銀行員はモテる?結婚市場における男性銀行員の価値

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最終更新日:2023年10月19日

銀行員はモテる?結婚市場における男性銀行員の価値

自己分析

こんにちは、以前にUnistyleでインターンをしていた都内支店勤務の銀行員1年目です。
入社してはや4ヶ月が経ち、仕事にも慣れてきました。慣れる一方でびっくりすることもあるのですが、その中の一つとして挙げたいのが飲み会の多さで、この4ヶ月で合コンに駆りだされたことも何度かありました。
今回は趣向を変えて、筆者がこの4ヶ月で会った先輩社員の話から考える銀行員の結婚市場における価値や、銀行の結婚に関する福利厚生について紹介します。

本選考とインターンの締め切り情報

ぶっちゃけ銀行員1年目はモテない

銀行内定者にはショックな事実ですが、はっきり言って銀行員1年目はモテません。合コンのロジックを考えれば全体像が見えてきます。合コンに誘われたということは、主催する奴は自分より合コンにおいて市場価値が高い奴を誘うことは考えにくいです。そこでトーク内容で勝負していくことになるわけですが、話の面白さではぶっちゃけ商社や広告業界で働く奴らには後塵を拝することになることが多いと思います。じゃあ社内合コンをやろうとなると話は違うんじゃないかと思われがちですが、社内の若手特定職の女性は出会いを他社に求めて寿退社を狙いがちなので、男性側は遊ばれるリスクを取ってリレーションを深める必要があります。「はあ銀行に入って今相手がいない私は終わった」と思ってしまったそこの読者のあなた、大丈夫です。1年目はモテなくても、チャンスは巡り、陽の光を浴びる時がやってきます。

銀行員の最高のモテ期は3年目〜5年目

陽の目を浴びずに頑張って乗り越えた3〜5年目、チャンスは突然やってきます。先輩曰く、とにかくモテるとのこと。なぜなのか?銀行員=真面目で誠実なイメージという点にフォーカスすると、その答えは見えてきます。女性側からすると、これも女性の先輩曰く3〜5年目が周囲が結婚し始めて自分も結婚に対して意識し始める時期のようです。他にも「一緒にいると面白くて楽しいけど結婚は考えられない」という女性が急いで相手を探し始めるのもこの時期のようです。このような女性の焦りは将来に対する不安を生み、安定した男性と結婚したいと思うようになるようで、そこで颯爽と現れるのが銀行員です。収入も安定で寿退社できなくもない・誠実だし浮気リスクも小さそうな銀行員の結婚市場価値は、ポケモンGOリリース前の任天堂株の如く上昇します。今相手のいない内定者の方も焦ることなく銀行で頑張りましょう。ちなみに銀行の特定職の女性の皆様はいい方ばかりです。殺伐とした環境の中で毎日働いていても彼女らを見ていると癒されると言っている同期も結構います。

6年目以降も堅調にモテる

最高のモテ期が過ぎ去った後も、どうやら安定してモテ続けるようです。相手がいないことによって、最初は正確に難ありといったいわくつき物件というレッテルを張られることもあるようですが、40代になって結婚した方も筆者は知っています。6年目以降で結婚していない行員のサンプルを筆者は十分に集め切っているとは言い難いのですが、そのくらい銀行員の結婚している比率は高いです。この頃になって結婚していないと飲み会で上席から「お客様の信頼を得るためにも早く指輪をはめろ」と冗談交じりで言われることもあるようです。

番外編①:社内結婚はどのくらい?福利厚生は?

会社が社内結婚比率を公表していないので肌感覚ですが、筆者の支店では3,4割が社内婚です。これを多いか少ないかと捉えるかは人次第ですが、個人的には多いのではないかと思います。お祝い金を出したりと、社内婚を奨励するような仕組みがあるのも比率を高める一因だと思います。結婚をすると女性は寿退社して社会復帰は難しいのかなと思われがちですが、総合職の男性が転勤になっても、その近辺にある銀行で働くことができる制度がメガバンクだと整っていたりします。育児休暇取得が奨励されていることからも、(休暇が取れるかどうかは別として)福利厚生は整っている方だと思います。

番外編②:社内結婚すると役員になれない?

