最短4年で課長!?実は全然社風が違うリクルートの実態!

45,780 views

最終更新日:2023年10月31日

最短4年で課長!?実は全然社風が違うリクルートの実態!

本選考とインターンの締め切り情報

こんにちは。16卒の慶應生です。先日リクルート某社の方にOB訪問をしてきました。2012年に分社化し、昨年上場して話題を呼んだリクルート。巷では様々な講演会に「リクルート出身」という肩書きの人が出てきたりするのをよく目にします。ただ、そういったイメージは強いものの、実際どんな会社なの?というよりなんかリクルート◯◯っていっぱいあるけどどれがなにしてるの?というのが多くの学生の印象かと思います。なので本日は、OB訪問で伺った話を元にリクルートの実態に迫っていこうと思います。

そもそもリクルートってどんな会社?

将来を考えて意思決定する大きな 「イベント」と、日常の中にある小さな選択と意思決定を支援する。
これがリクルート各社に共通する事業内容です。ここでいう大きなイベントとは、住宅、結婚、就職、転職等、小さな選択とは旅行、飲食、美容院等のことを指します。かといって消費者に対して直接営業をする、というような手法ではありません。基本的には企業を顧客として、どうやって顧客の製品と消費者を繋げていくかを考えて提案していく、ある意味コンサルタントに近いビジネスモデルを取っています。
また元々は1つの会社だったのですが、2012年に3つの機能別に分社化されました。
人材関連事業会社:リクルートキャリア リクルートジョブズ リクルートスタッフィング
販売促進事業会社:リクルート住まいカンパニー リクルートマーケティングパートナーズ リクルートライフスタイル
機能会社:リクルートアドミニストレーション リクルートコミュニケーション リクルートテクノロジー
加えてグループ全体の中長期経営戦略・グローバル展開の戦略策定をするリクルートホールディングスがあります。

参考:リクルートジョブズ2016卒webテストレビュー


リクルート間の共通する社風

どのカンパニーの人も大きく分けると
①成長欲求がものすごく高い人
②成長を強いられる環境に耐えられる人

以上の2つに分けられるそうです。これには共通する社風からくるものがあるのかな、と考えています。リクルートでは1年目で他の会社で3〜5年目に任される仕事もやりながら、最短だと4年目にマネージャー、つまり課長職に就く人もいるとのことです。実際各社説明会でも社員の平均年齢は32歳程度と聞いており、厳しい環境で自分自身の力を磨き、新しいステージに出て行く人が多いようです。


実は全く違う雰囲気

先に共通する社風を書きましたが、社内の雰囲気は全く違うとのことです。今回はわかりやすい販売促進事業会社3社を例にとりたいと思います。
ちなみに3社の代表的なサービスは
住まいカンパニー:suumo 
ライフスタイル:Hot Pepper  じゃらん
マーケティングパートナーズ:受験サプリ ゼクシイ カーセンサー
です。

まずは住まいカンパニー。特徴は真面目な人が多いようです。顧客は住宅メーカー等であり、販売促進事業会社の中でも扱う額も大きいため、リクルートの中では人当たりが良く真面目で慎重な人が多いとのことです。所謂世間一般でイメージされているようなリクルートっぽさはそこまでないかもしれません。
次にライフスタイル。ここはアツい小綺麗な人が多い様です。顧客は美容院、飲食店、旅館等であり、他のカンパニーと比べて扱う額少額で、流行等に乗る必要があるためスピード感のある人が多いとのことです。悪く言うと少し大雑把とも言えるかもしれません。特に美容院担当の人になると、パーマをかけ、小綺麗な格好をしており社内で見ると一目でわかるくらい特徴的なようです。
最後にマーケティングパートナーズ。ここのスピード感はライフスタイルと住まいカンパニーの間くらいのようです。ただし、結婚、受験、中古車と扱う商材が雑多なカンパニーであるからこそ、結婚担当は女性ばかり、中古車担当者は硬派な男性ばかり、受験は高学歴集団と1つのカンパニーの中で雰囲気が若干異なるようです。

異なった社風から見るリクルート

各社の説明会にてどのカンパニーのどの社員の方も言ってたことがありました。「顧客の立場に立って問題を解決していく。」ということです。実際に私自身もリクルート各社説明会で、このカンパニーはなんとなく自分っぽいな、だとか、自分とは合わなそうだな、と感じることがあります。
だからこそ、成長するフィールドというベースに合う人物である上で、顧客の雰囲気にあった学生を採用しているのかな、と感じました。
会社説明会では事業内容等はわかりますが、会社内部の雰囲気まではわかりません。OB訪問をすることで現場の雰囲気が自分自身とマッチするかを肌で感じ、志望動機にも熱が増すように思えます。説明会で自分なりに考えた疑問をOB訪問にて解消していく、というような方法をとっていくのがいいのかな、と考えています。

