インプット・アウトプットの橋渡し。就活で意識すべき "スループット" 論とは

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最終更新日:2023年10月24日

インプット・アウトプットの橋渡し。就活で意識すべき "スループット" 論とは

小中高大と学校に通い、学位記を手に入れ、企業に就職する。そんな(少なくとも今では)一般的な流れの中で、 多くの人にとって避けては通れない、受験勉強・就職活動。

「部活と勉強」「受験と就活」といった経験者が多いものについては、その共通点や比較がしばしばなされます。

例えば、「受験に答えはあるが、就活には答えがない」。本当にそうでしょうか?こういった複数の事象から共通項を導き出すことは、自身の見識を広げるうえで重要な思考法です。

以上を踏まえ今回は、就職活動と受験勉強を軸に置きながら、「スループット」という言葉をキーワードに、就職活動で意識すべき「学び方」について精査していきます。

本選考とインターンの締め切り情報

インプット・スループット・アウトプットの語義と関係性 

就活生に限らず、「インプット」「アウトプット」という言葉は多くの方が認知し、使用したことがあるでしょう。

両者の語義は「入力」「出力」であり、主に情報処理の分野での試験(ホワイトボックス・ブラックボックステストのような話です)に関連して用いられています。今では同分野に限らず、

・何らかの情報を得ることを「インプット」
・何らかの情報を(ある成果物として)出すことを「アウトプット」

のような形で一般的に定義されてます。

「インプット」→(したものを)→「アウトプット」する。
一見単純な図式に思われますが、最近ではこの間を繋ぐ言葉として「スループット」という概念が注目されています。

 

この図のように、スループットとは「インプットしたものを自分の脳内で咀嚼し、効果的なアウトプットに繋げるための過程」と定義づけることができます。

よく「アウトプットを前提としたインプットをしなさい」という指摘がありますが、この場合のインプットとは、スループットの概念も含むものということが読み取れるでしょう。

自己分析では、インプットと同程度にアウトプットも大事です。インターンの面接はアウトプットの場として最適であった上に、面接の振り返りをすることで自己理解も深められると考えました。インプットはアウトプットを想定して行うべき、とよく言われますが、まさにその通りで、実際に面接で深掘りされ、答えに窮した質問に関しては、面接後に考え直すということを繰り返し行うことで、自己分析に関しても深まっていったと考えています。

余談ですが、このスループットについても、元は情報処理の分野に起源があるとされています(情報の「処理」自体がこれに近しいものになります)。皆さんが月末になると携帯電話の通信制限に焦慮するのも、実はデータ処理上のスループットに問題があることが要因の一つになります。

※以下では、この「インプット」「アウトプット」「スループット」の3つを合わせて、便宜上 "3プット(スリープット)"と呼ぶことにします。

受験勉強・就職活動における ”3プット” とは

就職活動におけるインプットと言えば、自己分析・業界研究、就活テクニックの習得で、アウトプットと言えば、OB訪問で自分の意見を述べる、エントリーシートを書いて添削してもらう、模擬を含めた面接を受けるなどです。

例えばWebテストでも書籍を用いた学習はインプットですし、"捨て駒"の企業のアカウントで実際に受験しにいくのはアウトプットに当たります。先ほど紹介した「【20卒必見】19卒内定者が教えるアウトプットを前提とした自己分析法|「結果」より「過程」重視の自己分析を」にもあったように、一見典型的なインプットに思われる自己分析も、アウトプットを通してその効果を高めることが必要です。

すなわち、基本的に一つのフェーズではインプット・アウトプット双方の側面があり、就職活動はこの両者をかけ合わせて進めていくことになります。

一方受験勉強についてはしばしばインプットの世界と言われますが、実際にはこちらもインプットとアウトプットのかけ合わせで成果を出していくものと言えるでしょう。

例えば数学では公式を覚えれば覚えた分だけ点数が取れるわけではなく、演習問題を解くというアウトプットの過程を通して、他の問題でも活用しうる知識として変換していく過程が必要になります。このように、「わかる」と「できる」の間を埋めることがスループットと言えるのかもしれません。

エントリーシート(ES)を「パクる」ために必要なスループット

評価された先人たちがなぜ評価されたのか参考にする中で、自分なりのアレンジを加えてより良いものを志向してもらいたいと思います。

上記エントリーでも述べましたが、評価されるESを書き上げるうえではまず過去に実際評価されたESを読み込むことを出発点とするのが効果的です。その際、出来るだけ自分に近いスペック(=あなたを構成する外的要因全て。この場合は特に学歴や学生時代の経験等)の内定者のものを参考にするとよいでしょう。

では、過去の内定者のESを「読め」ばそれでいいのか。「読め」ば「書け」、それが評価されるものに仕上がるのか。

・【インプット】過去の内定者のESを読み込む

・【スループット】「読む」「書く」の橋渡しとしての

・【アウトプット】企業に評価されるESが書ける

この両者の乖離を埋める過程こそがスループットに当たります。

すなわち、「内定者ESに共通する要素は何か」「なぜそれらが当該企業で評価されたのか」「現状の自分のESには何が足りないのか」...

