「売上2倍」系GDの背後に見える、表面的ディスカッション力の横行

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最終更新日:2023年10月24日

「売上2倍」系GDの背後に見える、表面的ディスカッション力の横行

本選考とインターンの締め切り情報

現役コンサルタントが、コンサル業界についてぶっちゃけます

今回から全4回にわたって、日系コンサルティングファームである株式会社コーポレイト ディレクション(CDI)の現役コンサルタントの方からご寄稿をいただきます。学生が持ってしまいがちなコンサルティング業界のイメージを丁寧にぶった切ってくれていますので、クールでスマートな「コンサルタント」という響きに憧れている方などには特に読んでいただきたいと思います。

学生のみなさんにとって、戦略コンサルタントとはどのような仕事に見えるでしょうか?フレームワークを使いこなす頭脳集団でしょうか?働く時間は長いけれど、やりがいもお給料も高い仕事でしょうか?守秘義務が厳しい業界なので情報がなかなか出てこないのは当然とはいえ、良いことも悪いことも言われ、しかもひとつひとつが抽象的なので、結局のところどういう仕事なのかよくわからない、という印象の方が多いのではないかと感じています。

本連載では、わかりにくい業界だからこそ、外側から見た「イメージ」(良い物も悪い物も)を払拭した現役コンサルタントから見える姿を、多少なりともお伝えできればと思っています。

最初に少しだけ自己紹介をしますと、私はコーポレイトディレクション(CDI)の佐藤沙弥と申します。2011年に京都大学経済学部を卒業し、新卒で入社しています。経営戦略を学んでいたことで戦略コンサルに興味を持つきっかけにはなったものの、当時は勉強よりもサークル活動に打ち込んでいましたし、就活生としてもいわゆる「意識が高い」タイプではありませんでした。

今回の連載は学生の方向けではありますが、私自身は就活生当時にこういった内容に思い至ることなど全くありませんでした(笑)。ですが、「コンサルって結局のところ何が一番の価値なのだろう」「コンサルに限らず、仕事や会社ってどう選べばいいのだろう」といった、根本的な疑問は持っていたように記憶しています。こういった疑問にお答えできるように、「自分が学生のときにこんなことを言ってくれる人がいたらよかったな」、という思いで、書かせていただきたいと思っています。

「解答例が模範解答である」という誤解

さて、第一回のテーマは、コンサルで特徴的な選考のひとつであるグループディスカッション(以下、GD)についてです。コンサルのGDを受けられたことのある方の中には、何を評価しているのか/何が理由で受かったのか・落ちたのか、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。戦略コンサルの他社さんが同じことを考えているかはわかりませんが、少なくともCDIはGDを通してどういう人を採用したいと思っているかについて、お伝えしたいと思います。

最近では、本やネットでGDの問題や解答例が広く出回るようになってきていますし、学生さん同士の練習会なども開催されています。しかし残念ながら、現役コンサルタントの目から見ると、見当はずれな議論の道筋が示されていることも多い印象です。

一例として、食品などの身近な商品について、「売上を2倍にするには」といったお題でフェルミ推定(注1)のやり方やフレームワークを当てはめた議論の進め方の解説がよく出回っていると思いますが、これは現役コンサルタントからすると非常に不思議な状況です。なぜなら、これではコンサルタントが求めるディスカッション力を測るには不充分だからです。

まずフェルミ推定ですが、コンサルタントとしては当然必要な能力です。しかし、これはディスカッションの前提として定量感を把握する力であり、ディスカッション力そのものではありません。個々人がぱっとできれば良いだけのことです。ディスカッション能力に付随してフェルミ推定の能力を見るという話ならわかりますが、フェルミ推定ができること自体はディスカッションの前提にすぎません。

また、フレームワークもそれ自身が悪いということでは全くありませんが、学生さんで使いこなせることははっきり言って稀です。切り分けて整理して終わりになってしまうことが多い。整理することは起点に過ぎず、そこから先のディスカッションは全く別の能力です。GDの面接をしていて学生さんがSWOT(注2)やファイブフォース(注3)などと言い出したら、それ自体が悪いことでは全くありませんが、結果的に極めて微妙な結果に終わることが多いので、私達も身構えてしまいます。

フレームワークは使いどころがわかって初めて効果が出る、あくまで道具のひとつです。私達がフレームワークを使うときは、漏れている要素が無いかのチェックや、クライアントにプレゼンテーションするときにわかりやすい形で見せるときの表現手法として使うことがあります。しかし、ディスカッションの起点として機械的にフレームワークを使うことはしません。

そもそも「売上2倍」系のお題自体が「いけていない」かもしれない

少し話は逸れますが、上述のような「食品の売上2倍にしましょう問題」においてよくある解答例として、SWOT系のフレームワークで自社の強みを定義した上で、その強みを訴求しやすい顧客セグメントを特定していくというものがあります。

顧客のセグメンテーションの方法は、年齢×性別といったものが多いでしょう。しかし、このように顧客のセグメンテーションありきでそれぞれの顧客層に対する個別戦略を考えましょう、という流れでは、顧客セグメンテーション以前の話が漏れてしまうという大きな欠陥が出てきてしまいます。

例えば、広告費を集中投下しましょうとか、小売店にたくさん置いてもらうための営業を強化しましょうとか、中学生でも思いつきそうなことが出てこない(ちなみに、セグメントの特定がターゲティングの話、ここで挙げたのはマーケティングの話です)。さらに、こういった打ち手が出てきた後の評価は、当然コストと効果の見合いで行わなければなりませんが、「売上2倍」が命題である限り、コストの議論はしなくて良いことになってしまいます。

ここまで考えると、お題自体がいけていないという話になってきます。

解決までの道筋が確立されている課題は存在しない

話を戻すと、こういった「お題」設定そのもの、そして出回っている解答例の背後には、「確立されたメソッドを勉強しそれを適用して話し合いを進めることがディスカッション力である」、という大きな誤解があるように思います。少なくともCDIが見たいと思っているのは、本で勉強して何とかなる力というよりも、問題を前にしてその場で考え議論する力です(コンサルタントにとってこの能力がいかに大切かについては、今後の連載で詳しく触れたいと思います)。その場で考え議論するための力というのは、表面的なメソッドではなく、もっと根源的な素養です。

このような思想に照らし合わせると、「お題」も、一見すると考える取っ掛かりが見つけにくいものや、ノウハウ本で見たことが無いようなものを出す方が理にかなっているということになります。ここだけの話でぶっちゃけてしまうと、CDIでは単純な「売上2倍」系を出すことはありません。ネット上で「ここだけの話」と言うことの意味は無いですが(笑)。

それでは実際に何をどう評価しているのか、次回はより具体的なお話をしていきたいと思います。

シリーズ一覧

▶︎▶︎▶︎「売上2倍」系GDの背後に見える、表面的ディスカッション力の横行

▶︎▶︎▶︎【第2回:現役コンサルタントが語る】コンサルの面接・GDで評価されない典型と「処方箋」

▶︎▶︎▶︎【第3回:現役コンサルタントが語る】解を導くのがコンサルの仕事か?

