BCGの使い回しは安全?総合商社のテストセンター通過基準

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最終更新日:2024年02月09日

BCGの使い回しは安全?総合商社のテストセンター通過基準

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総合商社は就活生から根強い人気を誇る業界ですが、『総合商社の入社倍率|三菱商事・伊藤忠商事』にもある通り、筆記試験であるテストセンターを通過し面接までたどり着ければ、意外に高い確率で内定獲得を狙うことができます。

逆に言うと多くの学生がテストセンターの段階で落ちてしまい、悔しい思いをしているということになるので、テストセンターの段階でも油断はできません。それでは、商社のテストセンターに安心して通過できる出来とは具体的にどれほどなのでしょうか。

今回はそのことについて、テストセンター通過例を用いながら考察していきたいと思います。

各商社のテストセンター選考について

17卒の商社の筆記試験では、三井物産、伊藤忠丸紅鉄鋼以外はよく使われているSPI3のタイプのテストセンターが課されました。

それ以前までは三菱商事はテストセンターではなく独自の筆記試験を課していましたが、17卒新卒採用から筆記試験でSPI3のテストセンターが採用されました。

三井物産はSPI3ではなくGAB形式のテストセンター、伊藤忠丸紅鉄鋼は会社に行き独自の筆記試験を受ける形でした。GAB形式はよくwebテストで課される玉手箱と同じ出題形式なので、三井物産のテストセンターはwebテストをテストセンター会場に出向いて解くイメージだと捉えて頂ければ大丈夫です。

SPI3のテストセンターでは、丸紅以外は性格・能力・構造把握・英語の4種の試験を受験しなければなりませんが、丸紅だけは構造把握は必要ありません。

どの企業のテストセンターを通過していれば、商社のテストセンター選考に使いまわして良いのか?

BCGのテストセンターの通過実例

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商社志望の人はもちろん、そうでない人もテストセンターは早い段階に使いまわせる状態にしておいたほうが絶対に良い

以上ではどの企業に通っていれば商社のテストセンターに通過するかどうか考察してきましたが、以下では本選考が始まる前の段階でテストセンターを使い回せる状態にするメリットを述べさせていただきたいと思います。

本選考では、ほとんどの日系企業が同じ時期にテストセンターを課すので、前述の通り毎回受けに行くのは非常に骨の折れる作業となってしまいます。

また、就活解禁以降どこかの日系企業のテストセンターを使い回そうとしても、その企業のテストセンターの結果が分かる頃には他の企業のテストセンター選考は終わってしまっているので、結果がわからないままそのテストセンター使い回さざるを得ず精神的に不安な状態で他社の選考結果を待つことになってしまいます。

このようなことを考えるとやはり就活解禁前にテストセンターを安心して使い回しておけるようにしておいたほうが良いと思います。

最後に

テストセンターの結果は就活生に公表されないため、自分の出来がどれほどなのかが分からず不安になることも多いと思います。

得点が分かれば話が早いのですが、そうもいかないので早めに積極的にテストセンターを受けておくことしか不安を解消する方法はないと思います。

実際に就活していて、就活解禁以降テストセンターを新しく受け直すかそれとも使い回すか心を悩ませていた友人は数多くいました。

就活解禁以降テストセンター以外にも他にも企業研究や自己分析、ES対策、面接対策、さらにはOB訪問などやることが山積みの中、テストセンターに時間を取られて精神的に不安になるのは非常にもったいないので、コンサルや外銀に興味のない人でもBCG、GS、NRIのインターンや本選考に応募してテストセンターを受けに行くべきだと思います。

