ANAの人事担当者から学ぶ、「泥水を飲む覚悟」とは

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最終更新日:2023年10月26日

ANAの人事担当者から学ぶ、「泥水を飲む覚悟」とは

企業研究

こんにちは、16卒の航空業界内定者です。

先日、日経ビジネスオンラインでANAの人財戦略室マネージャーのインタビューが取り上げられておりました。航空業界というと「unistyle就職活動意識調査結果概要」を参照してもわかるように就活生からも人気が高く、それ故にこのマネージャーの方も就活生に対して意識してほしいことを述べています。

今回は航空業界内定者として自らが就職活動時に得た知見も踏まえ、記事を分析していきたいと思います。下記では「泥水を飲む覚悟」という言葉が使われていますが、これは何もANAに限った話ではないので、航空業界志望でない方も是非目を通して頂けると幸いです。

本選考とインターンの締め切り情報

まずANAの社風として、以下のように述べられています。

ANAの社風や求める人物像

ANAの社風を一言でいうと何ですか。

「変化に強い、変化が好きな人が多い」というのが社風です。

たとえば、半世紀ぶりの国産旅客機となる「MRJ」やボーイングの最新鋭中型旅客機「787」の採用を決めたのもANAは早かったですし、ビジネスクラスの座席をスタッガード(ジグザグ)型に配置するスタイルもANAが初めて採用しました。
 

では求める人物像も同様ですか。

そうですね。特に総合職だとアグレッシブな人がいいですね。分解すると、いろんなタイプはいますが、主体性があって自分から動く人。そういう人が社内でも活躍しています。昨日はシンガポール支店の社員の取材に立ち会いましたが、よくしゃべる、しゃべる(笑)。前に出たがる人が多いです。

参照:「ANA、アグレッシブな人材を求む 人財戦略室の松村宏二郎マネジャーに聞く」

松村氏の語る「変化に強い、変化が好きな人が多い」という社風については、競合のJALと比較する上でも重要な参考材料となると考えます。

上記の社風を象徴する他の例としては、キャビンアテンダント(CA)の正社員化にいち早く踏み切ったことが挙げられます。スカイマーク再建支援をANAが担当することになったというニュースも記憶に新しく、最近では、需要の拡大が見込まれるアジアでのシェア拡大を目指し、アライアンスの異なるベトナム航空にANAが出資することが発表されました。ベトナム航空はスカイチームというアライアンスに属し、一方でANAはスターアライアンスというアライアンスに属しているのですが、このように別のアライアンスの航空会社に出資する事例は今回は異例かつ初となります。

人物像についても納得で、OBの就職活動時の話をそのまま引用すると「自分からいかないと受からない」とのこと。「私が私が」という姿勢がないと難しいとおっしゃっていました。
ANAの求める人物像を理解した上で、以下ではトピックにも挙げた「泥水を飲む覚悟」についても言及していきます。

ANAの面接で評価される姿勢

エントリーシート(ES)はどんなところを見ていますか。

行動の事実や自分の経験をしっかり書いてあるかを見ています。
<中略>
事実や経験を書くといっても、単発や短期間のものよりは、「日記を18年間続けています」など、しっかり継続している方が説得力もあるし、興味は湧きます。

面接はどう臨めばいいですか。

話す内容をANAが好みそうだとかを考えて、無理に合わせる必要はありません。自社に合いそうかどうか、どんな部署で活躍できそうかは企業側がよく見ています。
<中略>
総合職の面接では地道なこともできるかどうかも見ています。本社のネットワークや海外とのアライアンスを扱う部署は花形だと言われますが、仮にそこに配属になっても一生その部署で仕事をするわけではありません。ANAにはいろんな仕事があります。
言葉は厳しいですが、泥水も飲む覚悟があるか、をよく見るようにしています。

参照:「ANA、アグレッシブな人材を求む 人財戦略室の松村宏二郎マネジャーに聞く」

私自身も就職活動を始めた当時は「会社が好みそうな経験を話そう」と躍起になりましたが、松村氏も示唆する通り、大事なのは自らが何に対して継続して情熱を注いできたのかを等身大で伝えることだと思います。

また、「泥水も飲む覚悟があるか」と述べていますが、やはり就活生の思い描く会社の姿と入社してからのイメージには多かれ少なかれ誤差が生じると思います。例え自分の望まない仕事を務めるとしても、それを責任をもってやり遂げられるかということの言い換えとして「泥水を飲む覚悟」とおっしゃっているのだと思います。