▶︎▶︎▶︎【第4回:現役コンサルタントが語る】「コンサルタント」という言葉の響きに憧れを感じた時に読む話

【筆者紹介】


佐藤  沙弥(さとう さや) 京都大学経済学部卒業後、株式会社コーポレイト ディレクション(CDI)に入社。 IT事業会社の新規事業開発支援、食品会社のマーケティング戦略立案、サービス事業会社の店舗網再構築のアドバイザリーなど、消費者向けサービス提供会社のプロジェクトを中心に経験。CDIの新卒採用活動にも携わる。

CDIのホームページはこちら

(注1)フェルミ推定:実際に調査するのが難しいような数量を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算すること。
例:「日本国内にあるサッカーボールの個数は?」など

(注2)SWOT:ビジネスなどの意思決定において、外部環境や内部環境を強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats) の4つのカテゴリーで要因分析し、事業環境変化に対応した経営資源の最適活用を図る経営戦略策定方法の一つ。

(注3)ファイブフォース:業界の収益性を決定する5つの競争要因から、業界の構造分析を行う手法。「供給企業の交渉力」「買い手の交渉力」「競争企業間の敵対関係」という3つの内的要因と、「新規参入業者の脅威」「代替品の脅威」の2つの外的要因、計5つの要因から業界全体の魅力度を測る。

