書評:『絶対内定シリーズ2018インターンシップ』

15,528 views

最終更新日:2023年09月28日

書評:『絶対内定シリーズ2018インターンシップ』

こんにちは、17卒の金融機関内定者です。

今回は、毎年多くの就活生が読んでいると思われる『絶対内定』シリーズの最新作を紹介します。インターンシップに関する情報が網羅されているため、これからサマーインターンシップへの参加を検討している方には非常に参考になる一冊だと思います。

私自身の話ですが、全く興味のなかった金融業界のサマーインターンシップに参加して志望業界の幅が広がり、最終的に金融機関への入社を決断しました。サマーインターンシップがなければ私の就職活動の方向性も全く違うものになっていたと思います。

インターンシップは今後のキャリア選択の上でもかなり影響度の高い要素であり、後輩の皆さまにも積極的に参加して欲しいですし、また、インターンシップを選ぶ際には本コラムで紹介する『絶対内定シリーズ2018インターンシップ』が役に立つと思っています。

絶対内定2018 インターンシップ

 

(※本コラムは『絶対内定』およびキャリアデザインスクール我究館のPR記事です)
 

『絶対内定シリーズ2018インターンシップ』は、以下のような背景でインターンシップの指南書として発売されました。

・近年ではインターンシップを開催する企業、参加する学生がともに増加しており、インターンシップに参加する学生は約4割にも達している。
・大手企業の約8割がインターン生に内定を出しているということもあり、就職活動においてはインターンシップが切っても切れない関係となっている。

「就職白書2016」リクルートキャリア就職みらい研究所調べ


また、本書では次から紹介するように、インターンシップの意義から具体的な選考対策、さらには参加後の反省ポイントまで網羅して伝えています。


インターンシップに参加する4つのメリット

インターンシップに参加することによる特徴的なメリットとして、本書では下記を挙げています。

「より具体的な企業研究ができる」
「本選考で優遇されることがある」
「学歴・英語力などで不利な学生にもチャンスがある」
「『学生時代がんばったこと』としてアピールできる」


私自身1週間のサマーインターンシップに参加して、グループワークの中で業務の理解を深めることができ、同時並行で業界研究をすることができました。また、インターンシップ後も色々な部署の方のお話を聞く機会が得られました。
そして本選考の際には1次面接が免除され、インターンシップのメリットを感じました。


インターンシップの選び方

本書では、「絞って参加 or とにかく多く参加」など8つの判断基準が書かれています。判断基準によって、インターンシップに向けた自分なりの戦略が得られると思います。また、そもそもの判断のためには自分が将来どうしたいのかについて考えておく必要があると思います。

また本書では、次のような「ヤリタイコト」を具体化するための5つのステップを紹介しています。


(1)「ヤリタイコト」をコトバにする
(2)「どこの、誰の、何のための」ヤリタイコトなのかをコトバにする
(3)「ヤリタイコトが実現できる業界」を探す
(4)インターンで知りたいことを言語化する
(5)自分が知りたいことを明確にできるインターンを探し、参加する
 


なお、インターンの段階ではまだ具体的にこの仕事をーーというところまで明確にする必要はなく、まずは自分の考えをコトバにするところから始めてみようとも伝えています。

私自身、サマーインターンシップの時期にはまだまだ世の中にどんな仕事があるのかもわからずにいました。何となくでもいいので、こんな働き方をしてみたいということを言葉に落とし込んでみるというのは考えを深める上で有効だと思います。


各種選考対策

エントリーシート、面接、グループディスカッション、グループワークなど一連の選考対策についても記載されています。
エントリーシートや面接については頻出の設問・質問およびその意図を説明しており、それ以外も全体を通して採用担当者の目線でどういった学生が評価されるのかを伝えていっています。

独りよがりに闇雲な選考対策をするよりも、本書などを参考に、企業が欲しいと感じる人材はどういったものなのかを考えた方が筋のいい対策になるように思います。


うまくいかなかったときどうするか

「1dayばかり参加して得られるものがなかった」
「なんとなく5daysをいくつか受けていたら秋になっていた」
「行きたいと思っていた企業のインターンに落ちてしまった」
「そもそも行きたい企業がインターンを実施していない」


