JAL・ANAよりもLCC?本当に航空業界に行きたいならLCCも考えよう

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最終更新日:2023年10月17日

JAL・ANAよりもLCC?本当に航空業界に行きたいならLCCも考えよう

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大学生の就職したいランキングで毎年変わらずランクインしてくるのがJAL(日本航空)・ANA(全日本空輸)の2社であることに間違いないでしょう。毎年合同説明会などでは、ブースが人で溢れ、隣の企業のブースまで浸蝕する程人気です。

これほどまでに航空業界が人気なのは日本だけです。一般的に航空業界は競争が激しい業界であるため、海外では日本ほど人気を博していません(実際にJALも経営破綻を一度しています)。

『航空業界といえば、JAL・ANAでしょ!』と考えることは否定しませんが、JAL・ANAの人気に隠れ、何故かLCCへの関心が薄いように思われます。旅行をする際はその安さからLCCを選ぶ人が増えている反面、就職活動におけるLCCの人気はまだ高くありません。

人気な航空業界だからこそ、選択肢を少しでも広げるために、LCCを選択肢として視野に入れるべきではないでしょうか。

本記事では、謎に包まれている(?)LCCへの就職についてJAL・ANAの大手2社と比較しながら考察を深めていきます。

そもそもLCCとは

LCCは、Low Cost Careerの略であり、日本では『格安航空会社』のイメージが強いです。航空券は一般的に値段が高いですが、LCCは航空券の価格を格安にすることで顧客を獲得しています。人件費の削減、機内サービスの簡易化・有料化、路線の限定など、コストを最小限に抑えながら、生産性を上げる工夫をすることで、格安の航空券を実現しています。

日本のLCC

LCCは海外にもありますが、本記事では日本のLCCに限って考察を進めていきます。以下が日本のLCCの一覧になります。

【日本のLCC一覧】
●Peach Aviation
●バニラ・エア
●ジェットスター・ジャパン
●春秋航空日本
●エアアジア・ジャパン

参考:格安航空会社の一覧

ピーチとバニラと何やら美味しそうな名前が続いていますが、日本国内でLCCと呼ばれているのは上記5社です。

この5社は新卒採用を行なっているため、就活生で気になる方はエントリーすることも可能です。(※Peach・Aviationは2019年度末を目処にANA傘下のバニラ・エアと統合することが発表されています)

【LCCに合格したESはこちら】

参考:ジェットスター・ジャパンのES・選考レポート一覧

MCC

スカイマーク・スターフライヤーなどの会社名を聞いたことがあるでしょうか?

これらの企業はLCCと間違えられることが多いですが、実際はMCC(ミドルコストキャリア)地域航空会社と呼ばれるものであるため、厳密にはLCCではないです。こちらの企業も同様に新卒採用を行なっています。

【LCCとJAL・ANA①】基本データ

何故LCCよりもJAL・ANAを選ぶ就活生が多いのでしょうか。業界のリーディングカンパニーだから選んでいるという方もいると思いますが、単純に情報が不足している面もあると思います。なので、まずはデータで各社を比較していきたいと思います。

今回の比較対象としては、JAL・ANAの大手2社、LCCからはPeach Aviation, ジェットスター・ジャパンの2社、JAL・ANAのグループ企業としてのスカイマークのデータを使うことにします。

営業利益・従業員・フライト数

まずは基本データである営業利益・従業員数などのデータをまとめてみました。

【航空会社基本データ】
JAL
営業利益:1,745億円(H29)
売上別比率:国際線(33.5%)国内線(37.5%)
従業員数:12,127人(H30)
参考:JALホームページ

ANA
営業利益:1,645億円(H29)
売上別比率:国際線(30.2%)国内線(34.9%)(H30の数値より概算)
従業員数:41,930人(連結従業員数 H30)
参考:ANAホームページ

Peach Aviation
営業利益:547億4000万円(H30)
売上別比率:国内線(16路線)国際線(15路線)※売上別のデータは割愛
従業員数:1,050人(H30)
参考:Peach・Aviationホームページ

ジェットスター・ジャパン
営業利益:11億3400万円(H30)
売上別比率:国内線(19路線)国際線(16路線)
従業員数:869名(H28)
参考:ジェットスター・ジャパンホームページ

スカイマーク
営業利益:67億円(H27)
売上別比率:18路線(H29)
従業員数:2,044名(H29)
参考:スカイマークホームページ

JAL・ANAの大手2社とLCCとの間で営業利益・路線数・従業員などの規模感に大きな違いがあるのが分かります。また、大手2社ほどの営業利益を創出していないにしても、LCCはビジネスモデルとして一定の利益を出していることが見受けられます。

『熱いJAL』『スマートなANA』『ハッピーなPeach??』

7大商社といえども、それぞれ企業ごとにカラーがあり働き方や実際に働いている人の雰囲気など企業によってその違いは十人十色です。

Unistyleのコラム『商社ごとの違いとは?』を参考にすると、丸紅の社員さん達が『the・商社マン』のような雰囲気を醸し出している反面、伊藤忠商事の社員さんは『武士』のようなイメージを持たれているようです。

これは航空業界でも同じであり、JALならば『熱い人が多い』ANAは『スマートな人が多い』など各社固有の雰囲気(社風?)があるようです。

そこで、LCCの雰囲気(社風?)を見てみることにします。Peachが特に特徴的であったのでLCCの代表として取り上げます。

PeachのVision
●Networking Asia 日本とアジアをつなぐ充実した路線網を拡充する
●The Lowest Cost Airline 1円にこだわり、コスト競争力で他社に打ち勝つ
●A Great Place to Work みんなが楽しくHappyに働ける会社になる