その覚悟を測る一つの指標として、「継続力」が見られているのだと感じます。その他評価される姿勢は会社によって様々かと思いますが、基本的には以下の記事にまとめられるとおりだと思いますので、参考にしてみてください。

会社や業界をフラットに眺める重要性

航空業界の総合職というと、海外に商談で旅立つビジネスマンを支援したり、フライトスケジュールを組んだりといった花形の仕事を私達就活生は想定しがちだと感じるのですが、一方で飛行機が遅れた場合のクレーム処理も仕事の一環です。

キャビンアテンダントであれば、搭乗者に対するおもてなしで日本の良さを伝えられる・海外との架け橋になれるといった憧れが先行しがちですが、飛行機で酔ってしまった方の対応といった飛行機内の不測の事態・リスクは低いですが飛行機事故と隣りあわせといった側面もあります。

ANAや航空業界にかかわらず、私達就活生は「自分のやりたいこと」を押し出して内定を獲得していきますが、同時に「自分のやりたくないこと」に対する覚悟も必要でしょう。

説明会では良い面ばかりがフォーカスされがちですが、OB訪問等を活用して会社や仕事をフラットに見る姿勢も忘れないようにすべきだと思います。

終わりに

華やかなイメージが先行しがちの航空業界ですが、憧れだからとりあえず受けるといった安易な姿勢で選考に臨むと入社後にギャップに苦しむことになるのではないかと思います。

自分の成し遂げたいことを達成するフィールドの一つの選択肢として航空業界が存在し、メリット・デメリットを踏まえた上で航空業界を志望すべきなのではないかと思います。強い意志と覚悟を持って選考に参加し、そのような方々と一緒に働けることを楽しみにしています。

