エントリーシート(ES)郵送時の封筒の選び方・書き方-図解を用いて解説-

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最終更新日:2023年10月19日

エントリーシート(ES)郵送時の封筒の選び方・書き方-図解を用いて解説-

「エントリーシートの郵送に必要なものは?」

「封筒は何色が適切なのか?」

就活生の皆さんはこれらの疑問に正しく答えられるでしょうか。

昨今はWebでのエントリーシート提出が主流になりつつありますが、エントリーシートの郵送を指定する企業も一定数存在します。

志望企業からエントリーシートの郵送を求められた際、志望度の高さやマナーの有無を示すためにもエントリーシートの郵送方法について詳しく理解しておくことは重要です。

そこで本記事では、エントリーシートを郵送する際の封筒の選び方や書き方、実際の郵送方法などを図解を用いて解説します。

本選考とインターンの締め切り情報

エントリーシート(ES)を郵送する際に準備するもの

エントリーシート郵送時に準備するもの

ここではエントリーシートを郵送する際に必要となるものを紹介します。

採用担当者は郵送されてくる書類から就活生のマナーもチェックしています。採用担当者に好印象を与えるためにも必要なものを把握し丁寧に郵送するようにしましょう。

本記事ではエントリーシートを郵送する際の準備物として以下の4つを紹介します。

  • A4サイズで白色の封筒
  • 送付状
  • 油性のボールペン・マジックペン
  • A4の書類が入るクリアファイル

A4サイズで白色の封筒

まずは封筒です。封筒はA4サイズで白色の封筒を選ぶようにしましょう。

理由としてビジネス上では「事務手続きは茶封筒」、「対外的な正式なやり取りは白封筒」というマナーがあるからです。

封筒のサイズに関してはA4サイズの紙を折らずに余裕を持って封入することができる角二号をお勧めします。

またエントリーシート(ES)や履歴書には個人情報が記載されているので、中身が透けないよう透過防止加工がされているものを選んだ方がよいでしょう。

送付状

次に送付状です。送付状は封筒に同封されている書類、内容物について記載した書類です。

企業によっては「送付状は不要」と指定される場合もありますが、特に指定のない場合はエントリーシートと共に送付状も同封するようにしましょう。

また、郵送する際には封筒の中身をすぐに確認できるよう、後述するクリアファイルに送付状がエントリーシートの上に来るように同封しましょう。

送付状の図解については本記事の後半でも紹介していますので、参考の上作成してみてください。

油性のボールペン・マジックペン

エントリーシートを郵送する際に必要なもの3つ目は油性のボールペンとマジックペンです。

ボールペンはエントリーシートを記入するため、マジックペンは封筒に必要な情報を記入するために必要です。

字を消せるタイプのボールペンもありますが、書いた内容が消えてしまう恐れがあるため油性のボールペンを使用するようにしましょう。

マジックペンの用意は必須ではないですが、ボールペンよりもはっきりと文字が書けるため封筒に書く際にはマジックペンやサインペンを用いると良いでしょう。

「封筒に書く際もボールペンが良い」という方は、通常のボールペンよりも太くはっきりとした文字が書けるよう、1.6mmなど太めのボールペンを使用するようにしましょう。

A4サイズの書類が入るクリアファイル

最後に必要なものはクリアファイルです。

クリアファイルは雨により郵送中にエントリーシートが濡れてしまうリスクを抑えることができるだけでなく、採用担当者に対して丁寧な印象を与えられるため、すべての書類をクリアファイルに入れた状態で郵送するようにしましょう。

クリアファイルはA4サイズで無色透明のものを選ぶのがおすすめです。

またクリアファイルは送付状と同様に企業によっては「不要」と指示がある場合があるので、確認しておくようにしましょう。

エントリーシート(ES)郵送時の封筒の書き方【表面】

エントリーシート郵送時の封筒表面の書き方

ここからはエントリーシート郵送時に使用する「封筒の書き方」を解説します。

本記事では図解を用いて解説しているため、是非参考にしてみてください。

以下ではまず封筒の「表面」の書き方について解説します。

封筒の書き方【表面】の図解

まずは封筒の図解をご覧ください。

なおこちらでは縦書きですが、中の書類が横書きであれば宛名も横書きに合わせるとよいでしょう。書く内容は変わりません。

【表】
封筒の書き方【表面】

​​​​​​※赤線と番号は実際の封筒には記入しないください​

ここからは上記の図解で記されている3つのポイントからエントリーシート郵送時の封筒の書き方(表面)について解説します。

封筒(表面)を書く際のポイント

(1)住所は正式名称で書く

 

(2)宛名を書く際は「敬称」に注意

 

(3)左下に赤字で「応募書類在中」の文言を書く

封筒の書き方【表面】(1)住所は正式名称で書く

封筒の表面を書く際のポイント1つ目は「住所を正式名称で書くこと」です。

企業に指定された郵便番号は上部、住所は基本的に右側に記載します。その際都道府県名やビル名などを省略せず正式名称で記載するようにしましょう。

ハイフンは用いず、「丁目」「番」「号」などを用いることも重要です。

また企業名についても(株)と省略するのではなく、「株式会社」と記載するようにしましょう。

封筒の書き方【表面】(2)宛名を書く際は「敬称」に注意

宛名を書く際には敬称にも注意するようにしましょう。

宛先が企業名なら「御中」採用担当者個人の名前が分かっている時は「様」を用いるのがマナーです。

「御中」と「様」を併用することはマナー違反となるため、「人事部 採用担当課 御中」「人事部 採用担当課 ○○様」のように使い分けるようにしましょう。

封筒の書き方【表面】(3)左下に赤字で「応募書類在中」の文言を書く

封筒の表面を書く際のポイント3つ目は「左下に赤字で応募書類在中を書く」ことです。

「応募書類在中」と書くことで封筒の中身がひと目で分かるようになります。

採用担当者には応募書類以外にも多くの書類が届きます。もちろん黒字でもマナー違反ではありませんが、ほかの書類に紛れることなく採用担当者の手に届くよう、赤字で記載するのが望ましいでしょう。