1つ目のNetworking Asiaはどの航空会社でもありそうな経営ビジョンです。『世界と日本をつなぐ』的な文言は何も航空会社だけでなく、商社などの他業界でも目にすることがあるでしょう。注目すべきなのは2点目と3点目です。『1円にこだわり、価格で勝負する』のはLCCならではです。

例えば、ANAが『ANAグループは、お客様満足と価値創造で世界のリーディングエアライングループを目指します』と世界を相手に品質で勝負を仕掛けにいく事をグループビジョンに掲げている一方で、『1円でも安く!』『楽しく働こうぜ!』と経営ビジョンを据えるのはある意味180°反対方向を向いているとも言えます。

同様にJALも『JALフィロソフィー』を社員全員が持つべき価値観として据えており、『一人ひとりがJAL』などPeachと比べると少しスマートな雰囲気です。

実際にPeachのホームページを参考にしていただくと、『部活動の数』『スタッフの趣味』など載せている情報からも『とにかく楽しく働こう!』という企業側の意図が伝わってきます。

※もちろん『安全第一』をミッションとして掲げており、しっかり働きながらリラックスするときはしっかり休むといった、メリハリをしっかりとつけている印象です。

【LCCとJAL・ANA】採用活動

ここまでで、数値とビジョンからみた大手2社とLCCの違いを理解していただけたと思われます。次は就活をするにあたり、LCCと大手2社との間にどんな違いがあるのかを分析します。LCCは航空業界を志望する就活生にとって受けるべきなのでしょうか。

LCCといえど狭き門

各社の採用人数
ANA
・総合職事務職(30名程度:17卒)
・総合職技術職(50名程度:17卒)
・客室乗務員(700名程度:17卒)
参考:ANAグループ企業情報

JAL
・業務企画職・事務系(50名:19卒)
・業務企画職・IT系(20名:19卒)
・業務企画職・技術系(50名:19卒)
・客室乗務員(500名程度:19卒)
参考:JAL企業サイト プレスリリース

Peach Aviation
・募集人数(6〜10名:19卒)※客室乗務員は別途募集人数が違います
参考:Fly Team Aviation Community

スカイマーク
・募集人数(50〜100名:19卒)
参考:マイナビ2019

春秋航空日本
・募集人数(6〜10名:19卒)
参考:マイナビ2019 

殆ど全ての就活生が大手のJAL・ANAを中心に見ているため、LCCは穴場ではないかと一見思われがちです。しかし、実際の数値を見てみると募集人数が10名程度と非常に狭き門であることが分かります(スカイマークは他のLCCと比較して多く採用しているようなので逆にねらい目かもしれません)。

仮にJAL・ANAだけを受ける人の割合が多いとしても、LCCはその募集人数の少なさからむしろ、『JAL・ANAよりも入社が難しい』可能性を排除することはできません。

外資系航空会社という選択肢はあるのか?

日系コンサル・外資系コンサルとあるように、航空業界にも外資系がもちろん存在します。日系航空会社はJAL・ANA含め高倍率であることを加味すると外資系を選択肢の一つにするのもありかもしれません。

TOEIC600点?外資系CAに求められる英語力はそこまで高くない

航空会社が募集する職種として大きく、パイロット・地上職・CAの3つに分けることができます。特に日系CAは航空業界を志望する女性ならば誰でも一度は憧れたことがある花形であり、倍率も非常に高いです。それでは実際にどのような募集要項があるのかみてみましょう。

ベトナム航空募集要項(一部抜粋)
▶国籍:日本国籍であること
▶身長(女性):158cm〜175cm
▶語学能力等:TOEIC600点・TOEFLiBT68点

参考:アビオンエアラインスクール ベトナム航空日本人客室乗務員募集

これはあくまで一例ですが、いかがでしょうか。身長制限などCA特有の条件はありますが、外資系を選ぶ上でネックである英語力に関してはそれほど高い能力を必須とはしていません。(ANAの既卒採用の要件でもTOEIC600点ほどとあまり変わりません)

しかし、CAに求められるのは”話す・聞く能力”であり、TOEICは聞く・読む能力を測るテストなのでそれほど重要視していないのかもしれません。

外資系の自社養成パイロット

航空業界で就職する際に最も鬼門とされているのが、自社養成パイロットでしょう。多くの場合、航空大学校の卒業生を中心に採用を行っていますが、JAL・ANAの場合、会社がお金を代わりに払うことでパイロットを育てる自社養成の枠を設けています(LCCのPeachも自社養成を行っています)。

どうしてもパイロットになりたい…という方は、先どのCAのように少ないながらも募集をしている企業があります(CHINA AIRLINESなどがその一例です)。

しかし、多くの外資系航空会社の募集要項として『〇〇国の市民権またはそれと同等の権利を有していること』と設定されていることがほとんどであり、日本人として受けることができる企業は非常に少ないので、そこだけ精査する必要があるでしょう。

