商社より海運!商社内定を辞退した商船三井社員が語る海運の魅力

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最終更新日:2023年10月19日

商社より海運!商社内定を辞退した商船三井社員が語る海運の魅力

企業研究

こんにちは。16卒の学生です。先日、商船三井の方にOB訪問をしてきました。商社志望の学生が併願する業界として海運業界は多いと思います。

そして、商社と海運の両方から内定を頂いた学生の多くは商社を選ぶと聞きます。

そこで今回は、同じく両方から内定を貰い、海運に進んだ方にOB訪問をしてきました。

本選考とインターンの締め切り情報

OB訪問対象者:商船三井・3年目・男

自動車船部(運航と営業の大きく2つある。)で自動車を運ぶ船に関する仕事をしているそうです。

また、自動車メーカーの方と関わるだけでなく、船長と話す、指示・積み地、上げ地の確保・燃料を確保する等もしているそうです。

現在、運航の仕事をすることで、船のことを深く知っている最中だそうです。

基本的に運航を経験してから営業にいくことが多く、近いうちに営業に配属される可能性が高いと仰っていました。(船のことを知らないと営業は無理とのことです)

実際に働いている立場からの海運業界

商社とメーカーに使われる立場だと感じることが多いそうです。イメージとしては、佐川急便の様な感じで、物の流れのど底辺にいると感じることが多いらしいです。

実際にメーカー・商社がいないと仕事はないので仕方なく、営業スタイルも接待して貨物を貰うような感じだそうです。

働いている方が感じている、物流の流れの中での権力のレベルとしては、メーカー>>>商社>>海運で、特に日本の自動車メーカーは、世界的に凄いのでかなり上から目線でくるそうです。

そのような背景から、海運は一番下の立場なので上にしか繋がりがないから、仕事も大変だそうです。

逆に、商社は上にも下にも繋がりがある。あくまで”間”に立って、様々なモノを繋いでコーディネートをしている印象があるそうです。

しかし、商社もメーカーも船がないと仕事は出来なく、しかも、最近はメーカーの情報力が上がってきて、商社の役割をするメーカーも多いらしいです。

結局は全ての産業を海運が支えていると言っても過言ではないようです。

商船三井から見た海運3社の違い

川崎汽船は、「良くも悪くもバカ」思いっきりの良い会社だと仰っていました。

2大海運と比べて、決まった顧客が少ないので、運航費をかなり下げて、顧客を確保しているそうです。

2大海運は、そのようなことはしないし、考えもしないことだそうです。

日本郵船は、「良くも悪くも堅い・堅実」だと仰っていました。

空・陸・空の事業に手を出しているので、リスクヘッジをよく考えており、その堅実さは、面接の時も感じたそうです。

面接は”the面接”という感じで建設的な印象を受けたそうです。具体的には、「なんで3社でもうちなの?」という質問が多く、本当にうちに来てくれる?というような確認が多かった気がしたそうです。

商船三井「良くも悪くもゆるい・フランク」だと仰っていました。

入社してから特に感じているけど、面接の時も感じたそうです。面接では志望動機の質問とかもなく、人となりやフィーリングを重視している会社だと思ったそうです。

また、その場で考えないといけないような変化球の質問も多く、仕事で不確定要素が多いので、どういう対応をするのかを見る質問だそうです。

商社と海運の違い

この質問は海運の面接でも毎回聞かれたそうです。逆に商社の面接では、商社の人たちは商社>海運だと思っているのか、一回もなかったそうです。

なぜ商社ではなく海運?という質問には、「商社はただ間に入っているだけだと思う。モノもないし、動かしている訳ではない。実際に動かしているのは、海運会社。絶伝そっちの方がやりがいがあると思う。」と仰っていたそうです。

実際に今、働いていても上記のことは感じているそうです。

また、海運のやりがいとしては、船を動かしている人間としては、不確定要素(気候・船や港のトラブル)が多すぎるので、様々な困難を乗り越えることで達成感があるそうです。