「応募書類在中」の文字には枠を付けても付けなくても問題ありませんが、枠を付ける際には定規を用いるようにしましょう。

あらかじめ「応募書類在中」が印字されている封筒もあるため、そちらを使用しても良いでしょう。

エントリーシート(ES)郵送時の封筒の書き方【裏面】

エントリーシート郵送時の封筒裏面の書き方

次に封筒の「裏面」についての書き方を解説します。

表面と同様に図解を用いて解説するためこちらも参考にしてみてください。

封筒の書き方【裏面】の図解

こちらが封筒裏面の書き方についての図解になります。

表面同様、中の書類が横書きであれば裏面に関しても横書きに合わせると良いでしょう。

【裏】

​​​​※赤線と番号は実際の封筒には記入しないください​

ここからは上記に示された3つのポイントに基づき封筒の書き方(裏面)について解説します。

封筒(裏)を書く際のポイント

(1)郵送した日付を書く

 

(2)封筒の左側に自分の所属を書く

 

(3)封をしたら「〆」を書く

封筒の書き方【裏面】(1)郵送した日付を書く

基本的に封筒裏面の左上には日付を書きます。

記入した日ではなく郵送した日を書くようにしましょう。

またエントリーシートにも日付を記載する欄がありますが、封筒とエントリーシートに記載する日付が一致している必要はありません。

封筒の書き方【裏面】(2)封筒の左側に自分の所属を書く

裏面左側の下寄りには自分の郵便番号、住所、大学名、学部、学科など所属を記載しましょう。

封筒の中央線を挟む書き方もありますが、ここでは封筒の裏面左下への記載方法を紹介します。

自分の住所を書く際は宛名を書く時と同様に正式名称で住所を記載しましょう。

表面の宛名よりも小さい文字で自分の住所を記載することを意識してみてください。

封筒の書き方【裏面】(3)封をしたら「〆」を書く

最後に封をしたら綴じ目の中央に「〆」を書きます。

「〆」は封をした後に宛名の人物以外に開封されていないことの証明になります。「〆」を記載することでより丁寧な印象を与えられるため忘れずに記載しましょう。

また封をする際にはテープ類ではなく、液体のりやスティックのりを使用し封がはがれないようにしましょう。

送付状の書き方

送付状の書き方

ここまで封筒の書き方について解説してきましたが、ここからは封筒内に同封する「送付状」の書き方について図解を用いて解説します。

送付状の書き方の図解

送付状についても図解を用いて解説します。

送付状は挨拶や書類の宛先、内容などを一目で伝える役割があります。採用担当者にとって見やすい送付状となるように注意を払いましょう。

以下、送付状の図解になります。

図解をもとに、送付状の書き方について下記6つのポイントを解説します。

送付状を書く際のポイント

(1)右上に郵送した日付を書く

 

(2)敬称に注意し宛先を正式名称で書く

 

(3)自分の所属・連絡先を書く

 

(4)中央に件名を書く

 

(5)頭語・本文・結語を書く

 

(6)中央下部に記書き、右下に「以上」を書く

書き方のポイント(1):右上に郵送した日付を書く

送付状の右上には日付を記載します。記入した日付ではなく、郵送した日付を書くようにしましょう。

エントリーシートを作成した日付ではないので注意が必要です。

書き方のポイント(2)敬称に注意し宛先を正式名称で書く

宛先は左上に記載します。封筒の書き方と同様に宛先が企業名の時は「御中」、個人名の場合は「様」をつけましょう。

送付状に関しては採用担当者の住所を書く必要はありません。

書き方のポイント(3)自分の所属・連絡先を書く

宛名を改行した後は右側に自分の情報を書きます。住所や大学名はすべて正式名称で記載するようにしましょう。

送付状には電話番号やメールアドレスなど、就活生自身の連絡先を記載する必要があります。企業からの連絡に迅速な対応ができるよう、連絡がつきやすいものを記載するようにしましょう。

書き方のポイント(4)中央に件名を書く

企業側がすぐに内容を把握できるように中央に件名を書きます。「応募書類の送付につきまして」「選考応募書類のご送付の件」など、エントリーシートの送付だと伝わる文言を用いるようにしましょう。

送付状のバランスをとるため、他の項目よりも大きく記載することを意識すると良いでしょう。

書き方のポイント(5)頭語・本文・結語を書く

本文を書き始めるにあたり、冒頭と末尾には挨拶文を書くようにしましょう。

冒頭の「こんにちは」にあたる言葉を「頭語」といい、一般的に「拝啓」を用います。末尾の「さようなら」にあたる言葉は「結語」といい、こちらは「敬具」を用いるのが一般的です。

頭語、結語ともに書類送付の際のマナーとなりますので忘れずに記載しましょう。本文に関してはエントリーシート送付の旨を簡単に伝えられる文章にしましょう。

書き方のポイント(6)中央下部に記書き、右下に「以上」を書く

「記」と「以上」を用いて同封している書類を簡潔に伝えることも重要です。「記」は必ず中央に書き、「以上」は右下に書くようにしましょう。

同封している書類を箇条書きで記載し、以上の下からは何も書かないようにしましょう。

エントリーシートの郵送方法

エントリーシートの郵送方法

ここからは実際にエントリーシートを郵送する際の郵送方法について紹介します。

郵便料金や切手の貼り方、速達は利用してもよいのかなど解説します。

エントリーシート郵送時の郵便料金はいくらかかる?

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エントリーシート郵送時の適切な切手の貼り方とは?

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エントリーシートの郵送は速達でも大丈夫?

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「消印有効」と「必着」の違いは?

