コンサルのスキルは就活にも役立つ!書籍『コンサル一年目が学ぶこと』から学ぶこと

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最終更新日:2023年10月30日

コンサルのスキルは就活にも役立つ!書籍『コンサル一年目が学ぶこと』から学ぶこと

今回ご紹介するのは『コンサル一年目が学ぶこと』という書籍です。

タイトルからコンサルティングファームでの仕事術を述べたものかと思いきや、コンサルから他業界に移った著者の目線から見た、どんな仕事にも言える普遍的なことがらが書かれています。
コンサル志望者・内定者の方はすでに本書や類似内容の書籍を読んでいると思っており、むしろそれ以外の業界を志す方に本書を読んで欲しいと思いコラムにしました。内定者の方にもおすすめです。

コンサル一年目が学ぶこと

 

【著者紹介】

大石 哲之(おおいし てつゆき)
1975年東京生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社後、戦略グループのコンサルタントとして、全社戦略の立案、マーケティング、営業革新などのプロジェクトに携わる。その後、株式会社ジョブウェブを起業し、取締役副社長。同社退社後は、個人コンサルタントとして独立、本の執筆も開始。株式会社ティンバーラインパートナーズを設立し、現職。

 

コンサル目線での仕事術に関するもの以外にも、下記のような就活生向けにキャリアについての書籍も執筆していますので見てみてください。

英語もできないノースキルの文系はこれからどうすべきか

 

本選考とインターンの締め切り情報

職業・業界不問の15年後も役立つ30のスキル

本書では、合計30個のスキルを4つの章に分類して説明しています。

第1章:コンサル流話す技術
(1)結論から話す
(2)Talk Straight 端的に話す
(3)数字というファクトで語る
(4)数字とロジックで語る
(5)感情より論理を優先させる
(6)相手に理解してもらえるように話す
(7)相手のフォーマットに合わせる
(8)相手の期待値を把握する
(9)上司の期待値を超える

第2章:コンサル流思考術
(10)「考え方を考える」という考え方
(11)ロジックツリーを使いこなす
(12)雲雨傘 提案の基本
(13)仮説思考
(14)常に自分の意見を持って情報にあたる
(15)本質を追求する思考

第3章:コンサル流デスクワーク術
(16)文書作成の基本、議事録書きをマスターする
(17)最強パワポ資料作成術
(18)エクセル、パワーポイントは、作成スピードが勝負
(19)最終成果物から逆算して、作業プランを作る
(20)コンサル流検索式読書術
(21)仕事の速さを2倍速3倍速にする重点思考
(22)プロジェクト管理ツール、課題管理表

第4章:プロフェッショナル・ビジネスマインド
(23)ヴァリューを出す
(24)喋らないなら会議に出るな
(25)「時間はお金」と認識する
(26)スピードと質を両立する
(27)コミットメント力を学ぶ
(28)師匠を見つける
(29)フォロワーシップを発揮する
(30)プロフェッショナルのチームワーク

 

次から、各章の内容のエッセンスを実際の就職活動の例に当てはめながら説明していきます。


①話す技術:「結論から」「端的に」「ファクトベースで」話す

ビジネスの場面においては短時間で相手に必要な情報を齟齬の無いよう伝えることが求められます。
そのために徹底すべきこととして、本書以外でもコンサル関連含む多くの書籍で繰り返し書かれているのが「結論から話す」「端的に話す」「数字など、事実に基づいて話す」ということです。

 

変な駆け引きをせず、言い訳をせず、言われたことにきちんとストレートに答えること。相手の信頼を得るために非常に大事なこととして、いまも常に心がけています。

(『コンサル一年目が学ぶこと』p.20より)

 

面接などでも、都合の悪いことを突っ込まれた際にはぐらかして答えがちだという方は特に意識して欲しいと思います。

 

例:成績の悪さについて言及された際の反応

【はぐらかして答える】
「すみません。。。それでも部の中では自分は割と授業には出席する方でしたし、ゼミ活動にも参加していましたし、できる範囲で勉強はしていたのですが、部活で毎日忙しくて一部おろそかになっていたところもあったかもしれません(以下続く」


【ストレートに答える(PREP法)】
①Point「おっしゃる通り、学業成績は正直芳しくありません」

②Reason「部活動を最優先と考え、最低限の勉強量で進級してきたためです」

③Example「平日はほとんど毎日練習をしていまして、その結果レギュラーを獲得し試合でも成果を上げられたので、自分の中では後悔はありません」

④Point「そうしたわけで成績は悪いのですが、単位数は何とか計画的に取得できている状況です」

 

ビジネスの場面においても、特に新人の頃は上司から仕事の進捗を聞かれることが多くあります。また、聞かれるのは往々にして仕事がうまく進んでいない時だとも思っています。

真っ当な企業であれば、進捗確認の目的は部下を詰めることではなく、仕事を前に進めるためですので、誤魔化さずにイエス・ノーをきちんと答えることが重要です。うまくいっていないのであればその理由を明確にし、何がネックになっているのか、どうすればうまくいくのか、上司とのコミュニケーションを通して改善・解決策を探っていくのが仕事の基本になります。

 