個人的に絶対に偶然だと思いますが、ある銀行の役員の社内婚比率は非常に少ないというのを聞いたことがあります。いわゆるジンクスとして語り継がれているようですが、安易に社内に出会いの場を限定して結婚するような草食系銀行員よりも、出会いを外に求めるような肉食系銀行員の方が出世しやすいのでは?と考察する方も聞いたことがあります。誰かがこのジンクスを破ってくれることを祈るばかりです。

最後に

飲み会では早く結婚相手を見つけろよといびられることも多い1年目ですが、なんやかんやで楽しくやっているというのが本音です。また、銀行員という肩書を利用すれば、モテないとはいえど普通よりかはモテるようです。仕事だけが人生ではないという意見もありますので、この記事が内定者のワークライフバランスを高めることになれば幸いです。

photo by Sarah C

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書評:『<就活> 廃止論』| "就活ルール" の未来 書評:『<就活> 廃止論』| "就活ルール" の未来 日本の新卒採用は大きな転換期を迎えています。中でも直近のメイントピックは、今年9月頭にニュースとなった、"就活ルール"と呼ばれる採用スケジュールの廃止でしょう。各種メディアでもこの手の話は多く取り上げられていますが、重要なのは・アンテナ高く正確な情報を追うこと・基本的にやるべきことは何も変わらないと認識することの2つに限ると思っています。今回は、そんな現代の新卒就活の潮流に紐づいた書籍『<就活>廃止論』についてご紹介し、現在の新卒就活の特徴や課題について見ていきたいと思います。※本記事では、特に断りがない場合、「同書」という記述は全て『<就活>廃止論』を指します。<就活>廃止論【本記事の構成】▶『<就活>廃止論』の全体像▶"就活ルール"のその後▶『<就活>廃止論』が語る日本的雇用慣行の問題点▶『<就活>廃止論』とunistyleに共通する考え方▶『<就活>廃止論』への疑問▶最後に『<就活>廃止論』の全体像本書の内容を一言で言えば、「日本の新卒採用の問題点とそれを克服するための提言」について書かれている書籍になっています。~『<就活>廃止論』の章構成~第1章:「就活」の時代は終わった第2章:「就活」の<ステップ0>第3章:なぜ学生は就職できないのか第4章:出現率5%の優秀人材になる方法第5章:できる人材は自分で作れ~採用への提言~第6章:就職活動への提言第7章:次世代へのアクション筆者である佐藤孝治氏は、新卒でアクセンチュアに入社し、現在では就活コミュニティーサイト「Jobweb」の代表取締役会長に従事されている方です。発刊は2010年と今ではやや昔のものになっていますが、"就活ルール"が話題となっている現在だからこそ読んでおいて損はない内容がいくつも存在しています。『<就活>廃止論』は、これから就活本番を迎える学生にとって、非常に示唆深い書籍であると言えるためです。"就活ルール"のその後冒頭で、「アンテナ高く正確な情報を追うこと」が重要である旨を述べましたが、皆さんは世間で話題になっている"就活ルールの廃止"がどのような"ルール変更"であるか正しく説明できますでしょうか。「21卒からは就活スケジュールが廃止になる。すなわち、3年生の3月に広報活動・4年生の6月に選考活動が解禁という現状のスケジュールは、20卒で終了となる。」上記のような認識の方は、もう少し情報に対する向き合い方を考えた方がいいかもしれません。”経団連が”ルールの設定をしなくなるだけ”就活ルール"廃止と言われると、就活ルールが21卒から無くなるかのように聞こえるかもしれません。しかし、以下の記事に書かれている観点は認識しておくべきでしょう。経団連は10月、大手企業の採用面接の解禁日などを定めた指針の作成を2021年春入社分から廃止することを決定。政府がこの議論を引き取り、新たな就活ルールについて検討することになった。出典:日本経済新聞就活ルールだけが問題ではないこの記事のポイントは、「政府がこの議論を引き取り」というところです。すなわち、経団連が就活ルールを「無くすことを決めた」のではなく、経団連が就活ルールを「決めることを辞めた」という意味になります。では、議論の舵を握ることになった政府は一体どのような判断を下すのか。これについても政府は既に大枠の方針を提示しています。政府は26日、学生の就職活動ルールについて、現在の大学1年生に当たる2022年卒業以降の学生についても、当面は現行日程を維持する方針を固めた。政府は新卒一括採用の見直しについても議論を始めているが、雇用制度の抜本的な改革には時間がかかるとみている。学生の混乱を回避するため、当面は日程を維持すべきだと判断した。出典:毎日新聞就活ルール22卒以降も現行日程政府方針上記は毎日新聞の10月26日付の記事です。経団連の発表から約50日後。政府は引き取った議論の焦点である「21卒以降の就活ルール」について、「当面は変更しない」。