参考:就活解禁から1ヶ月間就職活動をして今後何をすべきか悩んでいる就職活動生が今すべきこと

photo by Max and Dee Bernt

おすすめコラム 4 件

20カ国以上の海外を経験した私が、終身雇用・安定を捨ててまで求めた新たな価値観とは?【unistyle24卒インターン生就活体験談vol.2】 20カ国以上の海外を経験した私が、終身雇用・安定を捨ててまで求めた新たな価値観とは?【unistyle24卒インターン生就活体験談vol.2】 こんにちは。24卒のインターン生です。突然ですが、皆さんはとりあえず安定した有名な大企業から内定をもらうために就活をしていませんか?私はもともと終身雇用と安定を求めて日系大手企業を目指していましたが、イギリスでの1年間の留学や20カ国ほどの旅行経験から挑戦、変化や成長環境を求めて外資系企業を志望するようになりました。就職活動はみなさんが社会人としてキャリアをスタートするための環境を選ぶ大切な機会です。将来どのような自分になっていたいか・そのためにはどのような企業がベストかを考えた企業選びをして、後悔することなく就活を終えましょう!関連記事本記事の構成筆者のプロフィール留学前の終身雇用や安定性を目指したキャリア観・留学前のキャリアに関する考え・大学入学から留学に行く前の志望業界・そのような価値観のもとで取り組んでいたこと留学中にどのような出会いや経験があったのか?・留学中の人との出会い・新たな経験・環境変化留学中の経験はどのようにキャリアの価値観に影響を与えた?・キャリアの中断について・キャリア転向について・仕事をする場所についてキャリアに対する考え方の一例・今の私が持つキャリアの考え方・なぜコンサルを選んだのか・入社に向けた今のモチベーション最後に筆者のプロフィール私のプロフィールは以下の通りです。◆性別:女性◆大学:国立大学◆アルバイト:カフェ・家庭教師・長期インターン◆志望業界大学入学時:商社就活時:外資コンサル、外資IT◆特徴イギリスに1年間交換留学新たなことを学ぶ・体験することが好き1人旅を含めて20カ国以上をまわってきた◆性格好奇心旺盛でやりたいことはやらないと気が済まないタイプ「できる」よりも「やりたい」を優先させたい◆現在大学4年生、外資系コンサルティング企業入社予定留学前の「終身雇用」や「安定性」を目指したキャリア観私は幼いころから海外で生活してみたい、働いてみたいという思いがあり、大学入学後は以下のようなキャリアに関する価値観がありました。留学前のキャリアに関する考え私は大学入学時から留学に行くまでは以下の3つの考えを持っていました。1.キャリアは中断できない「定年まで働きたい」とまでは考えていませんでしたが、「会社を辞める=キャリアを辞める」といったイメージがありました。したがって、「海外で生活する」といったら「海外駐在」しか手段はなく、途中で自らの意思での留学や海外生活をすることはできないと考えていました。2.キャリア転向はしない一度入社した企業を完全に離れてほかの業界やほかの企業に行く事は全く考えていませんでした。ただ、好奇心旺盛で様々なことに興味のある私にとって、同じような仕事をし続けることは難しいと考えていました。したがって、企業内でも様々な事業に携われる大企業の総合職に就くことがベストだと考えていました。3.仕事はオフィスで働くもの「働く」といったら毎日固定のオフィスに通って行うものというイメージがありました。したがって、海外のオフィスに行くとしたら「出張」もしくは「駐在」の2つしか手段はないと考えていました。この考えに至った理由・背景としては以下の2つがあると思います。1.思い込み・情報不足私は、海外で働くとしたら日本企業に就職してからの海外駐在しか手段はないと思い込んでいました。なぜなら、海外で就職するというのはハードルが高いことであり、日本で生まれ育った私にとっては不可能に近いと考えていたからです。もちろん海外での就職は簡単なことではありませんが、海外で就職することについて調べてもいなかったので思い込みで考えてしまっていたというのに違いはないと思います。2.周りの環境私の周りには家族や知り合いを含め、転職を繰り返す人はいませんでした。そのような環境下で同じ会社で働き続けることが普通であるという認識がありました。逆に、転職をするのは「何か問題があったから」「人間関係がうまくいかなかったから」といったネガティブな面にしか考えられていませんでした。大学入学から留学に行く前の志望業界大学入学時の志望業界は総合商社でした(というよりかは総合商社しかほとんど知りませんでした)。