上司:「分析グラフができていないというけれど、何が問題なんだ?」

部下:「はい、グラフ化しようとしても、データ自体に問題があって集計できるようになっていないんです。これをいま直しています」

上司:「なに?データに問題があるのか?時間はどのくらいかかる?」

部下:「1週間くらいかかるかもしれません」

上司:「それはまずい。その分析は今週中にやる必要がある。1週間では困るので、別の人もヘルプさせるから、2日で仕上げられるか?」

(『コンサル一年目が学ぶこと』p.25より)


②思考術:常に自分の「仮説・意見」を持って情報にあたる

最近はメディアやSNSなど多くの情報が周囲にあふれていますが、結局ビジネス能力を向上させるには「考えること」が必要だと言えます。考える、というのは「仮説」と「意見」を持つことです。
漫然と情報に触れていると、他者の意見を鵜呑みにしてしまったり、そもそも頭に情報が残らないためインプット自体ができていないといったことになりがちだと思っています。

普段から自分なりに考えるクセをつけておくことで、面接においても深いレベルの回答ができるようになるものと思います。面接では口八丁なタイプの人ばかりが評価されがちという議論も見かけますが、物事を普段からどの程度の深さで考えているのかを見られている側面も大いにあると感じています。

参考:面接で問われているのは瞬発力ではなく、普段から物事を考える力

他にも、業界問わず頻出な「最近気になるニュース・サービスは?」といった質問についても、情報をぼーっと眺めているだけでは浅い回答に終始してしまうと思っています。

なお、自分なりの考え方を構築する際にも、ゼロベースである必要はなく、他者の考えを参考にするとよいと感じます。

参考:「ギリシャ問題」「アベノミクス」について回答を求められたら?就活生必携アプリ「NewsPicks」とは

 

最初は、稚拙だったり、間違いだらけだったりしてもかまいません。とにかく、自分だったらこう思うという筋をもって、本を読んだり、有名人のツイートに接したり、記事を読んだりすること。

(『コンサル一年目が学ぶこと』p.140-141より)


③デスクワーク術:「最終アウトプット」のイメージを持ってプランニングする

例年、エントリーシートを書くのに四苦八苦している方は多くいることと思います。ゼロから文章を作成するのが大変ということだと思っていますが、執筆開始の時点で最終アウトプットの骨組みを作るようにすることで、格段にラクになるのにと感じています。

本書の中では効率的な作業プランニングの方法として「空(から)パックを作る」というものを挙げています。
どういうことかというと、最初にアウトプットのイメージ(見出し)を作成して、そこに必要な情報を入れていくというものです。

 

最終成果物のタイトルだけを書いた、中身が空(から)のパワポをつくり、中身を埋めていくためのタスクを洗い出す。

(『コンサル一年目が学ぶこと』p.184より)

 

unistyleにおいても、自己PR・学生時代頑張ったこと・志望動機などの頻出設問についてはフレームワークに当てはめて考えることを推奨しています。フレームワークに則るメリットとしては、思考を整理できる、論理的に伝えられる、執筆の省力化ができるといったことなどが挙げられます。

 

◆フレームワークに則った自己PR執筆準備の例

①強み:
社交性と向上心から周りを巻き込む行動力があること。

②強みの原点:
小学校〜高校までで3回の転校経験から、新しい環境でもすぐに周囲に溶け込めるように働きかけるようになった。

③強みが発揮された具体的エピソード:
個人作業が多くなりがちな研究室活動において、全日本学生ロボットコンテストに向けてチームを結成、代表として運営し、コンテストでは初出場ながら50校中16位という結果を収めた。

④強みの方法論:
新しい環境でも、自分から積極的に周囲に働きかけることで周囲を巻き込んでいくことができると考えている。

⑤強みを社会でどう活かすか:
仕事においても主体的に行動し、積極的に周囲に働きかける中で、社内、取引先、顧客などとの信頼関係を構築していきたい。

 

▼参考記事
内定レベルの自己PRが簡単に書ける自己PRのフレームワーク
内定レベルの学生時代頑張ったことが10分で書ける学生時代頑張ったことのフレームワーク
内定レベルの志望動機が10分で書けるフレームワーク


④マインド:顧客への「価値提供」にコミットする

コンサルタントが使う表現で「ヴァリュー(付加価値)を出す」というものがあります。
仕事のヴァリューを規定するのは相手であり、相手に喜んでもらえない仕事は単なる自己満足に過ぎないと言えます。

ところで、「御社のサービス・製品が好きだから志望してます」という話をする方は結構多いと思っていますが、多くは「いち消費者目線」に過ぎず、評価されないと感じています。
サービス・製品に愛着があるのはよいことかもしれませんが、社会に出れば、生産者として常に試行錯誤を重ねてよりよいものを消費者へ届けて満足を得るというマインドセットの方をより大切にして欲しいと思います。

参考:「好きだから」という志望動機の8割が評価されない理由


また、「信頼関係構築のために大切なことは何か?」という問いに対しても、本書は一つの回答を示しています。「コミットメント(約束)」という考え方です。

 

クライアントと約束したものは、どんなことがあろうとも、やってくる。
そこに信じられないほど強いコミットメントをもっている。
そして、常にクライアントの期待値を上回るものをもっていく。
それを実直に繰り返すことによって、信頼を得る。

(『コンサル一年目が学ぶこと』p.251より)

 