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企業の裏側を知れる!?就活にオススメのYou Tubeチャンネル5選 企業の裏側を知れる!?就活にオススメのYou Tubeチャンネル5選 「就活の対策ってどうすれば良いの?」「ネットで色々調べてはいるけど、よくわからない…」そのような就活生は、YouTubeで就活関連のチャンネルを見てみるのも一つの手段です。YouTubeは動画で「就活の情報や選考対策」を学ぶことができるため、就活サイトや就活記事よりも気軽に学ぶことができます。また、実際の社員や内定者が出演しているものも多く、リアルな声・経験を知ることができるという意味でも、YouTubeはもってこいではないでしょうか。そこで本記事では、unistyleが厳選した「就活に役立つYouTubeチャンネル」を紹介します。本記事の構成就活に役立つYouTubeチャンネル5選└Utsuさん└しゅんダイアリー└内定チャンネル└就活レビュー└年収チャンネル最後に就活に役立つYouTubeチャンネル5選以下では、就活生にぜひ見てほしいYouTubeチャンネルをチャンネル登録者数が多い順に紹介していきます。Utsuさんこのチャンネルは、就活や転職など、仕事に関する情報が配信されています。登録者数:118,725人(2019年8月時点)内容:選考対策全般人気動画・最終面接は重役ウマいやり方解説・私が絶対行きたくない業界・20代で年収1千万狙える営業職はこれ面接やESの具体的な選考対策はもちろんですが、「印象的に聞こえる話し方」や「自己PRがない人へ」というようなテクニックなど、非常に参考になる情報も配信されているので、現在就職活動をしている人もこれからする人でも参考にできるチャンネルであると思います。また自身が「実際にされた面接での質問」の紹介や「就活生のつもりでやってみた〇〇」などの動画はおもしろさもありつつ学べることも多いため、楽しく就活対策が行えるのではないかと思います。Utsuさんのチャンネルはこちらからしゅんダイアリー登録者数:25,151人内容:〇〇してみた系・インタビュー人気動画・15ヵ国語話せる友達に英語のコツを聞いてきた・サイバーエージェントの採用担当者にガチで面接をしてもらってみた!・地元企業のガチ採用面接をスーツくんと受けてみた!このチャンネルは現役大学生が配信しているので、就活生視点での情報が配信されており、非常にわかりやすい動画だと思います。内容としては、「実際に〇〇してみた」というようなものが多く実際の面接風景を配信したり、キングコング西野さんや様々な人にインタビューをするなど、学生だからこそできるような内容となっています。おもしろさもありながら有益な情報も得ることができるため、非常に参考になるチャンネルだと思います。しゅんダイアリーのチャンネルはこちらから内定チャンネル登録者数:8,567人内容:内定者へのインタビュー人気動画・株本なぜ内定ゼロだったか人事に聞いてみた!!・キーエンス内定者インタビュー・受かる学生、落ちる学生?このチャンネルは内定チャンネルという名の通り、様々な企業の内定者に実際にインタビューを行っています。内容としては、選考フローや実際に質問された内容、どのような会社なのかなど、他にも様々な情報を配信しています。また、就活に有益な情報を毎日配信している点が一番の魅力だと思います。他のチャンネルに比べ、配信数が多いことからより自分が求めている情報を得ることができるのではないでしょうか。ただ話している風景を配信しているだけでなく、動画中にポイントをまとめてくれているので、とてもわかりやすい動画となっています。よりリアルな情報を得たい就活生にオススメのチャンネルです。内定チャンネルのチャンネルはこちらから就活レビュー登録者数:1,074人内容:選考対策全般人気動画・最終面接で重要な3つのポイント・難関大学と一般大学の就職活動の違い・面接官が怒ったことこのチャンネルはかなり前のものになりますが、10年もの面接官経験がある経営コンサルタントが面接やESの対策、自己分析についてなど、就活全般の対策について解説しています。そのため、このチャンネルのみでもある程度の就活対策ができるのではないかと思います。このチャンネルの良い点としては面接官の視点で説明をしてくれているため、わかりやすく、また面接官に響きやすい対策が行える点が魅力の一つだと思います。今も募集しているかはわかりませんが、就活生の悩みを募集し、その質問に動画で答えくれるので、就活生にとっても身近に感じることができるのではないでしょうか。就活レビューのチャンネルはこちらから年収チャンネル登録者数:58,045人内容:企業の年収・業界の裏話人気動画・商社の年収がバケモンすぎたww・最強の高年収企業、キーエンスが登場!・製薬会社MRの給料と裏事情このチャンネルは就活の選考対策などに活かせるものではありませんが、様々な企業の社員の年収や人気YouTuberの月収、また業界の裏事情などを紹介しているので、ネットや企業説明会などでは知り得ないリアルな情報を得ることができると思います。業界研究や企業選びの際に参考にしてみてください。年収チャンネルのチャンネルはこちらから最後に今回は就活生にオススメの就活に役立つYouTubeチャンネルを紹介しました。就活チャンネルはたくさんあると思いますが、それぞれ動画によって方向性や得られる情報が異なると思うので、自分に一番合うチャンネルを見て就活に役立ててほしいと思います。しかしこういったチャンネルを見る上で注意すべき点として、このようなインタビューに答えている人などの話は、一個人の情報や考え方であり、全ての人に当てはまるとは限らないので参考程度に見るようにすると良いと思います。【関連記事】●●●● 10,857 views
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本記事では、"留学経験に特化したガクチカの書き方・大手企業内定者の例文"を通し、「企業から評価されるガクチカ」を作成するためのヒントを提供します。本記事の構成留学経験のガクチカ例文一覧留学経験のガクチカ例文(1):デロイトトーマツコンサルティング内定者留学経験のガクチカ例文(2):日立製作所内定者留学経験のガクチカ例文(3):ソフトバンク内定者留学経験をガクチカのエピソードとして用いるメリット留学経験をガクチカのエピソードとして用いる際のポイントガクチカの基本的な書き方留学経験をエピソードにしたガクチカの書き方まとめ留学経験のガクチカ例文一覧まずは、「留学経験をエピソードにしたガクチカの例文」を紹介します。今回は、unistyleに寄稿されたESの中から以下の3つを抜粋し、解説していきたいと思います。ガクチカ例文(1):デロイトトーマツコンサルティング内定者ガクチカ例文(2):日立製作所内定者ガクチカ例文(3):ソフトバンク内定者※今回解説している3つの例文はそれぞれ「設問形式・指定文字数」が異なります。そのため、「フレームワークの6つの要素をすべて満たしているES」ではありません。ESの解説に関してはフレームワークに基づいて記載していますが、「フレームワークの6つの要素を全て満たしているESでなければ評価されない・選考は通過しない」というわけではないことを認識していただければと思います。また、ガクチカの書き方や面接時の伝え方のコツをマンツーマンでより実践的に教えてほしい方には就職エージェントneoもオススメします。プロのアドバイザーが就活生1人1人に対してガクチカの添削や深堀をしたり、面接のポイントなどを伝えたりします。少しでも興味があるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。留学経験のガクチカ例文(1):デロイトトーマツコンサルティング内定者学生時代に頑張ったことを教えてください。(250文字以下)交換留学選考の落選を経てカナダに私費留学し、帰国後にリベンジを果たしたことです。英語で学問を学ぶ事に興味を持っていた私は、3年前期に交換留学に応募したものの英語力不足で落選してしまいました。