あまり知識もない中で理由も大したものではないものの、総合商社を志望していた理由は上で述べたような価値観のもと以下のような4つがあったと思います。理由1.福利厚生がしっかりしている2.収入がある程度保証されている3.解雇のリスクがほとんどない4.海外駐在の機会があるそのような価値観のもとで取り組んでいたこと周りの話やネットで調べた情報から、日系の大手企業に就職した場合、会社派遣以外での留学や長期の海外滞在はあまりできないとわかりました。そこで私は、学生のうちでないと留学や勉強などといった、自分の成長のために投資はできないと思い、やりたいことはやっておかなきゃという考えから、留学準備を含め様々なことに取り組んでいました。例えば、、、・ボランティア活動←海外の人との交流を増やすため・オンラインでのサマースクール参加←海外の学生と交流を取りながら新たなことを学ぶため・カフェでのアルバイト←接客が苦手なのでその克服のため。また、観光地にあるカフェであり、海外のお客さんも多いので英語を喋る機会にもなるため・語学の勉強(英語・中国語・フランス語)←いろんな国の言葉が喋れることへの憧れがあったためまた、一度働き出したら会社からの派遣でMBA取得を目的としたもの以外での大学院での勉強はできないと思い、大学院進学を前提に考えていました。留学中にどのような出会いや経験があったのか?1年間の留学、また、その間に行った旅行を通じて今まで出会ってこなかったような人との出会いや新たな経験が多くありました。留学中の人との出会い例えば、、、・社会人経験をしてから大学院で勉強をしている方・社会人経験をしてから大学に入り直した方・旅行先で出会ったノマドワーカーの方・社会人経験をしてから大学院で勉強をしている方イギリスは修士号を1年間で取れるので、ほかの国からもイギリスの大学院に進学する人が多くいました。大学院に大学卒業からそのまま行く人よりも、社会人経験を経てから大学院で興味のある分野の専門性を深め、キャリアアップをしようとしている方が多くいたように感じています。私は、今まで、大学院に進学することでキャリアに穴をあけてしまうというイメージがあったので、会社に戻った時にキャリアアップをすることができるという考えを知り、自分のキャリア像が大きく変わりました。・社会人経験をしてから大学に入り直した方授業やサークルなどで、社会人経験をしたのちに大学に入り直した方や、家庭を持ち、子育ても落ち着いてきた中で、もう一度キャリアをスタートするために大学に入り直した方に出会いました。私は、今まで、キャリアに一貫性がないと不利であるという考えがありましたが、重要なのはキャリアの一貫性があるかどうかではなく、目的のある行動・目標に向かった行動を行っているかどうかであり、環境の変化などに適応しながらキャリア変更も積極的にできるという考えを持つようになりました。・旅行先で出会ったノマドワーカーの方旅行中には、もともと行っていた事に関する分野の企業を友人と立ち上げ、アジア、ヨーロッパなど様々な国で仕事をされているノマドワーカーの方に出会いました。ここで、ノマドワーカーとは自宅や会社のオフィスといった固定の場所で仕事を行うのではなく、コワーキングスペースやカフェなど、自由に場所を移動しながら仕事をする人達のことを指します。私は、今まで、仕事は会社で行うもしくは家で行うものという考えがあったので、各地を点々としながら仕事をする人がいるということに驚きました。上記のような出会いから私は、自分の世界の狭さに気づき、実際の人との交流やSNSなどを通して積極的に世界を広げていこうとするようになりました。新たな経験・環境変化自分の中でもう一つ考え方の変化に大きく影響を与えたのは世界情勢です。コロナ禍で留学をしたのに加えて、戦争などの世界情勢の大きな変化により、日々、規制の変化などを経験しました。自分の予定していたものが上手くいかなかったり、プラスで手続きが必要になったりと、今までにない環境変化に関するもどかしさを感じたと同時に、変化にどれだけ柔軟に対応できるかの大切さを感じました。留学中の経験はどのようにキャリアの価値観に影響を与えた?留学やその間の経験でキャリアについての価値観での変化が主に以下の3つありました。キャリアの中断について留学したい、もしくはその必要性を感じたら留学するというキャリアの選択肢を知り、そのようなキャリアについて調べるようになりました。確かに、日本企業ではあまり転職や一度職を離れてからの再就職はあまりないと思いますが、外資系企業において、以上の2点は頻繁におこることで珍しくはありません。