まとめ

本記事の内容をまとめると次のようになります。

本記事のまとめ
LCCといえど航空業界なので狭き門である
外資系航空会社も一つの選択肢であるが門戸は狭い

大空で働く航空業界は多くの就活生にとって憧れの的です。パイロットやCAになることは誰もが一度は夢見たことがあると思います。

誰もが憧れるからこそ、その門戸は狭く、厳しい競争を引き起こしているのでしょう。その中でLCCも選択肢として選ぶのはどのような意味を持つでしょうか。

もちろんJAL・ANAという大企業と比較すると仕事内容や裁量などに違いがあるかもしれません。しかし、LCCであっても大手2社であっても、『飛行機を通して人と人・土地と土地とをつなぐ』という社会的価値としては大きな違いはありません。チャンスの幅を広げるという意味でも、LCCは一つの選択肢として持っておくべきでしょう。

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ないけど挑戦させる」、それがプロジェクトカンパニーのカルチャー__これまで働いてきた中で印象に残っているエピソードは何かありますか?挫折経験でもあるのですが、マネージャーに就任して最初に携わったプロジェクトが最も印象に残っています。そのプロジェクトは私・上司・部下の3名体制だったのですが、これまでに似たようなプロジェクト経験がなく、且つ当時は周りの人に主体的に話を聞きに行くという動きを中々取ることができず、結果的に成功とは言い難い結果に終わってしまいました。ただ、そのような状況でも当時の上司は「なんでうまくいかなったの?」と自分を責める訳ではなく、「じゃあどうすれば今後うまくいくようになるか?」という観点でフィードバックを下さいました。これは私だけの話ではなく、会社全体として「できる/できないで機会を提供するのではなく、できないかもしれないけど挑戦させたい」というカルチャーが根付いており、プロジェクトカンパニーの良さでもあると感じています。__これまでで一番の挑戦は何かあるでしょうか?自分自身の感覚としては、常に挑戦だと思っています。先ほども述べた通り、「この人ならやってくれそうというタイミングで次のステップに進めさせてくれる」風土が根付いているため、常に挑戦機会に溢れています。これは弊社が「例え成功しようが失敗しようが、本人に意欲さえあれば挑戦させ続ける」という考えがベースにあるためです。結果的にうまくいけばそれでいいですし、仮にうまくいかなかったとしてもその経験を活かして次のプロジェクトに繋げてくれれば問題ない、必ず次の挑戦の機会を与えるという仕組みがあるため、常に挑戦しているという実感があると感じています。日系大手(前職)とベンチャー(現職)の違いは「タスク型orプロジェクト型」__大手企業からベンチャー企業への転職という形だと思いますが、それぞれで異なる部分、逆にここは変わらないという部分はありますか?前職とプロジェクトカンパニーを比較すると、仕事に対する考え方や進め方は180度異なると感じています。前職の日系大手企業であれば、上司から伝えられた仕事をいかに早くクオリティ高くこなすかにフォーカスされており、いわゆるタスク型の働き方でした。一方でプロジェクトカンパニーはプロジェクト型の働き方、つまり社員ひとりひとりが目的を達成するために、主体的に物事を進めるという考え方で仕事を捉えています。また、変わらない部分で言うと優秀な社員が多く在籍している環境です。前職もプロジェクトカンパニーも周りの社員が皆優秀であり、ベースとなる人材の素地は変わらないと感じています。もちろんどちらが良い悪いという話ではありませんが、働き方や仕事の捉え方が異なるとこんなに違って見えるのだなということを実感しています。転職して分かった真の「企業選びの軸」-今だからこそ伝えたい就活生へのメッセージ-ファーストキャリアは一度きり。だからこそ一旦立ち止まり、本当に自分がやりたいことを考えて欲しい__これまでのキャリアを振り返り、本記事を読んでいる就活生に何かメッセージなどがあれば教えていただきたいです。大前提私が理系の大学院出身であるため、同じ境遇の就活生向けにお伝えさせていただければと思います。理系の大学院生であれば、選考が比較的スムーズに進むという側面もあり、どうしても研究室や学科の繋がりで事業会社に進む場合が多いと思います。もちろんそれを否定する訳ではありませんが、一度立ち止まり、本当に自分がやりたいことは何なのかであったり、目先の給与や福利厚生以外の観点も考えてみることが大事だと考えています。私自身、新卒で日系大手の事業会社に入社したことに一切後悔はないことを前提にお伝えさせていただきますが、ファーストキャリアは一度しかありませんので、就活生の皆さんには是非悔いのない選択をしてもらいたいです。__最後に質問です。今就活生に戻れるとしたら前職とプロジェクトカンパニー、どちらを選びますか?プロジェクトカンパニーを選びます。前職の大手鉄鋼メーカーも本当に素晴らしい企業だったのですが、先ほどもお伝えした転職活動時の軸が真の企業選びの軸だと思っていますので、今就活生に戻れるのであればプロジェクトカンパニーを選びますね。編集後記「人を大切にする風土」と「PDCAを回す早さ」が魅力のプロフェッショナルファーム、プロジェクトカンパニー。今回は大手鉄鋼メーカーから同社に転職し、グループマネージャーとしてご活躍されている三科さんにお話を伺いました。本記事冒頭の「大手とベンチャーの違いは何ですか?」という問いに対する答えは見つかったでしょうか?また、プロジェクトカンパニーの魅力は伝わったでしょうか?最後に、三科さんに今後の目標(キャリア観)を質問してみました。unistyle編集部今後の目標、目指したいキャリア観はありますか?