学生時代の失敗をさらけ出すのが就活成功の鍵|高学歴/体育会の学生は短所をしっかりと説明するべきだ

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最終更新日:2023年10月30日

学生時代の失敗をさらけ出すのが就活成功の鍵|高学歴/体育会の学生は短所をしっかりと説明するべきだ

自己分析

国立大で16卒の銀行内定者です。

結局内々定は頂かずに選考を辞退してしまいましたが、就職先以外に「メガバンク2社・損保1社・大手自動車メーカー1社」から最終面接に呼んでいただきました。

就職活動中には幾度となく企業の方と面接をする機会があり、徐々にどのような話が面接官に「ウケる」かがわかるようになってきます。筆者が1年弱の就職活動中に、メーカーでも金融でも、最も相手に「ウケている」と感じたのは自分の「失敗談」=「短所」の話でした。

本選考とインターンの締め切り情報

なぜ「失敗談」がウケるのか

学歴がOKで、かつ体育会やサークルでチームプレイをしてきたような人、それ以外でも成功体験が多い人であればあるほど、企業の方々が懸念するのは就活生の「謙虚さ」です。

どれほどスペックが高く優れた人であっても、社会人になれば一年生からのスタート。あらゆることを1から学ばなくてはなりません。そんなとき絶対に必要なのが、自分の短所を知った上でそれを謙虚に改善していく内省力と前向きな実行力なのでしょう。

「失敗談」を通じて、就活生がこのようなコンピテンシー(能力や資質)を持っているかを見ることができるということのようです。

質問のバリエーションとその答え方

  • 自分の短所はどこだと思う?
  • 友人から短所はどこだと言われる?
  • 心に残っている失敗はある?

これらはストレートに「失敗談」「短所」を聞いてくる質問です。このような質問は、初めは焦ってしまうかもしれませんが、「自分の失敗(どうしてその短所に気づいたか)を端的に話し、その失敗をどのように乗り越えたか(その短所を改善しようとしているエピソード)、この経験から自分が得た気付き」を話すことが大切です。

私の場合は「友人から周囲をもっと信頼できるのでは?と指摘された→なぜ周囲を信頼できていないのかを考え、部活で改善の努力をした→仲間を信頼して行動した方が良いものができると気づいた」と話していました。

学生時代頑張ったことで◯◯の話をしていたけど、難しかったことはある?

これは直接的な問いではありませんが、「短所」「失敗談」を話すこともできます(私は話の流れによっては自分の失敗談を話し、謙虚さや平凡さを知ってもらおうとしていました)。

今その「短所」を克服するためにやっていることはある?

これは「短所」「失敗談」の話の後には、かなり聞かれることが多かったです。「昨年xxxをした」という答え方では不十分で、「今何をしているのか」答えなくてはなりません。

私は就活中にはすでに引退していたのでサークルでのことは話せず、苦しまぎれですが「家族の中でxxxに注意してこうどうしています」と答えていました。

最後に

「短所・失敗談」を話すことは簡単ではなく、自己分析等をして掘れば掘るほどつらくなることがあるかもしれません。また、実際に面接で話しているときも、なんだか面接が負の方向に行っている気がして面接官の目を見られなくなってしまうこともありました。

しかし、私の経験の範囲でしかありませんが、自分の「短所・失敗談」を正直に話し、面接の雰囲気が悪くなったかなと感じるときにも落とされることはありませんでした。これはひとえに、面接官が「素の就活生」を知りたいと思っているからであり、「短所・失敗談」の話を通してその人の素直さや謙虚さ、打たれ強さを見ているからなのだと思います。

就活生のみなさんが「短所・失敗談」を上手に語ることで、面接官の心を掴めることを祈念しています!