約束を守り、期待に応え(期待を超え)続けることの積み重ねが信頼関係構築のために最も重要だということを語っています。

「信頼を築くには、密なコミュニケーションが大事」といった回答をする方もいることと思いますが、どれだけ話してもどうも信頼できないといった類の人も世の中にはおそらくいます。
「矢面に立ち頑張る姿を見せる」というのも、半分正解だと感じる一方で、頑張ったけどできませんでしたという状態が続いた時に果たして信頼を得られるのかという疑問が残ります。頑張ることは間違いなく必要ですが、頑張ることにコミットするのでは不十分だと言えます。


相手のヴァリューにコミットするのは社会に出てからも容易なことではありませんし、学生のうちからその意識を持っているという方はほとんどいないと思っています。
働くようになってから、自分自身と環境の両面でコミットメント力というのは醸成されていくものだと本書では語っていますので参考にしてください。

◆自分でこの仕事を選んでいる、という意識がコミットメントを高める。

◆コミットメントは伝染するので、社内ではコミットメントの高い人の近くにいる。社内外問わず、メンターを作る。コミットメントが高い人に影響を受けられる環境を作ることが重要。

(『コンサル一年目が学ぶこと』p.256-257より)


最後に

『コンサル一年目が学ぶこと』というタイトルの書籍ですが、どんな業界・業種で働く上でも重要な示唆のある内容だと感じました。まずは本記事や書籍を読んでいただいて、その上でぜひ行動に移して、そして継続して欲しいと思います。

ちなみに、本でもセミナーでも何でも、情報を得て実際に行動できる人が30%、行動を継続できる人がさらにその30%などと言われているようです。

 

コンサル一年目が学ぶこと

 

