トヨタ王国と就活〜トヨタ神話に関するアレコレ〜

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最終更新日:2023年10月20日

トヨタ王国と就活〜トヨタ神話に関するアレコレ〜

10/4にソフトバンクの孫正義氏とトヨタ自動車の豊田章男氏によって合併会社の設立が報道されました。残念ながら今のところ20卒の新卒採用の動向はまだわかりません。

トヨタ自動車は時価総額1位の座に長きに渡って君臨している、日本を代表する企業です。そんなトヨタ自動車でありますが、本社は東京ではなく、愛知県豊田市と愛知県に本社を構えています。豊田自動織機やトヨタ車体など多数の子会社も同様に愛知県に属しています。

筆者は高校時代までの18年間を愛知県で過ごし、大学生になるにあたって東京に引っ越してくることになった経緯を経ています。就活を始めるにあたり、東京育ちの学生との企業への価値観の違いをより濃く感じるようになりました。本記事では私の体験した愛知県の不思議なトヨタ神話を少し掘り下げてみようと思います(ぜひトヨタグループを志望している方はご一読ください)。

本選考とインターンの締め切り情報

Uターン就職とトヨタ系列①

多くの地方から上京した学生は就活を進めていく中で、地元企業を受けることを考えたことがあると思います。(反対に就職にあたり地元を離れることをJターンといいます)

地元企業を受ける理由として、「住み慣れた環境で働きたい」「実家から通えば経済的に楽」などが考えられます。マイナビによると、2019年卒の卒業した高校と同じ県で働きたい人の一致率は50.8%と大凡2人に1人がUターン就職を考えているとも言えます(参考:2019年卒 マイナビ大学生Uターン・地元就職に関する調査)。

実際にUターンをした人の割合のトップ5は以下の県です。(※Uターン就職だけに限ったデータではないのでご注意ください)

【Uターンが多い県】
①沖縄(70.9%)
②富山(55.3%)
③静岡(54.7%)
④宮崎(52.5%)
⑤愛知(51.7%)


参考:Uターンで戻ってくる人が多い県

沖縄県が地域柄なのかかなり高い数値を示している反面、2〜5位は大きな差はありません。2〜4位の県にもその県特有のUターン事情があるかと思いますが、愛知県のUターンにはトヨタ自動車が大きく関係していると考えています。

トヨタ王国の内情

トヨタについて語るには”トヨタグループ”は避けては通れない内容の一つです。トヨタ自動車の巨大な組織形態や系列企業などを総じて『トヨタ王国』と表することがあります。

豊田グループ概要
・(株)豊田自動織機:紡績機会・自動車物流事業など
・愛知製鋼(株):鋼材・電磁品の製造など
・ジェイテクト(株):工作機械・自動車用部品の製造・販売など
・トヨタ車体(株):乗用車 ・商用車・特殊車のボディーの製造
・豊田通商(株):各種物品の国内外輸出入など
・アイシン精機(株):自動車部品・住宅整備機器・エネルギー機器・福祉機器の製造販売
・(株)デンソー:各種自動車用品・電装用品・空調設備・電気機械器具の製造販売など
・トヨタ紡織(株):自動車用内装製品・紡績製品などの製造販売など
・東和不動産(株):不動産の所有・経営・売買・賃借
・(株)豊田中央研究所:総合技術の開発など
・トヨタ自動車東日本(株):乗用車・商用車・福祉車・自動車部品・その他製造
・豊田合成(株):ゴム・プラスチック・ウレタン製品・半導体・その他製造販売
・日野自動車(株):トラック・バス・小型商用車・各種エンジン・その他製造販売
・ダイハツ工業(株):乗用車・商用車・特殊者及び部品の製造販売
・トヨタホーム(株):住宅の技術開発・生産・販売・建設・アフターサービス
・トヨタ自動車九州(株):自動車及びその部品の製造販売

参考:トヨタグループ 企業情報

トヨタ自動車を中核とするトヨタグループは上記だけに収まらず、各種工場・教育機関・金融・スポーツ事業などにも多く関連会社を構えているのが特徴です。

また、これら多くの系列会社が誰もが一度は名前を聞いた事ある程有名であることに加えて、多くの企業が本社を愛知県に構えています。これだけ名だたる企業があるならば住み慣れた地を離れて働く必要がないと言われることにも納得できてしまいます。

トヨタであらずんば人にあらずの真意

トヨタ自動車の愛知における存在感

これだけ多くの系列企業が愛知県一箇所に集中していると、そこで働く人も集中します。豊田市のブラジル人労働者の話はネットやニュースなどでも触れたことがあると思いますが、私自身小中高を通じて「お父さんは何してるの?」と聞くと大体1/3位は「一応トヨタ(もしくはトヨタ系列)の社員だよ」と誇らしげに答えていました。これだけトヨタに関わることが多いと様々な噂を耳にします。

国民の祝日はトヨタの祝日ではあらず。トヨタカレンダーを知ってますか?

私立大学などでは学校のカラーに合わせた休日などがあるかと思います(例えば慶應義塾大学では、福沢先生の誕生日は休日になります)。あくまで学校がお休みになる程度で、世間は通常運行です。

トヨタ系列を志望する学生なら押さえておくべき用語の一つに”トヨタカレンダー”というものがあります。特徴として、世間は祝日であっても工場の休止などの点からトヨタでは休日にはならない点があります。なんとこれはトヨタ系列企業だけのカレンダーではなく、豊田市周辺のお店・公共交通機関・学校までがこのカレンダーに従っています。(余談になりますが、トヨタ本社の住所は愛知県豊田市トヨタ町1番地とトヨタ一色です)

住宅から買い物・学校・葬儀までトヨタにお任せ

企業を選ぶ上で福利厚生は重要なポイントの一つであると思われます。その観点から見るとトヨタは福利厚生が特に充実していることで有名です。

住宅を建てようと思ったらトヨタホーム、普段の買い物はトヨタの生協(通称:メグリア)、ご家族の葬儀まで全部一貫してトヨタ系列で済ませてしまうことができてしまいます。まさに揺り籠から墓場までと言わんばかりに様々な面で充実しています。このような待遇からなのか、愛知では「結婚するならトヨタの人と」ともてはやされていたりもします。

名古屋大学→トヨタのサクセスロード

愛知県出身の友人がいる方は経験があるとは思いますが、「どこの企業を受けるつもり?」と聞くと十中八九「◯◯と△△と一応トヨタ系列も受けるつもり。」と返答されることでしょう。彼ら彼女らは決してメーカーの中でもトヨタ系列で強く働きたいからという想いで言っているのではなく、「周りがそうだから自分もそうする」と考えていることがほとんどだと思われます。

キャリアプランを描くことの重要性はUnistyleの記事でも多く触れていますが、愛知県にはまさに人生のサクセスロードと言わんばかりのキャリアパスが存在します。それが、「名古屋大学→トヨタ」の黄金ルートです。

もちろん名大生になればトヨタ自動車に100%入れるわけではありません。どの大学が優れているなどの優劣を決めるつもりはありませんが、「頂点:東大・京大 次点:名大」と言われるほど愛知県では絶対的な知名度を誇っています。(よくある話で「めいだい」は明治なのか名古屋なのか、上京してきて思ったより名古屋の知名度が低いことに面食らう学生が多いみたいです)

地元で一番の大学に入って、トヨタで働けば一生安定した生活が送れる。両親も知り合いもそうだからとりあえず自分も目指してみるというタイプが多いように感じられます(筆者もその1人でした)。

Uターン就職とトヨタ系列②

では、実際にトヨタ系列企業には名古屋大学を中心とした愛知県の大学が多数を占めているのでしょうか。

【トヨタ自動車出身別ランキング(2017年度)】
1位:名古屋大学(47名)
2位:大阪大学(38名)
3位:京都大学(37名)
4位:早稲田大学(33名)
5位:慶應義塾大学(32名)
・・・・・・
8位:名古屋工業大学(28名)

参考:週刊ダイヤモンド トヨタの新卒採用大学ランキング、3位京大・2位大阪大、1位は?

