総合商社の部署ごとの性格について

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最終更新日:2023年10月27日

総合商社の部署ごとの性格について

Unistyle株式会社の樋口です。
一昔前にはラーメンからミサイルまでと形容された総合商社は部署ごと、もっと言えば課ごとに大きく性格が異なります。一般的な飲み会が大好きで、荒々しい商社マンのイメージの人ももちろんいますが、総合商社の中にはどちらかといえばコンサルティング会社や銀行の人のような雰囲気の人もいます。
今回はこのような部署ごとの違いについて、なぜ部署ごとにキャラクターが異なるのかも含めて考察したいと思います。

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部署ごとに性格が異なる理由

部署や課ごとに性格が異なる理由としては、①上司の違いによるものと②顧客の違いによるものの二つが考えられると思っています。①上司の違いによるものとは、皆さんが想像する通り、飲み会が好きな上司もいれば、飲み会が好きではない上司もいます。長時間労働で成果を求めるタイプの上司もいれば、短時間で効率的に働くことにこだわる上司もいます。このような上司の違いは部署の性格に大きく影響します。相性のよい上司に当たれば働きやすい環境になりますが、運悪く相性の悪い上司に当たってしまった場合はストレスがかなりかかる上にさらには評価まで下がり、そのことによりさらにストレスを感じるという悪循環に陥ることも少なくありません。多くの総合商社では部署異動の柔軟性は低く、長い期間同じ上司と仕事するケースもあります。

次に顧客の違いによるものについても見ていきましょう。この違いは上司以上に部署全体に影響を与えるのではないかと思っています。例えばエネルギー資源に投資を行う部署であれば、顧客は電力会社の購買担当や投資権益のある国家の政府関係者になります。一方で食糧部門や繊維部門であれば国内の中小企業経営者との取引も多くあります。このように取引する顧客により、求められる人材が異なることから部署の性格が異なってくるということがあるのではないかと思っています。エリートが多いインフラ系企業や政府関係者と付き合うことが多い部署であれば洗練されたエスタブリッシュな雰囲気の人が多いでしょうし、一方で国内の中小企業経営者と対等に渡り合う必要がある場合にはある種の豪快さや中小企業経営者に気に入られる人懐っこさが求められるのかもしれません。

それぞれの部署の特徴

■エネルギー系部署

上記の通り、エネルギー系の部門では取引先がインフラ系企業であったり、政府系関係者と付き合いがあることが多いため、どちらかというと洗練されたエスタブリッシュな雰囲気の人が多いかもしれません。

■鉄鋼系部門

鉄鋼系の企業は取引する企業がどちらかといえば古い社風の体育会系の企業が多いため、the 商社マンといった人も多くいる部署のように思います。

■化学品・生活資材関連

BtoBメーカーを相手にするケースが多く、社風としては激しいというよりもメーカー的なおっとりした会社が多いため、部署の雰囲気としても柔らかい雰囲気を持つ人が多いように思われます

■食糧・繊維関連

食糧・繊維の部署は中小企業の経営者と働くケースが多く、中小企業経営者に気に入られるある種の豪快さやエリートっぽさを感じさせない人懐っこさを兼ね備えている人が多いように思います。

■経理・財務・リスクマネジメント

社内ルールを扱う部署であり、営業部署のように目標数値の達成を強く求められるわけではないため、落ち着いた雰囲気の人が多いように思います。

商社が第一志望なら就職活動でも様々な業界を見ておこう

このように総合商社の仕事は取引先と密接に関わっており、取引先の性格が部署の性格にも影響していると思っています。そのため、総合商社が第一志望の学生であれば、今後密接に関わる可能性があるので様々な業界を見ておくことをお勧めします。様々な業界のビジネスについてその会社のエース社員が懇切丁寧に教えてくれる機会は就職活動以外にはありません。就職活動で出会った人と取引することがあるかもしれませんし、総合商社以上に魅力を感じて別の業界に就職するというケースもあるでしょう。

