NTT対策の総まとめ。ーインターン攻略から内定まで主要10社を完全網羅ー

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最終更新日:2024年01月22日

NTT対策の総まとめ。ーインターン攻略から内定まで主要10社を完全網羅ー

本選考とインターンの締め切り情報

最近ではこの日に限らず労働環境の是正に向けた取り組みが注目を集めています。

そんないわゆる働き方改革の一環として、以下の記事が話題に挙がりました。

元々は、非正規労働者の待遇改善を主な目的に提唱された、"同一労働同一賃金"。その状況を、非正規者の待遇を高めるのではなく、正規労働者の待遇を下げることで格差是正を図ったものとして、非難や反発の声が多く挙がりました。この話の良し悪しは別として、対比のような形でメーデーの翌日に取り上げられたのが以下の記事になります。

元々福利厚生関連の諸制度が充実していることで知られ、世間一般が思い描くホワイト企業として名高いNTTグループ。このようなトピックスの存在もあり、良好な労働環境・待遇が受けられるものとして、例年一定の注目を集める企業グループとなっています。

特にこれから本格的にインターン期を迎える20卒の間では、来たる2020年東京オリンピックに関連してより注目度が増すことも想定されます。

「ホワイト企業に何となく関心が高い」
「国内外の通信インフラをより発展させたい」
「東京オリンピックに何らかの事業活動で携わってみたい」

以上より、今回はこのような考えを少しでも抱いている就活生へ向けて、ホワイト企業群"NTTグループ"から内定を獲得するためのストラテジーとして、各社のインターンから内定を獲得するためのストラテジーをご提案します。

各社同一年度で複数種類のインターンを開催していますが、今回取り上げるのは、

①選考がある
②文系・事務系志望の学生が参加可能
③複数日開催(1dayではない)

以上3つの条件を満たすものとなっています。

まずは"NTTグループ"とは何かを知る

unistyleでは過去にNTTグループ各社の社員へOB訪問をした就活生が執筆した記事で、NTTグループの概要について説明しています。(この記事の主旨はNTTグループの業界・企業研究ではなく、「グループ他社企業の社員へOB訪問をする意義」になります)

要点をまとめると、

・連結子会社900社超。近年では通信とは全く関係のない分野まで幅広く事業を展開
・新卒就活では毎年一定の人気を集めるものの、最上位とまではいかないレベル

まずはこの2点を認識しておけば十分です。

次に、主要企業について個別に見ていきます。今回紹介するのは全て、各項目の筆者が実際にインターン選考に参加し合格・もしくは本選考で内定を獲得した企業として実体験も含めた記述になります。(記載内容は18卒・19卒の内容に基づくものであり、20卒以降にも必ずしもこれが当てはまるとは言えません。)

なお、グループ内における主要企業は、一般に以下のように分類されます。

[主要5社]
東日本電信電話(NTT東日本)・西日本電信電話(NTT西日本)・NTTドコモ・NTTコミュニケーションズ・NTTデータ
[主要8社]
(主要5社に加え、)日本電信電話(持株)・NTTコムウェア・NTTファシリティーズ
[主要10社]
(主要8社に加え、)NTT都市開発・NTTファイナンス

このうち日本電信電話(持株)については、例年ほぼ理系学生のみの採用となっているため今回は割愛します。

なお、NTTグループを志望する就活生には就職エージェントneoの利用がオススメです。 アドバイザーから、NTTグループを志望する理由を基に、ほかに受けるべき企業に関するアドバイスなどが受けられます。

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NTT東日本:内容も優遇もオーソドックス。GD慣れがインターン攻略のカギ

固定電話やフレッツ光を始め世間的な知名度も高いNTT東日本。※NTT西日本志望者もこちらを参照してください。

◎選考概要

【選考フロー】
[インターン]
ES+Webテスト→GD→参加

[本選考]
ES+Webテスト→個人面接(3回程度)→内定
【インターンES】(19卒)
(1)ご自身の『強み』について、そう思う具体的な経験や取組みを踏まえて教えてください。 ※具体的な経験や取組みは、学業や課外活動等、どのような内容でも結構です。(300文字以下)

(2)NTT東日本のインターンシップに応募する目的と、参加するにあたっての目標について教えてください。(300文字以下)
【本選考ES】(19卒)
(1)大学時代において、「これだけは誰にも負けない」と自負できる取り組みは何ですか?(100字以内)

(2)上記取り組みにおいて、ご自身の主体的な行動や、工夫・苦労などについて教えてください。※主体的に行動したものであればどのような内容、結果でも結構です。またその結果は、成功でも失敗でも構いません。(300字以内)

(3)NTT東日本というフィールドで、何を実現したいですか?(200字以内)

インターン選考では、書類選考通過後に実施されるGDが最大の関門になります。インターン情報解禁から半年近く経過した時期に実施されるため、既に選考慣れが出来ている学生も多く、ある程度質の高い議論が要求されていると言えるでしょう。

他社の選考や以下の記事にあるような能力向上に向けた取り組みをすることが、インターン参加に向けても求められます。

◎インターン内容

近年の事務系のインターンは、ウインターの時期に4日間のプログラムが設けられています。

インターン当日には、通信業界に紐づいた新規事業立案という、インターンではよくあるテーマが組み込まれていました。

なお、3月には"5日目"と称して同タームの参加学生と再び交流する機会が設定されています。ウインターの時期に連続では無くあえて本選考解禁後に接触することで、学生のロイヤリティ―を高める意図が感じられます。

◎本選考への優遇

NTT東日本では、例年広報活動解禁日(18・19卒は3月1日)にプレエントリーするとリクルーターがつくことで知られています。

インターンに参加していると、本選考のマイページをそのまま引き継げるほか、自動的にリクルーターがつくため有利に働くことが推測されます。

一方、基本的に内定出しは選考活動解禁日(18卒・19卒は6月1日)以降になるため、インターンに参加していても面接が開始するまでしばらく待つ必要が出てきます。

ちなみに、19卒ではインターン中に個別に1対1で社員からフィードバックを受ける機会があり、インターン中の取り組みはかなりチェックされていることを感じました。

本選考対策に関しては以下の記事も参考にしてください。

NTTデータ:インターンルートでもかなり差がつく。学歴重視?

国内最大手SIerとして、NTTグループ内でも抜群の人気度を誇るNTTデータ。

◎選考概要

【選考フロー】
[インターン]
ES→Webテスト→参加

[本選考]
ES+Webテスト→GD→個人面接(2回程度)→内定
【インターンES】(19卒)
(1)NTTデータのインターンシップに応募した理由を教えてください。(200字以内)

(2)今までの経験の中で、一番やりがいを感じた経験を教えてください。(200字以内)

(3)あなたがチームで最も高い成果を上げた経験、役割とチームへ及ぼした影響を教えてください。(200字以内)

(4)日常でおかしいと感じていることは何ですか?その内容を理由とともに教えてください。(200文字以内)
【本選考ES】(19卒)
(1)-1NTTデータでは求める人財像として、次の3つを定義しています。この中でご自身にもっとも当てはまるものを選択してください。(考導力・変革力・共創力)
(1)-2上記設問で回答した内容を元に、NTTデータを志望した理由を記入してください。(全角200文字以内)
(2)選択いただいたコースで、入社後チャレンジしたいことを述べてください。(全角200文字以内)
(3)-1あなたがチームで最も高い成果を上げた経験について、選択してください。
(3)-2上記で選択された経験について、そのときのあなたの役割とチームへ及ぼした影響も含めて具体的に記入してください。(全角300文字以内)
(4)-1今までの人生の中で一番苦労したことについて、選択してください。
(4)-2上記で選択された苦労したことに対して、どのように乗り越え、そこから何を学んだか記入してください。(全角300文字以内)

NTTデータのESではインターン・本選考共通して"経験"、すなわち学生時代頑張ったことが複数尋ねられる点が特徴です。

インターン参加者を見ても、学生時代に自身を持って取り組んだ何かを持っている学生が多く揃っていた印象がありました。

特にインターンではGD・面接なしで書類のみでの選考となるため、各設問短い字数の中で他の学生よりも一歩抜けた回答を創り上げないと通過は難しいと考えられます。

また、WebテストはESと同時では無く、ES通過者のみが受験可能となる点に注意が必要です。ES通過者でもこのWebテストで落ちている人は周囲に多い印象でした。

本選考では過半数が学校推薦で採用され、インターンでも全体的に上位校の学生が多く集まっていたことから、学歴のスクリーニング要素が高い企業という推測も出来るでしょう。