1位を締めるのはやはり名古屋大学が最多で47人でしたが、次に名古屋の大学がランクインしたのは8番目でした。大阪大学や京都大学の学生の内何人が愛知県出身者かは分かりませんでしたが、名古屋の大学だからトヨタにたくさん就職できるという訳ではないようです。

【デンソー出身別ランキング(2017年度)】
1位:名古屋大学(62名)
2位:名古屋工業大学(21名)
2位:大阪大学(21名)
・・・・・・
9位:南山大学(12名)

参考:週刊ダイヤモンド トヨタ、JR東海…愛知が本社の15社、新卒採用大学ランキング!

反面、トヨタ系列企業として人気の高いデンソーは名古屋の大学が大多数を占めています。同様にアイシン精機などの系列会社は名古屋の大学出身者が大多数を占めていました。

この結果を見る限り、先ほど述べた”家族が友人がトヨタ系列だから自分もトヨタ系列に入るんだ”という考えが影響しているのは否めないのではないでしょうか。

東京に上京して感じたこと

18年間もトヨタグループに囲まれて生活をしていた分、大学進学を契機に上京した時のカルチャーショック(?)なるものはとても大きかったです。しかし、カルチャーショックとして受ける影響はマイナスよりもプラスの方が大きかったと思っています。

世界はトヨタで完結していない!

大手町や丸の内、今までテレビでしか見てこなかった世界がいざ目の前に広がると、「世間にはこんな企業もあるんだ」と感動したのを覚えています。

業界研究というと少し硬いイメージを抱きがちです。実際、自分の周りでは「業界研究をやらなきゃな」と何やら使命感のようなものに突き動かされている人が多いように思われます。

その反面、トヨタグループ以外全く知らなかった筆者は「こんな業界もあるんだ!」と自分の興味・関心に基づいて動けているように思われます。そのため、就活のスタートを楽しく切ることができたのは大きかったです。

世界は東京で完結していない!

一方、関東圏の学生は就職活動の軸として「絶対に東京にある企業!」という方が多いのではないでしょうか。一般的に、東京に本社を持つ大手企業が多いですが、地方に本社を持つ有名企業も多数存在しています。

【地方に本社を持つ企業の一例】
▶︎任天堂:京都府
▶︎ヤマダ電機:群馬県
▶︎ベネッセコーポレーション:岡山県
▶︎ニトリ:北海道

「どこで働くのか(勤務地)」と「本社がどこにあるのか」は全く違う話ですが、それでも関東出身の学生は関東圏の企業を中心に見ており、地方の企業にはあまり興味を持っていないように感じられます。扱う仕事の大きさや給与などの面では関東の方が優れている場合もあるかと思いますが、地方に全くもって目を向けていないのは少しもったいないと思います。

常にトヨタと比較ができた

早い段階から就職活動の軸を作ることの大切さはUnistyleでも触れて来ましたが、自分自身長い間トヨタに囲まれて生活していた分、早い段階からトヨタを中心とした”比較対象の軸”があったと思っています。

働き方をはじめ、給与、福利厚生の部分なども就活を始めたばっかりではイマイチ何がいいかという軸を作るのが難しいでしょう。

「この企業の働き方は〜」「この部分はトヨタよりも待遇がいいな」など比較の対象がハッキリしていたので、早い段階から企業選びの基準を確立することができたと感じています。

最後に

恥ずかしいことに筆者は上京して就活を始めるまで、「世界はトヨタで完結している」と考えており、トヨタとその系列以外の企業は全くといってもいいほど知りませんでした。それでも、帰省して友人たちと就活の進捗の話をしていると「そんな企業があるの?」とトヨタ以外は極端に知らない人やまるで受験の様にトヨタ系列しか受けていない人がざらにいます。東京で就活している学生との意識のギャップに驚かされます。

このような極端な話はさておき、トヨタは何も地元だけでなく日本ひいては世界からも評されている企業でその影響は計り知れません。それでも、このトヨタの例の様に様々な企業に対し偏った考えを持っている学生がまだまだいるかと思われます。就活が本格化する前である今だからこそ、もう一度知っている企業に対して新たな気持ちで向き合ってみたらいかがでしょうか。