この記事が皆さんの役に立てれば幸いです。

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「死んだら動くな」19卒内定者が語る、趣味を突き詰めたら、就活にも活きたという話 「死んだら動くな」19卒内定者が語る、趣味を突き詰めたら、就活にも活きたという話 こんにちは、19卒内定者です。突然ですが、みなさんは何か趣味はお持ちですか?私は大学入学後に囲碁を始め、今では趣味を聞かれれば一番に挙げるほど好きなゲームです。そんな囲碁の世界にはたくさんの格言があります。面白いことに囲碁の数々の格言が就活でも自分を助けてくれることが多々ありました。そこで今回の記事では、囲碁の格言を4つご紹介しながら、それがどう就活の場に活かされたのかをご紹介します。皆さんもご自身の趣味で学んだ考え方に近いものはないか、思い返しながら読んでみてください。そもそも囲碁ってどういうゲーム?近くは一年ほど前に、囲碁の井山裕太九段と将棋の羽生善治先生が国民栄誉賞を同時に受賞されました。参照:「羽生・井山両氏に国民栄誉賞授与首相『感動与えた』」そんな囲碁・将棋ですが、将棋に比べて囲碁がどういうゲームなのかをご存知の方は少ないと思います。なので、まずは簡単にルールをご紹介して、以下の文章を読んでいただければと思います。囲碁は陣地取りゲーム囲碁というと、「見ていて何をやっているのかがよくわからない」という声をよく聞きますが、おそらく勝敗の決め方がわからないからではないでしょうか。囲碁では、黒と白の石を使い、互いに一手ずつ碁盤の線と線の交点に石を置きながら、最終的に自分の石で囲った陣地の中の交点の数で勝敗を決めます。(画像出典:日本棋院)例えば上の画像では、黒が囲った陣地は青い×印がついた所で、白が黄色の×印がついたところです。この場合、黒の方が×印が一つ多いため、黒の勝ちとなります。また、囲碁においては基本的にどこに打ってもいいため、初手から自由に考えながら陣地を作っていくことが可能です。他のゲーム同様いくつか細かなルールもあるのですが、最終的な勝敗は上述の通りになっています。さて、どこに打ってもいいからこそ、「起こりうる盤面の数が星の数ほどある」とも表現され、いざ打ち始めるとどう打っていいのかがわからないことが多々あります。そこで、囲碁の世界には上達を促し、対局の際のアドバイスとなる格言が多く存在します。そういった格言や考え方が囲碁の世界を離れ、私自身の就活でも役に立ったので、ご紹介していきたいと思います。「岡目八目」岡目八目意味:第三者は当事者よりも情勢が客観的によく判断できるということ。引用:weblio辞書元々は対局している当人よりも、観戦している人のほうが八目先まで読めるという意味で、比較的世間一般でも認知されている言葉ではないでしょうか。この言葉がどう就活に活かせるのでしょうか?そもそも、ESや面接で評価をするのは自分ではなく、あくまでも他者です。自己PRがどれだけ自分の満足いくものだったとしても、それが正しく評価者に伝わっていなければ意味がありません。だからこそ、「岡目八目」という言葉が大切になってきます。自己PRしかり、志望動機しかり、自分のアウトプットの内容を周りの人に評価をしてもらったり、アドバイスをもらいましょう。unistyleの「戦略的自己分析のやり方|内定に近づく効果的な自己分析の方法」でも書かれていますが、自己分析だけでなく、他己分析をすることで今まで気付かなかった新たな一面に気付くことができるかもしれません。関連記事:「周りからどんな人と言われるか」に対する内定者回答集何気ない母の一言がきっかけで就活がうまくいくように私自身が「岡目八目」の大切さを痛感した話をさせてください。当時の私はあまり誰かに相談したりすることはありませんでした。友人達と私とでは就活の軸も異なりましたし、たまに会っても愚痴を一緒に吐き出すぐらいでした。大学3年の3月~5月はとにかく日程が合って少しでも興味があれば説明会に行ってみるというスタイルでした。平日5日間はもちろん、土曜日や祝日にも説明会に行っていました。そんな私を見て母が一言。「毎日がんばってるね、今日はどこ行くの?」と声をかけてくれました。母からしたら、特別な意味もなく、単に今日も就活に行く私に何気なく聞いた言葉だったと思います。それに対して私は、今日のスケジュールを答えて家を出たのですが、電車の中で手帳を開き、業種もバラバラな各企業の名前と時間が書いてある手帳を見つめました。