◎インターン内容

上記フローを選考で辿うサマーインターンでは、課題解決を軸とした事業立案系のワークということで、内容自体はこれと言って特徴は感じられませんでした。先ほどのNTT東日本では、通信が絡んでいれば基本的に何でもOKに近いテーマでしたが、NTTデータでは同社の事例やビジネスモデルとの関連が比較的重視されている印象がありました。

とは言えSIerやNTTデータに関する業務については初日に説明があり、テクニカルな知識についても参加において全く無くても問題ありません。

◎本選考への優遇

今回紹介した書類選考のみのインターンでは、参加者の中から選抜されて後日限定のイベントに招待されることがあります。こちらに参加出来れば高く評価されていることが想定され、本選考でも優位に働く可能性が高いと考えられます。

限定イベントに参加出来なかった場合でも、学生によって早期選考に呼ばれる場合もあれば一般学生と全く同じスケジュールを組まれる場合もあるなど、優遇にはかなり差がつく企業と言えます。

タームを多数(19卒ではサマーだけで6つ)設け、インターン参加者自体は数多く存在することから、採用側からすれば出来るだけ多くの学生と接点を持ち、インターンの現場で優秀な学生を発見し囲い込もうという意図が感じられました。

そのため、こちらも参加出来ればそれでよしでは無く、インターン=選考の場と考え、レベルの高い学生の中で目をつけてもらえるような取り組みが求められると言えるでしょう。

NTTドコモ:インターンの選考フローが特徴的。求める人材が明確

NTTグループの中でも圧倒的な収益力を誇り、携帯端末で国内No.1の契約者数を誇るNTTドコモ。

◎選考概要

【選考フロー】
[インターン]
ES+Webテスト→GDまたはプレゼン→参加

[本選考]
ES+Webテスト→(GD)→個人面接(2回程度)→内定
【インターンES】(19卒)
(1)ドコモに限らず、インターンシップに参加しようと考えた理由を教えてください。 (150文字以内)

(2)あなたの個性・長所を「漢字1文字」で自由に表現してください。 (400文字以内)
【本選考ES】(19卒)
(1)学生時代にチャレンジしたエピソードを語ってください(成功・失敗問わず)(400字以内)

(2)ドコモで叶えたい夢を教えてください(300字以内)

NTTドコモのインターン情報|内定者のES回答例・選考ポイント等一挙解説」でも述べた通り、NTTドコモではインターン選考のプレゼンテーションが特徴的なフローになっています。詳細については同記事を参照してください。

過去の関連記事でも再三触れていますが、同社では毎年「挑戦心」「行動力」という採用キーワードを掲げており、各選考におけるアピールポイントが明確になっている点でやりやすさを感じるという意見もあるようです。

この2つのキーワードを深く解釈し、もう一つの採用キーワードである「個性」をいかに示せるかがポイントになるでしょう。

また、エントリーシートについては、少し前までは「ドコモはまだまだつまらない。あなたならどう面白くしますか?」「桃太郎の家来に4匹目がいるとしたら(などといったテーマから一つ選択)」など奇抜な内容が同社の特徴でしたが、18卒以降は上記のような比較的オーソドックスな内容に落ち着いています。

◎インターン内容

NTTドコモが今後注力するべき新規事業立案をするという、これまたよくあるビジコン形式の内容です。

"個性"が採用キーワードになっていたり、プレゼンテーション等で自分を売り込む力に長けた学生が多く集まることから、活発な議論のもと他の学生に埋もれることなく、社員からの評価を得ることが肝心になります。

◎本選考への優遇

インターンの選考フローにGDが組み込まれていることもあり、参加者は本選考でGDが免除されます。

また、インターン中のメンターの評価は本選考の優遇度にも影響するようで、NTTデータと同様に選考時期や面接の雰囲気(深堀りの難易度)は参加者内でも差がついているようでした。

NTTコミュニケーションズ:志望動機が勝敗を分ける。最もボリュームのあるインターン

◎選考概要

【選考フロー】
[インターン]
ES+Webテスト→個人面接→参加

[本選考]
ES→(GD)→個人面接(2回程度)→内定
【インターンES】(19卒)
(1)本インターンシップに参加する理由 (400文字以下)

(2)そのフィールドを選択する理由、そのフィールドに関わりのある経験がある場合はその内容も伏せて (400文字以下)

(3)あなたがもっとも自分らしいと思う内容で自己PR (400文字以下)
【本選考ES】(19卒)
(1)学生時代に特に頑張った経験について、最も力を入れた内容をご記入ください。 (200文字以下)

(2)当グループで挑戦したいことや夢/目標をご記入ください。(400文字以下)

(3)その夢/目標を自分が実現できると思う理由をご記入ください。 (400文字以下)

NTTコミュニケーションズのESの特徴として、全体的に志望動機に関する設問が多いことが挙げられます。国際・長距離通信事業が主軸と言われても総合的な事業内容を理解するのがやや難しい企業であり、企業研究を深く行っている志望度の高い学生に受験して欲しいという考えが、ES設問・インターン日程から感じ取ることが出来ます。

◎インターン内容

本選考解禁前に例年多くのセミナーを開催しているNTTコミュニケーションズですが、メインとなるのは2月に「職場体験型インターン」と称して2週間近くに渡って実施されるインターンです。

2月はウインターインターンの最盛期として他社も多く開催している時期であるため、このインターンに参加するということはそれなりの志望度がある学生がほとんどだと思われます。(企業側にも長期間拘束することで他社との関わりを減らし、志望度を高めてもらおうという意図が少なからずあると考えます)

これまで紹介した各企業ではグループワーク形式の事業立案がほとんどでしたが、NTTコミュニケーションズではミーティングへの参加・提案資料の作成といった実務に近いプログラムが組み込まれていました。"机上の空論"では無く、実際の仕事内容を知るという意味でインターンに目的意識を持っている方には最も推奨したいインターンになっています。

◎本選考への優遇

二週間という長期間のインターンになりますが、参加したら即内定ということは無いようです。参加者は基本的に本選考のGDが免除、学生によっては面接の回数もカットになることもありました。志望度を重視する企業であるため、本選考に関連したイベントや面談には二つ返事で参加した方がいいでしょう。

NTTコムウェア:インターン満足度No.1。フローの割に本選考への優遇が大きい

NTTグループ向けのシステム開発を主な生業とするNTTコムウェア。

◎選考概要

【選考フロー】
[インターン]
ES+Webテスト→参加

[本選考]
ES+Webテスト+テストセンター→リク面→(GD)→個人面接(2回)→内定
【インターンES】(19卒)
(1)NTTコムウェアを知ったきっかけとインターンシップに応募した理由を、あなたがインターンシップを通して得たいことを含めて、400字以内で記述してください。
【本選考ES】(19卒)
(1)当社を志望する理由と、当社で挑戦したいと考えていることを教えてください (400文字以内)

(2)学生時代に一番こだわりを持って取り組んだ経験を記述してください (200文字以内)

(3)好きなテーマを以下から選択し、そのテーマについて記述してください (200文字以内)

事業内容が重なることからNTTデータと比較して見られることが多いNTTコムウェアですが、インターンのフローはESと"同時に"Webテストが課されるというタイミングこそ異なるものの、書類選考のみで参加可否が決定されるという点では共通しています。ESの内容は志望動機ですが、インターンのESで志望動機のみを尋ねてくる企業は珍しい印象です。

本選考では19卒から設問が大きく変更され、自己PRが問われなくなった一方志望動機の比重が高まりました。

◎インターン内容

上記フローによる5dayのインターンは、夏に3日間・秋に2日間という形で分割されています。

NTTデータと同様、SIerの業務に関連した事業立案がメインのグループワークになっています。「また同じか」という声も聞こえてきそうですが、同社のインターンは17卒の楽天みん就「インターンシップ参加学生が支持したランキング」で1位を獲得するなど、コンテンツの満足度がかなり高いインターンになっています。

その要因の一つが、PM(プロジェクトマネージャー)と呼ばれるメンター社員のサポートにあると感じました。単純にサポートが「手厚い」というだけでは無く、報告の形式やそもそもの立ち位置など、学生によって有意義なものにするための工夫が随所に散りばめられている、参加価値が高いインターンだと感じました。

◎本選考への優遇

このインターンに参加すると、全員一律で本選考のGDが免除になるというかなり大きな優遇を受けることが出来ます。選考時期も一般学生と比較して早いスケジュールが組まれます。インターン中の取り組みの評価はそこまで持ち越されること無く、他社と比較すると一律の優遇度に近い印象がありました。