すなわち、21卒以降も3年生の3月に広報活動・4年生の6月に選考活動が解禁という現状のスケジュールはしばらく継続するという結論になります。22卒以降では毎年度改変の要否が判断されていく中で、今後将来的に廃止の方向性へ向かうことにはなるでしょうが、少なくとも直前になって急に変更といった直近の就活生への影響はないとほぼ言い切っていいでしょう。『<就活>廃止論』が語る日本的雇用慣行の問題点『就活ルールの廃止|これからの就活。(1・2年生、21卒以降の学生がやるべきこと)』でも少し触れましたが、就活ルール廃止には、年功序列・終身雇用・新卒一括採用といった高度経済成長期から続くいわゆる日本的雇用慣行からの脱却が根幹にあります。個人と会社の関係は、「一対一」の対応関係から、お互いが多数の選択肢を持つ関係へと変化している。出典:『<就活>廃止論』p37この部分で何が言いたいかといえば、大学を卒業した直後の4月に企業に就職し、その1社で定年まで勤め上げるという日本的雇用慣行は衰退している。すなわち、企業に入るタイミング・出るタイミングが人それぞれの時代へと変化しているということです。『最初の勤め先で人生は決まらない〜納得のいく就職活動を行うために〜』でも述べた通り、一昔前に比べれば日本でも転職というものが一般的になりつつあり、新卒で入社した企業を定年まで勤めあげる人の割合は減少傾向にあります。では、今回のような新卒ルールの変化(=入るタイミングの変化)は、このような日本的雇用慣行の根底を揺るがすものになるのか。結論、現状それだけでは現代の雇用システムを大きく変えることはまだ難しいでしょう。同書にも指摘がありますが、就活ルールという入るタイミングだけが変化しても、結局その分出口にも変化がなされなければ抜本的な変化には繋がりません。日系企業は諸外国と比較して解雇規制が強く、仕事で成果が上がらなくても余程のトラブルでも起こさない限り強制解雇をされることはないという特徴があります。雇用の流動化を高めていかない限り、いくら入口が変化しても日本的雇用慣行がいきなり廃止されるといったことはないでしょう。本件に関しては、unistyle創業者の樋口も近しい指摘をしています。本丸は解雇規制と終身雇用をどうするかなので、入り口のルール変更は大きな影響を及ぼすことはなさそう。すでに終身雇用を前提としない外資やベンチャーを志望する優秀層が増えており、大企業からの転職もじわじわ増えてるので徐々に変化しそうではある。https://t.co/K4v82Y4HF6—KotaroHiguchi(@happytarou0228)2018年10月9日『<就活>廃止論』とunistyleに共通する考え方先述した通り、『<就活>廃止論』は2010年発刊の書籍ながら、8年経った現在の就活生にとっても示唆深い内容になっています。そのため、2011年にサービスを開始したunistyleとも共通する考え方が多く、両者の内容を補完する意味でも読んでおいて損はない内容がいくつも書かれています。共通点1:企業が求める人材像はある程度共通している多くの学生が勘違いしているのだが、学生が就職活動に苦戦している理由は、新卒学生に対する求人が少ないからではない。企業が採りたいと思う学生が少ないからである。出典:『<就活>廃止論』p81unistyleでも何度もお伝えしている通り、総合職に求められる人物像というのは各企業である程度共通しています。端的に言えば、自社の利益に貢献できる人材がそれに該当します。企業からすれば、自社の採用基準を満たしていれば内定を出し、満たしていなければ内定は出さない。それだけの話です(もちろん最低限の採用人数を確保するためにある程度仕方なく採用するというケースはゼロではないでしょうが)。売り手市場・就活氷河期といった市場動向を気にする方は多いですが、最上位の学生にとってはいつの時代でも企業から引く手数多の存在であり続けます。また、業界や企業規模等によってその年の傾向は大きく異なり、売り手/買い手というのはあくまで平均値に過ぎないということは認識しておくべきでしょう。参考:ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?共通点2:「早期化」にはメリットも多い大学と企業社会をまったく特異な、断絶したものと考えるという習慣から抜けきれないから、「就職活動の早期化」を問題視する見方が出てくる。「早期化」、大いに結構ではないか。出典:『<就活>廃止論』p55今では主に3年生の6月から一般的になった企業のインターンシップ活動。それが本格化したのはついここ5年ぐらいの印象があります。『【緊急掲載】経団連、就活ルール廃止を検討|学生への影響は?』では「超早期化」となることをデメリットの一つとして挙げてはいますが、企業と早い段階から接点を持てることはプラスに働く面も多いと思っています。