photo by Martin Thomas

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度に、日本への信頼の大きさを実感したことから、この夢を抱いた。信頼を特に大切にする三菱商事でこそ、成し遂げたい夢である。中でも、カンボジア旅行中に途上国の選択肢の無い生活の貧しさを知ってから、途上国の生活を根源的に豊かにできるインフラビジネスに携わりたいと考えている。参考:【内定】エントリーシートこの方は本記事でも取り上げた(3)「エネルギーやインフラなど無くてはならないものを扱いたい」という志望動機を述べています。根拠として東南アジアへの留学経験を挙げており、自身の経験に基づいた夢であると示せているため企業側にも納得感を抱かせる事が出来るでしょう。しかし、本記事でも挙げた懸念点である「エネルギー業界やインフラ業界でなく総合商社でなくてはいけない理由」が明確には示されていません。文字数の関係上、仕方ありませんが面接の場ではしっかり回答出来るようにする必要があるでしょう。三井物産を志望する理由を記述して下さい。(150文字以内)カナダの服飾店でアルバイトをした経験から、異なる価値観を持つ人と信頼関係を築き、目標を目指すことに魅力を感じ、世界の舞台で目標に挑戦し続ける総合商社を志望している。また、貴社の社員を見て、仕事への「誇りと使命感」を感じ、そのような方と切磋琢磨しながら、仕事をしたいと感じたため、貴社を志望している。参考:【内定】エントリーシートこの方も海外での経験を根っこに志望動機を作り上げています。しかし、この方は「したい事がある」から総合商社を志望した上記の内定者とは違い「出来る事がある」から総合商社を志望しています。この志望動機は「」の(2)価値観の異なる様々なメンバーと一つの目標を達成したいに当てはまっています。海外をビジネスの主戦場とする総合商社では当然言語や宗教などが異なる人々だけではなく、現地の民間企業や公共機関、政府など様々な立場の人々と働く事になるでしょう。そのため、この志望動機は的を得て良い志望動機であると言えます。この方のように自身の強みを根拠に志望動機を述べるアプローチもありますので是非参考にしてみて下さい。 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【20卒早稲田政治経済学部】乃木鮭くんの就活体験記vol.3|2018.9 interview 【20卒早稲田政治経済学部】乃木鮭くんの就活体験記vol.3|2018.9 interview 今回は早稲田大学政治経済学部の乃木鮭くんに2018年9月にインタビューした内容を掲載します。↓↓↓乃木鮭くんのこれまでのインタビュー記事はこちら↓↓↓7月分インタビュー8月分インタビュー早稲田大学乃木鮭くんの履歴書乃木鮭くんの履歴書◆性別└男性◆大学└早稲田大学政治経済学部に現役入学。第一志望は東京大学であったが不合格。◆趣味└海外ドラマ・コメディショー鑑賞◆サークル└政治サークルと趣味程度の同好会に所属。今は両方とも引退。◆アルバイト└教授の研究補助と学内のIT関連アルバイト。◆留学└3年次にカナダに8ヶ月交換留学。◆資格└TOEFL98点・TOEIC880点・英検準1級(高校で取得)・統計検定3級◆就活をはじめた時期└2018年5月末◆志望業界└メーカー(自動車、重化学、鉄鋼)、総合商社、外資系投資銀行、外資系コンサル。◆希望職種└法人営業。世界を股にかけて働きたいという思いが強い。本インタビューはunistyle編集部のむたか(@mutaka_unistyle)とくらもん(@esquestion)にて行っております。8月の活動を振り返って自分の活動量・内容について「8月の就職活動はどんな感じだった?」「選考に通過したシティグループの2dayインターンに参加しました。7月に参加した日産自動車からは部門毎に開催されるインターンシップの案内が届いたので、それに今後参加しようと思いました。デロイトーマツコンサルティングは面接に参加しましたが落ちました。」「大きくはその3つの行動と結果だったんだね。まず、シティグループについてはどうだった?」「総論として、非常に満足しています。コンテンツも盛りだくさんで、社員の方とも多く交流できるものだったので、事業についてや社風、働く人の魅力を知ることができました。参加者のレベルも高かったため刺激的な2日間でした。」「なるほどね。日産の次のインターンの案内っていうのは?」「インターン参加者限定なのだと思いますが、各部門毎に開かれるインターンの案内が届きましたので、こちらに応募しようと思っています。前回のインターンでは日産自動車全体を俯瞰的に学べるものだったので、今回のインターンを通じて細部を見てこようと思っています。具体的には購買部のインターンに興味を持っています。」自分の行動量・内容まとめ・シティグループのインターンには満足。志望度も上がった。・日産の部門別インターンにも今後参加予定。インターン選考について「デロイトのは面接は落ちてしまったみたいだけど、どんな感じだったの?」「ウェブテには受かったんですが、その次の個人面接でダメでしたね。反省点としては、少し独りよがりだったかなと思っています。面接が終わった後、自分自身はすっきりした気分だったんですが、そこに違和感を覚えたんです。相手の求めていることに応じられてなくて、自分の話したいことばかり話してしまっていたなと。人事担当の方に合わせられなかったことが最大の要因だと感じています。」インターン選考まとめ・デロイトの面接にて、自分の課題を客観的に捉えることができた。あくまでコミュニケーションであるということがよく理解でき、相手に合わせるという意識を持って挑むように心がける。周りの活動量・内容について「周囲の友人たちの就活状況はどう?前回の話だと、大学の友人はまだそこまでという感じだったけど。」「そうですね、あまり情報共有は今もしません。同期だった友達と話したりはしますが、やっていることや感じ方も違うので、就活という観点で見ると、あまり参考にならないことも多いです。」「情報収集は引き続き就活サイトやTwitterが多いのかな?」「そうですね。ネットの情報を頼りにしてしまっていますね。インターンなどで仲良くなる人はいますが、その後の連絡などはあまり自分からは取ることもないです。」周りの行動量・内容まとめ・周りに就活情報を交換する友人は引き続き少ない。・周囲の情報は就活サイトを利用して収集している。