さらに、ウインターの時期に開催される1dayのインターンに選考無しで参加できる点もメリットと言えます。

しかしこれは、インターンに参加すれば(本来の)GDのフローまで自動的に進めるという意味では無く、インターン生の中でもES落ちしたというケースも報告されてはいます。

いずれにせよ、インターン選考でGD・面接が無いのにも関わらず、本選考でGDがカットになるというのは非常に優遇度が高い企業と言えるでしょう。

NTTファシリティーズ:優遇なし?「イベント」という名の選考に注意。

◎選考概要

【選考フロー】
[インターン]
GD→参加

[本選考]
ES+Webテスト→GD→個人面接(2回程度)→内定
【本選考ES】(19卒)
(1)当社を志望する理由と、当社でやりたいことを具体的に記入ください。(400字以内)

(2)あなたの性格を自己分析し、その特徴を学校生活(勉強)や課外活動での具体的経験に基づいて説明してください。(400字以内)

NTTファシリティーズのインターンでは、「プレイベント」と称して説明選考会の形でGDが課されます。(具体的に「GDを行う」ことは予告されませんでしたが、ここ2年は両方GDが課されました。)

唯一のフローであるGDでは、積極性が求められると考えます。この項目の筆者の場合は、議論をリードする力が認められインターン参加に繋がりました。また1次面接の前に採用担当の方と話した際に、本選考のGDでも同様の力を認められたことを伝えられました。

また、インターン当日においても積極的に発言する人が少なかったことから、積極的に議論をリードする姿勢が高く評価されると想定できます。(例えばデータやドコモと比較すると発言力に長けた学生が少なかったため、グループの中心的な立ち位置を確保するのはそれほど難しくない印象です。)

◎インターン内容

3日間のインターンで、1日目はNTTファシリティーズに関する説明・アイスブレイクを兼ねたポスター作り・翌日からのグループワークのためのインプットで、2・3日目がグループワークでした。グループワークはまちづくりを軸とした事業立案系のワークで、実在する地域を舞台としてNTTファシリティーズが実際に持っている技術を使って提案をする点が特徴的でした。

◎本選考への優遇

インターンの選考フローがGDのみということもあってか、インターン参加者と一般組で選考時期・選考フローで差も付きにくく、優遇はほぼないと考えられます。

19卒ではインターン参加者は広報活動解禁前に座談会に招待されました。しかし、1時間半で企業の説明+座談会という簡単なもので、これ以外に特に接触はなく、インターン後の接触機会の少なさからも本選考への優遇はほぼないと考えられます。

NTT都市開発:インターン選考のフローの多さと実務との"近さ"が特徴。

◎選考概要

【選考フロー】
[インターン]
ES→GD→個人面接→参加

[本選考]
ES→個人面接(3回程度)→内定
【インターンES】(19卒)
(1)あなたがNTT都市開発のインターンシップに参加したいと思う理由をご記入ください。(300文字以下)

(2)あなたがアピールしたいことを具体的な経験を交えてご記入ください。 (300文字以下)
【本選考ES】(19卒)
(1)当社を志望する理由と、当社で挑戦したいと考えていることを教えてください。 (400文字以内)

(2)学生時代に一番こだわりを持って取り組んだ経験を記述してください。 (200文字以内)

(3)好きなテーマを以下から選択し、そのテーマについて記述してください。 (200文字以内)

NTT都市開発のインターン選考ではGDと面接が両方課され、今回紹介する企業の中では最も突破すべきフローの数が多い企業となっています。特にGDが鬼門のようで、周囲の学生の多くがここで落とされていました。

また、そもそもの実施時期が2月ということもあり、GDや面接経験を積んでいる学生の割合も増えてきているため、何となくのデベロッパー志望の学生が受験しても全く勝負できずに終わることになるでしょう。

◎インターン内容

インターン参加者は、事業テーマごとに5つ程度の配属部署に分けられます。この部署はエントリーの段階で希望を出し、面接でも「なぜその部署を志望したか」について問われることになります。

内容自体はその部署のプロジェクトに関連したグループワークですが、大教室に多くの学生が詰め込まれる他社のインターンとは異なり、実際に社員が働いているフロアでワークを進めることになります。そのため、疑問点があればすぐに現場社員へ質問するなどして、常に実際の業務との繋がりを考えながら取り組める点が大きな特徴になっています。

実際に部署で関わる学生も各6名程度と非常に少ない中で多くの社員と交流をはかれるため、企業説明会や採用HPで得られるような情報のインプットに終始することなく、「デベロッパー業界で働くとはどういうことか」について現場視点で理解を深めることが出来ます。この点、充実したコンテンツが組み込まれたインターンだと他社と比較しても感じました。

◎本選考への優遇

内定直結には至らないものの、人数が少ないこともありインターン参加者には早期選考スケジュールが組まれています。インターンの段階でかなり絞り込まれるとは言え、本選考の採用人数も毎年30名程度とグループ10社では最も少ないため、自己分析等の精度はもう一段階高めておくべきでしょう。

NTTファイナンス:昨年度からGDが追加。基準不明の「招待枠」の存在あり

NTTグループの金融事業従事者として、ビリング・リース・カードなど幅広い事業を展開するNTTファイナンス

◎選考概要

【選考フロー】
[インターン]
ES+Webテスト→GD→参加
※招待枠あり

[本選考]
ES+(テストセンター)→(GD)→集団面接→個人面接(2回程度)→内定
【インターンES】(19卒)
(1)学生時代に注力したことをご記入ください。 (300字以内)

(2)今回のインターンシップで活かしたい自分の強みをご記入ください。 (150字以内)
【本選考ES】(19卒)
(1)ご自身の長所をご記入下さい。(30字以内)

(2)ご自身の短所をご記入下さい。(30字以内)

(3)志望動機をご記入ください。(200字以内)

(4)学生時代に注力したことをご記入ください。(400字以内)

NTTファイナンスでは19卒からインターン・本選考共にGDのフローが追加されました。

選考自体にこれと言った特徴はありませんが、上記フローに加え「招待」という形で実質的な選考が無いまま参加出来るというタームが一つ用意されていました。

本項目の筆者は大学近くのカフェで開催されていた交流会に参加したことが招待に寄与したようですが、そうで無くても招待案内が来た同じ大学の友人はおり、選考基準は全くの不明です。

企業と接点する機会を見つけたら参加してみると、選考なしでインターン参加の座を掴めるかもしれません。

◎インターン内容

3日間のインターンで、1日目がリース業界やNTTファイナンスの変遷に関するインプット中心、2・3日目がグループワークでした。グループワークの内容は「NTTファイナンスが取り組む海外新規事業を考える」という事業立案系のワークで、各班に1人メンターがつく以外は特に変わったことはありませんでした。

ワークの途中にグループファイナンス部門とグローバル部門の方の講演があり、各部門の理解を深めることができます。総じて「グループワークでリースについて知ってもらい、その他のコンテンツでNTTファイナンスを知ってもらう」という内容のインターンとまとめられます。

◎本選考への優遇

インターンに参加していると、一般組と比べて選考時期が1か月程度早くなることに加えてGDが免除され、かなり有利に働きます。また、インターン選考の際に提出したWebテスティングサービスの結果をそのまま使い回せ、実質テストセンターを受験する必要が無くなることもメリットと言えるでしょう。

インターン後の接触も多く、インターン中の取り組みについてフィードバックを受けるフィードバック面談や、現場で働く職員の方と1対1や1対2(学生2人)で会話することができる社員質問会に招待されます。また、説明会もインターン参加者限定のものに招待されます。

おまけ:「ホワイト企業だから」を軸とした"NTTローラー"はアリか?

