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【第2回:現役コンサルタントが語る】コンサルの面接・GDで評価されない典型と「処方箋」

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【第2回:現役コンサルタントが語る】コンサルの面接・GDで評価されない典型と「処方箋」

掲載開始日:2015年09月09日
最終更新日:2017年01月17日

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株式会社コーポレイト ディレクション(CDI)の現役コンサルタントによる全4回のシリーズ寄稿です。

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【前回の記事はこちら】
▶︎▶︎▶︎【第1回】「売上2倍」系GDの背後に見える、表面的ディスカッション力の横行


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前回のコラムでは、私達がGDで見たい能力は、フェルミ推定やフレームワークといった表面的なメソッドの応用力ではなく、問題を前にしてその場で考え議論する力だということをお伝えしました。今回は、そのような力を実際にどうやって評価しているのかを紹介することを通して、コンサルに求められる根源的な能力をお伝えしたいと思います。

 

まずわかりやすいように、あまり一緒に働きたいとは思わないな、と思う学生さんの例を挙げたいと思います。

①フレームワーク偏重のコンサル「かぶれ」学生

前回の繰り返しですが、SWOTなどのフレームワークを持ち出して整理して終了する「コンサル君」パターンです。フレームワークは使い方によっては素晴らしいツールになります。ですが、学生さんのGDだと整理して終わってしまい、ディスカッションが発展しないことが往々にしてあります。やはりフレームワークはツールでしかないのです。

 

いわゆる対策本などを使って知識面の勉強をすること自体はとても歓迎すべきことです。しかし、フレームワークを使えるようになるだけでは、答えの無い問題を前に自分の頭で考え議論する力は身に付きません。GD対策やケース面接対策の本の使い方としては、読み物程度に捉えて、普段の生活の中のちょっとした時間で考えてみるというのが一つの付き合い方かなと個人的には思います。
勉強することの目的を、効率良くフレームワークを勉強してさくっと通ろうくらいに考えているのだとすれば、そういう人は考え続けるというコンサルの仕事にはあまり向いていないと思います。


②議論が進展していない、「みんな違ってみんないい」

これもありがちなのが、考えたことを順番に発表するだけで、議論になっていないパターンです。発表すること自体が悪いのではなく、その後議論が進まない/各人の頭の中が平行線で終わってしまうことが問題です。
例えば、何かの商品のターゲットセグメントを特定するというお題があったとしましょう。サラリーマン向けが良いと言う人もいれば、主婦向けが良いと言う人もいれば、高齢者向けが良いと言う人もいるかもしれません。全員がそれぞれの意見を発表して、誰の言うことも一理ある。それではみんなの意見を全部取り入れて、・・・といった方向に進む経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。

 

かなり単純化していますが、議論が平行線というのは、こういったことです。散発的なアイデアが出るだけで、議論がなされない。これではいわばグループ面接で、グループディスカッションではありません。
議論するということは、みんなそれぞれ一理ある意見を持っている中で、どういう基準で優先順位を付け、さらに良い打ち手に発展させるか、まずその道筋を決めるところから話し合って、合意形成をしながら話を進めていくということです。


③和をもって尊し、無闇に他者の意見に迎合

ありがちな3つ目は、意見のぶつかり合いは起こさず、時間内に戦略の答えを出すことを最優先する姿勢です。この点は正直色々な考え方があると思いますので、特にCDIの見解ということで受け取っていただきたいと思います。

 

数十分という制限時間の中で、ゴールまでたどり着くことは確かに大切です。「あと5分だからとりあえずまとめに入りましょう」という発言、しばしば見られますよね。
しかし、現実を考えると、考えるべきことが考えられていないのにとりあえず出した結論に、何の意味があるのでしょうか。先のターゲットセグメント特定の例で言えば、「とりあえずサラリーマンと、主婦と、高齢者のそれぞれがどれも有望だと思います」と言われても、何の納得感もありません。
本当に議論すべきところで徹底的に戦う。仮にそのために時間を使って時間内に結論までいかなくとも、きちんと議論をすることの方が本質的に意味がある、というのがコンサルタントの考え方です。


「体質改善」を前提とした、「処方箋」

ここまで散々ダメ出しをして、「どうしたらいいのか早く結論を言ってくれ」とお思いの方も多いことでしょう。前回も書かせていただいた通り、私達が見たいと思っているのは、答えの無い問題を前にしてその場で考え議論する力、というコンサルタントに求められる根源的な素養です。つまり、あまり対策によってどうにかなるものではないので、「処方箋」など無いという身も蓋もない話になってしまうのですが(笑)、それでも素養を引き出すための手段はいくつかあると思っています。選考の場で実践するというよりは、どちらかというと普段から少しだけ意識すると良いという、「体質改善」に近い意味合いで、受け取っていただきたいと思います。

 