さらに、一つの航海は、1~2ヶ月で終わるので、何度も達成感を感じることが出来るのは良いことだと仰っていました。

まとめ

商社を志望している学生の多くは、海運は単にモノを運んでいるだけだという印象を持っている人は多いと思います。

私もそのように感じていたのですが、実際に働いている方からお話を聞くことで、海運のイメージが大きく変わりました。

モノを運ぶことの難しさ、そして海運がいないと世界の物流も止まるということの責任感も感じられました。

イメージだけで決めつけず、実際に働いている方にお話を聞くことは非常に大事だと感じました。

下記の記事は海運業界大手3社の比較記事となっています。ぜひ御覧ください。
参考:【海運業界大手3社の違いとは】強み・社風・選考を比較|日本郵船・商船三井・川崎汽船

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北関東支社長を務める1990年後のセプテーニとなる株式会社サブアンドリミナルを設立。2000年セプテーニへと社名を変更。2001年JASDAQに上場2006年持ち株会社体制に移行し、セプテーニ・ホールディングスに社名を変更リクルート時代は大阪、岡山、東京、埼玉と転勤を繰り返し、最後は埼玉の大宮で北関東支社長を務める。1990年には仲間7人で独立し、後のセプテーニとなる会社を設立。人材採用コンサルティングに始まり、ダイレクトメール発送代行、テレマーケティングや人材アウトソーシングなどの事業を手がけた。起業の一番の理由は大学時代から「いずれは独立したい」と思っていたからとの事です。ファーストキャリアはリクルートと総合商社で迷ったものの、リクルートは「給料>ポスト>プライド」であったのに対し、総合商社は「プライド>給料>ポスト」であった事から、より早く昇進できるリクルートを選んだとの事です。平尾丈(ひらおじょう、株式会社じげん代表取締役社長)2005年慶應義塾大学環境情報学部卒業後、リクルートに入社2006年リクルートより株式会社じげんの創業に参画2008年リクルートグループの史上最年少代表取締役社長に就任慶應義塾大学環境情報学部の在学中に立ち上げた100社の内、2社のネットベンチャーを登記させ、その会社の代表取締役を兼任したままリクルートに入社。リクルートから株式会社じげんの創業に参画した後に25歳の若さでリクルートグループの史上最年少代表取締役社長に就任した。2010年にはリクルートグループおよびドリコムグループよりMBOし、現在に至る。大学在学中に起業を考えるようになったきっかけは高校時代にテレビで見た学生ベンチャーの特集だったという同氏。その憧れから慶應義塾大学環境情報学部を進学先として選んだものの、現実はイメージとはほど遠かったそうです。在学中に1万人と会うという企画を始め、誰もが憧れる職業の人に片っ端から会っていったとの事です。実際には3万人を超える人と会い、その中にはソフトバンクの孫正義社長やサイバーエージェントの藤田晋社長も含まれていたとの事です。この行動力はリクルートに入社しても衰えず、「10年に1人の逸材」「1ヶ月450時間労働」などの伝説が残っています。村井満(むらいみつる、日本プロサッカーリーグ理事長:Jリーグチェアマン)1983年早稲田大学法学部卒業後、日本リクルートセンター(現在のリクルート)に入社1988年リクルート事件と時を同じくして営業部門から人事部門に異動2000年人事担当執行役員に就任2004年本社執行役員兼リクルートエイブリック(現在のリクルートキャリア)代表取締役社長に就任2011年リクルート・グローバル・ファミリー香港法人社長に就任2013年同社チェアマンに就任2014年第5代日本プロサッカーリーグ理事長(Jリーグチェアマン)に就任2004年から代表取締役社長を務めたリクルートエイブリックでは就任後、売上を150億円から450億円の3倍へと成長させた。これは「顧客満足度の高い人材斡旋会社ランキング」(オリコン調査)では2007年から5年連続で1位を獲得し、業績のみならず、同社を利用するカスタマーから高い評価を得た。本人は熱烈なサッカーファンで、現在はリクルートで得た人材育成のノウハウを活かし、プロサッカー選手のキャリア支援に貢献している。浦和高等学校時代にゴールキーパーを務めていた同氏。