就活は本気でやった方が良いと、社会人になって痛感した話

31,710 views

最終更新日:2023年10月26日

就活は本気でやった方が良いと、社会人になって痛感した話

自己分析

※こちらの記事は、某日系大手メーカーからITベンチャーへ転職した社会人のバナオレ氏からの寄稿です。

**********

こんにちは、社会人2年目のバナオレと申します。

私は16卒として就活し、第一希望の大手メーカーに就職しました。社会人2年目の時に、やりたいこととキャリアの軸が明確になったため、転職を決意。今ではベンチャー企業で働いています。

就活当時は「まったり大手で働ければ満足!」と考えていましたが、社会人経験を通じて、働くことへの価値観が一変。「就活をもっと本気でやるべきだった」と、今更ながら後悔しました。

私のように入社後に後悔する方がいなくなるよう、社会人目線で就活を本気でやるべき理由をお伝えします。企業選びの参考にしてみて下さい。

本選考とインターンの締め切り情報

新卒採用はチャンスに溢れている

新卒採用は転職と比較すると、大きなチャンスに恵まれています。以下の2つの理由からそう考えます。

・完全ポテンシャル採用
・新卒採用の門戸を開いている企業が多くある

新卒採用は今後の大きな成長を見込んで、潜在能力を重視する「ポテンシャル採用」です。そのため、会社で働くスキルがゼロであっても、誰でも入社できる可能性があります。さらに、ある程度の規模の企業であれば、どこでも新卒採用をしています。

企業から求職者に対して大々的に自社をPRしたりするのは本当に新卒採用くらいでしょう。

つまり入社したいと思える企業であれば、誰にでも目指している企業で働けるチャンスが与えられているのです。これこそ、「新卒カード」の圧倒的な強みです。本気で就活しない理由はないと思います。

「新卒カード」の凄さを実感した転職活動

私は転職活動を通じて、新卒カードの強さを十二分に感じました。就活と比較して、転職で理想の企業に入社するには、大きすぎる壁が2つあります。

・希望したい企業・職種の求人が限定されている
・希望の求人があっても、スキル・実績が必須

新卒時に比べると第二新卒で見られる企業はごく少数で、限られた求人しかエントリーできません。

さらに書類通過率にいたっては、新卒ではES全通だったのに対し、転職活動では職務経歴書(エントリーシートのようなもの)の通過率が約25%でした。ここまで違うのか…と絶句したことを今でも覚えています。

どんな企業でも働けるチャンス新卒以降は中々巡ってきません。だからこそ、新卒の就活は真面目にでやるべきと社会人になって痛感しました。

新卒入社した企業で得られるスキルは一生モノ

会社で得られるスキルは、今後のキャリアを歩む上で非常に大切です。理想的な働き方はその人の年齢や状況など様々なフェーズで変化するので、流動的なキャリアを歩む可能性が高まります。

理想的な働き方を目指す上で重要になってくるのが「スキル」です。特に、最初に入社して得られるスキルは一生モノで、今後のキャリアを大きく左右します。

キャリアを左右するスキル

ここでいうスキルは「どんな会社でも通用するスキル」であり、社内でしか通用しない固有スキルはスキルではありません。(「社内の仕組みやシステムに精通している」などがそれに当たります)

厳しいことをいえば、社内特有のスキルを磨く会社で働き続けると、今の会社から転職するにしてもグレードダウンせざるを得ないです。

逆に、社外に通用するスキルさえあれば、自分の理想とする企業にキャリアアップできる可能性がでてきます。

他の会社でも十分に成果を出せるため、勤め先の会社に依存する必要もありません。

考えるべきはその企業で「どんなスキルが身につくか」

このように、就活生が想像する以上に会社で得られるスキルは非常に大切です。そして新卒で就職した1社目で身につくビジネススキルや仕事のやり方は、2社目以降にも大きく効いてきます。

適当に就活して、社内でしか通用しないスキルを磨く会社に入社すると、キャリアの選択肢は狭まり、身動きがとれなくなるでしょう。それって怖いことだと思いませんか?

なので、どんなスキルを得たら理想のキャリアに近づけるかを考えた上で、真面目に志望企業を選ぶとよいでしょう。

最後に

どうしても就活は面倒くさくて、途中から適当にやりがちです。しかし、就活期間は今後のキャリア人生と比較すれば一瞬であり、就職で最もチャンスが恵まれていることを知っていただきたいです。

就活を本気で頑張ることが、今後のキャリアを楽しく過ごせるかどうかに大きく影響すると思います。仮に第一希望に落ちて、志望度の低い企業に入社したとしても、真面目に就活していれば大丈夫だと考えます。真剣にキャリアに向き合った経験によって、次の会社でキャリアアップするにはどうしたよいか見据えることができるようになるためです。その考えが今後のキャリア人生にきっと活きてきます。

もちろん、将来を見据えた企業選びだけでなく、目の前の選考対策も本気でやりましょう。選考は受験勉強と近い部分もあり、対策によって成功確率を高められるところだと思います。

どちらかだけを頑張ればよいという問題でなく、ともに真剣に取り組むことが重要だと思っています。

陰ながら就活生を応援しております。頑張って下さい!

【著者紹介:バナオレ】

理系大学院出身、2016年卒。就職活動時には第1志望の某日系大手メーカーへ入社。2017年秋、大学院から始めた副業のスキルを活かし、ベンチャー企業に転職。勤務の傍ら、ブログ「ALIVE×AGAIN」を運営。就活生や若手社会人に向けて、キャリア関連の情報を発信中。