こういった部分を考え、解を導くことで初めて効果的なアウトプットに結びつくことを認識していただければと思います。

就職活動で有意義な3プットをするためのステップ

ここまでの内容から、インプット→アウトプットの流れの中でスループットがどのように機能しているか・なぜスループットが必要になるのかは理解していただけたかと思います。

以降は、就職活動においてこの3プットをどのように意識し、内定獲得へ結び付けていけばよいかを簡単にご説明します。

3ステップ|その1:インプット

先ほど触れた「大学の勉強ばかりしても就職活動で評価されない理由 :インプット重視の学生とアウトプット重視のビジネス」の記事にもあったように、インプットは「インプットしかしてない」状況が批判されがちなことから、何となくこれに注力するのがよろしくないかのような風潮が少なからずあると思っています。インプットは順番的にも初期の段階であるため、英単語帳の学習をしていたりWebテストの勉強をしているのが何となく遅れていてダサいと感じる声も耳にしたことがあります。

しかし、あくまで意味がないのはインプット「しか」していない場合の話であり、3プットの出発点としてインプットの立ち位置を正しく把握するべきだと思っています。

「Googleがあるからインプットに差はつかない」は本当か

この手の話をすると、
「今やGoogleを始めとした検索サイト・Webサイトの存在によって、誰もが平等に多くの情報を得ることができる時代になっている。これだけ情報がオープンな時代において、知識を得るインプットでは差がつくことがない」
といった考え方をしばしば耳にします。果たしてこれは正しいと言えるでしょうか。

確かに、一般人でも触れることができる情報量がここ十数年で飛躍的に増したことは紛れもない事実でしょう。しかしこの場合、情報量だけでなく「情報の種類・質」、すなわち「どんな情報をインプットするのか」によりインプットの成果に十分差がつくものだと思っています。

また、そもそもGoogleのような検索サイトの存在があっても、近年の学生は「ググり力」に欠ける方が多い印象があります。例えば、商社の企業研究しようと思っていても、どのように検索すればいいかわからず、「商社 企業研究」の検索で止まってしまい、「商社 ビジネスモデル」「商社 仕事内容」と派生してググることができないケースが多々あります。テクノロジーの発展に伴い、ググらなくても、欲しい情報が自分のもとに手に入ってしまう時代になってしまったためです。

就職活動で欲しい情報に対して、適切な検索ワードからあるべき情報を導けるか。そして、そもそもそれらの情報は正しいものと言えるのか。誰もそれを保証してくれはしません。

就職活動の情報を提供するWebメディアの一つであるunistyleでは、1,300以上の記事・23,000以上のES・選考レポートで皆さんに有用なテクニックや考え方をご提示しています。まずは以下のまとめを参照することで効率的なインプットの入り口として活用いただければと思います。

▼「まずは読むべき」記事についてはこちら▼
参考:就活の始め方【読まずには始めたらもったいない!unistyle就活記事33選】

3ステップ|その2:スループット 

さて、次にインプットして得た情報を脳内で咀嚼するわけですが、この際意識しておくべきは、「咀嚼の論点」です。

就職活動におけるスループットの重要な論点の一つに「抽象化」があります。

この記事に書かれている通り、実体験→抽象化→他への還元といった流れで進むのが就職活動で整理しておくべき思考の流れになります。すなわち、具体→抽象→具体で応用性を高めることが肝心です。 

留学中にインターンシップをしたことがある。理由は、「地球人として世界で活躍したい」と思っていたからだ。しかし現地は外国人に求人はなかった。日本進出に精力的な企業があると知った時、そこで働く機会を得るために自分は何が出来るか必死に考えた。そして、アイデアを考えて、「どうしてもお話したい事があるので時間をもらえないか」とオーナーの元を訪れ、自らプレゼンテーションした。その結果、提案内容と英語でのコミュニケーション力が決め手に採用が決まり、インターンシップの機会を創るという目標を達成した。従って私は、何事にも自ら行動を起こして、新しいステップを切り開くよう努めている。

参考:富士通 【内定】エントリーシート(wishコース)(営業)

例えば、こちらの富士通内定者の学生時代頑張ったことから、どのような人柄・素養が読み取れるでしょうか。何が評価されて内定に結びついたのでしょうか。

・留学先で適切なコミュニケーションが取れるほどの英語力
・海外でインターンに参加したという事実
・インターンの採用に結びつけたプレゼンテーション力

このように、エントリーシートに書かれた文言をそのまま抽出し、それが評価されたと判断するだけでは、インプット=事実の抽出止まりで効果的なアウトプットへ繋げることはできていません。

抽象化が全くできていないと、極論「海外でインターンシップをするためにオーナーにプレゼンテーションして参加を勝ち取った」という同一の経験をしていないと参考材料にならないことになります。

今回の場合、
・「これまで経験したことのないような環境下でも臆せず現状を打破できる程の行動力」
・「価値観や立場の異なる人に対しても自らの考えを共有し、周囲を巻き込める力」
辺りが評価されたとスループットによって考えることができるでしょう。

こうすることで、例えば「価値観や立場の異なる人」について「国籍」に限らず「上級生と下級生」「競技者とイベンター」「正社員とアルバイト」といった形で、ゼミ・サークル・アルバイトのような身近な経験の場合でも応用することができます。

まとめると、「何を知り」の次の「何を考え」の部分として抽象化を行い、自分自身の就活に還元することが、3ステップの2段階目になります。

3ステップ|その3:アウトプット

本記事はスループットをテーマにしたコラムになりますので、アウトプットの詳しい手法やテクニックについては過去記事に譲りますが、就職活動における一番のアウトプットは実際に企業の選考を受けてみることであるとunistyleでは何度もお伝えしています。