これらの場合についてそれぞれ起こすべきアクション、心の持ち方について書かれています。
個人的には、これらがうまくいかなかったと捉えるかどうかもその人次第であると思います。例えば「行きたいと思っていた企業のインターンに落ちてしまった」場合、そもそも自分がその企業やその業界とマッチしているのかどうかを考え直すきっかけになると思います。


情報過多に陥らず取捨選択することが大事

どの企業のインターンシップに参加しようか、そもそも参加するかどうかなど、悩んでいる方はたくさんいらっしゃると思います。
本書に書いてある通り、「現時点でベストと思えるヤリタイコトや目標」・「8つの判断基準」を念頭に置いてインターンシップ選びをすると、参加してよかったと思えるインターンや結果(内定)につながるインターンが見つかるのではないでしょうか。

就職活動の時期には、先輩から色々な話を聞くことがあると思いますし、また、インターネット上にも情報があふれています。あるいは、本書のような就活関連本を読まれることもあると思います。
その中で情報を取捨選択しながら、インターンシップはもちろんその先のことも考えて意思決定をしていただければと思います。


最後に:『絶対内定』シリーズ著者 熊谷智宏氏とは

本書含む『絶対内定』シリーズの著者である熊谷智宏氏は、キャリアデザインスクール「我究館」の館長です。新卒でリクルートに入社後、我究館を運営している株式会社ジャパンビジネスラボに参画し、これまでに2,800名以上の学生・社会人の就職・転職をサポートしています。