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最後に-結局、郵送時のマナーは評価に影響するのか?-

最後に

本記事ではエントリーシート郵送時の封筒の書き方や実際に郵送する際の注意点など解説してきましたが、最後に一連のマナーが合否に影響するのか解説します。

結論から言うとエントリーシート郵送時のマナーは合否に直接影響するものではありません。

もちろんエントリーシート郵送時に最低限のマナーを意識することは重要ですが、マナーは採用担当者からマイナス評価を受けないための作法に過ぎません。

例えマナーがしっかりしていても、エントリーシートや面接の内容がいまいちでは選考を通過できる可能性は低くなるでしょう。

しかし、マナーを守れないことによってマイナス評価を受ける可能性は否定できません。

選考に落ちた際に「マナーを適当にやったからかもしれない」と変に後悔しないためにも、基本的なマナーを押さえつつ、エントリーシートの内容や面接の質を上げることに注力しましょう。

unistyleではエントリーシートについてなど就職活動に関する記事を以下にも掲載しています。こちらも参考にし今後の就職活動にお役立てください。

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外資系メーカー内定者が政府系機関ではなく民間企業を選んだ理由 外資系メーカー内定者が政府系機関ではなく民間企業を選んだ理由 16卒で外資系メーカー内定の早慶女子です。「海外と関わりながらグローバルに働きたい」と考えて就職活動を始めた私にとっては、当初はJICAやJETROのような海外事業関連の政府系機関も、海外展開に積極的な民間企業のどちらも魅力的でした。(JICA、JETROにJBICを加えた3機関は政府系機関の中でも"3J"と呼ばれ、海外関連の業務が非常に多く、海外志向の強い就活生からの人気も高いのです。)結局、最後の最後まで迷った末に私が民間企業を選ぶ決定打となったのは、政府系機関と民間企業の「働き方」や「ビジョン」における大きな違いでした。特にこれら3Jはグローバルに働く環境も整っているため、最近では商社などの人気業界と併願する就活生も多いようです。しかし「グローバルに働ける」という共通点を持っていながらも、政府系機関と民間企業ではかなり性質が異なる部分が多くあります。私自身も就活を進めていく上でだんだんとそうした違いに気づき、自身の性格や適正を考えると民間の方が合っていると感じたため、最終的に民間企業を選びました。本コラムでは、私が就活を通じて感じた「政府系機関(特に3J)と民間企業の違い」についてご紹介したいと思います。政府系と民間の両方に興味をもっている就活生の皆さんにとって、少しでもご参考となれば幸いです。参考:国際協力機構(JICA)の企業研究日本貿易振興機構(JETRO)の企業研究国際協力銀行(JBIC)の企業研究公的機関と民間企業の3つの違い①パブリックマインドがあるかないかの違い政府系機関においては、常に「パブリックマインド」が根底にあります。例えば、どのような事業を行うにあたっても、「政府関係組織で働く者としての自覚」や「その事業が本当に日本の国益にかなうのかどうか」などという意識が必要だということです。また扱う案件もほとんどが国単位で規模も大きく、ダイナミックな仕事がしたいと思っている人にはぴったりかもしれません。それに対し民間企業では、表面的な言い方にはなってしまいますが「自社の利益にかなうかどうか」が最も大きな判断基準となります。一方で、すべての事業において国民に責任説明を果たさなくてはならない政府系機関に比較すると「社員一人ひとりのアイデアや意見がよりスピーディーに形になりやすい」と思います。こうした根本的な意識の部分から、政府系機関と民間企業の性質は大きく異なっているのです。政府系では「社会で本当に必要とされている事業にじっくりと取り組む」ことができ、民間では「ライバルと張り合いながら自社の事業をより成長させていく楽しさ」を味わうことができるともいえるでしょう。②利益追求型のビジネスモデルかそうでないかの違い先ほどの①ともよく関連していますが、事業の目的が「自社の利益追求」かどうかという点も、政府系と民間の大きな違いです。例えば、独立行政法人であるJICAでは、日本のODA(政府開発援助)の実施機関として、"同組織の利益になるかどうかには一切関係なく"発展途上国への支援業務を行っています。一方で民間企業においては、CSR(企業の社会的責任)活動である場合などを除き、自社の利益を上げる活動でなければ基本的にビジネスとして成立しません。そのため政府系機関のみを志望する就活生の志望理由には「利潤追求型ではないビジネスに魅力を感じた」といった内容が目立ちます。③給与体系の違い上記の①と②のような違いに加えて挙げておきたいのは、両者の給与体系の違いです。政府系機関の給与は基本的に公務員のそれと変わりありませんので、民間企業に比較すると実は少し低いものだといえます。JICAの説明会に参加した際に給与の話になると、「みんなが思っているほど低くないよ」という話を毎回されてしまい、逆に「そんなに低いのか」と思ったことを覚えています。仕事のどこにやりがいを感じるかはもちろん人それぞれですが、入社してから「こんなはずではなかった!」ということのないように、一度は志望企業の福利厚生をホームページなどで確認しておくことをお勧めします。まとめいかがでしたでしょうか。これまで見てきた政府系機関と民間企業の違いは一部分にすぎず、他にも異なる部分は多くあると思います。私自身も就活開始当初は「グローバルに働ける環境」という視点のみで政府系・民間の区別なく就職先を考えていましたが、最終的には「自分のアイデアや意見を活かせる環境でスピーディー働きたい」という結論にいたり、民間企業を選択しました。人によって企業選びの軸はそれぞれですので、自分にはどちらが合うのか、自分はどちらの働き方のほうがやりがいを感じられるのかをよく考えることが必要だと思います。就活生の皆さんも、これからセミナーや説明会などに積極的に参加することで、自身の肌感覚として「会う会社・組織」を見つけていただければと思います。photobyStateofIsrael 25,183 views