三科さん弊社は将来的に「売上1兆円を100億の事業を100個創ることで実現する」イメージを描いているのですが、その中の一つの事業の社長を目指したいです。というのも、転職時に抱いていた「将来的に自分の名前で仕事をしたい」という想いを実現するとなった際、社長という選択肢は理にかなっていると考えたためです。そのために日々挑戦心を忘れず、社内外の信頼を一つずつ積み重ねていければと思っています。いかがだったでしょうか。プロジェクトカンパニーは現在24卒向けの採用を行っています。三科さんのように「将来的に自分の名前で仕事をしたい」という想いを抱いている就活生、そして「売上1兆円を100億の事業を100個創ることで実現する」という過程に携わりたいと感じた就活生の皆さん、下記から是非選考に応募してみてください。選考への応募はこちらからProjectCompanyInterview#1ProjectCompanyInterview#2ProjectCompanyInterview#3ProjectCompanyInterview#4 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意志ある若手が、年次・役職問わずチャレンジできる「パーソルキャリア」の正体を紐解く 意志ある若手が、年次・役職問わずチャレンジできる「パーソルキャリア」の正体を紐解く 本記事はパーソルキャリアのPR記事になります。就活を進める際に考えることが多い「就活の軸」。給与・勤務形態・身につくスキル等、様々な就活の軸がありますが、「自らの意思で決めて行動できる機会を多く持てる」そんな働き方ができたらどうでしょうか?こういった状態を「裁量権」と表現することが多いですが、この「裁量権」を持って働くには一定の年次や役職が必要になると考えている就活生が多いことでしょう。そんな中、「裁量権」とは”自分次第で持つことが出来るもの”と定義し、新卒入社4年目にして「まさに裁量権を持って働いている」と語る人がいます。彼が在籍するのはパーソルキャリア株式会社、転職サービス「doda」などを展開する総合人材サービス会社。裁量権のある働き方とは何か?なぜ裁量権のある働き方ができるのか?という疑問を紐解くべく、インタビューを実施しました。彼の詳細な業務内容や今までの経歴を深堀りしていくと、パーソルキャリアの根底にある企業文化と全社員が共通して持っている「想い」が垣間見えました。こんな就活生にオススメ・裁量権を持った働き方がしたい就活生・仕事を通じて、理想の未来を実現したいと考える就活生・コンサルティング営業に興味がある就活生本記事の構成取材した方のプロフィールお客様の理想像から逆算する。経営課題解決のためのコンサルティング営業とは?「心からやりたいことは何?」人の可能性を信じて任せる企業文化根幹としてパーソルキャリアを支える「人への想い」宮原さんから就活生へのメッセージ取材後記取材した方のプロフィール宮原大樹さん2020年4月に新卒でパーソルキャリアに入社。企業が抱える経営課題を、プロ人材が持つスキルを通じて解決に導く「i-common(現HiProBiz)」にコンサルタントとして配属。1年目の後半からは同事業部内のスタートアップ向けチームの立ち上げメンバーに抜擢され、事業部内新人賞受賞。その後、2年目から現在に至るまで、サービス企画グループにて新規事業の立ち上げを行う。「人の自分らしい生き生きとしたチャレンジを応援したい」という想いからパーソルキャリアへの入社を決めた。お客様の理想像から逆算する。経営課題解決のためのコンサルティング営業とは?「人」というソリューションで経営課題解決に携わる早速ですが、宮原さんの今までにご経験された業務内容について教えて下さい。宮原さん:入社後最初の部署では、IT業界の方々向けに、お抱えの経営課題に合わせて、豊富なスキルと経験を持つプロ人材をプロジェクトベースでご紹介し、課題解決のご支援をしていました。全ては、中長期で目指す姿と現在のギャップについてのヒアリングから始まります。「この経営課題に対して、こういうスキルを持つ人材にご協力頂き、このようにアプローチするのはいかがでしょう」というご提案をし、三位一体で課題解決を進めていく業務です。お客様は圧倒的な経験を持つ、企業の経営陣とプロ人材。私よりも経営やITに関しての知見が豊富な両者から板挟みになるような状況で、聞いたこともない単語が毎日飛び交う、そのような状況でした。私たちのミッションは、企業の経営課題解決になります。プロ人材を紹介して終わりではなく、進捗を定期的に確認し、プロジェクトをリードしていくような関わり方をしていました。実際に宮原さんが今までに解決された経営課題はどのようなものがありますか?宮原さん:HiProBizのサイトにも掲載されていますが、SmartHRさんの経営課題解決が好例だと思います。プロダクトの魅力が伝わりやすい都心部での取引は増加する一方で、地方での販売ネットワークの構築や認知拡大に課題があるという状況で、どこからアプローチしていくのか?状況を打破するポイントは何か?ということをSmartHRさんと一緒に考えていました。金融機関との業務提携をはじめとした基盤構築を目標に、マーケ・営業戦略の知見や地方でのネットワークを持つ方と共に、プロジェクトをご一緒させて頂き、同社の地方進出に貢献することができました。想いの詰まったプロダクトが、想いのある担当者とプロ人材の二人三脚で広がっていくのを見て、チャレンジに貢献できている幸せを感じていました。参考:地方エリアの販路拡大にプロフェッショナル人材が参画。地域金融機関との連携で地域企業との接点が拡大し、導入企業も増加。