ここまでの内容を総括すると、NTT主要10社では全体的にインターンに参加することで本選考で有利に働く企業が多いことがわかると思います

NTTグループを志望する学生には「ホワイト企業」という軸を設定している人も多く、「NTTグループ主要企業をひたすら受けてホワイト企業から内定を貰おう」という”NTTローラー”を実施する人も一定数いる気がしています。この姿勢には、良い面・悪い面両方があると考えています。

NTTローラーのメリット:「チームNTT」の自覚と事業領域の共通性

今回取り上げたようなグループ企業は、それぞれあくまで別の法人である以上、各企業はそれぞれにとっての利益を追求することになります。しかし一方で、社員の多くが自分の所属企業だけでなく、「NTTグループの」社員としての自覚を持ちながら業務に励んでいることも事実だと思っています。

実際、NTTコムウェアからNTTファイナンスへ異動した社員は冒頭で触れた記事で以下のように述べています。

この方曰く、グループへの貢献の仕方が変わっただけであり、他へ移ったとしても自分がグループの一員であることには変わりなく、逆に違った角度からに携わることができて働くうえでもプラスになったとのことでした。

例えばファイナンスの近年の代表的な取り組みであるおまとめ請求。ドコモの携帯・東西の固定電話・コミュニケーションズのインターネットなどの請求を一括化するビリングサービスですが、これはファイナンス自体の利益よりも、NTTグループ全体としての業務効率化・コスト削減に寄与した面が大きかったと言われています。
 
出向先であるコムウェアが多くを請け負うグループ内の取引は、コムウェアの売上=東西を始めとした他社のコストとなり、連結会計的には資産の移動に過ぎません。
 
それでも「意味がない」で片づけることなく、というグループを支えている自覚が多くの社員にはあると、これまで多くの方から話を伺い感じてきました。
 
こういった中、グループ内で多くの企業に目を向けることはグループを包括的に捉えることに繋がり、選考にプラスに働くことも多いと思っています。
 
また、近年グループでは多くの企業で””がキーワードになっており、事業内容も重なる点が多くなってきている印象があります。
 
例えば同じ「働き方改革」というキーワードを取ってみても、各社さまざまな切り口から近しい事例を展開していることが読み取れるでしょう。

このように、東西=固定電話・ドコモ=携帯電話のような完全な住み分けはなされず共通性が高まった昨今において、複数のグループ他社の選考を受けることは一定の効果を発揮すると言えるでしょう。

 NTTローラーの注意点:「ホワイト企業」の定義とリスク回避思考の甘さ

一方、「ホワイト企業」を軸に企業を選定する場合は、自分なりの”ホワイト”の定義についてしっかりと向き合っておくべきだと考えています。

例えば、「若手の意見でも筋が通っていれば採用される風通しの良い社風」をホワイト企業の条件とみなした場合、典型的な大企業で一社時代のベテラン層も抱えるグループ各社においては、それが満たされない可能性は十分あると思われます。
 
また、創業者樋口が取り上げていた記事の通り、「ホワイト企業に入りたい」という考え方の多くは「ブラック企業は嫌だ」というリスク回避的な思考に基づき、結果的にホワイト企業からの内定を勝ち取ることが出来ないケースに繋がりやすいという考え方も存在しています。


また、そもそもホワイト云々の待遇の話は企業から「与えられるもの」に過ぎず、「自社の利益に貢献できる人材」を選定する採用側からすれば、ホワイトな環境目当てでエントリーしてくる学生は好ましくは思わないでしょう。
 
ホワイトかどうかはあくまで自分の心の中の一つの軸として、採用側にも納得感を示せるような経験に紐づく筋の通った軸を設定しないと、結果として自らの満足のいく内定先を確保できない可能性が高まります。
 
両者より、「NTTローラーは選考上プラスに働く面も大きいが、『ホワイトそうだから』という一辺倒の考え方は、内定獲得を遠ざける」とまとめることが出来ます。是非、今後インターンや本選考でエントリーをする際の一つの参考にしていただければと思います。「ローラーは選考上プラスに働く面も大きいが、『ホワイトそうだから』という一辺倒の考え方は、内定獲得を遠ざける」 