「果たして私はいくつの会社が説明会止まりだったろうか。」準備不足だった私はただ、頑張っている風であって、中身のない就活をしていたことに母の言葉から気付かされました。そこで私はそれまでに説明会を受けた会社のうち、どういった会社は選考を希望したのか、それらにどういう共通項が見出せるのかを考えました。その結果、以前よりもより具体的な就活の軸を手に入れることができました。家に戻りそのことを母に告げると、母は「私が毎日いろんな企業に行き、そこでの話を食卓で話すのを聞いて、色々な企業に行っていることはわかるが、どの企業の話なのか混乱してしまうことがあった」と話してくれました。母の何気ない一言が私の就職活動を前進させてくれました。もしあの時母が声をかけてくれていなかったら、私はいつまで非効率的な就活をしていたのか。自分のことは自分が一番わかっていると思っていましたが、まさに「岡目八目」という言葉の通り。客観的な視点の大切さを学びました。「前の石の顔を立ててあげる」囲碁というゲームでは、最終的に盤の中で作った陣地の広いほうが勝ちです。対局者は一手ずつ交互に打つため、互いに同じ数しか盤に石を置けません。同じ数しか石を置くことができないため、一番陣地を多く囲えたり、相手の陣地を狭める手を考えることが重要になります。そこで具体的な手を考えるヒントになるのが、「前の石の顔を立ててあげる」という考え方で、それまでに置いた石を活用して陣地を作ろうというものです。当初想定していた目的と異なったとしても、新たな意味・意図を加えて既存の石を有効に使うことでより効率的に陣地を囲おうという柔軟な考え方です。では、この考え方が就活にどう活きるのか。まずは私の例をご紹介したいと思います。教師という道は経たれたが、経験や学びは活かすことができる私は教員を志していた時期があり、大学生の頃はその夢の実現に向けた努力に時間を使いました。ただ、残念ながらその夢を叶えることはできず、民間企業への就職活動を始めました。どういった業界があり、どういった会社があるのかを全く調べずに始まることになった就活。とりあえず、自分の過去を振り返ってみました。・なぜ教員をそもそも志したのか・そこに向けてどんな努力をして、何を学んだのか・未来の子どもたちのために、どんな社会課題を解決したいのか教師を目指していた頃は当然のごとく民間企業への就職は1mmも考えていませんでした。しかし、こういった過去の出来事を改めて考えると、点が線になるイメージで、民間企業でも実現したいことができました。その結果、選考にも熱い想いを持って臨むことができました。過去は変えることはできませんが、未来なら今から行動すれば変えることができます。囲碁で言えば、「ここまでどんな手を打ってきたのか。これまで置いてきた石をどのように活用しようか」という考えは、まさに就活でも同じ。「前の石の顔を立ててあげる」この格言を知っていたことで、今後のビジョン形成に役立てることができました。関連記事:自己分析とは?|これで攻略間違いなし!自己分析の目的と進め方「死んだら動くな」非常に物騒な見出しとなってしまいましたが、囲碁においてはある条件を満たさないとせっかく置いた石がとられてしまいます。この状態を「石が死んでいる」と表現します。この格言は、その条件を満たせないことがわかっているのにもかかわらず、その石に手を加えることを戒めるものです。手を加えたところで取られてしまうことが確定している石に一手を使っては、相手にターンをプレゼントしてしまうことになります。ですので、石が死んでしまったら残念ながらその石には見切りをつけて他の場に目を移す必要があります。ただ、囲碁は一局を打つのにたくさんの手数が必要なので、どこかで失敗してもそれですぐ降参をすることなく挽回の機を狙うことができます。この格言が私の就活でどう活きたのか、ご紹介したいと思います。第一志望のお祈りを乗り越えて5月下旬、第一志望企業の最終選考がありました。リクルーターの方とも準備をし、最終選考を受けました。その結果、一週間後に不採用の電話が来ました。今までにないほど時間をかけた企業だったので、その電話を受けたときには非常にショックでした。心の底から入社したかった企業だったので、他の企業の選考も受けておらず、持ち駒がゼロに。リフレッシュにはちょうど良い機会だと思い、しばらく説明会には参加しないでおこうと考えていました。