これから総合商社のOB訪問を行う人が持つべき心構え

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最終更新日:2023年10月30日

これから総合商社のOB訪問を行う人が持つべき心構え

企業研究

こんにちは。
16卒の総合商社内定者です。

大学三年生の話を聞いていると総合商社のOB訪問に対する不安のある人が多くいるようなので、総合商社のOB訪問に関してコラムを執筆したいと思います。

OB訪問の目的

基本的には業務理解と社風の理解、面接の練習です。実際に現場の社員に働き方を聞くことで仕事のイメージを掴むことができます。セミナー、企業説明会では人事部からストップが入っていて話せないような内容もOB訪問ではこぼれてくる場合があります。また社風の理解は重要です。特に総合商社は各商社でカラーが全く異なるので、どの商社が自分の性格に合っているのか判断するのに良い機会になると思います。また私自身もESを持ち込んだり、志望動機を話してフィードバックをもらう機会がありました。OB訪問を模擬面接のように利用し、アウトプットの練習をひたすらするのも良いでしょう。
アウトプットをする機会は思ったより多くないのでぜひ有効活用して下さい。

2月29日以前のOB訪問

総合商社のOB訪問の場合は3月1日以降のものは全て評価対象になっていると思って下さい。
つまり2月29日以前のOB訪問はノーリスクで様々なことが訊けるチャンスです。12月からの3ヶ月間でできるだけ多くのOB訪問を行い、OB訪問に慣れておきましょう。また聞きにくい質問などをこの期間にしておくのも手だと思います。

本選考とインターンの締め切り情報

3月1日以降のOB訪問

上述の通り、基本的に3月1日以降に行うOB訪問は評価されています。評価基準は各企業によって異なると思いますが、基本的には3段階〜5段階であると考えられます。このOB訪問の評価の蓄積とES、筆記試験の結果を総合して6月1日から面接を始められるか否かが始められます。もちろん6月1日に呼ばれる方が企業としては欲しい人材であるということです。
実際の面接で印象に残った社員の名前や部署を聞かれたこともあったのでしっかりと記録に残しておくことも忘れないようにしましょう。

3月1日以降のOB訪問で心がけるべきこと

1. OB訪問を依頼するメール

基本的にOB訪問は部活、ゼミやサークルの先輩との接触から始まると思います。どうしても所属している組織の先輩に志望している商社の先輩がいない場合は大学のキャリアセンターなどで卒業生の名簿を確認し、連絡してみましょう。電通などは汐留のオフィスの前で出待ちをしている学生も出てくるそうです。

OB訪問を依頼するメールは普段友人としているLINEなどとは一線を画すものなので慣れるまではポイントに気をつけて丁寧に作成して下さい。特にタイトルや用件を簡潔に伝えること、署名などは必須です。細かいポイントに関しては下記の記事が参考になります。OB訪問は11:30〜13:30頃のランチタイムに依頼するのが普通ですが、稀に夜にお酒を飲みながら引き受けて下さる社員もいます。夜の場合は昼よりも時間が長くなるのでよりたくさんの質問を用意しておきましょう。

参考:マイナビ2017 「就活に差がつく!OB・OG訪問のススメ 3.アポイントの取り方」
 

2. 服装

服装は特に指定がない場合は面接と同じようにスーツでいきましょう。スーツの色は黒である必要はありませんし、着こなしは人それぞれで良いと思います。しかし、ビジネスマナーとして以下の点だけはおさえておきましょう。

・ベルトと靴の色を合わせる
・ジャケットの袖口と襟口からシャツを出す
・ジャケットのボタンは外さない
・ネクタイはベルトにちょっとかかる長さ

参考:面接は外見が9割?! 採用担当者が語る、面接で決まって見えるスーツの着こなし術11のルール

基本的には黒の靴を履いていくと思うのでベルトの色も黒で統一しましょう。またジャケットの襟と袖からシャツが出ているようにしましょう。これができていないとスーツのサイズが合っていないように感じられ、非常にだらしない印象を受けます。上記の記事には腕を下ろした状態で、ジャケットの袖口から1.5cmほど、襟部分からは1.5~2cmほどシャツが出るようにするのが良いと書かれていますが、私も同感です。
ジャケットのフロントボタンは2つボタンならば上だけ、3つボタンならば上の二つを掛けておきましょう。座る際も基本的に同じです。またネクタイは結んだ時に大剣の先がベルトにかかるぐらいがベストだと言われています。ベルトのバックルが隠れないようにしておきましょう。