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【20卒早稲田政治経済学部】乃木鮭くんの就活体験記|2018.7 interview 【20卒早稲田政治経済学部】乃木鮭くんの就活体験記|2018.7 interview 6月から大手就職サイトがインターンシップサイトという形でオープンされたことを皮切りに、20卒の皆さんも少しずつ「就職活動」をはじめているのではないでしょうか。今回は早稲田大学政治経済学部の乃木鮭くんに2018年7月にインタビューした内容を掲載します。本記事で同じ20卒の就活生が、今何をしていて、何に悩み、今後何をしようとしているのかが伝わり、少しでも皆さんの就活の役に立てればと思います。早稲田大学乃木鮭くんの履歴書乃木鮭くんの履歴書◆性別└男性◆大学└早稲田大学政治経済学部に現役入学。第一志望は東京大学であったが不合格。◆趣味└海外ドラマ・コメディショー鑑賞◆サークル└政治サークルと趣味程度の同好会に所属。今は両方とも引退。◆アルバイト└教授の研究補助と学内のIT関連アルバイト。◆留学└3年次にカナダに8ヶ月交換留学。◆資格└TOEFL98点・TOEIC880点・英検準1級(高校で取得)・統計検定3級◆就活をはじめた時期└2018年5月末◆志望業界└メーカー(自動車、重化学、鉄鋼)、総合商社、外資系投資銀行、外資系コンサル。◆希望職種└法人営業。世界を股にかけて働きたいという思いが強い。本インタビューはunistyle編集部のむたか(@mutaka_unistyle)とくらもん(@esquestion)にて行っております。大学入学まで乃木鮭くんの高校生活「はじめまして。中の人です。今回は密着型インタビュー企画に賛同いただきまして、ありがとうございます。早速ですが、乃木鮭くんはどのような高校生活を送っていましたか?」「高校では、英語ディベート部(ESS部)に入って、そこでの活動に打ち込んでいました。もともと海外に対する憧れがあったというのと、格好いい先輩に憧れて入部を決意しました。実績としても県大会2位になるなど、かなり力を入れて取り組みました。」なぜ今の大学に入学したのか「なんで早稲田に入学することにしたの?他にどんな大学を受けてたかも教えてください。」「本当は東京大学が第一志望だったのですが落ちてしまったので早稲田に行くことにしました。2校のうちどちらかに受かれば浪人はせずに入学しようと考えていました。受けていたのもその2校のみですね。慶應も受けようか考えたのですが、ハイカラな校風が自分には合わないなと感じてやめました(笑)。もともと大学で留学したいというのがあったので、制度が整っている早稲田に入学を決めました。」・高校ではESS部に所属。この頃から、海外に対する関心を強く持っていた。・東大が第一志望であったが浪人は考えずに留学制度が整っている早稲田に入学。大学入学前から強い海外志向があり、留学を念頭においた大学選びをしていた。大学入学~これまで取り組んでいる学業「大学では何を専攻しているの?ゼミに入っているのであれば、その内容についても教えてください。」「政治経済学部ということもあり、政治学を専攻しています。その中でも、計量経済学を学んでいます。どんなことをやっているかについては専門的になってしまうので省略しますが、データ分析を行うなど統計学に近い部分があります。そもそも計量経済学に興味を持ったのは、大学の講義を担当していた教授がその分野の権威で講義そのものが面白かったというのと、その教授の人柄に惹かれたという点が大きいです。」「聞いている感じだと講義にもしっかり出て、ゼミ活動にもかなり熱心に取り組んでいるみたいだから単位に関しては特に心配もなさそうだね。」「そうですね。あとはゼミにさえ出ていれば問題ないです。少し自慢になるのですが1年生の頃からフル単なので、学業にはしっかりと打ち込んできた自負があります。」「学業に関していうと留学経験もあるようだけど、留学ではどこの国でどんな勉強をしたの?それと留学というのは入学前から”決めていたこと”なんだよね?」「カナダに8ヶ月間交換留学という形で行きました。現地では学部とも関係のある政治経済の勉強をしていました。ちなみにカナダの大学を選んだ理由としては、治安の良さと多様な人種が混在しておりダイバーシティが進んでいるという2点が大きく影響しています。」サークル・部活動・アルバイト「所属している政治サークルではどんなことをしていたの?あまり聞き馴染みのないサークルなので活動内容とか入った理由についても教えて頂けるとありがたいです。」「政治サークルは、国会議員事務所へのインターンと年2回の講演会が主な活動となります。2週間に1回程度活動しており、国会議員の先生のいらっしゃる議員会館や議員事務所に行って事務作業や選挙活動、政治イベント等の手伝いをしたりしていました。そもそも政治サークルに入った理由は、高校の頃と似ていて、格好良い先輩がいたというのが大きな理由です。あと、早稲田に入学して周囲の友達の政治に対する知見の広さや考察の深さ、洞察力の鋭さに衝撃を受けたのも理由の一つです。地方から出てきた自分にはそれがカルチャーショックで、そういった人たちと切磋琢磨できれば良いかなと考えて入りました。」「学業だけでなく、サークルにもかなり注力していたみたいだけれど、アルバイトは何かしていたの?」「いわゆるアルバイトらしいアルバイト経験はありません。ただ、2年生の頃から教授の研究補助のデータ打ち込みの仕事をしています。IT関係の学内アルバイトも半年間ほどしていました。社会人になったら嫌でも働くことになるから学生の間は無理して働かなくて良いというのが親の方針なので、あまり積極的にアルバイトをしようとは考えていませんでした。自分に何か学びがある仕事があればやるという感じですね。」・大学では留学含め学業にしっかりと打ち込んできた。フル単であることや専攻に関係のある資格取得、TOEFLやTOEICの得点からもその姿勢が読み取れる。・政治サークルの活動にも積極的に参加していた様子。自身の主張をしっかりと持っており、議論することが好きな人物であるとの印象を受けた。就活を意識しはじめた時期と出来事就活をはじめたキッカケ「就活に関することを聞きたいと思うんですが、就活をはじめたキッカケは何だったの?時期だからというのも当然あると思うけど、それ以外に理由などがあれば教えてください。」「もともと、業界情報を集めることが好きで、そういうことは1年生の頃から少しずつやっていました。やはり時期が来たから始めるというのが大きいですが、留学していたこともあり周囲の友達はみんなもう内定を貰って就活を終えているので、その影響もあると思います。仲の良い友達がいわゆる外銀外コンを目指して早期から動き出していたので自分もそろそろ動かないとなと思って始めました。」・周囲の影響もあり、早期から動き出さなければならないという意識は強い。・もともと業界研究を少しずつやっていたことから、業界や企業についての知識は一定程度持ち合わせている。乃木鮭くんの企業選びの軸「就活が始まるとよく聞かれることになるだろうけど、企業選びの軸というのはある?もしあれば、その軸がどのように形成されたかについても教えてください。」「やはり、最も重視している軸は"海外で働くことができる"という点ですね。海外に憧れを持ったきっかけは、中学2年で初めて海外旅行でハワイを訪れたことだと思っています。その時感じた世界の広さや現地の人と交流した楽しさは今も覚えています。そのあと、いろいろとアメリカについて調べていくうちにどんどん惹かれていきました。留学をしようと考えたのもその影響が大きいです。今では、海外ドラマやコメディショーを観るのが趣味です。」「そうなんだ。中学校の頃の経験が今の海外志向に繋がっている訳だね。海外で働くというのは、ハード面の軸だと思うけど、ソフト面で重視したいことはある?」「自分が楽しめる仕事をしたいというのは大前提あるのですが、チームでもがきながら何かを作り上げていきたいなという思いはあります。また、成長したいという気持ちもあるのですが、成長を目的とするのではなく、振り返ってみると結果的に成長していたなと感じられる仕事をしたいと思っています。」「乃木鮭くんのこれまでの話を聞いてきて、高校の部活然り大学のサークル然り、誰かに憧れて決めたということが多いと思ったんだけど、やはり人っていう部分は企業選びで外せないところになるのかな?」「間違いないですね。最後は、その会社にいる人の雰囲気や自分のフィーリングを大切にして、企業を選びたいと思っています。」・中学時代の原体験を元に”海外で働く"ことを就活の軸に据えており、納得感のある軸となっている。・海外で働きたいという思いは伝わってくるが、なぜ海外でなければならないのかという理由が弱い。海外で働くことで自分や社会にとってどのようなインパクトがあるのかについて一度考えてみると、より軸が鮮明になると思われる。