特に「3年で3割が辞める時代」と言われる昨今、学生と企業の間の情報の非対称性・ミスマッチを低減するという意味で、インターンシップを始めとした就職活動の早期化には一定の効果が見込まれます。よく、早期化のデメリットとして学業への影響を真っ先に挙げる論調は多いのですが、本書では「むしろ逆に将来に対する学生の意識の高まりが、「学ぶ」ことへの興味・関心を高め、学業にもプラスに働く面が強いと考える(同書:p53)」と述べています。すなわち、早期化したことで発生した期間で主に行うインターンへの参加・自己分析といった活動は、学業と相反するものではないというのが筆者の主張です。また、就活が無ければその時間を勉学の時間に本当に当てようとしている学生が実際問題どれだけいるのかという疑問も感じています。学生が学業に時間を割くようになるためには、就活に要する時間を減らすこと以前に、そもそもの学業に対する向き合い方を変えないとそれほど効果はないのかもしれません。「学業に悪影響が出るから早期化はダメだ」と短絡的に考えるのではなく、メリット/デメリット双方の考え方を吸収し、フラットに考えることの重要性を再認識させてくれるトピックと言えるでしょう。共通点3:自己PRに求められるのは、"再現性"人事担当者としては偶然性を排除しないと、人を採用する際のリスクになります。その判断ポイントは「自分のルール」を持っているかどうか。「自分のルール」をしっかりと持っていれば、成功の再現性は高いと判断してほぼ間違いないのです。出典:『<就活>廃止論』p116『自己PRは複数エピソードで語れ|ない人も高校時代で代用可能!』でも述べた通り、自身の強みを伝える自己PRでは複数エピソードを語ることで再現性を高めることが肝心です。当然ですが、サークル活動で新たなイベントを企画し何らかの成果を上げた人が企業でも新規事業を立案し収益向上に貢献できるとは限りませんし、アルバイトで周囲を巻き込みチームで成果を出した経験を持つ学生が企業でもリーダーシップを発揮できるとは限りません。採用担当もそれは織り込み済みです。しかし、そんな中で「自社に入ってからも活躍するだろう」というある種の期待感や確からしさを元に選考通過者を選別していくのが新卒就活です。「確からしさ」というのが、本書での「偶然性の排除」に該当し、それを高めるための複数エピソード・再現性だという関係性は把握しておくべきでしょう。『<就活>廃止論』への疑問上記のように、『<就活>廃止論』にはunistyleと共通する考え方がある一方、現在の就職活動に合致するかどうか疑問を感じる点もいくつか存在しています。疑問点1:「新卒"だけ"がキャリアの入口ではない」は確かだが...昔、終身雇用が全盛の時代であれば新卒で入社して短期間で辞めた人には、強いマイナスイメージがつきまとったが、現在ではそうしたネガティブな語感はほとんどない。出典:『<就活>廃止論』p36年功序列・終身雇用・新卒一括採用といった日本的雇用慣行が、従来よりも薄れてきていることは事実です。「新卒で入った企業で定年まで勤め上げる」人の割合は今後も減少していくことが想定されるでしょう。しかし一方で、現在でも日本社会でファーストキャリアが重要であることは事実であり、いわゆる「新卒カード」が優遇されている現状は認識しておくべきです。特に多くの大手企業では、集合研修やOJTを始め新卒に対し多大な費用をかけ育成をするなど、自身の市場価値を高めるうえで恵まれた環境が新卒採用者には整っています。本書では、「早期離職者にネガティブなイメージはほとんどない」と述べていますが、採用担当者からすれば「自社に来てもまたすぐに辞めてしまうのでは」というマイナスイメージは少なからず抱くはずです。企業に入ってもすぐ辞めるような大して能力が身についてないような人を採用するぐらいなら、新卒の学生を一から育成していった方がいいと考えるのは容易に想像できるでしょう。もちろん、本当に不当な労働条件下で働かされたといった"仕方がない"事情もあり得るでしょうが、採用担当者からすればどんな理由であれ「すぐ辞めた人」というレッテルは貼ることになります。「第二新卒でもネガティブなイメージはないからいいや」と逃げや言い訳に使うのではなく、新卒就活は最大のチャンスとして真剣に取り組むべき、という考えをもっていただきたいと思っています。疑問点2:「学歴フィルター」に対する考え方今どき上位校を出たからといって、いわゆる人気企業に必ず入れるなどということは全然ない。東大の学生でも有名企業をすべて落ちる人はたくさんいる。本当である。出典:『<就活>廃止論』p89上記は全くもってその通りの記述であり、東大=上位企業に内定という図式は必ずしも当てはまるわけではありません。しかし、「有名企業をすべて落ちる」というのは、そもそも上位学生は受ける企業のレベルが相対的に高いというバイアスがかかっています。わずか(ルール上では)3カ月程度で勝負が決まる短期決戦の現在の新卒就活において、「MARCH以上」といった学歴フィルターをスクリーニングとして採用の効率性を高める企業はいくつも存在しています。