この悔しさから私費留学をすることを決意し、留学中は昼に語学学校を二校、夜は大学の授業をオンラインで受講して英語漬けの環境を作りました。また言語交換会で積極的に人と会うことで弱点だった会話力を向上させました。その結果語学学校のクラスは一番上に、帰国後は学部留学生として韓国の高麗大学校に留学することができました。【デロイトトーマツコンサルティング内定】本選考エントリーシート(経営コンサルタント職):20卒この就活生は、「2回の留学経験におけるリベンジまでの過程」を書いています。純粋なガクチカに関する設問ですが、「交換留学選考落選という悔しさ・挫折を乗り越え、見事リベンジを果たした」というように"挫折・悔しさを乗り越えたこと"をアピールしたESです。ガクチカのフレームワーク【(1)結論:何に取り組んだのか?】交換留学選考の落選を経て私費留学し、リベンジを果たしたこと【(2)動機:なぜ取り組んだのか?】英語を学ぶことに興味があったから、交換留学選考落選の悔しさから【(3)目標と困難:どんな目標を掲げたのか?目標達成するうえでの困難は何か?】目標:交換留学選考落選のリベンジを果たすこと困難:英語力が不足していたこと【(4)取組みと結果:どのように取り組んだのか?取組みの結果はどうだったのか?】取組み:英語漬けの環境を作った、言語交換会で会話力を向上させた結果:帰国後に学部留学生として留学することができた【(5)人柄:活動の中であなたのどのような人柄が活かされたのか?】特になし【(6)学び:取組みを通じて何を学んだのか?学びを社会でどのように活かすのか?】特になし今回のデロイトトーマツコンサルティングのESは指定文字数が250文字以下と、かなり簡潔に書かなければならないESと言えるでしょう。そのため、上記の内定者は「(5)人柄(6)学び」の要素を盛り込まずに「(3)目標と困難(4)取組みと結果」を重視したという印象を受けました。このESで特に評価できる部分は「目標を達成するまでのプロセス」が非常に詳細に書かれていることだと思います。「交換留学選考落選の悔しさ・リベンジを果たしたいという本気度」を表す情景描写がしっかりと書かれているため、他の就活生との差別化を充分に図れているでしょう。また、こういった比較的指定文字数の少ないESでは、面接時にかなり細かい部分まで深堀りされることが予想されます。今回の内定者であれば、「私費留学時のより詳細な活動内容・最も大変だったこと」といった質問への深堀り対策をしておくことが望ましいでしょう。留学経験のガクチカ例文(2):日立製作所内定者今までに最も力を入れて取り組んだことを教えてください。(200文字)カナダでの研究留学を通して、周りを巻き込む力を身に付けました。カナダで出会った人々は皆自分の夢や目標を話す時に自信に満ちており、存在感を発揮していました。私にはその姿勢が不足していると考え、研究室で自分のやりたいことを熱く共有しました。すると、教授や他の学生が私に以前よりも協力的になってくださり、彼らのおかげで留学の目標を達成出来ました。想いを発信することで周りを巻き込むことが出来ると学びました。【日立製作所内定】本選考エントリーシート(設計開発職):20卒この就活生は、研究留学の経験をもとに「周りを巻き込む力」をアピールしています。200文字以内とかなり文字数が限られているため、抽象的な箇所も多少ありますが、「自身の考え・背景・学び」がしっかりと盛り込まれている点は素晴らしいと言えるでしょう。ガクチカのフレームワーク【(1)結論:何に取り組んだのか?】カナダでの研究留学【(2)動機:なぜ取り組んだのか?】特になし【(3)目標と困難:どんな目標を掲げたのか?目標達成するうえでの困難は何か?】目標:特になし困難:夢や目標を話す時の自信の不足【(4)取組みと結果:どのように取り組んだのか?取組みの結果はどうだったのか?】取組み:自分のやりたいことを熱く共有した結果:教授や他の学生が以前よりも協力的になり、留学の目標を達成できた【(5)人柄:活動の中であなたのどのような人柄が活かされたのか?】特になし【(6)学び:取組みを通じて何を学んだのか?学びを社会でどのように活かすのか?】想いを発信すれば周りを巻き込むことができること今回取り上げた日立製作所のESは指定文字数が200文字以内であり、かなり簡潔に内容を伝える必要があります。そのような条件下で、上記の内定者は単に「活動内容・経験したこと」を書くだけでなく、「周りを巻き込む力を身に着けた」としっかりと自身の長所をアピールできている点が素晴らしいでしょう。ガクチカは別に"学生時代頑張ったことを要約してまとめた文章"ではないですし、この経験から「自身は企業で活躍できる人材です」ということを示す必要があります。そういった点では、上記の内定者はしっかりと自分自身の強み・素養をアピールできていると言えます。ただ指定文字数が200文字と少ないこともあり、やはり抽象的な内容が散見されます。(別にこれが悪いというわけではありません)面接では「研究留学の具体的な活動内容・目標達成に向けた過程」をより詳細に質問されることが予想されますので、そういった質問への対策は必須となるでしょう。留学経験のガクチカ例文(3):ソフトバンク内定者ソフトバンクバリューの5つの項目の中で、あなたの強みと合致する項目を教えてください(複数選択可)。また、その強みを発揮して成し遂げたエピソードを教えてください。(字数:200字~)※ソフトバンクバリュー:No.1、挑戦、逆算、スピード、執念私の強みと合致するのは「挑戦と執念」です。この2つを選んだのは私の強みが「主体的な挑戦力と粘り強さ」だからです。△△への留学中に〇〇のボランティア活動に取り組み、各国の料理を作る交流会を企画・実現しました。この交流会の目的は、コミュニケーションの場を提供することで、〇〇の方々と運営側の垣根をなくし、〇〇の方々に施設により足を運んでもらうことでした。しかし、実行する中で資金不足により、定期的に食材を準備することができないという課題に直面しました。そこで、メンバーに協力を仰ぎ、街のベーカリーや市場に手分けして足を運び、廃棄直前の食材を無償提供していただけるように粘り強く交渉をしました。そして、7つのお店から食材を提供していただき、交流会を継続的に行うことができました。その結果、〇〇と運営側は打ち解けることができ、〇〇の方々には今まで以上に施設に足を運んでいただけるようになりました。以上のことから私に合致するものは「挑戦」と「執念」です。【ソフトバンク内定】本選考エントリーシート(総合コース):20卒この就活生は、留学中のボランティア活動の経験をもとに「挑戦力と粘り強さ」をアピールしています。設問内容が純粋にガクチカを問うものではないのですが、強み・エピソードともに非常に具体的に書かれており、且つ根拠を持って述べられているESとなっています。ガクチカのフレームワーク【(1)結論:何に取り組んだのか?】留学中のボランティア活動(各国の料理を作る交流会の企画・実現)【(2)動機:なぜ取り組んだのか?】〇〇の方々と運営側の垣根をなくして施設により足を運んでもらうため【(3)目標と困難:どんな目標を掲げたのか?目標達成するうえでの困難は何か?】目標:交流会の実現困難:資金不足で定期的に食材を準備することができないこと【(4)取組みと結果:どのように取り組んだのか?取組みの結果はどうだったのか?】取組み:廃棄直前の食材を無償提供してもらえるように交渉した結果:食材を提供してもらい交流会を継続的に行うことができた、〇〇の方々に今まで以上に施設に足を運んでもらえるようになった【(5)人柄:活動の中であなたのどのような人柄が活かされたのか?】特になし【(6)学び:取組みを通じて何を学んだのか?学びを社会でどのように活かすのか?】特になし「ソフトバンクバリューの5つの項目に当てはめる」という条件がついているため、難易度の高いガクチカでしょう。そんな条件の中、上記の内定者は「活動内容の具体性・バリューと強みとエピソードの合致度」ともに高いレベルで書かれています。