自社内の業務効率化も実現(HiProBiz)お話を伺っているとコンサル会社の業務に近しいと感じたのですが、コンサル会社とどんな共通点がありますか?宮原さん:経営課題起因ということじゃないでしょうか。あるべき姿の実現を阻害する課題を構造的に把握しながら、最も効果的な手法でアプローチし解決することを、お客様からご期待頂いていると思います。我々は、プロ人材の豊富な知見や経験を活用して、課題へアプローチする手法を取っていますが、「経営課題を解決すること」を目的にしていることがコンサル会社との共通点だと捉えています。課題が山積みのスタートアップ企業の未来をともに思い描く1年目の後半からは同じ部署内でスタートアップ向けチームに抜擢されたと伺いましたが、どのような経緯で抜擢されたのでしょうか?宮原さん:当時のマネージャーから声がかかりまして。「宮原さんの持つ推進力・突破力が新しいチームには必要」と評価されて選んで頂きました。この理由は、新チームに異動後聞かされたんですけどね(笑)私としても、スタートアップ企業の成長の過程に携わることに興味がありましたし、彼らの熱量や想いに触れる日々を想像すると、ワクワクが止まらなくて。チームへの参加を即決しました。スタートアップ向けチームでの業務について教えて下さい。宮原さん:お客様の属性が、IT業界全般から、スタートアップに変化したのみで、課題解決の流れとしては大きくは違いません。一方、アプローチ手法が今までとは大きく変わりました。日々忙しいスタートアップ企業と、初回の接点や定期的な連絡を取ることが、とにかく大変で。従来のメールや電話では、スタートアップが求める、「スピード感がありストレスフリーな感じのコミュニケーション」にお応えできないなと思っていました。そういった状況での業務はどのように進めていたのでしょうか?宮原さん:初回接点については、個社毎に手紙を書いて送ったりしていましたね。計200枚くらいは、ご支援したいスタートアップにラブレターを送ったと思います。(笑)連絡については、彼らの使うツールに合わせてみるところから始まり、コミュニケーションスタイルを走りながら学んだことで、スピード感・言葉遣い含め、彼らのスタイルに合わせられるようになりました。どういう営業手法をとるのかを誰かから指示されたわけでもなく、自分で考えて試しながら進めていくような日々でした。スタートアップだからこその課題や支援の特徴などはあったのでしょうか?宮原さん:経験していない私が言うのも恐縮ですが、スタートアップの経営は本当に課題だらけなんですよね。しかもそれぞれが複雑に絡み合っている。そのため、課題を切り出したり、どんなスキルを持つ人材が必要かを考えたり、外に支援を依頼することの難易度が非常に高いと思うんです。逆に言えば、我々がその部分を担えるようになれば、彼らのチャレンジを最大化することが出来る。沢山のプレッシャーの中で、想いの実現のために奮闘するスタートアップ経営者を心から尊敬しているからこそ、何とか力になりたい一心でとにかく行動していましたね。顧客の課題起点で、既存の価値観にとらわれず、最適なソリューションを生み出す2年目から現在に至るまで携わっている新規事業立ち上げの部署への異動経緯について教えて下さい。宮原さん:サービスをもっとスタートアップに寄り添ったものにしたい。そのような意思を周囲の方々にぶつけていたのですが、とあるタイミングで事業部長からランチにお誘い頂き、その場で異動が決まりました。それまで所属していた部署でも、様々なアプローチで支援を試みてきましたが、構造的に事業やサービスの在り方を変えないと、スタートアップの想いに向き合いきれないと感じたのが背景にあります。日頃から周囲に感じた違和感を発信していたからこそ、機会を掴めたのですね。事業部長からは、どのようなことを言われたのでしょうか。宮原さん:席に着くなり、「何かやりたいことがあるんでしょ?話してみてよ。」といきなりご質問頂きました。「めちゃくちゃ見透かされている!」と思ったのを今でも鮮明に覚えています。(笑)その後、私の想いを伝えたところ、「いいじゃん、やってみなよ。」の言葉を皮切りに、その場で翌月からの兼務と、2カ月後の異動が決定しました。驚き連続のランチで、当時どんなものを食べたか、あまり覚えていません。(笑)新規事業立ち上げの実際の業務について教えて下さい。宮原さん:構想を描くところから、お客様に届けるまでのすべてをやっています。ヒントも何もない状況から、自分の気づきや違和感を元に、未来の社会にとって必要な事業やサービスを自分で考えて、検証を重ねて、誰もがわかるシンプルでわかりやすいモデルに仕上げていく、みたいな感じですね。新規事業は具体的にどのようなものでしょうか?宮原さん:プロ人材の経験を柔軟に活用し、彼らが構想するプロダクトを磨くところから、採用し組織拡大をしていくフェーズまで、一連の流れで支援する事業です。想いを持つ経営者、想いのこもったプロダクトの存在を、もっと色々な人に知ってほしい。彼らのチャレンジをもっと応援してほしい。そんな想いが背景にあります。その新規事業はお一人で進めているのでしょうか?宮原さん:いいえ。事業の企画・運用の根幹は私が担っていますが、上司・サービスデザイナーを始めとし、皆さんのお力をお借りして、前に進んでいます。大きなことから小さなことまで、私の意思決定次第で事業の未来が決まってくるので、一つの言動行動に責任を持つことはもちろん、関わる皆さんをワクワクに巻き込めたらいいなと日々思っています。お客様への価値提供の方法もご自身で決めているのでしょうか?宮原さん:そうですね。結局、新規事業は既存の何かの代替手段になるものだと思っています。お客様にとってインパクトが大きい課題、でも今ある手段では十分に解決できていないからこそ、既存の価値観にとらわれず、自ら意思をもって描き、形にしていく必要があると捉えています。