数日後、大学で後輩と囲碁を打っていたときに、後輩の石が死んでしまい、そこで後輩が降参をしました。しかし私はその場で「まだ碁はこれからで、ここでした損は取り返せるんだからあきらめる必要はない」とアドバイスをしました。対局終了後に、ハッと自分が言った言葉を思い返しました。まさに今の自分の就活のようだなと。確かに第一志望には落ちてしまいました、しかしまだまだ採用活動をしている企業はたくさんあります。その中には第一志望を上回る企業があるかもしれません。後輩に言った言葉のとおりで、まだまだ就活はこれからで、後悔している時間はないのだとその時感じました。すぐに説明会の予約を始め、就活を再スタートさせました。結果、心から行きたいという企業に出会え、当初の第一志望よりも私の持っていた軸に合致した企業より内定を頂けました。関連記事:面接での「第一志望か?」という問いで嘘をつかずに高評価を得る答え方無闇に「第一志望」と答えるのは危険!面接で答えづらい質問と回答「打ちたいように打つ」ここまでいくつかの格言や考え方に触れながら、私が就活で直面したことをご紹介してきましたが、囲碁は決して堅苦しいゲームではございません。色々な格言はありますが、あくまでそれはアドバイスであり、打ち手である自身が好きなように好きな場所へ打つことができます。それが囲碁の魅力であり楽しむコツでもあります。そして、やっていくうちに自分の好きなスタイルというものが見つかります。自分の好きな打ち方が見つかると、今度はその状況に持っていけるように打ちますし、実際にそうなると非常に気持ちよく打つことができます。では、こういった考えは就活にも出てくるものなのでしょうか?幸せな瞬間の追求こそが就活私自身はこの考えも非常に大切なのではないかと思っています。働くのはほかの誰でもない自分自身です。自分は何が好きなのか、得意としているのか、何をしていきたいのか、それをしっかりと自分なりに考えることが大切だと考えています。好きなことをしていたり、友達といる時間など、自身にとって好ましい時間というのはきっとあると思います。極端な話ですが、打ちたい手をずっと打ち続けることができればその対局は気持ちよく打て、それが勝利に結びつけば最後まで気持ちのよい対局となります。実生活の中でも「自分好みの局面」は何であるのか、そしてそんな局面が多くあるキャリアとは何なのかを考え、実現するための努力をするのが就活なのではないかと私自身就活をやっていて感じました。例として私自身の経験を書くと、誰かの役に立っているなと感じる瞬間が好きです。また、集団で何かをしている時間も好きなのですが、自分の部屋で一人で趣味に打ち込む時間も好きでした。そのため、「社会貢献性が高く」、「チームで取り組みながら」、「お休みがしっかりもらえる」、そんな仕事に就きたいと考えていました。関連記事:ESや面接で問われる「将来の夢・実現したいこと」に出会うための方法企業選びの軸の定め方と注意すべき3つのポイント企業選びの軸の選定法とは?ガクチカや自己PRを活かした軸の作り方おわりにいかがでしたでしょうか、なかなか馴染みの薄いであろう囲碁の考え方にも、就活に応用できそうなものがいくつかありました。それらはどれも就活対策本を開けば書いてあることかもしれません。しかし、趣味とリンクさせることで、それらはただ読むよりもずっとわかりやすく身につくと思います。まだまだご紹介したいものもありますが、ぜひ皆さんも趣味や日ごろの生活の中で教わったことや大切にしていることを思い返してみてください。そういった場でできたことならきっと就活でもできますし、気づかせてくれるものも見つかるかと思います。 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就活初心者に読んで欲しい!志望企業内定のための12ステップ 就活初心者に読んで欲しい!志望企業内定のための12ステップ 就活のスタートに際して「これだけは読んで欲しい!」というunistyleの記事をピックアップしてまとめています。自己分析や面接など、各項目ごとに関連記事を掲載しているだけでなく、一般的な就活スケジュールに沿って記事を紹介しています。すでに就活のスタートを切っている就活生の方も、改めて読んでいただければと思います。また、すべての記事に目を通すのではなく、関心のある部分だけを拾い読みしても十分役立つと思いますので、自身の得たい情報に応じて読み進めていただければと思います。