 

3. 待ち合わせ

商社のOB訪問の場合、待ち合わせは基本的にはオフィスの前で行うことが多いでしょう。3月1日以降はたくさんの学生がいるので戸惑うかもしれませんが、依頼のメールの際に携帯の電話番号を教えておけば良いでしょう。待ち合わせ場所についたら携帯を握りしめ、いつでも携帯を取れるようにしておきましょう。
私の友人は「赤いネクタイをして参ります」とアポ取りのメールで伝えていました。私の場合は身体的な特徴があったのでそれを事前に連絡し、待ち合わせをスムーズにしていました。


4. 質問する態度

せっかくの休憩時間を割いて下さっているので質問は有り余るぐらい用意しておきましょう。メモに質問を書き出しておき、その場でメモ出すのも熱意が見せれて良いと思います。そして基本的には謙虚な姿勢で質問しましょう。相手は社会人であって、入社したら先輩になる方々です。可愛げのある後輩像を演出しましょう。社員の方が会社のことには詳しいので、わかった風な口はきかずに素直に受け入れるのが良いと思います。

5. テーブルマナー

和食、洋食、中華のどれになるかはわかりませんが、ナイフとフォークの使い方ぐらいはおさえておきましょう。また食べるスピードもなるべく社員に合わせましょう。どちらか一方が一人で急いで食べている状況になると話も頭に入ってきませんよね。また社員のお水がなくなったらウェイターを呼ぶなどさりげない気遣いを見せられると良いと思います。

参考:ナイフとフォークの使い方
 

6. お礼のメール

お礼メールは基本的に24時間以内、できれば30分以内に送って下さい。30分以内に送る学生は少ないので仕事の早い学生だと思わせるには良いと思います。また内容としては具体的にはどんな話が印象に残っているかなどを含むと良いでしょう。さらにここで次の社員を紹介して欲しいとの旨を伝えましょう。できれば20代、30代、40代の様々な部門の社員に話を聞くとその会社の様々な面がわかって良いと思います。

最後に

上記に挙げた6点はあくまで基本として気をつけるものに過ぎません。実際の評価は質問のクオリティであったりフィーリングによる部分が大きいです。ぜひ3月1日からのOB訪問で高い評価を得て、早い段階で面接に呼ばれる為に2月29日までのOB訪問を有意義に活用して下さい。

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就活生の利用者数累計40万人!LINEオープンチャットを紹介-25卒・26卒向け-