その中でも特に評価できると感じる部分が、「ソフトバンクバリュー(挑戦・執念)→自身の強み(主体的な挑戦力と粘り強さ)」と、要素分解しながら自身のガクチカに落とし込むことができている点です。"ソフトバンクバリューを自身の強みに言い換え、その根拠をガクチカのエピソードで補填する"ことができており、非常に論理的な文章構成になっています。強いて言うのであれば、結果がもう少し定量的に書かれていればなお分かりやすい文章だったのですが、レベルの高いESであることは間違いないでしょう。留学経験をガクチカのエピソードとして用いるメリット続いて、留学経験をガクチカのエピソードとして用いるメリットを紹介します。そのメリットは以下の2点に大別されると考えています。志望動機や企業選びの軸に紐付けやすい、一貫性を持たせることができるコミュニケーション力や行動力をアピールしやすい志望動機や企業選びの軸に紐付けやすい、一貫性を持たせることができる留学経験をガクチカのエピソードとして用いる就活生(留学経験のある就活生)は、総合商社や外資系企業などの「海外で働ける職業・語学力を活かせる職種」を志望する割合が多いと思います。そういった方であれば、ガクチカで留学のエピソードを用いることで、「海外で働きたい・語学力を活かしたい」という志望動機や企業選びの軸に根拠を持たせることができます。具体例を挙げるのであれば、ガクチカの質問で留学のエピソードを述べたあと、志望動機に関する質問で「留学時の●●の経験から海外を拠点として働きたいと考えました。」というように回答することができます。"海外"という観点を重視していきたい就活生であれば、その一つの要素として留学経験を用いることはできるでしょう。コミュニケーション力や行動力をアピールしやすい留学経験をガクチカのエピソードとして用いる際は「コミュニケーション力・行動力」をアピールしやすい傾向にあります。留学は周囲にほとんど知り合いがいない中で、ホストファミリーや現地の学生と関わり続ける必要があります。そのような状況下で、周囲の人と適切にコミュニケーションを取ることで信頼関係を築き、充実した経験を積むことができれば、根拠を持って「コミュニケーション力」をアピールできるでしょう。行動力に関しても、「慣れない土地で目標・目的に向かい、試行錯誤しながら自走した経験」を詳細に伝えることができれば、充分なアピールになるでしょう。ただ、ここでは「留学経験者はこの2つの強みをアピールするべきだ!」ということをお伝えしたいわけではありません。あくまでも「アピールしやすい強み」を紹介しただけですので、ガクチカからどの強みをアピールするかは自分自身で判断していただければと思います。また、双方の強みとも「再現性・汎用性を示すことができているか」という観点が重要になりますので、"アピールした行動力とコミュニケーション力がビジネス上でどのように活かすことができるか"まで意識して作成していただければと思います。留学経験をガクチカのエピソードとして用いる際のポイント留学経験をガクチカのエピソードとして用いるメリットを紹介しましたが、「用いる際のポイント」もあります。基本的に、ポイントは以下の3点に大別されると考えています。留学という経験自体はプラス評価にはならない語学力+αの内容を盛り込むことが望ましい留学における目標・目的をしっかりと伝える留学という経験自体はプラス評価にはならない「どのくらいの期間留学に行けばESのネタにしてもいいですか?どの国に留学に行けば就活で評価されますか?」などという声をたまに耳にしますが、結論留学という経験自体は評価の対象になりません。そのため、ガクチカ作成において「留学期間や留学先」で悩むことは、それ自体がナンセンスと言えるでしょう。ガクチカで留学経験を用いる際には、「なぜ留学をしようと考えたのか?留学先でどのような経験をしたのか?留学を通じて何を学んだのか?」といった内容が非常に重要となります。また、近年は留学をする学生が珍しくなく、それゆえに単なる留学経験だけでは他の就活生と差別化を図ることができません。しっかりと「留学の動機・留学での活動・学んだこと」等を述べ、オリジナリティのあるガクチカ作成を目指しましょう。語学力+αの内容を盛り込むことが望ましい「●ヶ月に渡り▲▲へ留学に行き、留学前後でTOEICの点数を■点から■点まで向上させることができました。」というガクチカを見かけますが、このガクチカでは選考突破は難しいでしょう。というのも、"一定期間留学に行っていたのであれば語学力が向上しているのは当たり前で、その上で「留学期間中にどのような経験をしてどんなことを学んだのか」が重要"と企業側は考えているためです。留学の目的・目標・成果が「語学力の向上」であることがNGというわけではありませんが、語学力を向上させるにあたっても様々な取組みをしているでしょうし、それ以外でも「様々な苦労・挫折・経験」をしているはずです。企業側は「その具体的な苦労・挫折・経験」を知りたいのです。ガクチカのエピソードで留学経験を用いる際は語学力の向上で完結させるのではなく、上記の観点を踏まえ、企業側の印象に残るガクチカを目指していただければと思います。留学における目標・目的をしっかりと伝える「●●に取り組むに際し、留学で▲▲を学びたいと思ったから」や「■■という環境の中で●●の経験を積みたいと思ったから」など、留学における目標・目的を具体的に述べることは非常に重要です。一般的な留学であれば半年~1年間程度の期間を要しますし、4年間の大学生活の中でもかなりのウェイトを占める留学は、その目標・目的も明確なものがあるはずです。しっかりと目標・目的を述べ、「その上でどのような経験を積み、何を学ぶことができたのか」までを伝えるようにしましょう。ただ、「そもそも自分の所属する学部は留学が必須・教授に留学を勧められたから」など、留学の理由が受動的な場合もあると思います。そういった就活生の方は、上記のような前提を踏まえた上で「自分なりの留学の目標・目的」を伝えるように心掛けましょう。ガクチカの基本的な書き方続いては「ガクチカの書き方」を解説していきます。ガクチカは基本的に以下のフレームワークに沿って書くと論理的な文章になると言われています。※下記のフレームワークの6つの要素に関しては、「全ての要素を必ず盛り込まなければならない」というわけではありません。ESの設問形式や指定文字数を考慮しながら、構成を調整していただければと思います。上記のフレームワークを見てもらえば分かるように、(1)結論→(2)動機→(3)目標と困難→(4)取組みと結果→(5)人柄→(6)学びといった構成でガクチカを論理展開していくと良いと考えています。この順番に沿うことで、面接官にわかりやすく論理性を保った伝え方ができるほか、面接を想定して自分の頭の中で整理された内容に仕上げることができます。下記の動画でもガクチカの書き方を確認できるので、参考にしてもらえればと思います。例として、フレームワークに沿ってガクチカを整理した内定者のESを見ていきます。それぞれの項目でどのようなことを述べるのか大枠を掴んでいただければと思います。下記は野村総合研究所(NRI)内定者のESです。フレームワークに沿ってかなりレベルの高い内容にまとめ上げられています。(1)結論学生時代、スポーツ科学とトレーニングに関するWebサイトを立ち上げに力を注いできた。⇩(2)動機地方出身の私は信頼性の高いスポーツ科学情報が少ない事に疑問を感じていた。⇩(3)目標・困難そこで「スポーツをする人に正しい知識を知ってもらい、成功体験に繋げてもらいたい」という想いで信頼性の高い情報配信サイトを作る活動を始めた。活動の中での一番の挫折経験は、団体が解散してしまった事だ。設立当初数名で活動していたが、プログラマが抜ける致命傷を受けてしまった。そこから次第に団体のガバナンスが取れなくなり、結果解散するに至った。⇩(4)取組み・工夫とその結果しかし、ここで諦めたら諦め癖がつくと思い、サイト作成に再挑戦する決意をした。プログラミング独学によるサイト構築、周囲と協力しコンテンツ作成する事の二点が難点であったが、持ち前の勤勉さとビジョンに共感してもらう説得力で成し遂げてきた。