「スパルタ婚活塾」に学ぶ結婚できない女性と内定をもらえない学生の共通点

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最終更新日:2023年10月30日

「スパルタ婚活塾」に学ぶ結婚できない女性と内定をもらえない学生の共通点

16卒・外資系メーカー内定の女子です。
昨年出版された「スパルタ婚活塾」という本が話題ということで、就活を終えてから読んでみました。自身にはまだまだ縁がないと思っていた婚活に関する本ですが、実際に読んでみると婚活をしている・していないに関わらず非常に面白く読める一作だと思いました。
さらに、就活にも十分応用できる考え方が多く書かれていたため、ここでも(自戒の念をこめて)結婚できない女性と内定をもらえない学生の共通点について書きたいと思います。

スパルタ婚活塾

著者は2007年に刊行されたミリオンセラーの「夢を叶えるゾウ」で有名な水野敬也氏。「夢を叶えるゾウ」だけではなく、本書「スパルタ婚活塾」や「LOVE理論」など恋愛関係の著作があります。特に本書は、軽快な文体でかなり笑えて楽しい一方、物事の本質を鋭くついている部分もありますのでぜひご紹介したいと思います。
ただし、本書の内容はかなり笑えるものですが下ネタもかなり多いため、苦手な人は注意してくださいね!

ちなみにUnistyleでは恋愛と就活について、過去にこんな記事も掲載しています。

本選考とインターンの締め切り情報

余裕がない

本書では、結婚できない理由の大きな一つが、余裕のなさであるとしています。

人は、何かを強く求めれば求めるほど、つまり、何かに執着するほど、焦り、緊張し、不安になり、余裕を失う。
婚活する女たちが必死になるあまり、男を引かせているのも同じ理由だ。
結婚に執着しすぎているのである。つまり、これは裏を返せば、男を強く求めない状態、目の前の男に対して「こんな男どうでもよくね?」そう思えているとき、お前は男に対して余裕を保てるということなのだ。つまり、余裕を持つための最大の方法は、

「どんな男でもいいから、 まず彼氏を作ること」である

 

出典: 「スパルタ婚活塾」P24~P25より

これは就職活動も同じで、内定がない状態であるほど焦り、緊張して、不安になった結果、企業に媚を売るような面接になり、評価されなくなってしまいます。
まずどんな会社でもいいから内定をもらうことで、どうすれば評価されるのか理解でき、心の余裕につながります。結果として自然体で面接にのぞめるようになるのではないでしょうか。
就活をはじめようと思ったら、早い段階で企業にエントリーして、内定をもらっておくと楽に就職活動ができるかもしれません。

共通の時間を楽しんでいない

本書では、目先の婚活テクニックにとらわれると、どうしても会話や行動 が不自然で気持ち悪くなってしまうと指摘されています。筆者は、デートにおいて最も大切なことが「楽しむ」ことだとしています(ライフ・イズ・ビューティフル理論)。

言うまでもなくデートというのは共同作業である以上、盛り上がっているときは二人とも楽しいし、盛り下がっていれば二人ともつまらない。

(中略)
デートで最優先すべきは「楽しむ」こと。
そのためには、男を値踏みしてしまう思考回路を止め、
デート中、男に対して「これはないわ」と思ったら、
すぐさま「逆に楽しい!」と考え、楽しい面に目を向けること。
この思考回路を保つことで、男にとっての
「理想の結婚相手」になることができる。

 

出典: 「スパルタ婚活塾」P68~P77より

就活でも「評価されよう」とか「企業に好かれよう」とするばかりでは評価されません。「面接での会話を楽しむようにするとうまくいく」ということは、すでに多くの内定者が話していることです。圧迫面接や意図しない質問が飛んできた状況も楽しむように心がけるといいのかもしれません。

自分の肩書きが通用しない場所でのコミュニケーションが苦手

筆者はコミュニケーションにおいて重要なものを「自然でポジティブ」なトークであるとしています。それを身につけるために、自分の肩書きや地位が通用しない場所(アウェイ)に飛び込んで会話の訓練をすることが提案 されています(アウェイ理論)。

なぜ彼女(婚活女)たちの会話は不自然に映るのだろうか?
それは、婚活女たちが口にしているのは「本音」ではなく「目的」を持った、「ある種のウソ」だからである。
彼女たちの心の流れを表すと次のようになる。
男に気に入られたい → その男をホメよう
つまりは下心があるのだが、その下心が透けて見えてしまうので、不自然で気持ち悪くなるのである。
(中略)
つまり、重要なのは (略)「自然なポジティブさ」なのである。
(中略)
では、どうすればこのようなコミュニケーション能力を身につけることができるのだろうか?
それはまさに、弁当屋のおばちゃんが日々実践していることであり、それを一言で言うと
「自分の肩書が通用しない場所でのコミュニケーションの機会を増やす」
である。

 

出典: 「スパルタ婚活塾」P99~P101

実は就活するまで、自分の肩書きが通用しない場所でコミュニケーションしたことのない人も意外と多いようです。
学生時代にサークルやクラスなど、自分の居心地のいい場所でのコミュニケーションしかしたことがないと、慣れない人とではつまらない会話になりがちではありませんか?

面接でも「評価されよう」と下心を丸出しにしていると、不自然なコミュニケーションになりがちです。自然なコミュニケーションをするために大事なのは、アウェイでのコミュニケーションの積み重ねです。
就活でいえば面接を実際に受けたり、新しいコミュニティに飛び込んだり、OB訪問で盛り上がる方法を考えたりすることで、徐々にアウェイに慣れていけるのではないでしょうか。
 

最終ゴールに対する執着が弱い

本書では、結婚できる女性とできない女性の違いとして「(結婚という)最終ゴールに対する執着」の強さが挙げられています。

『男性はどんな女性と結婚するのか』(日本版は『Good Marriage』)の著者、ジョン・T・モロイは、市役所に結婚許可証を取りに来た女とその婚約者、2543人にインタビューを試みた。その結果、結婚できた女とできない女の明確な違いを導き出した。
その違いとはー
結婚できた女は、結婚に執着していた。
(中略)
この調査結果は、一見、これまで俺が教えてきた恋愛の原則と反するようにも見える。
恋愛において最も重要なのは「余裕」であり、目的への執着は余裕を奪うことになると俺は再三にわたって述べてきた。
しかし、結婚というゴールにたどり着くためには目的が強烈に意識されていることもまた必要なのだ。
この状態は、オリンピックを目指すアスリートに近いかもしれない。

 

出典: 「スパルタ婚活塾」P247~P248

婚活でも就活でも、結果にコミットすることは大切です。結果を出そうと懸命に努力しながらも、これまで述べてきたとおり、常に余裕を持って行動できると納得のいく就活ができるのではないでしょうか。

最後に

読んでいて感じたことですが、婚活や就活に限らず「余裕を持つ」「楽しむ」といったことは常に大切なことだと思います。下ネタとおちゃらけた内容の中にも本質をついたはっとするようなことが書いてある点が本書の魅力なので、男性・女性、婚活中・非婚活中に関わらず読んでみてほしいと思います。

