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「激務による自殺」問題はなぜ後を絶たないのか?ビジネスモデルから考察する構造的問題

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「激務による自殺」問題はなぜ後を絶たないのか?ビジネスモデルから考察する構造的問題

最終更新日:2018年10月24日

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求人広告会社ビ・ハイアで働いていた女性が社長のパワハラが原因で自殺したと、女性の遺族と元同僚らが東京地裁に訴えを起こした事が話題になっています。「働き方改革」が叫ばれている昨今にも関わらず、「激務による自殺」問題はなぜ後を絶たないのか?本記事では、ビジネスモデルに起因する構造的問題という観点から考察をします。

労働集約型産業が長時間労働になりやすい

長時間労働になりやすい業種の代表格として、広告代理店、人材、介護、IT、飲食などのサービス業が挙げられます。労働者を長時間働かせるブラック企業が良くないことは誰しもが分かっているはずなのに、一向になくならないという現実。なぜなのか?それは、「労働集約型産業」だからです。

労働集約型産業とは

人間の労働力による業務の割合が大きい産業を意味します。つまり、「人」「資本」「知識」の中でも、「人」による依存度が高いということです。そのため、企業にとってのコストは労働者への賃金が大半を占めます。具体的には、第1次産業の農業や漁業、第3次産業のサービス業や流通業が当てはまります。一方、「資本」の割合が多い場合は「資本集約型産業」、「知識」の割合が多い場合は「知識集約型産業」と呼ばれています。

労働集約型産業の特徴

資本集約型産業は、一般的に新規参入のために大きな設備投資などが必要となるため、多額の資金を要するので、参入障壁が高くなる傾向にあります。また、知識集約型産業も、高度な知識や専門性を有する人材の確保をする必要があるため、参入が難しいです。

一方、労働集約型の業界は事業を営む経営者側からすれば、大変魅力的です。労働力さえ確保すれば、他の産業と比較すると、少ないコストで事業を立ち上げることができ、すぐに利益創出ができるためです。そのため、労働集約型産業の業界は、競合他社が多数ある中で、「人」に依存しているビジネスモデルのため、差別化が難しい現状があります。また、近年は人口減少に伴い労働力の確保がそもそも難しくなっており、企業は生き残るために必死です。

そのような背景があるため、既存のビジネスにおいて従業員への給与を減らしたり、サービス残業を行わせたりすることができれば、人件費を減らすことができ、その分でコスト競争を仕掛けたり、利益を上乗せすることができるため、いわゆる「ブラック企業」が蔓延しやすい構造になっています。

労働集約型産業で働くメリット・デメリット

かつての日本では建築や製造も労働集約型産業とされていましたが、テクノロジーの発展に伴い、人の業務を機械で行えるようになっており、労働集約型産業ではなくなってきている業界もあります。現在のサービス業でも、例えば無人コンビニのように、機械化・自動化の流れが進んではいますが、まだまだ「人」にしかできない仕事はたくさんあります。そこで、労働集約型産業で働くメリット・デメリットをまとめてみました。(全ての企業に当てはまるとは限りません。)

メリット
属人的なビジネスモデルのため、競合他社との差別化が、「人」になります。そのため、自分にしかできない、個性を活かした仕事ができます。何をやるのも自分なので、「会社の社名や商品ではなく、○○さんだからお願いしました。」という顧客からの言葉にやりがいを感じる方にとっては、仕事の達成感ややりがいが大きくなります。また、労働集約型は、働く人が増えるほど売上が上がる仕組みのため、人を束ねるマネジメント能力が求められます。そのため、管理職のポジションでマネジメント力を身に着けることができます。

デメリット
属人的なビジネスモデルにも関わらず、人口減少に伴い労働力確保が難しいため、企業で人員が不足しやすくなっています。そのため、仕事の性質や顧客の都合も影響して、長時間労働になりやすい傾向があります。また、仕事内容が基本的には大人数でやることによるサービス提供となるため、特殊なスキルや知識を得る事が企業によっては難しい場合があります。

まとめ

本記事では、労働集約型産業の構造的問題点という切り口で、長時間労働について考察をしました。「労働集約型産業=悪」という事は決してなく、労働集約型産業の企業の中にも、法令順守に則りながら、社会貢献をし、やりがいを持って働いている社員がたくさんいます。ブラック企業の明確な定義は存在していません。それはつまり、人によって異なるということです。企業を1つの側面だけで判断せずに、自分なりの判断軸を持ち、企業選びをしていきましょう。

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