・オフラインにおいて自分から連絡を取りにいくというのはあまりしない。企業選びの軸「前回企業選びの軸を聞いたときは、”海外を飛び回って働くことができるかを重視していたが、今は1つの場所に腰を据えて働きたいに変化した”とのことだったけど、何か変化はあった?」「また少し変化がありました。以前は一つの場所に腰を据えて、英語を使った仕事がしたいと思っていましたが、そもそも”なんで英語使って仕事したいのか?”を考え直したときに、”国内で働くことの危機感”から海外での勤務を志望していたような気がして。」「海外で働きたい<日本国内で働くことの不安、というのが本音ということかな?」「そうですね。今も思いついたことなどはメモなどに残すようにしているのですが、改めて振り返る中でそんな風に思うようになりました。ポジティブな発想ではないように思われるかもしれませんが、日本のこれからのGDPの低下予測などを考慮すると、消去法的に海外志向になっていたような気がします。」志望業界・職種「企業選びの軸が変化したということは志望業界や職種も変わったのかな?前回は、メーカー(自動車、重化学、鉄鋼)、外資系投資銀行、外資系コンサルを志望しているということだったけれど。」「大枠として、メーカー・外資系コンサルなどを志望しているということは変わりません。ただ、外コンはESや面接に立て続けに落ちたので、少し自信もなくなりつつありますし、自分に合っていないのかな?とさえ思うようになっています。」「ということは、あまり志望順位は変わってないけど、メーカーと外コンの志望度の差が広がったという感じなんだろうね。職種についてはどうかな?」「前回同様、法人営業を志望はしていますが、そもそもなぜ法人営業なのかというと”自分の強みを活かす”ことが前提にありました。でも今は少し視野が狭くなっているだけな気もしていて、もう少しいろいろと職種を見てみようとなっています。日産の購買部門のインターンなどを通じて、他職種にも手をつけていこうと思っています。」ガクチカ・自己PR「学チカ、自己PRについてはどう?自己分析は深まったかな?」「はい、エピソード自体はこれまで通り留学の話をしています。問題は話のネタ以上に、伝え方だと思っています。相手にどう伝わるかを意識して話せないと、ネタ以前の問題だなと感じています。」7月と8月を比較した変化まとめ・企業選びの軸は日々変化しているが、自分自身の志向を常にメモなどを取ることで磨きがかかってきており、言動一致してきているように感じる。9月にやろうと思っていること「9月以降やっていこうとしていることはある?」「サマーインターンについては一旦活動終了としました。秋以降に向けての振り返りと準備期間に充てようと思っていますので、具体的なアクションは明確ではないですね。ちょっと中休みという感じでもあります。」9月にやろうと思っていることまとめ・休憩も含めて準備期間に充てる。今就活で悩んでいること「今就活で困っていることとか悩んでいることはある?」「引き続き自己分析に悩んでますね。自己理解の低さといった感じでしょうか。正直自己分析セミナーとかにいっても”体系的知識として知ってること”ばかりで参加してもあまり得られるものがないですし・・・。自分自身が気付けていない自分にどうすれば気付けるのか?ということに悩んでいますね。」「そこに対しての打ち手は具体的にあるかな?」「社会人1年目の友人と食事しているときなどにこういった話はしますが、なんかピントが合っていないようなコミュニケーションになっていて、正直打ち手という打ち手がないんですよね。その他で今取り組んでいることなどはありませんね。」今就活で悩んでいることまとめ・就活情報が不足しているなどの悩み以上に、自分自身のことについて悩んでいる。自己理解の低さを感じているものの、解決策を見出せていない状態。行動量も担保されていない印象。unistyle編集部より乃木鮭くんへのフィードバック夏のインターンが一段落し、本人も話していたように今は就活が一度落ち着く時期であると思います。そのため今から焦って何かをする必要はないですが、今後の動きの見通しは立てておくべきだと思います。3月の就活解禁をどのような状態で迎えたいのか(志望業界を明確にしておく、内定を何社持っておく等)を考え、そこから逆算して10月から2月までの行動予定を立てておきましょう。OB訪問、ES対策、テストセンター対策など、3月の解禁までにやっておくべきことは意外と多くあります。後で焦らないためにもこの時期からしっかり予定を立て、スムーズに行動できるようにしておきましょう。また自己分析においてまだ悩んでいるとのことでした。自己分析はここまで出来れば正解といった基準などがなく、人によってどれだけ深めるべきかも決まっていない分難しさはあると思います。就活生全体を見てみても、自己分析に関しては多くの就活生が悩むところでもあるため、今の時期から完璧にできているという学生は少ないと思います。そのため現時点で焦ることはないので、時間をかけて自分と向き合って自己理解を深めていければ良いと思います。自己分析のやり方に関しては、これも人によって適した方法が異なる点であると思います。そのため1人で考えるだけでなく他人からの意見も参考にすると良いかと思います。他人からの意見を参考にするとは具体的には、①他己分析をしてもらう②他人の自己分析のやり方を参考にするなどをすると良いと思います。①に関しては自分と親しい友人や家族から自分について聞いてみるだけでも効果があると思います。自分ひとりで自己分析をしているときにはなかった発見が意外とあり、自分の潜在的な一面を見つけることに繋がるかと思います。②に関しては、乃木鮭くんも悩んでいたようにどのやり方で自己分析をしていけば良いのかわからない方におすすめです。特に内定者やOB訪問で会う社員の方などは既に就活を経験していることもあり、参考になる意見を貰える可能性が高いです。乃木鮭くんへのオススメ記事→自己分析の「方法」だけでなく、自己分析をする目的や選考での活用法まで書いています。ESを書く際や面接でも役に立つ内容が書かれているので、一度だけでなく何度も読み返してほしい記事です。▼20卒早稲田生限定の就活イベントを企画しました。詳しくはこちら。 7,193 views
