事を退職してから起業に至るまでの経緯を様々な人によく聞かれていたので、一区切りの意味も込めて就職してから起業するに至るまでの軌跡を僕の視点から振り返りたいと思います。本記事のコンテンツ・起業も視野に入れてたけど自分に実力がないのは理解してたので伊藤忠商事に入社・配属は希望通りの金融部門・入社1年目は全然仕事ができず現実を思い知ることに・カード会社のオリコに出向、勉強のためにアフィリエイトを始める・金融部門の縮小と生活資材部門への異動、転職活動開始・どの分野で起業するか、なんのために起業をするのか・最後に起業も視野に入れてたけど自分に実力がないのは理解してたので伊藤忠商事に入社就職するときには既に、もしかしたらサラリーマンとしてずっと続けていくのは向いていない可能性もあるなと漠然と思っていました。なので入社するときには本当に漠然とではありますが、「将来的には起業するかもしれない、けれど今の自分だと何も出来ないので、仕事の基本を学ぶためにも就職はしよう」と思っていました。また将来的に起業するかは別として、自分自身がルールを作る側として、事業を生み出すということに興味はあったので就職先としても「事業を生み出すことに関わる」ということを企業選びの軸に幅広く受けていました。起業しなくても会社の中でルールを作る側として、事業を生み出せて、それが楽しいのであればそれもOKと考えていました。ちなみに第一志望は電通、博報堂、ADKなどの広告代理店を志望していました。特に大手の広告代理店であれば、様々な業界の製品コンセプト策定から関わることができると聞いていたため、「事業を生み出す」というものにも近いのではと考えていました。またプロダクトを生み出してからマーケティングするのはどんな商品でも必要なプロセスであり、そこを学べると感じたのも志望した理由の一つでした。もちろん慶應生特有のミーハー意識もあったでしょうし、山梨の高校時代の英語の先生が「電通はすごいぞ」と言っていたので何となく憧れていたのもあります。残念ながら広告代理店にはまったく縁がなく、上位3社どころか、東急エージェンシーなどの企業も落ちてしまったので強制的に諦めることになりました。伊藤忠に入社後に、「ADKと伊藤忠両方に内定をもらったら相当悩んでいたと思います」と仲のいい先輩にも話したぐらいです。また広告やインターネット関連のベンチャー企業もいくつか受けていました。当時受けた企業のいくつかは後に上場したりしていたので、今思うと、そちらに入社して成長期のベンチャー企業の空気を経験していてもよかったかなとも思います。内定はいくつかいただいたのですが、最終的に伊藤忠商事という会社を選択した理由は、「伊藤忠で社内起業でIPOした事例が豊富だったから」というものになります。僕が入社する前に、カブドットコム証券とイー・ギャランティが上場しており、僕が入社した2008年にはFXプライムが社内起業を経てIPOしていました。実際にカブドットコム証券の立ち上げに関わった人に話を聞いたことで部門としても金融部門もしくは情報産業部門を志望しようと思うようになりました。大企業の中でリスクも低いまま、起業ができるならこんなにいいことはないと思い、広告代理店の内定をもらえなかったこともあり、入社を決めました。配属は希望通りの金融部門総合商社といえば配属によって、かなり働き方が違い、総合商社の内定者や受ける学生も配属リスクを意識しています。僕自身も前述の通り、「事業を生み出すことに関わる」という企業選びの軸があったので、出来る限り、フットワークが軽く新規事業に関わることのできる部署を志望していました。当時の配属希望では、社内起業ができそうでIPOの実績もある金融部門が第一志望、情報産業部門を第二志望としていました。第三志望、第四志望は上位2つに比べると志望度が低く、あまり覚えてはいないのですが、繊維や食糧などC向けのビジネスが近い産業を志望していたように思います。一方でバックオフィスや金属などトレードや大規模プロジェクトが主体のカンパニーは避けて志望していました。当時の伊藤忠商事ではクリスマスに配属先通知を送りるという「粋」なことをしていたのですが、無事、第一志望の金融部門の所属するカンパニーに配属されてうれしかったのを覚えています。