・Twitterアカウント:@banaore_alive

おすすめコラム 4 件

最近よく聞く「Smart World」・「Smart City」ってなに?NTTコミュニケーションズ社員に聞いてみた 最近よく聞く「Smart World」・「Smart City」ってなに?NTTコミュニケーションズ社員に聞いてみた 本記事はNTTコミュニケーションズのPR記事になります。グループ全体の従業員数が32万人(2021年3月時点)にも上るNTTグループ主要5社の一角を占め、主に長距離・国際通信事業や大規模法人向けビジネスを担うNTTコミュニケーションズ。NTTグループは中期経営戦略ビジョン「YourValuePartner2025」にて、SmartWorld(スマートワールド)の実現を掲げ、NTTコミュニケーションズはその事業の中核を担う存在として、スマートな社会実現に向けた取り組みを開始しました。この取り組みはこれから本格化するため、「SmartWorldとは何か」、「SmartWorldの目的」など詳しく説明できる方は多くないでしょう。そこで今回は、SmartWorldの重点領域である「SmartCity(スマートシティ)」に焦点を当てて、SmartCityに関わっているNTTコミュニケーションズ社員4名へのインタビューを通じて迫ります。本記事の構成NTTコミュニケーションズが目指すSmartWorldとは└SmartWorldを推進する理由└SmartWorldを実現する意義についてSmartCityとは└SmartCityとは何か└SmartCityプロジェクト一連の流れについてNTTコミュニケーションズの強み・役割について└SmartCityでのNTTコミュニケーションズの役割について└他のNTTグループには無い、NTTコミュニケーションズが持つ強みについてNTTコミュニケーションズがSmartCityで今後チャレンジしたいことについて最後にNTTコミュニケーションズが目指すSmartWorldとはSmartWorldは、ICT(情報通信技術)を基盤とした多種多様なデータの蓄積・利活用を通じて、社会課題の解決や「進化したより良い世界」を作っていくこと、そうした取り組みの総称となっており、NTTコミュニケーションズは、7つの重点領域を対象にSmartWorld実現に向けた活動を展開しています。引用:SmartWorld-NTTコミュニケーションズが創る世界-※上記資料はNTTコミュニケーションズから提供していただいたものです。例えば、後に詳述するSmartCityでは、社会インフラの老朽化・交通渋滞など、都市が抱える問題解消のために新技術を活用し、より快適で効率的な都市の実現を目指しています。他にも、人の移動の効率化に取り組む「SmartMobility」や、医療における課題解決を目指す「SmartHealthcare」など様々な取り組みを介し、NTTコミュニケーションズは社会貢献に取り組んでいます。【参考記事】NTTコミュニケーションズ|デジタルトランスフォーメーション(DX)SmartWorldを推進する理由NTTコミュニケーションズがSmartWorldを推進する理由としては、主に2点です。社会変化に対するレジリエンスの要請新型コロナウイルス感染症拡大による、社会の分散化社会変化に対するレジリエンスの要請近年、自然災害が増加したことで、NTTコミュニケーションズのようなICT企業には、レジリエンスが求められるようになりました。このレジリエンスとは、「いかに早急に社会活動を回復するか」という変化に対するしなやかな適応力のことです。新型コロナウイルス感染症拡大による、社会の分散化新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって到来した「ニューノーマルの社会」において、距離を越えて人々やモノ・コトをつなぐ重要性が急速に高まりました。そこでNTTコミュニケーションズは、2020年10月に中期的な新事業ビジョンとして「Re-connectX」を掲げました。このビジョンにおける「X」とはEverythingであり、これを「新たな価値でつなぎなおす」ICTサービスを提供し、サステナブルな未来の実現へ貢献することを目指しており、その1つが「SmartWorld」への取り組みとなります。SmartWorldを実現する意義についてSmartWorldを実現する意義は、ビジネススキームの変化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の拡大に対応することにあります。これまでの法人ビジネスでは、顧客のリクエストに基づく仕事が中心でしたが、現在ではまだ顕在化していない顧客企業の課題や、社会・産業全体の共通課題を見つけ、課題解決するという全く逆のアプローチが求められています。また、企業間の関係はより複雑化し、同一業界の企業同士であっても“単なる競争相手”だけではなく、“協調すべき領域は協調する”など、の変化が起きています。そうした変化の中で、これまで個社の中での対応に閉じていたDXへの取り組みが企業の枠を超えて拡がりをみせているため、NTTコミュニケーションズは「SmartWorld」の取り組みの中核であるデータ利活用などの付加価値を組み合わせたトータルソリューションの提供を通じて、顧客企業のDX実現に貢献することを求められるようになりました。具体的には、とある企業から「その企業内のデジタルプラットフォームではなく、他社を含めた業界全体のデジタルプラットフォーム構築が求められる」といった事例があります。そんなNTTコミュニケーションズの推進する「SmartWorld」の取り組みの中から今回はSmartCityについて、現在事業の推進に携わるメンバー4名へのインタビューを通じて掘り下げていきます。SmartCityとは※上記の写真:左から青木さん、石間さん、堀口さん、加地さん青木千裕さん2010年NTTコミュニケーションズに入社。グローバル製造業のアカウントセールスやSIer向けのパートナービジネスを経験後、2019年12月よりスマートシティ推進室に配属。スマートシティ推進室では、営業とプロモーションなどの企画統括を担当。石間裕基さん2014年NTTコミュニケーションズに入社。西日本営業本部静岡支店にて、提案SEとして初期提案や提案、構築時の技術支援などを行う。2019年11月よりスマートシティ推進室に配属され、SmartCityサービスの企画開発業務を担当。堀口遥香さん2018年NTTコミュニケーションズに入社。お客様工場でのローカルNW構築や24時間365日保守運用などを経験した後、2021年4月よりスマートシティ推進室に配属。エンジニアとして、SmartCityのサービスやプラットフォームの開発、構築に携わる。加地佑気さん2007年NTTコミュニケーションズに入社。ビジネスソリューション本部・第三ビジネスソリューション部にて、建設・不動産業界向けのセールスを担当。