サイトを公開と同時にSNSを通じて宣伝した結果、月に千人近くの方に利用して頂く所まで辿り着く事が出来た。⇩(5)人柄社交的な人柄が、団体立ち上げの際に活かされた。また基本的に真面目なため、最後までやりきろうとする姿勢が周りにも伝わり、最終的なWebサイトの立ち上げに繋げることができた。⇩(6)学び団体解散という挫折経験から窮地の時こそ冷静に対処する判断力と粘り強さ、そして何より周りを巻き込むには「絶対に成し遂げる」という情熱が大切である事を学ぶ事が出来た。上記の野村総合研究所(NRI)内定者のESは「こちら」からご覧いただけます。フレームワークに当てはめて内容を考えると、上記の内定者の方のようにレベルの高い伝え方をすることができます。フレームワークの各項目の具体的なポイントは、以下に記載した記事からご覧ください。【参考】→フレームワーク含め、「ガクチカの書き方」について網羅的に解説している記事になります。「ガクチカをうまく書けない」と悩んでいる就活生にとっては必読の記事になります。留学経験をエピソードにしたガクチカの書き方先ほどのフレームワークを基に、「留学経験をエピソードにしたガクチカの書き方」を紹介していきます。また、各項目の参考記事ではポイントをより詳細に解説しているため、そちらも参照にしつつ理解を深めていただければと思います。今回は、以下に掲載したガクチカを具体例として解説していきます。留学先の大学にて、留学生間での交流会を実現することに力を注いだ。私は、(1)語学力向上(2)異文化コミュニケーションの促進の2つの目的で1年間の留学に行くことを決意した。そしてこの目的を果たすにあたり、様々な留学生と関わることのできる交流会が最善策だと考えた。交流会を開催するにあたり、50名の参加を目標に定めた。当初は「友人に頼んで交流会の情報を拡散してもらう」という集客のみだったため、案の定参加者はほとんど集まらなかった。そこで集客方法の課題を洗い出し、「ツテだよりの集客では、そもそも交流会の情報を充分にリーチすることすらできてないのでは?」という仮説を立てた。そしてこの仮説をもとに、新たに2つの施策を実施した。それが(1)構内でのチラシ配布(2)講義内での告知である。チラシ配布に関しては、友人にも協力してもらいながら「週2日×2時間」行い、約2,000枚のチラシを配り切った。講義内での告知に関しては、教授に懇願し、留学生の多い講義を中心に計10コマで告知を行った。その結果、約70名の参加者を集い交流会を開催することができた。挫けそうになった時期もあったが、持ち前の不屈の精神で走り続け、交流会を開催できたことは大きな自信になっている。今後も、交流会の開催に向けて奔走した経験、そしてこの経験から学んだ目標達成に向かって努力することの大切さを活かしていきたいと思う。以下では、「上記ESの内容が各項目のいずれに該当するか」も記載してあるため、それぞれ照らし合わせながら確認してみてください。※下記でそれぞれ解説しているフレームワークの6つの要素に関しては、「全ての要素を必ず盛り込まなければならない」というわけではありません。ESの設問形式や指定文字数を考慮しながら、構成を調整していただければと思います。(1)結論:何に取り組んだのか?「学生時代に何に取り組んだのか」を結論ファーストで書き始めましょう。この結論を見ただけで、何について取り組んだか採用側が大枠をイメージできるよう、あまり余計な説明をせず端的に述べる必要があります。以下の記事にあるように、「目標達成能力・リーダーシップ・チャレンジ精神」の3つの側面をそれぞれアピールできるエピソードを選択できると、良い評価を得れる可能性が高まります。(もちろん、3つの側面以外にも評価される項目はありますが、上記で挙げた3つの側面は特にどの業界・企業にも応用することができると考えられます。)【参考】→「ガクチカで重視される4つの評価項目」について解説している記事になります。ガクチカ作成の基本的な部分になりますので、まずはこの記事を確認していただくことをオススメします。また、「経験自体のインパクト」が高いことも高評価に繋がりますので、インパクトのある経験や著しい成果を残した場合は、冒頭の文章からそれが伝わるよう強調しておくといいと思います。上記で掲載したESの中で「結論」に該当する箇所は以下のようになります。留学先の大学にて、留学生間での交流会を実現することに力を注いだ。(2)動機:なぜ取り組んだのか?次に「なぜそれに注力しようと思ったのか」という動機を示しましょう。採用側は、この項目から「就活生がどのようなことに熱意を向けられるのか・モチベーションの源泉」を知りたいと考えています。なぜかというと、学生時代の経験で感じたモチベーションが仕事上のそれに通じるという考えが根底にあるためです。入社してからもモチベーション高く働いてくれる人材だと見極められるために、その業界・企業の仕事に通じる動機を示すことが求められます。下記の参考記事でも述べていますが、動機は"価値観に根ざした動機>主体的な動機>受動的な動機"の順番で評価されるため、そのことを理解して書き進める必要があるでしょう。【参考】→「なぜそれに取り組んだのですか?」という質問を通して面接官は何を評価しているのでしょうか。本記事では、動機の評価ポイントを内定者の回答と合わせて確認していきます。上記で掲載したESの中で「動機」に該当する箇所は以下のようになります。私は、(1)語学力向上(2)異文化コミュニケーションの促進の2つの目的で1年間の留学に行くことを決意した。そしてこの目的を果たすにあたり、様々な留学生と関わることのできる交流会が最善策だと考えた。(3)目標と困難:どんな目標を掲げたのか?目標達成するうえでの困難は何か?取組における目標を通じて、「あなたの志の高さ及び何を目指しているのか、そのモチベーションの源泉は何か」を見極めようとしています。この内容が「仕事における目標の高さ・モチベーションの源泉は何か」に繋がります。目標設定に関しては、妥当な目標よりも自ら高い目標を設定する方が評価は高くなります。というのも、あくまでも極端な例にはなりますが「自ら高い目標を設定し、その目標の達成に向かって本気で努力した人」と「他の人と同じような妥当な目標を設定し、そこそこ努力して目標を達成した人」では、確実に前者の方が「採用したい!」と面接官は考えるためです。「なぜその目標を設定しようと思ったのか、その目標の難易度はどの程度のものなのか」を、具体的且つ根拠を示しながら伝えましょう。また、目標達成するうえでの困難、つまり「どの程度のことを困難と感じるのか」という質問を通して、仕事上でも困難を乗り越えられる人材かを見極めようとしています。あなたが感じる困難について面接官が共感できなければ、取組自体がアピールにならない可能性があるため注意が必要です。困難に関する質問では、"困難のレベル(どの程度の物事を困難だと思うのか)・その困難の背景・乗り越えるまでのプロセス・乗り越えた結果"といった項目全てが重要となります。どんな困難なのかという事実だけでなく、「なぜそれを困難だと考えたのか」などを具体的に伝えましょう。下記の記事でも述べていますが、困難は"困難を伴う主体的目標>主体的目標>受動的目標"という順番で評価されると言われているため、こちらも意識していただければと思います。【参考】→面接においては、「物事に取り組む上でどのような目標を設定したのか、その中でどのような課題があったのか」について深く掘り下げられることが多いです。この質問に関する評価ポイントと内定者の回答例について詳しく説明しています。上記で掲載したESの中で「目標と困難」に該当する箇所は以下のようになります。交流会を開催するにあたり、50名の参加を目標に定めた。当初は「友人に頼んで交流会の情報を拡散してもらう」という集客のみだったため、案の定参加者はほとんど集まらなかった。(4)取組みと結果:どのように取り組んだのか?取組みの結果はどうだったのか?上記で述べた目標・困難に対して、具体的に取り組んだ内容について記述するようにしましょう。