今考えると、2007〜08年前後は、資源価格が高騰したことにより、エネルギー部門が花形部署であり、また昔ながらのプラント事業などが人気だったこともあり、金融部門はそこまで人気がなかったんだろうなとも思います。入社1年目は全然仕事ができず現実を思い知ることに入社後は国内外のクレジットカード、消費者金融事業に投資する部署に配属され、新人は必ずやらされる予決算にひーひー言いながら仕事をしていました。1年目はエクセル、パワポも満足に使えないダメダメ社員で、そんなやつが将来起業するって言っても誰も信じないだろうなという状況でした。能動的に仕事をするようになったのは、投資先であるオリエントコーポレーションの減損会計の仕事に関わるようになった1年目の終わり頃からだと思います。当時の先輩も自分自身も減損会計は初めてで、手探りでチームで仕事を進めていました。自分自身もお荷物ではなく、能動的に価値を発揮しないと乗り越えられない仕事だったことで大きく成長することができたと思います。この時期は会計知識や減損について部内の誰よりも詳しくなろうと思い、様々な本を休みの時も仕事終わりにも読んで業務上必要な知識を身に着けていきました。社内ルールや減損会計については部内でもかなりわかる方という認識をされて、初めて仕事で評価されたなーと感じたのは一年目の終わりのこの頃でした。カード会社のオリコに出向、勉強のためにアフィリエイトを始める一方で予決算の管理という仕事はどうしても新しいこともなく、ある種ルーティンワークの季節労働者的な働き方のため飽きてしまいます。特に金融部門や情報産業部門では営業することがなく、本社では投資先の管理と予決算管理がメインの仕事になりがちです。僕自身も正直なところ、2年目になると余裕がでて少しだれてしまったように思います。そんな状況を察してくれたのか、2年目の2010年1月からオリエントコーポレーションに出向することになりました。オリエントコーポレーションではカード部門の新規事業を取り扱う部署に、先輩の後任として配属されました。ここでオリコモールというカード会員向けのポイントサイトの運営をメインで扱うことになります。このサイトはカード会員がこのサイトを経由してAmazonや提携先のECサイトで買い物を行うと通常よりも高いポイントが付与されるというもので、アフィリエイトのシステムを利用したものになっています。これまでまったくアフィリエイトというものに縁がなかったので勉強も兼ねて、実際に自分でブログを使ってアフィリエイトをやってみることにしました。これが後々のUnistyle株式会社の創業に繋がります。金融部門の縮小と生活資材部門への異動、転職活動開始オリコでは、オリコモールの運営をしながらその後、異動してオリコの全国の支店に対してカード促進の施策を企画して伝える部署で働きました。オリコモールの運営では総合商社の中にいてはなかなか見えてこない消費者向けのサービスの成り立ちと運営方法について学ぶことができました。またカード促進の施策を企画する部署では全国の営業の方に動いてもらうために必要なことは何かという企画力について学べたように思います。事業を立ち上げるために学びたいと思っていたことが学べ、オリコで学んだことをベースに仲の良かった先輩とは海外や国内で新規事業を立ち上げられたらいいなという話を良くしていたことを覚えています。順調に進んでいたオリコでの勤務ですが、突如、金融関連部門の成績不振からカンパニーの再編があるという噂を聞きます。更にその上で、金融部門に所属する若手のほとんどは別カンパニーに移されるのではと話されていました。個人的には自分自身2年間という期間でオリコに出向しているのだから今のタイミングで別カンパニーに移されることはないだろうと高をくくっていたのですが、あっさりと生活資材部門への異動を言い渡されました。同様に他の会社に出向していた先輩も異動になり、同期10人程度いた中で金融部門に残ったのは1人だけ、先輩たちも軒並み異動という大異動となりました。そのときに生活資材部門がどんなところかわからないものの、いい機会だから転職活動をすることを決意しました。