大切なのは、「学歴なんてほとんど関係ないから、入学偏差値が低くても上位学生と同じ土俵で勝負できる」と捉えるのではなく、学歴フィルターは「ある」と割り切って、採用基準を満たすための取り組みに注力することです。参考:就職活動における「学歴」丨「スクリーニング基準」と「採用基準」疑問点3:「学生団体」は変革人材の集合体?顕在化してわかりやすい変革人材クラスターが「学生団体」と言われる集団だ。学生団体は、自分たちの理想やビジョンを掲げ、大学の枠を超えて社会へ飛び出し、社会的に意義のある活動をしている学生の集団で、多くの団体で複数の大学横断的な学生から構成されている。出典:『<就活>廃止論』p176本書では"変革人材"の特徴として、目的意識・行動力・自己理解・環境選択・長期的視点・戦略思考といった要素を挙げています。今の時代Facebookを始めとしたSNSを中心に様々な学生団体の活動を見ることが出来ますが、それらの多くが上記のような変革人材の集合体であるかどうかは疑問に感じます。学生団体の多くは「自分たちの理想やビジョンを掲げ」ているでしょうが、それに沿って「社会的に意義がある活動」をしている団体がどれだけあるでしょうか。とりあえず集まった学生同士の馴れ合いで終わっている団体の方が多い印象がありますが。もちろん、何を持って「社会に意義がある」と判断するのかは個人の価値観に紐づくため正解があるわけではありませんが、少なくとも採用担当者にとって学生団体と接点を持つことが変革人材の効果的な採用繋がるケースがどれだけあるかは疑問に感じます。ちなみに、以下のエントリーは若干の極論も含みますが、ある意味的を得ているような気もしています。参考:学生団体に入るべきではない理由100パターン最後に『<就活>廃止論』は就職活動そのものの廃止を主張している書籍ではないため、その点を批判する意見も多いようですが、"就活ルール"で騒がれる今だからこそ有益な情報がいくつも含まれていると感じます。就活本と言われると自己分析本やWebテスト対策本といった選考突破のノウハウを得るためのものと考える方は多いと思われますが、時には就職活動の全体像を知るという意味で、このような書籍も活用してみてください。 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就活初心者必読|タイムリーな就活事情と就活成功法 就活初心者必読|タイムリーな就活事情と就活成功法 近年の就職活動のキーワードでは、「早期化」「多様化」「積極化」の特徴が見られます。多くの企業が採用意欲を高めており、18卒の大卒内定率は2018年2月1日時点で91%と、過去10年の最高を記録しています。その為、企業同士が新卒の学生を取り合い、簡単に人材を確保しにくくなっているというのが現状です。こうした状況から、学生に早く出会わないと自社について知ってもらえないという不安が企業に広がり、会社説明会の開催、エントリーシートの受け付け、水面下による面談や選考、内定を出すタイミングなど、前年より前倒しのスケジュールで動く企業が増えています。経団連の調査によれば、3月に会社説明会解禁、6月に面接解禁のスケジュールが守られなかったと感じる企業は約9割近くで、ルールが形骸化している状況です。早くから存在を認識してもらおうと、インターンシップに注力する企業も増え、実施企業は延べ1万社を超えています。本記事のコンテンツ近年の就活事情とは「大手・安定思考」増加理由改善されない早期離職問題自己分析の意義自己分析のポイントと例企業選びの基準①社風企業選びの基準②待遇企業選びの基準③スキルアップ多くの企業を理解する「企業研究」最後に近年の就活事情とは最近の採用ツールは、就職サイト、合同企業説明会が主でしたが、学生と企業が出会うきっかけとなるツールが誕生または復活しています。たとえば2003年の個人情報保護法の施行以降、大学が情報を開示しないため衰退していったOB訪問は、SNSの普及により改めて利用されるようになりました。また、かつては理系学生、体育会系学生へのアプローチとして使われていたリクルーターも、近年、総合商社が活用しだし、いわゆる文系職種の採用まで拡大しています。これらのツール拡大から、新卒採用広報解禁前から学生と企業が出会えるというメリットがうまれています。このような、「早期化」、「多様化」の流れを受けて、採用に関わる社員や予算を増やす「積極化」も目につくようになりました。現在の景気予測や各社の採用予定人数の調査から見ると、有効求人倍率が下がる可能性は低いので20卒の新卒採用は、今までの特徴が継続しさらに強化されるはずでしょう。「大手・安定志向」の就活生が増加する理由企業が採用に対して危機感を強めていく中で、就活生はバブル期に採用された世代を髣髴させる傾向が見られます。その特徴は以下の2つが考えられます。1.内定を取ることに対する余裕感特に優秀でない先輩が大手企業から内定をもらったり、「就活は超余裕だった」といった話を耳にしてしまうことで、「それならば自分も大丈夫だろう」と考えてしまうのでしょう。