「三度の飯よりサッカー好き」というエピソードが多くあり、日本がW杯初出場を決めた1998年のフランス大会アジア第3代表決定戦にはリクルートの役員会を抜け出して観戦に行ったそうです。そのサッカー好きとリクルートでの活躍が認められ、Jリーグチェアマンに選ばれたそうです。島田亨(しまだとおる、株式会社楽天野球団取締役、楽天株式会社代表取締役副社長執行役員)1987年東海大学文学部卒業後、リクルートに入社1989年株式会社インテリジェンス設立、同社取締役へ就任2004年株式会社楽天野球団取締役社長へ就任2005年楽天株式会社取締役へ就任2006年常務執行役員2008年株式会社楽天野球団代表取締役社長兼オーナー2014年楽天株式会社会社副社長執行役員リクルート入社後、リクルート事件を機に宇野氏、鎌田氏らと共に同社を退社し、インテリジェンスを設立。2000年頃より草創期のベンチャー企業を中心として複数の企業に出資し、その中には取締役として参画したものもある。2007年にはテレビ朝日アナウンサーの石井希和氏と結婚。海外赴任をする為に2012年球団社長兼オーナーを退任し、引き続き取締役として球団に残る。新卒でリクルートに入社した理由は「起業する仲間を集めるつもり」であったと語る同氏。そして、リクルートに入り営業に追われながらも宇野氏や鎌田氏という起業仲間を見つけ出し、インテリジェンスを設立しました。インテリジェンスの上場後、キャピタルゲインを手にした同氏は投資家へと変貌を遂げました。オールアバウト社長の江幡氏と西麻布のバーで飲んでいる時に楽天の三木谷社長から電話がかかってきて楽天野球団社長への打診をされたとの事です。当時プロ野球への参入の最中であり、同氏に迷いはあったものの江幡氏からの強い後押しもあり、引き受けたとの事です。最後に以上、リクルート出身の起業家を紹介しました。ここでは書ききれないほどたくさんの起業家・経営者いますし、じげん社長の平尾氏のように次世代を担っていく起業家の台頭も期待できそうです。また、リンクアンドモチベーション社長の小笹氏が起業志望の学生を重点的に採用していたという事からある一定の時期に多くの起業家が生まれた事がわかりますね。そしてリクルートをファーストキャリアとして選ばれた人の会社選びの軸には共通点が多いようにも感じられます。現在は分社化し、入社するとしたらホールディングス内のいずれかの会社を選ぶ事になりますが、ぜひ今後のキャリアを選ぶ上で参考にしてください。photobyMartinThomas 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商社ごとの違いとは? 商社ごとの違いとは? こんにちは。16卒の総合商社内定者です。ここ数年、就活生に絶大な人気を誇るのが総合商社業界であり、Unistyle就活意識調査においても志望業界ランキングトップ、第一志望群企業人気ランキングのトップ5を五大商社が独占しています。参考:unistyle就職活動意識調査結果概要私自身も五大商社の選考を受け、幸いにも数社から内定を頂くことができました。今回はその際に感じた各商社ごとの違いを語りたいと思います。本記事のコンテンツ・企業研究に関して・内定者および社員の雰囲気・最後に企業研究に関してここ数年、商社業界は業績が良く、過去最高益を達成したニュースなどが新聞を賑わせていますね。では実際に商社業界がどのような状況になっているのか分析をしてみましょう。私は企業研究をする際にホームページに穴をあける気持ちでくまなく見ていました。特にIR情報などは印刷し、赤ペン先生のごとくペンで書き込みをし、他商社比較を行っていました。IR情報の読み解き方については下記の記事にて説明しているので参考にして下さい。URL:最後のとどめの一手「IR情報を用いた逆質問」の考え方2014年度当期純利益三菱商事4,006億円三井物産3,065億円伊藤忠商事3,006億円丸紅1,056億円住友商事▲732億円2014年度に関しては原油価格の下落により、資源分野での収益の下落が顕著に表れています。また2015年度業績予想においては三井物産が資源価格下落の影響を受け収益を落とし、業績予想においては伊藤忠商事と三井物産の順位が入れ替わると言われています。