この場合、必ずしも目標を達成したエピソードについて述べる必要はありませんが、「どこに問題の本質があったのか・なぜそのアプローチを取ったのか」について考える必要があります。以下の記事にあるように、"状況把握のために行ったこと→困難の根本的な原因→原因の解決のために実行したこと"の順番で行動を記述することで、いわゆる「ファクトベースのガクチカ(活動内容が時系列に沿って書かれているだけのガクチカ)」になるのを避けることができます。【参考】→目標や困難に対する姿勢を見ることで、その就活生の人柄が分かるため、採用担当者は「目標や困難に対してどのように取り組み、またどのような結果が得られましたか?」という趣旨の質問を往々にして繰り出してきます。本記事では「どのように取り組んだのか」という質問における面接官の意図と、評価される回答例について詳しく説明していきます。上記で掲載したESの中で「取組みと結果」に該当する箇所は以下のようになります。そこで集客方法の課題を洗い出し、「ツテだよりの集客では、そもそも交流会の情報を充分にリーチすることすらできてないのでは?」という仮説を立てた。そしてこの仮説をもとに、新たに2つの施策を実施した。それが(1)構内でのチラシ配布(2)講義内での告知である。チラシ配布に関しては、友人にも協力してもらいながら「週2日×2時間」行い、約2,000枚のチラシを配り切った。講義内での告知に関しては、教授に懇願し、留学生の多い講義を中心に計10コマで告知を行った。その結果、約70名の参加者を集い交流会を開催することができた。(5)人柄:活動の中であなたのどのような性格が活かされたのか?取組みを説明し、経験自体の記述を完結させたら、「その経験においてどのような人柄が発揮されたのか」について書きましょう。同じ状況に直面しても、それに対しどう行動するかは人によって異なり、人柄がその選択を決定付ける一要素だという考えから問われています。人柄はその人の立ち振舞いといった印象を構成するものであり、面接ではESで述べたキャラクターと乖離がないかどうかを確認されます。取組内容との整合性はもちろん、面接の場での印象との整合性も意識しておくべきでしょう。上手くアピールすることで企業と自身とのマッチングの良さを伝えられたり、「一緒に働いてみたい!」と思ってもらうこともできます。【参考】→面接では、就活生の人柄に関する質問がよくされますが、多くの就活生はそれを想定していません。本記事では多くの就活生が無視しがちな「人柄」に関する質問について、評価項目と具体的回答例について詳しく説明したいと思います。上記で掲載したESの中で「人柄」に該当する箇所は以下のようになります。挫けそうになった時期もあったが、持ち前の不屈の精神で走り続け、交流会を開催できたことは大きな自信になっている。(6)学び:取組みを通じて何を学んだのか?学びを社会でどのように活かすのか?最後に、これまで語ったエピソードから得た学びを述べましょう。単なる気付きや感想ではなく、「社会に出てからも活かすことができる学びであるかどうか」が見られています。評価としては、以下の記事にあるように"組織としての方法論>個人としての方法論>個人の単なる気づき"の順番で評価されます。【参考】→ガクチカから学んだことの書き方について解説している記事になります。例文も掲載していますので、「学びをどのようにアピールするか」という観点を確認してみてください。上記で掲載したESの中で「学び」に該当する箇所は以下のようになります。今後も、交流会の開催に向けて奔走した経験、そしてこの経験から学んだ目標達成に向かって努力することの大切さを活かしていきたいと思う。まとめ本記事では、文系学生を中心にエピソードとして用いられることの多い"留学経験のアピール方法"を解説しました。「留学経験=語学力の向上をアピール」と勘違いしている就活生を稀に見受けられますが、それだけでは他の就活生と差別化を図るのが難しく、それゆえに適切なアピール方法・文章構成を理解しておく必要性があります。本記事の内容を参考にし、自身の留学経験のエピソードを魅力的にアピールしていただければと思います。ガクチカ完全攻略記事一覧1.そもそもガクチカって何?2.ガクチカがない人の対処法3.ガクチカの書き方を徹底解説4.ガクチカの例文を紹介(1)ガクチカでゼミ活動をアピールするには(2)ガクチカでサークル活動をアピールするには(3)ガクチカで留学経験をアピールするには(4)ガクチカで長期インターンシップをアピールするには(5)ガクチカでボランティアをアピールするには(6)ガクチカで研究(研究室)をアピールするには【理系学生向け】(7)ガクチカで体育会系部活動をアピールするには(8)ガクチカで資格・TOEICをアピールするには(9)ガクチカで趣味をアピールするには(10)ガクチカでアルバイトをアピールするには→ガクチカでカフェアルバイトをアピールするには→ガクチカで塾講師アルバイトをアピールするには→ガクチカで飲食店アルバイト(居酒屋・焼き肉・レストラン)をアピールするには→ガクチカでカラオケアルバイトをアピールするには5.面接でのガクチカ対策と頻出質問10選 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総合商社から転職する若手が増えているって本当?三菱商事から転職した人に「実態」を聞いてみた。 総合商社から転職する若手が増えているって本当?三菱商事から転職した人に「実態」を聞いてみた。 unistyleの読者で、総合商社を希望している人も多いと思いますが、最近総合商社から転職する若手が増えているらしいです。「終身雇用」や「高年収」の代名詞になっている総合商社。転職を前提に新卒で入社している人が総合商社には少ないイメージがあると思いますが、一体なぜ転職が増えているのでしょうか?参考:転職サイトに商社若手の登録が急増。なぜ彼らは“高給”を捨てるのかそこで今回は新卒で三菱商事に入社し約4年間勤務した後に、従業員数20名のベンチャー企業に転職した後藤さんから、その転職理由や若手の転職増加の実態について聞いてきました。慶應義塾大学出身。在学中は、体育会のアイスホッケー部に所属。大学卒業後、三菱商事にて約4年間勤務。入社後、米州/インドの工作機械販売会社の経営支援業務に従事。その後、タイ国総合大学に一年間留学。在学中、チュラロンコン大学卒の教授から教えを請い、タイ僻地の山寺にて出家。大学卒業後、三菱商事設立のタイ国内ベンチャーにて、農業機械の販売網開拓をリード。2018年3月に日本に帰国後、経営メンバーとしてキャディ株式会社に参画。三菱商事への入社理由は、経営を学びながらグローバルな社会課題を解決できるからーー本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、そもそもなぜ三菱商事に入社を決めたのでしょうか?元々自分は、「一度しかない人生だからこそ、社会に大きなインパクトを与える経営者になりたい」という想いを持っています。就活では「グローバルに社会課題解決に取り組んでいる」と「経営に携われる」という2つの軸を持って就職先を探していました。リクルート、野村證券、ATカーニーなども受けてはいたんですが、やはり総合商社は歴史もあり、社会に大きなインパクトを実際に与えてきた実績があります。なのでまずは総合商社の一員となり、ビジネスを学びながら、次のステップを考えるのも有りかなと思い志望しました。特に三菱商事は、総合商社の中で最も事業のスケールに限界が無いと感じ、入社を決めました。ーー実際入社してどうでしたか?結論としては、自分にとっては正解だったと思います。今、自分が就活生に戻ったとしても、三菱商事を選んでいます。三菱商事時代に製造業の現場で働いたことで、製造業のリアルな課題を認識することができました。それがまさに、今の仕事にも繋がっています。まず1~2年目は機械グループの産業設備チームに配属になりました。主に事業経営とトレーディングという2つの仕事をしていました。具体的にいうと、工作機械を日本からアメリカに持ってくるのが主な仕事でした。いわゆる、モノの供給ですね。