「銀行の志望動機」3パターン|解説付き内定者ES

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最終更新日:2023年10月27日

「銀行の志望動機」3パターン|解説付き内定者ES

銀行といえば、人気企業ランキングでも上位に名前を連ねる人気業界の一つです。

今回はunistyleに掲載している銀行志望者のESから、志望動機に見られた三つのパターンについてお伝えしたいと思います。

企業の採用HPや業界研究本だけですとどうしても固い内容ばかりで、噛み砕いた理解が難しく感じてしまいますが、学生の志望動機であれば比較的簡単に理解できると思います。

志望動機例文集

本選考とインターンの締め切り情報

1.相手のニーズに対して自分のアイディアで解決を図る仕事がしたい

銀行の仕事は単純に、金融商品を売るだけではなく、その企業の経営状況等を踏まえて、コンサルティングを含めて金融商品を提案しています。時には相手が気づいていないニーズを引き出した上で、サービスの提案をする高度な営業が求められる仕事だといえます。
そのため、学生時代に自分自身のアイディアで問題解決やニーズに応える活動をしてきた学生は、その経験をもとに志望動機を語る傾向にあります。
下記、三井住友銀行内定者のESはサークル活動におけるニーズ解決について、インフラ業界内定者もサークル活動において自分のアイディアを提供した話から、銀行への志望動機に繋げています。

【参考】銀行内定者ES回答例

三井住友銀行を志望する理由についてお答え下さい。 (200文字以内)

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2.自分自身が商品となり、顧客との信頼関係を構築していきたい

金融商品は非常に差別化が難しい商品といえます。返済条件などを複雑化することで差異を生み出すことは可能ですが、本質的な利率の分を上乗せして返すというモデルが変わらないため、大きな差を生み出しにくいものとなっております。
そのためどの銀行から商品を買うかは銀行の営業マンと顧客である企業の信頼関係が大きく左右します。そのため銀行員の営業では、最初の訪問では企業の相談だけで、商品の売り込みは信頼関係を構築してからといったスタイルで行うことがよく行われています。
こういったビジネスのため、学生時代の経験としても人と信頼関係を構築しながら物事を進めてきた人は、その経験をもとに志望動機に繋げています。

下記素材メーカー内定者はアルバイト経験における信頼関係の構築から銀行の志望動機を語っています。食品メーカー内定者は体育会活動における信頼関係の構築から志望動機を語っています。

【参考】銀行内定者ES回答例

三井住友銀行を志望する理由についてお答えください。(200字以内)

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3.社会を支える仕事がしたい

銀行の特に融資業務は、企業活動を行う上で不可欠な「お金」を回していく社会的意義の大きい仕事と言えます。

そのため、主体的な実体験から社会に対して問題意識を持った学生がそれを「社会全体を支える仕事がしたい」という大きな形として昇華させて志望動機に繋げています。

下記で紹介している三井住友銀行内定者の志望動機では、理系の研究活動の経験から銀行の志望動機に繋げています。保険会社・証券会社の内定者は部活動及び非常勤講師の経験から銀行の志望動機に繋げています。

【参考】銀行内定者ES回答例

三井住友銀行を志望する理由についてお答えください。(200字以内)

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最後に

最終的に企業側が志望動機で知りたいことは、「あなたと企業の接点」です。あなたがどのような経験をしてきたのか、その上で将来はどのような仕事をしたいのかという部分を一番知りたいと考えています。

先輩たちがどのように企業との接点を語ったのかを見ていくことは、わかりにくく難しい仕事を身近なものとして捉える上で非常に役立つものだと思っています。今回は銀行についてご紹介しましたが、同様に他業界もこのような視点から考えていただければと思います。

もしこのような形で解説して欲しい業界などご要望があれば、 info@unistyleinc.com までご連絡いただければ幸いです。

銀行業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介

銀行業界志望者向けオープンチャットグループ

unistyleでは業界別の就活用LINEオープンチャットを運営しており、数多くの就活生が匿名で就活に関する情報交換をしています。

実際に銀行業界志望者向けのグループでも、各社の選考に関するトークが活発に交わされています。

下記の画像をクリックすることで参加用ページに飛び、ニックネームとプロフィール画像を登録するだけで参加することができますので、興味のある方はぜひご参加ください。

参考:
三菱UFJ信託銀行のES徹底解説!選考通過者の志望動機・自己PR・ガクチカ分析 
三井住友銀行(SMBC)のES徹底解説!選考通過者の志望動機・ガクチカ分析
三井住友銀行のインターンシップES選考対策|合格者ES付
→以上3本は、2019年本選考と2020年度インターンシップにおけるメガバンクのESに隠された意図と回答ガイドを紹介しています。