unistyleでも我究館についてのコラムを複数掲載しているので、以下も読んでいただければと思います。


なお、我究館では無料説明会を開催しています。下記のリンクから申し込めるので、興味のある方は足を運んでいただければと思います。

photo by GoToVan

おすすめコラム 4 件

商工中金の不正融資問題を解説【unistyle業界ニュース】 商工中金の不正融資問題を解説【unistyle業界ニュース】 商工中金は中小企業支援を主要業務とする半官の金融機関です。「中小企業の発展に貢献したい」といった事業内容に即した志望者や、「金融の中でもホワイトそう」といった「なんとなく受ける層」も含め、例年就活生から一定の人気を集めている企業だと思います。そんな安定性が高いイメージを持つ方が多い商工中金について、問題のニュースが発表されました。参考:商工中金広がる不正融資問題ニュースの経緯2016年11月商工中金鹿児島支店における複数行員の財務諸表改ざんの発覚・発表2017年5月金融庁が行政処分→本店へ立ち入り検査2017年9月商工中金から継続調査完了延期が発表ことの発端は2016年11月、商工中金鹿児島支店において複数の行員が、取引先が融資審査を通るように試算表(=融資の際に参考資料として用いられる企業の業績表)を改ざんした問題の発覚でした。この問題に対し商工中金は、第三者委員会を設置して調査に乗り出しました。結果、鹿児島支店の件のほかに複数の案件で改ざんが発覚し、徐々に問題の規模の大きさが浮き彫りになっていきました。その後、2017年5月には金融庁より行政処分がくだり、不正融資の調査を目的に本店へ立ち入り調査が実施されることになります。当初2017年9月を見込んでいた第三者委員会の調査は、10月現在でも完了されておらず、全国の支店規模で同様の不正が蔓延していたことまで発覚されています。(ここまで大規模になると、各支店内で実質黙認状態だったという可能性すら考えられます)「危機対応業務」とは?商工中金の危機対応業務とは、「自然災害・金融危機といった企業にとっての緊急事態が発生したときに貸付を行う業務のこと」を指します。商工中金の場合、その対象が普段からの支援先である中小企業ということになります。この「緊急事態」という状態の基準が外部に対して曖昧であり、融資基準を満たしていることを証明するために先述したような試算表の改ざんが行われたと言えます。またこの融資制度では、商工中金は国から「利子補給」という補助金が支給され、他の金融機関よりも低利子で貸付を行えるという形が取られていました。今回の件はこういった国の制度を悪用し、財源となる納税者・競合先となる民間金融機関をはじめとした多くの関係者の強い反感を買ったという点で問題性が高いと言えるでしょう。なぜ不正が行われたのか?不正に携わった関係者が多いため一概には言えませんが、一番の原因は営業担当者個々人に対して課せれたノルマにあると考えられます。目先のノルマに達成に目が行き過ぎ、業績を悪く見せかけ「緊急事態」であることにするという不正が日常化してしまっていたと考えられるでしょう。もちろん、それを実行した個々の担当者だけでなく、融資を決裁した上司など、問題とみなされる関係者は多く存在します。「政府系はメガバンクと違ってノルマの厳しさがなくホワイトそう」というようなイメージを抱いていた就活生にとって、この背景にはある程度衝撃を受けることになったかもしれません。上記のようなイメージ先行の思考が危険であることについて、本件を通して気づきを得ていただければと思います。最後に「」でも述べたように、就活生は企業の業績を中心とした世の中の動きに敏感であり、今回の商工中金のニュースも19卒の就職人気に影響があることが推測できます。直近では、企業から聞き取りをせずに「中小企業月次景状観測」という調査書をある支店が作成したというニュースも新たに取り上げられました。不正融資と同様、本件も全国の支店規模の問題として浮き彫りになっていくのかもしれません。本件では「無謀とも言える数値目標に対して精神論や不正で解決しようとした」という点に根幹原因があり、ノルマ=目標予算を追う営利企業であれば商工中金に関わらず起こりうる話だと思っています。(今話題の神戸製鋼所のデータ改ざん問題にも近しい背景があると考えています)いずれにせよ、本件を他人事とは思わず、自分の所属する集団・組織で不正が発覚した際に当事者としてどう振る舞うのか。仕事に限らず身近なコミュニティと照らし合わせながら考えるきっかけにして欲しいと考えています。photobySLRJester 8,644 views