2019年のスマートシティ推進室立ち上げ時よりSmartCityプロジェクトにおけるセールスメンバーとして活躍する傍ら、SmartCity業界の団体活動を通した仲間づくりなど、幅広く活動している。__まず初めにSmartCityについて教えてください。青木:SmartCityの大枠としては、先進的な技術による都市や街の機能の効率化や、社会課題解決、街に住む人や働く人にとっての利便性向上といった新しい一連の営み全般、と言うことになります。SmartCityの言葉自体は実は2000年前後から使われており、近年は個別の社会課題解決だけでなく、分野横断型のデータ利活用によって都市や街の機能の最適化を行っています。これまでのテーマに付加される形でSmartCityの流れ自体が変化しているのです。__御社が手掛けているSmartCityの事例はありますか。加地:NTTコミュニケーションズは街づくりに長年取り組んできており、民間事業者の再開発案件では、デベロッパーや建設業などのお客様と連携して街に必要な様々なシステムを提案・構築・運用してきました。これまではLAN/WANやPBX、セキュリティシステムといった建物の中のICTシステムを統合・調整してきましたが、これからはセンサーやカメラ・スマートフォンといったデバイスから収集できるデータを活用してスマートなサービスを提供するというように取り組みの方向が変化しています。NTTコミュニケーションズは、東南アジアのSmartCityプロジェクトのコンソーシアムに参画しており、都市OS(都市のあらゆるデータを収集・分析し、それらを1つにまとめるプラットフォーム)の提供検討を中心に担っています。加地:まさにデータと街のサービスをつなぐSmartCityプラットフォームの検討、そこにデータを取るポイントとなる通信インフラがNTTコミュニケーションズの役割です。__SmartCityプロジェクトでの一連の流れについて教えてください。加地:国内の都市再開発案件だと提案から竣工までが約3~5年程度必要となるため、約5年前から街づくりの設計が始まります。都市計画や企画段階はデベロッパーや設計会社の方々が受け持ち、設計に落とし込む段階から、我々は「デベロッパーが目指す街づくりを実現するには、どういうICTが必要か」を考え、提案支援を行います。受注するのが竣工の3年前からで、3年かけて構築し、そこから50年建物が運用されるというスパンです。また海外のSmartCity事例だと、検討開始から街の完成が20年かかるような非常に長いスパンでのプロジェクトも存在しています。NTTコミュニケーションズの強み・役割について__SmartCityでのNTTコミュニケーションズの役割について教えてください。青木:NTTコミュニケーションズは元々持つネットワークやICT技術・サービスの強みを活かしてベンダーなどとともにネットワークと街の建物をつなげる役割を担っており、街づくりで培ったノウハウを組み合わせてデベロッパーなどと課題解決を行っています。__他のNTTグループ企業には無い、NTTコミュニケーションズが持つ強みについて教えてください。青木:NTTの中でもグローバルにサービス展開が可能である点、全国のネットワーク通信やデータセンターといった基盤プラットフォームを有している点などが強みです。その強みを土台に、SmartCityのフィールドでNTTコミュニケーションズの強みであるICTに関するノウハウを掛け合わせて提案していくことができます。加地:そうですね、SmartCityにおいてのNTTコミュニケーションズの強みは、街づくりのプレーヤー、いわゆるハードを作ってきた方々と仕事をしてきたことです。なぜなら、SmartCityのポイントが「ソフトとハードの融合」だからです。街はハードですが、ソフト側を作りながらハードをつなげないとSmartCityは完成しないため、システム開発が得意な会社と街づくりのプレーヤー、つまりハードとソフトをつなぐことがNTTコミュニケーションズの役割です。また、NTTコミュニケーションズはメーカーではないので、自社の製品に縛られずに自由な提案ができます。街づくりはスパンが長いので、一度メーカーと付き合うとお客様が縛られます。したがって、街づくりにおいては柔軟に色々な提案ができるNTTコミュニケーションズのようなプレーヤーの強みが活きます。また、長いスパンで考える際、常に最新のICTを使いたいお客様が多いですが、NTTグループの研究開発による先端技術を提案に加味できるのも強みです。__他のNTTグループ企業とはどのような関係ですか?加地:パートナー企業で、協力して仕事をする機会も多いです。青木:お客様側もNTTグループの総合力についてはかなり期待されており、連携する重要性があると思います。加地:NTTグループには、街づくりや都市開発を行う会社もあり、そういった会社が各事業会社を束ねて街づくりを行う体制ができていますので、協業は昔よりもかなり進んできたと思います。今後の展望について__NTTコミュニケーションズがSmartCityで今後チャレンジしたいことについて教えてください。青木:我々スマートシティ推進室が目指す世界観の一つとしてデジタルツインという考え方があるのですが、人やモノ、コト、コミュニティなどの情報をプラットフォームを介してデジタル上の空間に蓄積し、分析やシミュレーション、制御などを行うことによって、リアルの空間に還元していきます。リアルとバーチャルを融合し、人々が幸せになる街づくりの実現を目指していきたいと考えております。引用:「デジタルツインを活用したリアルとバーチャルを融合した街づくり」これは当然我々だけではできないので、我々の中やNTTグループ内での連携、他の企業様との共創に積極的にチャレンジしながら、実現していきたいと思っています。最後にいかがでしたでしょうか。今回はNTTコミュニケーションズが推進するSmartWorldについて、またその中でもSmartCityについてスマートシティ推進室のメンバーにお話を伺いました。インタビューを通じてSmartCityへの理解のみならず、NTTコミュニケーションズが持つ強みや役割などについても理解できたのではないでしょうか。また以下の記事は、今回インタビューしたNTTコミュニケーションズの社員4名への個別インタビューです。ぜひ本記事と併せて読んでいただければと思います。NTTコミュニケーションズ志望者向けのLINEオープンチャットはこちらNTTコミュニケーションズの企業研究ページ(内定者ES・選考レポート・関連記事)はこちら 14,431 views