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unistyleの記事をひたすら読み込んだ私が面接で無双した話 unistyleの記事をひたすら読み込んだ私が面接で無双した話 就活は情報戦、という言葉があります。内定者の選考体験・実際に働く社員へOB訪問・合同説明会への参加・Web上で検索したES設問・インターンを通した企業理解....。情報化社会と言われて久しい昨今、検索一つで得られるものから実際に足を運ばないと体感できないものまで、就職活動においてもあらゆる情報が飛び交っています。unistyleでも過去に以下のような記事で様々な情報源のパターンを紹介しています。参考:就活は情報戦!有名企業内定者が実践していた効率的な選考対策とは?当然ですが、それらの情報はすべてが正確なものとは言えません。"指針"と言われ就活生なら誰もが知る情報である経団連の「就活スケジュール」でさえ、形骸化し結局のところ(一応経団連としては)廃止の方向性にまとまっています。本記事は、「やっぱりリアルな社員の声が聞けるOB訪問って大事だよね」といったような、よくある教訓を提示するものではありません。就活生の皆さん、unistyleの記事を読み込みましょう。【本記事のアウトライン】▶就活における2つの情報▶「リアルな情報こそ至高」は本当か?▶unistyleの記事を読み込んだ私の体験談▶質を語るには、まずは量をこなすことから▶最後に就活における2つの情報冒頭で述べた通り、就職活動ではあらゆるソースから様々な情報を得ることになります。ここでは、そんな数ある情報を二つに分類して整理します。情報①:業界/企業に関する情報一つ目は、特定の業界・企業のみに適用される情報です。例としては、OB訪問先の社員の話・過去のES設問・インターン参加による本選考優遇有無・有価証券報告書等が挙げられます。こちらはもちろんIR情報のような企業HPを見ればわかるような情報もある一方、基本的には実際に社員の話を聞いたりインターンに取り組むなど自分で足を運んで手に入れるものも多いのが特徴です。情報②:特定の業界/企業に依存しない情報一方二つ目は、業界・企業に関係なく広く用いられる情報です。代表的には、冒頭で挙げた就活スケジュール・就活テクニック・人材系イベントの開催情報・テストセンター対策本等が挙げられます。これらの情報は、先輩からの声といった個人的なアドバイスに基づくものもありますが、基本的には公開情報で(真偽は別として)ネット環境さえあれば誰もがアクセスできるものが多いのが前者との違いになります。「リアルな情報こそ至高」は本当か?現在の情報化社会の波は就職活動にも少なからず影響しています。リクナビ/マイナビをはじめとしたWebサイトで企業の情報を知ることができるほか、情報②で示したような就活テクニックやインターン/選考情報についても誰でも自由に閲覧できる時代になりましたそんな時代でも、情報戦と言われる就職活動で、手に入れる「情報」自体で差をつけようと、インターネットで検索しても入手できない"限定情報"をいかにして手に入れるかに躍起になっている就活生を数多く見てきています。珍しい情報=役に立つ情報とは限らない先述した"限定情報"は、一部の人間しかアクセスできないものであるため、当然情報の希少性・珍しさは高いものと言えます。しかし、珍しい情報が必ずしも自分にとって有益な情報になるとは限りません。例えば当該企業について「年収」という情報を手に入れたいのであれば、社員にOB訪問のアポを取り、わざわざその場で一人だけに尋ねるぐらいならば、転職サイトを参照しざっと相場観を把握した方がよっぽど効果的でしょう。そのため、頭ごなしに何でも「とにかく自分で足を運んで情報を掴め」「OB訪問でリアルな社員の声を拾うことが大切」といったアドバイスをするのは的外れな気がしています。それより大切なのは、情報を「取捨選択」する力リクナビ/マイナビといった就活サイトの存在に代表される、現在の新卒就活のシステム。大量エントリー・学歴フィルターなど様々な問題点が指摘されている中で、企業から個別に資料を請求し手書きの履歴書を面接会場に持参していくといったような時代は終わりを迎えました。そんな時代の中で、自分しか知り得ないような情報を手に入れて差をつけようというのはあまり合理的でないような気がしています。重要なのは、「いかにして他の人がアクセスできないような情報を得るか」ではなく、「数ある公開情報の中から、自分にとって有益なものを取捨選択する力」なのではないでしょうか。そして、それをもとに実際に選考で優位になるような行動を取ることができるか。この観点についても意識すべきだと思っています。unistyleの記事をひたすら読み込んでみた上記のような背景から、就活生のとき、私はunistyleの記事を斜め読みしていました。本記事を執筆時点でも、1,300以上の記事・23,000以上のES・選考レポートという莫大なコンテンツを含むunistyleですが、記事については以下のようなリンクが設定されています。unistyleinc.com/techniques/(数字)unistyleinc.com/columns/(数字)これを、数字を順番に読み込むことで網羅性を高めました。よく、受験生が電車内等の隙間時間に英単語帳を眺めている姿を見かけるかと思いますが、私の場合も「今日はテクニックの363~371ぐらいまで読んでみるか」と単語帳感覚で斜め読みをしていました。もちろんこれも「ただ読め」ば就活がうまくいくというわけではなく、自分なりに工夫することで効果を高めていました。工夫点1:気になった記事は要約して番号を控える多くの記事を読み進めていくと、「この記事は『使える』な」と自分の就職活動に役立てられそうな記事が徐々に見つかってきます。例えば、自身と近しいスペックの先輩就活生の体験記や、自分の中で言語化できていなかったものにうまい表現を見つけた記事などがこれにあたります。こういった記事については、URLの末尾番号と共に記事の内容や役に立った点について一言でまとめておくと、後でESを書いたり面接前に見返すなどする際に便利です。この、「『使える』な」と思える感覚こそが、先述した情報の取捨選択する力の一要素になります。以下の記事で言う"就活視点"を養ううえでも、典型的な公開情報である記事の読み込みは効果的だと考えます。また、この就活視点は、日常だけでなく就活中にも常に持てているとより良いと考えます。