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載し、以上の下からは何も書かないようにしましょう。エントリーシートの郵送方法ここからは実際にエントリーシートを郵送する際の郵送方法について紹介します。郵便料金や切手の貼り方、速達は利用してもよいのかなど解説します。エントリーシート郵送時の郵便料金はいくらかかる?まずエントリーシートを郵送する際の郵便料金について解説します。郵便料金は封筒のサイズ、重さによって変わります。A4サイズが入る「角2号」の封筒は定形外郵便の規格内にあたり、50g以下の場合は120円、100g以下の場合は140円になります。切手を貼りポストに投函することも可能ですが、重さが分からず不安な場合は郵便局で測ってもらうことをお勧めします。【参照】日本郵政『料金を計算する』エントリーシート郵送時の適切な切手の貼り方とは?エントリーシートを郵送する際は切手の貼り方にも注意が必要です。基本的に切手は封筒の左上に貼ります。複数枚貼る場合は横並びに貼れば問題ありませんが、細かい金額の切手を何枚も貼るのはお勧めできません。見栄えが悪く、採用担当者に与える印象にも影響する可能性があるため、最小限の枚数にとどめましょう。また切手の柄もキャラクターものなどを避け、コンビニなどで購入できるベーシックなものにしましょう。エントリーシートの郵送は速達でも大丈夫?エントリーシートの郵送は基本的に普通郵便で郵送すれば問題ありません。しかし、エントリーシートの締め切りに間に合わなければ意味がないため、どうしても間に合わない場合には速達を利用し締切日までに確実に企業に届くようにするのが望ましいでしょう。なお、その場合は切手の横に「速達」と朱書きしましょう。また速達の場合は別途料金がかかるので注意が必要です。締め切りに余裕を持って間に合わせるためにもエントリーシートの郵送は余裕をもって準備することが望ましいでしょう。「消印有効」と「必着」の違いは?上記では、エントリーシートは締め切りに間に合うよう余裕をもって準備することが重要と述べましたが、締め切りには「消印有効」と「必着」の二種類があることをご存じでしょうか。簡単にはなりますが二つの違いを以下で解説します。「消印有効」と「必着」とは消印有効締切までに現物が郵送先に届いていなくても、配達受付の消印が期日内に押されてさえいれば大丈夫というのが「消印有効」です。必着締切までに現物が送り先に届いていなければならないのが「必着」です。そのため締切の2~3日前には郵送しなければなりません。「消印有効」ならば締め切り日当日に郵送しても問題ありませんが、「必着」の場合は締め切り日当日に企業にエントリーシートが到着していなければなりません。「消印有効」か「必着」かを必ず確認し、締め切りに遅れないよう余裕をもって準備しましょう。最後に-結局、郵送時のマナーは評価に影響するのか?-本記事ではエントリーシート郵送時の封筒の書き方や実際に郵送する際の注意点など解説してきましたが、最後に一連のマナーが合否に影響するのか解説します。結論から言うとエントリーシート郵送時のマナーは合否に直接影響するものではありません。もちろんエントリーシート郵送時に最低限のマナーを意識することは重要ですが、マナーは採用担当者からマイナス評価を受けないための作法に過ぎません。例えマナーがしっかりしていても、エントリーシートや面接の内容がいまいちでは選考を通過できる可能性は低くなるでしょう。しかし、マナーを守れないことによってマイナス評価を受ける可能性は否定できません。選考に落ちた際に「マナーを適当にやったからかもしれない」と変に後悔しないためにも、基本的なマナーを押さえつつ、エントリーシートの内容や面接の質を上げることに注力しましょう。unistyleではエントリーシートについてなど就職活動に関する記事を以下にも掲載しています。こちらも参考にし今後の就職活動にお役立てください。関連記事: 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終身雇用ではない外資系、ベンチャー企業の評価報酬体系 終身雇用ではない外資系、ベンチャー企業の評価報酬体系 大企業でもリストラの話があがるように、終身雇用に対する幻想は学生の皆さんの間でもだいぶ薄れてきており、外資系企業や新興ベンチャー企業を志望する学生も増えているように感じています。今回は終身雇用の大企業とベンチャー企業の大きな違いの一つである評価・報酬体系について説明できればと思っています。評価・報酬制度は口には出さないものの、企業を決める際の大きな指標になっているのは事実でしょう。それぞれのいい部分、悪い部分を参考にしてほしいと思います。本記事のコンテンツ・終身雇用の報酬体系について・外資系、ベンチャーの報酬体系・最後に終身雇用の報酬体系についていわゆる日系の大企業の報酬体系というのは、ある程度の年次までは大きな差がなく段階的に給与があがります。