「内定辞退率、64.6%」を経済学の基本用語に当てはめて考える【unistyle業界ニュース】 「内定辞退率、64.6%」を経済学の基本用語に当てはめて考える【unistyle業界ニュース】 2017年11月13日。街中では年賀状の売出しが徐々に始まり、同日には紅白歌合戦の司会が発表されるなど、年末年始の話題が増えてくる時期となりました。そんな年末・週末へと未来に目を向けたくなる週明け月曜日、18卒就活生にとっては過去に引き戻されるような話題がニュースで取り上げられました。参考:リクルートキャリア就職みらい研究所【確報版】「2017年10月1日時点内定状況」|【学生の内定辞退率64.6%】【空前の売り手市場影響か】|そんな見出しのもと、各媒体がこぞってこの話題を取り上げました。当事者である18卒だけでなく、もちろん19卒以降の学生にとっても、ダイレクトに自分の就活に関連する話として関心を持った方は多いことでしょう。今回はこの「内定辞退率64.6%」という数字について、その定義や理由を中心に大学で学ぶ経済学用語と関連付けて解説していきたいと思います。「内定辞退率」とはー何社辞退しても数値上は同じ上記リクルートキャリアの調査書では、【内定辞退率=就職内定辞退人数÷就職内定取得人数】という形でこの用語を定義しています。もう少し詳しく言えば、「企業から1社以上の内定を得た学生のうち、1社以上内定を辞退した割合」と説明できるでしょう。この言葉について考えるうえでは、「同じ学生が複数社辞退したとしても、率自体には影響を与えない」という点を把握しておく必要があると思っています。例えば、「2社内定して1社辞退した学生」と「10社内定して9社辞退した学生」では、企業に与える影響度合いは大きく異なるでしょう。この点が数値上反映されないため、例えば「100人内定を出したら平均65人が辞退する」という意味にはならないことは認識しておくべきだと思います。もちろん、内定辞退をする学生の大半は複数内定を獲得していたでしょうから、学生から見た内定辞退率と企業から見た内定辞退率の間には当然相関はあると考えられるでしょう。また、一口に「企業」と言っても社員数が1桁のような中小企業から万単位を誇る大企業までその種類は様々です。国内の全従業員者数のうち、70%程度が中小企業で働いているわけですから、多くの就活生が志望する人気大手企業以外にこの数値が大きく左右されることも理解しておくべきでしょう。参考:独立行政法人経済産業研究所2016年版中小企業白書なぜ「内定辞退率」が高まったのか?ー「エントリー数」と「就活の期間」この点について、多くの媒体では「景気の改善による採用数の増加」というブーム的な要因として辞退率の高さを説明しています。もちろんそれは一つとして、ここではもう少し長期的な要因について考えていきたいと思います。理由1:大量エントリーシステム(需要と供給)大学以前にも、高校の政治経済の授業で学ぶ「需要曲線・供給曲線」。労働市場においては、求職者(=学生)が供給側・採用側(=企業)が需要側に該当します。需要側の実数が増えなくてものべ人数が増えるのであれば、企業側が採用人数を増やさない限り、内定辞退者数が高まるのは当然と言えば当然です。1995年にマイナビ(当時は「毎日就職ナビ」)・1996年にリクナビ(当時は「RBontheNET」)がサービスを開始するなどして以来、就活におけるエントリーはWeb媒体でボタン一つで完了というケースが徐々に増加していきました。今では当たり前になった"エントリーシート(ES)"という選考形式が始まったのもこの時期と言われています。それ以前は、個別に企業から資料を取り寄せてエントリーし、手書きで履歴書を作成するという形式が一般に取られていました。現在では、一企業のESをコピペ+一文改変することで複数の企業へエントリーシートを送信することができ、50社・100社といった"大量エントリー"が可能になっています。ナビサイトは、企業側から期間ごとの掲載料形式で収益を得ています。そこからのエントリー数の成果は、それが直接収益金額に結びつくわけではありませんが、来年度以降の継続的な利用を促すうえでは重要な指標になります。社内に目を向けても、「学生1人あたりのエントリー社数」のような指標を重要業績評価指標(KPI)として設定している可能性は高いと考えています。ちなみに、学生にそんな形で大量エントリーを促す一方で、「内定者フォロー」という名目で内定辞退を防ぐコンサルサービスまでやっているということです。そういったビジネス的な背景を見ると、現在の就活システムで学生が「踊らされている」と表現されるのもある意味納得かもしれませんね。しかし、どんなにエントリーしたとしても、いつの時代でも最終的に入社できるのは1社のみであり、それだけ「内定辞退者」が増える要因にも繋がります。そのため、現在ではあえて手書き郵送のエントリーシートを課す・説明会に参加した学生のみエントリーできるなどの策を講ずることで「とりあえずエントリーする」層を減らし、本当に入りたいと考える学生に受けてもらおうとする企業も一定数存在しています。理由2:情報の非対称性(モラル・ハザード)学生がエントリー数を増やす要因は、何も就活ナビサイトやマイページといったシステム上の話だけではありません。学生が受験する企業を選ぶにあたっては、その企業の情報を知ることが必要となります。その手段としては採用HP・ナビサイト・企業説明会など様々ですが、基本的にそれはどれも「エントリーしてもらうため・企業のイメージを高めるために提供する情報」であることは考慮しておくべきだと思います。ナビサイト上でよく見られる「人気企業ランキング」などについても、その企業でやりたいことがある人がそれだけ多いというわけではありません。「人気だから人気」すなわち「ランキングに載っているから」という理由でスパイラル的にアクセス数・エントリー数が増えているのだと考えられます。そもそも広告料を多く払った企業がトップページに掲載されるなどして、学生の「人気」が形作られているという側面ですらあります。さらに、就職活動で「自分をより良くみせよう」とするのは何も企業側だけでなく学生側にも近いことが言えると思います。「優秀な人材を採用したい」「より上位の企業から内定を貰いたい」という双方の考えが、結果的に「逆選択」(=優良企業・優秀な学生が選択されず、両者の間にミスマッチが生じること)を生み出していると言えるでしょう。経済学的に言えば、「最適な資源配分がなされていない」という市場の失敗の状態に陥っていると言い換えられると思います。理由3:就職活動の早期化・長期化(囚人のジレンマ)上記2つの理由ではエントリー数に焦点を当てて述べていきましたが、経団連に属する大手企業に限ればもう一つ、就職活動の期間についても一つの要因があると思います。16卒の「3月解禁・8月内定」と言われた採用活動期間の後ろ倒し以来、毎年のようにその年の就活スケジュールがどう設定されるかに注目が集まっています。しかし、多くの企業はその後ろ倒しとなったスケジュールを守らず、「インターン」「面談」「座談会」といった形で早期から学生との接点を持つような企業が増えています。学生側もその企業の動きに合わせて、広報活動解禁のずっと前からインターン選考への参加を中心とした動き出しが当たり前のようになっています。その多くが、「他の人がやっているから自分もやらなきゃ」という意識によるものだと考えています。経団連が学生の学業への影響などを考えて設定したこのスケジュールが、結果的に就活の早期化・長期化をもたらし負担を増やすことになったのは皮肉と言えるかもしれません。