例えば会社説明会でも何となく人事の話を聞いたりパワーポイントのメモを取るのではなく、「今の話は自分の企業選びの軸と合致しているから面接でも使えそうだな」「今の話って自分の〜〜という経験とうまく結び付けられるのでは?」と、常にESや面接を意識した行動を取ることが選考通過率を上げる一因となるのではないでしょうか。参考:ESで「書くことがない」と感じる就活生必見!就活で使える”ネタ”の作り方ちなみに余談ですが、この作業を友人同士で極めていくと、「あー、その軸だったらテクニック351を参考にすればいいよね」といったように番号で会話ができるレベルにまで到達したりもします。(番号を覚えること自体に本質があるわけではありませんが)工夫点2:複数の記事から共通項を導き出すこれまで多くの就活記事を読んできた方ならわかると思いますが、Webメディアでは同じようなことを述べている記事は案外複数存在することが多く、unistyleもその例外ではありません。国語の評論などでも「筆者が繰り返し述べている点は重要であることが多い」と言われるように、以前読んだ内容と近しい内容を含む記事を発見した場合は、就活生として覚えておいて損はない情報である可能性が高いかもしれません。~共通項の例①~「自身の夢・成し遂げたいことを語る際には実体験に紐づいた記述が求められる」という内容を含む記事参考:①あなたの志望動機が共感されないのは自分の経験に根ざしていないから?②就活になると急増する「ガンジー就活生」からの脱却が内定への第一歩③【志望動機がかけない人必見】|業界研究前にすべきこと~共通項の例②~「就職活動に絶対的な正解はなく、あくまで自分のモノサシで考えることが大切」という内容を含む記事参考:①キャリアにおける「鶏口牛後」〜あえて難易度が低い企業を選ぶという選択〜②「就活に正解はない」は正しい。だからこそやり続ける必要がある③「やりたいこと」ができなくてもうちの会社に入社したいのかという意地悪な質問に対する二通りの答え方再び余談かつ宣伝のようになってしまい恐縮ですが、unistyleには他の就活メディアにはなかなか無いような鋭い指摘や着眼点を含むものが多いと感じています。(一方、特にコラムについてはソートが不十分で、欲しい情報をピンポイントに得るのには若干不向きな気もしていますが、網羅的に読み込む分には良いメディアだと感じます)unistyleの記事をひたすら読み込んでみたら、面接で無双したさて、先述したような工夫をしながらunistyleの記事を読み込んだ結果、実際に選考の場でも効果が発揮されるようになりました。例えば集団面接の際、「はいはい、この学生はコラム369にあった『相手の立場に立つ』だけ」の就活生で面接官の反応も悪そう。だったらもう少し自分は信頼関係構築の方法論をいつもより丁寧に説明して差をつけておくか...」といったように、これまでインプットしてきた記事から得た教訓が自然と面接でアウトプットできるレベルにまで到達していました。参考:「相手の立場で考える」だけではNG?企業が納得する自己PRとはこのような話をすると、「小手先のテクニックで合否に影響してしまうから今の就活システムはダメなんだ」といったような批判もあるかとは思います。しかし、テクニックに関する情報を取捨選択し自分のものにするのはそれはそれで努力の一つです。また、意外に世の中の就活生は多くの記事に書かれているようなことすらわかっていない・もしくはわかっていても実行しないレベルで終わってしまっています。記事を読んでいる時に「なるほどな」と思っていても、その内容を実際に選考の場で発揮出来るようになるのとは話が違います。『自分のものにする』ためには、量を読み込むことを前提に、以下の記事でも述べた”スループット”の考え方を身につけておくことが肝心になります。参考:インプット・アウトプットの橋渡し。就活で意識すべき"スループット"論とは本記事に書かれている「抽象化」「掛け合わせ」といったキーワードは、その材料となるインプットの量が確保されて初めて実際に作用するようになります。この意味でも、「まずはとりあえず読み込め」という一見乱暴に見えるやり方にも一定の意義があると考えています。質を語るには、まずは量をこなすことから先述した「とにかく記事を読み込め」という指摘は、「情報の取捨選択が大切」という先に述べた内容に一見矛盾しているように思われるかもしれません。unistyleの場合ですと、片っ端から読んでいくぐらいなら、自分のためになる記事をピックアップして拾い読みをしていく方が効率的だという考え方もあるでしょう。確かにそれはそうなのですが、そもそも「自分のためになる」「効率的」といった判断軸を汲み取るためには、ある程度の量を読み込むことは必須だと考えます。量質転化の法則という言葉があるように、作業の質を高めるためにはまずは一定の量をこなすことが肝心です。量を確保して初めて、「~~はやってもあまり成果が出ないな」「〇〇と××はまとめて行った方が効率的だな」といった質を語ることができるのではないでしょうか。そもそも、「人生の夏休み」とも呼ばれる大学生活において、"効率性"を語るほど時間が無い人がどれだけいるのか疑問であり、重要なファーストキャリアを決定する就職活動に圧倒的に時間をかける選択が間違っているとは考えにくいでしょう。結局のところ就活ルールが存続しようが廃止しようが、「早く動き出すに越したことは無い」というポイントは変わりません。早く動け出せばそれだけ多くの時間を確保できるわけですから、是非自身の就活力を強化する入口として、今すぐ記事の読み込みを始めていただければと思います。最後に本記事で皆さんにお伝えしたいことはただ一つです。unistyleの記事を今すぐ読み込むべし。本記事を読んだだけでも、皆さんの就職活動に少なからず活かせる面があったかと思います。あとは、これを「読んで終わり」にするのか。それとも「読んで行動」するのか。その一歩踏み出せるかどうかで、皆さんの就職活動結果は大きく変わるかもしれません。 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「私がリーダーをやります!?」GDの現場にいる”クラッシャー”の傾向とその対策 「私がリーダーをやります!?」GDの現場にいる”クラッシャー”の傾向とその対策 クラッシャーとは、「破壊するもの」という意味であり、通常破砕機を指す。この言葉には「破砕機」という言葉以外にも「破壊する人」という意味が存在する。また、人名としても使われることがある。参考:クラッシャー(くらっしゃー)とはこんにちは、無事内定式を終えました、18卒就活生です。新学期が始まったこともあり、周りの友人とインターンの参加状況を確認して、「みんなと比べてインターンの参加数が少ないかもな...」