トヨタ自動車社長のスピーチ「自分だけのドーナツを見つけよう!」から読み取るキャリア観のアドバイス トヨタ自動車社長のスピーチ「自分だけのドーナツを見つけよう!」から読み取るキャリア観のアドバイス "自分だけのドーナツを見つけよう"就活生の皆さんは、この言葉を耳にしたことはありますか。この言葉は、2019年5月18日にトヨタ自動車代表取締役社長の豊田章男さんが、母校であるアメリカのバブソン大学の卒業式で行ったスピーチの中のワンフレーズです。もちろん、このフレーズだけでは何を伝えたいのかが分からないと思いますが、豊田社長は約14分間に渡るスピーチの中にこのフレーズを盛り込み、卒業生から拍手喝采を受けました。このスピーチは、今後大学を卒業して社会に出ていく日本の就活生にも当てはまるメッセージだと考えられます。今回はこの豊田社長のスピーチを要約しながら紹介し、”卒業生に何を伝えたかったのか・日本の就活生に通ずるものは何か”という内容を探っていきたいと思います。以下に、実際の豊田社長のスピーチの動画を記載しておきますので、こちらも併せてご覧ください。【本記事の構成】●つまらない人間になるのではなく、楽しみましょう。●自分だけのドーナツを見つけて下さい。●心からやりたいことを、今こそ見つけ出そう。●CEOからCEOへのアドバイスをさせてください。●たくさんのドーナツで満たされることを願っています。●最後につまらない人間になるのではなく、楽しみましょう。私から伝えたいことは「つまらない人間になるのではなく、楽しみましょう」ということです。幸せな人生には何が必要か。喜びをもたらすのは何なのか。自分自身で見つけ出すことが大切です。【動画時間】3:58~このメッセージの背景には、「豊田社長の大学時代の経験」があります。豊田社長の大学生時代は勉強漬けの毎日で、寮・図書館・教室を行ったり来たりの生活だったそうです。そして、そのつまらない学生生活の中で見出した喜びが"ドーナツ"であり、ドーナツがあったからこそ大学生活を乗り切ることができたと話しています。(ドーナツの詳細な説明に関しては後述の内容をご覧ください。)つまり、「自分自身(豊田社長)の中でのドーナツのようなものを皆さんにも見つけ出して欲しい」という思いが根底にあったと推測できます。そして、このメッセージの中で豊田社長が最も伝えたかったメッセージは以下の2点になります。①これからの人生を目一杯楽しもう②何事も自分自身で見つけ出していこうこれからの人生を目一杯楽しもう誰しも人生は一度きりであり、つまらない人生を送るよりは楽しんで生活した方が断然充実した人生を送ることができます。つまらない人生を送るよりは楽しんで生活した方が断然良い人生であり、その良い人生を送るために"幸せな人生に必要なもの・喜びをもたらすもの"を早めに見つけることが重要だよ、というメッセージが込められています。何事も自分自身で見つけ出していこうこのメッセージは、"最終的な判断は自分自身で行うことが重要"という意味が込められています。自分にとって重要なモノ・コトを、他人から見つけ出してもらうのと自分自身で見つけ出すとでは"納得感"が大きく異なります。また、他人から見つけ出してもらったものは「本質」ではない可能性が高いですし、今後その判断がブレてしまう可能性も低くありません。他人にアドバイスをもらったり、他人の意見を参考にすることはもちろん良いですが、自分の人生は自分だけのものですし、何事も自分自身で見つけ出し、判断していくことが大切と言えるでしょう。自分だけのドーナツを見つけて下さい。皆さんも、自分だけのドーナツを見つけて下さい。夢中になれるものを見つけたら、手離さないで下さい。▼むしろ、前だけを見て、すべてがうまく行くと考えるべきです。【動画時間】4:23~このメッセージも「豊田社長の大学時代の経験」が背景にあります。豊田社長の大学生時代の喜びであった"ドーナツ"、そのようなものを皆さん自身でも見つけてくださいという思いが込められています。そして、このメッセージの中で豊田社長が最も伝えたかったメッセージは以下の2点になります。①夢中になれるもの・喜びをもたらすものを見つけたら、それを持ち続ける②過去を振り返らず、前だけを見てポジティブに過ごそう夢中になれるもの・喜びをもたらすものを見つけたら、それを持ち続ける長い人生の中では、「辛いこと・悩むこと・挫折」といったものが多く待ち受けています。そして今後、「乗り越えなければならない課題・挫折」と向き合うことになった際、"夢中になれるもの"こそがそれを乗り越えるための「助け・原動力」となるということです。そういった課題・挫折は何歳になっても待ち受けているもの、それゆえにそれを乗り越える原動力となるものを持ち続けることも大切になります。過去を振り返らず、前だけを見てポジティブに過ごそうこれからの人生、多くの方は「成功・輝かしい人生」を目指して過ごしていくと思いますが、そういった成功する方は必ず「一筋縄ではいかないこと」に直面します。そのように一度立ち止まってしまった時、過去を振り返ってくよくよするのではなく、そういった時ほど前だけを見て行動しようというメッセージが込められています。また、前だけを見て行動する際には、必ず"ポジティブに行動する"ことを心掛ける必要があります。なぜなら、それこそが「より良い人生を送る」ための一つの手段であるからです。夢中になれるものを見つけてそれを持ち続け、常に前だけを見てポジティブに過ごすことこそが、「成功を収める」ための一歩となるでしょう。心からやりたいことを、今こそ見つけ出そう。皆さんが、心からやりたいことは何か、今こそ、それを見つけ出す時です。▼若さの恩恵である時間と自由を使い、皆さんの幸せを見つけてください。「予想外」のことがあっても恐れないでください。【動画時間】5:49~このメッセージは、遠い先の未来の皆さんに向けてではなく、今現在の皆さんに向けたメッセージになります。そして、このメッセージの中で豊田社長が最も伝えたかったメッセージは以下の2点になります。①今、この若い時期に「心からやりたいこと」を見つけ出しておこう②時間や自由が比較的ある若い時期に、「自分自身の幸せ」を見つけ出しておこう今、この若い時期に「心からやりたいこと」を見つけ出しておこう20代前半などの若い時期は比較的自由であり、この時期にしかできないことも多々あります。そして、この若い時期に見つけ出したものが「その後のキャリア・人生」にも大きく影響を及ぼすため、若い時期だからこそ「心からやりたいこと」を見つけ出しておくべきというメッセージが込められています。実際に、年齢を重ねてから「心からやりたいこと」を見つけようと思っても時間・自由が制限され、やりたくてもできないことも多々あります。