スパルタ婚活塾

photo by Martin Thomas

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1位はなんと50万円!?~給与が高い21卒向け有給サマーインターンランキング~ 1位はなんと50万円!?~給与が高い21卒向け有給サマーインターンランキング~ 『就活もしながらお金を稼ぐことができたらな~』誰しもが1度は考えたことがあるのではないでしょうか?就活には色々とお金がかかるにも関わらず、「説明会参加、エントリーシート(以下、ESと明記)作成、面接対策」などに多くの時間を取られてしまい、中々お金を稼ぐことができません。そのような学生にとってオススメなのが"有給サマーインターンシップ"です。「就活をしながらお金を稼ぐこと」ができるため、まさに"一石二鳥"であると言えるでしょう。今回はそんな就活生のために"21卒向けの有給サマーインターン"を金額順に紹介します。また、このランキングは「時給換算」ではなく「プログラム」ごとの給与で順位を付けています。そのため、時給や日当で明示している企業に関しては、「その他有給サマーインターン」の項目に別途で記載しています。応募締め切りが近くなっているものもありますので、そちらも確認しながらご覧ください。※今回取り上げた企業は5/29(水)時点のものになります。中の人の調査範囲での情報となりますので、もし抜け漏れ等ありましたらこちらまでご連絡ください。【目次】●給与が高い有給サマーインターンランキング●その他有給サマーインターン●有給サマーインターンのメリット・デメリット●その他給与が高い有給サマーインターンランキング【11位】VOYAGEGROUP:3万円(3日間)【データドリブン開発プログラム「Adventure」】●募集職種:エンジニア職●開催地:VOYAGEGROUP本社(東京・渋谷)●日程:8月17日(火)、18日(水)、19日(木)●定員:12名程度●応募締め切り:5月31日(金)9:30●給与:3万円●選考フロー:ES→面接/適性検査●応募条件:研究、趣味、アルバイト(インターン)等でプログラミング経験がある※Pythonが書ける、Webアプリの制作経験があるとなお望ましい●その他待遇:①遠方の方は東京までの往復の交通費を上限4万円までで支給②「Treasure」との両方の応募が可能●インターンの詳細・申込みはこちら【10位】ビズリーチ:5万円(5日間)【BIZREACHIntership「Issuevol.1」】●募集職種:不明●開催地:ビズリーチ本社●日程:Aターム→8月21日(水)〜8月25日(日)Bターム→9月4日(水)〜9月8日(日)のいずれかを選択●定員:各ターム20名程度●応募締め切り:5/31(金)23:59※一次締切は既に募集終了●給与:5万円(日給1万円)●選考フロー:ES→個人面接(2回程度)●応募条件:特になし●その他待遇:関東圏外から参加の方には、規定に基づき往復交通費、期間中の宿泊費を支給する●インターンの詳細・申込みはこちら【9位】コロプラ:6万円(3日間)【事業開発・戦略立案型インターンシップ〜全国選抜30名が箱根に集結する3日間〜】●募集職種:総合職●開催地:株式会社コロプラ本社※宿泊→コロプラの宿泊・研修施設COLONY箱根(箱根仙石原)●日程:9月7日(土)〜9日(月)●定員:30名程度●応募締め切り:6月30日(日)まで※定員に達し次第、受付を終了する場合あり●給与:6万円(2万円/日)●選考フロー:書類選考→面接(複数回)●応募条件:特になし●その他待遇:①食費支給②交通費全額支給③遠方の方には宿泊費を全額支給●インターンの詳細・申込みはこちら【8位】LINE:8万円(5日間)【エンジニア職5daysコース】●募集職種:エンジニア職●開催地:LINEKYOTO●日程:①2019/8/19(月)~8/23(金)②2019/8/26(月)~8/30(金)の2日程から選択●定員:最大15名程度●応募締め切り:5/31(金)13:00●給与:8万円(5日間総額)●選考フロー:ES→webテスト→面接●応募条件:基本的な開発経験・プログラミング経験のある方etc●その他待遇:交通費全額支給●インターンの詳細・申込みはこちら【7位】コロプラ:10万円(5日間)【高トラフィックをさばくためのエンジニアリングに挑むインターンシップ】●募集職種:エンジニア職●開催地:株式会社コロプラ本社●日程:①9月2日(月)〜6日(金)●定員:10名●応募締め切り:6月30日(日)まで※定員に達し次第、受付を終了する場合あり●給与:10万円(2万円/日)●選考フロー:技術テスト→面接(複数回)●応募条件:特になし●その他待遇:①昼食支給②交通費全額支給③遠方の方には宿泊費を全額支給●インターンの詳細・申込みはこちら【『白猫プロジェクト』ゲーム企画・第一線クリエイター陣との実践型ゲームプランニングインターンシップ】●募集職種:ゲームプランナー●開催地:株式会社コロプラ本社●日程:8月19日(月)〜23日(金)●定員:10~15名●応募締め切り:7月19日(金)まで※定員に達し次第、受付を終了する場合あり●給与:10万円(2万円/日)●選考フロー:書類選考→面接(複数回)●応募条件:特になし●その他待遇:①昼食支給②交通費全額支給③遠方の方には宿泊費を全額支給●インターンの詳細・申込みはこちら【7位】サイボウズ:10万円(5日間)【SummerInternship2019Engineer&Designer】●募集職種:①Webサービス開発②モバイルアプリ開発③UX/UIデザイン&リサーチ④品質保証・セキュリティ⑤クラウド基盤●開催地:サイボウズ株式会社東京オフィス●日程:第1日程→8月5日(月)~9日(金)第2日程→8月26日(月)~30日(金)第3日程→9月9日(月)~13日(金)●定員:各コース1回につき3~8名程度●応募締め切り:第一締切→6月9日(日)23:59第二締切→6月30日(日)23:59●給与:10万円●選考フロー:書類選考→面接●応募条件:選択職種に応じて必要スキル・経験あり●その他待遇:①本選考での優遇②社長または開発本部長とのランチ会を開催③エンジニアとの懇親会の開催●インターンの詳細・申込みはこちら【7位】リクルート:10万円(5日間)【WOWINTERNSHIP】●募集職種:ビジネス職●開催地:①東京→リクルート本社および近隣オフィス②大阪→大阪支社もしくは近隣の会場③京都→京都市内の会場●日程:①9月9日(月)~9月13日(金):東京、大阪もしくは京都②9月23日(月)〜9月27日(金):東京、大阪もしくは京都●定員:不明●応募締め切り:6月18日(火)13:00まで※既に一次締切は終了●給与:10万円(日当2万円)●選考フロー:ES→面接●応募条件:特になし●その他待遇:①交通費支給②遠方の参加者には宿泊費支給●インターンの詳細・申込みはこちら【RecruitInternshipforBusiness-PRODUCTGROWTH-】●募集職種:特になし●開催地:株式会社リクルート本社、および近隣オフィス●日程:9月16日(月)~9月20日(金)●定員:不明●応募締め切り:6月18日(火)13:00まで●給与:10万円●選考フロー:ES→面接●応募条件:特になし●その他待遇:①交通費支給②遠方の参加者には宿泊費支給③他のインターンシッププログラムとの併願も可能●インターンの詳細・申込みはこちら【7位】DeNA:10万円(3,4日間)【プロダクト開発コース】●募集職種:エンジニア●開催地:株式会社ディー・エヌ・エー渋谷オフィス(本社)●日程:8月中旬の3日間●定員:20名程度●応募締め切り:~7月上旬●給与:10万円●選考フロー:書類選考→面接(複数回)●応募条件:①汎用プログラミング言語の経験のある方②ソフトウェア・エンジニアリングに関する経験もあるとなお望ましい●その他待遇:①遠方からの参加者には、交通費・宿泊費を支給②優勝チームには別途豪華賞品あり●インターンの詳細・申込みはこちら【新規事業立案コース】●募集職種:ビジネス職●開催地:株式会社ディー・エヌ・エー渋谷オフィス(本社)●日程:8月上旬の4日間●定員:20名程度●応募締め切り:~7月上旬●給与:10万円●選考フロー:グループ面接→GD→1dayジョブ→個別面接●応募条件:特になし●その他待遇:遠方からの参加者には、交通費・宿泊費を支給●インターンの詳細・申込みはこちら【ゲームエンジニアリングコース】●募集職種:ゲームクリエイター職●開催地:株式会社ディー・エヌ・エー渋谷オフィス(本社)●日程:8月中旬の3日間●定員:15名程度●応募締め切り:~7月上旬●給与:10万円●選考フロー:書類選考→面接(複数回)※技術レベルの確認有り●応募条件:①汎用プログラミング言語の経験のある方②ゲーム開発技術に興味関心をお持ちの方③ソフトウェアエンジニアリングに関する経験もあるとなお望ましい●その他待遇:①遠方からの参加者には、交通費・宿泊費を支給②他コースとの併願も可能③優勝チームには別途賞品あり●インターンの詳細・申込みはこちら【3位】VOYAGEGROUP:12万円(3週間)【もの創り実践プログラム「Treasure」】●募集職種:エンジニア職●開催地:VOYAGEGROUP本社(東京・渋谷)●日程:8月12日(月)~8月30日(金)●定員:約30名●応募締め切り:5月31日(金)18:00●給与:12万円●選考フロー:ES→面接/適性検査●応募条件:特になし●その他待遇:遠方の方は東京までの往復の交通費を上限4万円までで支給●インターンの詳細・申込みはこちら【2位】コロプラ:20万円(10日間)【スマホゲームの開発方法を体感する!