最後に 

「就活は情報戦」という言葉をしばしば耳にしますが、今回の「本選考へ優遇があるか」といった話は今後のインターン選びにおいても特に重要な情報となります。
 
unistyleでは今後も就職活動生の皆さんに有益な情報を数多く提供していきますので、是非アンテナ高く活用してご自身の就職活動に役立てていただければと思います。

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「総合商社、辞めました。」76人の商社マンの転職キャリアを追う 「総合商社、辞めました。」76人の商社マンの転職キャリアを追う 2017年10月ごろ、unistyle創業者・樋口のツイートが話題になりました。三菱商事・三井物産・伊藤忠商事の上位3社を中心に、「新卒就職人気ランキング」の類では上位を独占している総合商社。近年は業界全体として好調をキープしており、2月初めにリリースされた2018年3月期・第3Q決算では、各社とも従来年度を大きく上回る純利益を稼ぎ出しています。参考:しかしその一方で、樋口のツイートにもあるとおり、一部の総合商社では20代の若手社員の離職率が高まっており、人材流出の加速が懸念されています。本記事のテーマは、「総合商社を退職したあとの転職キャリア」。■PE(プライベートエクイティ)ファンド■戦略系コンサルティングファーム■VC(ベンチャーキャピタル)■ベンチャー企業(役員クラスのみ対象)■スタートアップ起業以上の5つのキャリアへと転じた76名の「元・商社パーソン」を追うことで、「総合商社を退職した人材は、どこに転職しているのか」という論点を考察します。【index】■転職データのリサーチ(条件定義)■総合商社の離職率が「高い」は誤り■示唆①:年齢・実力次第で多様な転職キャリアがある■示唆②:各総合商社ごとに、転職傾向が異なる■最後に:総合商社の転職・離職をどう捉えるべきか▼なお、総合商社からファンドへ転職するケースに絞って考察した以下の記事も、多くの方にご覧いただいています。参考:転職データのリサーチunistyleでは「人気企業に新卒入社したあと、転職してたどり着くエリートキャリア」について理解を深めるため、■PE(プライベートエクイティ)ファンド■戦略系コンサルティングファーム■VC(ベンチャーキャピタル)■優良ベンチャー企業*以上の4つの集団に対象を限定し、これに該当する1,332名のビジネスエリートのキャリアを独自に調査し、データベースを作成。「一流転職市場のリアル」に迫りました。*各ベンチャー企業のなかでも役員クラスのポジションのみ対象、起業したケースも含む。また、株式未上場の場合、直近5年以内に1億円以上の資金調達を行っていることが選定条件。なお、全ての情報は有価証券報告書ないし企業HPから収集したものです。前提として:総合商社の離職率が「高い」は誤り本記事の冒頭でも述べたように、近年、一部の総合商社では若手の離職率が高まっており、各社の人事戦略上の懸念材料のひとつになりつつあるようです。ただし、総合商社の若手離職率はあくまで「これまでの水準と比較すると相対的に高まっている」というのが現状であり、「総合商社の離職率が高い」わけではないということには留意しておきましょう。そもそも、総合商社は離職率が低いことで知られる業界のひとつです。『就職四季報』2019年度版で開示されている「入社3年目までの離職率」は、伊藤忠商事6.7%、三井物産6.5%、住友商事2.7%。厚生労働省の統計によれば、新規大卒就職者の入社3年目までの離職率は平均32.2%ですから、これと比較すると総合商社の離職率が極めて低い水準にあることがわかります。以上のことを前提としたうえで、以下では実際のデータをもとに総合商社からの転職ルートについて考察します。示唆①:年齢・実力次第で多様な転職キャリアがあるunistyleがリサーチした5つのキャリア、■PE(プライベートエクイティ)ファンド■戦略系コンサルティングファーム■VC(ベンチャーキャピタル)■ベンチャー企業(役員クラスのみ対象)■スタートアップ起業のなかの総合商社出身者数*は、それぞれ以下のようになっています。*主要6社(三菱商事・伊藤忠商事・三井物産・住友商事・丸紅・双日)の合計。ただし、双日は前身の日商岩井・ニチメンも含む。5つのカテゴリすべてに一定数の「元・商社マン」が在籍していることが分かります。あくまで当人の実力次第ではあるものの、総合商社からほかの業界に転職する場合、それなりに幅広い選択肢が用意されていると言えそうです。ただし、年次が上がれば上がるほど転職市場価値は失われていくのも事実のようです。具体的には、新卒入社してから5年目(年齢では20代後半)前後までに決断しなければ、理想的なキャリアチェンジを実現するのは難しくなっていくと考えられます。さまざまな業界への転職ルートが開かれているのは事実ですが、それもあくまで「当人の実力と年齢しだい」という条件付きだということには留意すべきでしょう。参考:また、以下の2点も興味深いポイントです。(1)総合商社からベンチャー役員への転職も多い総合商社というブランド企業の名刺を捨て、ベンチャー企業へと転職していく層もかなり多いことが分かります。給料やブランド、安定感などに見切りをつけ、裁量の大きさやスピード感、自分の興味などを優先した決断だと考えられます。参考:また、彼らの多くはCFO(ChiefFinancialOfficer)などの専門的な知見が求められるポジションではなく、COO(ChiefOperationOfficer)や”ヒラ”の取締役・執行役員、あるいは海外拠点長など、特定の領域に特化していない「なんでも屋さん」的ポストに就いていることが多いようです。「」でも触れたように、総合商社の出身者の多くは一人で幅広い業務を担ってきたゼネラリストであるため、転職後も「なんでも屋さん」としての立ち回りを期待されていると考えられます。(2)総合商社から起業するケースも一定数見られる今回の調査対象(上場済みベンチャー+1億円以上の資金調達を経験したベンチャー)のうち、7社が総合商社出身者によって起業されたスタートアップでした。そもそも総合商社の業務の本質は「ビジネスをつくる」ということにあり、過去には総合商社発の社内ベンチャーが成功した事例もあります。SoupStockTokyo(三菱商事)やeGuarantee(伊藤忠商事)などが好例でしょう。参考:また、三井物産も社内スタートアップ制度を新設するなど、「起業家精神」の喚起に努めているように見えます。参考:とはいえ、こうした成功事例はいまだレアケースであり、総合商社は必ずしも「自分の思い描くビジネスを意のままにカタチにできる環境」ではありません。組織的な制約を受けずに自分自身のビジネスを展開すべく、独立・起業という選択肢を選ぶケースが見られるのは、いわば当然のことです。以下、今回の調査対象(1,332名のキャリア)のなかから、総合商社出身者が起業した事例を2つピックアップしておきます。【起業例】sansan・寺田親弘氏(三井物産出身)名刺管理サービス「sansan」「eight」を運営するsansan社は、三井物産出身の寺田氏によって立ち上げられました。三井物産・情報産業部門で経験を積んだのち、入社8年目にあたる2007年に同社を退職、sansan社を設立されています。1999年3月慶應義塾大学環境情報学部卒業1999年4月三井物産株式会社入社情報産業部門に配属2007年6月Sansan株式会社代表取締役就任参考:役員紹介sansan【起業例】reblue・岡田英之氏(伊藤忠商事出身)サーフィン動画を配信するサービス「NobodySurf」を運営するreblue社。2018年1月、約2.3億円の資金調達を実施したことが報じられた同社は、元・伊藤忠商事の岡田氏によって創業されました。前職の伊藤忠商事では情報産業部隊に所属し、うち6年間はポータルサイトを運営するexciteへ出向。そこでスマートフォンアプリ事業に従事したのち、2014年にはreblue社の立ち上げを決断されたようです。ご自身の趣味でもあるサーフィンを、伊藤忠商事での業務経験と結びつけて事業化している点で、非常に興味深い(そして、ロマンのある)ケースだと言えます。慶應義塾大学環境情報学部卒業2001年伊藤忠商事入社2009年エキサイト(excite)へ出向2014年reblue設立参考:世界中のクールなサーフィン動画を集めたアプリ「NobodySurf」、運営のreblueが2.3億円の調達(TechCrunch)「Passion×Tech」ビジネスの最前線(COMPASS)なお、総合商社を退職して起業したケースについては、以下の記事も参考にしてください。参考:また、以下の記事では、伊藤忠商事を退職して当サイトunistyleを立ち上げた樋口のストーリーが綴られています。参考:示唆②:各総合商社ごとに、転職傾向が異なるまた、上述の転職データを各総合商社ごとに見てみると、主要5社(三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅)にもそれぞれ転職傾向の違いが見えます。以下、このデータについて、2つのポイントに言及します。(1)業界上位のほうがエリート人材輩出数も多い今回の調査対象である5つの業界での在籍人数を各総合商社ごとに合計すると、三菱商事(25名)がトップ、これに三井物産(14名)、伊藤忠商事(14名)と続いており、住友商事(9名)、丸紅(3名)はそれぞれ少なくなっています。お気づきのとおり、この序列は現在の純利益ベースでの業界順位とピタリと一致しています。もちろん一概には言えませんが、この事実によって「業界上位の総合商社ほど、多くのエリート人材を輩出している」という仮説が説得力をもつことになるでしょう。(2)三菱商事はPE・VCへの転職に強い三菱商事は、PE(11名)とVC(5名)にひときわ多くの転職者を出しており、投資ファンドへの転職実績においては三井物産・伊藤忠商事と一線を画していると言えます。この点については、以下の記事にて詳細に考察しています。ぜひこちらも併せてご覧ください。参考:最後に:総合商社からの転職・離職をどう捉えるべきか本記事では、unistyleが独自に実施した転職リサーチの結果をもとに、以下の2つのポイントについて考察しました。