「心からやりたいことは何?」人の可能性を信じて任せる企業文化パーソルキャリアの企業文化が若手の裁量権を生み出す今までに宮原さんが抜擢される際には、ご自身の何が評価されたとお考えでしょうか?宮原さん:揺るがない意志・想いをもって行動し発信し続けたこと。ここが評価頂けたポイントかなと思います。「こんな社会を実現したいんだ」「お客様にこうなって欲しいんだ」という想いをもとにして、実現に向けて必要な情報を定義して、お客様の声を拾いに色々なところに足を運んで情報を集めては、意見を色々な人にぶつけていました。それを周りの人に見てもらえていて評価頂けたのだ、と思っています。手を挙げたらチャンスがあるのは宮原さんだけでしょうか?宮原さん:いえ、私だけでなくみんなです。会社全体として、自分の意志で行動する人を尊重して活かす仕組みや雰囲気が、どんどん出来上がってきている面白いタイミングにあると思います。これも、経営層の影響も大きいと思っています。というのも経営層からの「若手からどんどん突き上げてほしい」感がとにかくすごいんです。経営層・役員という言葉だけ切り取ると、新卒の目線からは遠い存在のように感じると思います。僕も当初はその感情を抱いていましたし。ただ、実際は、めちゃくちゃ距離感が近い人たちなんです。今もイベントの場で経営層の方々にお会いする際、その場で「思いっきりチャレンジできている?1on1で聞かせてよ!」と言ってくれますし、逆に私たち若手は「経営層に負けてられない!」というアツさも生まれてきます。以前、代表の瀬野尾が社長室にいるのが見えたので、チャットで「本日1on1いいですか?」と送ってみたんです。そしたら、当日1on1の場をもらえて、その場でプレゼンをするみたいなこともありました。社長室に入っていく私を見て、周りからは「あいつ相当なことやらかしたのでは?」と思われたそうですが。(笑)それほど距離感が近くてアツい人たちが経営層にいるからこそ、「若手のやりたいこと」を大事にするような文化になっていると感じます。社内外問わず、「人への想い」を大事にするからこその、企業文化だと思います。根幹としてパーソルキャリアを支える「人への想い」今までの宮原さんの業務や、「若手のやりたいことが実現できる環境」というお話を聞いていると、本当に自由度が高い環境のように思えますね。宮原さん:本当に自由度が高いです。自分自身で考え、決めて、行動する。自由度が高いということは、裏返すと、「自分がやりたいこと」「実現したいこと」という「意思」がないと何も進めることができない。だからこそ、「意思」が必要になってくるんです。企業全体を通じた「意思」はどういうものでしょうか?宮原さん:共通して全社員に言えることは、「人への想い」を持っていることです。そういう人たちが集まっているからこそ、社外だけでなく社内に対しても、「本気で人に向き合える企業」だなって思います。今までに印象に残っている「人に本気で向き合う文化」を感じたエピソードを教えてください。新規事業の事業計画書を役員にプレゼンしたときのフィードバックが印象的です。「事業計画書の出来は85点。でも自分の心に手を当てて考えたときに、宮原のやりたいって思う心は何%ここにのっかっている?社内の承認をスムーズに通すことが目的になっては、ワクワクするものはできないよ。」「意志の力は経験なんて簡単に凌駕するからさ、本気出そうぜ。」事業計画書を社内で通すために、本当の想いを反映できずに型にハマってしまっていた私に役員が本気で向き合ってくれました。パーソルキャリアは「人への想い」が軸になっている企業なんですね。宮原さん:そうですね。「人への想い」と、それを実現するための自分自身の人として成長、徹底してそこにこだわっている企業だなと思います。「人への想い」の強さは人材業界の中でも圧倒的にNo.1だと自信を持って言えます。パーソルキャリアは「はたらいて、笑おう。」というビジョンを掲げていますし、企業文化や事業の方針から目指している社会までも、すべて「人」というキーワードが軸になっているんです。宮原さんから就活生へのメッセージこのコラムを読んでいる就活生に向けたメッセージをお願いします。宮原さん:パーソルキャリアの社員は本当に「人への想い」が強い人が多いです。実はこのインタビューの直前に他の部署の社員に声をかけられ、「下期からどんなことやるの?一緒に面白いことやっていこう!」ってさらっと言われました。そういうアツい想いを持った社員がたくさんいます。「人への想い」があって「自分が心からワクワクする社会」を目指して行動し続けられる方と一緒に働きたいなと思いますし、そういう人へのアツい想いを持った方にとっては、本当に良い会社だと思います。取材後記「はたらいて、笑おう。」というビジョンを掲げ、転職サービス「doda」などを展開するパーソルキャリア株式会社。今回は、大きな裁量権を委ねられている宮原さんにお話をお伺いしました。「どんな想い」なのかは社員ひとりひとり違うはずだが、とにかく「人への想い」が強いことがパーソルキャリアの根底にあると、ひしひしと感じることができました。それは、お客様や社会に対してだけその想いがあるわけではなく、パーソルキャリアで働く社員に対しても同様です。「人への想い」をもって行動する人を本気で応援できる。そういった企業文化だからこそ、年次や役職に関係なく、その人のやりたいことをその人に信頼して裁量権を委ねることができています。パーソルキャリアが掲げる「はたらいて、笑おう。」というビジョンにふさわしく、宮原さんもはたらいて笑っていらっしゃいました。本記事を通じて同社に興味を持った就活生は、是非以下のリンクからエントリーしてみてください。 