就業型インターンシップ】●募集職種:エンジニア職●開催地:株式会社コロプラ本社●日程:①8月19日(月)〜30日(金)②9月2日(月)〜13日(金)のいずれかを選択●定員:2~3名●応募締め切り:7月8日(月)まで※定員に達し次第、受付を終了する場合あり。●給与:20万円(2万円/日)●選考フロー:技術テスト→面接(複数回)●応募条件:特になし●その他待遇:①昼食支給②交通費全額支給③遠方の方には宿泊費を全額支給●インターンの詳細・申込みはこちら【1位】LINE:50万円(1ヶ月)【エンジニア職就業コース】●募集職種:開発・機械学習・セキュリティ・インフラの4領域●開催地:東京(LINE本社)●日程:①2019/8/13(火)~9/13(金)②2019/8/19(月)~9/20(金)③2019/8/26(月)~9/27(金)の3日程から選択●定員:最大20名程度●応募締め切り:5/31(金)13:00●給与:50万円(10万円/週)●選考フロー:ES→webテスト→面接●応募条件:基本的な開発経験・プログラミング経験のある方etc●その他待遇:①交通費全額支給②遠方からの参加者には滞在先を提供③有給休暇付与●インターンの詳細・申込みはこちら【エンジニア職就業コース】●募集職種:開発・機械学習・インフラの4領域●開催地:LINEFukuoka●日程:①2019/8/13(火)~9/13(金)②2019/8/19(月)~9/20(金)③2019/8/26(月)~9/27(金)の3日程から選択●定員:最大20名程度●応募締め切り:5/31(金)13:00●給与:50万円(10万円/週)●選考フロー:ES→webテスト→面接●応募条件:基本的な開発経験・プログラミング経験のある方etc●その他待遇:①交通費全額支給②遠方からの参加者には滞在先を提供③有給休暇付与●インターンの詳細・申込みはこちらその他有給サマーインターン下記のインターンは、「時給や日当」で給与が決められているものになっています。そのため、「その他有給インターン」として、上述した「給与が高い有給サマーインターンランキング」とは別途のものとして記載させていただきます。DeNA:時給2,500円(1ヶ月間)【AI研究開発コース】●募集職種:①コンピュータビジョン②データサイエンス③強化学習④音声生成・音声変換の4つのコースに分かれる●開催地:株式会社ディー・エヌ・エー渋谷オフィス(本社)●日程:8月上旬~9月上旬の1ヶ月間●定員:10名程度●応募締め切り:~7月上旬●給与:時給2,500円●選考フロー:書類選考→面接(複数回)※技術レベルの確認有り●応募条件:機械学習の理論に対する理解と実装経験のある方●その他待遇:①遠方からの参加者には、交通費・宿泊費を支給②他コースとの併願も可能●インターンの詳細・申込みはこちらリクルート:時給2,000円(1ヶ月間)【RecruitInternshipforSpecialist2019】●募集職種:データサイエンティスト●開催地:株式会社リクルート本社、および近隣オフィス●日程:第1ターム→9月2日(月)〜9月27日(金)第2ターム→10月15日(火)〜11月20日(水)●定員:不明●応募締め切り:6月11日(火)13:00まで●給与:時給2,000円●選考フロー:ES→webテスト→面接●応募条件:①統計学や機械学習を用いたデータ解析経験のある方②自然言語処理の知識がある方●その他待遇:①交通費支給②遠方者には個室の宿泊施設を提供③データサイエンティストとの日々のランチ④技術書購入費支援(上限あり)●インターンの詳細・申込みはこちら【RecruitInternshipforSpecialist2019】●募集職種:エンジニア職●開催地:株式会社リクルート本社、および近隣オフィス●日程:第1ターム→9月2日(月)〜9月27日(金)第2ターム→10月15日(火)〜11月20日(水)●定員:不明●応募締め切り:6月11日(火)13:00まで●給与:時給2,000円●選考フロー:ES→webテスト→面接(回数は未定)●応募条件:①基本的な開発/プログラミング経験がある方②計算機科学~アルゴリズムに関して、技術的な基礎知識と経験がある方●その他待遇:①交通費支給②遠方者には個室の宿泊施設を提供③データサイエンティストとの日々のランチ④技術書購入費支援(上限あり)●インターンの詳細・申込みはこちら野村総合研究所(NRI):日当8,000円(5日間)【夏季5DAYSINTERNSHIP】●募集職種:経営コンサルティングコース●開催地:東京オフィス●日程:第1クール→8月1日(木)~8月7日(水)第2クール→8月14日(水)~8月20日(火)第3クール→8月22日(木)~8月28日(水)第4クール→9月2日(月)~9月6日(金)第5クール→9月9日(月)~9月13日(金)の中から一つを選択●定員:不明●応募締め切り:~6月19日(水)●給与:日当→8,000円●選考フロー:書類選考→面接/適性検査●応募条件:特になし●その他待遇:自宅・実家からの通勤が不可能な方には、旅費・宿泊施設(社員寮)を用意●インターンの詳細・申込みはこちら【夏季5DAYSINTERNSHIP】●募集職種:ITソリューションコース●開催地:首都圏配属クール→東京オフィス(大手町、木場など)、横浜オフィス(みなとみらい)のいずれか札幌配属クール→札幌開発センター●日程:「首都圏配属クール」第1クール→8月5日(月)~8月9日(金)第2クール→8月21日(水)~8月27日(火)第3クール→9月9日(月)~9月13日(金)「札幌配属クール」第4クール→8月19日(月)~8月23日(金)第5クール→9月9日(月)~9月13日(金)の中から一つを選択●定員:不明●応募締め切り:~6月19日(水)●給与:日当→8,000円●選考フロー:書類選考→面接/適性検査●応募条件:特になし●その他待遇:①自宅・実家からの通勤が不可能な方には、旅費・宿泊施設(社員寮)を用意②札幌クールの旅費・宿泊施設(社員寮)の提供はなし③日当に関して首都圏配属クールは研修日(1日間)を除く●インターンの詳細・申込みはこちらNTT研究所:日当2,000円(1ヶ月間)【NTT夏期インターンシップ】●募集職種:①基礎研究→アプリケーション/アプライアンス②実用研究→ネットワーク/通信③実用開発→デバイス/物性物理/環境●開催地:①武蔵野研究開発センター(東京都武蔵野市)②グランパークタワー(東京都港区)③横須賀研究開発センター(神奈川県横須賀市)④厚木研究開発センター(神奈川県厚木市)⑤筑波研究開発センター(茨城県つくば市)⑥NTT京阪奈ビル(京都府相楽郡)●日程:8月上旬から9月中旬の4週間程度●定員:テーマごとに数名●応募締め切り:~6月10日(月)●給与:日当(生活補助費等)2000円※食費その他雑費は自己負担●選考フロー:ESのみ●応募条件:不明●その他待遇:①遠方の方は宿泊施設を用意し、宿泊費用を支給する②現住所から実習場所へ通勤可能な場合には必要な交通費のみ支給●インターンの詳細・申込みはこちら有給サマーインターンのメリット・デメリットこれまで「企業ごとのインターン内容」を紹介しましたが、そもそも各企業はなぜ「有給インターン」を行うのでしょうか。それにはしっかりとした理由があります。企業側のメリット①本選考前に優秀な学生と接触することができる本選考と比べ、サマーインターンに参加する学生には「優秀な学生」が多い傾向があります。これは「周りも就活を始めたから自分も始めよう」といった学生がおらず、"就活への意識が高く、インターンに参加したいと本気で思っている"学生が多いためです。また、有給インターンは特に倍率が高く、いわゆる"優秀層の中でもとりわけ優秀な精鋭"が参加します。そのため、企業側は本選考前に優秀な学生と接触することができ、そのまま「その学生を採用する」可能性が高まるというわけです。②学生とのミスマッチを防ぐことができる有給インターンは"中長期・実務型"のものが多く、一般的なインターンに比べて「学生とより近い距離で、長い期間接する」ことができるのが特徴です。つまり企業側としても「その学生が自社とマッチしている人物なのか」を時間を掛けて判断することができます。そのため、企業と学生相互の理解を深めることができ、「ミスマッチ」を防げる可能性は高まるでしょう。しかし、一方でデメリットもあります。企業側のデメリット①採用に繋がらなかった場合の金銭的・時間的負担が大きい企業がわざわざお金も時間も掛けて「有給インターン」を開催する目的としては、ほぼ一つしかありません。それが"優秀な学生を採用する"ことです。そのために多くのお金と時間を掛け、インターン内でより優秀な学生と接触しようとしています。つまり、それだけ多くのお金と時間を掛けたのにも関わらず、優秀な学生を他企業に奪われてしまえば、「今までの労力が水の泡」になってしまうといっても過言ではありません。言うなれば、企業側にとっての「有給インターン」は、"ハイリスク・ハイリターン"と言えます。つまり、企業が「有給インターン」を開催するのには、"リスクを負ってでも優秀な学生を採用したい"といった背景があると言えます。