少なくとも、「インターンがあるから授業を欠席する」といった学生の態度を経団連側が望んでいたとはとうてい思えないでしょう。図:学生側にとっての就活の早期化と囚人のジレンマ〜就活の早期化〜自分早めに動く早めに動かない他の学生早めに動く競争激化無い内定早めに動かない余裕で内定競争正常化このような学生の動き出しの早まりは、しばしば経済学用語の一つである「囚人のジレンマ」に当てはめて説明されます。上図のように、・学生個人(自分)としては、自分は一人だけ早く動き出し他人は自粛している状態が最も有利に働くでしょう。いわゆる"フリーライダー"という状態です。=余裕で内定・次点で好ましいのは、自分も含めた全員が早期の動き出しを自粛している状態です。=競争正常化・その次に好ましいのは、自分も含めた全員が早期の動き出しをしている状態です。=競争激化・最悪なケースは、他の学生は早期に動き出しをしているのに自分だけが何もしていない状態です。=無い内定「学生」という全体集団で見れば、皆が早期に動き出すよりは自粛した方が良い"パレート優位"なはずなのに、自分だけが何もせず出遅れていく「無い内定」の状態を避けるために、結果的に早期からの動き出しを選択するという説明になります。就職活動が早期化・長期化すれば、学生にとっては企業との接点が増え「(就職する気はないけど)早めに内定を貰う」といった、時期によるポートフォリオの形成・志望度の低い企業の内定獲得へのインセンティブが働きます。このことが、内定辞退率を高める一因となっていると考えられるでしょう。最後にと、これまで内定辞退率が高まる要因について分析をしていきましたが、もちろんunistyleでは何も現状の新卒採用システムを頭ごなしに否定しているわけではありません。特に早期からの動き出しは「理由2:情報の非対称性」を多少なりとも減らすことに繋がるため、競争激化のデメリットを考慮しても意味のある行為だと考えています。いずれにせよ、何十万人といる他の就活生の動きをどうにかすることはできないわけですので、現状では競争激化を覚悟で自ら早く動き出すしか勝ち抜く術はないでしょう。いずれにせよ、「内定率が高いから自分たちの就活も楽勝」と考えたり、一時的なデータに惑わされたりすることなく、その数字の意味や背景にまで目を向けることが、今後の納得のいく選択をしていくためには大切になるのではないでしょうか。その際、本記事のように大学で学んだ内容を簡単でいいので当てはめてみると、学業・就活の双方向の活動に役立てることができるかもしれません。参考:photobyChrisPotter 13,300 views
人々の暮らしを支える仕事に携わる。新卒1年目から中央省庁案件に携わる若手社員が語る「リースの魅力と面白さ」 人々の暮らしを支える仕事に携わる。新卒1年目から中央省庁案件に携わる若手社員が語る「リースの魅力と面白さ」 本記事はNECキャピタルソリューションのPR記事になります。若手からの裁量の大きさと会社や仕事の規模感の大きさ。この二つは一般的に反比例するものと言われており、就活生の中にもどちらを重視するべきか悩む人も少なくないはずである。そのような中、裁量と規模感の大きさを両立し、大手ITベンダーを親会社に持つ金融機関が存在する。その企業の名はNECキャピタルソリューション株式会社。NECを親会社に持ち、幅広いファイナンスサービスを通して様々な社会課題に取り組む、メーカー系リース会社である。unistyle編集部はこの度、2021年4月にNECキャピタルソリューションに新卒入社し、入社1年目から中央省庁をお客様として働く宮田さんにインタビューを敢行した。宮田(みやた)さん2021年4月にNECキャピタルソリューションへ新卒で入社。新入社員研修を経て官庁営業部に配属。営業職として中央省庁や関連外郭団体向けのリース案件に携わり、IT案件の調達や入札業務を行う。大規模なリース案件にNEC(グループ含む)と連携して取り組み、現在に至る。NECキャピタルソリューションが「若手からの裁量の大きさ」と「会社や仕事の規模感の大きさ」を両立している理由、そして宮田さんが思うリース会社の魅力や面白さなどに迫っていきたいと思う。こんな就活生にオススメ◆金融業界やリース会社に興味を持っている就活生◆「若手の裁量の大きさ」と「規模感の大きな仕事」を両立している環境で働きたい就活生◆社会に大きな影響を与える仕事をしたい就活生目次リースの魅力はファイナンス×モノで価値提供できる事。その中で入社の決め手は〇〇一貫して中央省庁案件に従事。お客様の要望を把握し、解決することが私の仕事案件の規模が大きく、常に新たなことを考え続ける-仕事のやりがいと難しさ-裁量の大きさと規模感を両立していることが魅力。なぜそのような環境があるのか?ファイナンスとモノを取り扱っている。だからこそ日々新たなことを知れるのが面白さ私が入社して良かったと感じた瞬間-影響力の大きさ×風通しの良さ-今後のビジョンに迫る!営業職として領域問わずお客様と携わりたいという言葉の真意リース会社の働き方とは?一日のスケジュールを基に気になる業務を深掘ってみた活躍できる人の素養とは。重要なのは相手の問題や課題を把握しようとする姿勢!?取材後記リースの魅力はファイナンス×モノで価値提供できる事。その中で入社の決め手は〇〇__早速ですが、学生時代のお話とNECキャピタルソリューションへの入社を決断するまでの経緯を教えてください。私は学生時代から好奇心が強い性格であり、且つ、学生時代に様々なアルバイトを経験してきたことから、将来的にも多くの人にお会いできる仕事をしたいという就活の軸を持っていました。そのような中、「多くの人と携われる環境って何だろう…。」と考えた際、真っ先に思い浮かんだのが金融業界だったため、金融業界に絞って就活を進めました。金融業界には銀行・保険・証券といった様々な業種があるかと思いますが、その中でもリース業界に興味を持った理由としては、ファイナンスだけでなくモノを用いてサービスの提供をできるという点です。ファイナンスの知識だけでなく、モノという目に見える商品を取り扱えることで、幅広い業務ができるのではないかと考え、リース業界を志望するようになりました。入社の決め手は「メーカー系リースゆえのモノへの強み×一人ひとりに向き合う姿勢」__では、リース業界を志望していた中で最終的にNECキャピタルソリューションへの入社を決断した大きな理由は何ですか?リース業界に興味を持った理由にも紐づくのですが、NECキャピタルソリューションはモノに強みを持っていたためです。銀行系リースや独立系リースなど、リース業界各社にはそれぞれ特徴があるのですが、NECキャピタルソリューションはNECが親会社の企業になりますのでメーカー系リースに属されます。メーカー系リースはそのメーカーの特色を活かした営業活動ができるのではないかと考え、メーカー系リースの中では1,2位を争う規模感を誇るNECキャピタルソリューションを志望しました。また、選考中・内定後問わず、一人ひとりの学生にしっかりと向き合ってくれたことも入社の決め手の一つです。