入社1年目ならいくら、入社2年目ならいくらといった形でベース給与が決まっており、ベース給与に加えて業績連動のボーナスがもらえるという仕組みになっています。業績が好調な企業はボーナスが年収に占める割合が大きくなりがちで、近年好業績の総合商社などにおいては、年収の3〜4割程度がボーナスということも少なくないようです。こういった組織の多くはある程度の年次までは段階的に昇進し、給与が上がっていきます。組織によっては競争も少なく、成果をあげておらずともある程度の役職にまではなれるのが一般的で、下記のような記事がありました。住友商事は大胆ともいえる仕掛けを編み出した。大きくハードとソフトに分かれるが、ハード面ではまず一般社員層の賃金・処遇体系を抜本的に変革。入社後10年間はプロの商社人になるための準備・教育期間と位置づけ、昇格のスピードに差を設けず同じ処遇とした。つまり入社後の月給は毎年同期の社員と同じ金額ずつ上がり、10年目の32歳までは格差をつけないというものだ。出典:検証!住友商事の革新的「OJT育成法」このように多くの企業5〜10年目程度までは年次とともに給与があがり格差がそこまでつかないのが終身雇用の多くの企業がとっている報酬体系です。また「終身雇用」という名前の通り、一度入社してしまえばよほどのことがない限り、クビになることはないと言えます。もちろんシャープの事例を持ち出すまでもなく、経営危機にある場合はリストラのリスクはあります。終身雇用でも、5〜10年の横並びの期間の後は厳しい競争にさらされることになり、成果を出せなかったり評価が芳しくない場合は課長にもなれないケースが多く、その場合の給与格差はかなり激しくなるようです。総合商社の場合、課長職につけるのは全体の3割程度といった感じで、銀行の場合は支店長になれるかどうかが一つの大きな節目だと言われています。役職が変われば給与も変わるため、同期同士で給料の話はタブーという40代の人も多くいました。終身雇用とは言ってもドラマの半沢直樹を見た人にはわかる通り、出世競争に破れてしまった場合は転籍という形で別会社の社員として、給与も転籍した企業の給与水準に合わせた形で大幅ダウンして雇用されるケースもありますので、最後まで同じ企業で給与が上がり続けるわけではないという点は注意しておいた方がよいかもしれません。まとめると、【メリット】◆5〜10年目程度までは横並びで差がつきにくく、安定して給与アップが見込める◆成果をあげることができなくても無理矢理クビにされる心配はほとんどない(当然、経営危機の場合はクビになる)【デメリット】◆出世競争に勝てるかどうかで給与は大きく変わるため、競争がないわけではない◆能力や成果があったとしても年次があがらない限り、給与・待遇が改善されない◆出世競争にあぶれて子会社や取引先に転籍となった場合、給与は大幅ダウンということになります。外資系やベンチャーなどに比べると緩やかなものの、確実に競争というものが存在しているようです。参考:半沢直樹で誤解して欲しくない!「出向」の現実と総合商社における出向の具体例外資系、ベンチャーの報酬体系外資系やベンチャー系企業の報酬・評価体系はかなりシンプルで、たいてい以下の三つのレイヤーに分かれています。◆現場担当者・外資系コンサル(※1):年収400~800万円・ベンチャー企業(※2):年収400~600万円◆マネージャー・外資系コンサル:年収800~1500万円・ベンチャー企業:年収600~800万円◆部長・執行役員・外資系コンサル:年収1500〜2000万円・ベンチャー企業:年収800~1200万円◆上級役員・取締役・外資系コンサル:2000万円〜・ベンチャー企業:1200万円~引用:(※1)ワンキャリア(※2)飛級就職もちろん企業によって異なりますが、大体上記のようなレンジで給与が決まります。但し、外資系投資銀行だけは別格で、新卒の現場担当者でも800~1500万円程度と破格の給与が得られるため就職人気が高いと言えます。新卒で入社した場合は現場担当者として働くことになり、1〜3年程度で結果を残すことができ、評価されれば一つ上のレンジに上がり給与も大きく上がるという感じです。逆に結果を残すことができなければ、ずっと現場担当者で給与も上がらないのが辛いところです。また仕事ができない場合にはクビや退職勧告を受けることもあり、サイバーエージェントでも下記のような制度を導入しているようです。ミスマッチ制度とは、・下位5%をD評価とする。・D評価1回でイエローカード、2回目でレッドカードとなり、2回目で部署異動または退職勧奨のいずれかを選択してもらいます。・仕事のパフォーマンスだけでなく、価値観、文化の合わない人が対象となります。出典:退職金とミスマッチ制度このように仕事をして評価されないとリストラに合う可能性が終身雇用の大企業よりも遥かに高いのが外資系やベンチャー企業の特徴といえます。一方で自分に自信があり、仕事を吸収して成果をあげるつもりがあれば、30代で1000万円以上の年収をもらうことも十分可能です。