セグメント別トップ3の収益(単位:億円)三菱商事生活産業1,205、機械913、エネルギー823三井物産エネルギー1,197、金属資源609、機械・インフラ457伊藤忠商事食料1144、住生活・情報790、機械546丸紅生活産業398、輸送機256、電力・プラント223住友商事輸送機・建機498、メディア・生活関連478、金属325各セグメントにおいて安定した収益を誇っている三菱商事、資源分野というタイヤで一輪車を漕いでいる三井物産、非資源分野でNo.1を獲得した伊藤忠商事、水や電力に強みをもつ丸紅、輸送機とメディアに強みをもつ住友商事などなど...セグメント別の収益を見ると各商社ごとに注力している分野の違いがわかりますね。特に三菱商事はどの分野においても業界上位3位以内に入り、安定した強さが光ります。また学生の人気としては三菱商事ならばどの部門も人気が高く、三井物産なら資源分野もしくは機械・インフラ、伊藤忠商事なら食料、住生活・情報、機械、丸紅なら紙パルプ、電力、住友商事ならばメディア、輸送機の業務に携わりたいと考える学生が多いと就職活動および内定後に聞いた話からわかりました。注力している地域各商社のIR情報からカントリーリスクエクスポージャーという資料に辿り着き、出資額順に重点国を予想しました。また三井物産は中期経営計画に重点国を記載しています。参考までに以下は住友商事のカントリーリスクエクスポージャーの資料です。参考:住友商事「主なカントリーリスクエクスポージャー(2015/3末)」[三菱商事]中南米(チリ、ペルー、ブラジル)、東南アジア(インドネシア、フィリピン、マレーシア、タイ)、ロシア、中国、インド[三井物産]中国、インド、インドネシア、ロシア、メキシコ、ミャンマー、モザンビーク、チリ、トルコ[伊藤忠商事]中国、東南アジア(フィリピン、ベトナム、インドネシア)、中南米(コロンビア、ブラジル、ベネズエラ)[丸紅]中国、インド、ミャンマー、南米、サブサハラ(南アフリカ、アンゴラ、ケニア)[住友商事]東南アジア(インドネシア、ベトナム、フィリピン)、中国、中南米(ボリビア、メキシコ、ブラジル)、マダガスカル、南アフリカ各商社が注力している地域を見てみると中国、東南アジアに関してはどの商社も多額の投資を行っています。ただ中南米やアフリカにおいては各商社ごとに注力している国にはバラつきがあり、まだまだこれから投資先を検討していくというように感じます。三井物産がモザンビークを重点国として発表したように、これからはそれぞれの商社が力を入れているセグメントによって進出していく国が異なると考えられます。内定者および社員の雰囲気内定式も終わり、他商社の内定者と関わる機会も増えてきました。選考中にお会いした社員と選考後に会った内定者の雰囲気はそこまで相違はなかったので、それを踏まえた上で各商社の雰囲気に関して書きたいと思います。【三菱商事「社会人デビュー」】業界不動の一位で毎年高学歴かつ優秀な内定者を集めています。そして今までの人生において挫折を味わった人が少ないように感じます。中学高校の試験では常に学年上位、スポーツでの入賞経験ありなど輝かしい実績を残してきており、エリート志向が非常に強い集団です。みなさんの親の世代では「商社ならば三菱商事に入っておけば間違いない」という風に考えている人も多くいるでしょう。一方で「三菱商事内定者」という素晴らしい看板を手にした瞬間に自分はスーパーマンであると過信し、自分にできないことはないなどと考えてしまう学生が多いようです。よく高校デビュー、大学デビューという言い回しがあるように社会人デビューの色が強い会社です。【三井物産「知的体育会」】五大商社の中でも採用人数における体育会出身者の割合が一番多いことで有名です。しかし、ただスポーツをやってきただけでなく、チームビルディングなどの頭を使うことに慣れているスポーツマンが多いように感じます。その為、体力のあるインテリ集団、「知的体育会」と呼ばれる人が多く属する会社といえるでしょう。「人の三井」といわれるように一人一人に魅力があり、OB訪問を通して印象に残った社員が多くいました。【伊藤忠商事「野武士集団」】今最も勢いのある商社といえるでしょう。お酒様など伝統的な宴会芸が語り継がれていることから宴会好きな人が多いようにも感じました。野武士集団という意味では個の力を重視しており、その点では「人の三井」に似たものがありますが、品格があるかどうかは怪しいです。よく合コンでは「伊藤忠はとりあえず脱ぐ」などという格言があるようになんでもやってやるという人が多いように感じました。【丸紅「俺たち商社マン」】2014年度の業績においては業界4位になったものの、人気ではまだ業界5位であったように感じます。