このような選択肢の広がりにより、社会人になってから「行きたい・行く必要があれば大学院に行く」というのでも遅くないと思うようになりました。キャリア転向について情報収集や新たなキャリアに関する価値観に触れることで、キャリアの選択肢が広がり、キャリア転向も視野に入れられるようになりました。また、外部環境の変化が激しい中で自分自身のスキルを身に付け、時代の変化への対応ができる必要があると感じました。周りの変化の中で、自分自身にも変化はあると思いますし、やりたいことが変わっていくこともあると思います。自分の目標に向けて、変化に対応しながら業界内・業界外への転職をすることも考えるようになりました。仕事をする場所について海外で働いてみたい、生活してみたいという思いがある中で、海外で働くためには日本企業の海外拠点で働く、もしくは海外の企業で働くという2つしか考えていませんでした。その中でも海外の企業で働くというのは私にとってハードルが高すぎると考えていました。しかし、情報収集や海外での生活経験からハードルが高すぎることはないと考えられるようになりました。また、会社の所在地にかかわらず、自分が仕事をする場所が仕事場であるという考えを持つようになり、選択肢が増えました。キャリアに対する考え方の一例以下では私の就活の際のキャリアの考え方の一例を挙げています。これが正しいというわけではなく、皆さんのキャリアの選択肢を広げるきっかけになればと思います。今の私が持つキャリアの考え方私は、ワーキングホリデーに行く・海外ボランティアを行う・留学をするなどして一度キャリアを中断させたとしても、自分なりの一貫した軸があれば、また自分自身の納得のいくキャリアを築く事ができると思います。ここで重要となるのは自分なりの一貫した軸を持つことです。もちろん軸は変えることもできますが、なぜその軸を変えることになったのか説明できるように現在の軸を明確にしておくことです。私は人生軸とそれをもとにしたキャリア軸を作っていました。自分の中での軸は人生の中でやりたいことであり、キャリア軸はその中でも仕事・キャリアの中でやりたいことです。人生軸海外に興味があり海外で仕事をしながら生活したいいろんなことに挑戦してみたい常に新たなことを学び続けたい(海外の大学院にも行きたい)興味がある分野の専門知識を深めたいキャリア軸様々なバックグラウンドを持った人とかかわることができるかジェネラルな知識を持ち合わせたスペシャリストになれるか私は、これらの軸をもとに、入社を目標にするのではなく、人生で何を成し遂げたいか・どんな事をやっている自分になりたいかを考えながら企業選びを行いました。なぜコンサルを選んだのか私がコンサルを選んだ理由は主に以下の4点があります。1.プロジェクト単位で動くため、短期的なスパンで挑戦し続けられる2.プロジェクトとプロジェクトの間で1か月単位での休みが取れるため海外も行ける!3.興味がある業界の様々な企業に携われるため、業界単位での理解が深まる4.出戻りする人が多い(一度辞めて違う会社で働いても戻ってこれる)1.プロジェクト単位で動くため、短期的なスパンで挑戦し続けられるコンサルのプロジェクトは長期のものもありますが、3か月単位などの短いものもあります。様々なことに興味がある、新たなことに挑戦し続けたいといった自分の性格ややりたいことにあっている業界だと感じました。2.プロジェクトとプロジェクトの間で1か月単位での休みが取れるため海外も行ける!プロジェクト単位で動くため、プロジェクトの間に長期的な休みをとることもできます。企業の方とのお話では、長期で海外に旅行に行ったり、自分のプライベートでやりたかった事を集中して取り組む期間にしたなど、私の中での軸に合っていると感じました。3.興味がある業界の様々な企業に携われるため、業界単位での理解が深まる短期的スパンで様々なことに挑戦できるのに加え、その業界の中でも多くの企業の案件に携われるため、業界内の知識を増やすことができます。これは私のジェネラルな知識を持ったスペシャリストになりたいというキャリア軸にあったものだと感じています。4.出戻りする人が多い(一度辞めて違う会社で働いても戻ってこれる)一度ほかの企業に転職しても合わなかったから戻ってきたという人や、一度事業会社のほうに転職したのちコンサルに戻ってくるなど流動性が高く・柔軟な業界だと感じました。途中で海外での経験を積みたいと考えている私にとって自分自身の軸に合っていると感じこの業界を選びました。入社に向けた今のモチベーション大学生活でまだやり残したことは多くあるものの、会社で自分自身のスキルをどれだけあげられるか、どんな新たな経験ができるか楽しみです。最後に企業選びには様々な軸があり、キャリアについても様々な考え方があると思います。私の場合は、どの会社に所属したいかというよりも、自分の人生でこれを成し遂げるためにどんな経験・スキルが必要で、それができる企業はどれかという軸で就職活動を行っていました。就職活動は企業が選ぶという要素もありますが、就活生も企業を選ぶ機会でもあります。この記事が就職活動を通して、自分自身が歩みたいキャリアの一歩を踏み出せるように参考になれば幸いです。関連記事 605 views