などいろいろと思うことがある方も多いかもしれません。この「参加数」というキーワードについて、unistyleでは以下のような定義付けをしています。内定数=(1)エントリー数×(2)筆記試験通過率×(3)グループディスカッション通過率×(4)エントリーシート・面接通過率参考:上記は本選考についての式にはなりますが、インターンの場合でもフローに大差はないため、「内定数」という左辺を「選考があるインターン参加数」に置き換えて基本は問題ないと思っています。インターンの場合は先着順やマイページからの申し込みだけで参加に至る企業も多いのは確かですが、3days・5daysといったある程度の期間があるインターンや本選考との繋がりが深い企業の場合、上記のような選考フローを設け早い時期から優秀な学生と接点を持つことが多い印象があります。そういったインターンへの参加数を増やしたいのであれば、単純にエントリー数を増やすか、各選考フローの通過率を高めるしかないということはご理解いただけると思います。その中で、多くの学生が嫌がるフローがグループディスカッション(GD)でしょう。その理由の一つとして、「周囲の影響により選考の結果が左右される」という考えがあると思われます。例えば、ESを書いたり面接を受ける際に他の受験生からの影響を受けることはありません。唯一他に複数の受験生と同時に選考を受ける集団面接についても、「用意していた回答に近い内容を先に言われた」といったことはあるにせよ、直接受験生同士でコミュニケーションを取ることはほとんどなく、GDよりは周囲からの影響を気にする度合いは低くなるでしょう。こういった周囲の学生の存在に関連して、GDの選考の場で「こいつ使えないな」「こいつ黙ってくれないかな」と議論の妨げになるような学生に出会った人も多いことでしょう。このようなタイプの学生は「議論をぶち壊す人」として"クラッシャー"というワードが就活用語としてしばしば用いられています。特にインターン選考の場合は時期の関係からGD慣れしていない学生が多いこと、選考通過率が低く本選考と比較して"意識高い系"の学生が多いことから闇雲に発言する学生が目立ち、クラッシャーの遭遇率が高くなる傾向にあると考えています。(某就活セミナーでは、インターンは選考に参加している時点である程度就活への意識があることから母集団が中学受験に近く、本選考はとりあえず就活しなければという層も多いため高校受験の層に近いという例えが使われているようです)その影響もあってか、GDでは自分がどう発言したかではなく、議論のテーマやメンバーの学生の質の方が重要であるという、運要素が強い選考方法だという見方もなされている印象があります。果たして、この考えは妥当なものと言えるのでしょうか?以上を踏まえ、今回はGDにおけるクラッシャーのパターンを確認したうえで、そういったクラッシャー学生にどう向き合っていけばいいのか、unistyle上の記事も参考にGDのアドバイスを加えていきたいと思います。※本記事では"クラッシャーを"「自身の発言でGDにおける円滑な議論の遂行を妨げる人」と定義付けして話を進めていきます。そのため、「」の(1)「もしかしてあなたも面接官?」【GDで一度も発言しないミステリアス就活生】のような寡黙な学生はクラッシャーには含みません。本記事の構成グループディスカッション(GD)の評価基準ーGDは運ゲーなのか?クラッシャーを評価項目ごとに考察するー彼らの何が問題なのか?GD選考の場でよく見るクラッシャータイプ3選GDでのおすすめの立ち位置発表は評価を高めるチャンス!最後に:クラッシャーがいても通過できるよう対策しておくことが大切グループディスカッション(GD)の評価基準ーGDは運ゲーなのか?GD選考の場でクラッシャーの存在が気になる要因として「クラッシャーがいることで自分のGD通過率が下がるのでは?」という考えが根底にあると思っています。GDの選考通過率を高めるうえで意識しておくべき評価基準について、unistyleでは以下の4項目があると考えています。グループディスカッションの評価においては、「一緒に働きたいと思えるか」、「ビジネスの素質が高いか」という視点が根底にあります。この二つの視点に基づき、(1)基本姿勢、(2)理解力、(3)主張力、(4)統率力の大雑把に四項目程度で評価しています。参考:このうち、議論の流れを適切に理解する力である(2)理解力・自分の意見を周囲に伝える力である(3)主張力に関しては、比較的クラッシャーの影響を受けにくい評価基準であると考えています。GDでは周囲との関わりが評価の全てではなく、「その人自身が何を述べているか」という"個"の要素も含んでいることは認識しておくべきでしょう。すなわち、チームメンバーによって評価のされ方が変わってくるのは評価全体の一部でしかなく、「GDはチームメンバー次第の運ゲーだ」という考えにはやや無理があると言えるでしょう。クラッシャーを評価項目ごとに考察するー彼らの何が問題なのか?とは言え、上記を踏まえても学生がクラッシャーの存在をないがしろにするというわけではないでしょう。周囲への学生の影響もさることながら、クラッシャーは「クラッシャー自身が自分の評価を下げている」ことに問題があると考えています。先ほどの評価項目に沿って見ていきましょう。(1)基本姿勢これはビジネスマンとしての基本的なマナーが備わっているかを見ています。さらに細かい分類として下記のような項目に分けて評価を実施しています。基本的なスキルですので、このポイントができていないと大きく評価を落とすことにもなりかねません。・人の意見を遮らずに聞けるか・自分と異なる意見でも尊重できるか・発言していない人に発言を促す、大きな声で話すなど周囲の状況に気を配れるか参考:「基本姿勢」と言われると「班員の役割を明確にする」といったテンプレート化したテクニックに注目が行きがちですが、この場合はビジネスの場で行う議論として基本的なマナーが守れているかが重要になります。「」で再三述べた通り、選考の初めに書くことが多いエントリーシート(ES)もビジネス文書の一つであり、社会人として基礎となる資質が十分に備わっているかを見るうえで両者に共通した意図があるとも言えるでしょう。一方、クラッシャーと言われる学生の多くが「人の意見を遮らない」「自分とは異なる意見も尊重する」あたりのマナーが守れていない傾向にあり、とにかく自身の発言量を増やし考えが採用されるよう闇雲に議論に参加している点で評価を落としていると考えられるでしょう。