総合商社でしかできないビジネスというのはなく、あくまで総合商社は企業のサポートに徹する役目を担っています。そのことを理解した上で就職活動においては商社以外の業界も幅広く見て欲しいと思っています。

最後に

ざっくりと見てきたので、このような部署のタイプに当てはまらないケースもあるかもしれませんが、おおよその傾向として理解してもらえたらと思います。総合商社というと全部の人が体育会系でオラオラした雰囲気の人が多いように思っている学生も多いのですが、実際には様々なタイプの人がそれぞれの仕事を行って成り立っている会社です。OB訪問でも一人にあってその会社の性格全体を判断するのではなく、様々な人にあった上で、いろんなタイプの人がいることを認識してもらえればと思います。

photo by Lisa Padillay

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としており、且つその基盤を国内にとどまらずグローバルに展開しているNTTコミュニケーションズなら、それが実現できると考え入社を決めました。また、先輩社員の方と話したときに感じた温かさや、ワークライフバランスなど長く働ける環境が高水準で整っている点も入社の決め手となりました。人事を通じて会社が導いてくれたキャリアと、辿り着いた現在地とは__入社してからの経歴について簡単に教えてください。入社時は「サービス企画系の仕事がしたい」という要望を出していましたが、人事の方と面談する中で、「最初はICT技術を身につけた方がいい」というアドバイスをいただき、NTTコムエンジニアリングのコミュニケーション基盤サービスを構築する部署に初期配属されました。その後NTTコミュニケーションズに戻ってコンサル業務を行い、ソリューションパッケージの企画を担当しました。ただ、入社前に抱いていた「サービスを創りたい」という想いが強まり、SmartCX推進室を希望し、現在ではサービス企画という立場で新しいビジネスを生み出す仕事に携わっています。初期配属で技術を身につけ、その後コンサルという立場でお客さまの声を肌で感じる経験ができたからこそ、今の組織で活躍できていると感じています。__技術系の職種からキャリアを始められたというお話がありましたが、そのような方は実際に多いですか?また、文系から技術系の職種に就かれたと思いますが、その時に苦労されたことがあれば教えてください。まず、私が入社した年は技術系の職種にアサインされる人が多かったです。私はコミュニケーションサービス基盤に携わりたいことを人事の方に伝えていて、実際にそのサービスを扱う部署に配属されました。学ぶべきことを沢山吸収できたので、最初にその部署に配属されて良かったと思っています。一方、ICT技術に関する知識が全くない状態で技術的な職種にアサインされたので、始めはその習熟に苦労しました。とあるICT技術試験の参考書の1ページ目に「プロトコル(コンピューター同士の通信をする際の手順や規格のこと)」という単語が記載されていましたが、入社直前までその言葉の意味すらも分かりませんでした。このようにICT技術について何も知識がない状態から仕事が始まりましたが、所属組織内外の先輩方に体系的に教えて頂きながらネットワーク機器やサーバーの構築を経験し、一年後には多種多様なサービスオーダーの構築を担当できるほどに技術を習熟していきました。弊社は先輩が後輩をしっかりとサポートする風土があり、研修制度も整っているので、文系の方もICT技術の知識がないことに対して過度に心配する必要はないと思います。__現在の役割・業務内容について具体的に教えてください。SmartCXのサービス企画という立場で、過去の実証実験からの学びをもとに、新サービスの企画、市場調査、プロモーションやパートナー開拓などを行っています。また、私は「OPENHUB」のカタリストを兼務しており、新しいビジネス創出に向けた検討を実施しています。特に現在はプロジェクトマネージャーとサービスデザインのリーダーという立場で、新しいサービスのリリースに向けて注力しています。