①総合商社には、年齢・実力次第で多様な転職キャリアがある総合商社は、調査対象とした5つの業界にそれぞれ一定の転職者を輩出しており、転職にあたっては比較的幅広い選択肢が用意されていると考えられる。ただし、転職市場での価値はあくまで各個人の実力・年齢によって大きく変動しうる。②各総合商社ごとに、転職傾向が異なる5つの対象業界への転職者数は各総合商社ごとに異なっており、その輩出人数の序列は現在の業界順位と一致している。また、「三菱商事が投資ファンドへの転職に強い」等、各総合商社ごとに転職傾向がやや異なっている。総合商社から転職すること、そしてその転職者が増加傾向にあることを、私たちはどう考えるべきでしょうか。「総合商社の業務が、若手社員にとって魅力的でなくなっている」「配属リスクなどの組織体質が、不満の要因になっている」などとネガティヴに解釈することもできる一方、「総合商社はチャレンジングかつ優秀な学生を採用できている」「雇用の流動性が高まり、各個人が自分なりの幸福なキャリアを追求できている」などとも捉えることができます。いずれにせよ、皆さんが「新卒カード」を使えるのはたった一度きり。目先の承認欲求や憧れだけで就職活動を進めるのではなく、長期的なキャリアビジョンやライフプランをしっかりと見据えたうえで、あなた自身が本当に納得のいく(≒将来、あなた自信が幸福になれる)ファーストキャリアを選びましょう。総合商社業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介unistyleでは業界別の就活用LINEオープンチャットを運営しており、数多くの就活生が匿名で就活に関する情報交換をしています。実際に総合商社志望者向けのグループでも、各社の選考に関するトークが活発に交わされています。下記の画像をクリックすることで参加用ページに飛び、ニックネームとプロフィール画像を登録するだけで参加することができますので、興味のある方はぜひご参加ください。▼総合商社のコラム記事はこちらから■■▼総合商社の選考対策はこちらから■■■■■ 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大林組・住友商事社員のOB訪問セクハラ。就活生が被害を未然に防ぐためには 大林組・住友商事社員のOB訪問セクハラ。就活生が被害を未然に防ぐためには OB訪問という名目で大林組と住友商事の社員が就活生にセクハラ行為を行ったという報道が連日メディアに取り上げられています。OB訪問でセクハラ行為が起こることはあってはならないことです。しかし、絶対に起きないとも言い切れないのが現実です。unistyleは志望企業の社員という立場を利用したセクハラ行為はあってはならないことだと考えており、少しでも就活生の皆さんに対策法を知ってもらいたいと思い、本記事を執筆するに至りました。今後の自分を守るためにも、ぜひとも本記事を読んで頂きたいです。本記事のコンテンツ・大林組と住友商事の社員が起こした事件・なぜこのようなことが起こるのか・事前に防ぐ方法・最後に大林組と住友商事の社員が起こした事件2019年3月時点で報道された2件の大手企業の社員によるセクハラ被害の概要です。大林組ゼネコン大手の大林組の社員が女子大生を自宅に呼び、襲いかかってわいせつ行為に及びました。こちらの社員は強制わいせつ容疑で逮捕されました。(不起訴処分)事の経緯を軽く説明していきたいと思います。まず、こちらの社員と女子大生はOB訪問のアプリを通じて知り合います。アプリは「VisitsOB」を使用していました。こちらの「VisitsOB」ですが、活用している方も多くいるかと思います。当アプリは社会人が企業から「公認」を受けて始めていることが多いです。とはいえ、そうでないボランティア扱いの方もいます。今回の大林組の社員も企業公認ではないボランティア扱いの社員だったそうです。参考:【実際に使ってみた】Matcher・VisitsOB|ビズリーチ・キャンパス|OB訪問アプリって実際どうなの?OB訪問をする際に使う可能性の高いアプリを実際に使ってみた上で解説しています。自分が何を求めてOB訪問をするかによってアプリを使い分けるといいでしょう。そして二人は就活相談を名目に会うことになりました。場所は喫茶店。そこで話をしていると、社員の方が「パソコンで資料を見せながら説明したいから事務所に来てほしい」と言ったそうです。そして女子大生を連れ出し、事務所と偽って自宅に呼び出し、わいせつ行為に及んだとされています。参考:OB訪問の女子大学生にわいせつ容疑大林組の社員逮捕住友商事五大商社のうちの一つである住友商事の元社員の方が女子大生に性的暴行を加え、準強制性交と窃盗などの疑いで逮捕されました。本事件は、OB訪問を行う場所が居酒屋となっていました。場所的にお酒を飲むことは間違いないです。そこで社員の方が女子大生に一気飲みを強要。泥酔させて、女子大生が予約していたホテルの部屋に送り届けて部屋のカードキーを盗み、いったん立ち去った後、このキーを使って部屋に侵入し、性的暴行に及んだと言われています。ちなみに居酒屋にはもう一人男性がいて、性的暴行には関与していないとのことですが、計画的な犯行の可能性もあります。参考:住友商事元社員を逮捕OB訪問の大学生に性的暴行容疑現時点で判明しているのはこの2件ですが、実際には発覚していないだけでもっと多くの類似の事件が起きていると考えられます。BusinessInsiderJapanの調査によると、約5割の学生が就職活動においてセクハラを受けたことがあると回答しています。その回答を見ると、様々な手口でセクハラ行為が行われていることが分かります。以下の二つの記事には様々な事例が載っています。起きた事件以外にも、様々なセクハラ行為が起きているということをしっかりと認識していただきたいです。セクハラ行為の手口を知っておくことで、対策もしやすくなります。参考:OB訪問で自宅や個室で性行為強要、2人に1人の学生が就活セクハラ被害に。「選考有利」ちらつかせ深刻化する就活セクハラ。OB訪問や泊まり込みインターンが温床に【就活2019】なぜこのようなことが起こるのかでは、なぜこのようなことが起こるのか。最も大きな理由は、志望企業の社員という立場を利用することによって、「選考で不利になるかもしれない」と考える就活生が断りづらくなるためでしょう。OB訪問をする学生はその企業にかなり興味を持っており、内定を獲得する確率を少しでも上げるためにOB訪問を活用しています。そのような場合、OB訪問をする社員は絶対的な存在となります。そのため、無意識にフィルターがかかってしまい、「この人の言うことは正しい」や「この人の言うことは守らなければ選考が不利になるかもしれない」という考えに陥ることになります。そんな就活生の不安につけこみ「選考通るようにするから。」や「拒否したらわかってるよね。(選考を通過させない)」などと発言されれば、嫌でも断れないケースがありえます。就活生の皆さんに理解していただきたいのは、このような発言をする方はそもそも採用権限がないため、断っても何も問題はありません。(あえて断言していますが)採用権限を持った社会人がそのような発言をする可能性はあります。ただ、そもそもそのような会社は入社後も同じような被害に遭う可能性があるため、入社をおすすめしません。参考:私が大手金融機関をアルハラパワハラセクハラで辞めた話。こちらの記事では、大手金融機関に就職するも、上司からのハラスメントによって辞職した方が実際に起った事件を解説しています。未だにハラスメントが起こることや、上司の処罰がされないという生々しい現実が書かれています。また、立て続けにOB訪問によるセクハラ事件が起きているため、真っ当な企業であれば、夜にOB訪問を受けないようにするなど対策を講じているはずです。事前に防ぐ方法そもそも事件は未然に防げなかったのでしょうか。そんなことはないと思います。根が真面目で就活を頑張ろうとしている就活生ほど、社会人の思うがままになっている可能性が高いです。今回のようなセクハラ被害が起きてからでは遅いため、就活生の皆さんには対策法を知っておいて頂きたいです。「OB訪問をしないこと」が最も有効な対策になり得ますが、unistyleとしては目的次第で就活生にとってOB訪問は価値あるものだと思っています。そのため、OB訪問をする際にできるセクハラ対策をまとめました。参考:OB訪問やり方大全!OB訪問の目的から時期・質問内容まで徹底解説こちらの記事では、OB訪問のやり方や目的、質問内容の解説をしています。実のあるOB訪問を行うためにも、是非参考にして下さい。夜のアポを取らない、お酒を避けるセクハラ被害は夜のアポやお酒を飲んだ後が最も起こりやすいです。社会人が忙しくて夜を指定してくることもあるかと思いますが、避けるのがベストです。昼の予定を組む、もしくは他の人を探しましょう。どうしても夜になってしまった場合、友達に迎えに来てもらうもしくは友人との予定を作っておくといいでしょうかと思います。次の予定が無いのが一番危険だからです。また、お酒に関しては、夜のアポを取らない限り回避できるでしょう。昼からお酒を飲もうという方がいたら「この後予定があるため飲めません」や「薬を飲んでいるので飲めません」と伝えましょう。(いないとは思いますが。)録音録音は何かが起きた時に証拠となります。ボイスレコーダーやスマホの録音機能などを活用するといいでしょう。その際には、「後で話を聞き直したいので、録音させて頂いてもよろしいでしょうか?」と断りを入れてください。そのような理由であれば、社会人も断る理由がないでしょう。場所替えをしない店を変えることによって、話の趣旨が変わったり、お酒を飲むことに繋がるかもしれないからです。社会人の方と話しているうちに、予定の関係にもよりますが、別の場所で話そうとなるかもしれません。ある程度会話も弾み、「この人なら信頼できる」という気持ちから対策を怠って事件が起きてしまう可能性があります。カフェなど必ず安心できる場所でOB訪問をしましょう。プライベートな情報はシャットアウト(居住地、恋愛関係など)そもそもOB訪問という就活に関した情報を聞く場で、プライベートに関する質問や会話がされることがそもそもおかしいです。居住地ですが、実家暮らしならまだ大丈夫ですが、一人暮らしやホテルに泊まっている場合には言わないほうがいいです。何かしら理由をつけて訪れようとしてくる場合があるからです。身を守るためにうまく話をかわしましょう。