●ESのアウトプット
当然ですが、ESはGD・面接とは異なり「選考に参加したときのフィードバック」をその場で得ることはできません(参加したとき=ESを書いているときとしています)。

今やunistyleを始めとした各種メディアでインターン・本選考の過去ESを自由に閲覧することができる時代。実際に選考会場に行かずとも練習できるフローであるため、先輩からの添削やOB訪問で社員から意見を求めるなどして適宜アウトプットできる点は他にはない大きな特徴でしょう。

添削をするのであれば添削者と依頼者の間で目的意識を共有させること・OB訪問では事前に後の選考に結びつく質問を用意しておくことなど、効果を発揮するために最低限守るべき事項については認識すべきです。


●面接のアウトプット
一方面接は、キャリアセンターや友人同士などで模擬面接を実施することはできるにせよ、基本的には実際に選考会場へ足を運んで受験することが基本となります。

面接選考に向けての大前提として、
①考えてないことは書けも話せもしない
②書けないことは話せない
③面接は ESの内容を基にして進行することが多い


の 3 点は抑えておくべきでしょう。

上記記事でも述べましたが、面接は面接官の問いに回答する口頭試問試験などではなく、面接官ー就活生のコミュニケーションの場です。

よく、「面接は慣れだよ」と単純に場数を踏むことをよしとするアドバイスは多い気がしていますが、「慣れ」の効果には
①面接という”雰囲気”に慣れる
②自身の深堀りされるパターンを知ることが出来る

の2点があります。①は結局「緊張が抑えられる」みたいな話であり、②の演習効果の方がよっぽど重要です。

面接経験を数多く積んだ学生からは、「以前受けた別企業の面接とほとんど同じ内容で面接が進んだ」「話の展開でだいたい次にくる質問が予想できるようになった」など、ある種の境地に達したとも言える報告が度々なされています。

質問を予想することに本質があるわけではありませんが、ESを執筆・添削の段階で思考を整理→実際の面接選考で深堀りパターンを知るという形が、アウトプットとして効果的なサイクルです。

面接に「慣れ」ることは今後どういった「準備」をすべきかを考えるうえで参考になることも多いため、アウトプットを次のインプット/スループットに還元するという意味でも、業界問わず積極的に企業の選考に参加する気概を持っていただければと思います。

スループットはこれからますます求められる時代になってくる

さて、ここまでの内容で就職活動におけるスループットの重要性について把握していただけたかと思いますが、何もスループットは内定獲得のためのツールやテクニックのためだけに存在するものではありません。

スループットは内定獲得に効力を発揮するだけでなく、実際に社会に出て働くことになっても役に立つ考え方だと思っています。

「予測不能」の時代。そこで価値を生み出す "スループット"

これからの時代、活躍できる人材とは。|パーソルキャリア 佐藤裕|unistyleインタビュー」でも紹介しましたが、あらゆる科学技術が急速に発達し「予測不能」の時代とも言われる昨今。上司から言われた仕事を言われた通りにこなすだけでは個人も企業も生き残ることは難しいと常々指摘されています。(もちろん指示通りに動くこと自体簡単な話ではなく、特に新人のうちはまずはこのレベルに至ることが求められるわけですが)

・レベル1:言われたこと・守るべきことをこなす 
・レベル2:与えられた枠組みの中で成果を出す 
・レベル3:既存の枠組みを超えて組織や会社のための提案を実現する 

参考:ビジネスマンの3段階のレベルから考える自己PRで伝えるべきこと

すなわち、これまでの経験や既存の考え方で通用しない事柄が増加するため、この記事の言う「何かを生み出せる人」が活躍する世の中へと推移していくことが想定されているわけです。

「何かを生み出す」と言えば、多くの方が思い浮かべるのが自ら事業を興す「起業」でしょう。起業と言われると、何だか意識が高いイメージや常人にはない並外れた発想力から事業を生み出しているイメージを持たれる方は多い気がしています。

しかし、何も起業とは自分以外がアクセスできないようなオリジナル情報を手に入れ(=インプットし)ることでなされるものではありません。先述した「グーグルで何でも情報収集できる時代」である以上、元々インプットするのは基本的にそれらの「既にある」情報に過ぎず、それらを精査し、掛け合わせることで「何か」は生み出される性質が強いと言えます。

この、「既にある情報の精査と掛け合わせ」こそが正にスループットであり、これからの時代に求められる素養の一つに含まれることは納得できるでしょう。

 

"主体性" は確かに重要だが、ある種前提に過ぎないのかもしれない 

これからの時代、活躍できる人材とは。|パーソルキャリア 佐藤裕|unistyleインタビュー」の記事では「何かを生み出すため」のベースの一つとして "主体性" がキーワードとして挙げられていました。

今後求められる人材として、

・(意欲的なという意味での)主体性
・(やり抜く力としての)主体性
の2点をキーワードとして上げました。

参考:”VUCA”からみる、これから求められる人材像とは?