転職活動は外資系コンサルやその後上場することになるベンチャー企業2社を受けたのですが、特にベンチャー企業を受ける中で、どうせ3年以内に辞めて起業するのであればいま起業してもいいのでは、今面接をしてくれている社長さんたちの元で働きたいというよりは、向こう側の立場に元々なりたかったんだと考えるようになりました。そういうわけでほぼ起業することを決意しながら、2011年4月から生活資材部門での勤務が始まりました。どの分野で起業するか、なんのために起業をするのかときは遡って2011年4月頃、オリコに出向してアフィリエイトの勉強を始めて、何のアフィリエイトをするのか考えたのですが、当時の僕が人よりも多少詳しかった物事が就職活動とFX・株式投資でした。就職活動については色々受けてOB訪問で相談を受けたりしていたので結構詳しい自信がありました。またFX・株式投資については金融部門に配属が決まったときから勉強も兼ねてやっていたこと、少ない手持ちながらも試算を4倍まで増やしたことがあったため、書けるんじゃないかと思いました。結局アフィリエイトは、どちらに決めるということもなく両方のブログを始めましたが、続いたのは就職活動関連のブログでした。FX・株式投資については調子がいいときは筆が進むものの、調子が悪くなり損失を被るととたんに更新しなくなるという形でした。一方で就職活動についてブログを見てくれるユーザーと交流するようになり、更新頻度も多いときには1日に2記事〜3記事行っていました。更新頻度が高まり、アクセスも増えた結果としてアフィリエイトの収益も高まるという好循環が生まれていきました。アフィリエイトの収益はピーク時には月に10万円ほどの売上がありました。また実際にリアルではどの程度の集客力があるのか試すために、就職活動セミナーを開催したのですが、結果として短い告知期間にも関わらず100名程度の学生が集まってくれました。このセミナーをきっかけに参入障壁の低い新卒事業はありかもしれないなと共同創業者の杉山と話すようになりました。今では就職活動関連のインターネットサービスはかなりの数がありますが、当時はunistyleのような就職活動関連のメディアサービスは多かったわけではなく、多くの就職活動生が就活ブログを読んでいるような状況でした。そのような状況だったため、僕が書いたブログにもアクセスが集まったのかなと思います。このセミナーで結果が出る前から、共同創業者の杉山とは定期的に起業しようという話をしていたものの、少子高齢化社会だから、老人向けの新規事業を考えようとか、お互い金融に興味があるから金融関連の事業でいこうなど、雲をつかむような話しかしていませんでした。しかし就職活動関連のブログを地道に更新した結果、アフィリエイトでも収益が出る、リアルでも集客力があることがわかったので、取り敢えず起業したいという気持ちの強かった二人だったのでこの分野で起業することを決めました。起業を決めてからの準備については結構淡々としていて、住居兼オフィスを探して一緒に住み始めて、引き継ぎ期間も考えて3ヶ月前には課長に退職する旨を伝えて、Webサイトの外注先を探して、コンテンツを粛々と集めてといった感じで進んでいきました。最後にここまでが皆によく聞かれる、伊藤忠に入社することを決めてから、退職して新卒採用分野で起業をすることになった僕のストーリーになります。起業してからもサイト公開日になって、サイトのデータが全て吹っ飛んだり、思ったように売上が上がらず給料を10万円に引き下げたり、外注だと思うようにいかず一念発起プログラミングを学びサイト運営したけどしょっちゅうエラーを起こしたり、5年間経営してきて色々あったなと今更ながら思います。このあたりはまた機会があれば聞いていただければと思います。photobySteveJurvetson 39,617 views