・何をやりたいかではなく何をやりたくないかを考えて軸を設定したとのこと。7月現在、志望している業界や職種志望業界「就活に際して、今の段階で志望している業界はある?」「現段階では、自動車や重化学、鉄鋼メーカーと総合商社、外銀、外コンといったところを志望しています。」「その業界に関しては、どういう風に絞り込んでいったの?この時期に関してはかなり業界も明確になっているなという印象だけど。」「先程も述べたように、やはり海外で働きたいという気持ちが強いです。そのため、海外勤務や海外駐在の多いメーカーや総合商社を志望しています。また、外銀、外コンを志望しているのはインターンで優秀層とつながりを持ちたいというのも理由としてあるのですが、外資が入っていることでグローバルに活躍できる環境があると考えて志望しています。」志望職種「志望している職種はある?明確になっていなければ希望する働き方みたいなものがあれば教えてください。」「重ね重ねになるのですが、海外を舞台に働いていきたいというのはあります。また、自分自身議論であったり、人と意見を交わしたりすることが好きなので、専門的な知識が求められるであろう法人営業をやりたいと思っています。法人営業であれば相手もその分野の専門家であることが多いと思うので、深い知識を身につける必要があると考えています。」・志望業界は軸に基づいて設定されており、海外で働くことができるか否かが主軸に置かれている。・自身の特徴や適性を鑑みた上で、より専門性を求められるであろう法人営業を希望している。7月にやろうと思っていること「やりたいことや志望業界については明確になっていると感じたから、7月はやっぱりインターン選考への参加がメインになってくるのかな?」「はい、インターン参加が主な動きになると考えています。ESについても今提出しているようなところです。」「具体的に何社くらいES提出して選考が進んでいるところもある?どこに出したかについても教えてください。」「ESは10社に提出しました。具体的には、日産自動車、デロイトトーマツコンサルティング、KPMG、アクセンチュア、野村総合研究所、シティグループ、モルガン・スタンレー、メリルリンチ、SMBC日興証券(IB)、DeNAです。日産自動車に関しては次が面接で、DeNAはES落ちしました。他は結果待ちです。」「夏に関しては、メーカーというよりも外銀、外コンといったところを中心に受けていくんだね。」「そうですね。外銀外コンは選考も早いですし、この時期だと意識の高い優秀層が集まると考えたので、そういう人たちと関わりを持ちたいというのもあります。」「インターン選考参加以外に何かする予定はある?」「時期が来たからとりあえず就活を始めた側面が強くて、見切り発車してしまったようなところがあるので、まずは足場固めとして自己分析や業界研究をより深くやっていこうと考えています。」・選考難易度の高い企業に10社にES提出。本選考と直結する企業も多い。・外銀・外コンの選考やインターンに参加し、早期内定を目指すだけでなく、意識の高い優秀層との関わりを持とうとしている。今就活で悩んでいること「今、就活に関して何か悩んでいることとか不安なこととかはある?」「一番は情報不足というところですね。周りの友達がみんな就活を終えてしまっているので、周囲から情報が入ってこないというのもあります。」「確かに、就活は周囲と協力しながらやった方が情報量としては間違いなく多くなるね。具体的にこういう情報が欲しいというのはある?」「例えば、各企業の細かい選考ステップだったり、ガクチカをどのような切り口で書けば評価されるかであったり、各論レベルの細かい就活テクニックに関する情報が欲しいです。」・就活に関する情報そのものというよりも、情報収集をするための手段を探している状況。・インターン選考突破に向けたテクニカルな部分でのノウハウを知りたい。unistyle編集部より乃木鮭くんへのフィードバック企業選びの軸が固まっていることから、志望業界や志望職種に関しても、具体的なイメージを持つことができている様子。海外に強いこだわりがあり、企業選びの軸としても中心には「海外で働くことができる企業」という軸がくるようです。海外志向については中学校の原体験が基になっており、興味本位で海外で働いてみたいというような表面上の理由でないことからもその本気度が伝わってきます。ただし、海外で働くことで自分自身がどうなりたいか、その企業や社会に対してどのような影響を与えたいか、与えられるかといった点が未だ明確になっていない印象を受けました。海外への関心・興味というのは十分伝わってくるので、今後海外を舞台に働く理由というものを固めていく必要があるでしょう。また、インターンに関しては優秀層との繋がりを持つために、外銀・外コンのインターン選考に参加するなど、戦略的に就活を行うことができていると感じました。早期に内定獲得するチャンスがあるだけでなく、就活に対する意識の高い学生と情報交換ができるため一石二鳥ともいえる外銀・外コンのインターンは難関企業を志望する学生であれば、参加して損はないでしょう。unistyleからは、乃木鮭くんに以下の記事に目を通すことを勧めます。「留学経験者、海外志向」の学生が読むべき記事3選【1】就活生が話しがちな志望動機「グローバルに働きたい」の3つの分類【2】このご時世、留学経験は当たり前!就職活動における留学経験の上手い伝え方【3】無内定の長期留学経験者にありがちな5つの特徴留学経験者や海外志向の学生が陥りがちなポイントが分かりやすく解説されています。留学経験を最大限アピールするにはどうすれば良いかや、グローバル志向の学生がESでどのように差別化を図れば良いかを示した記事です。該当する方はもちろん、それ以外の方も他で活かすことのできるノウハウが述べられているので、是非一度ご覧ください。次回(8月)までになにをすべきかこのインタビューでは、乃木鮭くんが「自身の適性や志向を正しく理解・把握した上で志望企業を設定し、当該企業から内定を獲得すること」をゴールと置いています。乃木鮭くんは今後、業界研究や自己分析をやっていく予定とのことでした。それらをやっていくにあたって、評価されるガクチカや志望動機の書き方等の各論レベルの情報が欲しいということだったので、ここでは志望動機、ガクチカ、自己PRとよく問われる3つのテクニックについて示していきたいと思います。◆【志望動機攻略】就活生必見!内定レベルの志望動機の書き方(例文有)→志望動機の書き方のフレームワークをご紹介しています。採用担当者から評価されるのは、自身の軸との合致に基づき、業界のいい面悪い面の両方を理解した上でその企業を受けている理由を説明した論理的な志望動機です。そのため、作成にあたっては、「どんな仕事をしたいのか」という大きな枠から整理して徐々に「この業界・この企業で働きたい」という小さな枠に落とし込むことが重要です。◆学生時代頑張ったことがない人でも書ける!ガクチカの書き方・例文集→学生時代頑張ったこと、いわゆるガクチカの評価基準から書き方まで解説しています。ガクチカに関しては、①結論→②動機→③目標と困難→④取組みと結果→⑤人柄→⑥学びという構成で論理展開をしていくといいと考えています。この順番に沿うことで、面接官にわかりやすく論理性を保った伝え方ができるほか、面接を想定して自分の頭の中で整理された内容に仕上げることができます。◆自己PRの書き方を徹底解説|10分で書ける内定レベルの自己PRの書き方→自己PRの評価ポイントからその書き方まで、学生が気になるポイントをまとめました。ESの中には、ガクチカと自己PRが混同しているものもあります。「学生時代頑張ったこと」が1つのエピソードを詳しく説明することであなたの強みを伝えるものであるのに対して、「自己PR」では複数のエピソードを根拠にあなたの強みを伝えることが求められます。●その他の20卒就活生のリアルタイム就活体験記は以下よりご覧いただけます。● 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【大手SIer比較】野村総合研究所(NRI)とNTTデータの違い-平均年収・強み・事業内容・社風など- 【大手SIer比較】野村総合研究所(NRI)とNTTデータの違い-平均年収・強み・事業内容・社風など- 本記事では野村総合研究所(NRI)とNTTデータを比較し強みや事業内容の違い、売上高・年収比較を解説します。企業の体質について知ることは企業分析において重要であり、SIerの面接対策にもつながると思うのでぜひ参考にしてみてください。