(実家暮らしと言うなど)また、恋愛関係の話もシャットアウトするべきです。彼氏の有無やタイプなどを聞いてくることもあるかもしれませんが、とにかく話を切り替えましょう。恋愛に興味がないもしくは好きな人にしか興味がないと思わせることが大事です。少しでも隙を見せると、簡単に付け込まれます。参考:女子就活生OB訪問のススメこちらの記事でもOB訪問の対策法が解説されています。読みやすい文章で書かれているので、ぜひ参考にして下さい。最後にここまでOB訪問について解説してきましたが、unistyleはしっかりとした目的意識を持って行うOB訪問は就活において必要だと考えています。今回解説した対策を徹底すれば、未然に事件を防ぐことが出来ます。また、忘れないでほしいのが、OB訪問を受け入れてくれる社員の方々は悪い人ばかりではないということです。本記事で解説した対策をしても被害に遭ってしまったり、過去に少しでも辛い経験をしたことがある場合は、自分一人で抱え込まず、周りに相談することを躊躇わないでいただきたいです。最後に、改めて伝えます。「選考を有利にするから」「断ったら選考で不利になる」という社会人の言葉は絶対に信じないでください。参考:OB訪問やり方大全!OB訪問の目的から時期・質問内容まで徹底解説徹底解説!OB訪問のやり方・流れ・メリット【実際に使ってみた】Matcher・VisitsOB|ビズリーチ・キャンパス|OB訪問アプリって実際どうなの?OB訪問の極意|総合商社の社員100人にOB訪問して内定したマーチ生が伝授!総合商社のOB訪問は「依頼する」から「呼び出される」へ?選考解禁前に評価される学生たちこれから総合商社のOB訪問を行う人が持つべき心構え総合商社のOB訪問でする質問の考え方 19,967 views
【総合商社の魅力とは?】商社マンに嫌われる浅はかな志望動機 【総合商社の魅力とは?】商社マンに嫌われる浅はかな志望動機 皆さんこんにちは。19卒で早稲田大学に在学中の大学4年生です。本記事では、僕の先輩がOB訪問した際に現役商社マンから聞いた興味深い話を切り口に、商社マンが嫌う志望動機、また受かる志望動機について解説していきます。本記事のコンテンツ・商社マンに嫌われる浅はかな志望動機・商社に受かる志望動機にするためには・三菱商事社員が語った、総合商社の本当の魅力・最後に・総合商社業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介・総合商社内定者の志望動機例商社マンに嫌われる浅はかな志望動機僕は就活中に様々な業種・業界にエントリーしましたが、総合商社もその志望業界の1つでした。総合商社と言えば難関大学に在籍する多くの学生が第1志望に掲げる就活生の「憧れ」ともいえる業界であると思うのですが、必然その倍率・難易度も非常に高く、内定までに多くの関門をくぐり抜けなければなりません。特に「志望動機」で悩む学生も多くいるのではないでしょうか。数千、数万もの学生と如何に差別化するか、他業界・他企業との比較はどうするか様々な苦慮点があると思います。参考:→様々な外部サイトから総合商社志望者に役立つ取材記事をまとめました。各社の実態や求める人材について述べられていますので是非参考にしてみて下さい。商社といえば、大規模な仕事や、世界を繋ぐような業務が思い付くでしょう。それに憧れて志望している人も多いのではないでしょうか。実際に、僕の周りで特によく見る志望理由は以下の3つです。海外で働きたい大きな規模のことがしたいエネルギーやインフラなど、無くてはならないものを扱いたいこのような志望理由について、私の先輩がOB訪問した商社マンの方は笑いながらこのように語っていたといいます。「こういう浅い志望理由は当社の社員も聞き飽きている。」「こんな浅いことしか考えずに受けてくる人は全員落ちてるはずだよ。」「少なくとも私の同期には、こんな浅い人は一人も居ないんじゃないかな。」正直、この話を最初聞いた時非常にドキッとしました。何故なら僕も上記のような志望理由を商社に抱いていたからです。しかし、よくよく考えてみると実際のところ、上の志望動機は浅はかでツッコミどころが満載だなと感じました。なお、商社業界を志望している就活生には就職エージェントneoがおすすめです。アドバイザーから自分の就活の軸に合った企業選びを手伝ってもらえるだけでなく、その企業のエントリーシートや面接といった選考対策のサポートを受けることができます。少しでも興味のあるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。(1)海外で働きたい●何のために海外で働きたいと思っているのでしょうか?その理由は説明できますか?●海外で働きたいのなら、海外に製品を輸出しているメーカー等でも良いのではないでしょうか?そもそも、殆どの会社で海外勤務は可能ではないでしょうか?(2)大きな規模のことがしたい●そもそも【規模が大きい】とはどういうことなのか考えてありますか?売上高ですか?顧客の人数でしょうか?●また規模が大きければ何でも良いのなら、他の大企業でも出来るのではないか?(3)エネルギーや、インフラなど、無くてはならないものを扱いたい●エネルギー業界の企業や、インフラ業界ではダメなのでしょうか?●なぜそれらではなく、商社を志望するのか、説明できますか?選考にて(上のように)面接官にツッコまれることは多々あります。ツッコまれた際に、上手く回答できる方もいるでしょうが、ほとんどの方は上手く回答することはできないはずです。更に実際は、ツッコまれずに「また浅い志望動機か」と思われ、深堀されずに終わってしまう場合も多々あるようです。受ける就活生が多く高倍率になってしまっている商社では仕方のないことでもあります。そうなると、浅い志望動機を語ってしまったほとんどの場合、不合格になってしまうでしょう。それを回避するためには「私が入社を志望する会社は、商社ではなくてはならないのだ!」とアピールできるような、強い志望動機を持っていなければならない事が分かります。商社に受かる志望動機にするためにはよくある志望動機が浅はかだと思われてしまい、良い印象を与えないということが分かりました。それでは、どのような志望動機が商社マンにウケるのでしょうか?どのような志望動機を持っている人が入社しているのでしょうか?(1)海外で働きたい●具体的に、海外で何をしたいのか考えましょう。海外で働くことが目的になっていませんか?●今日、殆どの会社で海外勤務の機会は設けられています。その上で何故商社というフィールドで海外勤務したいのか回答出来るようにしましょう。例えば、総合商社において海外で働く事と、グローバルメーカーにおいて海外で働く事との違いなどを把握した上で考える必要があります。参考:「グローバルに働きたい」多くの就活生がこの言葉を口にしますが、一口に「グローバル」といっても様々な働き方があり、それに適した業界・企業があります。本記事では主に3つの観点から「グローバルに働く」事について解説しています。本記事を参考に自分にあった働き方を見つけて頂けたら幸いです。参考:「日本のプレゼンスを高めたい」海外留学や海外居住を経験した学生の多くはこの想いを抱くのではないでしょうか。総合商社志望者によく聞くこのフレーズですが、それを実現出来るのは何も商社だけではありません。本記事では日本と世界の架け橋になれる、日本の発展に貢献する事の出来る4業界について解説しています。(2)大きな規模の仕事がしたい●大きな規模の定義を明確にしましょう。売上高、影響力など、観点はたくさんあります。・大きな規模とは何をもって「大きな規模」と言うのか?・どれくらいの年次の時に大きな規模の仕事がしたいのか?(若い頃からなのか、もしくは30〜40代の頃なのか)・そもそも何故「大きな規模」の仕事をしたいと思うのか?何故「大きな規模」でなくてはならないのか?などの質問に対して答えられるようにしておきましょう。●また他業界の大手企業でも、「大きな規模」の仕事は行えるはずです。その中でも商社を志望する理由について、はっきりさせる必要があるでしょう。(3)エネルギーや、インフラなど、無くてはならないものを扱いたい●エネルギー業界やインフラ業界の企業ではなく、なぜ商社を選んだのかについて語れるようになる必要があります。「(商社で)エネルギーを扱いたい」と言う志望動機を語る人も多くいるようですが、それだけの場合、面接官にエネルギー業界の企業に就職することをオススメされて終わりになってしまうのではないでしょうか。参考:実際に総合商社とエネルギー業界を天秤にかけた学生のインタビュー記事です。参考:エネルギー業界のトップ企業、国際石油開発帝石(INPEX)の魅力を解説しています。上記3点に共通する重要事項として何故商社でなくてはならないのか?という事について深く考えておかなければなりません。そのためにも業界比較や同業他社比較を行い、明確な回答を用意する必要があるでしょう。参考:「何故ウチじゃなきゃダメなの?」この質問に多くの就活生が頭を悩まさせられているのではないでしょうか?本記事では基本的な志望動機の書き方からこの質問に明確に回答出来る3つのアプローチを解説しています。参考:本記事でも述べたように「他の業界じゃダメなの?」とツッコまれる志望動機は浅はかな志望動機と捉えられがちです。それを回避するためには正しい業界比較を行う必要があります。本記事では参考:「志望動機の書き方が分からない」就活生なら一度は思ったことがあるのではないでしょうか。本記事では受かる志望動機のフレームワークから盛り込むべき6つのポイントまで徹底解説しています。三菱商事社員が語った、総合商社の魅力前項で、浅はかな志望動機にならないための示唆のようなものは提示出来たかと思います。しかし、それだけでは具体的に考えが上手くまとまらない人もいるかと思います。OB訪問した商社マンの方に彼なりの商社の「魅力」について2点語っていただきましたので、以下に掲載します。是非参考にしてみてください。ビジネスチャンスがあると感じたら、すぐに自由に提案し動ける環境が整っている。メーカーなどの他業界と異なり、商品や地域などに縛られることがない。自身の行動力と提案・企画力で自由に動く事ができる。何もないところから新たに事業を立ち上げるところに仕事のやりがいが詰まっている。1つの製品について高い専門性を持ち、”川上から川下まで”一つの業界のビジネスを俯瞰して動ける。商品に縛られない一方で、1つのモノについて高い専門性を持つ事が出来ます。