トヨタ自動車社長のスピーチ「自分だけのドーナツを見つけよう!」から読み取るキャリア観のアドバイス トヨタ自動車社長のスピーチ「自分だけのドーナツを見つけよう!」から読み取るキャリア観のアドバイス "自分だけのドーナツを見つけよう"就活生の皆さんは、この言葉を耳にしたことはありますか。この言葉は、2019年5月18日にトヨタ自動車代表取締役社長の豊田章男さんが、母校であるアメリカのバブソン大学の卒業式で行ったスピーチの中のワンフレーズです。もちろん、このフレーズだけでは何を伝えたいのかが分からないと思いますが、豊田社長は約14分間に渡るスピーチの中にこのフレーズを盛り込み、卒業生から拍手喝采を受けました。このスピーチは、今後大学を卒業して社会に出ていく日本の就活生にも当てはまるメッセージだと考えられます。今回はこの豊田社長のスピーチを要約しながら紹介し、”卒業生に何を伝えたかったのか・日本の就活生に通ずるものは何か”という内容を探っていきたいと思います。以下に、実際の豊田社長のスピーチの動画を記載しておきますので、こちらも併せてご覧ください。【本記事の構成】●つまらない人間になるのではなく、楽しみましょう。●自分だけのドーナツを見つけて下さい。●心からやりたいことを、今こそ見つけ出そう。●CEOからCEOへのアドバイスをさせてください。●たくさんのドーナツで満たされることを願っています。●最後につまらない人間になるのではなく、楽しみましょう。私から伝えたいことは「つまらない人間になるのではなく、楽しみましょう」ということです。幸せな人生には何が必要か。喜びをもたらすのは何なのか。自分自身で見つけ出すことが大切です。【動画時間】3:58~このメッセージの背景には、「豊田社長の大学時代の経験」があります。豊田社長の大学生時代は勉強漬けの毎日で、寮・図書館・教室を行ったり来たりの生活だったそうです。そして、そのつまらない学生生活の中で見出した喜びが"ドーナツ"であり、ドーナツがあったからこそ大学生活を乗り切ることができたと話しています。(ドーナツの詳細な説明に関しては後述の内容をご覧ください。)つまり、「自分自身(豊田社長)の中でのドーナツのようなものを皆さんにも見つけ出して欲しい」という思いが根底にあったと推測できます。そして、このメッセージの中で豊田社長が最も伝えたかったメッセージは以下の2点になります。①これからの人生を目一杯楽しもう②何事も自分自身で見つけ出していこうこれからの人生を目一杯楽しもう誰しも人生は一度きりであり、つまらない人生を送るよりは楽しんで生活した方が断然充実した人生を送ることができます。つまらない人生を送るよりは楽しんで生活した方が断然良い人生であり、その良い人生を送るために"幸せな人生に必要なもの・喜びをもたらすもの"を早めに見つけることが重要だよ、というメッセージが込められています。何事も自分自身で見つけ出していこうこのメッセージは、"最終的な判断は自分自身で行うことが重要"という意味が込められています。自分にとって重要なモノ・コトを、他人から見つけ出してもらうのと自分自身で見つけ出すとでは"納得感"が大きく異なります。また、他人から見つけ出してもらったものは「本質」ではない可能性が高いですし、今後その判断がブレてしまう可能性も低くありません。他人にアドバイスをもらったり、他人の意見を参考にすることはもちろん良いですが、自分の人生は自分だけのものですし、何事も自分自身で見つけ出し、判断していくことが大切と言えるでしょう。自分だけのドーナツを見つけて下さい。皆さんも、自分だけのドーナツを見つけて下さい。夢中になれるものを見つけたら、手離さないで下さい。▼むしろ、前だけを見て、すべてがうまく行くと考えるべきです。【動画時間】4:23~このメッセージも「豊田社長の大学時代の経験」が背景にあります。豊田社長の大学生時代の喜びであった"ドーナツ"、そのようなものを皆さん自身でも見つけてくださいという思いが込められています。そして、このメッセージの中で豊田社長が最も伝えたかったメッセージは以下の2点になります。①夢中になれるもの・喜びをもたらすものを見つけたら、それを持ち続ける②過去を振り返らず、前だけを見てポジティブに過ごそう夢中になれるもの・喜びをもたらすものを見つけたら、それを持ち続ける長い人生の中では、「辛いこと・悩むこと・挫折」といったものが多く待ち受けています。そして今後、「乗り越えなければならない課題・挫折」と向き合うことになった際、"夢中になれるもの"こそがそれを乗り越えるための「助け・原動力」となるということです。そういった課題・挫折は何歳になっても待ち受けているもの、それゆえにそれを乗り越える原動力となるものを持ち続けることも大切になります。