アクセンチュア社員が語る、外資系SIerのエンジニアの良い点と悪い点 アクセンチュア社員が語る、外資系SIerのエンジニアの良い点と悪い点 始めまして。私は17卒の就活生で、IT業界のエンジニアを志望しています。私が実際に志望する業界としては、Web業界やSIerが挙げられるのですが、今回はアクセンチュアでソリューションエンジニアを担当している若手の社員さんにOB訪問してきました。今回の私のOB訪問の目的はもちろんSIerで働くことのやりがいや醍醐味について現場で働いている社員さんに伺うことが目的ですが、説明会では聞けないようなSIerのエンジニアの仕事における辛い点や退屈な点をより明確化することも1つの目的でした。非常に聞きずらい質問だったのですが、今回は幸いにもエンジニア業務の悪い点に関する質問に対しても丁寧に回答していただけたので、どのような情報を得たのかについて以下に紹介したいと思います。外資系SIerだからこその国際プロジェクトに取り組む醍醐味OBから説明していただいた仕事のやりがいや醍醐味について紹介する前に、実際にアクセンチュアがどのようなプロジェクトを行っているかを以下に紹介したいと思います。(引用)事例紹介:旭化成株式会社eコマースの波が化学業界全体にも押し寄せるなか、日本における先進企業である旭化成は、「AKchem.com」を立ち上げました。同サイトは、「価格競争に陥ることのない付加価値をもつeコマースサイト」というコンセプトのもとわずか半年で構築されました。このサイト立ち上げの原動力となったのは、アクセンチュアとのチームワークによる徹底的な戦略構築作業でした。(中略)戦略構築に引き続きシステム構築が開始された。この間、アクセンチュアはプロジェクトの品質を管理するために、第三者による客観的なチェックを3ヵ月ごとに実施した。eコマースと化学業界に精通したエキスパートが1週間かけて改善点などをアドバイスするもので、アクセンチュア独特のシステムである。約3ヵ月の戦略構築、約半年のシステム構築を経て、AKchem.comは始動したのである。(中略)アクセンチュアは、世界中のグローバル企業とともに革新的なビジネスを構築してきました。なかでもeコマースは、近年最も実践的に力をいれてきた領域です。市場を取り巻く環境の総合的・科学的な分析、最新のIT技術を駆使してグローバルに通用するサプライチェーンを構築、新しいビジネスモデル創出のサポートなど、投資を伴うネット事業の支援サービスも積極的に手がけています。最近の例では、ダウ、デュポン社など世界有数の化学企業が設立した“エレミカ”というマーケットプレイスの構築にも協力しました。こうした実績が、「eコマースならアクセンチュア」という定評につながっています。SIerのプロジェクトは、まず戦略立案を行うことから始まります。実際にコンサルタントがお客様の課題をヒアリングし、それをベースに戦略立案、そしてそれに引き続いてシステム構築を行うことが一般的な流れです。このシステム構築を担当するのが皆さんが思い描くSEの仕事であり、「要件定義」というシステムが満たすべき機能や性能を明確にする作業からスタートしていきます。今回OB訪問させていただいた社員さんの担当フィールドのも機械メーカーであり、実際に企業が持つ工場に駐在して業務を推進するようなプロジェクトを長い間担当していたようです。いわゆる大手のSIerの企業の1つの魅力としては、やはり大きな市場規模があるプロジェクトに関われることだとおっしゃっていました。具体的に言うと、プロジェクトの金額は数千万から数百億円までに及びます。かつ、プロジェクトメンバーには国籍を問わない様々な人材が参加していて、そのような多様性があるもとでチームを巻き込みながらプロジェクトを促進することはアクセンチュアだからこそ出来ることだとのことです。そして、アサインされるようなプロジェクトに関しても、ある程度自分の希望が通るような風土があるとのこと。この社員さんは語学力を活かしながら自分に専門性が付くような、市場価値が高まるような仕事がしたいという思いでアクセンチュアを選んだらしく、実際に関わっている案件は外資系企業や、日系企業の海外進出に関わるものが多いとのことです。SIerのエンジニアが抱える業務での問題点しかし、今回のOB訪問では、なかなか説明会などでは聞けないようなSIerエンジニアが抱える仕事に対するフラストレーションや問題点についても教えていただくことができました。SIerなどを志望する学生の多くはほとんどがご存知だと思いますが、システム開発の業務の流れは簡単に分けると企画→要件定義→開発→保守・運用という一連の流れがあります。そして、一般的に要件定義や企画の段階を「上流工程」と呼び、そして開発を行う工程を「下流工程」と呼ぶことが多いです。ソリューションエンジニアの業務はこの中でも企画以外の要件定義から保守・運用までを担当しています。実際にエンジニアがどの段階を担当するかについてはそのエンジニアのスキルや描いているキャリアパス、そして開発チームのメンバーによって大きく変わってくるようです。