総合商社のOB訪問は「依頼する」から「呼び出される」へ?選考解禁前に評価される学生たち 総合商社のOB訪問は「依頼する」から「呼び出される」へ?選考解禁前に評価される学生たち 総合商社などの日系大手企業を志望している方々は、いよいよ本腰を入れて就職活動に取り組まなければならない時期になりました。「早い時期に内定をもらってしまいたい」「周囲に遅れることなく就活を進めたい」「早いうちに、水面下で評価を高めたい」など、不安や焦りを感じている方も多いことでしょう。本記事のテーマは、総合商社のOB・OG訪問の実態と対策。もうすでに本格的に着手している方も多いであろう総合商社のOB・OG訪問について、2017卒・2018卒の方々から寄せられた報告事例をもとに、・総合商社のOB・OG訪問は、選考にどれほど影響するのか・総合商社のOB・OG訪問では、実際に何が行われているのか・総合商社のOB・OG訪問で高評価を得るには、何をすべきかなど、その実態と対応策について検討します。【本記事のトピック】■総合商社のOB・OG訪問の重要性■総合商社のOB・OG訪問の実態①電話でOB・OG訪問に呼び出される②OB・OG訪問に現れた社員がESを持っている③OB・OG訪問での評価が高いと、選考が有利に進む■選考解禁前から評価を高めるための4つの方法総合商社のOB訪問の重要性よく就活生のあいだで話題にあがる噂(?)のひとつに、「総合商社の選考ではOB・OG訪問が必須であり、OB・OG訪問をしないと内定が出ない」というものがあります。結論から言ってしまうと、この噂は間違いです。事実として、OB・OG訪問を一切せずに内々定を勝ち得ている人も一定数いるためです。しかし、あくまでunistyleがお伝えしたいのは「総合商社ではOB・OG訪問をしなくても内定をもらえる」ということではなく、「総合商社の選考においてOB・OG訪問は重要で、内定獲得のためには是非とも行うべき」というメッセージです。この理由は2つあります。OB訪問の重要性①:評価を高める1つめに、OB・OG訪問で評価を高めることができるためです。多くの企業では、OB・OG訪問の機会を活用して学生を評価しています。いわば「0次面接」とも言えるOB・OG訪問で高い評価を得ることができれば、選考フローの一部がカットされたり、早期選考ルートに案内されたりなど、その後の選考を有利に進めることができます(逆にいえば、OB・OG訪問で低い評価をつけられてしまうと、その後の選考に支障をきたすリスクもあります)。また、総合商社の選考フローでは、OB・OG訪問をした人数を問われることもあります(スタンプラリー的なOB・OG訪問の意義は薄いとはいえ、OB・OG訪問の回数がその企業への志望度の高さを定量的に表す数字のひとつになるのも事実です)。このことからも、総合商社では(ほかの業界よりもさらに)OB・OG訪問が重視されているといえます。OB訪問の重要性②:仮説をブラッシュアップする2つめに、仮説をブラッシュアップすることができるためです。ここでの仮説とは、おもに3つの論点に関するものです。すなわち、「学生時代頑張ったこと」「自己PR」「志望動機」について、自分なりの答えを用意しておくということです。しかし、どれだけ時間をかけて自己分析・業界研究をしたところで、それはあなた一人が確からしいと考えていること(仮説)に過ぎません。あなたがアピールしたい内容が、ESや面接などの実際の選考で志望企業の社員を説得できる内容に仕上がっているかどうかは、このままでは分かりません。自分なりに「学生時代頑張ったこと」「自己PR」「志望動機」を考えてみたあとは、実際にそれらの仮説を社員に聞いてもらい、説得力があるかどうかを検証してみる必要があります。そして、こうした仮説を検証するための有効な手段が、OB・OG訪問です。▼この点については、以下の記事で詳細にレクチャーしています。■総合商社のOB訪問の実態:「0次面接」しかし、実際に総合商社から内定を獲得した方々の話を聞いていると、総合商社のOB・OG訪問の実態は、そう単純なものではないということが分かります。具体的には、むしろ総合商社の人事部のほうから個別にOB・OG訪問を斡旋された学生が一定数おり、彼らの多くは最終的に内々定までたどり着いているということです。彼らが案内されているOB・OG訪問フローは、以下の3つのポイントにおいて、通常のOB・OG訪問とは大きく異なっていると言えます。①電話でOB・OG訪問に呼び出されるいくつかの総合商社の昨年度(2018卒)の選考では、情報解禁後の3月〜5月の時期、何人かの学生だけに人事部から突然に電話があったようです。その電話口では「〇〇さんには、是非うちの会社のことをもっとよく知ってもらいたい」と伝えられ、そのまま人事部の主導のもとでOB・OG訪問をセッティングしてもらえたとのことです。昨年までの事例を総合して考えると、こうした電話をかける対象は、・自発的に実施したOB・OG訪問で高い評価を得ていた・説明会や座談会、セミナーで高い評価を得ていた・ESや筆記試験の出来が優れていたなど、一定の条件を満たしていた学生だけが選抜されていたようです。②OB・OG訪問に現れた社員が自分のESを持っているさらには、上記のように電話で「呼び出し」を受け、案内されるとおりにOB・OG訪問に出向いてみると、そこに現れた社員が自分が提出したエントリーシート(ES)を持っていたというケースまで報告されています。このOB・OG訪問ではあなたのESをベースにして会話が進むことになるため、その点では事実上の面接とみなしてよいでしょう。オフィスの外の飲食店で行われるため、面接本番ほどには深く追求されないでしょうが、それでも学生時代頑張ったことや自己PR、志望動機について質問されることもあるようです。また、細かい内容はケースバイケースだと考えられますが、一般的なリクルーター面談と同様、学生からの逆質問を行う時間も確保されているようです。