具体的には、UXデザインの第一歩となるユーザーインタビューや企業へのインタビュー、事業に必要不可欠なマネタイズの検討などに取り組んでいます。ゴールに到達するまでのルートは1つじゃない。さまざまな道を模索しながら挑戦できるところがNTTコミュニケーションズの魅力__就活生向けにNTTコミュニケーションズの魅力を教えてください。弊社はキャリアの多様性があり、チャレンジし続けられる会社です。恐らくそれぞれキャリアのゴールを定めて入社されると思いますが、そのゴールに到達するルートはさまざまあると思いますし、正しいと思っていたものが正しくなかったということも十分あり得ると思います。多種多様なキャリア/ルートを模索し、チャレンジし続けながらゴールに進むことができるのは弊社の魅力です。取材後記今回取材を担当したNTTコミュニケーションズ内定者、unistyle編集部のマツです。SmartCX推進室に所属する3名の話をお聞きし、自分の想いを実現できる環境が整っているところがNTTコミュニケーションズの魅力だと感じました。NTTコミュニケーションズはソリューションの幅が広く、携わることが可能なサービスが多いうえ、社内公募プログラムや海外トレーニープログラムといった社員の理想のキャリア実現をサポートする制度が整えられています。ICTを用いて実現したい社会のビジョンが明確に定まっている就活生、どのような仕事に携わりたいのかが明確に決まっていないため働く中でじっくり見つけていきたい就活生、どちらの就活生にとってもNTTコミュニケーションズは魅力的な企業だと思います。本記事を通じてNTTコミュニケーションズに興味を持たれた就活生は、実際に選考を受けてみてはいかがでしょうか。終わりにいかがでしたでしょうか。以下の記事は「SmartCity」と「SmartMobility」のインタビュー記事となっています。本記事と併せてご覧ください。SmartCitySmartMobility 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海運三社のコンテナ船経営統合に見る海運業界の苦境と今後の展開 海運三社のコンテナ船経営統合に見る海運業界の苦境と今後の展開 近日、日本の物流を支える海運業界で、大手三社がコンテナ船事業部門において経営統合することを発表しました。このニュースは経済界を大いに賑わせています。果たして海運業界はこの先どのような方向へと舵取りをしていくのでしょうか。今回はコンテナ船事業部門の統合の意味と、この先の業界の行方について考えてみたいと思います。海運バブル期の業界とコンテナ船部門リーマンショックが起こった2008年以前、「海運バブル」という言葉が世の中を席巻し、船会社は船を動かすだけで莫大な利益をあげていました。特に、中国経済の伸長によるブラジルや豪州からの鉄鉱石の輸送・投資家による運送物への海上運賃先物が行われていたため、利益の増大に更に拍車をかけていました。当時の海運大手では収益拡大が続き、2008年4月〜9月期(リーマンショック前)の連結経常利益は商船三井と日本郵船が前年同期比2〜3割増、川崎汽船は1割増となり、上期としては過去最高を更新していました。鉄鉱石や石炭を運ぶばら積み船の運賃が高値で推移し利益が拡大し、これが景気減速によるコンテナ船事業の不振を吸収したようです。一方で、苦戦したのはコンテナ船事業でした。成長が続いていた欧州航路の荷動きも伸びが鈍化し、運賃も下落しました。実は、もともと各社はコンテナ船部門においては赤字経営ではありましたが、世界経済のグローバル化急進効果・バラ積み船による莫大な利益と相まって、コンテナ船運賃の上昇を8−9割の顧客が受け入れていた事もあって何とか利益を出していました。コンテナ船の経営はそもそも、海運バブルのこの時期においても順風満帆ではなかったのかもしれません。