一方、 "VUCA" という概念について述べたこちらの記事でも、企業が求める人物像として主体性が挙げられるという記述がなされています。

しかし、上記定義をそのまま読み取れば、「モチベーション高く働く」「最後までやり抜く」というのはビジネスパーソンとしてはある程度当たり前(ダラダラ働いていたり途中で投げ出す方が逆に問題)にクリアすべきレベルではないでしょうか。

※この場合の「モチベーション高く」とは、「仕事自体を楽しめているか」といった意味ではなく、(仕事を仕事として割り切ったとしても)、生産性高く・或いは高い成果が上がるよう行動しているかという意味を差します。

主体性はあくまで「意欲的」「あきらめない」といったマインドの問題だけではなく、「当事者意識を持ち、自らで考え、行動する」という行動の形でアウトプットまでが求められる素養です。

そのアウトプットをより効果的にするために、スループットが存在していること。あくまでやる気は前提に、「主体性」や「スループット」とは何か・それがなぜ求められているのか。unistyleではそのヒントとなるコンテンツを数多く掲載しています。

自分の身近な組織とも照らし合わせながら、  「あなたなりの『なに』『なぜ』」をスループットで導きだし、今後の選考にも活かしていただければ思います。

 

 

 

最後に

本記事の内容を一文でまとめると以下のようになります。

「インプット→スループット→アウトプットのサイクルを正しく回すことは、就職活動・あるいはその先のビジネスの現場でも効果が期待できる。

最後までスループット論についてあれこれ述べてきましたが、本記事は何か特別な新しい考え方を身につけるべきといった話ではなく、スループットはあくまで皆さんの日常でも少なからず実行されているものだと思っています。

まずは就職活動やビジネスの現場といった難しい話ではなく、皆さんの日常や所属するコミュニティーで、スループットの考え方がどう活用され得るのかについて思案してみるといいかもしれません。