言うまでもなく、本番の面接さながらに準備を重ねてから臨むべきでしょう。▼リクルーター面談については、以下の記事で詳細にレクチャーしています。■■③OB・OG訪問での評価が高いと、選考が有利に進む言うまでもないことでしょうが、上記のように企業サイドから斡旋されたOB・OG訪問(事実上のリクルーター面談)では、一般的なOB・OG訪問よりもさらに露骨に評価されることになります。ここで優秀だと認められれば、・ほかの社員にも会うように斡旋される・一部の選考ステップがカットされる・6月の選考解禁に先んじて事実上の内々定を得られるなど、本選考が大幅に有利になることがあるようです。このように、総合商社は優秀な学生を早期から見極めるため、OB・OG訪問を斡旋するという名目のもとで学生にいわば「0次面接」を課しているようです。総合商社を志望する学生にとって、最短距離で内々定にたどり着ける特別ルートは、極めて魅力的に映るでしょう。選考解禁前から評価を高めるための4つの方法では、こうした特別ルートに案内されるため、つまり3〜5月の早い時期から高い評価を得ておくためには、具体的に何をすべきでしょうか。選考が解禁される以前の時期において、総合商社の社員に対してアピールを行う機会は、基本的には以下の4つしかありません。したがって、選考解禁前に自分の評価を高めるためには、それぞれの機会で高いパフォーマンスを見せるしかないと言えるでしょう。①インターンシップで評価を高める近年は各総合商社とも、12月~2月の時期を中心にインターンシップを開催しています。これに参加し、ケースワークなどのプログラムを通じてうまくアピールすることができれば、本選考での評価にもポジティブに影響するはずです。(また、総合商社のインターンは各社ともかなり倍率が高いため、これを勝ち抜いてインターンに参加できている時点ですでに一定の評価は受けているとも言えるでしょう。)▼インターンシップが本選考に与える影響については、以下の記事をご覧ください。■②セミナー・説明会で評価を高める3月以降に開催される説明会・セミナーも、「評価されている」という一定の緊張感をもって参加するべきでしょう。各総合商社とも、近年はグループワーク形式や座談会形式のセミナーを開催していますが、とくに各学生にネームプレートが用意されている(=社員側が各学生を個人として認識できる)場合には、ワーク中のパフォーマンスや座談会での逆質問のクオリティが評価されていると思っておくべきです。また、社員側が業務内容などを一方的にプレゼンテーションするタイプの説明会でも、最後の質疑応答タイムでの質問内容は評価対象になっていると認識しているほうがベターでしょう。▼説明会・セミナーでの行動指針については、以下の記事でレクチャーしています。■③OB・OG訪問で評価を高める本記事の冒頭でも述べたように、学生サイドから社員に依頼する一般的なOB・OG訪問も、間違いなく評価対象です。むしろ、OB・OG訪問では社員と1対1で1時間ほども対話することになるため、企業にとってみれば学生ひとりひとりをじっくり評価できるチャンスです。OB・OG訪問はセミナー・説明会よりもさらにシビアに評価されており、それゆえ本選考への影響も極めて大きいと考えてよいでしょう。自分からOB・OG訪問を依頼するときも、十分に準備を重ね、自分なりの仮説を立ててから行うべきです。▼OB・OG訪問を行う場合は、以下の記事に必ず目を通してください。■④ESとテスト(SPIなど)で評価を高める当然のことながら、面接解禁前にはエントリーシート(ES)や各種テストのスコア(Webテストやテストセンターなど)を提出しているため、これらの出来が飛び抜けてすばらしい場合には、本選考でのアドバンテージになり得るでしょう。ただし、ESそのものの出来やテストのスコアはあくまでスクリーニングに用いられるものだと考えられるため、これまでに挙げた3つの機会と比べると、ESやテストの出来はあまり大きなインパクトを持たないと推定できます。▼ESの書き方やテスト対策については、以下の記事でレクチャーしています。■■最後に:実際の選考に「解禁」という概念はない本記事では、総合商社で行われているOB・OG訪問の実態とそれに対する対策方針をご紹介しました。それぞれの内容は以下の通りです。■総合商社のOB・OG訪問の実態①電話でOB・OG訪問に呼び出される②OB・OG訪問に現れた社員がESを持っている③OB・OG訪問での評価が高いと、選考が有利に進む■選考解禁前から評価を高めるための4つの方法①インターンシップで評価を高める②セミナー・説明会で評価を高める③学生側から依頼したOB・OG訪問で評価を高める④ESとテスト(SPIなど)で評価を高める総合商社にかぎらず、各企業へのアピールタイムはすでに始まっています。早い時期から戦略的に活動し、企業からの評価を高めましょう。▼総合商社各社の選考対策はこちらから■■■■■総合商社業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介unistyleでは業界別の就活用LINEオープンチャットを運営しており、数多くの就活生が匿名で就活に関する情報交換をしています。実際に総合商社志望者向けのグループでも、各社の選考に関するトークが活発に交わされています。下記の画像をクリックすることで参加用ページに飛び、ニックネームとプロフィール画像を登録するだけで参加することができますので、興味のある方はぜひご参加ください。 35,570 views