今回OB訪問させていただいた社員さんが特に指摘していたエンジニア業務の退屈な点としては、この工程の中での「保守・運用」業務のつまらなさです。保守・運用の工程は設計したシステムの規模が大きければ大きいほど長期にわたることが多いですが、この業務はどうしても退屈に感じてしまうとのこと。お客様に安心してシステムを利用してもらうためにも保守運用を徹底することは非常に重要であることは間違いないのですが、やはり「やりがいがある面白い仕事」とは言えないみたいです。また、近年の傾向として、アクセンチュアは非常にチャレンジングな案件を受注することが多く、プロジェクトが繁忙期の時は残業時間が非常に長くなるそうです。「入社前から業務が長く残業が多いのは知っていたのである程度は覚悟はしていたが、正直想像以上だった」とのこと。かなりのタフさが求められることは覚悟したほうがいいことはやはり間違いないそうです。さらに、プロジェクトによっても残業代をつけることができるかどうかは変わってくるので、「残業代が勤務した時間だけ正確に出ない可能性もあることは注意したほうが良い」とも脅されてしまいました。もちろん、給与形態については企業によって変わってくるとは思いますが、そのような所にもしっかりと目を向けることは大事でしょう。また、今回のOBだけでなく、以前私が話したことのある現在Web系ITベンチャーに勤務している元外資系SIerの社員さんも非常に似通った問題点に言及していました。よって、今回紹介したSIerの業務の問題点は、一般的にも言えることなのかもしれません。この方は、構築・保守運用のプロセスだけでなく、サービスやシステムの企画・立案も含めて全ての工程を担当したいという思いでSIer業界からWeb業界へと転職を決意したそうです。最後に今回は外資系SIerのソリューションエンジニアにOB訪問をし、その業務が持つ良し悪しについて大きく2つに分けて説明しました。一般的に多くの企業は、説明会において業務の魅力や醍醐味などの「良い点」にしか触れないことから、しっかりした企業選びを行うために「ネガティブなことも聞いてみるOB訪問」を行ってみましたが、いかがでしたでしょうか。私としては、エンジニアで働くフィールドとしてWeb業界とSI業界、どちらが自分の思い描くキャリアパスとして適しているのかについてかなり長い期間悩み続けてきましたが、今回のOB訪問でWeb業界に対する志望度が高まったというのが正直な感想です。もちろん、SIerのエンジニアにしか味わえない大きなやりがいがあるのも理解はしているので、今回のOB訪問で得た情報をしっかりと受け止め、後悔しないような就職活動をしたいと思っております。また、今回のOB訪問で私は知った情報はあくまで1人のSIerエンジニアの主観であるので、全てのエンジニアには絶対に当てはまりません。ぜひみなさんも、実際に現場で働く社員さんに直接会って、業界の事情や仕事のネガティブな点を理解した上で後悔しないような企業選びをしてほしいと思います。photobyIvetteDiaz 31,445 views
「バリキャリ」や「ゆるふわ」というタイプ分けで仕事を選ぶ前に考えて欲しい3つのコト。 「バリキャリ」や「ゆるふわ」というタイプ分けで仕事を選ぶ前に考えて欲しい3つのコト。 本記事は、学生や社会人向けのキャリアデザインスクール「我究館」でコーチを務めている八木橋育子氏による、女性の働き方に関する寄稿です。unistyleユーザーの約半数は女性であり、結婚・出産などのライフイベントを見越してキャリアについて悩んでいる方は多くいると思っていますので、ぜひ自身のファーストキャリア選択の参考にしてください。▼八木橋氏がコーチを務める我究館の無料説明会はこちらから(※本コラムは我究館のPR記事です)***我究館というキャリアデザインスクールでコーチを務めている八木橋です。コーチとして日々学生と接している中で、女子学生の優秀さにいつも感心させられます。我究館に集まる学生の学歴の高さもあるかもしれませんが、難関大学で真剣に学び、留学やボランティア、長期インターンなど課外活動にも積極的に挑戦し、自分の意見をしっかり持っています。夢みがちな男子学生と違って(失礼)、しっかりと地に足をつけて人生を見据えている子が多い印象を受けています。「バリキャリ」か「ゆるふわ」かという議論は本質的でないそんなしっかりした女子たちの将来に対する考え方は大きく分けると2パターンに分かれます。「バリキャリ」でガンガン進むか「ゆるふわ」で堅実に攻めるか、です。バリキャリ志向さんの志望先としては、外資系や総合商社、大手メーカーが多いでしょうか。総合職として男性と同等にバリバリ働き世界中を飛び回り、出世したい!と向上心と好奇心に溢れている人が多いです。自分を成長させる意欲が強く、男性に負けたくない!と考えている女子も多いです。特徴として、結婚や子どもを持つことに対して関心が薄く、人によっては結婚も子どもも別にいらない、と考えている人もいます。