これは有効求人倍率が高まっている際に顕著な現象です。2.大手企業が求人数と採用予算を増やし、求人プロモーションを強化大手企業が求人数と採用予算を増やし、求人プロモーションを強化することで、より多くの学生が大手企業の情報を得る機会が増えます。そのため、大手企業への憧れを持ちやすくなり、大手・安定志向が強まっていくのでしょう。以上2点が促進されることによる就活生が後々経験する可能性が高いデメリットとは何でしょうか。改善されない早期離職問題このように就職環境が良くなるほど、学生の行動量は減少します。また、会社や仕事への理解不足が進行採用ツールの多様化によって、従来の「たくさん集めて、たくさん落とす」という思考が、マッチングを重視した採用活動に移行しつつあるにも関わらず、学生が「就職」ではなく、狭い視野の「就社」志向だと、早期離職問題も改善されません。「確かに今は採用されやすいし、働きやすい世の中になりつつある。それでも学生は『なんて楽なんだ!』と短絡的に喜ばないほうがいいでしょう。同じような状況でバブル期に入社した先輩には、会社に貢献できない“残念”な人材が多い。その二の舞いにならないか、心配しています。」以上は、ある大手企業の人事の方の言葉です。では、「その二の舞」にならないためにはどうすれば良いでしょうか。自己分析の意義就活において「自分を知ること」は必須です。おそらく就活生であれば再三聞いているのではないでしょうか。「自分を知る」理由は、どの企業に就職したいのか、その企業で何をしたいのかといった自分の仕事選びを明確にするためと、分析したそれを他人にわかりやすく説明するためです。また、それにより企業側はその就活生はどんな人物か、どのように会社で活躍してくれそうかなどを知ることができます。しばしば『御社の○○という企業理念に引かれたから』『御社の○○な社風に引かれたから』などという志望動機を伝える人もいますが、“なぜ引かれたのか”までを伝えないと、企業にきちんと伝わりにくいでしょう。この“なぜ”を明確にするためには、自分が何に価値を感じているのか、何を大事にしたいと考えているのか、を理解することが大切です。自分の価値観に合った企業に出会うためにも、その企業に自分の思いを明確に伝えるためにも、自己理解は重要なのです。いつからすべき?時期としての結論は、早ければ早いほど良いです。3月には企業エントリーが始まり、3月~4月にかけて企業説明会が集中してきます。遅くても2月までには自己理解に十分な時間をかけるようにしておきましょう。どうやってすべき?一般的な「自分を知る」方法としては、生まれてから現在までを振り返り、頑張ったこと、自分で選択したこと(意思決定基準)、楽しかったこと、挫折したことなどいろいろな出来事やエピソードを書き出してみるといった方法があります。ただし、これだけだとエピソードをただ並べるだけになってしまう可能性もあります。「振り返り方」にはさまざまありますが、今回は、比較的簡単なやり方を説明します。自己分析のポイントと例自己分析のポイントは「なぜ?」を繰り返すこと。それに尽きます。これはこれまでの人生を振り返り、出来事やエピソードを紙に書き出したら、その一つひとつを深掘りする方法です。Step.1「頑張ったこと」「楽しかったこと」「大変だったこと」など1つのテーマを決める。Step.2決めたテーマを今までの人生の中のさまざまなシーンで振り返り、挙げてみる。(例)頑張ったこと・高校のバスケ部の練習を頑張った・志望校に合格するため受験勉強を頑張った・ゼミで発表するために論文作成を頑張った・コンビニのアルバイトを頑張ったなどStep.3その中で、一つひとつを“なぜ?”でどんどん掘り下げてみる。(例)コンビニのアルバイトを頑張った場合以上の掘り下げ例を見ると、「一緒に働く人を大事にしたい」「仲間と一致団結して大きな目標を達成したい」という価値観が見えてきます。「頑張ってきたこと」一つひとつを掘り下げていくと、自分では気づかなかった価値観や漠然とわかってはいたけれど言語化できていなかった価値観が見えてくるようになります。また、できれば1つの『頑張ったこと』に対して、10回ぐらい『なぜ』を繰り返すといいでしょう。選んだ「頑張ったこと」のエピソードの中でも、掘り下げやすいもの、掘り下げにくいものがあるはずです。掘り下げやすいものは、「自分にとって印象的だったもの」な可能性が高く、より具体的に掘り下げることができたのではないのでしょうか?自分の言葉で企業に熱意や思いを伝えることが必要になる採用選考時は、そのようなエピソードを選んでみるものオススメです。ある程度自己理解が進むと業界研究、企業研究をしなくてはなりませんが、その選び方を次は説明します。企業選びの基準①社風企業選びの基準として大切なものに、就職したいと考える会社の社風がどのようなものかという点があげられるでしょう。