「ベンチャー企業なら大手よりも成長できる」は本当か? 「ベンチャー企業なら大手よりも成長できる」は本当か? ベンチャー企業への就職を支援するサービスもかなり出てきたこともあり、新卒でベンチャーか大手かというのは考える人が増えてきたように思います。一方で新卒で大手かベンチャーかという議論の多くは個人の主観が入りがちでなかなか建設的な議論が出来ていない印象を受けます。今回はベンチャー企業就職にまつわる様々な考えについてじっくりと考えてみますので、新卒でベンチャーに行くか大手に行くか悩んでいる方は参考にしてみてください。「ベンチャーなら成長できる」は本当か?ベンチャー企業というと「裁量権が大きく、若いうちから仕事を任せてもらえるため成長できる」というのが多くの就活生が持つイメージではないでしょうか。一方で大企業は「福利厚生や給与などは充実しているものの、仕事を任せてもらえず成長が遅い」というイメージを持っている人が多いかと思います。何となくのイメージとして確かにベンチャー企業は猛烈に働いてプレッシャーが強く、会社自体も小さいため裁量権が大きく成長できそうな気がします。しかし、本当に裁量権が大きいのか、本当に成長できるのかという点を考えるためには、「裁量権」や「成長」という言葉の定義が曖昧すぎて議論にならないでしょう。言葉の定義が曖昧なままだと個人それぞれの主観で「裁量権」や「成長」という言葉を定義してどちらがいいかのポジショントークを展開するだけになってしまいます。大きな案件を任されるという意味では大手企業の方が裁量権がある?そんなポジショントークの一例として、大企業の方が裁量権があるという例があります。裁量権という言葉を、「金額的に大きな案件を任される」と定義すると大企業はベンチャー企業以上に裁量があるケースが多いと言えます。例えば証券会社であれば1億円規模の投資信託商品を販売するのはざらにあることですし、銀行でも数億円の融資を若手社員が一人で進めることは結構あります。商社でも数千万円規模の取引を若手にトレードの練習として任せるなんてこともあります。大企業ほど企業体力があるため若手が失敗してもいい金額が大きく、大きい案件を任されるケースが多くあるでしょう。このように「裁量権」という言葉の定義を、「案件の金額の大きさ」と定義すると大企業はかなり大きな案件を若手に任せていると言えます。ベンチャーの一番の魅力はマネジメント層までの早ささて上記のように裁量権を定義して、大企業を推してみましたがしっくりこない方もいるでしょう。では大企業になくベンチャー企業特有の「裁量権」と言えば何があるでしょうか。その中の一つに「部下を持つマネジメント層になるスピード」があります。この点においては、ベンチャー企業は大企業に比べて圧倒的に有利であると言えます。大企業では課長などの役職がつくのに最短でも10年、商社などでは課長になるのに20年ぐらいかかるケースも稀ではありません。それに比べるとベンチャー企業の多くでは、早いと2年目に部下を持つマネージャーに、4年目でマネージャーになれていないと遅いなんてケースもざらにあります。サイバーエージェントでは「新卒社長」を半ば制度化しており、新卒で入社した社員に小さな会社を任せています。参考:新卒社長が目指す未来少し古い話になりますが、DeNAが2012年にLINEの対抗アプリとしてリリースしてテレビCMも大々的に行ったcommも、新卒1〜3年目が中心に開発を行い、責任者も入社3年目が担当したとニュースで話題になっていました。参考:DeNAの無料通話「comm」は新卒1~3年目が開発テレビCMで攻勢このように多くのベンチャー企業ではマネジメントに関わるスピードが大企業に比べて圧倒的に早いと言えます。上記の例は既に大企業の仲間入りを果たしたと言えるメガベンチャーですが、それでも例の通り若手に部下を持たせる抜擢を行っています。早く人を使うマネジメントを経験したいのであれば大企業よりもベンチャー企業が合っていると言えます。ベンチャーのリスクは結果が出なければマネジメントに上がれないこと上記のようにベンチャーは部下を持つまでのスピードが速いことを示しましたが、残念ながら全ての人がマネジメントに上がれるわけではなく、中途採用の社員、新卒社員の競争に勝ち、優秀だと認められた人しか上がることはできません。大企業では良くも悪くも年功序列で、出来る人と出来ない人の差が小さく、ある程度のポジションであればそこまで出来ない人でも上がることが出来ます。もちろん年功序列神話が崩壊し、3割しか課長になれない時代が到来したと言われていますが…。7割は課長にもなれません部下を早めにもちたい、マネージャーに早くなりたいと思ってベンチャーに入ったとしても誰もがなれるわけではないため覚悟を持って入社する必要はあるでしょう。成長の定義は人それぞれ、人それぞれの部分を言語化して落とし込むのが大事ここまで来ると、「成長」という言葉の定義も人それぞれで、言語化して落とし込まないといけないでしょう。早くからマネジメントを学び経営層にいきたいのであればベンチャーという選択肢は悪くないと言えます。一方で「伝統的な大企業も含めて大きなプロジェクトを動かせる人材になりたい」となった場合には大企業の中で大企業の論理を学んでいくことも重要かもしれません。インフラの輸出や大企業向けの大規模融資など大企業でなくては関わることの出来ない大きなプロジェクトが存在しておりそうした方向に成長したいという考え方もありだと思います。多くの人が持つイメージだけで考えるのではなく、自分なりに曖昧な言葉の定義を落とし込んでいくのが大事です。そのためには様々な人の考え方に触れたり実際に働く人の話などを聞いて仕事に対する知識・考えを深める必要があるかもしれません。最後に仕事においても曖昧な言葉やイメージに対して一度立ち止まって考えることは非常に大事なことです。「裁量権」や「成長」など人によって定義が変わってしまう言葉については特に注意が必要です。就職は今後の人生の中でも重要な選択の一つと言えます。その選択を自分が納得したものにするためにも、ぜひ自分の足で情報を集めて、自分なりに考えて決断して欲しいと思います。【関連記事】 27,034 views