※記事以外に、内定者のエントリーシート(ES)や選考レポートが読みたいという方は、こちらからご覧いただけます。本記事のコンテンツ【就活ステップ(1)】最初の心構えを知る【就活ステップ(2)】就活スケジュールを理解する【就活ステップ(3)】自己分析をする【就活ステップ(4)】業界研究・企業研究をする【就活ステップ(5)】就活マナーを理解する【就活ステップ(6)】OB・OG訪問とリクルーター面談に臨む【就活ステップ(7)】エントリーシート(ES)を書く【就活ステップ(8)】Webテスト・筆記試験・適性検査を受験する【就活ステップ(9)】グループディスカッション(GD)に臨む【就活ステップ(10)】面接に臨む【就活ステップ(11)】内定から入社までを考える【就活ステップ(12)】働き方・キャリアを考える最後に【就活ステップ(1)】最初の心構えを知る本記事を読んでいる方でも、就活中の方、これから就活を始める方、既に就活を終えた方など様々だと思います。その中で「就活に対してポジティブな捉え方をしている就活生」はどの程度いるでしょうか。おそらく多くの方は、就活に対してネガティブな印象を抱いているのではないでしょうか。しかし、その多くの方にとっても、就活は避けて通ることは出来ません。ここでは、就活を楽しいものにするために知っておくべき心構えについて述べたいと思います。【参考記事】結局、企業が見ているのは(1)仕事がきちんとできるか(2)仲間とうまくやれるかの2点です。「お辞儀の角度、ノックの回数、スーツの色柄」などの枝葉末節だけに右往左往せず、「本当に自分に合った仕事は何なのか」を多くの人々の思いに触れながら考えてみてください。【就活ステップ(2)】就活スケジュールを理解する就活を始める時期は個々人で違えど、内定から逆算してスケジュールを設計することは重要となります。自己分析・業界研究・面接対策など、就活ではやるべきことが無限にあります。そのため、あらかじめ大方のスケジュールを設計しなければ、「本選考までに対策が間に合わなかった!」という自体に陥る恐れがあります。ここでは、自身の就活スケジュールの設計に役立つ情報を紹介したいと思います。【参考記事】就活を始めた時期・志望業界によってスケジュールは異なりますが、重要なことは「目的(=志望企業)から逆算して、自分なりの就活スケジュールを設計すること」です。上記の参考記事なども確認しながら、自分なりの就活スケジュールを設計しましょう。【就活ステップ(3)】自己分析をする就職活動において自己分析は重要とされていますが、「なぜ行うのか」の目的意識もなく、過去の経験を書き出して年表にするだとか、ストレングスファインダーで強みを分析して終わりなどといった「手段」に囚われるのは本質的ではないと思っています。就活における自己分析のゴールは「志望企業から内定を得ること」です。最終的に内定を得るために、自己PRや志望動機などのアウトプットに結びつく形での自己分析を推奨します。【参考記事】【就活ステップ(4)】業界研究・企業研究をする業界研究・企業研究についても自己分析と同様、「適切な目的意識」のもとで行なうことで初めて有効な情報を集められると考えています。業界研究の目的は、その業界のビジネスモデルと働き方を知り、求められる素養を理解すること企業研究の目的は、「業界の中でもなぜ当社?」という質問に答えられるようにすること【業界研究の参考記事】【企業研究の参考記事】また、業界研究・企業研究を進める手段の一つに「合説(合同企業説明会)などの就活イベントに参加する」というものがあります。「合説なんて意味がない」という話も度々聞くと思いますが、重要なのは参加する側のスタンスです。企業人事・社員とのコネクション作り、興味の幅を広げるといった機会にすることができれば、合説の機会を有意義なものにできるはずです。【参考記事】【就活ステップ(5)】就活マナーを理解するOB・OG訪問や面接に臨む前に、適切な就活マナーを理解しておくことは重要となります。というのも、就活マナーの良し悪しは「印象面」に大きく影響し、その印象面は選考における評価を左右するためです。適切な就活マナーを理解していないというだけで、悪印象をもたれたりマイナス評価を受けてしまっては非常にもったいないですので、以下の記事も参考にしながら適切な就活マナーを理解していただければと思います。【参考記事】また、辞退に関するマナーは以下の記事を参考にしていただければと思います。