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就活初心者必読|タイムリーな就活事情と就活成功法 就活初心者必読|タイムリーな就活事情と就活成功法 近年の就職活動のキーワードでは、「早期化」「多様化」「積極化」の特徴が見られます。多くの企業が採用意欲を高めており、18卒の大卒内定率は2018年2月1日時点で91%と、過去10年の最高を記録しています。その為、企業同士が新卒の学生を取り合い、簡単に人材を確保しにくくなっているというのが現状です。こうした状況から、学生に早く出会わないと自社について知ってもらえないという不安が企業に広がり、会社説明会の開催、エントリーシートの受け付け、水面下による面談や選考、内定を出すタイミングなど、前年より前倒しのスケジュールで動く企業が増えています。経団連の調査によれば、3月に会社説明会解禁、6月に面接解禁のスケジュールが守られなかったと感じる企業は約9割近くで、ルールが形骸化している状況です。早くから存在を認識してもらおうと、インターンシップに注力する企業も増え、実施企業は延べ1万社を超えています。本記事のコンテンツ近年の就活事情とは「大手・安定思考」増加理由改善されない早期離職問題自己分析の意義自己分析のポイントと例企業選びの基準①社風企業選びの基準②待遇企業選びの基準③スキルアップ多くの企業を理解する「企業研究」最後に近年の就活事情とは最近の採用ツールは、就職サイト、合同企業説明会が主でしたが、学生と企業が出会うきっかけとなるツールが誕生または復活しています。たとえば2003年の個人情報保護法の施行以降、大学が情報を開示しないため衰退していったOB訪問は、SNSの普及により改めて利用されるようになりました。また、かつては理系学生、体育会系学生へのアプローチとして使われていたリクルーターも、近年、総合商社が活用しだし、いわゆる文系職種の採用まで拡大しています。これらのツール拡大から、新卒採用広報解禁前から学生と企業が出会えるというメリットがうまれています。このような、「早期化」、「多様化」の流れを受けて、採用に関わる社員や予算を増やす「積極化」も目につくようになりました。現在の景気予測や各社の採用予定人数の調査から見ると、有効求人倍率が下がる可能性は低いので20卒の新卒採用は、今までの特徴が継続しさらに強化されるはずでしょう。「大手・安定志向」の就活生が増加する理由企業が採用に対して危機感を強めていく中で、就活生はバブル期に採用された世代を髣髴させる傾向が見られます。その特徴は以下の2つが考えられます。1.内定を取ることに対する余裕感特に優秀でない先輩が大手企業から内定をもらったり、「就活は超余裕だった」といった話を耳にしてしまうことで、「それならば自分も大丈夫だろう」と考えてしまうのでしょう。これは有効求人倍率が高まっている際に顕著な現象です。2.大手企業が求人数と採用予算を増やし、求人プロモーションを強化大手企業が求人数と採用予算を増やし、求人プロモーションを強化することで、より多くの学生が大手企業の情報を得る機会が増えます。そのため、大手企業への憧れを持ちやすくなり、大手・安定志向が強まっていくのでしょう。以上2点が促進されることによる就活生が後々経験する可能性が高いデメリットとは何でしょうか。改善されない早期離職問題このように就職環境が良くなるほど、学生の行動量は減少します。また、会社や仕事への理解不足が進行採用ツールの多様化によって、従来の「たくさん集めて、たくさん落とす」という思考が、マッチングを重視した採用活動に移行しつつあるにも関わらず、学生が「就職」ではなく、狭い視野の「就社」志向だと、早期離職問題も改善されません。「確かに今は採用されやすいし、働きやすい世の中になりつつある。それでも学生は『なんて楽なんだ!』と短絡的に喜ばないほうがいいでしょう。同じような状況でバブル期に入社した先輩には、会社に貢献できない“残念”な人材が多い。その二の舞いにならないか、心配しています。」以上は、ある大手企業の人事の方の言葉です。では、「その二の舞」にならないためにはどうすれば良いでしょうか。自己分析の意義就活において「自分を知ること」は必須です。おそらく就活生であれば再三聞いているのではないでしょうか。「自分を知る」理由は、どの企業に就職したいのか、その企業で何をしたいのかといった自分の仕事選びを明確にするためと、分析したそれを他人にわかりやすく説明するためです。また、それにより企業側はその就活生はどんな人物か、どのように会社で活躍してくれそうかなどを知ることができます。しばしば『御社の○○という企業理念に引かれたから』『御社の○○な社風に引かれたから』などという志望動機を伝える人もいますが、“なぜ引かれたのか”までを伝えないと、企業にきちんと伝わりにくいでしょう。この“なぜ”を明確にするためには、自分が何に価値を感じているのか、何を大事にしたいと考えているのか、を理解することが大切です。自分の価値観に合った企業に出会うためにも、その企業に自分の思いを明確に伝えるためにも、自己理解は重要なのです。いつからすべき?時期としての結論は、早ければ早いほど良いです。3月には企業エントリーが始まり、3月~4月にかけて企業説明会が集中してきます。遅くても2月までには自己理解に十分な時間をかけるようにしておきましょう。どうやってすべき?一般的な「自分を知る」方法としては、生まれてから現在までを振り返り、頑張ったこと、自分で選択したこと(意思決定基準)、楽しかったこと、挫折したことなどいろいろな出来事やエピソードを書き出してみるといった方法があります。ただし、これだけだとエピソードをただ並べるだけになってしまう可能性もあります。「振り返り方」にはさまざまありますが、今回は、比較的簡単なやり方を説明します。自己分析のポイントと例自己分析のポイントは「なぜ?」を繰り返すこと。それに尽きます。これはこれまでの人生を振り返り、出来事やエピソードを紙に書き出したら、その一つひとつを深掘りする方法です。