しかし、メリット・デメリットがあるのは企業だけではありません。学生も同様です。学生側の主なメリット・デメリットは以下の通りになっています。学生側のメリット①お金を稼ぎながらビジネス経験を積むことができる有給インターンは言わば"長期インターンとアルバイトのハイブリッド"と言えます。給料に関しても一般的なアルバイトと同等、もしくはそれ以上の額をもらうことができます。その一方で、長期インターンのように実際の「実務経験」を多く積むことができます。『お金も稼ぎたいけどインターンにも参加したい』といった就活生のニーズを一度に解決することができるインターンと言えるでしょう。②業界・企業理解を深めることができる有給インターンで用いられることの多い"中長期・実務型"の内容においては、圧倒的に「業界・企業理解」を深めることができます。それは単純に「業務に掛けた時間の差」だけでなく、実際の社員と同じ、もしくは同様の実務経験を積むことができることにも起因するためです。学生側のデメリット①時間的拘束が厳しい有給インターンでは基本的に「一般社員と同様の就業時間」で活動することが求められます。そのため、自身の予定を考慮した上で業務に取り組むということは中々難しいと言えるでしょう。また、あらかじめ「日程と就業時間」を明記した上で募集している場合も多いため、元々あった予定との折り合いがつかずに断念するといったケースも珍しくはありません。貴重な経験を積むことができる反面、しっかりと「目的意識・目標」を持って取り組まなければ"無駄な時間"を過ごしてしまう可能性もあるため、よく考えてから応募するようにしましょう。これまでの内容をまとめると、有給インターンは"長期インターンとアルバイト双方の利点を兼ね備えて"おり、学生にとって大きなメリットがあると言えます。しかし時間的拘束があったり、参加するまでには優秀な学生との熾烈な選考を勝ち抜かなければならないなど、良い面ばかりではありません。「有給インターン」への参加を希望している方は、『それだけの時間を掛ける価値があるかどうか』ということをしっかりと考えた上で、選考に臨んでいただければと思います。最後にここまで、"21卒向けの有給サマーインターン"を開催している企業を紹介してきました。有給インターンは、一般的なサマーインターンと異なり、"お金を稼ぎながら貴重な実務経験ができる"ことが特徴となります。しかし、unistyleが就活生の皆さんに最後に伝えたいことは、"どのようなインターンにしろ、しっかりと参加する目的を考えた上で取り組んでいただきたい"ということです。今回は「給与」という面だけを切り取って紹介しましたが、インターンに参加する目的は人それぞれです。とにかく現場社員と話したい人、多くの学生と交流したい人、知らない業界の業界研究に役立てたい人など、人それぞれ参加への理由は異なります。インターンに参加する意味を自分自身で考え、その上で選考突破するための対策を入念に行い、"自分にとっての有意義な経験"にしていただければと思います。最後にインターン対策に役立つunistyleの記事を載せておきますので、こちらも併せてご覧ください。【参考記事】 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キャリアにおける「鶏口牛後」〜あえて難易度が低い企業を選ぶという選択〜 キャリアにおける「鶏口牛後」〜あえて難易度が低い企業を選ぶという選択〜 鶏口牛後とは、大きな集団の中で尻にいて使われるよりも、小さな集団であっても長となるほうがよいということ。出典:故事ことわざ辞典鶏口牛後こんにちは、18卒慶應生です。就職活動では、"売り手市場"の追い風もあってか5業界9社から内々定をいただきました。(国内最大手SIer・大手インフラ・非財閥系化学メーカーなど)そして、経団連に属する企業の採用情報解禁を意味する、いわゆる世間的な就職活動が明日からスタートします。引き続き売り手市場とも言われる皆さんも、相対的に企業から引く手あまたの環境に置かれているのかもしれません。しかし、いつの時代も最終的に入社できるのは当然1社ということで、「複数の内定先の中からどの企業に就職するか」ということは(嬉しい悩みなのかもしれませんが)個人的に最も就活中に悩んだ点でした。unistyleでも過去には以下の記事で就職先の選定基準を紹介しています。しかし、自分が「こういうスキルを身に着けたい」「将来こういう自分になりたい」といった考えを深めないままひたすら内定を取っていたこともあってか、あまり参考にすることが出来なかったというのが正直なところです。参考:そんな私が就職先を決定するための一つの基準として考慮に入れたのが、冒頭で示した「鶏口牛後」という考え方です。もともとは中国前漢時代の古典作品『史記』から生まれた言葉である「鶏口牛後」。高校の教科書にも作品が掲載されていることから、ことわざの知識が無くても認知している人は多いと思います。私の就職先の選び方は、まさしくこの「鶏口牛後」の選択。すなわち、「そこまで入社難易度が高くない方の企業に就職し、その環境で上位の立場を狙う」選択と言えると思っています。しかし例えば、・三菱商事と双日両方の内定者が双日に就職する・東京海上日動と損保ジャパン日本興亜両方の内定者が損保ジャパン日本興亜に就職するといったような「牛」より「鶏」の選択、すなわち「業界順位や就職難易度が低い企業にあえて就職するという選択」をする学生は正直多くないと思っています。以下の記事にもあるように、18卒の内定辞退率は64.6%。すなわち今の時代、内定を獲得すれば約3人に2人が内定辞退を経験するということから、「複数内定先から最終的にどの企業に就職するか」という問題はもはや他人事ではないと言えるでしょう。参考:以上より、今回はファーストキャリアにおいて「鶏口牛後」の選択をする意義、及びその可能性について考えていていきたいと思います。【本記事の構成】・「鶏口牛後」の意味の確認・大学受験までは「牛後」が勝ち組・受験偏差値と“就職偏差値”の違い・就職における「勝ち組」とは?・私が「鶏口」を選択したわけ・「鶏口牛後」も一つの考え方。自分として納得したキャリアを選ぶべき「鶏口牛後」の定義冒頭の辞書的意味に従えば、【一般的な定義】鶏...(規模が)小さな組織牛...(規模が)大きな組織口...その組織におけるトップの地位後...その組織における下位の地位という意味になるようですが、本記事では特に断りがない場合、以下のように「鶏」「口」「牛」「後」という言葉を定義します。【本記事上での定義】鶏...相対的に、優秀な人が少なく、入るのが容易とされる組織牛...相対的に、優秀な人が多く、入るのが難しいとされる組織口...その組織における上位の地位(トップに限らず)後...その組織における下位の地位すなわち、「鶏口」は「それほど優秀でない組織の上位層」、「牛後」は「優秀な組織の下位層」を指すことなります。大学受験までは「牛後」こそが勝ち組だった突然ですが、大学受検で複数校に合格した経験がある方にお尋ねします。Q:複数合格校の中で何を基準に入学先を決めましたか?もちろん、「より興味があることを学べる方を選んだ」といった大学という研究機関の入学理由としてふさわしそうな理由や、「家から近い」「楽しそうなサークルがある」といった"意識低め"な理由もあるかとは思います。しかし、正直なところ「偏差値が高かったから」という理由で選んだ方がほとんどではないでしょうか?"偏差値"という数値指標で入学難易度が表される大学受検。その環境では、点数が高い人が勝ち・偏差値が高い大学へ行った人が勝ち、といったような風潮があり、多くの受験生はより偏差値が高い学校を目指します。「学歴コンプ」といった言葉も一部この風潮から生み出されていると考えられます。この「いい大学(=偏差値が高い大学)に行きたい」という想いも、「とりあえず難関大学へ行っておいた方が将来就活で有利そうだから」という考えに基づくケースが多いと思っています。学歴が高い方が就職活動でいうスクリーニング基準を突破しやすくなり、選択肢が広がりやすいという意味ではこの考えも今の日本社会では妥当と言えばそうかもしれません。また、ワンチャンスをものにし自分の学力レベルよりずっと偏差値の高い大学に入ったとしても、入学後に「ついていけない」という事態が発生する可能性はかなり低いと思います。皆さんも、「講義の内容をほとんど理解していないのになぜか単位は取れてしまう」という経験は一度はしたことがあると思います。(特に文系の場合、講義の理解よりも試験への情報力・試験前の詰め込みが単位取得を左右するという話はよくあるでしょう)。すなわち、就職活動以前の一つの人生の分岐点とも言える大学受験は、典型的な「牛後」こそが勝ち組の世界だと言えるでしょう。中学・高校では「鶏口」を選択する人もいる一方、大学受験よりさらに前の中学受験・高校受験については、あえて「鶏口」を選ぶという方も一定数いると思っています。特に中学受験は両親の影響度が高く、一度入学すると6年間同じ環境に通うため、「牛後」の環境があまりに続き卑屈になることを危惧して身の丈に合った学校を選択することもそれなりに多いと思われます。しかし、これらの場合でも受ける学校の大枠を決めるのは基本的にはあくまで"偏差値"であり、自身の学力を前提にしその中から"校風"・"部活動"を考慮するといった流れで受験校を決定するケースが大半だと考えています。