本記事の構成野村総合研究所(NRI)とNTTデータの事業内容・強みを比較∟野村総合研究所(NRI)の事業内容・強み∟NTTデータの事業内容・強み野村総合研究所(NRI)とNTTデータの​営業利益率、売上高比較∟営業利益率の比較∟売上高の比較野村総合研究所(NRI)とNTTデータの平均年収を比較野村総合研究所(NRI)とNTTデータの社風を比較∟野村総合研究所(NRI)の社風∟NTTデータの社風野村総合研究所(NRI)とNTTデータの採用人数・選考フロー比較∟野村総合研究所(NRI)とNTTデータの採用人数比較∟野村総合研究所(NRI)とNTTデータの選考フロー比較終わりに野村総合研究所(NRI)とNTTデータの事業内容・強みを比較ここではSIer最大手企業に挙げられる野村総合研究所(NRI)とNTTデータ各社の事業内容や強みを比較します。SIerに限らず就活では選考の過程で必ずと言っていいほど「なぜその企業を志望するのか」を聞かれるため、本記事を参考に各社の強みや違いを見つけてみてください。なお、IT業界を志望する就活生には就職エージェントneoの利用がオススメです。アドバイザーから、IT業界を志望する理由を基に、ほかに受けるべき企業に関するアドバイスなどが受けられます。少しでも興味があるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。野村総合研究所(NRI)の事業内容・強みSIerの中でもコンサルティング・ITソリューションを一括して行うことを強みとしているNRI。金融業に対するソリューションを強みとしており、2大顧客として野村證券とセブン&アイホールディングスを抱えています。ソリューションの領域としては証券を始めとする金融業界において特に存在感が強く、業界標準のサービスを多数有していることも特徴のひとつです。一方でグローバル展開はNTTデータに比べると遅れをとっていると考えられます。数多くのM&Aにより海外市場を広げているNTTデータに比べ、2022年時点で野村総合研究所(NRI)のグローバル関連事業の売上高は総売上高の12.5%となっています。数年前と比較すると確かに向上していますが、海外展開は課題のひとつだと言えるのではないでしょうか。NTTデータに比べると目立ったM&Aはありませんが、新卒採用、中途採用を積極的に行っているため従業員は増加傾向にあります。【参照】野村総合研究所(NRI)『NRIの強み』野村総合研究所(NRI)『有価証券報告書2022』野村総合研究所(NRI)『応募・採用実績について』野村総合研究所(NRI)が求める人物像や人材については以下の記事も参考に対策を進めてみてください。参考:NTTデータの事業内容・強みSIer業界で最大の規模感を誇るNTTデータ。SIer企業の中でも比較的官公庁や金融業界に強く、業界では国内トップを独走しています。2000年代後半からは国内市場の成長鈍化を見据え欧米中心のM&Aを繰り返し、海外売上高は2022年現在約1兆400億円まで成長しました。比率でいうと売上の約41%を占めることになります。またNTTグループにおける海外戦略の中核企業であり、SIer業界の中でも学生人気が高い企業の1つです。2008年にはSAP(統合管理システム)事業をメインに展開する独アイテリジェンスや、独BMWグループの情報システム子会社だった独サークエントを買収。そして2010年12月に米キーンを約1000億円で買収、100社以上あった海外子会社を「NTTデータ」へと統合したことにより海外事業は一気に加速しました。さらに2022年にはNTTデータグループの海外事業とNTT株式会社グループの海外事業を統合し、現在も海外事業の促進に力を入れていると考えられます。また公共、金融、法人各分野の売上比率に関しても公共が約22%、金融が約24%、法人が約25%となっており、野村総合研究所(NRI)と比較すると非常にバランスのよいポートフォリオになっています。売上高の規模は業界の中でも最大であり、今後もM&Aなどにより規模を大きくしていくことが見込まれるのではないでしょうか。しかし野村総合研究所(NRI)と比較すると営業利益率が低くなっております。【参照】NTTデータ『有価証券報告書』NTTデータ『海外事業会社名称を「株式会社NTTDATA,Inc.」に決定』NTTデータ『NTTDATAとNTTはITサービス競争力強化に向け海外事業を統合』NTTデータが採用において求めている人物像や、エントリーシート(ES)の対策は以下の記事を参考にしてください。参考:野村総合研究所(NRI)とNTTデータの​営業利益率、売上高比較ここからは野村総合研究所(NRI)とNTTデータの営業利益率、売上高を比較します。売上高と営業利益率の双方を比較することで各社の特徴や強みが見えてくると思うので参考にしてみてください。営業利益率の比較まず2社の営業利益率を比較してみましょう。【参照】野村総合研究所(NRI)『IRライブラリー』NTTデータ『業績・財務ハイライト』こうして比較してみると、野村総合研究所(NRI)はNTTデータの2倍程度の営業利益率を維持していることが分かります。営業利益率が高いことは野村総合研究所(NRI)の大きな特徴のひとつとして挙げられます。以下は野村総合研究所(NRI)におけるセグメントごとの営業利益率になります。【参照】野村総合研究所(NRI)『四半期報告書』ITソリューション自体の利益率も他社に比べて高いですが、コンサルティング部門はその中でも約19%と高い利益率を誇っていることからもこの高い営業利益率を裏付けていることが分かります。企業全体として、サービスに付加価値を付けることに成功しているのだと思われます。一方でNTTデータに関しては新型コロナウイルスの影響を受けた2020年は営業利益率が下がっていますが、2021年には再度営業利益率が向上しています。考えられる理由の1つとしてはNTTグループ全体での連携を強め、グローバル事業に注力した点が挙げられるのではないでしょうか。野村総合研究所(NRI)と比較するとNTTデータの営業利益率は低いと感じてしまうかもしれません。しかし日本の名だたるSIerであるNECや富士通の営業利益率も5%前後を推移しているため、NTTデータの収益性が悪いというよりも野村総合研究所(NRI)の収益性が高すぎると表現する方が正確だと思われます。【参照】NEC『売上・損益の状況』富士通『決算概要2021』売上高の比較次に、2社の売上高を比較してみましょう。上記の図から野村総合研究所(NRI)、NTTデータ共にゆったりと売上高を増やしていることが分かります。またNTTデータはSIerの中でも最大の従業員数、規模のため野村総合研究所(NRI)と比較すると売上高が大きく上回っていると考えられます。野村総合研究所は今後、豪州・北米での外部成長を軸に事業基盤を拡大していくとしており、NTTデータはNTTデータの事業内容・強みでも述べたように海外事業拡大のためにグループ内で事業を統一するなど、両社共にグローバル化の動きを進めているため売上高の増加が見込めるのではないでしょうか。【参照】野村総合研究所(NRI)『有価証券報告書』NTTデータ『有価証券報告書』野村総合研究所(NRI)とNTTデータの平均年収を比較次に野村総合研究所(NRI)とNTTデータの平均年収を比較します。平均年収も志望企業を決める際の比較対象になると思うので参考にしてみてください。野村総合研究所(NRI)とNTTデータの平均年収は以下になります。野村総合研究所(NRI):1232万円(40.6歳)NTTデータ:852万円(39.0歳)【参照】野村総合研究所(NRI)『有価証券報告書』NTTデータ『有価証券報告書』野村総合研究所(NRI)とNTTデータの社風を比較ここでは野村総合研究所(NRI)とNTTデータの社風を比較します。社風を理解することは2社の差別化に繋がるだけでなく、自分が働きたい環境があるのかどうかも明確にすることができるため参考にしてみてください。以下ではまず野村総合研究所(NRI)の社風について解説します。野村総合研究所(NRI)の社風野村総合研究所(NRI)は100%人が資産の会社として人を最大限活かすための風土があると言えます。SIerの中では規模間も大きく人気のある企業のため年功序列なイメージを抱くかもしれませんが、評価制度は「業績・成果・能力主義」を掲げており、充実した研修体系を整えるなど「人」を活かす環境が整っています。採用ページには「働いた時間よりも、どれだけ質の高いアウトプットができたか」を重要視しているという記載があり、実際に「人」を重視する環境があると考えられるのではないでしょうか。またテレワークの導入や女性社員向けの取り組みなど、福利厚生面でも社員を支えるための環境が整っています。野村総合研究所(NRI)で働く社員は以下のように話しています。先輩方がNRIの良いところだけでなく悪いところも包み隠さず伝えてくださったからこそ、NRIが信頼できる会社だと確信しました。「私も自分の頭で物事を考え自分の言葉で説明できる人になりたい」、そう強く思い、私はNRIを志望しました。実際にNRIに入って感じたのは、頭の回転が早い社員が多いということです。