(2)理解力「」でも述べたように、「人に理解してもらう」ためには自分の中でそれ以上の理解があることが前提です。すなわち、議論の流れを汲み取り適切に理解する力は、以降の評価項目を高めるうえでの前提事項になります。「理解」自体は頭の中でなされるものですが、それが出来ていることを選考官にアピールするには「発言」で示すしかないため、理解した内容を議論の場でアウトプットする力も同時に求められます。すなわち、理解力はそれ単体で評価されるものではなく、(3)主張力の評価と関連付けながらアピールしていくことが求められます。この性質から、議論の後に選考官から質問の時間が設けられ、この理解力を中心に判断しようという企業も一定数存在しています。(3)主張力主張力と言うと、「いかに発言量を増やして目立ち自分の意見を押し通すか」のように見られますが、明確な根拠に基づく論理的な発言ができているかという方が大事であると考えています。多くのクラッシャーは前者の方に意識が集中しており、いわゆる発言の質において評価を得られていないことが問題だと考えています。(4)統率力統率力は一般に"リーダーシップ"に近い能力であると言えます。以下の記事でも挙げられているように、リーダーシップは多くの企業で共通して求められることから、GDの段階からその資質があるか見たいという意図が感じられます。リーダーシップとは、「主体性、誠実さ、責任感などから人と信頼関係を構築し、周りの人を巻き込む力」、「自分の考えやビジョンを発信し、周りと共有する力」であると言えます。参考:多くのクラッシャーは「周囲を巻き込む」ということは意識して発言をしている印象があります。しかし、③主張力に欠けた的外れな発言が目立つことでこの統率力もマイナスに評価されてしまいがちです。これでは建設的な議論の実施や周囲の学生からの信頼獲得は難しいでしょう。また、上記の定義に沿えば「周囲より先んじて発言する人=リーダー」なのではなく、メンバー全員がリーダーとして議論に貢献する形も実現し得ることが理解できるでしょう。そのため、世間一般で言われている「リーダー役は有利だ」という意見や、そもそも「リーダー役」という役割の設定自体にも疑問を感じられると思います。GD選考の場でよく見るクラッシャータイプ3選ここまでの内容から、クラッシャーは自分自身の評価を下げているため、自らがクラッシャーとなり他の就活生にマイナスに働きかけることが適策でないのは容易に想像できるでしょう。ここでは、GDの選考でありがちなクラッシャーのパターンを紹介し、それにどう対応すべきか、もしくは自分自身がそのようにならないためには何を意識しておくべきかについて考えていきたいと思います。タイプ1:フレームワーク振りかざしロジカル(笑)系就活生フレームワーク振りかざしロジカル(笑)系就活生とは、就活本や就活サイトに掲載されているGD攻略テクニックのツールとして有名なフレームワークを使ってくる就活生のことを指します。代表的なフレームワークには以下のようなものが挙げられます。"SWOT","PDCAサイクル","ファイブフォース","イシュー・ツリー","MECE"ざっと見ても"意識高そう"な単語が並んでいますね。フレームワークは使うこと自体が問題なのではなく、フレームワークの意味を理解していないフレームワークの使い方を理解していない上記の2点が問題だと考えています。例えば極端な例にはなりますが、企業のとりまく内部/外部環境の分析を行うSWOT分析を、「愛とは何か?」という抽象度の高いお題で用いようといしても有用度に欠けるため、使い方を理解していないクラッシャーだとみなされる可能性は高いでしょう。フレームワークはそれが導入された意図や実用例を正しく理解したうえで、ある程度自分で実践を積んで使い方をマスターしておくことが必要になります。多くのクラッシャーはこれが出来ておらず、ただただ自分が知識として持っているツールを示すことに終始してしまっている印象があります。採用側はツールの知識を見たいのではなく、議論の本質を掴み((2)理解力)、それに沿った論理立った意見を述べる((3)主張力)ことが求められています。一方先述の通り、インターンでは比較的"意識高い系"の学生の割合が高いため、このタイプの学生の遭遇率も高まりやすいのかなと考えています。この手の就活生に遭遇し適切なフレームワークを用いた議論が進まなさそうな場合は、フレームワークを使う理由が理解できない旨をメンバーに配慮しつつ示すことが一つ有効かと思われます。「あなたは〇〇を使って議論を進めようとしているけど、それはこの議題には〇〇という観点で不適当。メンバーが理解できないような意味わからないフレームワークを使うのは限られた時間で結論を出すこの場では間違ってるし、メンバーのためにもならない」といった内容を(もちろんもっと丁寧に)述べ、相手の主張の穴をつけると(1)基本姿勢(周囲への配慮)・(3)主張力(論理性)・(4)統率力の面で逆に評価を高めるチャンスとも言えるかもしれません。また、この考えはGDだけでなく面接の場でもある程度共通していると考えています。例えば「博報堂はクリエイティブ色が強い」としばしば言われますが、それを同業比較で述べるには、「そもそもクリエイティブとは何か」「クリエイティブの強さが発揮された事例はあるか」といった形で自分なりにしっかりと意味を咀嚼しておく必要があります。変にそれっぽいさまになりそうな言葉を並べるよりも、「理解できないことは理解できない」ものとして正直に伝えることは、企業の選考云々関係なく大切なことではないでしょうか。基本的に同じような人材を取りたいので、同じ志望理由で問題ありません。電通:業界トップの自負と、博報堂とは圧倒的に違う成果への執着に魅力を感じた博報堂:二番手から一番手を追いかけることの面白みに惹かれる。自身も今までの経験からそのようなことをしていたくらいですかね。下手に博報堂はクリエイティブがつよいからー、みたいなのは言わないほうがいいです。どこがどう強いのか言えないと思いますので笑参考:タイプ2:リーダーやりたがり無能系就活生リーダーやりたがり無能系就活生とは、GD選考を通過しやすい役割と言われがちなリーダー(司会役)を進んで引き受けるものの、(3)主張力・(4)統率力に欠け全くメンバーをまとめられず、全体の議論の質を落として他の就活生を道連れにする就活生を指します。こちらは筆者が某日系大手メーカーの選考で遭遇したタイプになります。(お題は一部改変しています)■お題:「弊社は今後市場・製品の2軸で既存/製品新規のそれぞれ計4領域のどこに注力するべきか」■人員:選考官(現場社員)2人・学生6人自分:筆者自身就活生A:GD慣れしていそうかつ人当たりが良い。