航空業界の中での比較としては、以下の記事を参考にしてください。

photo by Martin Thomas

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ザッカーバーグ・スティーブジョブズが大学生に語る『人生の生き方』 ザッカーバーグ・スティーブジョブズが大学生に語る『人生の生き方』 Facebook、iPhoneなど、21世紀を代表するサービスやプロダクトを生み出してきた現代の偉人たちがこれからの時代を担う学生たちに様々な言葉を贈っています。今回は現代の偉人たちが大学の卒業スピーチで語った内容から彼らが見据える未来について考察していきます。現代の偉人たちの卒業式スピーチマーク・ザッカーバーグかの有名なハーバード大学卒業式でのスピーチです。テーマは、『世界に「目的感」を持ってもらうための3つの方法』。卒業生と10歳も離れてない立場から"僕ら世代の責任"という切り口でのスピーチは当時世界で大きな反響を呼びました。以下にポイントをまとめて解説していきます。私たちの世代のミッションは、「”誰もが”目的感を人生の中で持てる世界を創り出すこと」である。「目的」とは、・一人ひとりが、小さな自分以上の何かの一部だと感じられる感覚のこと・自分が必要とされ、そしてより良い未来のために日々頑張っていると感じられる感覚のことであり、「目的」こそが本当の幸福感をつくるもの。●世界に「目的感」を持ってもらうための3つの方法①一緒に大きくて意味のあるプロジェクトについて語ること②”平等性”を再定義して誰もがその目的に参加する自由を持てるようにすること③世界規模のコミュニティを創り出すこと①一緒に大きくて意味のあるプロジェクトについて語ること今が「私たちの世代の課題」に取り組むべき時である。具体的には、・数百万人の人々をソーラーパネルの製造と設置に巻き込み、気候変動問題を止める・すべての病気についてボランティアを募って彼らのヘルスデータと遺伝子データを集める等大きなプロジェクトは、その仕事をやった人たちに生きる目的を与えるだけでなく、国全体に、「私達は偉大なことができる」というプライドを与える。「進歩」を実現するためだけでなく、多くの人のための「目的」を創り出すために、これらの課題に取り組むべきである。②”平等性”を再定義して誰もがその目的に参加する自由を持てるようにすること今はすべての人が”起業家”である。プロジェクトを始めるのでも、役割を探していようと、他のことでも。起業家文化は、多くの新しいアイデアを簡単に試せるようになっている時に栄える。フェイスブックの前にザッカーバーグはゲーム・チャットシステム・スタディツール・音楽プレイヤーなど数多くのものを作り、失敗してきた。大きな成功は「失敗する自由」によって生まれる。だからこそ失敗者が身動きできなくなったり、汚名を着せられて社会的に抹殺されたりしない社会が必要。そして、あらゆる人にその目的を追う自由を与えることはタダではできない。富を得ることになるだろう人間がコストを支払わなくてはならない。より多くの人がそれぞれの目的を追求できたら、社会全体がよくなるから、そのためにやる。*活動例ザッカーバーグと妻のプリシラは、チャン・ザッカーバーグ・イニシアティブを始めて、財産を機会均等の推進のために使用している。③コミュニティを作ることでみんなに「目的感」を与える・世界規模の課題解決のためにはグローバルコミュニティレベルでの協力関係が必要ミレニアル世代は「繋がっている時代」に育ってきた。ミレニアル世代に、自分たちのアイデンティティを問うと、最も多い回答は「世界市民」だという調査結果がある。今目前にある問題は、都市単位や国単位でなく、グローバルコミュニティレベルでの協力関係が必要な課題である。私たちの世代は、グローバルな協力によって貧困や病気を終わらせることができる世代である。・ローカルコミュニティの再構築がグローバルレベルで変化を生む最初のステップ不安定な時代であるため、世界中にグローバリズムに取り残されたと感じている人たちがいる。ホームグラウンドでの人生に満足を感じられていない時、世界のどこか他の場所の人たちのことまで考えるのは難しい。だからこそ最善の対処法は、ローカルなコミュニティを立て直すこと。コミュニティは、・自分がより大きな何かの一員であることを、そして一人でないことを教えてくれる・帰属の安心感が自分の可能性を押し広げる強さを得ることができるしかしこの10年であらゆる社会グループが4分の1も減少した。変化はローカルに始まり、グローバルな変化も最初は小さく始まる。コミュニティを創り出すことであらゆる人が、自分の人生に目的感を感じられる世界を創り出すことができるかどうかに、僕らの最大の課題が実現できるかどうかはかかっている。【全文記事はこちらから】【全文】マーク・ザッカーバーグがハーバード大で語った「人生に目的が必要なわけ」ザッカーバーグのスピーチから、アメリカの大学生と日本の大学生の間で異なる点を何点か取り上げたいと思います。①日本で目的感を持てている人は多くないこのスピーチでは自分自身が目的をもって生きていくことは当たり前であり、全ての人がそのような目的感を持って生きていける社会を作らなければならないと主張されています。しかし、やりたいこと・なりたい姿など自分自身の「目的」自体をまだ見つけられていない就活生は多いでしょう。就活において自己分析を通して過去を振り返り、「働く目的」をしっかりと定義しましょう。