大学内ヒエラルキーと高校・中学内ヒエラルキー「口」「後」はそれぞれ組織内における地位を指しますが、中学〜大学では何によってその地位が決定されるのでしょうか。「イケメン/美人」「話が面白い」「スポーツ万能」といった若者の間ではいつの世代でもヒエラルキーを高める要素があるのはもちろんですが、ここでは"学力"にフォーカスして考えます。高校・中学では、「勉強ができる」というのは学内ヒエラルキーを決定づける要素としてある程度機能している印象があります。もちろん、所属部活によるヒエラルキーなどもありますが、勉強さえできていれば先生からの評価も高く、他の生徒から多少なりとも良く見られる傾向にあると思います。一方、大学では最低限の勉強をして最低限の単位だけを取り卒業することの方がいいというような風潮もある気がしています。学業成績よりも、大学生活をいかに"充実"させているか。入社後とは異なり、学力・能力関係なく自分で自由度高くコミュニティーを選択できる点が、大学生活の特徴と言えるでしょう。そもそも、高校までとは異なり大学では基本知らない人の方が多いまま卒業していくわけですから、ヒエラルキーなんてものの重要性は大きく下がるものだと思っています。入試偏差値と"就職偏差値"の違い就職偏差値とは、就職活動における内定獲得の難易度を数値化した基準です。2ちゃんねる(現5ちゃんねる)が発祥とされていますが、現在では多くのサイト上でテンプレートとして用いられている気がします。この就職偏差値と、一般に用いられる入試偏差値には大きく分けて2つの違いがあると考えています。偏差値同士の相違点1:「相性」ー「東大は楽勝だが慶應は受からず」の可能性「難易度」と言ってもあくまでその感じ方は人によって異なり、「偏差値が高い方が簡単に感じた」というケースが起こりうるのは両者に共通しています。しかし、「東大は余裕で受かるのに慶應は全然受からなかった」という学生は稀である一方で、「総合商社の志望動機はすらすら出てきて選考もうまくいったけど(それより偏差値の低い)広告代理店は苦戦した」というようなケースは就職活動ではいくらでもあるものだと思っています。「点数を取った人が勝ち」である大学受験とは異なり、面接において定性的な判断が求められる就職活動では、「相性」の影響度合いが大きく高まるのは自然な成り行きだと思います。unistyle創業者の樋口も、新卒就活における業界の相性について、自身の体験に基いて以下のように述べています。僕も就職活動では商社や金融系はそこそこ相性がよくて、リクルートとか広告代理店は全然駄目だった。どんなに志望していて業界研究しても結局合う、合わないというどうしようもない要素で就職活動の結果は決まってしまうから複数の業界をリスクヘッジで受けることはかなり大事だと思うんだよね。—KotaroHiguchi(@happytarou0228)2017年3月10日偏差値同士の相違点2:"難易度"が表す意味若干失礼な気もしますが、次の質問を考えてみてください。(1)〜もし自由に選べるとしたら、どちらに入学しますか?〜A:慶應義塾大学経済学部経済学科(A方式)B:中央大学経済学部経済学科(一般)(2)〜もし自由に選べるとしたら、どちらに入社しますか?〜A:フジテレビB:東レ二つ目の違いは、その数値が表す意味についてです。もちろん、どちらも入るための難易度を表すという点では表面的には共通していると思います。先述した通り、大学では学内の学力順位ではなく"充実度"が重視される「牛後」の世界なのであれば、単純に「難易度が高い大学に行った方が勝ち」という構図は(研究機関である大学に対する心持ちとして適切なのかは別として)ある程度妥当性があると言えます。一方で、就職活動では偏差値が高い企業への就職=勝ち組とは一概には言えないと思っています。例えば、上記(1)では正直な話ほとんどの学生がA:慶應義塾大学経済学部経済学科を選択するでしょう(別に中央大学がダメとかそういう話をしているわけではありません)。一方、(2)では学生の志向性によって大きく回答が分かれるかと思います。しかし、以下の参考記事によれば、(1)(2)共に"偏差値"はAが約70・Bが約60でそれぞれちょうど同じ10の差があります。("正確"には、慶應67.5・中央57.5、フジテレビ69・東レ59)参考:河合塾2018年度入試難易予想ランキング表参考:2018卒用文系就職偏差値ランキング・テレビ業界を斜陽産業と考え、海外売上率が高くグローバルに事業を展開する東レに魅力を感じる就活生・根源からの価値提供者として東レの相対的な知名度の低さをマイナスに捉え、社会的認知度が高いフジテレビに魅力を感じる就活生「これからの時代は慶應ではなく中央だ」なんて言う学生がまずいない一方で、就職偏差値の世界では、業界知識や企業に求める要素の違いなどにより、このように考え方は大きく分かれます。以上より、"就職偏差値が高い=勝ち組"の式が成り立つとはとうてい言えないことは感じていただけたかと思います。ちなみに、最近では学力ならぬ"就活力"を大学受験のように可視化するために、以下のようなイベントも開催されているようです。参考:全国就活センター試験「勝ち組」とは何だろう?ー「自己実現」よりも「働きやすさ」かもという冷めた見方「幸せ」とか「成功」といったような抽象度の高いワードについては、「人は何のために生きるのか」のような究極的な問いに明確な回答が出ないのと同じように、人それぞれでこれといった正解は無いものだと思っています。しかし、企業に入社するというキャリアの選択をする人にとっては、その時間的ウェイトを考えると、仕事の充実度は人生の充実度と大きく関連すると考えられるでしょう。仕事が充実していると自分で感じることは、「勝ち組」の一要素と言えるかもしれません。10年社会人やって感じたのは、仕事の充実度は人生の充実度に直結してる感じで、学歴は必ずしも人生の充実度との関連性は低い。学歴はすぐに過去のものになるけど仕事は40年間続くから当たり前っちゃ当たり前なんだけど。—KotaroHiguchi(@happytarou0228)2017年2月6日では、仕事における充実とは何ではかられるのでしょうか?もちろん"自己実現"・"やりたい仕事が出来ている"といったことは、充実度を決定する要素になる得るでしょう。しかし、非常に冷めた見方かもしれませんが、どれだけ仕事が充実していても、正直ほとんどの人が月曜朝は腰が重く金曜夜が待ち遠しい一週間を繰り返すことになるのではないでしょうか。仕事の充実度が、休日の喜びに勝る人が果たしてどれだけいるのでしょうか?ともすると、職場という平日の環境においては、いかにストレス無く働けるか、すなわち「働きやすさ」というのもある意味では大切になるのかもしれません。プラスを増やすのではなく、マイナスを減らす考えでは夢が無いという意見もあるのは重々承知ですが、今の日本社会で夢を持って働き続けることが出来ている人がどれだけいるのかは疑問に感じるところです。例えばメガバンクのサービス課では、「女性から気に入られること」が働きやすさを決めるうえで重要だという考え方があるようです。彼女らと良い関係を構築できると良いことだらけです。銀行員としてお客様から預かった申込書を処理するのも彼女たちなわけですが、うまく関係を構築できていれば頼んだらすぐにやってくれます。彼女らがどれだけ事務の仕事を手伝ってくれるかによって、働きやすさや自らの余裕が変わってくるので、関係は良好であることに越したことはないです。そしてかわいがってもらえて場合には、自分の功績を彼女たちの口から役席に伝えてくれるので、いつの間にか自分の評価が上がっていたりします。参考:このメガバンクの例に限らず、「優秀であること」すなわち「仕事ができる」ことというのは働きやすさを高めるうえで重要であると考えます。「こいつは優秀だ」と認められれば、多少のミスをしても大目に見てもらいやすいなど「働きやすさ」も高まりやすいという話はよく耳にします(もちろん優秀な人に仕事が降って来やすくなるというマイナスの面も生じうるかとは思いますが...)。「優秀かどうか」はあくまで他社員と比較した相対的な評価であることから、「牛」よりも「鶏」の方が優秀判定がなされやすい。すなわち、「鶏」の世界の方が働きやすく昇進も見込みやすい環境だという見方もできるのではないでしょうか。また、入社して数年間(人によっては何十年間もそうかもしれません)は、「誰かに評価される」というのも、モチベーション高く仕事をしていく上でとても大事な要素です。評価されないから仕事がつまらないのか、本当にそもそもの仕事内容がつまらないのかは、一度考えてみる必要もあるでしょう。得てして人は評価されると仕事も楽しくなってくるものです。参考:「鶏口牛後」に継ぐ「井の中の蛙」さて、このように社内での立場について「鶏口牛後」を用いて考えていると、「鶏」の世界で上位を狙ってもそれは「井の中の蛙」。すなわちレベルの低い世界で得意になっているだけあり、もっと広く社会を見るべきだという意見も出てくると思っています。井の中の蛙大海を知らずとは、知識、見聞が狭いことのたとえ。また、それにとらわれて広い世界があることに気づかず、得意になっている人のこと。出典:故事ことわざ辞典井の中の蛙大海を知らず就職活動においても、サークルやゼミといった内輪な環境でちやほやされ「口」であることに得意になっていた学生が、いざ選考で他の多くの学生と比較されると全く評価されなかったという話はよく耳にします。