【参考記事】【就活ステップ(6)】OB・OG訪問とリクルーター面談に臨む実際の現場社員から仕事について直接聞けるOB・OG訪問は積極的に活用するべきだと考えていますが、一方で漫然と「何となくやった方がよさそうだから」というスタンスでOB・OG訪問に臨むことは、就活生とOB・OG双方にとって無駄な時間になります。また、忙しい中時間を割いてくれるOBやOGに対しても失礼でしょう。OB・OG訪問に臨む際の適切な目的意識と、コミュニケーションのエッセンスを下記の記事にまとめています。【参考記事】OB・OG訪問に比べ、より選考に影響があると言われているものがリクルーター面談になります。リクルーター面談も、実際の現場社員へ直接質問したり現場社員からの質問に回答するというものにはなりますが、こちらは選考フローの一貫として盛り込まれている場合も多くあります。特に金融業界・インフラ業界の企業に多いのですが、リクルーター面談が「実質の一次面接の役割」をしている場合もあるため、何の対策もせずに臨むのは避けるべきでしょう。以下の記事も参考にしながら、リクルーター面談に向けた準備をしていただければと思います。【関連記事】【就活ステップ(7)】エントリーシート(ES)を書くエントリーシート(ES)を書く際は、以下の5ステップに沿って書くのが望ましいとされています。ESを書く際の5ステップ(1)企業が求める人材をビジネスモデルおよび働き方から知る⇩(2)トップ企業内定者のエントリーシートを複数読む⇩(3)内定者のエントリーシートに共通項がないか考える⇩(4)学生時代頑張ったこと、自己PRのフレームワークに基づき自分の経験を整理する⇩(5)自分が書いたものを第三者に評価してもらう※記事以外に、内定者のエントリーシート(ES)や選考レポートが読みたいという方は、こちらからご覧いただけます。ただ、上記の5ステップをおろそかにしている就活生は意外なほどに多いと感じます。以下の記事も参考にしていただきながら、エントリーシート(ES)を書く際のコツを掴んでいただければと思います。【関連記事】また、エントリーシート(ES)の定番設問と言われているものに"学生時代頑張ったこと(通称ガクチカ)と自己PR"の2つがあります。この2つの定番設問に特化した記事を確認したい方は以下の関連記事をご覧ください。【関連記事】【関連記事】学生時代頑張ったこと(ガクチカ)や自己PRと違って汎用性はないですが、"志望動機"もエントリーシート(ES)の定番設問になります。正直なところ、志望動機はざっくりでも構わなく、「企業理念を理解し、共感しなければ…」などと固く考える必要はありません。志望動機を構成する要素の一つである「企業・人生で成し遂げたいこと」を抽象化すると、大体が下記のいずれかに分類されるのではないでしょうか。個人としての成果が明確な環境で、周囲と切磋琢磨できる仕事がしたい個人の考えや行動が価値となる仕事、ヒトで勝負できる仕事がしたいスキルや価値観の異なるメンバーと協力して、共通の目標を求める仕事がしたい新しい仕組みや事業を生み出す仕事がしたい顧客と信頼関係を構築してニーズを引き出し、ニーズや課題を解決するための提案ができる仕事がしたいこのようなテンプレートを用いても、それらと結びつく具体的な経験を通して「あなたらしさ」を伝えることは可能です。逆に、企業について一生懸命調べたことを並べただけの志望動機の方が、「あなたらしさ」の欠けた誰にでも書けてしまうエントリーシート(ES)なのではないでしょうか。【関連記事】エントリーシート(ES)の設問は、上記で取り上げた「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)・自己PR・志望動機」以外のものもあります。その他設問の対策に関する記事は、以下からご確認ください。【関連記事】【就活ステップ(8)】Webテスト・筆記試験・適性検査を受験するWebテストや筆記試験はエントリーシート(ES)と同様、一次選考などの初期の選考フローで課されることが多いものです。テストの種類も多く、且つ一朝一夕で対策できるものでもないため、苦手と感じている就活生も多いのではないでしょうか。ただエントリーシート(ES)や面接と異なり、選考突破の基準となる点数を取れたか否かで合否が判断されるため、見方を変えれば「最も対策のしやすい選考フロー」とも言えます。