日系コンサル内定保持。就活生B:問題のリーダーやりたがり無能系就活生就活生CD:GDは初めて。共にいい人そうではある。就活生E:口数少ないミステリアス就活生このお題はこの企業が実際にどのような市場に・どのような製品を提供しているかを理解しておくことが求められるため、志望度の高さも同時に見られていると考えられます。10分間の個人ワークの後、選考官の合図で議論がスタートしました。就活生A「それでは、現状この会社にどのような既存市場/既存製品があるか確認し、そこからどれだけズレたら新規とみなすかを全体で一致させましょうか。」就活生B「いや、ちょっと待ってください」自分「???」就活生B「私がリーダーをやります!」一同「??????」GDの選考経験を積んでおり、(3)主張力・(4)統率力に長ける印象の就活生A。彼の先導のもとアイデアを出し合えば円滑に議論が進行する。そんな空気が漂う中、リーダーやりたがり無能系就活生Bが開口一番、就活生Aが議論の中心になる流れをブロックしに来ました。「あなたがリーダーになるのはやめて下さい」とはさすがに言えない一同。その後、就活生Bは「それではそもそも市場とは何か経済学的観点から考察しましょう。あ、皆さん経済学についてご存知ですか?マルクスが...」「この企業の資本金は〇〇円であることを考えると...」といった的外れな発言を繰り返し、議論の方向性が定まらないまましばらく進む形になってしまいました。この手の学生に対しては「」も参考に、議論がスタートする前にクラッシャーであることを把握することが必要になってくるでしょう。開始前の控え室や自己紹介の時間で「自己主張の激しいうるさい人」なのか「できる人」なのかを見極められるよう、その人の選考経験や何気ないコミュニケーションの質から判断できるといいでしょう。また、今回の経済学や企業情報の知識など自分がとにかく評価されようと論点がズレた発言をすることが多いのがこのタイプの特徴と言えます。前提のすり合わせといった方向性を明確にする発言を意識し、関係ない発言をあまりに続ける場合はそのズレを指摘することが逆に自身の評価に繋がると考えられます。さらに、そもそもリーダーという役割の設定自体疑問に残りますので、出来ればリーダーをやる発言が出た段階でこの手のクラッシャーは止めておきたいところです。(実際、選考の場では「役割は決めずに議論してください」と指示されることもたまにあります)。よく司会、タイムキーパー、書記を決めた方が良いですか?と質問してくる就活生がいますが、これは上記のことから必要がないと断言できますね。自分の役割のみに徹した場合、多くが納得するような生産的な議論は行えません。正直なところ誰が司会、タイムキーパー、書記をやろうがどうでもよいことです。それよりももっと核にある生産的な議論を行うことに焦点を当てましょう。タイプ3:一発逆転!?最後に「そもそも」系就活生こちらは「そもそも」という発言自体に問題があるわけではありません。議論の場であれば、例えば「そもそも」といった発言で前提を問いただそうとする人はいいな、と思います。CDIのGDでは、困っている人から相談を受けて答えを出す、という仮想ケースのパターンが多いのですが、相談主がそもそも何に困っているのかという「お題」の裏側まで想像力を働かせようとする人は、人の悩みの根本的な原因を考えることを自然にできる人なのだろうと思います。このように、物事の根源を突き止めるような前提確認としての「そもそも」は、思考の深さを示すことにも繋がり評価対象となると考えられます。一方、議論の土俵が固まり最後にまとめという段階まで来ての「そもそも」は、議論を深めるというよりは時間のロスと判断されてしまうかもしれません。例えば先ほどの議題で「今、海外市場を『新市場』として話が進みそうだけど、そもそもこの企業は海外売上率が〇割を超えているから『海外』と一括りにして新市場とみなすのはまずいんじゃない?」という発言は確かに的を得ていると言えます。しかし、議論がある程度進む前にこれを指摘しないと、修正幅が大きくなるぶん、他の学生からしても「何を今さら」と印象を落としてしまうことが考えられます。この手の学生はそれまで発言量が少なく「このままでは落ちる」と考え、最後の一発逆転を狙い気の利いた発言をしよう意図から生まれることが多い印象があります。GD選考の経験が乏しく、何を発言していいかわからないまま終盤に「とりあえず」の発言をすることは「そもそも」に限らず危険だと思っています。「時間内に結論を出す」こともGDでは一つのポイントであるため、議論の問題点に気づいた場合はできるだけ早く指摘し、評価される「そもそも」を生み出すことが重要とまとめられるのではないでしょうか。GDでのおすすめの立ち位置「」の学生は「人の意見を聞いて咀嚼し新しい意見を出すこと」をおすすめの立ち位置として挙げられていましたが、筆者の方からも一つ紹介したいと思います。筆者は「論点や議論の流れを最初に提示し、以降適宜修正すること」を常に意識しGD選考にのぞんでいました。これまで「議論の問題点に気づいたら適宜修正する」などいろいろと言ってきましたが、「論点ずれてますよね」といった指摘は議論が進んでいく中では案外なかなか言えないものです。それがしやすいのは「その議論の流れを作った人」が一番だと選考を通じて感じました。修正役は議論を俯瞰した立場から参加できる(木を見るより森を見るという感じです)ため、とにかく発言量を増やすそうといったことにはならず、一種の"余裕"生まれます。また、議論の後半で起こりがちな「〜〜という施策はどうでしょう?」というアイデア出しの段階ではどうしてもアイデアの質や斬新さが問われる傾向にあり、前提知識やお題の得意/不得意に左右されるため若干運要素が高まるものだと思っています。このポジションを狙うには、ある程度事前の控室や自己紹介の段階で「できるやつ」判定をされておくことが有効な気がします。(筆者はGD慣れしてない段階から「外資の選考とかでけっこう経験積んでます」とできるやつアピールをさり気なくしていました笑)ここまでの嘘はつかないにしても、「私、GDすごい苦手で〜〜」のような「慣れてないアピール」をしたところで、周囲が気を利かせて助けてくれるようになるわけではないことは認識しておくべきでしょう。学生は皆GDの選考を突破するために会場に来ているわけであり、経験が浅い学生がいるとむしろラッキーを思われてしまうかもしれません。