一方ゆるふわ志向さんの志望先は、金融や商社の一般職を狙います。公務員や大学職員も人気です。ワークライフバランスを重視し、結婚や子どもを持つことに対して強い関心をもっています。将来家庭に入ることを希望し、婚期を逃しそうな総合職を避けて一般職という選択を取る女子がいたり、自分はバリバリタイプでないから、と自分のキャラクターを考慮している人が多いです。ところで、バリキャリとゆるふわという言葉、私は正直好きではありません。女性のキャリアの考え方をこのダサい言葉の枠にはめこんで思考をせばめてしまう表現ではないでしょうか。というのも、女性のキャリアは、バリキャリやゆるふわのどちらかに収められるほど単純ではないからです。我究館では学生だけでなく社会人のキャリア相談にも乗ります。そこには現職とのミスマッチに悩みを抱える社会人が多く集まります。20代〜40代の女性の悩みの多くが、仕事の内容に関する不満と家庭との両立の悩みです。なぜそのミスマッチが起こったのかじっくり聞いてみると、大体いくつかの理由にたどり着きます。・自分が何をやりたいかどうなりたいか、を考えずに企業名や親や友人の進めて企業を選択してしまっていた・結婚や子どもを想定せずにその時興味のある企業に入ってしまった・自分に自信がなかったので保守的な職業選択をしてしまっていた・他人からすごいと言われる企業を選択したが自分に合っていないまとめると、なりたい自分やライフイベントなど、中長期的なキャリアビジョンを考えることがなく企業選択をしてしまったことを後悔している人が多い、ということです。不毛な二元論から脱するための3つの方法今はバリキャリ志向で結婚や子どもを持つことに現実味がなかったとしても5年後や10年後は考えが変わっているかもしれません。一方、ゆるふわ志向の人も、結婚しないかもしれませんし子どもを授からない可能性もあります。もしかしたら共働きを希望するパートナーかもしれません。つまり、今後どうなるかはわからないのです。さぁ、困りました。将来のライフイベントを考えなければいけないけど、考えすぎることも良くないなんて、どうしたらいいの!?となってしまいます。そんな皆さんに、おすすめの方法が3つあります。(1)「理想の自分」を年代ごとに分け3つの軸で描くBeing・・どんな人になりたいか(人格)Having・・何を手に入れたいか(年収、家族など)Giving・・人や社会に与えたい影響は何か(仕事)(2)「理想の自分」に結婚などのライフイベントを盛り込む1年単位の年表を作成し、何歳で結婚するか、第一子は何歳の時に産みたいか。子どもは何人欲しいか。その時に仕事ではどんはポジションにいたいか。と妄想全開で構わないので書き出しましょう。(3)ロールモデルを見つける「こんな人みたいになりたい!」と思える女性を見つけましょう。著名な方でも良いですし、OG訪問などで出会った素敵な方でも構いません。いいなと思った人のこれまでの人生を参考にさせてもらうと上記の1,2がより描き易くなります。また、ロールモデルを通して自分の価値観を再認識することもできます。可能であれば、20代だけでなく30代や40代のOGにも会いに行きましょう。この3つの方法で、大分自分の考え方や将来の方向性を整理することができるはずです。ちなみに我究館ではこの3つを講義や面談を通して徹底的に明確にしてゆきます。仕事と家庭のどちらか一方に偏ったキャリアプランではなく、両方を盛り込んだ上で「なりたい自分」を描くことができたら、後は最適な企業をとことん調べ上げましょう。我究館生には大企業だけにとらわれず、ベンチャー企業や中小企業も視野に入れて検討してもらうようにしています。総合職にせよ一般職にせよ、働き方や待遇などの条件面重視で選んだ会社への志望動機は一瞬でわかります。なぜその企業を志望するのか、なりたい自分像を踏まえた上で語れるようにしましょう。最後に私にも尊敬する素敵な女性の先輩たちがいます。前職リクルートでお世話になった先輩や我究館のOGたちなど、一人ひとり紹介したいくらいですが、その女性たちには共通する点が2つあります。ひとつは、企業名に固執していないこと。ふたつ目は、しなやかであることです。理想とする自分像追い求め、大企業にのみならずベンチャー企業やフリーランス、起業、在宅ワークなど柔軟に働き方を選択しています。就職活動もいよいよ忙しくなる時期ですが、一度じっくりとバリキャリ、ゆるふわという枠を超えて視野を広げ、中長期的に、どんな自分になりたいかを考える時間をもってもらえるとうれしいです。▼八木橋氏がコーチを務める我究館の無料説明会はこちらから【筆者紹介】​八木橋育子(やぎはしやすこ)駒澤大学卒業後、リクルートに入社。大手企業の広告提案営業を担当。女性の社会進出への問題意識から女性の再就職・転職に特化した人材会社に転職。女性のみで構成される営業代行チームのマネジメントやキャリアコンサルタントとして結婚や妊娠出産などライフイベントとキャリアの両立に悩む女性2000人以上と接する。その後、自身の結婚を機に2011年に我究館コーチに就任。特に、女性の就・転職におけるマーケットに精通している。PhotobyAtos 22,632 views