私の就活をしていた時期にコロナが流行り始め、緊急事態宣言が発令され、対面で社員の方とお会いする機会がありませんでした。ただ、そのような学生からしたら不安になるような状況下でも、選考には関係ないところで面談をしていただき、雑談をできるほどの関係性を築けるなど、私といういち個人に対して親身に接してくださりました。そのため、実際に入社後も社員一人ひとりに向き合ってくれる風土があると確信し、仕事に対して希望を持てるようになり、入社を決断したというのが一連の経緯になります。一貫して中央省庁案件に従事。お客様の要望を把握し、解決することが私の仕事__それでは入社してから現在までのキャリアを教えてください。私は2021年4月入社になるのですが、入社してから現在まで一貫して中央省庁や関連する外郭団体向けの案件に携わっています。具体的には、PC等のモノであったり基盤システムなどを新たに取り入れたいお客様に対し、導入を支援する仕事をしています。基本的にはNECのモノやサービスを取り扱っているため、NECとお客様の間に入り、双方の要望を聞きながらお互いにとってより良い条件で取引をするための仲介役を担っています。とは言え、NECグループの会社でありながらもグループ間で主従関係がある訳ではなく、ビジネスパートナーといった関係性に近いと思います。__中央省庁向けの案件に携わっているとのことですが、具体的にどのようなお仕事をされているのでしょうか?私は、中央省庁の中でも厚生労働省や財務省の案件を担当しています。一例ですが、ちょうど1年ほど前、厚生労働省の外郭団体から「お客様のシステムを一新するため、その連携に利用する端末を約1,000台入れ替える協力をしてほしい」という依頼を受け、その案件を担当しました。案件の規模が大きく、常に新たなことを考え続ける-仕事のやりがいと難しさ-__中央省庁の案件に携わっているとのことですが、1年目からそういった仕事を任せられる環境は中々ないかと思います。その中でのやりがい、または難しさみたいなものは何かあるでしょうか?やりがいとしては携わっている案件の圧倒的な規模の大きさです。中央省庁の領域であれば取り扱う金額も大きくなりますし、携わる職員の人数も必然的に多くなります。また、「政府の案件に携わる=最終的に国民全体に還元されること」だと思っていますので、そういった意味での影響力の大きさもやりがいの一つになります。国民というエンドユーザーのことまで考えなければならないことは責任の大きさにも繋がりますが、その反面、仕事の意義や価値も感じることができます。また、難しさで言うと常に新たなことを考え続けなければならないことです。中央省庁などの政府機関は日本の中枢を担う組織になるため、どうしても日々変化や難題が降りかかってきます。例えば、昨今の情勢で言えば2021年9月にデジタル庁が発足され、各省庁を含めた行政機関のデジタル化が進み、且つ、そういったデジタル機能がデジタル庁にどんどん集約されていくという状況がありました。そういった状況下で、私の携わっている厚生労働省や財務省においても各種業務のクラウド移行が進み、ガバメントクラウド活用の動きが活発になっています。デジタルの刷新を含め、各種業務が移り変わるスピードが早く、それゆえに私たちに求められることも日々変わっていくというのが難しさでもあります。ただ一方で、日本の最前線に携われることは面白さでもあるため、表裏一体とも言えるかと思います。【参考】ガバメントクラウド-デジタル庁裁量の大きさと規模感を両立していることが魅力。なぜそのような環境があるのか?__今までお話を伺ってきた中で、案件の規模的にも仕事内容的にも大きな裁量を持って仕事をされているように感じました。そういった裁量の大きさというものは実際に感じていますか?裁量の大きさは日々実感しています。NECキャピタルソリューションは一定の会社規模と社員数を誇っていますが、入社する前は正直、1年目からここまでの大きな裁量をいただけるとは思っていませんでした。ただ、実際に入社をして仕事を始めると「こんなにも大きな裁量と責任を任せてもらえるのか!」と良い意味でのギャップを感じています。私の携わっている中央省庁の案件にしても、同業他社は中堅以上の社員が担当することが多い中、NECキャピタルソリューションは私のような1,2年目の若手社員に任せていただけており、こういった環境は本当に幸せです。NECグループという大きな安心感がありながらも、少数精鋭の環境があり、若手から大きな裁量を持って働くことができる会社だと思います。入社して感じた良い意味でのギャップ-自分自身で考えて行動するからこそ、裁量権が与えられる-__「裁量の大きさ」と「会社・案件の規模感」は一般的に反比例するものだと思いますが、御社はその双方を両立できている印象を受けました。それについて宮田さんはどう思いますか?まさにおっしゃる通りで、裁量の大きさと規模感を両立している会社だと実感しています。裁量権と言うのは様々な定義があると思いますが、NECキャピタルソリューションで最も感じるのが自分自身で考えて行動できるという部分です。私は現在、中央省庁向けの案件を担当していますが、まだ2年目ながらお客様のもとに1人で出向いて携わる機会が多くあります。これは私に限らず、他の案件に携わっている同期も口を揃えて同じことを話しています。上司などから指示を出されて動くという状況はほとんどなく、自らで今すべきことを考えて行動する環境に囲まれていますので、そういった状況こそが裁量権の大きさに起因していると感じています。もちろん、そのような中でも成果を出す必要がありますし、お客様に対して価値を提供する必要もあります。時にはミスや失敗をしてしまうこともあるのですが、そういった失敗も含めて自らで考えて行動した経験は大きな成長に繋がっていると実感していますので、自ら考えて行動できる環境はNECキャピタルソリューションの魅力だと思います。__お客様のもとに1人で出向くという話がありましたが、お客様が中央省庁の場合であれば年次の高い方や役職が上の方と仕事をする機会も多いのではないでしょうか?はい。実際にそういった機会は多く、お客様に私の年齢をお伝えすると皆様驚かれます。「まだ2年目なの!?」といった感じで(笑)。また、共に仕事をするNECグループの方も何十年と働かれているベテランの方が多く、知見も経験も豊富な方と仕事をすることは日常茶飯事です。当然難しさもあるのですが、その何倍も面白さを感じるのは事実です。年齢や経験の差はあるにせよ、お互いで目指すべきことは同一ですし、そういった環境に身を置いているからこそ得られるものも多々あります。正直入社するまでは「規模感も歴史もある企業だし、裁量権があると言いながらもそこまで大したことはないのかな。」と思っていたのですが、良い意味で裏切られました。ファイナンスとモノを取り扱っている。だからこそ日々新たなことを知れるのが面白さ__リース業界で働く面白さは何かありますでしょうか?