自分の頭で考え、自分の言葉で伝える人ばかりでした。時には意見がぶつかり議論が白熱するシーンも見られますが、それが質の高いアウトプットにつながっているのだと思います。「お客様にとって良い品質」を追求するために妥協を許さない人が多いからこそ、議論が白熱するのではないでしょうか。引用:野村総合研究所(NRI)『働く人を知る』【参照】野村総合研究所(NRI)『人を活かす「評価制度」』野村総合研究所(NRI)『ダイバーシティ&インクルージョン』NTTデータの社風NTTデータには顧客ファーストのもとチーム一丸となり大きな成果を生み出す風土があると考えられます。NTTデータはSIerの中でも最大規模の企業のため、「伝統や安定を重視した日本企業」という印象を持つ就活生もいると思います。しかしNTTデータの強みでも述べたように、グローバル化に注力し海外事業の売上比率を約41%まで伸ばしているなど、「挑戦」を重んじる風土もあります。実際に社員信条の1つに「挑戦」が掲げられており会社全体として重要視していることが分かります。また仲間と共に達成する「自己実現」も大切にしています。女性管理職者数の目標達成に向けてキャリア形成支援研修や管理職に対するダイバーシティマネジメント研修を行ったり、「デジタル対応力の強化」と「グローバル対応力の強化」の2つを軸とした人財育成に取り組むなど社員の目標達成にも寄り添う風土があると考えられます。実際にNTTデータで働く社員は以下のように話しています。私は「一人称」で仕事に取り組むことを大切にしています。常にチームでプロジェクトが進められていく中で自分が取り組む範囲を決めつけず、プロジェクト全体・関係者全体を俯瞰しながら「自分ごと」として考え、意識するようにしています。全てのタスクを一人称で考えることで全体を把握することができ、より仕事が楽しく充実すると思っています。引用:NTTデータ『社員インタビュー』【参照】NTTデータ『社員/育成」』NTTデータ『OurWay』野村総合研究所(NRI)とNTTデータの採用人数・選考フロー比較最後に野村総合研究所(NRI)とNTTデータの採用人数・選考フローを比較します。両社共にSIerの中でも人気企業のため選考フローを理解し対策をしたうえで選考に臨みましょう。まず初めに両社の採用人数を比較します。野村総合研究所(NRI)とNTTデータの採用人数比較野村総合研究所(NRI)の採用人数NTTデータの採用人数※就職四季報2022よりunistyleが独自に作成両社ともにSIerの中でも規模が大きい企業のため400~500人の新卒社員を採用しているようです。今後も事業の拡大に伴い採用人数は増えていくのではないでしょうか。野村総合研究所(NRI)とNTTデータの選考フロー比較次に野村総合研究所(NRI)とNTTデータの選考フローを解説します。SIerは就活生からの人気も高い業界のため選考フローを理解し対策を進めることをお勧めします。以下ではまず野村総合研究所(NRI)の選考フローを紹介します。■野村総合研究所(NRI)の選考フロー野村総合研究所(NRI)の選考フローエントリーシート(ES)+テストセンター(3月上旬〆切、1週間以内に通過メール)▼1次面接(3月下旬、2日後に電話で通過通知)▼2次面接(4月上旬、翌日までに電話で通過通知)▼最終面接+グループディスカッション(1週間後連絡)選考通過者本選考レポート:23卒野村総合研究所(NRI)22卒、23卒の選考レポートによると野村総合研究所(NRI)の選考ではエントリーシート(ES)とテストセンターが課されます。エントリーシート(ES)では以下のような質問が出題されるそうです。・当社の事業内容や経営計画を踏まえて、このキャリアフィールドで実現したいことを教えてください。その実現のために、あなたのどのような強みが活かせるか、どのようなスキルを身に着けていく必要があるかも合わせて教えてください。・大学入学後挑戦し成し遂げたことを教えて下さい。・有名な企業を1つ選び、その企業が今後直面するであろう問題点とその解決策を提示してください。引用:選考通過者本選考ES:23卒野村総合研究所(NRI)(総合職)面接選考では以下のような設問が聞かれるそうです。【1次面接】学生1:社員1(オンライン、30分ほど、若手~中堅の現場社員)・なぜIT業界を志望しているのか・NRIの志望理由・入社後に何がやりたいか・ESのガクチカに関する質問・学業で力を入れたこと・逆質問【2次面接】学生1:社員1(オンライン、30分ほど、人事社員)・なぜIT業界を志望しているのか・NRIの志望理由・キャリアをどのように築いていきたいか・ガクチカ深堀・他者からの性格評価は【グループディスカッション】学生6:社員2(オンライン、中堅~くらいの年次)・売上などを考慮して、ホームセンターの出店場所をどのように決めるかというもの。・資料を与えられて、それを踏まえて建設的に議論をしていく。【最終面接】学生1:社員1(オンライン、ベテラン社員)・逆質問(事前にいくつか用意しておく形で質問をぶつける。なぜこの質問かも考えておく必要がある)・志望動機・どんな業務に関わりたいか・ガクチカ・食品ロスについて引用:選考通過者本選考レポート:23卒野村総合研究所(NRI)(AE)■NTTデータの選考フローNTTデータの選考フローエントリーシート(ES)+webテスト(締め切りの1週間半後にメールにて通過通知)▼グループディスカッション(GD)+グループ面接(選考の2時間後にメールにて二次選考の案内)▼2次面接(面接の翌日にメールにて最終選考の案内)▼最終面接(面接の3日後にメールにて内々定の連絡)選考通過者本選考レポート:23卒NTTデータ(SE)22卒、23卒の選考レポートによるとNTTデータではエントリーシート(ES)とwebテストが課されます。エントリーシート(ES)では以下のような質問が出題されるそうです。・NTTデータでは求める人財像として、次の3つを定義しています。この中でご自身にもっとも当てはまるものを選択してください。※3つの力については<https://nttdata-recruit.com/recruit/hr/>を参照してください。・上記設問で回答した内容を元に、NTTデータを志望した理由を記入してください。(200字以内)・志望するコース(SE・コンサル・営業コース)の職務内容をベースに、入社後チャレンジしたいことを述べてください。(200字以内)・上記で選択された経験(課外活動等)について、そのときのあなたの役割とチームへ及ぼした影響も含めて具体的に記入してください。(300字以内)・上記で選択された苦労したこと(学業)に対して、どのように乗り越え、そこから何を学んだか記入してください。(300字以内)引用:選考通過者本選考ES:23卒NTTデータ(営業職)また面接選考では以下のような質問がされるそうです。【GD+集団面接]】・面接官1グループにつき2人・学生7人・質問内容GDの出来、就職活動の軸、志望動機・雰囲気和やか【二次面接]】・面接官人事一人、現場社員1人・学生1人・・質問内容ガクチカ、志望動機、入社後やりたいこと、弊社のサービスで気になっているもの、他社の選考状況、志望度、逆質問【最終面接】・面接官人事1人・学生1人・質問内容選考状況、業界の志望理由、NTTデータの志望理由、入社後やりたいこと、ガクチカ、個人の問題を解決した経験、逆質問引用:選考通過者本選考レポート:23卒NTTデータ(SE)終わりに本記事ではSIerの中でも人気企業として挙げられる野村総合研究所(NRI)とNTTデータの違いを比較しました。両社の大きな違いとして挙げられるのはやはりグローバル展開に関する方向性ではないでしょうか。NRIはコンサルティングから保守サービスまでを一貫して提供する「トータルソリューション」を強みとしていますが、その特徴を残したままグローバル化するのは多少難しい点があるのかもしれません。NTTデータは今後も海外事業の規模拡大と質的向上に取り組んで行く方針でしょう。海外事業の黒字化を達成してはいますが、野村総合研究所(NRI)と比較すると営業利益率が低いため、今後の更なる収益性向上が課題となるでしょう。ぜひ学生のみなさんも、志望企業のワークライフバランスや社風・給与だけでなく、企業動向やIR情報を通して「どのような戦略を描いているのか」を考えてみることで、企業についてより理解を深めてみてください。参考:IT業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介unistyleでは業界別の就活用LINEオープンチャットを運営しており、数多くの就活生が匿名で就活に関する情報交換をしています。実際にIT業界志望者向けのグループでも、各社の選考に関するトークが活発に交わされています。下記の画像をクリックすることで参加用ページに飛び、ニックネームとプロフィール画像を登録するだけで参加することができますので、興味のある方はぜひご参加ください。 