ほとんどの企業の選考で避けては通ることができないものになるため、早め早めの対策・準備を心がけていただければと思います。【関連記事】また、Webテストには「SPI・玉手箱・TG-WEB」など、様々な種類のテスト形式があります。各テスト形式の詳細な対策を調べたい方は、以下の関連記事からそれぞれ確認していただければと思います。【関連記事】【就活ステップ(9)】グループディスカッション(GD)に臨むグループディスカッション(GD)については、「やれタイムキーパーだ、やれ書記だ」といった役割系のくだらない情報が世の中に溢れています。ただ、あるべき目的意識は「グループでよりよい結論を導くこと」に集約されると考えています。各々が議論に対する自分なりの貢献を考えた結果が役割として表れるのはよいのですが、自分が評価されようとして役割に固執し、議論をぎこちなくするのは論外です。まずは自分一人でも論理立てて結論まで導けるようになった上で、チームで取り組む上での所作がある程度できていれば、落ちることはほぼないと考えてもらっていいでしょう。【関連記事】【就活ステップ(10)】面接に臨む面接で聞かれる質問は、型がある程度決まっています。多少表現を変えたものが出てくることもありますが、下記に掲載した記事の内容を押さえておけばそこまで困ることはないでしょう。また、エントリーシート(ES)を執筆する段階から、その先の面接を想定しておくことも重要となります。【関連記事】【就活ステップ(11)】内定から入社までを考えるここまで紹介してきた内容は「志望企業の内定を獲得するためのステップ」でしたが、大学4年生の6月頃を過ぎると"内定を獲得したいくつかの企業の中から、実際に入社する企業を決める"という段階を迎えます。現代の就活市場では多くの就活生が複数社からの内定を獲得し、10社以上の内定を獲得する人も珍しくありません。とは言え、最終的に入社できるのは1社だけですので、以下の記事も参考にしながら「納得のいく企業選び」をしていただければと思います。【関連記事】【就活ステップ(12)】働き方・キャリアを考える「入社後の働き方・将来のキャリア」と聞くと、かなり遠い先のことと感じる就活生もいるかと思いますが、就活中からこのような観点を意識しておくことは重要です。もちろん、就職活動のゴールは「志望企業からの内定を獲得し、納得して就活を終えること」です。しかし、人生という長いスパンで考えると、志望企業からの内定を獲得することは"スタート地点"に過ぎません。人生の大部分を占めると言われている「仕事」をより充実したものにするため、就活生の段階から働き方・キャリアを考えておいてみるのも良いと思います。【関連記事】最後に意外と多くの就活生が今回紹介した記事の内容を意識せず、なんとなくの就職活動をしているものと思います。また、記事を読んだ上で実際に行動するのはおそらく1〜2割程度の人だけだとも思っています。多くの就活生が中々動けないからこそ、記事を読んで実践するだけで大きく差をつけられるはずです。今後も皆さんにとって有益なコンテンツを追加していきますので、適宜チェックしてみてください。 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2016年度総合商社上期決算レビュー【unistyle業界研究ニュース】 2016年度総合商社上期決算レビュー【unistyle業界研究ニュース】 2016年度上期の総合商社の決算状況が出揃いました。2015年度決算に続き、上期実績および年間見通しでも伊藤忠商事が総合商社首位の座を守っています。そこでunistyle独自の視点から2016年度の総合商社の上期決算を振り返ってみたいと思います。2016年度も伊藤忠商事が首位を堅守2016年度上期実績および年間見通しは下記の通りとなり、伊藤忠商事が上期実績でも年間見通しでも首位となりました。三菱商事は昨年度の大幅赤字からV字回復を果たしています。一方で、2年連続の減損をしたにも関わらず、住友商事は資源分野で上期でまだ赤字を出すなど苦戦を強いられています。