さて、本記事をインプットした皆さんは、これをどうスループット・アウトプットしていくのでしょうか。

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複雑化する社会課題をビジネスで解決する「LITALICO(リタリコ)」 複雑化する社会課題をビジネスで解決する「LITALICO(リタリコ)」 「社会をよくする仕事がしたい」と考えている方はそれなりに多くいるのではないかと思います。しかしながら、どんな仕事も社会だったり誰かに対して価値を提供することで対価を得ているとも言えます。また、「社会をよくする」を深く考えずに語ると、単なる上滑りの綺麗ごとにも聞こえます。さて、こちらの記事でこれから紹介するLITALICOは、障害者の就労支援・学習支援の分野でビジネスを成立させて上場まで果たした企業です。障害者支援などに関心のある学生からはすでに一定の知名度がある企業ではありますが、LITALICOは「社会が抱える課題を解決する(=社会をよくする)」という軸に基づいて幅広く事業を展開しており、成長を通じて社会に新たな価値を提供できる、志(こころざし)とビジネス感覚を兼ね備えた人材を求めています。「仕事で社会をよくする」の理念を創業から貫いているLITALICOの事業を知ることで、仕事についての考えを一段深めることができるかもしれません。・LITALICOの19卒向けサマーインターン説明選考会開催中(※本コラムはLITALICOのPR記事です)LITALICOの主要事業LITALICOでは以下のようなサービスを提供しており、創業からの障害者支援事業や、それ以外にも社会課題解決につながる事業を幅広く展開していっています。・働くことに困難を感じる方向けの就労支援サービス「WINGLE」-身体障害・知的障害・精神障害のある方や、発達障害や難病のある方などに対して職業訓練や選考対策、就職後のサポートなどを一貫して行っています。・子どもたちの多様な学びを引き出す教育サービス「Leaf」-個々の認知特性や心理特性に合わせて指導できる専門性の高い講師を擁する学習教室です。自閉症、ダウン症、広汎性発達障害などの診断を受けている子どもでも安心して参加できます。・IT×ものづくり教室「Qremo」-子どもたちが最先端のものづくりを体感できる学習教室です。優秀なエンジニアがデジタルネイティブ世代の子どもたちにプログラミングやデザインなどを教え、未来のIT人材を育成しています。・子育て情報サイト「Conobie」-子を持つ親同士で育児に関する情報をシェアできるWebメディアです。家庭で子どもに対してより良い関わり方ができるよう支援しています。LITALICOは障害のある方の就労支援事業からスタートした企業ですが、上記の通り社会課題の解決という観点から事業の幅を広げていっています。社会の抱える課題も日々多様化・複雑化する中で、LITALICOも変化と成長を続けています。政府活動との対比社会課題の解決というと、政府が公共支出によって行うことも多くあります。LITALICOの最初の事業である障害者就労支援も、ビジネスとして有望視されていなかったために民間の参入はありませんでした。政府による社会課題解決アプローチであれば採算を考えずに実施できる一方で、決められた予算の範囲内の活動にとどまり、また、非効率であったり第三者によるモラルハザードが生じていても継続されてしまう可能性があります。LITALICOのようなビジネスを通じた社会課題解決であれば、利益を出せる限りは継続されるため、社会課題と事業がマッチすれば、効率的かつ安定的に貢献し続けることができます。一方で、儲からないと判断された際には撤退することになります。上記の通りそれぞれいい面悪い面がありますが、ビジネスによる社会課題解決アプローチで成長し上場まで果たしたLITALICOの社会的な意義は大きいように思います。社会と向き合い価値提供するための「成長」LITALICOが成長を続けているという話をしましたが、「社会をよくする」と並んで就職活動で用いられるマジックワードの一つに「成長したい」というものがあります。しかしながら、具体的に「成長」の中身を定義せずに使ってしまっている方も多いと思っています。どのような成長がしたいのか、成長の結果として誰に対してどんな価値を提供したいのか、これらを語れる方は特に就職活動初期段階ではまだまだ少ないかもしれません。また、成長欲求はややもすると自分本位になってしまう可能性があり、自己満足的に成長それ自体を目的にするのではなく、何を成し遂げたいのかが先にあっての成長と考える方が筋がいいと思っています。LITALICOは事業のベクトルを常に社会に向けており、事業・社員の成長はいずれも「社会をよくするにはどうしたらいいのか(=社会が抱える課題は何なのか、それを解決するために何ができるのか)」という考えに基づくものです。今まさに何となく「成長したい」と考えている方も、LITALICOに触れることで自分の成長の先にある目的が見えてくるかもしれません。最後にロールモデルが存在しない未開拓のビジネス領域で今後どのように成長していくか注目されるLITALICOですが、利益を出しつつ社会の課題を解決していくソーシャル・ベンチャーとして確かな地位を築いてきているという点で、非常に面白い企業だと言えます。LITALICOは事業の方向性が非常に明確な企業であり、企業選びの軸とぴったりハマる方もいるのではないかと思います。また、自身の軸を見つめ直すためにLITALICOに触れてみるのもよいように思います。この記事を読んだ皆さまが、評価されない上辺だけの「御社の企業理念に共感ーー」ではなく、心からよいと思える企業に出会えることを願っています。・LITALICOの19卒向けサマーインターン説明選考会開催中 24,386 views