(逆に発言の機会を与えてくる人がいればその人は「できる人」の可能性が高いと思います)また、「『できる人』認定をされてうまく働きかけができなかったら評価が落ちるのでは」という意見もありますが、自己紹介の内容によって評価基準が高まるとは考えにくいことから、過度にその心配をする必要はないと考えています。いずれにせよ、「できる人」には周囲からの期待感が高まるため、その期待に応えられるような(3)主張力・(4)統率力が発揮できるよう対策を重ねておくべきでしょう。発表は評価を高めるチャンス!最後に、GDの議論後にしばしば行われる発表について述べたいと思います。今回は最頻出の「議論のまとめを述べる発表」について考えていきます。結論、筆者は代表者を立てて行うような発表では是非積極的に名乗り出るべきだと考えています。◎発表=理解(インプット)+説明(アウトプット)(2)理解力の項でも述べた通り、GDで的を得た発言をするには議論の内容を正しく理解しておく必要があります。発表の場合もこれは同様で、どのように論点が推移したか・各アイデアはどの論点に紐づくかといった理解がなされていることが、発表の質を高めるうえでは必要になります。しかし、「発言」しないことには「理解」は示せません。そのため、発表はこれまで議論をしっかり聞いていたけどなかなか発言できなかったときの最後のアピールチャンスと言えます。参考:また、議論自体は周囲との関わりの中で進められますが、発表は(複数名の場合でも)発言中は周囲の影響を受けないため、事前に練習や対策をしておきやすいフェーズと言えるでしょう。具体的には、Ⅰ:結論→Ⅱ:前提の確認→Ⅲ:理由付け→Ⅳ:締めの言葉の順に話すことが有効かと思います。例えば先ほどのお題の場合ですと、Ⅰ結論:私たちは「新規市場/既存製品」に注力すべきだと考えました。Ⅱ前提の確認:配布資料のうち、売上率が1%以下の国を"新市場"、御社の3大主力製品である〇〇・✕✕・△△以外を"新商品"と定義し話を進めました。Ⅲ理由付け:市場については〜〜のため。製品については〜〜のためです。Ⅳ締めの言葉:以上で発表を終わります。簡単ではありますが、だいたい上記のような方針でまとめられるといいでしょう。基本的に発表は1分〜2分程度で簡潔にまとめることが要求されます。多くの学生は構成が定まっておらず話が間延びして、要点が伝わらないままダラダラとした印象を与えてしまっている気がします。例えば、「〜〜という話も出たんですけどー」のように横道に逸れた内容を伝えるのは、基本的に蛇足です。また、話す内容を終えたら必ず「以上で発表を終わります。」のように終了の旨を伝えるようにしましょう。最後に:クラッシャーがいても通過できるよう対策しておくことが大切グループディスカッション選考ではメンバーを指定することができないため、選考通過も運要素が強いものだという風潮があるように感じています。しかし以下の記事にあるように、メンバーがどうであれ重要なのは、自分一人で論理的に結論まで導く力であることは認識しておくべきでしょう。「自分一人」である以上、この力にクラッシャーの有無は関係ありません。すなわち、「クラッシャーがいるから通らない」ではなく、むしろそれを利用して評価を高めようぐらいの気概を持って選考にのぞむ方が的確だと思っています。また多くの企業の場合、GDを通過しなければその先の面接選考に進むことはできません。企業側に自身の熱意を伝えられないまま選考が終わってしまうのは非常にもったいないことだと言えるでしょう。だからこそ、クラッシャーの存在を言い訳にせず、自己研鑽に励み対策を重ねていくことが大切なのではないでしょうか。以上、グループディスカッションの先の選考に進む橋渡しとして、本記事を役立てていただければ幸いです。こちらの記事・動画でもグループディスカッションについて紹介しています。ぜひご覧ください。グループディスカッション(GD)完全攻略記事一覧1.【まず始めにこれを読もう!】GDとは?基礎知識を解説2.GDの対策方法・コツ3.GD頻出テーマと業界別の過去に出題されたテーマ4.GDのテーマごとの進め方5.GDの役割別(司会・書記・タイムキーパー)の対策方法6.一人でも複数人でも出来るGD練習方法(11選) 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慶應の内部生が総合商社を目指すことになったきっかけ 慶應の内部生が総合商社を目指すことになったきっかけ こんにちは。16卒の総合商社内定者で、慶應の内部生です。内部生というのは大学から慶應に入学した人ではなく、どこかしらの付属校からエスカレーター式で内部進学をした学生のことをいいます。私は幼稚園と小学校を海外で過ごし、中学から慶應の付属校に入学しました。両親も慶應のOBであったこともあり慶應に入る以外の選択肢は許されなかったようです。気付いたら受験対策の塾に通い、慶應の付属中学校に入学していました。私は幼少期を海外で過ごしましたが、そこでは日本人として見られることが非常に多くありました。最初こそは言葉が通じなかったものの、日本人の代表であるかのように扱われることに慣れた私は次第に日本人として誇りに持てることはなにかと考えるようになりました。その最たる例が日本の素晴らしい技術力であり、食事の美味しさでした。トヨタ、ホンダ、日産などの国産車に乗っている外国人が日本製の車は故障しにくく、乗り心地も良いと言うたびに嬉しい気分になりました。任天堂のゲームをやっている友人に「これって日本製なんだ。」と言って驚かれるのも快感でした。しかし、そのように高い技術力から生み出された日本の精密な製品が2000年頃から競争力を落とし、IT業界では完敗していることは非常に悔しく思っていました。さらに世界三大料理は中華料理、フランス料理、トルコ料理といわれますが、ここに和食が入っていないことを悔しく思います。特にグルメ都市東京では非常に安価で美味しいご飯を食べることができますが、これにまだ気付いていない人が世界中にはたくさんいます。ただしい形で和食を輸出していきたいという想いがあります。今回は幼少期からそんなことを考えていた私が総合商社を目指すことになったきっかけについて書きたいと思います。中学生時代・将来は裕福な暮らしがしたかった両親が慶應のOBであったことから世帯収入は通常より多く、苦労の少ない少年時代を過ごしたように感じます。しかし、慶應のような組織に入ると幼稚舎出身のバケモノがいます。彼らの田園調布や広尾の家へ遊びに行くと衝撃を受けます。そんな環境で教育を受けながら育っていきました。中学3年生の時に下記のような記事を読みました。資産が5兆円を超えるのはどのような気持ちなんだろうと疑問に思っていました。