しかし、若い時期に見つけ出しておけば、今後長年に渡りそれに取り組むことができます。この若い時期に見つけ出したものが、「その後のキャリア・人生」にも大きく影響を及ぼすため、"今しか見つけ出せないものを見つけ出しましょう"というメッセージが込められています。時間や自由が比較的ある若い時期に、「自分自身の幸せ」を見つけ出しておこうこのメッセージは、比較的自由にできる若い時期だからこそ、"自分自身の幸せの定義"を見つけ出しておこうという思いが込められています。①とメッセージが若干被る部分もありますが、若い時期に見つけ出した定義は、今後年齢を重ねても大きく変わることはないし、今後の人生をきっと豊かにしてくれるでしょう。つまり、「何事も若い時期に見つけ出しておくことが必要だ」というメッセージを伝えたかったのだと推測されます。CEOからCEOへのアドバイスをさせてください。CEOからCEOへのアドバイスをさせてください。●しくじらないでください●当たり前だと思わないでください●正しいことをやりましょう●正しいことをすれば、お金はついてきます●歳を取っていても、新しいことに挑戦してください▼●つまり、私がお伝えしたいことは、皆さんは「常に何か新しいことを学ばなければいけない」ということです▼●あなたに影響を与える人を見つけてください●誰かに刺激を与える人になってください●立派なグローバル市民になってください●環境のこと、この地球のこと、世界で何が起こっているのか、いつも気にかけてください●恰好つけるのではなく、温かい人になってください●自分自身のブレない軸を決めてください▼●皆さん自身を導く光を見つけてください●その光に導かれて、様々なことを判断して下さい【動画時間】10:10~これらのメッセージは、約14分間に渡るスピーチの終わりで豊田社長が伝えたものです。現在のトヨタ自動車CEOである豊田章男氏から、未来のCEOになるバブソン大学の卒業生に向けたメッセージとなっています。この部分では、「一言の簡潔なメッセージ」を立て続けに発していますが、要約すると豊田社長が最も伝えたかったメッセージは以下の4点になります。①現在の状況・環境を当たり前だと思わずに行動しよう②目先のモノ・コトに捉われず、常に正しい行動を心掛けよう③自分自身が尊敬できる人・モノを見つけ、自分自身も誰かに何かを与える人になろう④自分自身の「軸(価値観・譲れないもの)」を明確にしよう現在の状況・環境を当たり前だと思わずに行動しよう昔に比べ、現在はあらゆるものの移り変わりが早く、現在の当たり前が「何日後・何年後」の当たり前であるかは全く分かりません。だからこそ周囲の変化に合わせ、"考え・行動"を変えていく必要があります。就活生の身近なところでいくと、現在と10年前の「人気就職先企業ランキング」が大きく変化していたり、平成元年と平成30年の「企業の世界時価総額ランキング」が全く異なるものになっていたりと、ここ最近の変化のスピードは大幅に早まっています。【参考記事】ダイヤモンド・オンライン:昭和という「レガシー」を引きずった平成30年間の経済停滞を振り返る現在の状況に固定概念を持ちすぎず、柔軟に「考え・行動」を変化させていくことが重要でしょう。目先のモノ・コトに捉われず、常に正しい行動を心掛けようこのメッセージは、「目先の利益や甘い誘惑に踊らされず、"自分自身が正しいと思う・周りから見て正しいと感じる行動"を心がけよう」という意味のメッセージになります。社会人になると会社のために「利益」を追うことが増え、どうしても目先のモノ・コトに捉われてしまう可能性が高くなります。しかし、そういった行動は短期的視点では良い行動かもしれませんが、長期的視点で考えると疑問が浮かんできます。例えば、自社で製品を製造・販売している・サービスを提供している企業では、「とにかく製品を売る・サービスの利用人数を増やす」というように"利益"のみを追求してしまうことが多々あります。しかし、本来の目的は「顧客に価値提供する・喜んでもらう」ことです。利益をとにかく増やすことは短期的視点で見れば適した行動かもしれませんが、長期的視点で見ると後者を重視した方が"信頼関係の構築・長期的な関わり"に繋がることは間違いないでしょう。正しい行動を継続することこそが、結局は将来的に自分にメリットとして返ってくるため、「常に正しい行動を心掛けよう」というメッセージになります。自分自身が尊敬できる人・モノを見つけ、自分自身も誰かに何かを与える人になろうまず、「自分自身が尊敬できる人・モノを見つけ」のメッセージに関しては、"ロールモデル・目標"を明確にしようという思いが込められています。「ロールモデル・目標」が明確になることで、自分自身が取り組むべき"行動"も明確化されますし、それが結果的に"自分自身の行動の基準を上げる"ことにも繋がります。「誰かに何かを与える人になろう」のメッセージに関しては、「尊敬できる人・モノを見つけた」先にある行動になります。「尊敬できる人・モノを見つける→それを意識して行動する→いずれ誰かに何かを与える人になれる」という風に変化し、自分自身を"与えられる側から与える側"に変化させることができるでしょう。自分自身の「軸(価値観・譲れないもの)」を明確にしよう自分自身の軸、若い時期にこれを明確にしておくことで、その後の人生の行動・考え方における"核"となるものを創ることができます。そして、この軸を明確にして固めておくことで、他人・周囲の状況にブレることなく、"自分自身の理想とする行動・考え方"をすることに繋がります。時代や周囲の変化に合わせることももちろん必要ですが、「軸・ゆずれないもの」はしっかりと持っておきましょう。たくさんのドーナツで満たされることを願っています。時計の針は最初に戻り、皆さんの可能性は無限大です。皆さんの時代が、美しいハーモニーと、成功と、そして、たくさんのドーナツで満たされることを願っています。【動画時間】13:35~このメッセージはスピーチ全体の締めに用いた言葉、つまりこれまでのスピーチ全体を要約しているメッセージだと考えられます。この部分ではいくつかの比喩表現を用いていますが、「時計の針が最初に戻る=0時=ここからが新たなスタートライン」、「美しいハーモニー=令和=新しい時代の始まり」、「ドーナツ=楽しみ・喜び・夢中になれるもの」と表現することができます。では、「なぜ豊田社長は最後にこのメッセージを伝えたのか」、最後に伝えたかったメッセージとしては以下の通りです。