Step.1「頑張ったこと」「楽しかったこと」「大変だったこと」など1つのテーマを決める。Step.2決めたテーマを今までの人生の中のさまざまなシーンで振り返り、挙げてみる。(例)頑張ったこと・高校のバスケ部の練習を頑張った・志望校に合格するため受験勉強を頑張った・ゼミで発表するために論文作成を頑張った・コンビニのアルバイトを頑張ったなどStep.3その中で、一つひとつを“なぜ?”でどんどん掘り下げてみる。(例)コンビニのアルバイトを頑張った場合以上の掘り下げ例を見ると、「一緒に働く人を大事にしたい」「仲間と一致団結して大きな目標を達成したい」という価値観が見えてきます。「頑張ってきたこと」一つひとつを掘り下げていくと、自分では気づかなかった価値観や漠然とわかってはいたけれど言語化できていなかった価値観が見えてくるようになります。また、できれば1つの『頑張ったこと』に対して、10回ぐらい『なぜ』を繰り返すといいでしょう。選んだ「頑張ったこと」のエピソードの中でも、掘り下げやすいもの、掘り下げにくいものがあるはずです。掘り下げやすいものは、「自分にとって印象的だったもの」な可能性が高く、より具体的に掘り下げることができたのではないのでしょうか?自分の言葉で企業に熱意や思いを伝えることが必要になる採用選考時は、そのようなエピソードを選んでみるものオススメです。ある程度自己理解が進むと業界研究、企業研究をしなくてはなりませんが、その選び方を次は説明します。企業選びの基準①社風企業選びの基準として大切なものに、就職したいと考える会社の社風がどのようなものかという点があげられるでしょう。企業選びには多くの基準がありますが、やはり社風に合う合わないというのは、とても重要なポイントとなるでしょう。社風が合わないと長期で働くことが厳しくなる同じ職種や業界であっても、会社によって随分と社風や雰囲気が違います。ネームバリューや福利厚生を重視し、あまりに自分と合わないような社風の会社を選んでしまうと、せっかく内定を獲得でき入社が決まっても、長期に渡って働くのは難しいのが現実です。それを防ぐために必要なこととは何でしょうか。説明会参加やOB訪問を積極的に行う企業選びの際に、その会社の社風がいかなるものかという点をチェックする確実な方法としては、実際に説明会などで職場へ行ってみることがあります。また、OB訪問などを積極的におこなうようにして、社風や雰囲気というものを理解するようにしましょう。社風や雰囲気がどうかという点を考えるということで、よりその企業に対する理解が深まります。色々な情報を駆使して、さらに詳しく研究してみるということが大切といえるでしょう。選び方の基準②待遇待遇面も企業選びにあたっては非常に重要になってくるでしょう。企業選びの基準の中でも、実際に自分の生活にダイレクトにかかわってくる点となりますので、この待遇面をより詳しく調べるということは怠らないようにしましょう。給料・福利厚生・休暇の制度などのリサーチをする待遇面の基準と言っても、単に給料がいくらかということだけではもちろんありません。給料以外にも、福利厚生や、出産や介護に関する休暇の制度といった点について調べておくことも大切です。これからの時代は、育児や介護など男女関係なくかかわってくる時代です。長く働きたいと考える時には、その点においてもしっかりと自分なりの基準をもって企業選びをすることが大切です。待遇の基準をクリアしない=NGという考えは良くない但し、待遇面が自分の持つ企業選びの基準をクリアしていないからといって、必ずしもNGというわけではありません。例えば住宅手当などがあまりよくないという点が事前に分かっていれば、それに対して早めに貯金をするといった対策がとることができます。企業選びの基準として待遇面をチェックすることは大切ですが、そのうえで自分が何を望んでいるのか、それを考えることも企業選びの基準を設ける際には必要なこととなるでしょう。選び方の基準③スキルアップ企業選びの基準で必要なものとして、その会社でいかにスキルアップすることができるかというものがあります。様々な企業の中で、そこで働くことで多くのことを学ぶことができるか、または、成長することができそうかどうかという点が、企業選びの基準のひとつになるでしょう。企業研究×自己分析が重要そのためには企業研究を徹底して行い、その会社の事業内容などを深く理解することが必要です。またしっかりと自己理解を重ね、そのうえで自分はどのような仕事がやりたいか、どういったことができそうか、または適性があるかということを探ってみるのも重要なこととなります。つまり社会人人生において、どのような方向を目指していきたいか、それについても考えることになります。どう働いていきたいかを考えてみる企業選びの基準を考えるということは、自分自身をもう一度振り返ってどういう風に働いていきたいかということをチェックするための良い機会です。その会社でいかに自分が成長できるか・スキルアップできるかという点にしっかりと目を向けることで、より自分自身に適した会社を見つけるひとつのポイントとなる事でしょう。多くの企業を理解する「企業研究」業界研究や特定の企業研究をすることも、また企業を選ぶ上で大切なことです。多くの企業を知ることによって、自分に適性がある企業を見つけ出せる可能性が高まります。また、仮に見つからなかったとしても、その過程で自分が重視しているポイントが自ずと見え、より自己分析が深まることになります。そうすれば、より効率的に自分が望んでいる要素を備えた企業を見つけ出すことができ、自分にとって大きなプラスとなります。志望業界以外にも視野を広げる志望業界以外にも視野を広げることは、自分の適性を見つけだしたり自己分析をするため大いに役立ちます。就職活動を進めていくと、徐々に特定の業界ばかりに目が行ってしまうことが多いのですが、そういった時こそ他業界の企業の説明会などに足を運んでみることも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