またそのような人々は慈善活動に惜しみなくお金を投じていて、単純にそういう生き方はかっこいいとさえ思っていました。世界長者番付・億万長者ランキング[フォーブス2007年]高校生時代・現実を見始める先に述べたような大富豪は周囲にはいなく、自分の友人の親を見てみると総合商社や外資系投資銀行に勤務している人が多くいました。そして子供を慶應に何人も通わせるのも実はかなり大変だということに気付きました。つまり自分の親の偉大さを感じたわけです。ましてや幼い頃から音楽や美術的なセンスがなくて、クリエイティブとは程遠かった自分には起業家の素質はないと思っていたので、上場企業に就職するのが自分の道筋だと考えました。そんな時に一人の経営者をテレビで見ました。現在サントリーホールディングスの代表取締役社長を務めている新浪剛史氏です。当時はローソンの社長で、三菱商事を辞めて数年というところでした。新浪氏の考え方やローソンに転職した経緯などを知っていく中で総合商社が世の中に対して果たしている役割を少しずつ理解していきました。特に三菱商事を筆頭に総合商社は就職人気ランキングのトップで入るのも難しいと考え、総合商社を一つのキャリアの選択肢として考え始めました。大学時代・体育会に打ち込む中学からとあるスポーツをずっと続けていたのですが、高校でも結果が出ず、大学でもそのスポーツを第一線でやることを決意しました。そして伝統のある慶應義塾の体育会の門を叩きました。辛いこともたくさんありましたが、競技を極めていくだけでなく心・技・体の全てを求められ、またスポーツだけでなく学問にもエネルギーを割く文武両道を掲げる体育会からは多くを学びました。おかげで大学3年生ぐらいまでは就活に関して考える暇がありませんでした。就活色々考えた末に総合商社を第一志望として受けました。自分のやりたい日本の良さを世界中の人にわかってもらうこと、海外での生活、高収益の全てが揃っていた総合商社には強い魅力を感じました。また先輩方にOB訪問をしていく中で、各商社ごとにカラーはあるものの、商社マンは魅力的な人が多く、一緒に食事をしていて楽しませてくれる人が多くいました。そういった経緯から何がなんでも総合商社に入ってやるんだという気持ちで就活を行っていました。最後に慶應の内部生は親が総合商社に務めていることが多く、家族もろとも海外に転勤することも多くあります。海外で生活したことがある人はわかると思いますが、まずは日本人としての、そしてその後に自分のアイデンティティを出していく必要があります。その後に慶應の付属校に入学し、似たような環境で育ってきた人と学生生活を送ることになります。またそういった境遇に置かれている為、早い時期から自分のキャリアを現実的に考える人が多いように感じます。総合商社を目指すという人はぜひ大学1年、2年のうちから興味を持ち、その準備に励んでもらえたらと思います。photobyMartinThomas 27,479 views
「やりたいことが分からない!」就活生へ 「やりたいことが分からない!」就活生へ こんにちは、総合商社内定の16卒就活生です。インターンや早期選考が17卒の学生の中でも始まっており、速く動けば動く程、疲れはしますがすることも多くあると思います。さて、今回は筆者自身もかなり悩みまくった「自分のやりたいこと何だ!?」を見つけるまでのプロセスを書こうと思います。*あくまでもこれは筆者の考えです。筆者自身について私は総合商社に就職します。オータムインターンや外資の選考も受けていたので周りの人達よりは早めに行動していました。約1年間の就職活動で内々定は6つ頂く事ができました。最後は内定先の会社を含めて3社の中で迷ったのですが、総合商社を選びました。まず結論私がやりたいと思ったことは「消費者の生活を良くしたい」です。かなり単純ですし、誰にでも言えそうなことだと感じる方も多いかもしれませんが、これはかなり考え抜いて出した結論です。何故なら、アルバイトを通じて消費者と話をするなかで「こんなデザインのものが欲しい」「こんな形でこれくらいの値段のもの」が欲しいという声を約3年間聞き続けていたなということに気付いたからです。これはやはり現場にいても変えられるはずがなく、川上の部分から抑えなければ変えられないと感じたからです。これを7月下旬にようやく言語化することができ最後は①メガバンクに入行し、融資マンとしてマッチングや融資を行う②商社マンとして製品のバリューチェーンを抑える③自社製造できるノウハウを持ったメーカーで入社するこの3択で悩み商社マンになることを選びました。学生にとってやりたいことを見つけるのは非常に難しい自分のやりたいことを見つけるのはかなり難しいと思います。何故ならその業界でもその会社でも働いたことがないからです。幾つか方法はあると思いますが私が実際に行っていたことを幾つか紹介します。①徹底的に自己分析をする自分はどんな時が楽しくて、何が嫌いで、どんな欲が強いのか。を過去の経験から掘り下げて行くと自分という人について分かってきます。自己分析はただの作業ではなくて自分がどんな人間かを知るためのものであり、市販されている対策本とかをやって満足するよりは先に述べたような事とその会社の雰囲気で決めて良いと個人的には思っています。②各企業もしくは業界の志望動機を書いてみるこれは一番効果的だったと思います。実際、ネームバリューに惹かれて色々な業界を受ける人もいますし、それで通過する人もいます。しかし、ネームバリューだけで判断した企業の志望動機というものは全く思い浮かんで来ません。私自身、ネームバリューだけで異なる業種の会社も受けて来ましたが志望動機が思い浮かばず書くのを途中で断念しました。③内定者やOB,OGの志望動機を聞いてみるこれも非常に効果的でした。志望動機が上手く思い浮かばないけれどもその業界を諦められない人はこの方法が一番効果的だと思います。色々な人の志望動機を聞くと、「これは共感できる」「これは共感できない」という点が多くでてきます。それぞれ共感できて、できなかったものについては何故そう思ったのか。を深堀りしていくと自分なりに答えが見つかると思います。最後はどれだけ行動したか本音で自分のやりたいことを持っている就活生ははっきり言うと少ないです。自分の周りの友人達もほとんどがそういう人達というのも事実です。しかし、私も含め彼らは主体的に動いて情報を集め、自分なりにやりたい事を見つける努力をしています。そうすればやりたいことも見えてくると思いますphotobyIanBurt 20,580 views

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