私はリース会社で営業を行っているため、その観点から面白さを挙げるのであれば、ファイナンス以外にモノにも携わることができるため、日々新たなことを知れる点です。PCやサーバーといった日常生活でも目にするようなモノも取り扱いますが、最近であれば、通信業者が電波事業の実証実験を行うための試験装置をリースするという案件にも携わりました。このように日々新たなモノ、今までに見たことも触れたこともないようなモノに直面する機会が多々あります。冒頭でもお話した通り、私は知的好奇心が旺盛な性格ですので、自分の知らなかったモノに触れ、日々知見の幅を広げることができるのはリース業界で働く面白さだと思います。__では、リース業界の中でも御社で働くからこその魅力や面白さは何かあるでしょうか?NECという親会社を持っているメーカー系リースだからこそ、NECグループ各社と共に仕事ができるのは魅力であり面白さであると思います。NECは国内でも最大規模のITベンダーであり、民間領域だけに留まらず、官公庁といった領域にも強みを持っています。規模感の大きさや質の高いサービスを活かし、官民含めて幅広い領域でお客様のサポートをできるのはNECキャピタルソリューションの強みです。私が入社して良かったと感じた瞬間-影響力の大きさ×風通しの良さ-__宮田さんが「NECキャピタルソリューションに入社して良かった」と感じた瞬間やエピソードは何かありますか?沢山ありすぎて一つに絞るのが難しいのですが、強いて言うのであれば携わっている案件の規模が大きいがゆえ、お客様や社会に対する影響力の大きさを目に見えて感じられることです。案件の数字の大きさといった定量面もそうですが、自身の携わっている仕事がエンドユーザーである日本国民に最終的に届いたことを体感できると、社会的意義や価値を非常に感じます。また、人間関係の面で言えば、社員の人全員がフレンドリーであり、風通しの良さを感じるのも入社して良かったと思う瞬間です。私は営業を行っていますが、当然ながら営業の社員だけでは仕事をすることはできません。実際にお客様の前に立って仕事をするのは自分ですが、お金を管理する部門やモノを管理する部門、さらには特殊スキームを考える部門など、各部署の方に相談することは日常茶飯事です。そういった場合でも部門間の壁を感じることは一切なく、社員全員が「お客様のために最大限の価値を提供しよう」という姿勢で協力してくださる風土は非常に好きな部分です。実際にこの取材前にも他部門の方に相談してきました(笑)。今後のビジョンに迫る!営業職として領域問わずお客様と携わりたいという言葉の真意__現在は中央省庁向けの案件に携わっているとのことですが、今後取り組んでみたいことやビジョンは何かありますか?短期的なビジョンで言えば、もう少し中央省庁向けの案件に携わっていきたいと考えています。まだ携わってから1年半ほどしか経っていないですし、分からないことや自分の知識不足を痛感することも多々ありますので、基本的な業務を一通り自分だけでこなせるようになりたいです。また、中長期的なビジョンで言えば、中央省庁向けの案件で培った知識と経験を活かし、民間の領域にも携わっていきたいと考えています。金融業界を志望した理由にも紐づきますが、仕事において「様々な業界の方とお会いしたい」という思いは今でも持っていますので、そういった意味では民間の領域にも興味があります。win-win-winの状況を創り出し、関わる人全員を幸せにしていきたい。__現在は営業をしていると思いますが、職種に関してはどうお考えでしょうか?私は現在の仕事にやりがいや面白さを感じています。そのため、引き続き営業職としてお客様の前に立ち、新たなことに日々触れて、自身の知的好奇心を感化させていきたいと考えています。また、リースの営業をしていてやりがいを感じるのが、様々なステークホルダーのできなかったことをできるようにした瞬間です。先ほどもお話した通り、リースの仕事は一人のお客様や企業と向き合うというよりかは、複数のステークホルダーの方と仕事をするのが一般的です。そのため、中央省庁・民間の企業・NECグループの会社・関連ベンダーなど、多くのステークホルダーがそれぞれの課題を解決できたり、自らの価値を提供できたりする状況を創り出せるのが非常に面白いです。win-winの状況を創り出す一連の取り組みをフロントに立って携われることは、リース会社の営業のやりがいだと思います。リース会社の働き方とは?一日のスケジュールを基に気になる業務を深掘ってみた__宮田さん自身の働き方、一日のスケジュールなどを教えていただいてもよろしいでしょうか?私は営業職のため、基本的にはお客様の予定次第で自身のスケジュールも変わります。一例ではありますが、朝は8時過ぎくらいに出社し、メールチェックをしたのちにミーティングに臨みます。午前中はベンダーの方とミーティングをしたり、社内で案件の相談をしたりすることが多いです。お昼休憩を挟んだのち、午後はお客様のところに伺うことが多いです。入札がある日であれば入札業務を行ったり、入札がない日であればお客様から現状の課題や今後の方針などをヒヤリングしたりします。その後夕方頃に会社に戻ってくることもありますが、戻らずに近くのカフェなどでテレワークをすることもあります。その日の内にやらなければならないことを整理し、終業するというのがおおよその一日のスケジュールになります。__入札というお話が出てきましたが、実際にどのようなことを行うのでしょうか?一例ですが、お客様から「こういったシステムやサーバーを取り入れたい」といった話がまずあり、入札公告という形でその要望を提示されます。入札公告には「システムやサーバーの仕様書・入札スケジュール・見積書」などが記載されており、それに対してNECキャピタルソリューション側から「いつまでに、このくらいの金額で、こういったシステムやサーバーを提供できます」といった入札書や提案書なるものを提出します。そういった入札書・提案書が他の会社からも出され、その中から最終的にお客様が案件を依頼する会社を選ぶというのが入札の一連の流れになります。お客様から選んでいただくため、多くのステークホルダーと連携し、価格面や機能面でお客様に最適な提案をできるように努めることが私の役割になります。活躍できる人の素養とは。重要なのは相手の問題や課題を把握しようとする姿勢!?__実際に約2年間働いてきた中で、こういった人であれば御社で活躍できる、こういった人であれば御社に合っているという素養がありましたら教えてください。相手の困っていることや課題を適切に把握できる、把握しようとする意識のある人だと思います。リース会社は、お客様の様々なニーズに応え、その上でお客様の期待値を越えて更なる付加価値を提供する必要があります。そのため、お客様の課題を適切に把握し、その上で最適なサービスやソリューションを提供できる部分は非常に求められます。また、こういった素養は対お客様だけでなく、社内においても求められます。リース会社は多くの職種・部署の人が協力することで初めてお客様に価値提供できる業態だと思っていますので、社内の各部署に適切に連携して協力してもらうことは非常に重要だと感じています。