就活解禁から1ヶ月間就職活動をして、今後何をすべきか悩んでいる就職活動生が今すべきこと 就活解禁から1ヶ月間就職活動をして、今後何をすべきか悩んでいる就職活動生が今すべきこと 就職活動が3月解禁になり1ヶ月経ちましたが、皆さんこの一ヶ月をどのように過ごしたでしょうか。この段階になって就活生の皆さんと話をしていると、「説明会には参加したものの、今後何をすべきか見えてこない」、「就職活動が解禁とは言っても選考があるわけでもなく漠然と就活しているだけな気がする」など今何をすべきか見えていない人が多いような印象を受けます。そこで今回はそのような迷っている就活生の方がいま何をすべきか一緒に考えたいと思います。一番すべきことは少しでも興味のある企業に内定をもらうこと今、何をすべきか悩んでいる学生の多くが情報収集で悩んでいるように感じます。もっといい情報がないのか、もっと知るべき情報があるのではないかと疑心暗鬼になってしまっているように思います。ある程度の情報収集をした学生が今すべきことは、少しでも興味のある企業に内定をもらうよう行動することです。例年、多くの学生が「面接慣れ」の重要性を語っています。三菱商事などの超人気企業に内定する人でも、最初の頃の面接は落ちまくってどうしたものかと気分がふさぎ込む経験をしていると言います。面接という特殊な状況に限らず、多くの学生はこれまでに自分とある程度近い大人以外の人と会話をした経験が圧倒的に不足しています。そのため言葉づかいや会話のテンポなど、自分が伝えるべきことを伝える以前の問題でうまくいかないケースが多いです。OB訪問の際に、「社風はどうですか?」とか呑気な質問をするだけの会話なら社会人と話すことができても、社会人や面接官から少しでも質問されるとリズムが狂って言いたいことを満足に言えないという経験をしている先輩はかなり多いのです。内定を取ることで得られるメリットとしては、面接慣れするだけでなく、第一志望業界とどのように働き方が違うのか、どういった業務の違いがあるのか深く考えるきっかけになるということもあげられます。例えば総合商社が第一志望の中で、コンサルティング業界を受けると、一つの事業にずっと配属されプレーヤーとして働く総合商社と様々な案件に1年程度の中期間で関わるサポーターとして働くコンサルティング業界の違いについて考える機会が得られるでしょう。このような機会を通して自分はどういった働き方が向いているのか考えるというのは自分一人で悶々と考えるだけでは得ずらいものでしょう。また内定を得た場合に、最低限この会社に就職すればいいという心理的な保証も自然体で面接に行くにはプラスに働くと言えます。どうしても後がない状況で最終面接に臨むと、必死になってしまい、どうしても入れてほしいと企業や面接官に媚びるような受け答えや雰囲気を醸し出してしまい、それを察知した面接官が快く思わないということもよくあります。第一志望群から第二志望群ぐらいの会社に内定をもらうことは精神衛生上もプラスに働くことが多いのかなと思います。志望動機が書けないからエントリーできないという人へ「どんどん企業を受ければいいじゃん」というアドバイスをすると多くの学生が、「企業研究が追いつかないです」という回答をしがちです。多くの就活生が企業に評価されるためには、「知識」が必要で、業界・企業研究が不十分だと絶対に受からないと考えています。そのため志望している企業のことは何でも調べようとOB訪問だけではなく、企業に関する本であったりを読みあさり、年収や最近の事業内容、同業他社との違いまでやたらと詳しい人になろうとしてしまう人が毎年出てしまいます。しかし、こういった人が必ず受かるかというとそうでもなく、就活マニアとして調べた時間が徒労に終わってしまうということは少なくありません。受験勉強とは違い、何でも「知識」として詰め込んだ人が評価されるわけではなく、面接においては「こいつ、うちの会社で活躍しそう」というある種の直感に近いもので評価しています。そのため、企業や業界に対する「知識」よりもうちの会社で活躍してくれるかもという「期待感」を過去の実績や話し方から伝えられるかどうかが重要になります。全然業界研究をしていなくても下記のような志望動機が書けて話せれば十分、内定レベルに評価されるでしょう。【不動産ディベロッパーが第一志望でWebサービスを運営するベンチャーを受ける場合】チームで形のあるものを生み出す仕事がしたいと考え、就職する上でそういった仕事が出来ればと考えています。高校までずっと陸上という個人競技を続けてきたことから、大学ではチームで何かを生み出す活動に関わりたいと考え、フリーペーパーサークルを自ら立ち上げて発行部数1万部を目指して取り組んできました。Webサービスを提供する会社であれば、エンジニアやデザイナーの方などと協力してサービスをチームで生み出すことが出来ると考えて志望しています。一方でまだまだ就職活動が始まったばかりであまりWebサービスの業界について詳しくないというのも正直なところです。Webサービス業界以外にも、「チームで形のあるもの」ということで不動産ディベロッパーやメーカーなど幅広く就職活動では見ています。よろしくお願いします。これは結構正直な志望動機だと言えます。自分の経験からどんなことに興味があるのか伝えて、Webサービスとの関連をうまく繋げて話すことが出来ています。「Webサービス業界にあまり詳しくない」と予防線を張ることでどんなWebサービスが好きかなど突っ込んだ質問に対してもうまくかわすことが出来そうです。こんな感じで志望動機を話しても学生時代の経験や自分自身のことについてしっかりと話すことが出来れば案外評価されるものだというのを多くの就活生は知らずに、「完璧な志望動機」を追い求めてエントリーできないという事態に陥っているように思います。企業理念に共感したとか新規サービスに非常に詳しいなど「知識」で勝負しようとする学生よりも、上記のように自分の素直な考えを言葉にできる正直な学生が評価されるケースが多いと思われます。どんな志望動機を話せばどんな業界にエントリーできるのか具体例を下記のエントリーで詳しく具体例とともに解説しています。特別な経験がなくて志望動機が書けないと悩む人でも簡単に書けるようなテンプレートになっているのでぜひ使ってみてください。もちろん最終面接に近くなると、絶対に入社してもらいたいと考える企業側が志望度の高さを聞くために、志望動機に関する様々な質問をすることがあるので、上記のようなざっくりとした志望動機で内定できるかは企業にもよるとは思います。ですが多くの会社では「自分の会社が第一志望の就活生しか取らない」わけではなく、他社・他業界が第一志望でも優秀な就活生であれば入社してほしいと考えています。そのことを理解した上で上記のようにうまく志望動機を自分の経験と結びつけて話すことが出来れば、第一志望であることをゴリゴリと伝えようとしなくても評価されると思われます。下記のエントリーでは第一志望と伝えずとも評価された具体例について書いていますので参考にしてください。なお、どのような企業選びの軸が各業界に当てはまるのかについての考え方は下記の記事で詳しく紹介しています。各企業選びの軸ごとに当てはまる業界のいいところと悪いところについて詳しく書いていますので参考にしてみてください。最後にプログラミング界の有名な言葉で、「Shutthefuckupandwritesomecode(グダグダ言っていないでコードを書けよ、ハゲ)」という言葉がありますが、就職活動やビジネスにおいても当てはまるのかなと考えています。