つまり五大商社に入りたい人がギリギリ引っかかるのが丸紅であるということです。「商社マン=勝者マン」という言葉を信じているのかわかりませんが、自分が商社マンであることに誇りを持っているようです。しかし、情熱的な人が多く、泥水を飲む覚悟ができている人が多いように感じました。【住友商事「石橋を叩いて崩れ落ちる」】石橋を叩いて渡らないといわれるほど慎重な商社として知られている住友商事ですが、ついに昨年度、資源分野において大損をしました。とはいえ住友財閥の商社であり、そのブランドの人気は根強いです。会社の場所が勝どきと都会の喧騒を外れているからかはわかりませんが、おっとりしている人が多いように感じました。最後に盛りだくさんの内容でしたが、いかがでしたでしょうか。ひとえに総合商社といっても各社で雰囲気やビジネススタイルは異なり、さらには同じ会社においてもセグメントごとに雰囲気は違うと思います。これから就職活動を迎える学生には自分の足と目を使って、会社とその中で働く社員を見極めてほしいと思います。photobyMartinThomas 62,220 views
”VUCA”からみる、これから求められる人材像とは? ”VUCA”からみる、これから求められる人材像とは? 「VUCA」(ブーカ)という言葉を聞いたことはありますか。耳にしたことがないという方も多いと思いますが、今注目されている言葉の一つと言われています。本記事では「VUCA」をキーワードにこれから求められる人材について考察していきたいと思います。是非今後の就活のヒントにしてみてください。【本記事のアウトライン】・VUCAとは・ビジネスから見るVUCA・就活とVUCA・VUCAから見る、今後求められる人材・主体性を身につけるには・最後にVUCAとはそもそも”VUCA”とは何でしょうか。”VUCA”とは、4つ単語の頭文字を取った造語であり、Volatality(変動性)Uncertainly(不確実性)Complexity(複雑性)Ambiguity(曖昧性)が語源となっています。そんな”VUCA”ですが、もともとは米軍の軍事用語であり、1990年台以降のアルカイダを端とするテロ組織との戦争を単に呼ばれるようになった。90年台以前までの”国vs国”の構造から、アルカイダのような”国ではない組織(=曖昧な組織)”との戦争スタイルを呼ぶのに”VUCA”が使われるようになりました。引用:VUCAWikipediaとなっており、元々はビジネス用語ではなく軍事用語を輸入した形をとっています。では、ビジネスにおける”VUCA”とはどのようなものであるのかを次章で確認していきます。ビジネスから見るVUCAVolatility(変動性)こちらは市場の変動性を意味しています。昨今市場は目まぐるしい勢いで変化を遂げていることは誰もが見聞き感じていることでしょう。例えば、筆者が中高生だった頃はまだ”ガラケー”と呼ばれる携帯電話が主流でした。しかし昨今、中高生ないし小学生までもが”スマホ”を持つようになってきました。スマホの登場によるアプリケーションなどの新規市場の拡大は市場の変動性(Volatality)の一例であると考えてもいいでしょう。Uncertainty(不確実性)Uncertainty(不確実性)はこちらをご参照ください。2016年、まさに不確実性を体現するといっても過言ではないことが何度も起きています。まず一つは2016年6月に起きたイギリスのEU離脱です。当初多くの経済評論家が残留を予想し、大手ブックメーカーでも「離脱」の倍率が「残留」の倍率を大きく上回りました。しかしながら国民投票の結果は「離脱」勝利であり、世界中の株価市場は乱高下する事態になりました。もう一つ世界に大きなショックを与えたのが11月のアメリカ大統領選挙です。結果はまさかのトランプ氏当選で、これは多くの専門家たちですら予想しない結果でした。当日の為替市場は大幅な値動きが観測されています。引用:Bizhint戦略人事・経営VUCA上記の引用の様に、予測できない未来に対して使われるのがUncertainty(不確実性)となります。Complexity(複雑性)事業の複雑性を意味し、楽天やLINEなどが一例ではないでしょうか。