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藤沢数希氏の恋愛工学を就職活動に応用してみる:『ぼくは愛を証明しようと思う。』の書評 藤沢数希氏の恋愛工学を就職活動に応用してみる:『ぼくは愛を証明しようと思う。』の書評 藤沢数希氏は海外の大学院を卒業後、外資系投資銀行でトレーディング業務に従事しその後作家として独立しています。Twitterのフォロワー数は10万を超えているため、就活生の方でもフォローしている方がいるのではないでしょうか。今回は6/24に発売された藤沢氏の新作『ぼくは愛を証明しようと思う。』で紹介されている恋愛理論の中から就職活動にも繋がる考え方をいくつか紹介したいと思います。ぼくは愛を証明しようと思う。『ぼくは愛を証明しようと思う。』の概要この本は、藤沢氏が有料メルマガ内で提唱している「恋愛工学」という恋愛理論を紹介している小説です。誠実で真面目なことだけが取り柄の主人公が恋愛工学と出会うことで見違えるようにモテるようになるというストーリーになっています。「非モテコミット」、「フレンドシップ戦略」など氏が考案した恋愛理論を軸にストーリーが展開されていきます。女性が読んだらちょっと首をかしげたくなるような内容になっていますが、理系出身の藤沢氏らしく恋愛を理論的かつコミカルに書いており楽しく読めると思います。今回はそんな恋愛工学の理論の中で就職活動にも繋がるものをいくつかご紹介いたします。非モテコミットとフレンドシップ戦略非モテコミットというのは、お前みたいな欲求不満の男が、ちょっとやさしくしてくれた女を簡単に好きになり、もうこの女しかいないと思いつめて、その女のことばかり考え、その女に好かれようと必死にアプローチすることだ出典:『ぼくは愛を証明しようと思う。』P50非モテコミットとは、上記の通り一人の女性に対して思い入れ、必死に一人の女性にアプローチすることだそうです。そしてフレンドシップ戦略とは「非モテコミットしてしまった女性に対して、まずは友達としての親密度をどんどん深めていき、最後に告白したりして彼女になってもらおうとする戦略」のことらしいです。非モテコミットもフレンドシップ戦略も、モテない男性がとってしまう愚かな手段だとして、恋愛工学では一蹴されてしまっています。フレンドシップ戦略をとり、女性と友達関係になったとしても友達フォルダに一旦入れられてしまった男性はずっと「いいお友達」として彼氏に昇格することが逆に難しくなってしまうというのがその理由だそうです。就職活動で例えると第一志望企業に盲目的に恋をしてしまい、その企業に気に入られるために説明会は全て参加して、OB訪問も精力的にこなし、たとえ受けていたとしても他業界を受けているなんてことは面接では絶対に見せず、「御社がダメなら就職留年します」という覚悟で受けてしまう学生が思い浮かびます。企業に対して忠誠心を見せることが、何のスキルもない学生が唯一できることだとばかりにどうすれば意中の第一志望企業に気に入ってもらえるのか考えて自己PR・志望動機を練り上げようとしてしまう学生は少なくありません。一方で企業側としては忠誠心があるのは悪いことではないが仕事が出来ないのでは困ってしまうので、しっかりと第一志望の理由を語れないのであれば、第一志望じゃないと素直に言ってくれる学生を好むようです。参考:「御社が第一志望かはわかりません!」面接で嘘をつかずに正直に答えたら通過した。スタティスティカル・アービトラージ戦略統計学的なアプローチであるスタティスティカル・アービトラージ戦略の素晴らしいところは、これだけたくさんの女に同時にアプローチすれば、少なくともひとりとうまくいく確率は、かなりあるということだ出典:『ぼくは愛を証明しようと思う。』P170スタティスティカル・アービトラージ戦略とは、モテの方程式である「成功=ヒットレシオ×試行回数」に基づく統計学的アプローチのことだそうです。簡単に言えば、成功確率は0ではないので、試行回数に比例して成功する回数が増えるという考え方のことです。そのため女性と数多く出会い、何度も口説くことを繰り返していれば必ず女性と近づくことができるというものです。就職活動で例えると就職活動でも同様に、「内定=ヒットレシオ×エントリー数」ということが言えそうです。下記のエントリーではもう少し詳しく書いていますが、基本的にはヒットレシオを高めて、エントリー数を増やすことが内定するための近道であると言えそうです。参考:内定を得るまでのプロセス就職活動では「業界を絞って、しっかりと業界研究をして受けるべき」というもっともらしいアドバイスがありますが、半分本当で半分はウソだろうと思っています。企業選びの軸や企業を選ぶ際の自分なりの観点がはっきりしているのであれば当てはまる業界をどんどん受ける方が様々な選択肢の中から自分に合った仕事を選ぶことができるように思います。ある程度受ける数を増やすことで自分自身に合った企業をより選びやすくなると言えるでしょう。企業選びの軸とどのような業界が当てはまるのか、それぞれの業界のメリット・デメリットは何かについては下記で詳しく説明しているので参考にしてみてください。参考:unistyle業界研究モテスパイラル現象イケメンや金持ちより、単に他の女にモテている男がモテる、という恐ろしい事実だ。これがモテスパイラル現象と言われているものだ出典:『ぼくは愛を証明しようと思う。』P168モテスパイラル現象とは、「イケメンや金持ちより、単に他の女にモテている男がモテる」という現象のことだそうです。非モテコミットにもつながりますが、僕にはあなたしかいないんだ、みたいな一途な想いや行動は全て裏目に出てしまうと氏は主張しています。結婚した途端に独身時代よりもモテるようになるという現象に近いものかもしれません。