プログラミングにおいても、就職活動やはたまたビジネスにおいても、受験勉強などのようにきっちりとした正解がないため、あーだこーだと悩んで結局行動しないまま、戦略だけは一丁前に考えるということをしてしまいがちです。ですが、自分の目的や物事を前に進めるために大事なことはまずは一歩踏み出して行動に移すことであると思います。就職活動においても最終的に「納得したキャリアの選択をする」ということにおいては、内定をもらい就職先の選択肢を増やすというのは悪いものではないと思います。「自分が心からやりたい仕事、行きたい会社に内定をもらわなければ意味がない」、「内定のために就活をするのか」といった非難がありそうですが、皆が第一志望の会社に入れるわけでもなければ、内定がなければ就職するという選択肢そのものが得られません。もちろん進学や海外留学、資格試験など就職以外の選択肢もあるので幅広い選択肢に目を向かわせてほしいと思いますが、内定をもらって就職できる状況でそれを断ることで、選択肢を自ら捨てたという気持ちが次へのエネルギーになるように思います。上記に書いた通り、内定するために必要なのは知識ではなく、自分なりのキャリアの考え方です。それも移り変わるものだと思いますので、面接という場を通してアウトプットして様々な角度から質問されることでより深みが増すと思います。なかなか一歩が踏み出せないと感じている人は、「Shutthefuckupandwritesomecode(グダグダ言っていないでコードを書けよ、ハゲ)」という言葉を思い出して、まずは内定前の面接を受けることが出来るようにエントリーシートを積極的に書いて出して欲しいと思います。ちなみに既にある程度満足できる会社に内定している人はこの限りではなく、内定をもらっている会社以上に行きたい会社とはどういう会社か、今自分が考えている働き方とは違った考え方を持っている人はいるかなど、さらに視野を広げて考えてみるともっといいのかなと思います。 40,559 views
【9社内定を取った早慶学生が語る】その自己分析方法とメガバンクに入社した理由 【9社内定を取った早慶学生が語る】その自己分析方法とメガバンクに入社した理由 こんにちは、16卒のメガバンク内定者です。就職活動の結果、最終的に金融やメーカー、航空など様々な業界から最終的に9社から内定を頂きました。4月からメガバンクに就職しますが、筆者の就職活動体験談を友人に話すと「なんでそこなの??」と疑問に思われることも多々あります。筆者としては自分の頭で必死に考え抜き、周りの人の意見も聞きながらこの決断を下しました。今回の記事では、9社内定を取り、入社先を迷いに迷った挙句到達した価値観と、その判断に寄与した自己分析方法を紹介したいと思います。【参考:筆者内定先】銀行×2損保×1日系メーカー×2通信×2航空×1外資系メーカー×1自分の行きたい会社が自分を満足させてくれる会社とは限らない私の大学のOBに、就職活動時代ずっと総合商社に行きたくて、5大商社しか受けなかったという強者が2人います。1人は見事そのうちの1つに内定し、もう一人は選考において全滅しました。後者のOBは、5大商社が全滅した後になって初めて他の業界も見始めて、最終的にメーカーに就職していました。社会人として働き始めて数年が経った彼らにお会いしたのは内定先をメガバンクに決めた少し後だったのですが、話を聞いてわかったことが「自分の行きたい会社が自分を満足させてくれる会社とは限らない」ということです。5大商社に見事受かった先輩は第3希望の部門に配属され、あまり興味のないことについて日々交渉を行っていると言います。唯一気が休まる休日さえも、顧客との慣れないゴルフ接待で満足に休めず、せっかくのボーナスが高いゴルフセットに吹っ飛んだと笑っていました。一方でメーカーに就職した先輩は、初期配属で関西の工場で1年間の研修を受け、2年目からは東京本社に異動し、現在は将来の幹部候補となるためにMBA取得を目標に日々邁進しているとおっしゃっておりました。筆者にとって会社に入って数年が経った彼らのどちらが幸せそうかと言えば、メーカーに就職した先輩だと答えてしまいます。このように、自分の憧れの会社が必ずしも自分を満足させてくれるとは限らず、入社先を決める上では自らの適性をしっかり見極めて選ぶべきだと再認識しました。筆者の自己分析についてこれだけ内定が取れてしまったので、贅沢な悩みではありますが、どこに行けばいいか当初は全くわかりませんでした。筆者としては前提として、務める会社には一生務め上げ、いけるところまで挑戦したいと考えておりました。就職活動時は「自分の強みや弱みをどのように面接官に納得させるか」という自己PRのための視点でしか自己分析をしていなかったので、改めて「自らの入社先を決めるための自己分析」を人材コンサルに務める先輩OBに手伝ってもらいながら以下のように「大学生時代の経験」と「幼少期の生い立ち」から分析しました。【特筆すべき筆者の大学生時代の経験と自己分析】(1)皆が行かないような、とあるASEAN加盟国への留学とそこでの活動→挑戦・競争し続けられる環境に身を置くべき。(2)学生を指導する塾のチューターとしての3年以上にわたる経験→自身の継続性が活かされる職業であるべき。一方で、自分はモノ覚えが悪いが一度覚えてしまえば人一倍仕事を早くこなせるため、長期スパンで育ててくれる会社が良い。(3)大学時代の学業(どちらかというと最高評価じゃなきゃ嫌だと考える学生)→勤勉である一方、完璧主義で、決断や行動が遅くなってしまうことがある。目標があればそれに対して頑張れる。【これまでの生い立ちから考える自己分析】(1)1人の弟を持つ長男で、父親は単身赴任→遠く離れる父や弟にとって理想の子供・兄であり続けたいと思う強い責任感がある(2)幼少期に転勤を繰り返し、時に学校でいじめに遭うこともあった→嫌われるのが嫌ということから他人を否定できず八方美人な一方、多くの人と公平な目線で接することができる【参考】メガバンクにした理由と、今思うこと上記の自己分析から、勉強することにあまり抵抗がないこと・競争社会であるものの長期スパンで育成してくれそうな会社であることを勘案して、筆者の強みが最大限活かされ、かつ弱みをカバーできそうなメガバンクを入社先として選択しました。メガバンクは入行後も資格勉強に勤しんだり、研修の期間が1年以上にわたる、ノルマの厳しい競争社会といった要素がこの決断の根幹を支えています。メガバンクに向いている学生像については、以下の記事でも解説されているので参考になれば幸いです。採用人数が多いからか、早慶学生はメガバンクに就職することを負け組だと考えがちな傾向があるので、筆者の「9社の中からメガバンク」という決断は友人に理解されないことが多く辛いです。しかし、これだけの中からメガバンクを選んだということで腹がくくれ、メガバンクでいけるところまで出世してやるという想いは人一倍強くなったと考えています。【参考】最後に筆者は自他共に認めるミーハーな就活生であったために、ろくに自己分析せずに憧れの業界を受け、結果として一度自らの首を締めることになってしまいました。余計に説明会に足を運んだりと、卒論などでも忙しい大学4年生の期間を無駄にしてしまった部分もあると反省しています。この記事が「自己分析はやらなきゃいけないけど時間がなくて後回しになっていた就活生」や「とりあえず大手にいきたいミーハーな学生」にとって警報を鳴らす内容であることを願っています。【関連記事】 292,619 views