参考:日本郵船2008年度第1四半期短期決算参考:商船三井2008年度第1四半期短期決算リーマンショック後の海運業界とはいえ、2008年9月15日のリーマン・ブラザーズの経営破綻に始まる世界的な大恐慌以降のことを考えると、以前までの海運業界への風向きはかなり順調だったと言えます。そして、リーマンショックと呼ばれるこの一件以降、急激に世界の荷動きの量が減ってくることになるのです。更に、これにより海運大手の株価が下落し、海運不況と呼ばれる時代が訪れたのでした。以下の東洋経済の記事は当時の状況をよく表しています。つい1年前まで、業界は空前の好況に沸いていた。ブラジルや豪州から中国への鉄鉱石輸出が旺盛だったうえ、投機マネーが運賃先物の売買に流入し、2008年度前半にバラ積み船の海運市況は暴騰。ケープサイズと呼ばれる大型バラ積み船(以下ケープ)のスポット運賃は、1日20万ドルと過去最高値をつけた。日本勢もそれを満喫し、大手3社とも08年中間期で過去最高益を記録する。そこへリーマンショック。投機マネーが引き揚げると海運市況は暴落し、世界同時不況で荷動きも急速に縮小。ケープ運賃は採算ラインを大きく割り込み、1日1000ドルの史上最低の水準に落ちた。まさに天国から地獄だが、足元の大赤字の元凶はバラ積み船ではなくコンテナ船にある。そもそも空前好況時でもコンテナ船部門は赤字だった。だが、バラ積み船の巨額黒字を前にそれもかすんだ。また、赤字額が2ケタの億だったほか、赤字運航とはいえ荷動きが年7~8%の水準で伸びていたことも背景にあった。引用:海運バブルの後遺症、止まらぬ供給増加で熾烈な消耗戦へ以下の日本海運大手三社におけるリーマン・ショック後の売上推移を比較した表を参考にしてみて下さい。以下の表は有価証券報告書に記載されていた各企業の売上高を比較して作成したものですが、2008年9月のリーマンショック以降徐々に売上が落ち込んでいることが分かります。特に、2010年3月期の売上高は三社共に低い数値を計上しており、なかなか厳しい状況です。海運バブル期からロジスティクスやターミナル運営など複数のポートフォリオで安定志向を貫いた日本郵船も一時は売上が約1兆円下落しています。2013年から2015年の前半にかけては、一時的に回復の兆しを見せましたが、未だに全盛期の勢いを取り戻したとは言い難い状況です。株価に関しては、リーマンショック以降回復の兆しがなかなか見えず、長いトンネルに入っているとも表現できる状況です。参考:日本郵船有価証券報告書参考:商船三井有価証券報告書参考:川崎汽船有価証券報告書リーマンショック直後の不安現代の世の中を成り立たせるためには貿易は不可欠であるため、荷動きがなくなるまでは行かないものの、リーマンショック直後のこの時期は三社にとっても厳しい期間だったようです。特に、海運バブルの時期においても、手堅く長期契約・陸運・空運へのリスクヘッジを目指していた日本郵船も2009年以降は厳しい戦いを強いられています。コンテナ船事業においても厳しい時期は続いたようです。コンテナ船事業アライアンスの締結コンテナ船事業は、「日本郵船・商船三井・川崎汽船の事業・社風・選考比較【unistyle業界研究】」でも紹介したとおり、定期船と呼ばれる船種です。したがって、路線バスのように航路の途中で荷物を降ろしたり積んだりするため、積荷が満杯で乗っていると最大の利益、ほとんど乗っていないと雀の涙ほどの利益しかあげられないというわけです。つまり、世界の経済状況があまり良くない状況ではコンテナの積荷の量は減ってしまいます。そこで、海運業界ではコンテナによる損益を少しでも抑え、これを利益へと転じさせるために海外では経営統合・日本ではアライアンスをの締結を進める会社も多くありました。2012年4月からは、日本郵船や商船三井も含む世界海運大手6社によるアライアンスが締結され、約90隻のコンテナ船を共同運航していました。これでシェア・売上は伸びたものの、締結後も厳しい戦いを強いられていた三社は、更に大きな「ザ・アライアンス」の契約を決めました。しかしながら、この苦肉の方策を以てしてもなお厳しいとの見方もあるようです。海運各社はアライアンスによる共同運航で過度な競争を避け、採算性向上を図る。