一見取っ掛かりの無い問題について他人と議論するためには、議論の「土俵」を作ることが必要です。最初に議論の道筋を作って、いまどの地点にいるのかを全員で合意しながら進める。問題の内容にもよりますが、例えば、解決すべきことは何で、どういう世界観が実現できれば良いかという目標として「理念レベル」の話を最初に固め、それを実現するための方法論としての「戦略レベル」、より具体的な行動案である「戦術レベル」の話に落とし込んでいくという形で、議論のレベル感を意識することは一つの有効な手段です。

 

この道筋に則ると、前述の散発的なアイデアの出し合い(いわゆる「アイデアフラッシュ」)は、戦術レベルの意見の出し合いということになりますが、どういう世界観をいかにして作るかという理念レベル、戦略レベルの話が固まっていないと、どのアイデアが良いか議論ができないということに気付くはずです。議論の「土俵」を作るとは、例えばこういったことです。

 

ただし、学生の段階できちんと議論をリードして結論まで行き着くことは少ないので(もし完璧にできたら、即採用というレベルだと思います)、ポテンシャルを見ている部分も大きいです。実際に、コンサルタント自身も、入社して毎日毎日鍛えられる中で、数カ月・数年かけてやっとできるようになっていくものです。
あくまでCDIの場合ですが、例えば下記のような学生はポテンシャルがあるとして好評価することが多いです。

 

●「同じ土俵」に誘導しようと「試みて」いる
こちらは前述の通りです。完璧にできなくとも、チャレンジしようとしていること自体は評価しています。

●発言の視点・切り口が面白い
普段から色々なことに興味を持ちアンテナを張っていると、取っ掛かりの無い問題に対しても自分独自の意見が言えると思います。常に変わっていく問題に直面するコンサルタントとして、有望な資質です。

●考えることが好き
前述の通り、コンサルタントとは考えることが仕事なので、呼吸するように考えられる人はとても資質があります。

 

議論の場であれば、例えば「そもそも」といった発言で前提を問いただそうとする人は、いいな、と思います。CDIのGDでは、困っている人から相談を受けて答えを出す、という仮想ケースのパターンが多いのですが、相談主がそもそも何に困っているのかという「お題」の裏側まで想像力を働かせようとする人は、人の悩みの根本的な原因を考えることを自然にできる人なのだろうと思います。逆に多いのは、「お題」を「文章問題」として捉えるパターンです。一言一句に線を引いて、「ここにこう書いてある」ということを細かく主張するばかりで想像力が働かない人は、リアルの悩みも「文章問題」として考えるのだろうな、と思ってしまいます。(完全に余談ですが、大学受験制度の弊害かもしれません)

 

また、早急に答えを出そうとせず、考えるべきことをきっちり考えようとする粘り強さを持つ人も、ぜひ一緒に働きたいです。コンサルティングは客商売なので、相手に嫌な思いをさせる言い方をするような、ただ相手の意見に突っかかるだけの人は向いていないことは確かです。ただし、円滑にコミュニケーションを取ることだけに偏重して粘り強く考えることをしない人よりは、確実に資質はあります。ただニコニコしている/相手の意見を聞くだけ/板書するだけ、という人は、答えの無い問題に対して自分の意見を言わなければならないというコンサルタントとしては、物足りないと感じます。

 

ここまで、即効的な「処方箋」というよりは、コンサルタントとしての真の資質を付けるために長期で取り組むと有効なことや、こういった資質を求められる存在にそもそもなりたいかどうかを考えるきっかけという形で、お伝えできたかなと思います。
次回以降は、こういった資質がなぜ求められるかについて、コンサルタントの仕事の本質的な価値をより詳しくご紹介することで、より深く理解してもらえるような内容を考えています。

 

なお、今回の内容を表面的に実践する、例えば、やたら「理念、戦略、戦術」とか「そもそも」などと言っても、簡単にばれますので、あしからず(笑)。「体質改善」をしないと、意味がありません。
 

シリーズ一覧

▶︎▶︎▶︎【第1回】「売上2倍」系GDの背後に見える、表面的ディスカッション力の横行

▶︎▶︎▶︎【第2回】コンサルの面接・GDで評価されない典型と「処方箋」

▶︎▶︎▶︎【第3回】解を導くのがコンサルの仕事か?

▶︎▶︎▶︎【第4回】「コンサルタント」という言葉の響きに憧れを感じた時に読む話

【筆者紹介】


佐藤  沙弥(さとう さや) 京都大学経済学部卒業後、コーポレイト ディレクション(CDI)に入社。 IT事業会社の新規事業開発支援、食品会社のマーケティング戦略立案、サービス事業会社の店舗網再構築のアドバイザリーなど、消費者向けサービス提供会社のプロジェクトを中心に経験。CDIの新卒採用活動にも携わる。

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