コーヒーをかけられる噂は本当だった!内定辞退の恐るべき実情!「お前の人生潰したるわ」 コーヒーをかけられる噂は本当だった!内定辞退の恐るべき実情!「お前の人生潰したるわ」 今回紹介するのは、とある15卒内定者による寄稿であり、彼が実際に体験した内定辞退のやり取りの記録です。就活生の間でまことしやかに囁かれる「◯◯企業は酷い仕打ちをするらしい」「窓から飛び降りろと言われたらしい」などの噂。どこまでが真実か定かではありませんが、今回登場する企業は、新卒採用にも関わっている有名人材系企業です。企業によるのか人事担当者によるのかわかりませんが、学生を責めても何の得も無いのによくもまあここまで、という内容となっております、ご覧下さい。「お前の高校も、親も、どんな教育してんだよ」「内定辞退したらお前の人生潰してやる」「それ以上ふざけたこと言ってると殴るよ?」これらの言葉が、採用担当者から発せられた言葉だと信じられる者がどれだけいるでしょうか。これらは全て、私が実際にある企業を内定辞退した際に浴びせられた言葉です。「企業によっては、内定辞退すると頭からコーヒーをかけられる」という噂もありますが、あながちウソというわけではありません。本記事のコンテンツ・そもそも内定辞退とは・噂は本当だった!内定辞退のやりとり—前編—・噂は本当だった!内定辞退のやりとり—後編—・終わりにそもそも内定辞退とは内定辞退とは、企業から内定(10月以前は内々定と呼ぶことが多い)のオファーを受け、それを断ることです。それ自体に特に問題があるわけではないですが、問題となるのは、『内定のオファーを受け、誓約書・承諾書を書いたにも関わらず、それを断る場合』です。つまり、企業としては「この学生は必ずウチに来てくれる」と思っている矢先での突然の辞退ということです。そんな時、実際にどんなやりとりがなされたのか、私のケースをご覧ください。噂は本当だった!内定辞退のやりとり—前編—とある大手A企業から4月の速い段階に内定を頂き、誓約書を書き就職活動を終了する事を約束しましたが、私はその後も就職活動を続け、結果現在の内定先に就職する事を決めました。これは、内定辞退の旨を告げる一連のやりとりの流れです。覚えている限り正確に書きます。(電話にて)私「もしもし、A社さんでしょうか。内定者の佐藤(仮名)です。」A社「おおー久しぶり!どうしたの?」私「私事で大変申し訳ないのですが、実は他の企業から内定を頂き、そちらの会社に行く事が決まったので、内定辞退させてください。申し訳ないです。」A社「・・・ちょっと代わるから待ってて。」(声の低いオッサンに代わりました)A社「佐藤君、とりあえず直接話そうか。◯月△日の××時に本社来て。」その日のはゼミがありました。私「すみません、その日は都合が悪いです。別の日にしてください。」すると、人事の態度が一変しました。A社「は?なんでお前に合わせなきゃいけないんだよ!!立場考えろよ立場—!!」私「しかしその時間帯はゼミが・・」A社「そんなの関係ないだろ!とりあえず来い!」ここで電話が切れました。翌日、ゼミを休んで指定された時間に本社に向かうと、広めの会議室のような場所に通されました。5分程座って待っていると、おそらく電話で話したであろう社員がズカズカと入ってきました。まるで絵に描いたようなラガーマンのような社員でした。開口一番、彼はとんでもないことを口にしました。社員「佐藤君、最初に言っておくけど、無事に帰れると思わないでね。」噂は本当だった!内定辞退のやりとり—後編—社員「佐藤君さ、最終面接で何個ウソついたの?」私「え…。…一つです。」社員「それって何?」私「内定出たら、御社に行くと言ったことです。」社員「だよねえー??なんでウソつけるかなー??何なの?馬鹿にしてるの?」私「いえ、決してそんなことは…」社員「してるだろうがよー!おいおい、お前何歳だよ!お前の親も高校もどんな教育してきたんだよ!」私「すみません…」社員「お前、どう落とし前つける気だよ。」私「…誠心誠意謝ります。」社員「おいおいおい誰がお前の言う事信じるんだよ!!」私「…それでも謝り続けます」社員「ワケ分からない事言ってるんじゃねえよ!ぶん殴るぞこら!(目の前にあった机を蹴りながら)」彼の勢いは止まらず、立ち上がり僕の座っている席をグルグル回りながら私を罵倒し続けました。社員「なんなの?お前は将来どうなりたいの?もう意味分かんないですけど。俺がお前の人生つぶしてやってもいいんだぞ?あ?お前みたいなヤツは何でも中途半端で何しても絶対上手くいかないぞー?」こんな話が1時間半続き(実際にヒートアップしていたのは1時間程)、最終的には彼が部屋を出て行き、私だけが取り残され、一連のやりとりが終了しました。最後に正直かなり心にきました。責められている最中は、「こんなことになるなら最初の内定の段階で就職活動を終えていれば良かった」という考えすら頭をよぎりました。とはいえ、人生の大きな部分を占めるファーストキャリアの選択は重要。どうしても行きたい企業に後から内定をもらったら、誠心誠意、なぜなのかを伝えるのがよいと思います。人事の顔色を伺って、自らのキャリア選択の幅を狭めることはないでしょう。私の友人の中には、内定辞退先企業の人事担当者から別の会社に進むことを応援して頂けた者もおり、やはりそうした企業のことは内定辞退してからも応援したくなるらしいです。僕の相手もそういった企業の人だったらよかったのですが。(笑)今回書いたような対応を取る企業は少数派(だと思いたい)でしょうし、これから就職活動に臨む皆さんは、まずは複数内定を得られるよう頑張って下さい。内定辞退に悩むのはそれからにしましょう。photobyRyanHyde 106,107 views

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