自己分析については以下の記事も参考にしてください。【参考記事】②帰属する組織に対する心持ちの違いスピーチでは自分以上の大きさのものに所属していることで自分の可能性を広げる強さを持てると説いています。これは所属する組織・コミュニティに自分自身の存在意義を感じている場合に言えることです。日本社会では「会社の歯車になりたくない」という声にもあるように、多くの日本人が会社に働かされている感覚を持っています。そのため、自分以上の大きな組織はプライドを保つステータスか、時間と労力を搾取される場という認識になってしまいます。・働くことを楽しめている人が少ないという課題存在意義を自ら定義し、納得して組織に属すことで働くことが楽しくなります。しかし、日本人の6%しか働くことに楽しさを感じられていないという統計結果があります。これは国単位での大きな課題と言えます。では6%の楽しめている人はどのように考えて働いているのか。関連するインタビューがありますので参考にしてください。【参考記事】スティーブ・ジョブズアップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏は多くの印象的な言葉を残しています。中でもアメリカのスタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチは、自らの生い立ちから始まり闘病生活まで、人生観を余すところなく語り、伝説となっています。スピーチのテーマは、『人生で最も大切な3つのこと』。以下にポイントをまとめて解説していきます。①点と点をつなげるということ・リード大学の退学とアップルの美しいフォントの繋がり経済的に通うことが厳しくなり、退学を決めたことで、興味もない授業を受ける必要がなくなった。そして、全米でおそらくもっとも優れたカリグラフの講義を受けることができた。その知識をすべて、マックに注ぎ込んだ。大学であの講義がなかったら、マックには多様なフォントや字間調整機能も入っていなかったでしょう。将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることはできず、後からつなぎ合わせることしかできない。だから、いまやっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない。②愛と敗北・アップルを追われるという一番苦く、一番尊い経験アップルを創業したのは二十歳のとき、10年後には売上高20億ドル、社員数4000人を超える会社に成長。しかし30歳になったときに、アップルから解雇された。1カ月くらいは呆然とし、このまま逃げ出してしまおうかとさえ思っていた。しかし、自分が打ち込んできたことが、やはり大好きだったので、ゆっくりと何か希望がわいてきた。会社を発展させるという重圧は、もう一度挑戦者になるという身軽さにとってかわり、アップルを離れたことで、人生でもっとも創造的な時期を迎えることができた。その後NeXTという会社を起業し、ピクサーも立ち上げ。ピクサーは世界初のコンピューターを使ったアニメーション映画「トイ・ストーリー」を製作することになり、思いがけないことに、アップルがNeXTを買収し、アップルに舞い戻ることに。最悪のできごとに見舞われても、信念を失わないこと。自分の仕事を愛してやまなかったからこそ、前進し続けられた。やりがいを感じることができるただ一つの方法は、すばらしい仕事だと心底思えることをやること。偉大なことをやり抜くただ一つの道は、仕事を愛すること。好きなことがまだ見つからないなら、探し続けなくてはいけない。決して立ち止まってはいけない。本当にやりたいことが見つかった時には、不思議と自分でもすぐに分かるはず。③死について・癌の宣告で気づいた人生の時間の有限さ「もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていたことをするだろうか」と33年間、鏡に映る自分に問いかけるようにしている。「違う」という答えが何日も続くようなら、ちょっと生き方を見直せということ。1年前、私はがんと診断された。その経験をしたからこそ、自分は死ぬのだと思い出すことが、敗北する不安にとらわれない最良の方法だと自信をもっていえる。あなた方の時間は限られている。何より大事なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つこと。ハングリーであれ。愚か者であれ。【全文記事はこちらから】「ハングリーであれ。愚か者であれ」ジョブズ氏スピーチ全訳スティーブ・ジョブズのスピーチでは人生において重要な3つのことが語られています。3つの項目に共通して込められているメッセージは、「自分のやりたいことを信じてやり通すべきだ」ということでしょう。このスピーチは「感動するスピーチ」として10年以上たった今でもメディアで取り上げられ、語り継がれています。ジョブズのスピーチは聴衆にとって明快な構成となっており、その構成も賞賛されています。具体的には、冒頭でメッセージを端的に伝え、その後時系列順にジョブズ自身の人生について語っています。そして「ハングリーであれ。愚か者であれ。」という小説の一句で締めくくっています。起承転結の構成は面接などでも重要になる項目です。自己PRや志望動機の構成が改善されるだけで相手への伝わり方は変わってきます。是非動画でもスピーチを観て参考にしてみてください。最後にいかがでしょうか。21世紀を代表する会社の創業者たちが大学生におくった言葉は本質的であり、視座が非常に高いものでした。自分自身が心からやりたいと思うことを探求すること、そして誰もが目的を持って世界をより良くするための挑戦ができる社会を創ること、どちらも簡単なことではありません。ただ、世界のトップが考えていることを知るだけでも世の中の流れへの理解は深まります。「雲の上の存在」と捉えず、彼らのアウトプットを積極的に吸収しましょう。 10,732 views