ススメ地方就活生!就活シェアハウスのすすめ ススメ地方就活生!就活シェアハウスのすすめ こんにちは、筆者は入学時偏差値50弱程度の16卒地方大生です。通信キャリア、業界TOP10のSIer企業等に内定を頂きました。今回は自らの就活シェアハウスでの経験を元に、就活シェアハウスのメリットについて書いていきたいと思います。あまり話題にはなっておりませんが、徐々に増えている「就活シェアハウス」大きく分けて2つの分類があります。全く知らない人と共同生活をするタイプ、友人数人で住居を借りるタイプです。私が暮らしていたのは大学の友人と3人で借りた2Kのアパートでした。5月初旬から8月末までの3ヶ月間の契約で借りていましたが、意外と家具家電付きのデイリー、ウィークリーのマンションは都内にはたくさんあります。興味のある方は是非探してみてください。就活シェアハウスを勧める5つの理由①一番早い選考に乗れる。東京本社の企業は、東京の方が地方よりも常に早く選考が行われます。つまり選考のタイミングも早く、内定のタイミングも早い。内定枠は早ければ早いほど空きがあるため採用基準も地方よりも低く、同じ企業の選考に参加する際も内定が取りやすいと言えます。案外見落としがちで、最初にして最大のメリットです。②説明会、セミナーに参加しやすいいちいち地方と東京を往復しなくて済むため、気軽に選考やセミナーに参加できます。意外と地方では説明会をしていない中堅企業など説明会に参加し興味を持ち、そこに決めてしまうなんて人もいます。東京に住むということは、企業との出会いの機会を広げてくれるきっかけにもなります。③同じ就活生と常に情報交換、ディスカッションが出来る。上記は東京に住むメリットが中心なので、シェアハウスに住むメリットを…同じ就活生と生活をともにすることで、様々な情報が入ってきます。自分の受けていない業界の魅力や、面接のフィードバックの共有、自分の面接対策にもなる志望動機の論理性についてのディスカッションなど、昼夜繰り広げることが出来ます。実際6—7月は志望動機をお互いに話、矛盾点や聞こえの悪いワードなどの粗探しをお互いにすることで、面接対策を進めていきました。④地方から友人が日々泊まりにくる地方就活生にとって「同じ大学の友人が東京に拠点を持っている」なんて話は垂涎ものです。毎日地方から友人が「一晩泊めてくれ!」とやってくる事でしょう。実際筆者宅にも、2日に1回はシェアハウスの同居人以外の誰かが宿泊していました。一泊1000円でも食費のためと貰うことが出来れば費用的にも負担が減りますし、上記3での情報共有も進み一石二鳥であると言えるでしょう。ちなみに筆者宅では宿泊者には一食分の食費を出してもらっていました。⑤実は往復就活よりも費用がかからない…?これはボーダーラインがありますが、筆者宅は日5000円で家具家電付きのアパートを3人で借りていましたが、月10日以上東京に来る月は家を借りたほうがお得!という結果になりました。夜行バスor新幹線の交通手段に加え、ホテル代やネットカフェ、都内で時間を潰すためのカフェ代や外食費などを加味すると費用がバカになりません。4月、ホテル暮らしで月12日東京に滞在した筆者は約10万円の費用がかかり、5月からシェアハウスをする決心をしました。シェアハウスのデメリットと向かない人もちろん、デメリットもあります。人といると落ち着かない、一人の時間がほしい、など。あくまで向き不向きはありますが、気の知れた友人であればある程度は許容できたりします。このような問題は常につきまとっていましたが、そこはお互いもう大人の大学4年生、「ちょっとそこのカフェで集中してES書いてくる」「気分転換に散歩に行ってくる」など、ちょっとした外出で案外リフレッシュできるものです。またいろいろ観光しがいがあるのも東京のいいところ。就活の時期ほど、面接以外に時間の制約のない時期もありませんので、いろいろな所に赴くことも出来ます。ちなみに余談ですが、シェアハウスをしていた3人は最終的に、それぞれ大手通信会社や大手電機メーカー、業界トップのIT企業へ進路を決めてまいりました。お互いがお互いのことをいい意味でライバル視出来ていたことも志望企業の内定を獲得できた理由の一つかもしれません。人生一度の新卒就職活動、せっかくなので非日常的な環境に身をおいて、集中して取り組みとびっきりの優良企業を目指してみてはいかがでしょうか?photobyMartinThomas 12,659 views

現在ES掲載数

77,622

すべて見れる

上に戻る

会員登録・ログインして全てのコンテンツを見る

無料会員登録