金融やリースに関する知識は入社後からでも十分に学ぶことができますので、相手の抱えている問題や課題を理解しようとする姿勢を持っている方はNECキャピタルソリューションに合っていると言えるのではないでしょうか。取材後記NECを親会社に持つメーカー系リースとして高いプレゼンスを誇り、業界内外問わず社会に対して大きな影響力を持っているNECキャピタルソリューション株式会社。今回はそんなNECキャピタルソリューションに新卒で入社し、入社1年目から中央省庁をお客様として働く宮田さんにインタビューを実施しました。NECキャピタルソリューションの魅力、リース会社で働く面白さは伝わりましたでしょうか?最後になりますが、宮田さんから就活生の皆さんに向けてメッセージをいただきました。NECキャピタルソリューションに入社して思うのが、周りから指示を出されることが本当に少なく、「自分はどうしたいのか?何をしたいのか?」という意思を示すことの大切さです。自分自身の意思を示す人にはしっかりと機会を与える環境がありますし、その分失敗を経験することもあるのですが、そういった意味のある失敗であれば許容する風土があります。だからこそ私自身も2年目ながらに大きな裁量をいただけていますし、日々成長実感を得ることができています。就活生の皆さんも「NECキャピタルソリューションに入社して自分は何をしたいのか?」を明確に持ち、その想いを選考でお伝えいたければきっと評価されるのではないかなと思います。そういった想いを持った方に入社していただき、今後一緒に働けることを楽しみにしています。NECキャピタルソリューションは現在、24卒向けのエントリー募集を開始しています。本記事を通じて同社に興味を持った就活生は、下記の応募フォームから是非エントリーしてみてください。選考への応募はこちらから【関連記事】┗福祉学科と数学科というリースとは全く異なる分野の学問を学びながらも、NECキャピタルソリューションに新卒で入社した若手社員2名にインタビューした記事です。どんな人にでも活躍できるフィールドがあることを実感できます。 6,242 views
東京海上日動・メガバンク社員が語る「金融業界が理系人材を欲しがる理由」 東京海上日動・メガバンク社員が語る「金融業界が理系人材を欲しがる理由」 はじめまして。現在、理系学部卒として金融業界の東京海上日動やメガバンク3行を見ている17卒の就活生です。一部の理系学生は参加されたかも知れませんが、このような企業では理系の学部生、大学院生を対象にした「理系セミナー」というものが開催されていました。私も実際にこのセミナーに参加し、現場で活躍している理系社員や人事担当の方から、「理系のどのような強みが金融業界で発揮できるのか、そしてどのような働き方が出来るのか」についての話を深く聞くことが出来ました。このセミナーを通して金融業界の志望度が上がったので、実際に社員から聞いた話についてまとめてみました。金融に興味がある、また金融に今まで興味がなかった理系学生もぜひこの記事を参考にしていただけたらと思います。理系の素養が活きるのはアクチュアリーやクオンツだけではない理系学生が研究や勉強を通して培った数理能力などを活かせる職種として、クオンツやアクチュアリー、そしてモデル開発やトレーダーなどが有名です。この背景としては、金融業界におけるテクノロジーの高度化が原因として挙げられるようです。その具体例の一つとして、損保のビジネスではグローバル化やITの進化による「リスクの複雑さ」を処理するために、より定量的に物事を捉えられるような人材が必要であるとのことです。実際に、いわゆる理系専門職といわれる「アクチュアリー」や「クオンツ」などの職業は、数理系を専攻した大学院生が内定者の多くを占めるとも言われております。しかし、理系学生の強みはこのような専門職だけではなく、中小・大企業営業などの「文系がやるイメージ」がある仕事でも活きてくるようです。実際の営業においては、まずお客様の財務状況の分析や役員からのヒアリングを通して「お客様を知る」ことから始めます。そして、実際に得た情報からお客様が抱えるような「問題点やニーズの洗い出し」を行い、そこから導き出した仮説をもとに「事業戦略の立案」を行うのです。そして、専門的知識がないような人でも理解できるような提案方法を考え、お客様にその内容を伝えることが一連の流れとなっております。このプロセスは、実は理系学生が行う研究と非常に似ているところがあります。「お客様を知る」という行動は、研究で行う「文献調査」や「情報収集」などの作業に該当し、また「問題点やニーズの洗い出し」は「得た知識を整理しそこから問題提起を行う」ことに一致しているでしょう。そして、実際の仕事ではその後に「事業戦略の立案」を行いますが、これは実験における「仮説に対する検証を行い、その結果から導き出される結論をまとめる」ステップと同じです。そして最後には、専門知識がない人でも理解できるように「プレゼンテーション」を行うのです。このように、非常に類似性が高いことが分かるのではないでしょうか?実際に緑メガバンクの若手社員は、「学校時代の研究で身につけた結論を導く能力は、現場での営業でも役に立った」とおっしゃっていました。金融業界において理系の社員は未だに少ないので、自分の希望する部署に異動できる可能性が高い金融業界の仕事は多岐に渡るのですが、そのうちの営業職を含む多くの職種が「数字」に対するセンスや「分析」を丁寧に行えるような素質が求められます。しかし、未だに金融業界で活躍する理系社員の数は、文系出身の社員と比べて圧倒的に少ないのが現状です。よって、文系学生に比べると、理系学生は培ってきた「数理能力」などや「分析力」の強みを存分に活かせることが出来るでしょう。これに加えて、特筆できる理系がSMBCや東京海上などの大手金融で働く上でのメリットは、「希望する専門性の高い部署に異動できる、もしくは初期配属される可能性が高い」とのことです。実際に私が参加した社員座談会などでは、多くの理系社員から「理系は人数が少ないので、希望した職種に就けることが多い」という話を聞けました。これは、金融業界ではしばしば議論にあがる「配属リスク」の観点から考えると、非常に重要なメリットだと思われます。さいごに正直な話、私も今回紹介したような話を聞く前は、金融業界に対して「つまらない営業や事務作業をずっとやらされるのではないか」と思っており、それが理由でこの業界を第一志望にすることを少しためらっていました。しかし、参加した理系セミナーや、現場で活躍する理系出身の魅力ある社員を知ることで、大きく業界における仕事の印象が変わり、志望度が上がりました。この記事を読んでいただいた理系学生も、ぜひ「自分の強みが活きるようなフィールド」として金融業界を選択肢の一つとして考えてみたらどうでしょうか?photobyQuinnDombrowski 25,152 views

現在ES掲載数

77,482

すべて見れる

上に戻る

会員登録・ログインして全てのコンテンツを見る

無料会員登録