この2社がおこなっている事業を簡略化してみると、・楽天・LINE▶金融▶金融▶トラベル▶コミュニケーションツール▶スポーツ▶Eコマース▶保険▶AIデバイス▶Eコマース▶人材(LINEバイト)出典:Rakuten採用情報:LINECorporation(サービス)上図を参照して頂ければ分かるように、”一つの企業=一つの事業”という構図は崩れてきています。多数の企業・国が複雑に絡み合って現代の市場は成り立っています。Ambiguity(曖昧性)ベンチャーキャピタルが進んでいるのはアメリカですが、日本においても大企業がベンチャー企業に投資する取り組みが始まっています。トヨタは人工知能、ロボティクス、燃料電池技術を開発するスタートアップに135億円のファンドを設立しました。意外なところでは東急電鉄がスタートアップ企業に投資する東急アクセラレータプログラムを開始しています。ベンチャーキャピタルの難しいところは、投資対象が必ずしも利益に直結する場合に限らないというところです。また技術的には高いレベルだとしても最終的に表舞台に立てる技術になるかどうかも曖昧です。現代における意思決定はこのような曖昧性の高い案件を非常に短時間で行っていく必要に迫られています。引用:Bizhint戦略人事・経営VUCAComplexity(複雑性)に通じる所があるようにも思われます。これから何が”ビジネスチャンス”になってくるのか、曖昧性の高い案件を如何に短期間で具体的な思案に落とし込めるかが、企業には求められるとされています。就活とVUCAビジネスにおける”VUCA”について説明してきましたが、続いて就活における”VUCA”について考察していきます。これからのビジネスは”VUCA”に突入していくと言われています。これまで追い風であった大手企業も10年後に残っている可能性は誰もわかりません。時代が変わってもビジネスを行うのは企業であり、企業を支える主体は紛れもなく我々人間です。これは同時に、企業が今後求める人材は、”VUCA時代”に対応できる人であると考えることができます。では、”VUCA時代”に求められる素質とは一体どのようなものでしょうか。多くの”VUCA”に関する情報を無作為に抽出して並べてみた所、共通するキーワードがあるように思われました。(無作為に抽出した中でよく見るものとしては、”リフレクション(内省)””実行力””人間関係構築力”などがありました)VUCAから見る、今後求められる人材”VUCA時代”に必要とされる人材を表すキーワードとして”主体性”が挙げられます。激しい変化に対応するために必要な”スキル=主体性”と考えることもできなくはないですが、一方で、この”主体性”という表現は些か曖昧であることが否めません。ではどのような意味での”主体性”であるのでしょうか。大きく別けて2つあると考えました。(意欲的という意味での)主体性もちろんですが、主体性において受け身的な意味合いはありません。ご自身もアルバイト・学業などで経験があると思いますが、意欲的に活動するほど、より高い成績・生産性・結果を残すことができる傾向があるのではないのでしょうか。イヤイヤ受け身で行う事ほど、生産性が低く、効率の悪いことはないでしょう。事実企業が求める人物像で一番重要視しているのが”意欲的である”(49.0%)とされています。参考:マイナビニュース求める人物像、大企業は「コミュニケーション能力」中小は「素直さ」コミュニケーション能力よりも重視されているのは注視するべきポイントではないでしょうか。これは抽象的な経験則になってしまいますが、実際に社会の一線で活躍している経営者(孫正義氏・三木谷浩史氏など)はテレビの奥でいつもイキイキしているように思われます。自分が採用者の立場に立って考えてみて下さい。例え能力に差があったとしても意欲的(能動的)に働ける人材は魅力的に映る筈です。(やり抜く力としての)主体性”VUCA”の一つに”Uncertainly(不確実性)”がありました。変化が激しい現代市場では、多くの新しいビジネスが誕生し消えていっています。事実ベンチャー企業の20年間での生存率は僅か0.3%です。参考:日系ビジネスONLINE「創業20年後の生存率0.3%」を乗り越えるには何かしらの形で消費者に届けることができなければ、ビジネスとは呼べません。途中で上手く行かないことがあっても、最後までやり抜く力が求められているのではないでしょうか。(やり抜く力としての)主体性という表現は少し強引な気がしますが、求められる人材の概要としては納得してただけるのではないでしょうか。