地方学生が就活でかかる費用は〇〇万円!就活費用を安く抑える方法5選! 地方学生が就活でかかる費用は〇〇万円!就活費用を安く抑える方法5選! インターンによって選考が有利になる企業が増加してきた事を背景に、就活生は早期から行動を開始する必要性が高まっています。それに伴って地方学生の金銭的負担も増加しています。地方学生が就活を行う際には、交通費や宿泊費など多額の費用をかけて東京の企業の説明会・面接に参加しなければなりません。そこで本記事では、地方学生が就活でかかる費用の内訳を紹介し、その中で大きなウェイトを占める交通費を地方別・移動手段別に図解します。また、就活費用を抑える方法や費用や時間を上手く工面し内定を得ることができた地方学生のアドバイスを紹介していきます。以上を参考にすることで、費用や時間的労力など地方学生にとって不利な状況を乗り越え、内定に近づいていただければと思います。本記事の構成全体の約過半数が地方学生地方学生と関東学生の就活費用格差は〇〇万円都道府県・移動手段別に交通費を推定してみよう・北海道・東北・北関東・中部・近畿・中国・四国・九州、沖縄費用を安く抑える方法5選!大手企業内定の地方学生が送るアドバイスまとめ全体の約過半数が地方学生地方学生と関東学生の比較を通じて、現状とその対策を考察していきます。まずは全体に対して地方学生がどれくらいを占めているのかを把握しましょう。政府による2019年度の学校基本調査に基づく統計によると、261万人の学生が日本全国の大学に在籍しています。関東(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)の学生数は約115万人で、東京のみで約64万人の大学生がおり、50%以上の割合を占めています。一方、関東以外の学生数は146万人です。もちろん関西では、大阪や京都など主要都市で就職活動が行われているため、大阪・京都の学生を除くと地方学生は110万人ほどになります。つまり、全体の約42%である110万人の地方学生が、費用や移動時間を工夫しながら就職活動を行う必要があります。もちろん、地元に就職する学生もいますので、就職活動で関東に来なければならない学生は110万人より少なくなると思われます。参考:e-stat政府の統計窓口|2019年度学校基本調査地方学生と関東学生の就活費用格差は〇〇万円そもそも、実際に就職活動を通じて学生はどのような点が大変だったのでしょうか。株式会社サポーターズが2019年卒業見込みの日本全国の大学生560名を対象に、就職活動に関する実態調査を実施しました。就活で大変だったこと調査によると、就職活動を通じて実際に大変だったこととして就活費用が1位にランクインしました。地方学生は就活費用だけでなく移動時間もかかるためスケジューリングも難しくなってしまいます。このように地方学生は関東圏内の学生に比べて不利な側面があるでしょう。就活でかかった費用地方・関東の学生はそれぞれ実際にどのくらい就活費用がかかっているのでしょうか。以下の図をご覧ください。関東の学生は平均約12.5万円、地方学生は平均約18.5万円でした。関東と地方の学生では、地方の学生の方が約6万円多く就活費用がかかっていることがわかります。就活費用内訳次に就活費用の内訳を見ていきましょう。以下の図をご覧ください。30%以上の就活生が交通費・宿泊費に10万円以上かかっており、金銭的負担の大きな割合を占めていることがわかります。加えて、面接の直前などで利用するカフェ等の代金も回数が多くなることでそこそこの出費になっているようです。またこの調査は、560名を対象とした調査であり実状とは異なる可能性もあります。あくまで1つの参考として活用しましょう。参考:サポーターズ|就活実態調査都道府県・移動手段別に交通費を推定してみよう多くの学生が就職活動において金銭的負担を感じていることがわかりました。特に地方学生は、関東へ向かう交通費が大きな負担となっているようです。それでは、今後本格的に始まるであろう就職活動に際してどの程度のお金を用意しておくべきなのでしょうか。都道府県・移動手段別に費用をまとめたので、自分のシチュエーションに合わせて費用を推定してみて下さい。文部科学省が発表した学校基本調査を参照に都道府県別の学校数を算出。半数の就活生が自分で交通費を工面していることから、比較的に安いルートで算出。具体的な交通費の金額は格安移動(全国の高速バス、飛行機・LCC、新幹線の最安値運賃をまとめて検索・比較できるサービス)で候補に上がった格安ルートを、移動手段別で平均値を算出。北海道東北北関東中部近畿中国四国九州・沖縄参考:HRnote|地方就活生が東京にくるまでの費用はいくら?|都道府県別で交通費を調べてみた九州、沖縄、北海道などは本州と陸続きではないため、基本的に夜行バスを使うことができません。その分交通費も高くなってしまう傾向があるようです。一方、比較的関東に近い中部地方などでは新幹線であっても相対的に費用を安く抑えることができます。費用を安く抑える方法5選!往復の交通費や宿泊費が大きな金銭的負担になっていることがわかりました。少しでも費用を節約するために、何かいい方法はないのでしょうか。ここでは、就活費用の節約方法を5つ紹介していきます。学割や早期割を活用する飛行機を使う際には学割や早期割が適応できる場合があります。以下に具体例として、航空会社が行っている割引サービスをいくつかまとめました。JAL「スカイメイト」25歳以下が対象割引率は50~60%程度事前予約不可ANA「スマートU25」25歳以下が対象割引率は50~60%程度事前予約不可スカイマーク「U21直前割」21歳以下が対象割引率は50~60%程度前日から予約可ソラシドエア「予約ができるヤング割」学生であれば年齢制限なし割引率は50%程度予約可どの航空会社も割引率は50%前後のようです。当日予約のみの航空会社もあれば予約可能な航空会社もあります。それぞれシチュエーション合わせて有効に活用しましょう。また学生証の提示が求められる可能性が高いので忘れないようにしましょう。参考:JAL|スカイメイトでお得な旅を参考:ANA|スマートU25参考:スカイマーク|U21直前割参考:ソラシドエア|予約ができるヤング割格安の移動手段を活用する格安移動手段としては主にLCCと夜行バスの2つがあります。LCCは格安ですが、「機内サービスがほとんどない」「預け入れ荷物が有料」などのデメリットもしっかり考慮しましょう。夜行バスも格安ですが、長時間の移動となってしまい体力的に辛い場合もあります。交通費を節約するあまり万全の体調で臨めなくなってしまっては本末転倒です。自分の体調とよく相談して選択しましょう。参考:LCCのメリット・デメリット|ena参考:夜行バス大全格安の宿を活用する長期滞在する場合にネックとなってくるのが宿泊費です。