10年間で海外売上高比率を54%まで高めた電通のM&A戦略 10年間で海外売上高比率を54%まで高めた電通のM&A戦略 2015年度12月期の電通グループの売上総利益は約7,619億円、海外売上総利益は4,140億円の54.3%と国内事業の売上高よりも大きくなっています。2006年度は海外事業の売上総利益は10%にも満たなかった中で、10年間で国内事業を抜くほどの規模にまで成長させています。この成長を牽引したのが、積極的なクロスボーダーM&Aです。今回は海外売上高比率を半分以上までに高めた電通のM&Aの歴史について見ていきます。参考:電通と博報堂とADKの事業・社風・選考比較【unistyle業界研究】海外展開戦略を打ち出した2008年3月期の経営計画電通は2007年度に発表した「今後の経営方針について」において、明確に海外展開する方針を発表しています。この年の海外事業の売上合計が全体に占める9.5%に過ぎないのですが、ここから2015年度には半分以上までに海外売上高比率が高まります。参考:電通2007年度今後の経営方針について一方で日本テレビはこの時期はまだ海外進出を明確にはしてはおらず、国内の体制強化がメインの経営課題であると認識していることが伺えます。参考:日本テレビ2007-2009年中期経営計画日本テレビもその後、国内市場の縮小という現実に目を向け、2012年には海外ビジネス推進室を設置し、海外での事業収入増加を明確に目指すことを決定していますが、2015年度の決算においてはまだ海外事業収入は全体の0.6%に過ぎません。参考:日本テレビの決算内容に見るテレビ局の海外戦略今後、積極的なM&Aや海外事業展開をすることで電通のように売上高の半分以上を占めるようになるかが注目されます。電通のクロスボーダーM&Aの主要案件前述の通り、電通は海外企業を買収することで海外売上高を高めてきました。ここでは、電通のニュースリリースより、海外M&A案件をご紹介したいと思います。かなり多くなってしまいますが参考にしてください。2007年10月:電通ホールディングスUSAによる米国アティック社及び英国アティック社の買収について2008年11月:電通ホールディングスUSAによるマックギャリー・ボウエン社(米国)の買収について2010年1月:中国最大の販促ネットワークを持つ「サントレンドグループ」と資本・業務提携に関する基本合意書を締結2010年1月:InnovationInteractive社(米国)の買収について2011年1月:インドにおける合弁主要3社の100%子会社化について2011年2月:米国ファーストボーン・マルチメディア社の買収について2011年6月:英国独立系デジタル・マーケティング・エージェンシー「ステーキ・グループ社」の買収について2012年1月:米国独立系広告代理店「MLロジャース社」の買収について2012年1月:ブラジルの独立系デジタルエージェンシー「ラブ社」の買収について2012年6月:カナダの広告会社「ボス社」買収と電通カナダとの統合について2012年8月:インドのクリエーティブ・エージェンシー「タプルート社」の株式51%取得で合意2013年1月:電通、米国の独立系PR会社「ミッチェル・コミュニケーション・グループ」を買収2013年3月:英国イージス社の買収完了と電通グループの新しい事業統括体制について2013年4月:イージス・メディアが中国のデジタルメディア・エージェンシー「北京創世奇迹广告」の株式100%取得で合意2013年4月:タイのブランド・コンサルティング会社「ブランドスケープ社」を買収2013年5月:カナダのデジタルエージェンシー「エヌ・ヴィ・アイ社」を買収2013年5月:ベルギーのブランドプロモーション会社「ニューワールド社」を買収2013年5月:ルーマニアのデジタルエージェンシー「キネクト社」を買収2013年5月:オランダのソーシャルメディア・エージェンシー「ソーシャル・エンバシー社」を買収2013年5月:インドの「ウェブチャットニー・スタジオ社」の株式80%取得