過去を振り返らず、前だけを見てポジティブに過ごそうこれからの人生、多くの方は「成功・輝かしい人生」を目指して過ごしていくと思いますが、そういった成功する方は必ず「一筋縄ではいかないこと」に直面します。そのように一度立ち止まってしまった時、過去を振り返ってくよくよするのではなく、そういった時ほど前だけを見て行動しようというメッセージが込められています。また、前だけを見て行動する際には、必ず"ポジティブに行動する"ことを心掛ける必要があります。なぜなら、それこそが「より良い人生を送る」ための一つの手段であるからです。夢中になれるものを見つけてそれを持ち続け、常に前だけを見てポジティブに過ごすことこそが、「成功を収める」ための一歩となるでしょう。心からやりたいことを、今こそ見つけ出そう。皆さんが、心からやりたいことは何か、今こそ、それを見つけ出す時です。▼若さの恩恵である時間と自由を使い、皆さんの幸せを見つけてください。「予想外」のことがあっても恐れないでください。【動画時間】5:49~このメッセージは、遠い先の未来の皆さんに向けてではなく、今現在の皆さんに向けたメッセージになります。そして、このメッセージの中で豊田社長が最も伝えたかったメッセージは以下の2点になります。①今、この若い時期に「心からやりたいこと」を見つけ出しておこう②時間や自由が比較的ある若い時期に、「自分自身の幸せ」を見つけ出しておこう今、この若い時期に「心からやりたいこと」を見つけ出しておこう20代前半などの若い時期は比較的自由であり、この時期にしかできないことも多々あります。そして、この若い時期に見つけ出したものが「その後のキャリア・人生」にも大きく影響を及ぼすため、若い時期だからこそ「心からやりたいこと」を見つけ出しておくべきというメッセージが込められています。実際に、年齢を重ねてから「心からやりたいこと」を見つけようと思っても時間・自由が制限され、やりたくてもできないことも多々あります。しかし、若い時期に見つけ出しておけば、今後長年に渡りそれに取り組むことができます。この若い時期に見つけ出したものが、「その後のキャリア・人生」にも大きく影響を及ぼすため、"今しか見つけ出せないものを見つけ出しましょう"というメッセージが込められています。時間や自由が比較的ある若い時期に、「自分自身の幸せ」を見つけ出しておこうこのメッセージは、比較的自由にできる若い時期だからこそ、"自分自身の幸せの定義"を見つけ出しておこうという思いが込められています。①とメッセージが若干被る部分もありますが、若い時期に見つけ出した定義は、今後年齢を重ねても大きく変わることはないし、今後の人生をきっと豊かにしてくれるでしょう。つまり、「何事も若い時期に見つけ出しておくことが必要だ」というメッセージを伝えたかったのだと推測されます。CEOからCEOへのアドバイスをさせてください。CEOからCEOへのアドバイスをさせてください。●しくじらないでください●当たり前だと思わないでください●正しいことをやりましょう●正しいことをすれば、お金はついてきます●歳を取っていても、新しいことに挑戦してください▼●つまり、私がお伝えしたいことは、皆さんは「常に何か新しいことを学ばなければいけない」ということです▼●あなたに影響を与える人を見つけてください●誰かに刺激を与える人になってください●立派なグローバル市民になってください●環境のこと、この地球のこと、世界で何が起こっているのか、いつも気にかけてください●恰好つけるのではなく、温かい人になってください●自分自身のブレない軸を決めてください▼●皆さん自身を導く光を見つけてください●その光に導かれて、様々なことを判断して下さい【動画時間】10:10~これらのメッセージは、約14分間に渡るスピーチの終わりで豊田社長が伝えたものです。現在のトヨタ自動車CEOである豊田章男氏から、未来のCEOになるバブソン大学の卒業生に向けたメッセージとなっています。この部分では、「一言の簡潔なメッセージ」を立て続けに発していますが、要約すると豊田社長が最も伝えたかったメッセージは以下の4点になります。