ただ宿泊を抑えるだけなら友人宅に泊まるのがベストです。それが難しい場合は、カプセルホテル、ネットカフェ、ホステルなど様々な選択肢が存在します。しかしこれらの環境が満足に就活できる環境とは限りません。そこで今回は宿泊を安く抑えつつ就活生にとって環境が整えられた「就活シェアハウス」という施設を紹介します。「就活シェアハウス」とはシェアハウスという形態をとっており、ドミトリーまたは個室に共用のキッチンや水回りが付帯しています。多くは1泊あたり2000円前後であり、宿泊費を安く抑えることができます。また宿泊者全員が就活生であるため交流の場として有益な情報を仕入れることもできるでしょう。部屋の形態も完全個室であったり、就活の関連する本が置いてあったりするような施設もあるようです。例えば、日本最大級の就活シェアハウスである「地方のミカタ」は、東京・新宿に拠点を置き、都内10箇所以上でシェアハウスを展開しています。就活シェアハウスは上記以外に、部屋のタイプや金額などによって様々なものが存在しています。興味がある方は以下のリンクなどを参考にしてみて下さい。参考:地方のミカタ参考:ジョーカツキャンパス面接日程を調整し交通費を浮かす近年は企業側も地方学生に配慮し、交通費を負担してくれる企業が増えています。そこで、東京に滞在し続けることで交通費を浮かせているツワモノもいるようです。しかし企業側も領収書などの提出を求める場合が多いので、一概にこの方法が可能であるとは言い切れません。オンライン面接を実施している企業や交通・宿泊費を負担してくれる企業に応募する企業によっては一次選考をオンラインで実施したり、自己PR動画によって選考する場合もあります。このような選考フローを実施している企業を狙ってインターンなどに参加することで交通費を安く抑えることができるでしょう。大手企業内定の地方学生が送るアドバイスunistyleでは、地方学生でありながら大手企業に内定した方からのアドバイスをコラム記事として掲載しています。以下はその記事から何点かのアドバイスを抜粋しました。ぜひ参考にし、次の行動に活かして下さい。井の中の蛙になるな東京には、企業の本社が多くあることから、地方に比べ企業説明会や就活生のためのイベントが頻繁に開催されています。その気になればOB・OG訪問ですぐに社会人に会うことも可能です。また、東京で就職活動をしている学生であれば当たり前に知っているイベント情報でも、地方では知る人が少ないということもよくあります。そこで注意してほしいのが「周囲の学生とうまく協力しつつ同調しないこと」「視点を東京の学生と同じ高さに持つこと」の2つです。地方の大学生は、東京の学生と比べ狭い世界で生きていて大手企業を知らずに周囲の中小企業に就職しようとする学生が多い傾向にあります。文系学生であれば、その地域の地方銀行や新聞社、テレビ局、理系学生であればニッチな産業ではシェア1位のような企業や評判がいいという理由だけの会社という考えにいきついてしまいがちです。これでは視野が非常に狭いため、東京の学生が見ているトップ企業に入ることは難しいでしょう。さらに地方学生が良い企業と思う上記の地銀の内定者の多くは、旧帝大早慶のUターン組が半分以上占めたりするという現状も待ち受けています。まずは現状を知るために都内の企業のインターン参加者と就職活動について話すことをお勧めします。東京との時間の格差:時間を惜しむな地方でインターンを行うことは珍しいかも知れません。しかし東京ではスタートアップから大手企業まで様々な企業がインターンを行っています。受け入れ制度や教育制度が整っていたり、中には給料が出るインターンもあったりします。そのため東京の学生は将来を見据えて1・2年生の頃から長期インターンに積極的に参加している人が多くいます。その中でメンターやロールモデルとなる社会人を見つけ将来のなりたい像を明確にしている学生も少なくありません。これは何もしていない人と比べるととても大きな差になります。最近では、WebやSNSを通じて、オンライン説明会や面談が開催されるなど、以前よりも地方学生が情報収集しやすい環境になっています。東京での就職活動をしようと思っている人は、早い段階から1Dayインターンシップやサマーインターンに参加してみてください。満足いく就職活動を終えた先輩を頼りまくれ当たり前ですが、地方大学の中でトップ企業に決まる学生の数は母数が少ないのは明らかです。だからこそ自分の大学や身の回りにいる優秀な先輩を見つけ、頼ってみてください。私も今の大学で満足いく結果を残した先輩方にESの添削をお願いしたり、飲みにつれていってもらったりして、自らの就職活動に対する考えのレベルを上げるように努めていました。また、就職活動中は常に将来の悩みが生まれてきます。そういったときに良き相談相手としてその先輩方にはお世話になりました。少なくとも地方大学の学生でトップ企業に内定した学生は有名大学の学生との競争に勝つ実力の持ち主です。そういった先輩の取り組み・思考は非常に良い勉強になりますので、周りにいれば恥ずかしがらず積極的にコミュニケーションをとってください。参考:情報や費用などの面で地方学生が不利であることは事実です。まずはその事実をしっかりと受け止めましょう。そして、視野を広く持ちながら時間を有効に活用しOB・OGとの繋がりを大切にしましょう。まとめ地方学生の就活における格差からその負担の大部分を占める金銭的負担の内訳について解説してきました。またそこから地方学生が取りうる対策について、また実際に地方学生でありながら大企業に内定した先輩からのアドバイスを紹介しました。地方学生が金銭的・時間的負担が相対的に多いことは事実です。しかし限られた条件の中で自身が出せる最高の結果を出すことが大切です。今回ご紹介した対策などを活用し、自分が理想としているキャリアを目指し複数内定を持ったうえで自分の意志で入社先を決められるように、悔いのない就職活動にしましょう。関連リンクまとめ・・・・ 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