また転職の際には前職の給与や地位に基づき給与が決まることが多いため、一度マネージャークラスに昇進できれば、次の転職先でも同程度の待遇で転職することが可能です。そのため、報酬は変わらないままで、数年単位で働くフィールドや職場を自由に変えることができるのが、終身雇用の企業では得られない大きなメリットと言えます。知り合いでも、新卒で大手企業に入社し、転職してIT系ベンチャーに入社、2年でマネージャーになって、別のIT系ベンチャーに転職するなどしている人がいますが、自分のライフステージに合わせて働き方を選ぶことができるのはよいようです。【メリット】◆実力があり評価されれば若いうちから高い年収が望める◆一度昇進すれば、その待遇で転職が可能なため、人生のライフステージに合わせて職場を柔軟に選ぶことができる【デメリット】◆仕事ができなければいつまでたっても年収300万円レベルから抜け出せない◆仕事ができない場合、クビになるリスクがある最後にいかがでしたでしょうか、外資系やベンチャー企業はクビになるリスクもあるし怖いという学生も多いのですが、評価・報酬体系を見てみると、終身雇用の企業にも競争が存在し、リスクがあり、外資系やベンチャー企業は確かに厳しい部分はあるものの、ライフステージに合わせて働く場所や働き方を変更できるというメリットがあることがわかります。自分の力を信じることができれば、外資系やベンチャー系企業というのはかなり居心地よく、自分の人生を主体的に選ぶことができるという考え方もできるでしょう。終身雇用かベンチャー・外資の評価体系のどちらが自分の肌に合っているのかぜひ考えてみてください。photobyTtaaj 24,187 views
就活生の3割が男女差別経験があると告白。女性が差別されてしまう理由とは 就活生の3割が男女差別経験があると告白。女性が差別されてしまう理由とは 就活生のみなさんは就活において男女差別を経験したことがありますか?実は3割の就活生が就活において男女差別を経験しています。例えば、「採用人数が男女で異なっていた」「男女別々で説明会が実施されていた」などの事例が過去にありました。なぜ女性が差別されてしまうのか、またどのような男女差別が存在しているのかについて本記事で解説していきたいと思います。就活生が実際に経験した男女差別日本労働組合総連合会が就活生1000人に就活における男女差別の経験について調査を行ったところ以下のような結果になりました。就活生1000人中「就活中に男女差別を感じたことはある」と回答した割合は28.3%でした。「ある」と回答した就活生の方が少ないとはいえ、実際に約3割の就活生が就活差別を経験しています。就活差別の内容として、差別経験があると答えた283名の就活生に「どのようなことで差別を感じたか」と聞いたところ、43.8%と最も高かったものが「採用予定人数が男女で異なっていた」であり、42.4%で次に高かったものが「男女で採用職種が異なっていた」という差別経験でした。その他に挙げられた男女差別の経験は以下の図の通りとなっています。引用:就職差別に関する調査2019男女差別は男女雇用機会均等法によって禁止されているにもかかわらず、未だにこのような男女差別が起こっているというのが現状です。また、過去にはこのような事例があったそうです。「私は、Fランク大学の女学生です。私がF社の説明会に申し込もうとすると「満席」であると通知されます。しかし、同じ大学の男性が申し込もうとすると「受付」になることを確認しました。何人かに協力してもらい、事実確認済です」引用:就活生がネット告発!男女差別をする企業が炎上!このような男女差別の事例の他にも、面接で「女の子だから一般職で来てくださいね」「女だから結婚したら仕事続けなくていいもんね」などといったような差別も起こっているのが実情です。参考:学生が軽蔑した面接担当者の「ひんしゅく発言」なぜこのような男女差別が起こってしまうのでしょうか。以下で女性が差別されてしまう理由について解説していきます。男女差別が生まれる理由男女差別が生まれる理由は様々ですが、大きく分けると以下の2つが挙げられると考えています。女性はライフイベントがある職種によっては男性を優先的に採用してしまう女性はライフイベントがある企業は新卒を雇う際に将来的に活躍してくれる人材を採用しています。また、採用活動には多額のコストがかかっているため、簡単に辞められてしまうと企業は困ってしまいます。また、厚生労働省の離職状況によると、男女関わらず新卒の約3割が3年以内で退職してしまうというデータが出ており、中でも女性は結婚、出産、子育てなどのライフイベントの際に男性よりも辞めてしまう傾向が高いのではないかと言われています。その分男性は女性と比べてライフイベントによる影響が少ないため、将来的に長く働いてくれる可能性があると判断され、このような男女差別に繋がってしまっているのではないかと考えられます。