だが、これについてはメーカーも同じです。その中で商社は、川上から川下まで一つの業界のビジネスを俯瞰し、自由に企画し行動できます。この点がメーカー等と大きく異なっている点で、差別化できている魅力であると考えている。上記が、現役商社マンが語った商社の「魅力」です。人によって、どこに魅力を感じるかは違いますので是非参考にした上で自分なりの志望動機を改めて考えてみてください。最後に本記事でも挙げたように「海外で働ける」「大規模な仕事が出来る」といったところに魅力を感じ、多くの就活生が総合商社を第一志望に掲げています。しかし、その反面総合商社の表面的な魅力のみに魅せられた就活生に対して企業側は辟易している事も本記事から分かります。総合商社は華やかな面が強調される一方、下記記事でも取り上げているように「背番号制」と呼ばれる配属リスクなど人によっては様々な懸念点があるでしょう。参考:「ラーメンからミサイルまで」というキャッチフレーズ通り、幅広い商材を扱える総合商社。しかし、その一方「背番号制」とも呼ばれる配属リスクも存在しています。総合商社志望者の多くはこの配属リスクを気になるのではないでしょうか。本記事ではこの配属リスクについて徹底解説しています。参考:近年転職市場が活発化する中、総合商社から転職、起業する方も多数います。本記事では三菱商事から小規模ベンチャー企業へ転職した方の転職理由や転職の実態をインタビューしています。そういったリスクも飲み込んだ上で「総合商社だからこそ」の志望動機を語れる人材を企業は欲しているのではないでしょうか。本記事が総合商社を志望する就活生の一助になれば幸いです。下記の記事では総合商社の志望動機をパターン別に解説していますのでそちらも併せて是非ご覧下さい。参考:本記事では総合商社志望者によく見られる志望動機5パターンを解説しています。各志望動機毎に併願すべき業界のメリット・デメリットや根拠となるであろう経験内容を提示しています。総合商社志望者の方は是非御一読下さい。総合商社業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介unistyleでは業界別の就活用LINEオープンチャットを運営しており、数多くの就活生が匿名で就活に関する情報交換をしています。実際に総合商社志望者向けのグループでも、各社の選考に関するトークが活発に交わされています。下記の画像をクリックすることで参加用ページに飛び、ニックネームとプロフィール画像を登録するだけで参加することができますので、興味のある方はぜひご参加ください。総合商社内定者の志望動機例総合商社の志望動機のイメージをより掴んでいただくために、三菱商事内定者・三井物産内定者のエントリーシート(ES)をそれぞれ掲載しました。志望動機を作成する際の参考にしていただければと思います。三菱商事で挑戦したいこと、実現したい夢について教えてください。その際、特に興味のある分野や事業があれば、具体的に触れていただいても構いません。(250字以内)日本の看板を背負って世界中の人々の生活を豊かにし、日本に対する世界の信頼も支えられるような仕事がしたい。留学中に東南アジアの目まぐるしい成長を体感し、自分も成長を支えたいと思ったこと、旅行中日本人として各国で温かく迎え入れられる度に、日本への信頼の大きさを実感したことから、この夢を抱いた。信頼を特に大切にする三菱商事でこそ、成し遂げたい夢である。中でも、カンボジア旅行中に途上国の選択肢の無い生活の貧しさを知ってから、途上国の生活を根源的に豊かにできるインフラビジネスに携わりたいと考えている。参考:【内定】エントリーシートこの方は本記事でも取り上げた(3)「エネルギーやインフラなど無くてはならないものを扱いたい」という志望動機を述べています。根拠として東南アジアへの留学経験を挙げており、自身の経験に基づいた夢であると示せているため企業側にも納得感を抱かせる事が出来るでしょう。しかし、本記事でも挙げた懸念点である「エネルギー業界やインフラ業界でなく総合商社でなくてはいけない理由」が明確には示されていません。文字数の関係上、仕方ありませんが面接の場ではしっかり回答出来るようにする必要があるでしょう。三井物産を志望する理由を記述して下さい。(150文字以内)カナダの服飾店でアルバイトをした経験から、異なる価値観を持つ人と信頼関係を築き、目標を目指すことに魅力を感じ、世界の舞台で目標に挑戦し続ける総合商社を志望している。また、貴社の社員を見て、仕事への「誇りと使命感」を感じ、そのような方と切磋琢磨しながら、仕事をしたいと感じたため、貴社を志望している。参考:【内定】エントリーシートこの方も海外での経験を根っこに志望動機を作り上げています。しかし、この方は「したい事がある」から総合商社を志望した上記の内定者とは違い「出来る事がある」から総合商社を志望しています。この志望動機は「」の(2)価値観の異なる様々なメンバーと一つの目標を達成したいに当てはまっています。海外をビジネスの主戦場とする総合商社では当然言語や宗教などが異なる人々だけではなく、現地の民間企業や公共機関、政府など様々な立場の人々と働く事になるでしょう。そのため、この志望動機は的を得て良い志望動機であると言えます。この方のように自身の強みを根拠に志望動機を述べるアプローチもありますので是非参考にしてみて下さい。 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黒無地リクルートスーツはいつから?|ミニスカに肩パッドの時代も 黒無地リクルートスーツはいつから?|ミニスカに肩パッドの時代も 現在の就活スタイルと言えば、黒のスーツが主流となっています。先日話題になったパンテーンのプロモーションでもあるように、就活生のほとんどが見分けが付かないほど同じスタイルで就活に臨んでいます。この異様ともいえる光景はいつから日本の「当たり前」になってしまったのでしょうか。今回は各年代の就活スタイルの違いをご紹介します。パンテーンのプロモーション19卒の内定式が多く行われる10月1日を前に、外資系消費財メーカーP&Gのヘアケア製品ブランド、パンテーンが現代の就活スタイルに疑問を呈する広告を出し、SNSを中心に話題になりました。就活の髪型どうあるべき?#1000人の就活生のホンネから見えてきたのは、就活ヘアに対する息苦しさ。今日をきっかけにひっつめ髪をほどいた就職活動がこの国の当たり前になりますように#就活をもっと自由に#HairWeGo#内定式https://t.co/NTv2xxO4oapic.twitter.com/nYHlT8vZMu—パンテーン(@PanteneJapan)2018年9月30日【関連記事】そもそも、就活スタイルはいつから今のような形になったのでしょうか。時代ごとの変遷を追いながら解説していきます。なぜ就活スタイルは真っ黒になってしまったのか現在の黒無地のリクルートスーツが登場したのは2001年、2年後の2003年には定着したと言われています。しかし、このスタイルが登場するまでには意外なリクルートスーツの変遷がありました。1980年代の特徴:個性を前面主張・高度経済成長期を経て、どこの企業も人材不足・就活生にとって売り手市場・リクルートスーツは個性的で様々なデザイン繁栄の時代であったこと、売り手市場でわざわざ就活のための服を用意していなかったことがこのトレンドを生んだと考えられます。@retoro_modeバブル時代のOL。pic.twitter.com/vZZM72GJG8—JITO(@jijijito)2016年8月12日参考:80年代-00年代『JJ』におけるリクルートスーツの変遷1990年代の特徴:好景気の名残のひざ上スカートとたくましさの肩パッド・バブル最高潮から崩壊までの激動の時代・就職氷河期到来(1993年~)・バブルの余韻と崩壊後に求められるたくましさが印象的なスタイルが主流にバブルの最高潮の影響でひざ上になったスカートと就活氷河期を戦い抜くたくましさを印象付ける肩パッドが印象的なスタイルです。2000年代の特徴:周囲に埋もれる守りの姿勢がスタイルにも表れる・「失われた20年」といわれる長い不況の真っ只中・上がる就職倍率・「周りと違う見え方をしたくない」学生の増加パンツスタイルの登場、グレーやベージュなどの落ち着いた色味が主流になっていきます。2010年代:黒無地のスーツスタイルが定着・最悪の時期を脱し、回復傾向に・ナビが主流化、マス採用がトレンド・学生らしい清潔感や好感度が重視される現在のスタイルが定着し、就活メイクの講座が開かれるなど、就活生の容姿に統一感がうまれていきます。考察とまとめリクルートスーツの変遷は、経済状況に大きく影響を受けていることが分かります。その中で求職者視点と企業視点の二つの側面があると考えられます。求職者視点●好景気:人手不足で売り手市場となるため、求職者が自分自身の働くスタイルの理想を求めて会社を選ぶことができる●不況時:求人倍率も下がり、厳しく基準を設けた採用活動が行われるため、服装で悪目立ちするのは避けたいという心理になる企業視点●好景気:人手不足のため、採用基準はそこまで厳しく設定せず、戦力になりそうであれば積極的に採用する●不況時:企業が求める人材像は厳しく設定し、企業の色に染めやすいいわゆる「優等生」を求める不況が長く続いたこと、終焉後もバブル崩壊前の勢いには戻れない状況が、現在のスタイルを完全に定着させた要因と考えられます。売り手市場とはいえ、就活生は無難な守りのスタイルで臨んでしまうのでしょう。冒頭で取り上げたパンテーンのプロモーションでは、就活生のホンネとして以下のようなコメントを取り上げています。「御社で働きたかったから、似合わないひっつめ髪をしていました。」「自分だけ浮くのはいやなので合わせていました。」就活生の多くが企業や周囲に合わせて自分の個性を偽った経験があると答えています。この15年近く当たり前になっていたスタイルに疑問を呈すプロモーションが話題になっているということからも、以前のような個性重視の就活スタイルが再び主流になる日も近いかもしれません。近年では企業によって服装指定のルールも変化しつつあります。時代や自分の価値観に合わせたスタイルを選択していきましょう。 12,955 views

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