内輪でわいわい盛り上がるのは楽しかったりもするのですが、狭いコミュニティーだけで生きている視野の狭い人間だと、一般に批判の対象になりがちな印象があります。とは言え、正直なところ社会に出てからも、"企業"という組織に属している以上は、「井の中の蛙」という状況にそれほど変わりはないのではでしょうか。もちろん、ビジネスの場で多くの企業と関わるなど学生時代に比べれば当然世界は広がるでしょうが、日常の業務をこなすのも・成果評価を受けるのも、それは「社内」というコミュニティーで起こる話であり、そこで昇進が決まる以上は社会人も「井の中の蛙」からは完全には脱却できていないのかもしれません。だとすれば、一企業というあくまで狭いフィールドで生きることが多い以上、「鶏」の環境で「井の中の蛙」でいるのもそこまで批判しにくい姿勢なのかもしれません。私が「鶏口」を選択したわけこれまでの内容で、就職活動の場で大学受験のように"偏差値"や"難易度"といった指標で優劣をつけるのはあまり正しくない判断だというのは感じていただけたかと思います。それを踏まえ、実際に私が就職先を一つに絞るうえで「鶏口牛後」の選択をしたその理由についてお伝えしたいと思います。鶏口の選択理由1:「内定先カードゲーム」への疑問就職活動中には、「どの企業の選考を受けているか」・「どのフローまで進んでいるか」といった話が就活生同士でよく話題になります。当然そこには「どの企業の内定を持っているか」という話も含んでいます。お互いの内定先をちらつかせ、まるで持ち駒をカードのように比べそれを競う、「内定先カードゲーム」のような現象がしばしば散見されます。この"ゲーム"の最大の問題は、「内定先⊃就職先=将来の働き先」、すなわち"カード"の中から実際に自分が働く場を選ばなければならないということを多くのプレーヤーが見落としている点だと思います。カードの強さを決定する基準の一つが内定獲得の難易度になりますが、先述した通り、就職難易度の高い企業への内定=「勝ち組」とは一概に言えません。また、そもそもこのカードは内定〜大学卒業までのわずか数ヶ月の期間でしか効力を発揮しないことも認識しておくべきだと思っています。卒業後、ほとんどの方はその企業で最低でも数ヶ月、もしくは何十年と働く可能性もあるというのに、そのたった卒業までの数ヶ月のために他者評価の高いカードにこだわるというのは合理的とは言えないでしょう。受験では取り敢えず東大、就活では外銀、外コン、総合商社、入社してからは海外MBA取得して出世もしくはキャリアアップの転職を目指し続けるっていう他人のモノサシでいいと言われる人生歩み続けるのはかなり大変そう。どっかのタイミングで自分のモノサシと他人のモノサシの折り合いつけたいね。—KotaroHiguchi(@happytarou0228)2017年2月12日鶏口の選択理由2:社会的地位への無頓着さ私が在学する慶應義塾大学では、自分たちの学生証を提示しただけで合コンでお持ち帰りができるなど、その"慶應ブランド"にまつわる噂は絶えません。慶應受かったら合コン行って学生証見せるだけで彼女できるってまじですか—あっちゃん(@Headphone_EDM)2017年1月18日就職後にも、"三田会"という日本最大級の学閥があり、各業界・企業で幅を利かせているという話もしばしば耳にします。一方で、この"慶應ブランド"が「慶應義塾」という組織に属していること自体を誇りに感じているようで、それをちらつかせるのは、入ってからは大学生活を充実できていない証ではないかと、自分としてはあまり好ましく感じなかったというのが正直なところでした。これまでの自分の学生生活を振り返っても、小中高とそれなりの競技力で続けていたスポーツを大学では体育会ではなく同好会を選択し継続したことを始め、「どこに行くか」ではなく「そこで何をするか・どう活躍できるか」を重視した選択を多くしてきました。体育会の方が周囲からの評価は高かったりもするのですが、どんな環境であれ「選手として活躍したい」という考えが根底にあったのだと思います。鶏口の選択理由3:上位企業に就職すれば「安定」とも限らない近年、より大きな組織、すなわち本来の意味での「牛」に行くことが必ずしも「安定」を意味するわけではないことは皆さん感じているかと思います。就職活動での本来の意味での「牛」は「大企業」ということになりますが、本記事執筆時点では神戸製鋼・日産自動車・商工中金といった名立たる大企業が不祥事を起こすなど、「大企業に行っておけば将来も安泰」という考えが一概に成り立つとは言えない世の中になっています。就活生にも人気な典型的大企業であるメガバンクでも以下のような動きがあることから、真の安定が「組織」ではなく「個人」の能力に起因していく流れは今後も加速していくと考えられるでしょう。(もちろん組織として大企業の方が相対的には安定しているでしょうし、「大企業」と一括りにして述べること自体どうかとは思いますが)。鶏口の選択理由4:成功体験と失敗体験Youlearnfromthemistakesyoumakeandfromthemistakesotherpeoplemake.Thetruthis,youdon'tlearnfromsuccess;youlearnfromfailure."自分が犯した失敗から学んで、他の人の失敗からも学ぶ。事実を言うと、成功からは何も学べないという事さ。失敗から学ぶ物なんだ。"参考:ジョージクルーニーの名言集|成功失敗学び(検索|といったワードで検索すると、上記のように「成功なんかよりも失敗からの方が学ぶことが多い」、もしくは「成功からは何も学べない」といった意見がズラズラと並ぶかと思います。この考えは一理あるとも思うのですが、個人的にはこれまでの人生で成功から学んだことも十分多かったように感じます。特に上記のような名言がしばしば用いられるスポーツの世界においては、成功体験の方が珍しく、基本はうまくいかない失敗体験の方が単純に数として多いと思います。なかなか味わえない成功だからこそ、そこから得られる喜びや学びは一度としては大きいものではないでしょうか。成功体験は自身の中でモデルケースを生み出し、次の成功に繋げるきっかけになるとも考えています。他者から仕事で評価されることは成功体験の一種であり、それが得やすい「鶏」の環境は仕事の楽しさにも結びつきやすいのではないかと考えています。「鶏口」を選択するデメリット上記のような理由から私自身は「鶏口」のキャリアを選択したわけですが、一方でこの選択には当然デメリットもあると思っています。鶏口のデメリット1:優秀な人に出会える可能性の低さ?優秀な人が少ない「鶏」の企業では、優秀な人と仕事を共にする機会が「牛」の企業と比べて当然少なくなります。働く人については「」の記事のように同業比較における理由付けの一つとして機能しうると思っています。仕事において優秀な同期や上司に恵まれることは、人によってはモチベーションになり得るでしょう。先ほども「月曜が楽しみという人がどれだけいるのか」という話をしましたが、一緒に働く人に恵まれればこのような考え方も生まれるのかもしれません。とは言え、優秀な人が多い=人に恵まれているとは必ずしも言えませんので、自分がどういった人と働くことがモチベーションに繋がるのかはしっかり考える必要があると思います。「」の記事にあるように「優秀な人がいること」それ自体を志望動機の核とするのは適策ではないため、就職先を判断するうえでのあくまで一つの目安ぐらいに思ってもらえればと思います。鶏口のデメリット2:転職を考えると若干不利?在籍企業の業界順位やネームバリューは、社会的地位以外にも、転職のときに職歴として見られることになります。もちろん転職先の採用担当者の考え方にもよりますが、有名企業のキャリア経験があった方が相手方の印象が高まることは十分あると思っています。「大手→ベンチャーは容易」だが「ベンチャー→大手は絶対無理」というわけでもないのですが、「とりあえず」優秀な人が集まる企業に行っておいた方が後々潰しがきく場面は少なからず存在するでしょう。とは言え転職するにしても、前の企業が「どこか」ではなく「そこでどのような成果を上げたのか」も当然問われることになりますので、在籍企業のネームバリューに満足することなく日々の業務を意欲的にこなすことは大切になるでしょう。参考:鶏口のデメリット3:スキル・能力が身に付きにくい?就活生が想像する以上に会社で得られるスキルは非常に大切です。そして新卒で就職した1社目で身につくビジネススキルや仕事のやり方は、2社目以降にも大きく効いてきます。参考:こちらの記事では、「働く」を通して得られるものの一つとして能力・スキルがあり、新卒で入る会社では特にそれが重要だという話が述べられています。一定期間継続して規模の大きな事業を展開してきた大企業はノウハウの宝庫であり、「牛」の方が教育研修の充実や携わることができる案件の金額が大きいということは起きやすいでしょう。「鶏口」と「牛後」。最終的にいずれのキャリアを選択するにせよ「牛」の内定は取りに行くべきSNSやWeb上の掲示板で時おりテンプレートとして用いられる、東大生:「学歴なんて関係ない」Fラン生:「学歴なんて関係ない」の説得力が異なるように、「鶏口牛後」を語るうえでは「牛」の内定は必須だと考えています。