昨今、変化する社会に対応するために、0から1を生み出す”イノベーション”が注目されるようになってきています。同様に”イノベーション”生み出す事が出来る人材が重宝されるようになってきています。また、イノベーションに必要なマインドセットを以下のように提示しています。これらは上記主体性とも合致しているのではないでしょうか。1.楽しく前向きにやる・創造的な思考と行動は本質的に楽しい・これまでの研究や仕事のやり方に捕われない・先が見えないモヤモヤ感も楽しもう2.真剣に本気でやる・1人の大人として基本的なマナーは何か自分で考え行動する・実践的な能力を身につけるためにも一瞬一瞬を本気でやる・揉める時は破壊的ではなく建設的に揉めるように3.他者を理解し尊重する・驕りではなく、多様な年代と専門性、才能が集まるコミュニティの一員になる自負心・自分自身やこれまでのコミュニティとの違いを楽しむためにも、他者理解が重要・自分を理解し尊重して欲しいなら、まずは自分が他者にそうしよう出典:イノベーション人材が身につけるべき要素や能力──モチベーションとマインドセット、スキルセットとは主体性を身につけるにはでは”主体性”はどのように身につけることができるのでしょうか。”主体性”という言葉は小さい頃から何度も耳にしてきた事があるかと思われます。本屋さんに行けば必ずと言っていいほど”主体性”がキーワードになっている書籍に出会うことになるでしょう。一方で、主体性を持つための簡単な4つの方法を記載した記事を参考文献として提示しておきます。1.学ぶ姿勢を作る・人間は常に学ぶことで成長をしています。先述した通り、受け身の学習では効果は低く得られものが少ないです。一方、能動的に働きかけることで得られるものは大きくなります。2.自分に合った目標を持つ・目標設定が正しくできないとその後大きく躓いてしまうことがあります。簡単には達成できないが、努力することで達成できる目標を設定すると高いモチベーションを維持することができます。3.プラス思考になる・マイナス思考で成功している人はいないのではないでしょうか。もちろん自意識過剰も問題ですが、適度な自身は主体性を高めます。4.真面目な部分を作る・一日中真面目でいる必要はなく、生活にメリハリをつけることが重要です。常に就活について気を張っているのではなく、たまには息抜きを方がより意欲的に取り組むことができるのではないでしょうか。参考文献:主体性を高める方法4個!目標を持ち学ぶ姿勢を作る!もちろん”主体性”を高めることは一朝一夕で出来るものではありません。本稿はメンタルクリニックではないので、主体性を高める方法はここまでにしますが、”主体性”は決して無視できる案件ではないと認識して頂けたと思います。最後に本稿では、皆さんに向けて”VUCA”から見る今後求められる人材について考察を進めてまいりました。今後求められる人材として、▶(意欲的なという意味での)主体性▶(やり抜く力としての)主体性の2点をキーワードとして上げました。オックスフォード大学の発表によると、今後10〜20年で米国の総雇用の47%がAIに代わると予想されています。参考:週刊現代オックスフォード大学が認定あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」日本でも例外ではないでしょう。誰もが耳にしたことがあるように、大企業に務めているから安定という考えはもう古くなってきています。実際、先程提示した企業の一つである楽天は、今や知らない人がいない程の知名度を誇っています。しかし、その楽天もかつては20年ほど前に従業員6人の所謂ベンチャー企業からスタートしています。今後楽天の様な企業が新たに登場することは否めないでしょう。20年後の未来がどうなっているか予想することはできません。一方で、時代が変化しても変わらず必要とされる人材がいるのではないでしょうか。その人材を解き明かすキーワードが”VUCA”であり、これからの企業が必要とする人材であると言っても過言ではないでしょう。末筆になりますが、”主体性”を高めることは目の前の就職活動ですぐ活きてくる事は難しいかもしれません。一方で、長いキャリアプランの中で”主体性”を高めることは、これからの時代に活躍できる人材になるために必要な条件になってくるでしょう。参考: 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