企業選びには多くの基準がありますが、やはり社風に合う合わないというのは、とても重要なポイントとなるでしょう。社風が合わないと長期で働くことが厳しくなる同じ職種や業界であっても、会社によって随分と社風や雰囲気が違います。ネームバリューや福利厚生を重視し、あまりに自分と合わないような社風の会社を選んでしまうと、せっかく内定を獲得でき入社が決まっても、長期に渡って働くのは難しいのが現実です。それを防ぐために必要なこととは何でしょうか。説明会参加やOB訪問を積極的に行う企業選びの際に、その会社の社風がいかなるものかという点をチェックする確実な方法としては、実際に説明会などで職場へ行ってみることがあります。また、OB訪問などを積極的におこなうようにして、社風や雰囲気というものを理解するようにしましょう。社風や雰囲気がどうかという点を考えるということで、よりその企業に対する理解が深まります。色々な情報を駆使して、さらに詳しく研究してみるということが大切といえるでしょう。選び方の基準②待遇待遇面も企業選びにあたっては非常に重要になってくるでしょう。企業選びの基準の中でも、実際に自分の生活にダイレクトにかかわってくる点となりますので、この待遇面をより詳しく調べるということは怠らないようにしましょう。給料・福利厚生・休暇の制度などのリサーチをする待遇面の基準と言っても、単に給料がいくらかということだけではもちろんありません。給料以外にも、福利厚生や、出産や介護に関する休暇の制度といった点について調べておくことも大切です。これからの時代は、育児や介護など男女関係なくかかわってくる時代です。長く働きたいと考える時には、その点においてもしっかりと自分なりの基準をもって企業選びをすることが大切です。待遇の基準をクリアしない=NGという考えは良くない但し、待遇面が自分の持つ企業選びの基準をクリアしていないからといって、必ずしもNGというわけではありません。例えば住宅手当などがあまりよくないという点が事前に分かっていれば、それに対して早めに貯金をするといった対策がとることができます。企業選びの基準として待遇面をチェックすることは大切ですが、そのうえで自分が何を望んでいるのか、それを考えることも企業選びの基準を設ける際には必要なこととなるでしょう。選び方の基準③スキルアップ企業選びの基準で必要なものとして、その会社でいかにスキルアップすることができるかというものがあります。様々な企業の中で、そこで働くことで多くのことを学ぶことができるか、または、成長することができそうかどうかという点が、企業選びの基準のひとつになるでしょう。企業研究×自己分析が重要そのためには企業研究を徹底して行い、その会社の事業内容などを深く理解することが必要です。またしっかりと自己理解を重ね、そのうえで自分はどのような仕事がやりたいか、どういったことができそうか、または適性があるかということを探ってみるのも重要なこととなります。つまり社会人人生において、どのような方向を目指していきたいか、それについても考えることになります。どう働いていきたいかを考えてみる企業選びの基準を考えるということは、自分自身をもう一度振り返ってどういう風に働いていきたいかということをチェックするための良い機会です。その会社でいかに自分が成長できるか・スキルアップできるかという点にしっかりと目を向けることで、より自分自身に適した会社を見つけるひとつのポイントとなる事でしょう。多くの企業を理解する「企業研究」業界研究や特定の企業研究をすることも、また企業を選ぶ上で大切なことです。多くの企業を知ることによって、自分に適性がある企業を見つけ出せる可能性が高まります。また、仮に見つからなかったとしても、その過程で自分が重視しているポイントが自ずと見え、より自己分析が深まることになります。そうすれば、より効率的に自分が望んでいる要素を備えた企業を見つけ出すことができ、自分にとって大きなプラスとなります。志望業界以外にも視野を広げる志望業界以外にも視野を広げることは、自分の適性を見つけだしたり自己分析をするため大いに役立ちます。就職活動を進めていくと、徐々に特定の業界ばかりに目が行ってしまうことが多いのですが、そういった時こそ他業界の企業の説明会などに足を運んでみることも効果的です。他業種の説明会などに行くことによって、なぜ自分は今メインで特定の業界を選んだのか、どうして志望したのかを深く見つめ直せます。自分の志望業界と他の業界とは、どのような点が違うのかを考えるだけでも効果があります。そして、それは志望動機や面接におけるアピールをより深く説得力があるものに変え、採用担当者を納得させることができるようになるのです。面接をしながら基準を決めることもできる面接を受けていくと、志望動機や自己PRといった一般的な質問もありますが、業界特有の質問があることもあります。たとえば、飲食業界であれば慢性的に人が不足しており激務であることが多いために、体力を備えているかどうかをほぼ確実に問われます。