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新卒採用HPの抽象的な”求める人材像”。「社長の発言を紐解けば企業研究できる説」を検証してみた。 新卒採用HPの抽象的な”求める人材像”。「社長の発言を紐解けば企業研究できる説」を検証してみた。 企業研究の目的の一つとして、求める人材像を把握することが挙げられます。それにあたり、多くの就活生は志望する企業の採用HPにて企業が掲げる「求める人材像」を探してみた経験があると思います。そこでは、よく以下のような人材像が掲げられています。求める人材像のよくある例①「変化に柔軟な人」②「リーダーシップがある人」③「成長意欲がある人」・・・etcしかし、こういった情報を与えられても以下のように思える人が多いのではないでしょうか。就活生の本音①企業:変化に柔軟な人→就活生:その業界、企業における"変化"って?②企業:リーダーシップがある人→就活生:どんな背景からリーダー候補を求めている?③企業:成長意欲がある人→就活生:成長意欲が必要なのは当然では?このように、就活生向けに抽象化された採用HPの情報では、自分は具体的にどのような人材を目指せばよいのか、選考過程でどのような素養をアピールすればよいのかが見えてこないことが多いように思います。そこで、採用HPよりも色濃く「求める人材像」を反映する材料として、インタビューやスピーチでの社長の発言に注目しました。社長はその企業を代表してメッセージを発信するため、社長の発言はその企業の総意と捉えることができるからです。また、就活生へ向けたメッセージだけでなく、一般の人向けや自社社員向けの発言の中にも企業研究に繋がる情報が含まれているはずです。本記事では、有名社長・柳井正氏の発言と直近で世間を賑わせた社長の発言を例として取り上げながら、社長の発言を紐解けば企業研究できる説を検証していきます。本記事の構成企業研究例①起業家のカリスマ『柳井正社長』の発言から企業研究してみた企業研究例②みずほ、トヨタの社長の発言から企業研究してみた社長の発言から企業研究する上で注目すべきポイント最後に企業研究例①起業家のカリスマ『柳井正社長』の発言から企業研究してみたまず一例として、ユニクロやGUを子会社に持つファーストリテイリングを一代で築き上げたカリスマ社長『柳井正氏』の発言を抜粋し、企業研究に繋げていきます。ここでは、以下の4つの発言に注目し、考察します。「日本にはビジネスチャンスは少ない」「人間のピークは25歳」「これからは情報産業とサービス業だけになる」「全員がリーダーになれ!」「日本にはビジネスチャンスは少ない」NHKNEWSWEBよりNHKNEWSWEBでのインタビューにて、日本の企業がグローバル化を目指さなければいけないという文脈での発言です。海外でビジネスをしようと思うと、何も規制はない。日本は所得とか消費の問題もあるが、いちばんの問題は金利がゼロとかマイナスであること。これは裏を返していえば、日本にビジネスチャンスが少ないということ。日本は少子高齢化に加え、マイナスorゼロ金利。借り手が減り、その資金が海外へ流れています。そこで、柳井社長は「海外でビジネスを展開した方が良い。」と判断しました。事実、2018年の決算では海外での売上が初めて国内での売上を上回っています。今後の海外展開については、以下のようにコメントしています。東南アジアが一番だと思う。中国が大きく成長して、その次の成長は東南アジア、その次はたぶんインドだと。東南アジアからインドにかけてやっぱり出店していくし、そこで優秀な人材を採って、将来的な経営幹部を育成していく」「アジア40億の人々のうち、今だと10億人くらいがようやく中産階級になって、車とか家を買う前にまず服を買うでしょう。だから買ってもらえるような服をつくっていきたい。柳井社長は「今の日本にはいらいらしますよ」と言うほど現代の日本に厳しい意見を持っています。少子高齢化などに伴う市場規模の縮小により企業が海外への進出を目指すのは今や当たり前ですが、柳井社長はすでに海外をメインの市場と捉えており、そこで幹部候補になりえる人材を求めています。小売業界やアパレル業界の志望者であれば海外勤務にあまり興味のない人、もしくは消極的な人も少なくないかもしれません。しかし、今やどのアパレル企業もグローバル展開は避けて通れないでしょう。その中でも特に入社後海外勤務となる可能性が高いのがファーストリテイリングであるといえます。そのため選考過程では、海外勤務やそこでの経営への意欲があるのを前提とし、それを積極的にアピールすること、またなぜ海外なのか、海外で何を成し遂げたいのかを語れるようにしておくことが大切です。「人間のピークは25歳」朝日新聞デジタルよりこれはファーストリテイリング入社式にて以下の文脈で語れられた、新入社員を激励するための発言です。人間のピークは25歳だと思っている。スポーツ選手でも科学者でも小説家でも。新入社員の皆さんはピークアウトが近いから、それ以降は経験と勉強。自分で学んで実行していく態度が必要だ実力主義で知られる当社なだけに、「25歳をすぎれば切り捨てられるのでは!?」とネット上で波紋を呼ぶ発言となりましたが、柳井社長の真意は異なるようです。直後に、だから若いうちに、できたらピーク前に、『自分としてはこっちの方向に行きたいな』『こういう風になりたいな』という風に思わないと、決してうまく行かないと思う。と続けており、若いうちから夢や目標を掲げることを求める趣旨であると考えられます。事実、ファーストリテイリング傘下のユニクロは、新卒既卒といった区分をなくして通年で採用する仕組みを導入しており、これは全学年が対象で、国籍も問われません。学部1年生であっても内々定が出る可能性があるということです。(ただし選考の過程では店舗でのインターンシップまたはアルバイトを経験することが求められています。)学年や年齢に関係なく、夢や目標をもった人材を積極的に採用していく姿勢がうかがえます。年功序列などの日本的な風潮や安定志向を嫌う柳井社長。若いうちから実力主義に乗って這い上がっていく姿勢を持つ人材を求めています。「何でもいいからとにかくファストリに入社したい!」という姿勢では評価されないので、入社後どういったことを実現したいのかを具体的に語れるようにしておく必要があります。ユニクロやGUでは最初の数年は店舗スタートなので、そこでの仕事内容に絡めて伝えられれば目標が具体的になるでしょう。「これからは情報産業とサービス業だけになる」日本経済新聞より日本経済新聞のインタビューにて、小売業の今後を以下のように語った際の発言です。これからは情報産業とサービス業だけになる。小売業もなくなる。すでに製造から小売りまで一体化したがそれでは足りない。デジタル化は消費者個々人の嗜好を生産に直結できる可能性を持つ。かつてのアパレル業界では、製造業者が作り、卸売業者が買い集め、小売業者が販売するという分業体制が当たり前で、ユニクロも当初は小売業者でした。しかし20年ほど前から自社企画商品を手がけはじめ、現在ではユニクロのビジネスモデルは「商品企画・生産・物流・販売までの自社一貫コントロールにより、高品質・低価格のカジュアルブランド『ユニクロ』を提供する製造小売業(SPA)」として知られています。またそれだけでなく、デジタルを駆使して店頭での各商品の売れ行き情報を迅速に各部に行き渡らせ、効率的な生産・流通計画を可能にしています。自社内商品のみを扱っているからこその強みであると言えます。それでも柳井社長は「それだけでは足りない。」と言い、デジタルがいずれ消費者の嗜好を生産に直結させうる(情報製造小売業)と予想しています。つまり、小売業が電子商取引(EC)に融合され、消費者が望む商品がすぐに生産できて、その商品の詳細な情報が瞬時に手に入る、そんなビジネススタイルを目指しているようです。柳井社長はこれを「情報の商品化」と表現しています。急速に進むデシタル化により、アパレルを取り巻く環境は大きく変化しています。「自宅で服が買える」ようになった現代、従来のアパレル業界のビジネスモデルでは生き残ることはできません。「自分の志望業界はITや通信じゃなくてアパレルだから」といって世のデジタル化に無頓着であるのではなく、変容していくデジタルビジネスを理解、考察しようとする姿勢が大切です。例えば同じくデジタルビジネスを駆使したAmazonやzozotwonとファーストリテイリングのビジネスモデルを比較してみても、それぞれ違った特徴があることがわかります。(ビッグデータのアマゾン、高度な物流システムのzozo、SPAのファストリ、、等)このような視点は業界理解が深まるだけでなく、「なぜうちなのか」という問に説得力のある答えを示す志望動機の作成にも繋がります。「全員がリーダーになれ!」