●まだ20代前半の皆さんの可能性・未来は無限に広がっているのだから、積極的に悔いのないように人生を過ごしていこうまだ20代前半の皆さんの可能性・未来は無限に広がっているのだから、積極的に悔いのないように人生を過ごしていこうこのメッセージの意味・意図は文字の通りです。20代前半などの若い時期はまだまだ可能性が無限大に広がっていますが、年齢を重ねるにつれてそれは次第に有限になってきます。つまり、可能性が無限大である状況は今しかないと言えます。また、これから社会人として働く方にとっては、今こそが"スタートライン"です。だからこそ「積極的にあらゆる物事に取り組み、悔いのない選択をしてくことが重要である」というメッセージがこの部分には込められています。最後にトヨタ自動車代表取締役社長の豊田章男さんがバブソン大学の卒業式で行ったスピーチ、これを観て就活生の皆さんはどのように感じたでしょうか。また、"自分だけのドーナツ"を見つけるためのヒントを得ることはできたでしょうか。今回は約14分間に渡るスピーチの一部を抜粋して紹介しましたが、得るものの非常に多いスピーチだったのではないかと思います。このスピーチを観ての「感想・受け取り方・感じ取り方」は人それぞれではありますが、"今後のキャリア観・今からやるべきこと"など、何か一つでも得ることができれば幸いです。ぜひ皆さんも"自分だけのドーナツ"を見つけ、社会で羽ばたいていただけたらと思います。関連記事※アイキャッチ画像は「バブソン大学HP」より引用しています。 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総合商社の部署ごとの性格について 総合商社の部署ごとの性格について Unistyle株式会社の樋口です。一昔前にはラーメンからミサイルまでと形容された総合商社は部署ごと、もっと言えば課ごとに大きく性格が異なります。一般的な飲み会が大好きで、荒々しい商社マンのイメージの人ももちろんいますが、総合商社の中にはどちらかといえばコンサルティング会社や銀行の人のような雰囲気の人もいます。今回はこのような部署ごとの違いについて、なぜ部署ごとにキャラクターが異なるのかも含めて考察したいと思います。部署ごとに性格が異なる理由部署や課ごとに性格が異なる理由としては、①上司の違いによるものと②顧客の違いによるものの二つが考えられると思っています。①上司の違いによるものとは、皆さんが想像する通り、飲み会が好きな上司もいれば、飲み会が好きではない上司もいます。長時間労働で成果を求めるタイプの上司もいれば、短時間で効率的に働くことにこだわる上司もいます。このような上司の違いは部署の性格に大きく影響します。相性のよい上司に当たれば働きやすい環境になりますが、運悪く相性の悪い上司に当たってしまった場合はストレスがかなりかかる上にさらには評価まで下がり、そのことによりさらにストレスを感じるという悪循環に陥ることも少なくありません。多くの総合商社では部署異動の柔軟性は低く、長い期間同じ上司と仕事するケースもあります。次に顧客の違いによるものについても見ていきましょう。この違いは上司以上に部署全体に影響を与えるのではないかと思っています。例えばエネルギー資源に投資を行う部署であれば、顧客は電力会社の購買担当や投資権益のある国家の政府関係者になります。一方で食糧部門や繊維部門であれば国内の中小企業経営者との取引も多くあります。このように取引する顧客により、求められる人材が異なることから部署の性格が異なってくるということがあるのではないかと思っています。エリートが多いインフラ系企業や政府関係者と付き合うことが多い部署であれば洗練されたエスタブリッシュな雰囲気の人が多いでしょうし、一方で国内の中小企業経営者と対等に渡り合う必要がある場合にはある種の豪快さや中小企業経営者に気に入られる人懐っこさが求められるのかもしれません。それぞれの部署の特徴■エネルギー系部署上記の通り、エネルギー系の部門では取引先がインフラ系企業であったり、政府系関係者と付き合いがあることが多いため、どちらかというと洗練されたエスタブリッシュな雰囲気の人が多いかもしれません。■鉄鋼系部門鉄鋼系の企業は取引する企業がどちらかといえば古い社風の体育会系の企業が多いため、the商社マンといった人も多くいる部署のように思います。■化学品・生活資材関連BtoBメーカーを相手にするケースが多く、社風としては激しいというよりもメーカー的なおっとりした会社が多いため、部署の雰囲気としても柔らかい雰囲気を持つ人が多いように思われます■食糧・繊維関連食糧・繊維の部署は中小企業の経営者と働くケースが多く、中小企業経営者に気に入られるある種の豪快さやエリートっぽさを感じさせない人懐っこさを兼ね備えている人が多いように思います。■経理・財務・リスクマネジメント社内ルールを扱う部署であり、営業部署のように目標数値の達成を強く求められるわけではないため、落ち着いた雰囲気の人が多いように思います。商社が第一志望なら就職活動でも様々な業界を見ておこうこのように総合商社の仕事は取引先と密接に関わっており、取引先の性格が部署の性格にも影響していると思っています。そのため、総合商社が第一志望の学生であれば、今後密接に関わる可能性があるので様々な業界を見ておくことをお勧めします。様々な業界のビジネスについてその会社のエース社員が懇切丁寧に教えてくれる機会は就職活動以外にはありません。就職活動で出会った人と取引することがあるかもしれませんし、総合商社以上に魅力を感じて別の業界に就職するというケースもあるでしょう。総合商社でしかできないビジネスというのはなく、あくまで総合商社は企業のサポートに徹する役目を担っています。そのことを理解した上で就職活動においては商社以外の業界も幅広く見て欲しいと思っています。最後にざっくりと見てきたので、このような部署のタイプに当てはまらないケースもあるかもしれませんが、おおよその傾向として理解してもらえたらと思います。総合商社というと全部の人が体育会系でオラオラした雰囲気の人が多いように思っている学生も多いのですが、実際には様々なタイプの人がそれぞれの仕事を行って成り立っている会社です。OB訪問でも一人にあってその会社の性格全体を判断するのではなく、様々な人にあった上で、いろんなタイプの人がいることを認識してもらえればと思います。photobyLisaPadillay 27,326 views

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