市況などを気にしながら、「御社の価格だと、アメリカのマーケットと合わないので値段を下げてください。」といった値段の交渉もしていました。また、総合商社にはバリューチェーン(物流)のあらゆる側面にアプローチするという戦略があります。本社の仕事だけでなく、物流の下流を担う子会社に関連した仕事も関らせてもらいました。海外にある子会社の株主として、しっかり利益が出ているのかをチェックし、仮に経営状態が悪化している場合は、どうやって解決するかを新人なりに考え提案していましたね。2年間の現場での経験を通して、製造業のリアルな課題を感じることができたのは、自分の糧になっています。3年目になると、グローバルな知識と経験を身につけるために「グローバル研修生制度」に自ら手を挙げ、語学研修でタイのコンケン大学に行きました。1年間ビジネスから離れ、みっちり勉強に集中しました。4年目には、三菱商事が設立したタイ国内ベンチャーで日本のトラクターをタイの農機会社に売っていました。ひたすら地方の農家を回ったり、販売店拡大の経営支援をしたり、仕事内容は多岐にわたりました。海外で実際に働く経験を積めたのは、まさに総合商社の醍醐味でした。日本で働いていた時は当たり前で気にも留めなかった些細なことが、海外では実行が難しいこともしばしば。「これだと人は動かないよね。」と机上の空論ではなく、現場に立ち人の心を動かすリアルな経営を学ぶことができた良い機会でした。三菱商事時代を振り返ると、「モノづくりの知識」「グローバルな経験」「ビジネスや経営の基礎」を学ぶ4年間でした。入社して良かったなと思います。三菱商事から転職を決意したのは「0→1(ゼロイチ)」が次の自分には必要と感じたからーーそれではなぜこのタイミングで転職を決意したんですか?4年間働き、経営をある程度理解できるようになりました。総合商社の場合、部門が変わることはあっても、基本的には経営のメンテナンス、つまり10→100にするという仕事内容自体は大きく変わらないんですよね。僕としては、本当の経営者になるためには、ゼロからビジネスを生み出す経験が必要と感じたんです。もちろん、三菱商事にも社内ベンチャー制度はありますが、既存の事業との連携を求められる場合も多いです。なので、起業と転職を視野に入れるようになりました。そして、いくつかアイディアをもって色々な人と意見交換をしていた時に、今働いているキャディのCEO加藤との出会いがありました。ーーなぜ今の会社に転職をしたのでしょうか?今思うと本当にタイミングだったなと思いますが、「人」「事業」「スキル」全部良かったんですよね。まさに運命ですね。(笑)まずは「人」に関して。とりあえず、働いている人がめちゃくちゃ優秀だったんですよね。CEOの加藤はマッキンゼーアンドカンパニー出身で、CTOはApple出身。「一緒に働きたい!」と思える人との出会いがあったのは自分にとっては大きかったです。次に「事業」に関して。キャディの事業は産業の構造を変えるポテンシャルを持っていると感じました。まさに社会課題を解決するインパクトの大きい事業で、やり甲斐を感じれるだろうなと。製造業市場のなかでも「部品調達工程」という、120兆円規模の分野ながら、100年以上イノベーションが進んでいない世界に革命を起こそうとしています。発注者・受注者の非効率を解決するとともに、技術はあれど営業力がなく廃業する日本の町工場を救う、社会貢献性の高いビジネスです。実は三菱商事時代に、似たようなアイディアを新規事業として提案したんですが、実行されなかったんです。工作機械を担当した時から製造業に興味があったので、キャディの構想を聞いた時に心の底からワクワクしました。最後は「スキル」について。確かに、キャディでは総合商社で培った製造業に関する知識や、グローバル経験を活かせることも魅力でした。しかし一番の魅力は、三菱商事では経験できなかった0からベンチャーを立ち上げる経験を積むことができることです。他のベンチャーなら転職しなかったかもしれませんが、自分の経験を活かしながら、社会貢献性の高い事業を0から立ち上げることにより、圧倒的な成長を期待できると感じ、入社を決意しました。今はキャディのパートナーとなる工場を新規開拓する責任者として全国を飛び回っていますが、寝る間も惜しいくらい仕事が楽しいです。同世代で転職や起業を考えている人も複数人いたーーちなみに同世代の人たちはどうだったんですか?三菱商事の場合、自分以外にも同期で退職している人は実際にいますし、退職している人が増えているのは事実です。あくまでも感覚ですが、同期が170人くらいいるうちの2割程度は辞めています。転職先の内訳としては、6割が外資コンサルと外資金融。残りの4割は起業やベンチャーですね。退職理由としては、大きく2つあると思います。①培ったノウハウを早く活かして、新たに挑戦したいから②転職のハードルが下がっているから1つ目は、僕が転職した理由と似ていると思います。総合商社で3,4年働いていると仕事をある程度理解できるようになります。大企業ゆえに3,4年でもまだまだ若手で可愛がってもらえますが、与えられる裁量には限界があります。配属部署や配属地域などによって変わるので一概には言えませんが。三菱商事で学んだことを活かして新たに挑戦したいと思う人が一定数いると思います。2つ目は、昨今の時代背景が影響していると思います。終身雇用の時代が終わりつつあり、転職が当たり前になっているのが今の社会です。また、インターネットの普及により、他社の情報を簡単にキャッチアップできるようになってきたこともあります。その結果、総合商社で働いている人の転職のハードルが下がっているのだと思います。もちろん、グローバルでスケールの大きい仕事にやり甲斐を感じ、三菱商事で邁進し続けている同期もいます。三菱商事はこの現状に危機感を覚えているーー三菱商事は転職や起業する人が増えていることに関して、どのように考えていると思いますか?危機感を感じていると思います。やはり、三菱商事を含め総合商社にとっては「人」が一番の資産です。元来、総合商社は社員の成長への投資は惜しみません。三菱商事としてもこれから色々な施策を走らせようとしていると思われます。その一環として、2018年11月の「中期経営戦略2021」で発表がありましたが、「経営力の高い人材の育成」を課題と捉え、人事制度を改革しようとしています。具体的には成長曲線を向上させるために、成果主義や若手の人材登用などを考えているようです。僕は既に転職をしてしまいましたが、今後三菱商事に入社する人はもしかしたら、僕と同じ理由で転職することはなくなるかもしれませんね。unistyle編集部よりいかがだったでしょうか?総合商社のビジネスは時代の変化に合わせ、その形を変えてきました。トレーディングを中心としていた時代から、事業投資へと変わり、今は事業経営へとシフトをしています。それらの変化に伴い、求める人材も変化しつつあることが本記事から感じていただけたのではないでしょうか?特に三菱商事に関しては、「中期経営戦略2021」で述べているように、経営人材を育てようとしています。それはつまり、経営人材になりうる人材を採用したいということです。三菱商事社長の垣内氏は、「経営人材」の3つの条件として、「構想力」「実行力」「高い倫理観」を掲げています。三菱商事に興味がある方はぜひ、参考にしてみてください。参考:【垣内社長】三菱商事は、経営者の「道場」になる後藤さんが働いているキャディに興味を持った方へ本記事をお読みになり、後藤さんが働いているキャディに興味を持った方もいるかもしれません。残念ながら、現在新卒採用をしていませんが、学生インターンは募集しています。マッキンゼー、Apple、三菱商事出身の社員と一緒に働くことができるため、世界トップクラスの仕事術を身近で体感できるので、長期インターンを探している方は応募してみてはいかがでしょうか。長期インターンの応募はこちらから:1年で10億円調達!元マッキンゼーの社長直下で成長したいインターン生募集! 15,495 views

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