参考:厚生労働省ー新規学卒就職者の離職状況(平成27年3月卒業者の状況)職種によっては男性を優先的に採用してしまう販売系や事務系などの一般職であれば男女差別は起こりづらく採用の幅はさほど変わらないと言えますが、総合職のような職種の場合は業務内容によってやはり男女差別が起こってしまいます。なぜなら「女性は厳しい仕事に耐えられない」という偏見があるためです。具体的に言うと、例えば重労働の仕事であったり、営業の仕事で地方などの出張に行く際に、男性の方が女性より体力があるため男性の方が向いているなどと判断されてしまったりするようです。男女差別の風潮はなくなってきている今の時代女性も男性と大差なく第一線で活躍しており、結婚後・出産後も仕事を続けたいと願う女性の割合は8割以上にのぼっていることもあるため、若い企業では女性を積極採用している傾向にあります。なぜ男女差別がなくなってきているのかについて以下で解説します。参考:約9割の女性が「結婚・出産後も働きたい」その理由は……?女性の採用が増えている背景上記で男女差別が完全になくなるのは難しいとお話しましたが、たしかに未だに男女差別は企業によって起こっているのが事実です。しかし日本が今抱えている労働人口の減少という課題を補うため、外国人やシニア層と同じように女性を採用する企業が増えている傾向にあります。それによって女性の採用人数が増えてきているということが言えます。また、女性の採用人数が増えているだけでなく、女性が活躍しやすい時代になりつつあります。例えば、時代を振り返ると19世紀は「工業の時代」で、強靭な肉体と不屈の精神力が求められていました。しかし労働者を中心に大量生産しているだけでは経済が回らなくなり、情報や知識が必要とされる「情報の時代」となりました。このような時代では、体力もあり、論理的思考力に優れた左脳型の人が多い傾向にある男性が活躍してきました。※ここで言う左脳型とは、論理的、分析的思考が優れている特徴を持っている人材のことを指します。しかし、21世紀に入り、3つの要因が浸透したことによって左脳型の人が多い傾向にある男性の活躍が難しくなると言われています。3つの要因とは以下になります。先進国を中心に生活が豊かになったアジアが発展したことで、企業は業務をアジアにアウトソースするようになったテクノロジーの発展により、ルーティンワークをする必要がなくなったこのような背景があり、今後は左脳型よりも右脳型の人材が求められるようになります。※右脳型とは直感的、感性的、統括的機能が優れているという特徴を持っている人材のことを指します。例えば、これからの時代、ビジネスに求められる能力の1つとして”共感力”が挙げられます。共感力とは"人の気持ちを汲んで寄り添うことができる力"のことを指し、これは左脳ではなく右脳の働きによって生じる能力となります。社会評論に関する書籍を多数執筆しているダニエル・ピンク氏は著書「ハイコンセプト」でこのように述べています。置き換えの難しい資質こそ価値があるということだ。中でも、コンピューターにはマネすることができず、遠くにいる人が電子コミュニケーションで行うことはできないとはっきりしている資質が一つある。それが「共感」である。AI時代を生き抜くためには、AIでは補うことができない右脳型の能力、いわゆる共感力を身に着けている必要があります。女性は右脳型の人が多い傾向にあると言われているため、共感力は女性の強みと言うことができます。もちろん共感力は個人的な資質ではあるものの、いくつもの調査結果が表情の読み取りと嘘を見破る能力については一般的に女性の方が優れていることを示しています。心理学者デビット・G・マイヤーは調査結果について次のようにまとめています。調査してみると、自分のことを「人と共感できる人間だ」と考え、「相手が喜んでいるときは自分も喜び、泣いているときは自分も泣く」と言う人は、女性のほうがはるかに多かった。それよりも程度は低いが、共感に関する性別間の違いは行動面にも表れている。誰かが悲しんでいるとき、自分も泣いたり、悲しいと訴えたりする人は、女性のほうが多い。男性も女性も、女性との友情のほうが男性との場合よりも深く、喜びや悲しみが得られると述べている。この点を説明する理由として、共感における性差をあげることができるだろう。男も女も、共感や理解を求めるときは、たいてい女性を選ぶのである。このような結果からも、右脳型の人が多い傾向にある女性が活躍しやすい時代に突入していると言えるでしょう。男女差別を気にして就活する必要はない今回は就活における男女差別について解説しました。実際まだまだ男女差別という実態が完璧になくなってるわけではないですが、社会の変化に伴い女性を積極的に採用している企業は徐々に増えています。そのため「女性差別があるから…」と悲観的にならず、前向きに就活に挑んでみてください。また、企業を選ぶ際は「この企業は男女差別があるから受けない」と決めてしまうのではなく、自分が本当に行きたい企業であるならチャレンジしてみるのも良いと思います。【関連記事】 31,480 views

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