"ワーク・ライフ・バランス"は必要?本当に必要なのは"ライフワーク・バランス" "ワーク・ライフ・バランス"は必要?本当に必要なのは"ライフワーク・バランス" パワハラ・ブラック企業などの言葉がニュースを賑わせている現代。そのような傾向があってかワーク・ライフ・バランスがより重要視されるようになってきていると感じています。みなさんの中にも「仕事とプライベートの両立ができる」という軸をもって就職活動をしている方も一定数いるのではないでしょうか。しかし一方で"ワーク・ライフ・バランス"について正しく説明できる就活生も少ないと感じています。本記事では"ワーク・ライフ・バランス"の説明とともに本当に必要なのか、ということについても述べていきたいと思います。【本記事のアウトライン】▶"ワーク・ライフ・バランス"とは▶"ワーク・ライフ・バランス"は必要なのか▶"ライフ・ワーク・バランス"を重視しない働き方とは▶ライフワークなんて見つからなくて当然▶最後に"ワーク・ライフ・バランス"とはみなさんがワーク・ライフ・バランスと言われてイメージするものは何でしょうか。「短時間勤務」「フレックスタイム」「育児休暇」「テレワーク」などだと思います。これらは知っての通りワークライフバランスを実現するための制度です。"ワーク・ライフ・バランス"という言葉自体の意味は「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」(平成19年内閣府発表)によると、国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会引用:「仕事と生活の調和」推進サイトワーク・ライフ・バランスの実現に向けてとなっています。例えば「残業なしで9時〜17時まできっかり働く」ことも「9ヶ月死ぬほど働き、3ヶ月完全に休み」ことも同じく"ワーク・ライフ・バランス"です。短時間で効率よく働くことが"ワーク・ライフ・バランス"なのではなく、自分の働き方を実践することが"ワーク・ライフ・バランス"という言葉が意味していることです。つまり「『ワーク(=仕事)』と『ライフ(=余暇)』の比率を自らにあった配分にする」が"ワーク・ライフ・バランス"とされています。"ワーク・ライフ・バランス"は必要なのか僕の本の中で「ワークライフバランスはクソだ」という話をしてるんですけれども。ワークライフバランスって、そもそも「ワークとライフが別で、バランス取んなきゃいけない」という考えがまずおかしくて。引用:「ライフワークに出会えたら、努力は努力じゃなくなる」尾原氏が語る、好きと得意のバランスの取り方ワーク・ライフ・バランスが重視されている一方で、ワーク・ライフ・バランスは必要なのかという議論も存在しています。「ワーク・ライフ・バランスはいらない」という意見は、「休暇なんていらない、働くことこそ人間の悦びだ」ということではなく、上記の引用のような「ワークとライフを区別する必要があるのか」という意見です。背景として、大企業においても続々と副業が解禁されており今後パラレルキャリアが当たり前になっていくということが挙げられます。それにより、・副業が浸透し、やりたいことができやすい環境になる・やりたいことができるため、ワークとライフの境目が曖昧になるということが実際に起こり始めています。このような事柄から「ワークとライフを区別する必要はない、だからワーク・ライフ・バランスはいらない」という意見が出てきています。"ライフ・ワーク・バランス"を重視しない働き方とは上記のことがあり、ワークとライフを分けて考える"ワーク・ライフ・バランス"ではない新しい働き方が重要になってくると考えています。今後は「ライスワークとライフワークの比率をどう配分するか」という"ライフワーク・バランス"が重要だと思っています。この言葉にでてくる2つの用語について解説すると、ライスワークは、「食べるためお金を稼ぐための仕事」ライフワークは、「生きがいとしての仕事」を意味しています。”ライフワーク”が重要人生の中でライフワークと呼べるものに、どれだけの時間をあなたは費やせてるんですかと?もし人生の中でライフワークに出会えたら、努力は努力じゃなくなるんですよ。だって、努力って別にイヤじゃないもん。むしろ努力自体が楽しいものです。だってライフワークと思ってることって、やってるうちに時間を忘れてるでしょ?引用:「ライフワークに出会えたら、努力は努力じゃなくなる」尾原氏が語る、好きと得意のバランスの取り方日本ではたらくを楽しめている人口は、たった6%。私は出張も多いため、私のことを「働きすぎだ」と言う人もいますが、辛いかと聞かれると全くそうは思わないんですよね。「働いている」「働かされている」感覚がない。これが6%の人だと思います。極端な表現ではなく、趣味や部活に行くような感覚の人だと思いますね。引用:上記の引用のように"ライフワーク"は「やりたいことを仕事でする」ということです。