就職活動で例えると新卒採用担当の方の話を聞くと、外資系コンサルや外資系投資銀行の内定を持っているような優秀な学生が欲しいということをよく聞きます。このように他業界で評価された人材であれば優秀なはずとして、内定があることをさりげなく伝えると高く評価されることがあります。結局、三菱商事が欲しい人材は、電通もトヨタも欲しいなど、業界を問わずに内定を得られるものです。もちろん一つ内定があることで、自分に自信を持って面接に臨めるなどプラスの効果があるといった理由もあるでしょう。最後に就職活動は恋愛に例えられることがあるなど、両者には多くの共通点があり、だからこそ本書の恋愛工学の多くの理論が就職活動にもあてはまるのかもしれません。どっぷり恋愛工学にハマってしまうのもどうかと思いますが、一つの面白い考え方として知っておく分には害はないでしょう。ちなみに藤沢氏は過去に、下記のような本を書いており外資系投資銀行の業務について書かれているので、外資系投資銀行に興味がある人は読んでみてはいかがでしょうか。外資系金融の終わりphotobyDominiqueGodbout 28,844 views
総合商社志望者が併願するべきエネルギー業界のリーダー『INPEX(旧:国際石油開発帝石)』 総合商社志望者が併願するべきエネルギー業界のリーダー『INPEX(旧:国際石油開発帝石)』 こんにちは。16卒の総合商社内定者です。私は元々総合商社を志望していましたが、総合商社の多岐に渡るビジネスを理解するためにも様々な業界を受けていました。下記のコラムでは私自身が実際に受けた企業を抜粋して紹介しています。参考:絶対にブレない軸を持つ総合商社内定者が受けた企業33選さて今回はその中でも私が選考を受けていて、なぜそこまで人気がないのか不思議であったエネルギー業界のリーダー・国際石油開発帝石(以下:INPEX)に関して綴りたいと思います。資源価格が下落し、三菱商事や三井物産をはじめとする総合商社がその打撃を受け、純利益を落としているとはいえ、総合商社を志望する学生にはエネルギー部門への人気が根強く残っていると思います。総合商社とINPEXで総合商社の資源開発プロジェクトへの関わり方には差があるのでそこも踏まえて解説したいと思います。エネルギー業界の序列まずは世界全体のエネルギー業界の序列を整理しましょう。(参考:INPEXHP)上記のURLを見ると世界のエネルギー業界にはエクソンモービルやBPなどの石油メジャーと呼ばれる大巨人とそれを追うインディペンデントと呼ばれる中堅の独立系石油ガス企業がいることがわかります。INPEXは生産量で見るとインディペンデントの5位に位置しており、世界全体でみると13位です。ちなみに現在のINPEXの原油生産量は日量40万バレル程度です。1位のエクソンモービルの生産量が日量400万バレル程度であることを考えるといかに差が大きいか理解できると思います。ただ、日本のエネルギー業界で見るとダントツで最大の埋蔵量・生産量を誇るのがINPEXです。純利益は2014年度こそ778億円と落ちたものの、2013年度においては1,836億円となっております。総合商社のエネルギー部門の2014年度における純利益を見ると、三菱商事のエネルギー事業グループが823億円、三井物産のエネルギー本部が1,197億円の純利益となっているのでINPEXと総合商社のエネルギー部門を比較するとINPEXの方が例年は上回っているといえると思います。オペレータープロジェクト「イクシス」と「アバディ」「イクシス」はINPEXが日本企業として初の大型LNGプロジェクトのオペレーターを獲得した案件です。イクシスのププロジェクトは豪州の北西沖で行われています。「アバディ」はインドネシアの南海沖で行っている大型プロジェクトであり、INPEXが公開入札においてオペレーターを獲得した案件です。INPEXはこのオペレーター案件二つを通じて2019年には日量70万バレル、2020年代前半には日量100万バレルを目指しており、これが実現するとインディペンデントでトップに躍り出ます。参考:イクシス特設ページ(INPEXHP)商社を志望する人がなぜエネルギー業界?総合商社のエネルギー部門では投資の要素が強いため、INPEXのようにエネルギー開発の段階から入札に関わったり、オペレーターとして投資銀行やオイルメジャーを巻き込んでプロジェクトを主導することはまずありません。とはいっても求める人物像は似通っており、プロジェクトマネージャーとして異なる価値観を持つメンバーに対してリーダーシップを発揮して成果を上げていく力が求められています。下記のコラムにて実際のES設問の解説などを通じてさらに細かく解説しているのでぜひご参照下さい。参考:国際石油開発帝石(INPEX)のESと採用HPから考えるINPEXの求める人材私自身は商社に入ってもエネルギー部門を志望してはいませんでした。しかしINPEXの説明会に何回か足を運ぶことで商社とは異なるエネルギー開発への携わり方を知り興味が湧き、選考が進んでいく中で非常に志望度が高まりました。総合商社には配属リスクがあり、エネルギー部門を志望していたとしても希望通りに配属されるとは限りません。しかし、INPEXにおいては必ずエネルギー開発に携わることができるのでエネルギーに興味がある学生には一押しです。最後に就職人気ランキング上位の総合商社を志望する学生の中でエネルギー部門を志望する学生は多いのにも関わらず、INPEXの存在を知らないまま就活を終えることを非常にもったいなく感じます。この記事を読んでINPEXに興味を持った人はぜひともチャレンジして下さい。photobyMartinThomas 27,867 views

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