①現在の状況・環境を当たり前だと思わずに行動しよう②目先のモノ・コトに捉われず、常に正しい行動を心掛けよう③自分自身が尊敬できる人・モノを見つけ、自分自身も誰かに何かを与える人になろう④自分自身の「軸(価値観・譲れないもの)」を明確にしよう現在の状況・環境を当たり前だと思わずに行動しよう昔に比べ、現在はあらゆるものの移り変わりが早く、現在の当たり前が「何日後・何年後」の当たり前であるかは全く分かりません。だからこそ周囲の変化に合わせ、"考え・行動"を変えていく必要があります。就活生の身近なところでいくと、現在と10年前の「人気就職先企業ランキング」が大きく変化していたり、平成元年と平成30年の「企業の世界時価総額ランキング」が全く異なるものになっていたりと、ここ最近の変化のスピードは大幅に早まっています。【参考記事】ダイヤモンド・オンライン:昭和という「レガシー」を引きずった平成30年間の経済停滞を振り返る現在の状況に固定概念を持ちすぎず、柔軟に「考え・行動」を変化させていくことが重要でしょう。目先のモノ・コトに捉われず、常に正しい行動を心掛けようこのメッセージは、「目先の利益や甘い誘惑に踊らされず、"自分自身が正しいと思う・周りから見て正しいと感じる行動"を心がけよう」という意味のメッセージになります。社会人になると会社のために「利益」を追うことが増え、どうしても目先のモノ・コトに捉われてしまう可能性が高くなります。しかし、そういった行動は短期的視点では良い行動かもしれませんが、長期的視点で考えると疑問が浮かんできます。例えば、自社で製品を製造・販売している・サービスを提供している企業では、「とにかく製品を売る・サービスの利用人数を増やす」というように"利益"のみを追求してしまうことが多々あります。しかし、本来の目的は「顧客に価値提供する・喜んでもらう」ことです。利益をとにかく増やすことは短期的視点で見れば適した行動かもしれませんが、長期的視点で見ると後者を重視した方が"信頼関係の構築・長期的な関わり"に繋がることは間違いないでしょう。正しい行動を継続することこそが、結局は将来的に自分にメリットとして返ってくるため、「常に正しい行動を心掛けよう」というメッセージになります。自分自身が尊敬できる人・モノを見つけ、自分自身も誰かに何かを与える人になろうまず、「自分自身が尊敬できる人・モノを見つけ」のメッセージに関しては、"ロールモデル・目標"を明確にしようという思いが込められています。「ロールモデル・目標」が明確になることで、自分自身が取り組むべき"行動"も明確化されますし、それが結果的に"自分自身の行動の基準を上げる"ことにも繋がります。「誰かに何かを与える人になろう」のメッセージに関しては、「尊敬できる人・モノを見つけた」先にある行動になります。「尊敬できる人・モノを見つける→それを意識して行動する→いずれ誰かに何かを与える人になれる」という風に変化し、自分自身を"与えられる側から与える側"に変化させることができるでしょう。自分自身の「軸(価値観・譲れないもの)」を明確にしよう自分自身の軸、若い時期にこれを明確にしておくことで、その後の人生の行動・考え方における"核"となるものを創ることができます。そして、この軸を明確にして固めておくことで、他人・周囲の状況にブレることなく、"自分自身の理想とする行動・考え方"をすることに繋がります。時代や周囲の変化に合わせることももちろん必要ですが、「軸・ゆずれないもの」はしっかりと持っておきましょう。たくさんのドーナツで満たされることを願っています。時計の針は最初に戻り、皆さんの可能性は無限大です。皆さんの時代が、美しいハーモニーと、成功と、そして、たくさんのドーナツで満たされることを願っています。【動画時間】13:35~このメッセージはスピーチ全体の締めに用いた言葉、つまりこれまでのスピーチ全体を要約しているメッセージだと考えられます。この部分ではいくつかの比喩表現を用いていますが、「時計の針が最初に戻る=0時=ここからが新たなスタートライン」、「美しいハーモニー=令和=新しい時代の始まり」、「ドーナツ=楽しみ・喜び・夢中になれるもの」と表現することができます。では、「なぜ豊田社長は最後にこのメッセージを伝えたのか」、最後に伝えたかったメッセージとしては以下の通りです。