「やりたいことだから時間を忘れて没頭できる」「やりたいことだからどれだけでも時間をとうしてできる」というものが"ライフワーク"だと考えています。上述の"ライフワーク・バランス"にライフがでてこなかったのは、ワークとライフを全く区別していないからです。ライフワークは"仕事をする"のではなく”好きなことをする”という感覚で働いています。だからライフワーク≒ライフという公式が成り立ちます。ワークとライフを区別しない代わりに、ワークをライスワークとライフワークという区別をしています。全てのライフワークで稼げるわけではないですし、そもそもライフワークが見つかっているわけでもないと思います。だからライフワークではない、ライスワークが必要です。もちろん「ライスワーク=ライフワーク」となることが理想ですが。「ライスワークを本業に副業としてライフワークをする」「ライフワークで足りない稼ぎをライスワークで稼ぐ」といった自分にあったバランスを選択すること。これが”ライフワーク・バランス”です。「会社に守られ、副業で攻める」について。僕、大賛成です。これからはパラレルキャリアなんて普通になると思うし、ライスワークやライクワークを区別していかないと100年時代生き抜けないんじゃないかとも思ってます。1社に居続けて会社依存性の高いスキルを磨いても未来先細りだろうなぁ。。—むたか@unistyle編集部(@mutaka_unistyle)2018年8月7日ライフワークなんて見つからなくて当然ライフワークが重要ということをお話してきましたが、結局のところほとんどの就活生がライフワークになりうる"やりたいこと"を見つけていないと感じています。就職活動の半年〜1年間、やりたいことを自問自答することの繰り返しですが、それで答えが見つかるのはごく一部の就活生だと思います。また社会人の方の多くもやりたいことが何なのか見つけていないとも感じます。働いている社会人の方々でさえ見つけられていないのだから、働いていない就活生がやりたいこと・ライフワークを見つけることはとんでもなく難易度の高いことであるはずです。Francfrancで有名な株式会社バルスの高島社長は著書『遊ばない社員はいらない』で次のように述べています。何のために働くのかは考えなくていい。必死に働く中で見えてくる。高島さんも20代のうちは、何のために働くのかは考える暇がないほど必死に考えたようです。必死に働くことを通して、現在彼は「人の喜ぶ顔を見るために働く」ということに気づかされたと言っています。彼は孫さんとはまったく別のアプローチで「何のために働くのか」という問いに対して答えを出し、結果を出しています。引用:こちらの高橋さんの言葉のように、実際に働いてみて見えてくるということもあると思います。なので今は見えなくても、常に頭の片隅に置いて就職活動・社会人生活を送っていくことが"ライフワーク"につながる大切なことだと思っています。最後に本記事ではみなさんに向けて2つのメッセージをお伝えしました。▶今後ワークとライフの境界が曖昧になり、生きがいとしての仕事"ライフワーク"が大切になる▶就職活動中にライフワークが見つかっていることなんてほとんどない、だから常に頭の片隅ににおいて考え続けること就職活動に正解はなく、ファーストキャリアの選択においても多数の考え方があります。unistyleという一就活メディアの中にも、「」「」「」など様々な考え方が提示されています。これらの記事にも書いてある通り、自分の価値観・モノサシにそって納得感のある選択をしていくこと大切です。自らの納得感のある選択を、そして自分の”ライフワーク”を見つけてほしいと思います。unistyleがみなさまのキャリアの一助となれば幸いです。参考図書 11,402 views
【インターン前に準備必須!】unistyle特製エントリー企業管理シート(スプレッドシート) 【インターン前に準備必須!】unistyle特製エントリー企業管理シート(スプレッドシート) 例年、大学3年生の4月辺りから外資系企業・ベンチャー企業を中心にインターンの募集が開始されます。日系企業に関しては6月を過ぎた頃からインターンの募集が開始され、翌年3月の本選考解禁までに数多くの企業がインターンを実施しています。就活を効率的に進めるため、皆さんの中にもインターンに参加したいと考えている方は多いのではないでしょうか。そこで本記事では、インターンに応募する際に必要な「マイページの管理」という作業の手間を少しでも省いていただくため、オススメの管理方法の解説、並びに実際に使うことの出来るシートの配布をしていきます。unistyle特製のエントリー企業管理シートを活用し、適切にスケジュール管理をしていただければと思います。※管理シートのダウンロードだけをご希望の方はこちらから該当箇所に遷移することができます。企業のマイページや選考状況はスプレッドシートで管理しようそもそも就職活動を始めたばかりの方は、「マイページって何?」と思うかもしれません。マイページとは各社ごとに用意されている応募者限定のページのことを指します。応募者の情報から企業の選考情報、エントリーシートの提出、面接・イベント日程の管理・予約まで幅広いことを一つのページでできるようにしたものです。では、「なぜマイページをスプレッドシート等で管理する必要があるのか?」と思う就活生もいるのではないでしょうか。その理由は大きく分けて以下の4点があげられます。