各社の2016年度上期実績三菱商事三井物産住友商事伊藤忠商事丸紅資源分野590522▲107282▲116非資源分野1,1957096531,242935その他修正13▲11111498▲13合計1,7981,2206582,022805※各社IR資料よりunistyleが独自作成各社の2016年度年間見通し三菱商事三井物産住友商事伊藤忠商事丸紅資源分野1,21090020510▲90非資源分野2,0801,1001,4502,4601,620その他修正10200▲170530▲230合計3,3002,2001,3003,5001,300※各社IR資料よりunistyleが独自作成三菱商事:資源価格の上昇を見込み、32%上方修正三菱商事は資源価格の上昇を踏まえて、年間の純利益見通しを2500億円から3300億円に上方修正しました。昨期大幅に減損を行った効果が早くも出ています。その他非資源分野も堅調に推移しており、業績予想は3300億円と、伊藤忠商事に迫っています。期末までこのデッドヒートが続くことが予想されます。2016年度上期年間見通し資源分野エネルギー事業259410金属331800非資源分野地球環境インフラ154210新産業金融157330機械255250化学品162250生活産業4671,040その他・調整1310合計1,7983,300三井物産:資源価格の上昇を見込み、10%上方修正三井物産も三菱商事同様に、昨年大幅な減損をしたことおよび資源価格が上昇したことから、年間の見通しを2000億円から2200億円に上方修正を行いました。一方で、年間の見通しでも非資源分野の純利益合計が1100億円と総合商社5社の中で最も低いなど、これまで資源分野に偏ったポートフォリオを築いてきた影響が響き、三菱商事および伊藤忠商事とは1000億円以上純利益で差がつく見通しとなっています。2016年度上期年間見通し資源分野エネルギー9150金属513750非資源機械・インフラ342550化学品72150生活産業206250次世代・機能推進69100鉄鋼製品2050海外266550その他調整▲277▲350合計1,2202,200住友商事:2期連続減損にも関わらず資源分野は苦戦傾向住友商事は2014年度、2015年度と二年連続で資源価格の下落を受け、未だ資源分野で大幅な利益を出すには至っていません。非資源分野についても、5大総合商社の中で4位と低迷しており、2016年度の最終利益の見通しも丸紅と同じ1300億円となっています。財閥系総合商社として三菱商事、三井物産に続く第三位の座を堅持していましたが、近年は伊藤忠商事に完全に水を開けられた形となってしまっています。2016年度上期年間見通し資源分野金属2080資源・化学品▲127▲60非資源分野輸送機・建機230470環境・インフラ102260メディア・生活関連321720非営業等111▲170合計6581,300伊藤忠商事:2年連続純利益首位の見通し昨年度、創業以来初めて総合商社首位の座を奪った伊藤忠商事は2016年度の上期実績および年間見通しでも首位の座につきそうです。三菱商事、三井物産に比べて資源分野は及ばないものの、非資源分野では首位を守っています。特に食料分野が非資源分野を牽引し、非資源分野合計で2460億円の純利益予想となっています。2016年度上期年間見通し資源分野金属148300エネルギー・化学品134210非資源分野繊維120330機械260600食料494700住生活192430情報・金融176400その他および修正消去498530合計2,0223,500丸紅:すっかり総合商社5番手が定着してしまった丸紅ここ10年間、総合商社5番手が定着してしまった感のある丸紅は今期の業績見通しも住友商事と並んで総合商社ビリとなってしまっています。非資源分野の見通しは、得意の紙パルプ、電力・プラント事業の貢献から1620億円と3番手となるものの、唯一、年間見通しで赤字となっている資源事業が足を引っ張る形となっています。2016年度上期年間見通し資源分野エネルギー・金属▲116▲90非資源分野生活産業301550素材159270電力・プラント291500輸送機184300全社および消去等▲13▲230合計8051,300最後に資源価格を落とせるときにしっかりと落としてきた、三菱商事・三井物産が資源価格の回復とともに浮上してきたとともに、伊藤忠商事が首位をキープした上期決算となりました。今後、資源価格がさらに上昇を続けると、伊藤忠商事の首位を三菱商事が脅かすことになると考えられます。photobyDaveDugdale 18,139 views

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