起業家倶楽部よりファーストリテイリング社内コンベンションの中で、以下のような文脈で社員を鼓舞しました。社員の方、アルバイトの方、パートの方、例え今日から加わった誰であろうと、全員に「経営者になれ」、「商売人になれ」、「リーダーになれ」とお願いしたい。東南アジアでもそれぞれの国で1000億円売るようにしようと思うと、1つの会社を作って、そこで経営をやる人材を起用しなければいけない。だから、世界中で経営ができる人材の育成をやってみたい。グローバル化を重要視している柳井社長は、今後世界中に店舗数を伸ばしていくにあたり、各地で経営を任せられる人材の育成に励んでいます。柳井社長が考える世界中で経営ができる人材とは、語学力や学歴、資格といった要素を備えた人材というわけではなく、以下のようにもっと本質的なことを重要視しているようです。「学歴や国籍は関係ない。不思議だが、大学であまり勉強していない人のほうがグローバル化に向いていると思う。最初、ことばはできなくても、海外へ行って必死で仕事をやっていたら、すぐにできるようになる。それよりも、人とコミュニケーションが可能かどうか、オープンマインドに自分ができるかどうか、相手の人間に対して、一緒に仕事をしようという態度で接することが可能かどうか、そういうことのほうが、より大事なことだ。」繰り返しになりますが、柳井社長はグローバル化を重要視しており、今後さらなる海外出店を目指す上でリーダーとなる経営者の育成は不可欠のようです。選考過程では、リーダーとしての資質や組織の中心となった経験をアピールすることが重要でしょう。事実、unistyleの選考レポートを見てみると、ファーストリテイリングには「グローバルリーダー」という採用枠が設けられ、選考の過程ではリーダーとしての経験や考え方が深く問われるようです。ファーストリテイリング選考レポート(2020卒男性)の一部抜粋それぞれの面接およびGDについて、社員の人数および役職、面接を受ける学生の人数、面接会場、面接時間、質問内容、面接の雰囲気、面接の感想についてご記入ください。面接がない場合は「なし」とお答えください。【1次面接】学生1:社員1(本部で営業をしている中堅社員)質問内容・自己紹介・リーダー経験と、リーダーでないポジションでチームを支えた経験は?→その深掘り・リーダーになった時に学んだこと・リーダーとしての失敗談・逆質問【2次面接】学生1:社員2(人事部長)質問内容・あなたはどんなリーダー?・リーダーの資質として足りないところ、あるところ・なんで東南アジアにこだわりある?・良いリーダーだったと思う?・リーダーとして改善すべきところは?・メンバーとしてやるチームとリーダーの違いはなんだった?・なぜリーダーやろうと思った?本選考において評価されたと感じたポイントや選考において重視されていたと思う点についてお答えください。(100文字以上)リーダー経験が多くあったことと、リーダーにというポジションについての考えに芯があったことが評価された。ファーストリテイリングは、リーダーとしての経験や資質があるかどうかで見ている。実際に、リーダー経験などのチームを率いた経験やリーダーについてどう考えているかをかなり深掘りされた。面接において印象に残った・回答に困った質問をお答えください。・あなたはどんなリーダー?・リーダーの資質として足りないところ、あるところ・あなたにとって悪いメンバーと良いメンバー違いは?・良いリーダーだったと思う?・リーダーとして改善すべきところは?面接・GDなど各選考フローにおいて心がけていたことをお答えください。(100文字以上)リーダーらしいエピソードや振る舞い、話し方や雰囲気を心がけた。最初の数年は必ず店長になるので、そのような部分(明るいか、はっきり話すか、清潔感、挨拶)をしっかり見られていることを意識した。突拍子のない質問でも怖じけずかないようにした。このように、リーダーとしての経験や考え方についてかなり深堀りされています。また、語学力よりマインド重視といっても決して語学力がどうでもいいというわけではありません。グローバルマインドを備えた学生であれば結果として語学力の強化にも積極的なはずです。実際に面接にてTOEICを受けていない人がそこを突っ込まれたという選考レポートもあります。ファーストリテイリングのES・選考レポート一覧はこちらからこのように、発言の趣旨やその背景を理解すると、ファーストリテイリング主要子会社であるユニクロやGUが採用HP中で掲げている求める人材像(「高い志」や「リーダーシップ」など)もより具体的にイメージできるのではないでしょうか。ユニクロの採用HPはこちらGUの採用HPはこちら企業研究例②みずほ・トヨタの社長の発言から企業研究してみた次に、直近で世間を賑わせた社長の発言2つを抜粋し、企業研究に繋げてみます。「ゼネラリストに価値はない」(みずほFG坂井辰史社長)週刊東洋経済より2019年8月、みずほファイナンシャルグループは2019年度から始まる中期経営計画の期間を従来の3年から5年に変えて、抜本的な改革を行うことを発表しました。その際、同社社長である坂井辰史氏は週刊東洋経済のインタビューにて次のような発言を残しています。極端な言い方をすれば、ゼネラリストというのは、社内のことをよく知っている人で、社会に出たときにバリューのない人だ。それぞれが『スペシャリスト』でなければいけない。マイナス金利政策が経営に影響し、これまでの事業モデルでは立ちいかなくなっているメガバンク。そんな非常事態での改革にあたって、みずほはさまざまな分野の担当者たちをまとめ上げられるような人材ではなく特定の分野において突出した知識や経験を持つ人材を求めていることがわかります。「終身雇用限界」(トヨタ豊田章男社長)日経ビジネスより2019年5月、トヨタ自動車社長豊田章男氏の以下の発言が世間に大きな衝撃を与えました。雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた。ハードからソフトへのビズネスモデルの変化やビジネスの短サイクル化などが影響し、日本の大企業を支えてきたメンバーシップ雇用が限界を迎え、実力主義的なジョブ型雇用への移行意思が読み取れます。日本的雇用の象徴的な存在であったトヨタですが、今後は「日系大手は入ってしまえば一生安泰」というイメージを持った安定・安心を求める就活生は評価されません。上記のファーストリテイリング同様、入社後どういったことを実現したいかをはっきり示す必要があるでしょう。このニュースに関する詳しい記事はこちら社長の発言から企業研究する上で注目すべきポイントそれでは、社長の発言を考察する際に注目すべきポイントを紹介します。①社長が目指しているその企業の成長の方向性どの社長も自社を成長させたいと思っていることは共通ですが、その方向性は様々です。既存の市場で既存の製品やサービスをさらに浸透させたいのか、新しい市場や新しい製品・サービスを目指すのか、またそれらは具体的にどの点が新しいのか、、などなど、その方向性に沿うような人材像を考察しましょう。海外という新しい市場で、情報製造小売業という新しいサービスを展開しようとしているファーストリテイリングでは「グローバル化」と「デジタル化」が重要であるという先述の考察例のように、社長が目指す企業成長戦略から求められる素養が見えてきます。②社長が考えるその企業の強み自社の強みは社長にとって誇りであり、事業を展開していく上での武器です。ファーストリテイリングがSPAという独自のビジネスモデルで小売不況を跳ねのけているように、こういった独自の強みは他社では語れないポイントです。特に同業他社との強みの違いを意識することでその企業独自の志望動機の作成に繋がります。③社長が考えるその業界の今後めまぐるしく変化するビジネスにおいて、社長は常に生存戦略・成長戦略を練っています。その道のプロでありビジネスのプロである社長の分析は、その業界の今後を考察する上で大変参考になります。柳井社長が小売業の終焉を予想しこれからの情報産業の重要性を説いているように、業界の未来だけでなくそこで重要になってくるであろう素養やスキルも見えてきます。このように、社長の分析によって自分自身の考えだけでは行き着かないような深い業界研究に繋がります。最後に志望する企業やその社長が有名であるほど、インタビューやスピーチも多いと思います。本記事で示したような視点で紐解けば、その企業の境遇や求める人材像が色濃く見えてくることもあるので、企業研究・業界研究に役立てるのも一つの手法かもしれません。もちろん、参考になるものもならないものもあるので、情報を自分なりに取捨選択し、本当に必要な部分だけを活かすことを意識していただければと思います。最後に企業研究に役立つ記事と社長の発言に注目した記事を掲載しておきますので、こちらも併せてご覧ください。【関連記事】・・・ 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