ID・パスワードを紛失する心配がなくなるマイページに簡単にログインすることができるスマートフォンからもマイページが開きやすい選考状況を一元管理できる【1】ID・パスワードを紛失する心配がなくなる一つ目の理由は、ID・パスワードを紛失する心配がなくなることです。人によっては、インターンの時点で数十社に応募することも珍しくないでしょう。マイページは各社ごとにIDとパスワードが交付されるため、手帳やメモなどの紙で管理すると紛失する恐れがあります。また、メールでもIDとパスワードは届くのですが、就活を始めると膨大な量のメールが来るため、探すことがかなり大変です。スプレッドシートで管理しておけば、作成した企業管理シートをクラウド上で保存できるため、紛失するリスクがなくなります。【2】マイページに簡単にログインすることができる二つ目の理由は、マイページに簡単にログインすることができることです。スプレッドシートを活用することで、マイページの「URL・ID・パスワード」を一括で管理できるようになるため、毎回サイトに飛んでIDとパスワードを打ち込むという手間がなくなります。ちなみに、ID・パスワードはコピー&ペーストで入力可能です。GoogleChromeをお使いの方は、上記の写真のようにID・パスワード管理機能で入力の手間を省く事はできますが、基本的に各社のマイページは同じシステムを使っているため、毎回ID・パスワードを探さなくてはいけません。【3】スマートフォンからもマイページが開きやすい三つ目の理由は、スマートフォンからもマイページが開きやすいことです。就職活動は移動時間が多いため、パソコンよりもスマートフォンを使う機会の方が多いかと思います。そのため、クラウド上に管理されていれば、スマートフォンからでも簡単にIDやパスワードを参照することができます。また、面接やイベントは先着順となる場合もよくあるため、スケジュールを組みやすくするためには、早めに予約をとることが不可欠です。スマートフォンでマイページをすぐに開ければ早い段階で予約をすることができ、予定を組みやすくなります。スプレッドシートはスマートフォン向けのアプリもあるため、ぜひ今のうちにダウンロードしておきましょう。【4】選考状況を一元管理できる四つ目の理由は、選考状況を管理できることです。スプレッドシートを活用することで、ESの提出状況・webテストの受検状況・GDや面接の日程確認といった選考状況の管理が簡単に行えます。また、フィルターを使うことで締切日順や業界ごとに絞り込むことも可能です。「ESを出し忘れた...」、「面接日程を間違えた...」というミスを最小限にすることができるのではないでしょうか。【unistyle特製】エントリー企業管理シートのダウンロードはこちらここまでの説明で、スプレッドシートでマイページを管理することのメリットについて理解していただけたかと思いますが、「自分で作成するのは面倒くさい...」という就活生もいるかと思います。そこでunistyleでは、就活生の皆さんに向けて「unistyle特製のエントリー企業管理シート」を作成しました。ぜひご活用ください。▼▼▼▼▼ダウンロードはこちらから▼▼▼▼▼エントリー【unistyle特製】エントリー企業管理シートダウンロード方法1.Googleアカウントを作成するスプレッドシートを利用するためにはGoogleアカウントが必要になります。まだお持ちでない方はGoogleアカウントを作成し、ログインした上で上記のリンクをクリックしてください。2.スプレッドシートを保存する上記のリンクをクリックすると、閲覧用のスプレッドシートが開きます。ツールバーの[ファイル]→[コピーを作成]をクリックして、自分のアカウント上に保存してください。管理シートの特徴エントリーした企業のURL・ID・パスワードを一括管理することができる!→企業ごとにマイページのURLを調べずとも、簡単にログインすることができます。エントリーした企業の締切情報をまとめて管理することができる!→ESの提出・テストの受検を忘れるリスクを軽減できます。自分オリジナルのシートを作成することができる!→シートは自由にカスタマイズすることができますので、自分が最も使いやすいようなオリジナルのシートを作成してみてください。最後に本記事で配布した「エントリー企業管理シート」が皆さんの就職活動のお役に立てれば幸いです。※配布資料に不具合等がありましたら、こちらまでご連絡いただければと思います。また、unistyleでは、大手企業を中心にインターンの締切情報を掲載しています。情報は随時更新されておりますので、こちらからページに遷移していただき、エントリー企業を効率的に探してもらえればと思います。インターンへのエントリー・選考対策など、就職活動をしていくこれからの期間の過ごし方を考える際の参考として以下の記事も参考にしてみてください。参考:→日系大手から内定をもらうために必要な9ステップの作業を時期別に解説した記事です。日系企業を志望している方は本記事を読み、どのように行動すれば良いのかを把握しておくと良いでしょう。参考:→就職活動を始めたばかりの方に向け、志望企業の内定獲得に必要な12ステップを解説しています。ステップを一つずつクリアし、戦略的に就活を進めてもらえればと思います。 76,888 views

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