ただ、中国経済が減速する一方で各社が大型コンテナ船の建造を進めており、一部の路線の共同運航くらいでは抜本的解決策にはならない。最大のアライアンスである2Mも強者連合結成に動く可能性もあり、コンテナ船を取り巻く環境は”荒波“が続きそうだ。引用:海運業界に再編の波。国内3社、韓台独と連合2Mというのはコンテナ船で最大のシェアを誇るマースクとMSCが組んでいるアライアンスの名前ですが、彼らでさえ「安泰」ではないようです。世界におけるコンテナ船事業の事情1950年代に海陸一貫輸送を可能とするうえ、雨風などの悪天候に関係なく物資を輸送することができる「容れ物」として画期的な発明であると言われたコンテナ船ですが、現在は世界的にも経営状況が厳しい状況が続き、統合が進んでいます。以下はコンテナ船事業に関する、雑誌記事の要約です。世界においても、好況期に新たに大型船を発注しては完成期に船腹過剰に陥り、運賃が暴落するとともに会社が傾くという流れの事案は数知れず起こってきました。近年ではそれだけが理由ではありませんが、韓国最大手の韓進海運が経営破綻し、中国の大手二社も政府指導で経営統合しています。そのような中で、再び需要が増加してきた際に「今度は船が足りない」という状況に陥らないためにも、世界の大手各社もアライアンスを締結するのが主流になっています。現在では、参入障壁の低いコンテナ船事業で世界一位のマースクと二位のMSCが協力して30%以上の圧倒的なシェアを握っています。参考:日系MJ(流通新聞)「邦船3社、「統合」しても弱者連合(物流インサイドリポート)」ちなみに、今年の初夏に発表されたマースクの日本航路撤退は、日本の製造業の国内生産量が減少し、海外工場での生産が徐々に増加していることに依るので、日本の海運業の盛衰とは大きく関係していません。日本最大手三社のコンテナ船部門経営統合これでも中々快方に向かわないので(三社ともここ10年のうち7年ほどで赤字)、とうとう三社がコンテナ船部門を本社から切り離し、経営統合をすることに決めました。三社が統合することによって、それぞれの会社の顧客を統一し、コンテナ船への荷物の積載率を上げるのが狙いだと言われています。海運三社の一部門経営統合に関して不安を持っている社会人・学生は非常に多いと思いますが、三社の社長は「苦境に追い込まれながらも、民間企業による自主的な経営統合である」と述べ、更なる飛躍に自信を覗かせています。とはいえ、やはり海運指数・運賃が共に下がっているうえ、統合してもコンテナ船市場で約7%のシェアしか獲得することのできない現在の日本海運業界の状態は望ましいものではないと言わざるを得ません。参考:日本経済新聞「海運遅れた再編(上)欧州・中国の連合に焦り、コンテナ船3社統合、日本勢、傍観2年で地盤沈下、ようやく重い腰。」海運業のこれから現在は厳しい状況に置かれているといわれる海運業界。その一方で、世界の人口が増え続け貿易量や荷動きも増え続けるとも言われているので、成長産業であるという捉え方もできます。そのような世の中の成長に合わせて海運業で業績を伸ばすためには、こうした経営統合や船舶削減などによって、コストを最大限削減し、厳しい時期を耐え抜くことが最初の必要条件となってくるのかもしれません。海運業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介unistyleでは業界別の就活用LINEオープンチャットを運営しており、数多くの就活生が匿名で就活に関する情報交換をしています。実際に海運業界志望者向けのグループでも、各社の選考に関するトークが活発に交わされています。下記の画像をクリックすることで参加用ページに飛び、ニックネームとプロフィール画像を登録するだけで参加することができますので、興味のある方はぜひご参加ください。photobycuxclipper 31,329 views

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