●まだ20代前半の皆さんの可能性・未来は無限に広がっているのだから、積極的に悔いのないように人生を過ごしていこうまだ20代前半の皆さんの可能性・未来は無限に広がっているのだから、積極的に悔いのないように人生を過ごしていこうこのメッセージの意味・意図は文字の通りです。20代前半などの若い時期はまだまだ可能性が無限大に広がっていますが、年齢を重ねるにつれてそれは次第に有限になってきます。つまり、可能性が無限大である状況は今しかないと言えます。また、これから社会人として働く方にとっては、今こそが"スタートライン"です。だからこそ「積極的にあらゆる物事に取り組み、悔いのない選択をしてくことが重要である」というメッセージがこの部分には込められています。最後にトヨタ自動車代表取締役社長の豊田章男さんがバブソン大学の卒業式で行ったスピーチ、これを観て就活生の皆さんはどのように感じたでしょうか。また、"自分だけのドーナツ"を見つけるためのヒントを得ることはできたでしょうか。今回は約14分間に渡るスピーチの一部を抜粋して紹介しましたが、得るものの非常に多いスピーチだったのではないかと思います。このスピーチを観ての「感想・受け取り方・感じ取り方」は人それぞれではありますが、"今後のキャリア観・今からやるべきこと"など、何か一つでも得ることができれば幸いです。ぜひ皆さんも"自分だけのドーナツ"を見つけ、社会で羽ばたいていただけたらと思います。関連記事※アイキャッチ画像は「バブソン大学HP」より引用しています。 12,836 views
【出版社への就職】良い点と選考対策 【出版社への就職】良い点と選考対策 こんにちは、16卒の大手出版社内定者です。僕はいわゆる「意識が低い」学生で、大学も1年留年しています。別に留学や起業、就活に打ち込んでいたからではなく、ただ授業が面倒で行かなかっただけです。unistyleを見ている皆さんの中にこのような人もいなければ、出版業界を志望している人も少ないかもしれません。ただ、僕は就活を通じて出版社は結構魅力的だと感じました。そこで、(1)出版社の良い所、(2)出版社を受ける際のポイントを紹介できればと思います。本記事のコンテンツ・出版社の良い所・出版社を受ける際のポイント・最後に出版社の良い所(1)「面白い」の基準が違う出版社の最大の魅力はこれです。おそらく「面白い仕事がしたい」「面白い人と会いたい」と考えて、テレビ局や広告代理店などを受ける人は多いと思います。それだけじゃ落ちるから理論武装しますが、原点はこんなもんでしょう。ですが、ちょっと待ってください。あなたの考える「面白い」って何ですか?これはあくまで僕の個人的な感想ですが、テレビ局や広告代理店の考える「面白い」人と、出版社の考える「面白い」人は違います。ざっくり表すと前者は「楽しげな人」「愉快な人」を欲しがりますが、後者は「独特な思想・価値観の人」を欲しがります。テレビ局や広告代理店に「アナーキスト」は求められていません。「楽しそうな・明るい」人は必要ですが、「毒のある」人は不要なんですね。その点で言えば出版社は、物事を斜に構えてみる癖のある人や、既存の枠組みで上手く立ち回ることにストレスを感じる人でも受け入れてくれる土壌があります。なぜなら、そうした人材の多様性が自分たちの強みであると理解しているからです。テレビ番組や広告プロモーションの「面白さ」と週刊誌や書籍の「面白さ」の質が違うことは、皆さん直感的に理解できると思います。もし、テレビ局や広告代理店の人と話をして「なんか違うな…」「ぶっちゃけあんま面白くねーな」と感じたら、出版社を受けてみてください。あなたの期待に応えられるとは限りませんが、懐が深い人は多いと思います。(2)「就活生っぽさ」が不要例えば会社にもよりますが、面接は基本的に私服でOKです。僕は7,8社面接を受けましたが、最終面接以外は全て私服で行きました。私服指定の場合もありますし、そうでない時も(周りから浮くのが嫌でなければ)私服でも全く問題ありません。また、学歴も見られませんし、「OB訪問は何人したか」という不毛な質問も、少なくとも僕はされませんでした。(OB訪問自体はとても良いことですけどね。)ただし逆に言えば、あなたの能力と適性はフルに見られます。「今までこういうことをやりました!