こうした面接で採用担当者から受けた質問について、なぜそのような質問を投げかけられたのかを考えたり、面接の最後に逆質問をすることによって、志望する企業や業界についてより深く理解することができるようになります。採用担当者が就活生に尋ねる質問には、必ず何らかの聞きたいポイントがあるために質問しているケースがほとんどです。最後に以上のことを要約すると、「学生は売り手市場の恩恵を甘受するのではなく、まずは自分の人生を最終的にどうしたいのかを考え、自分が納得できる就職活動の方が長期的に考えたら自分の為になる。納得できる就活を送るためには、自分自身が何を会社に対して求めるかという事を明確に理解しておく事が重要。」ということが言えます。就活生なら耳にタコができるほど言われていると思いますが、自己分析の濃さは就活を左右すると言っても過言ではありません。また、人間の欲求は自分が知っていることからしか生まれないため、企業を沢山見ない限り、「本当にしたい仕事」は見つかりません。以下の参考記事では、日系大手の内定獲得に特化した初心者向けの記事です。ぜひ参考にしてみてください。参考:だからこそ、企業研究にも抜かりなく取り組んでください。 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情報収集に役立つ!?企業の人事・採用担当SNSアカウントまとめ 情報収集に役立つ!?企業の人事・採用担当SNSアカウントまとめ 就活においてSNSは、利用の仕方によりプラスにもマイナスにもなり得ます。SNSの誤った使い方によって内定を取り消されてしまう場合もあれば、SNSで情報収集をすることによって就活を有利に進めることも可能になります。そこで本記事ではSNSの有効活用の一例として、企業の採用担当のSNSを活用する方法について解説していきます。企業の採用担当のSNSアカウントを見る際のポイントSNSの活用方法として、企業の採用担当のSNSから情報を得るという方法があります。SNSアカウントを見ることにより、企業や採用担当が求めている人材などといった情報を得ることができます。しかしそれはどういった投稿から判断することができるのでしょうか。以下で詳しく解説していきます。関西20内定者の@Pnta_rの仕事に密着した記事。良いなと思ったのが「内定者バイトだけど、内定者バイトだと思って働かない」という視点。地方スタートアップ組織だからこそ、こういう視点で自らマーケットつくりにいくことが本当に大事。応援!https://t.co/kRsmeK4loO—木村祥子@サイバーエージェント人事(@shouko1115)August7,2019例えば、上記の記事はサイバーエージェントの内定者アルバイトをしている学生へのインタビュー記事となっています。インタビューにおいてサイバーエージェントの内定者は次のように述べています。内定者アルバイトだと思って働かないことですね。CyberACEの大阪支社立ち上げの一員であり、これからの会社の未来を創っていくんだという気持ちを大切にしています。それに対し、サイバーエージェントの人事は「地方スタートアップ組織だからこそ、こういう視点で自らマーケットつくりにいくことが本当に大事」と投稿しています。このことから、サイバーエージェントの人事側は、"主体的に動ける""当事者意識を持っている"人材を求めていることがわかります。このような観点で人事や採用担当者の投稿を見ることで、求めている人材像を割り出すことができ、高評価に繋がる自己PRを考えることができるのではないでしょうか。採用担当SNSアカウントまとめunistyleで調べた各企業の採用担当のSNSアカウントを、以下に一部抜粋しました。気になる企業があった就活生はぜひフォローしてみてください。採用担当アカウント一覧●サイバーエージェント新卒採用人事●DeNA新卒採用●テレビ東京採用担当●ビズリーチ新卒採用●パーソルグループ公式●テレビ朝日新卒採用●Honda新卒採用情報●エイベックス採用●フジテレビ人事部●ソニーミュージック採用情報※他にもSNSアカウントがあれば本記事に追加しますのでこちらにご連絡ください。最後に本記事では、企業の採用担当のSNSアカウントと、アカウントを見る際のポイントを紹介しました。今や各企業の人事や採用担当もSNSアカウントを持っている人が多く、就活生のアカウントをチェックしている企業も多いため、SNSでの投稿が原因で内定を取り消されたなどの事例もあります。しかし、SNSをうまく活用して情報収集をすることにより、就活を有利に進めることも可能となります。そのため、情報収集の手段としてSNSを利用する際は、投稿内容に注意しつつ活用することが大切です。注意する点に関しては以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。【関連記事】 10,855 views

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