当たり前ですが、両者から選ぶためには「鶏」「牛」の内定が共に必要であり、それ無しにあれこれ悩むのはクレバーではないと思います。また、「牛」の内定があることで、自分が将来何がしたいのか・どうありたいのかを真剣に考えるきっかけになるとも思っています。周囲の人はだいたい「牛」を勧めてくるはずです。そういった状況で「牛」を切り捨て「鶏」を選択するには、自分なりに納得感のある理由付けをする必要があります。内定も無しにあれこれ不向きを考えるぐらいなら、まずは両方の選択肢があるという状況を作り出すことで、よりリアルに自身の将来に向き合うことに繋がると思います。そのため、本記事から「じゃあ自分も別に『鶏』でいいや」と短絡的に考えるのではなく、「牛」の内定も手に入れたうえで、自身のキャリアと深く向き合うきっかけとしていただければと思います。最後にー自分にとっての"unistyle"を確立し、納得のできるキャリア選択へ繋げよう!皆さんが今現在閲覧している就職活動支援サイト、unistyle。その意味は以下の記事で述べられています。自分は仕事や人生に何を求めているのか、どんな風に生きていきたいのか、そのためには何をすればいいのかということについて就職活動という機会に突き詰めて考えることが重要になってきたと私たちは感じています。私たちは「自分らしい生き方を支える自分独自の考え方」を"Unistyle"と定義し、就職活動を通して"Unistyle"の確立を目指してほしいと考えて、このサイトを立ち上げました。参考:"ただ一つの"を表す接頭語"uni"に、"様式・やり方"をいった意味を持つ"style"。その造語として生み出された"unistyle"。就職活動に関する情報を数多く提供しているサイトではありますが、大切なのは「ふーん、そうなんだ」と読んで終わらせるのではなく、「それについて自分がどのように解釈し、どのような意見を持つか」。そして、「『自分だったら』どうすべきか」を深く思考することにあると思っています。就職活動を始めとしたキャリア選択に絶対的な正解は無く、「鶏口牛後」というのもあくまでその選択肢の一つに過ぎません。「自分だったら」どのような選択をするべきなのか。本記事を機に「鶏口牛後」以外の観点からも考え、ご自身の糧にしていただき、全力で就職活動に取り組んでいただければと思います。明日から本格的に始まる皆さんの就職活動が納得のいくものになるよう、陰ながら応援しています!photobyHollyOcchipinti 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書評:『<就活> 廃止論』| "就活ルール" の未来 書評:『<就活> 廃止論』| "就活ルール" の未来 日本の新卒採用は大きな転換期を迎えています。中でも直近のメイントピックは、今年9月頭にニュースとなった、"就活ルール"と呼ばれる採用スケジュールの廃止でしょう。各種メディアでもこの手の話は多く取り上げられていますが、重要なのは・アンテナ高く正確な情報を追うこと・基本的にやるべきことは何も変わらないと認識することの2つに限ると思っています。今回は、そんな現代の新卒就活の潮流に紐づいた書籍『<就活>廃止論』についてご紹介し、現在の新卒就活の特徴や課題について見ていきたいと思います。※本記事では、特に断りがない場合、「同書」という記述は全て『<就活>廃止論』を指します。<就活>廃止論【本記事の構成】▶『<就活>廃止論』の全体像▶"就活ルール"のその後▶『<就活>廃止論』が語る日本的雇用慣行の問題点▶『<就活>廃止論』とunistyleに共通する考え方▶『<就活>廃止論』への疑問▶最後に『<就活>廃止論』の全体像本書の内容を一言で言えば、「日本の新卒採用の問題点とそれを克服するための提言」について書かれている書籍になっています。~『<就活>廃止論』の章構成~第1章:「就活」の時代は終わった第2章:「就活」の<ステップ0>第3章:なぜ学生は就職できないのか第4章:出現率5%の優秀人材になる方法第5章:できる人材は自分で作れ~採用への提言~第6章:就職活動への提言第7章:次世代へのアクション筆者である佐藤孝治氏は、新卒でアクセンチュアに入社し、現在では就活コミュニティーサイト「Jobweb」の代表取締役会長に従事されている方です。発刊は2010年と今ではやや昔のものになっていますが、"就活ルール"が話題となっている現在だからこそ読んでおいて損はない内容がいくつも存在しています。『<就活>廃止論』は、これから就活本番を迎える学生にとって、非常に示唆深い書籍であると言えるためです。"就活ルール"のその後冒頭で、「アンテナ高く正確な情報を追うこと」が重要である旨を述べましたが、皆さんは世間で話題になっている"就活ルールの廃止"がどのような"ルール変更"であるか正しく説明できますでしょうか。「21卒からは就活スケジュールが廃止になる。すなわち、3年生の3月に広報活動・4年生の6月に選考活動が解禁という現状のスケジュールは、20卒で終了となる。」上記のような認識の方は、もう少し情報に対する向き合い方を考えた方がいいかもしれません。”経団連が”ルールの設定をしなくなるだけ”就活ルール"廃止と言われると、就活ルールが21卒から無くなるかのように聞こえるかもしれません。しかし、以下の記事に書かれている観点は認識しておくべきでしょう。経団連は10月、大手企業の採用面接の解禁日などを定めた指針の作成を2021年春入社分から廃止することを決定。政府がこの議論を引き取り、新たな就活ルールについて検討することになった。出典:日本経済新聞就活ルールだけが問題ではないこの記事のポイントは、「政府がこの議論を引き取り」というところです。すなわち、経団連が就活ルールを「無くすことを決めた」のではなく、経団連が就活ルールを「決めることを辞めた」という意味になります。では、議論の舵を握ることになった政府は一体どのような判断を下すのか。これについても政府は既に大枠の方針を提示しています。政府は26日、学生の就職活動ルールについて、現在の大学1年生に当たる2022年卒業以降の学生についても、当面は現行日程を維持する方針を固めた。政府は新卒一括採用の見直しについても議論を始めているが、雇用制度の抜本的な改革には時間がかかるとみている。学生の混乱を回避するため、当面は日程を維持すべきだと判断した。出典:毎日新聞就活ルール22卒以降も現行日程政府方針上記は毎日新聞の10月26日付の記事です。経団連の発表から約50日後。政府は引き取った議論の焦点である「21卒以降の就活ルール」について、「当面は変更しない」。すなわち、21卒以降も3年生の3月に広報活動・4年生の6月に選考活動が解禁という現状のスケジュールはしばらく継続するという結論になります。22卒以降では毎年度改変の要否が判断されていく中で、今後将来的に廃止の方向性へ向かうことにはなるでしょうが、少なくとも直前になって急に変更といった直近の就活生への影響はないとほぼ言い切っていいでしょう。『<就活>廃止論』が語る日本的雇用慣行の問題点『就活ルールの廃止|これからの就活。(1・2年生、21卒以降の学生がやるべきこと)』でも少し触れましたが、就活ルール廃止には、年功序列・終身雇用・新卒一括採用といった高度経済成長期から続くいわゆる日本的雇用慣行からの脱却が根幹にあります。個人と会社の関係は、「一対一」の対応関係から、お互いが多数の選択肢を持つ関係へと変化している。出典:『<就活>廃止論』p37この部分で何が言いたいかといえば、大学を卒業した直後の4月に企業に就職し、その1社で定年まで勤め上げるという日本的雇用慣行は衰退している。すなわち、企業に入るタイミング・出るタイミングが人それぞれの時代へと変化しているということです。『最初の勤め先で人生は決まらない〜納得のいく就職活動を行うために〜』でも述べた通り、一昔前に比べれば日本でも転職というものが一般的になりつつあり、新卒で入社した企業を定年まで勤めあげる人の割合は減少傾向にあります。では、今回のような新卒ルールの変化(=入るタイミングの変化)は、このような日本的雇用慣行の根底を揺るがすものになるのか。結論、現状それだけでは現代の雇用システムを大きく変えることはまだ難しいでしょう。同書にも指摘がありますが、就活ルールという入るタイミングだけが変化しても、結局その分出口にも変化がなされなければ抜本的な変化には繋がりません。日系企業は諸外国と比較して解雇規制が強く、仕事で成果が上がらなくても余程のトラブルでも起こさない限り強制解雇をされることはないという特徴があります。雇用の流動化を高めていかない限り、いくら入口が変化しても日本的雇用慣行がいきなり廃止されるといったことはないでしょう。本件に関しては、unistyle創業者の樋口も近しい指摘をしています。本丸は解雇規制と終身雇用をどうするかなので、入り口のルール変更は大きな影響を及ぼすことはなさそう。すでに終身雇用を前提としない外資やベンチャーを志望する優秀層が増えており、大企業からの転職もじわじわ増えてるので徐々に変化しそうではある。https://t.co/K4v82Y4HF6—KotaroHiguchi(@happytarou0228)2018年10月9日『<就活>廃止論』とunistyleに共通する考え方先述した通り、『<就活>廃止論』は2010年発刊の書籍ながら、8年経った現在の就活生にとっても示唆深い内容になっています。