(ドヤ)」は不要です。「あなたが何に対してどう感じる人間なのか」をしっかりとアピールしましょう。問われているのはあなたの感性と思考プロセスです。その点、ひねくれた人間にはとてもやりやすい就活でしょう。(3)待遇が良いこれは大手に限りますが、出版社は社員数が少ない分、給料はとても良いです。もちろん激務という話はよく聞きますが(特に雑誌編集)、それはどの業界も同じです(笑)調べてもあまり出てきませんが、大手出版社の平均年収はテレビ局よりやや少ないか、大手新聞社と同じくらいでしょう。福利厚生は大企業と比べて貧弱ですが、基本給が高い+(一部は)残業が多いので問題ありません。確かに今後はメディア環境の変化に伴い収益構造が崩れ、給与体系も変わることが予想されます。しかし少なくとも約10年、つまり私たちの世代が一人前の社会人になるまでは大丈夫だと思いますよ。(これに関しては自己判断でお願いします。)また、取材で色々な人に出会えたり、様々な経験を通じて自分の知性や教養が磨かれたりすることも魅力の一つです。出版社を受ける際のポイント(1)ESと筆記試験は「前提条件」出版社の最大の特徴は「膨大な量のES」と「独特な筆記試験」です。ですが正直、ここで躓くようなら「適性がない」と諦めてください。長い文章を構成できることや幅広い問題に関心を持つことは、出版社に入るための前提条件です。ここでは能力ではなく「向き不向き」という適正が問われています。極端な話、準備などせずにできる人もいますからね。対策をするなら(1)『朝日キーワード』『一般教養の天才』などを読む、(2)日頃から硬軟問わずニュースをチェックする、(3)論文でも個人のブログでも何でも良いので、ものを書く数をこなす・・・といった当たり前のことをやるのがオススメです。まあこの辺りはググれば出てきます。そんなに力まないで大丈夫ですし、もしこの過程を嫌だと感じるなら受けない方が身のためです。参考:→筆記試験対策におすすめの書籍の紹介がされています。(2)話の「わかりやすさ」が重要「話のわかりやすさ」が重要である点は、コンテンツ業界全般に共通しています。モノではなく人が主体の仕事ですから、短時間で相手の心を動かすスキルは必須です。しゃべり上手である必要はないですが、何をどう話すかはちゃんと準備しましょう。ただし、「志望動機」や「やりたいこと」といった質問は最初だけで、後はフリートークのようになる場合も多いです。そのため「すべらない話」風のエピソードトークを用意しておくと良いでしょう。筆記試験の作文で「予定稿」を変形して挿入するのと同じ要領ですね。また当然、ただ面白い話をするのではなく、その中にあなたの能力や性格が表されている必要があります。(3)話の「幅広さ」も重要一方で、「話の幅広さ」も重要です。例えば日刊ゲンダイのスローガン「エロからテロまで」に象徴されるように、出版業界は扱うテーマが多岐に渡ります。もちろん面接ではあなたの志望するジャンルをメインに質問されますが、全く違うテーマの話を振られることもあります。入社後の配属先が異なることもあり得るので、「そもそも出版人の適性があるか」を見られているのでしょう。そのため、あなたの興味や知識の幅広さを伝えることは大事です。アイドルでもラーメンでも数学でも、何の話でも構いません。あなたがある事象に対して何を考えどう感じているかを堂々としゃべりましょう。(そもそも知的好奇心の幅広さを持たない人には、あまり向いていない業界ですね。)最後になんとなく「面白いことを仕事にしたいなー」と思っている方や知的好奇心の広い方は、ぜひ出版社を受けてみてください。商社やメーカー、テレビ局などもそれぞれ魅力的ですが、出版社もなかなか悪くないですよ。何に「面白さ」を見出すのかだけは、真剣に考えてみてください。あと最後に。やっぱり「笑顔でハキハキ」が大事なのはどこでも一緒です!まあ、就活以前に人としての好感度の問題ですからね。では皆さん頑張ってください!出版社も面白いなと思っていただけた方は、是非下記の記事も併せてご参考ください。参考: 55,814 views

現在ES掲載数

77,622

すべて見れる

上に戻る

会員登録・ログインして全てのコンテンツを見る

無料会員登録