そのため、2011年にサービスを開始したunistyleとも共通する考え方が多く、両者の内容を補完する意味でも読んでおいて損はない内容がいくつも書かれています。共通点1:企業が求める人材像はある程度共通している多くの学生が勘違いしているのだが、学生が就職活動に苦戦している理由は、新卒学生に対する求人が少ないからではない。企業が採りたいと思う学生が少ないからである。出典:『<就活>廃止論』p81unistyleでも何度もお伝えしている通り、総合職に求められる人物像というのは各企業である程度共通しています。端的に言えば、自社の利益に貢献できる人材がそれに該当します。企業からすれば、自社の採用基準を満たしていれば内定を出し、満たしていなければ内定は出さない。それだけの話です(もちろん最低限の採用人数を確保するためにある程度仕方なく採用するというケースはゼロではないでしょうが)。売り手市場・就活氷河期といった市場動向を気にする方は多いですが、最上位の学生にとってはいつの時代でも企業から引く手数多の存在であり続けます。また、業界や企業規模等によってその年の傾向は大きく異なり、売り手/買い手というのはあくまで平均値に過ぎないということは認識しておくべきでしょう。参考:ES・面接で人気企業内定者が企業に伝えていた5つの強みとは?共通点2:「早期化」にはメリットも多い大学と企業社会をまったく特異な、断絶したものと考えるという習慣から抜けきれないから、「就職活動の早期化」を問題視する見方が出てくる。「早期化」、大いに結構ではないか。出典:『<就活>廃止論』p55今では主に3年生の6月から一般的になった企業のインターンシップ活動。それが本格化したのはついここ5年ぐらいの印象があります。『【緊急掲載】経団連、就活ルール廃止を検討|学生への影響は?』では「超早期化」となることをデメリットの一つとして挙げてはいますが、企業と早い段階から接点を持てることはプラスに働く面も多いと思っています。特に「3年で3割が辞める時代」と言われる昨今、学生と企業の間の情報の非対称性・ミスマッチを低減するという意味で、インターンシップを始めとした就職活動の早期化には一定の効果が見込まれます。よく、早期化のデメリットとして学業への影響を真っ先に挙げる論調は多いのですが、本書では「むしろ逆に将来に対する学生の意識の高まりが、「学ぶ」ことへの興味・関心を高め、学業にもプラスに働く面が強いと考える(同書:p53)」と述べています。すなわち、早期化したことで発生した期間で主に行うインターンへの参加・自己分析といった活動は、学業と相反するものではないというのが筆者の主張です。また、就活が無ければその時間を勉学の時間に本当に当てようとしている学生が実際問題どれだけいるのかという疑問も感じています。学生が学業に時間を割くようになるためには、就活に要する時間を減らすこと以前に、そもそもの学業に対する向き合い方を変えないとそれほど効果はないのかもしれません。「学業に悪影響が出るから早期化はダメだ」と短絡的に考えるのではなく、メリット/デメリット双方の考え方を吸収し、フラットに考えることの重要性を再認識させてくれるトピックと言えるでしょう。共通点3:自己PRに求められるのは、"再現性"人事担当者としては偶然性を排除しないと、人を採用する際のリスクになります。その判断ポイントは「自分のルール」を持っているかどうか。「自分のルール」をしっかりと持っていれば、成功の再現性は高いと判断してほぼ間違いないのです。出典:『<就活>廃止論』p116『自己PRは複数エピソードで語れ|ない人も高校時代で代用可能!』でも述べた通り、自身の強みを伝える自己PRでは複数エピソードを語ることで再現性を高めることが肝心です。当然ですが、サークル活動で新たなイベントを企画し何らかの成果を上げた人が企業でも新規事業を立案し収益向上に貢献できるとは限りませんし、アルバイトで周囲を巻き込みチームで成果を出した経験を持つ学生が企業でもリーダーシップを発揮できるとは限りません。採用担当もそれは織り込み済みです。しかし、そんな中で「自社に入ってからも活躍するだろう」というある種の期待感や確からしさを元に選考通過者を選別していくのが新卒就活です。「確からしさ」というのが、本書での「偶然性の排除」に該当し、それを高めるための複数エピソード・再現性だという関係性は把握しておくべきでしょう。『<就活>廃止論』への疑問上記のように、『<就活>廃止論』にはunistyleと共通する考え方がある一方、現在の就職活動に合致するかどうか疑問を感じる点もいくつか存在しています。疑問点1:「新卒"だけ"がキャリアの入口ではない」は確かだが...昔、終身雇用が全盛の時代であれば新卒で入社して短期間で辞めた人には、強いマイナスイメージがつきまとったが、現在ではそうしたネガティブな語感はほとんどない。出典:『<就活>廃止論』p36年功序列・終身雇用・新卒一括採用といった日本的雇用慣行が、従来よりも薄れてきていることは事実です。「新卒で入った企業で定年まで勤め上げる」人の割合は今後も減少していくことが想定されるでしょう。しかし一方で、現在でも日本社会でファーストキャリアが重要であることは事実であり、いわゆる「新卒カード」が優遇されている現状は認識しておくべきです。特に多くの大手企業では、集合研修やOJTを始め新卒に対し多大な費用をかけ育成をするなど、自身の市場価値を高めるうえで恵まれた環境が新卒採用者には整っています。本書では、「早期離職者にネガティブなイメージはほとんどない」と述べていますが、採用担当者からすれば「自社に来てもまたすぐに辞めてしまうのでは」というマイナスイメージは少なからず抱くはずです。企業に入ってもすぐ辞めるような大して能力が身についてないような人を採用するぐらいなら、新卒の学生を一から育成していった方がいいと考えるのは容易に想像できるでしょう。もちろん、本当に不当な労働条件下で働かされたといった"仕方がない"事情もあり得るでしょうが、採用担当者からすればどんな理由であれ「すぐ辞めた人」というレッテルは貼ることになります。「第二新卒でもネガティブなイメージはないからいいや」と逃げや言い訳に使うのではなく、新卒就活は最大のチャンスとして真剣に取り組むべき、という考えをもっていただきたいと思っています。疑問点2:「学歴フィルター」に対する考え方今どき上位校を出たからといって、いわゆる人気企業に必ず入れるなどということは全然ない。東大の学生でも有名企業をすべて落ちる人はたくさんいる。本当である。出典:『<就活>廃止論』p89上記は全くもってその通りの記述であり、東大=上位企業に内定という図式は必ずしも当てはまるわけではありません。しかし、「有名企業をすべて落ちる」というのは、そもそも上位学生は受ける企業のレベルが相対的に高いというバイアスがかかっています。わずか(ルール上では)3カ月程度で勝負が決まる短期決戦の現在の新卒就活において、「MARCH以上」といった学歴フィルターをスクリーニングとして採用の効率性を高める企業はいくつも存在しています。大切なのは、「学歴なんてほとんど関係ないから、入学偏差値が低くても上位学生と同じ土俵で勝負できる」と捉えるのではなく、学歴フィルターは「ある」と割り切って、採用基準を満たすための取り組みに注力することです。参考:就職活動における「学歴」丨「スクリーニング基準」と「採用基準」疑問点3:「学生団体」は変革人材の集合体?顕在化してわかりやすい変革人材クラスターが「学生団体」と言われる集団だ。学生団体は、自分たちの理想やビジョンを掲げ、大学の枠を超えて社会へ飛び出し、社会的に意義のある活動をしている学生の集団で、多くの団体で複数の大学横断的な学生から構成されている。出典:『<就活>廃止論』p176本書では"変革人材"の特徴として、目的意識・行動力・自己理解・環境選択・長期的視点・戦略思考といった要素を挙げています。今の時代Facebookを始めとしたSNSを中心に様々な学生団体の活動を見ることが出来ますが、それらの多くが上記のような変革人材の集合体であるかどうかは疑問に感じます。学生団体の多くは「自分たちの理想やビジョンを掲げ」ているでしょうが、それに沿って「社会的に意義がある活動」をしている団体がどれだけあるでしょうか。とりあえず集まった学生同士の馴れ合いで終わっている団体の方が多い印象がありますが。もちろん、何を持って「社会に意義がある」と判断するのかは個人の価値観に紐づくため正解があるわけではありませんが、少なくとも採用担当者にとって学生団体と接点を持つことが変革人材の効果的な採用繋がるケースがどれだけあるかは疑問に感じます。ちなみに、以下のエントリーは若干の極論も含みますが、ある意味的を得ているような気もしています。参考:学生団体に入るべきではない理由100パターン最後に『<就活>廃止論』は就職活動そのものの廃止を主張している書籍ではないため、その点を批判する意見も多いようですが、"就活ルール"で騒がれる今だからこそ有益な情報がいくつも含まれていると感じます。就活本と言われると自己分析本やWebテスト対策本といった選考突破のノウハウを得るためのものと考える方は多いと思われますが、時には就職活動の全体像を知るという意味で、このような書籍も活用してみてください。 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