で合意2013年7月:イタリアのデジタル・エージェンシー「シンプル・エージェンシー社」の株式70%を取得2013年9月:スペインの広告代理店「ワイメディア社」の株式51%とデジタルエージェンシー「ウインク社」の株式31.8%を同時に取得2013年9月:中国のデジタル・クリエーティブ・エージェンシー「トリオ社」を100%買収2013年10月:ロシアのデジタル・エージェンシー「トラフィック社」を100%買収予定2014年1月:オーストラリアの広告会社グループ「オッドフェローズ・ホールディングス」の株式51%を取得2014年1月:ポーランドのソーシャルメディア・エージェンシー「ソーシャライザー社」の株式100%を取得予定2014年2月:中国のソーシャル・クリエーティブ・エージェンシー「ベラウォム社」の株式100%取得で合意2014年2月:ドイツのデジタルマーケティング・エージェンシー「エクスプリード社」の株式100%取得2014年3月:フランスのモバイルエージェンシー「レ・モビリザーズ社」の株式100%取得で合意2014年5月:ブラジルの独立系最大規模の総合広告会社「NBS」の株式70%取得で合意2014年5月:カザフスタンの広告会社グループ「フィフティー・フォー・メディア社」の株式51%を取得で合意2014年5月:米国の総合マーケティング会社「MKTG社」の買収手続き開始の合意について2014年7月:インド最大のOOH専門の広告会社「マイルストーン社」の株式51%取得で合意2014年8月:南アフリカの広告会社「クリムゾン・ルーム社」の株式60%取得で合意2014年9月:米国の総合デジタルエージェンシー「コバリオ社」のエージェンシー部門買収で合意2014年11月:英国のモバイル・エージェンシー「フェッチ社」の株式80%取得で合意2014年12月:英国のソーシャルメディア・マネジメント・エージェンシー「テンペロ社」の株式100%取得で合意2014年12月:ブラジルのOOH専門の広告会社「OOHプラス社」の株式100%取得で合意2014年12月:米国のデジタル・マーケティング・エージェンシー「ロケット・インタラクティブ社」の株式100%取得で合意2014年12月:カナダのデジタルエージェンシー「スポーク社」の株式100%取得で合意2015年1月:インドの総合デジタルエージェンシー「WATコンサルト社」の株式100%取得で合意2015年2月:オーストラリアのクリエーティブ・エージェンシー「BWM社」の株式51%取得で合意2015年2月:オーストラリアのデジタル・クリエーティブ・エージェンシー「ソープ社」の株式51%取得で合意2015年3月:ベトナムの総合デジタルエージェンシー「エメラルド社」の株式40%取得で合意2015年3月:ギリシャのデジタルエージェンシー「マインドワークス社」の株式80%取得で合意2015年4月:ニューロサイエンス領域に強みを持つ米国のマーケットリサーチ会社「フォーブス・コンサルティング社」の株式100%取得で合意2015年4月:イスラエルのデジタルエージェンシー「アバガダ・インターネット社」の株式100%取得で合意2015年5月:米国のスポーツエージェンシー「アスリーツ・ファースト社」の持分33.3%取得で合意2015年5月:英国のコンテンツマーケティング会社「ジョン・ブラウン・メディア社」の株式85%取得で合意2015年6月:ポーランド「マーケティング・ウィザーズ社」の株式100%取得で合意2015年6月:タイのデジタルエージェンシー「フレックスメディア社」の株式51%取得で合意2015年6月:英国のEコマース専門エージェンシー「eコメラ社」の株式100%取得で合意2015年7月:シンガポールのクリエーティブエージェンシー「マンガム・ギャクシオーラ社」の株式20%を取得注目すべきは2013年に英国イージス社を買収したことです。これはM&Aの金額も4000億円と巨大で、更に本買収完了後に電通の海外M&Aは加速していきます。それまでは年間数件のM&Aだったものが、イージス社買収後には年間10件以上コンスタントに買収を行っています。それほど大きな意味を持つ買収だったことが伺えます。イージス買収後の、電通の海外事業売上高比率は下記のように推移しています。単位:百万円2013年度2014年度2015年度成長率売上高594,072676,925761,996128.27%内、国内売上高(311,416)(333,995)(348,252)111.83%内、海外売上高(282,857)(343,232)(414,066)146.39%海外売上高比率47.61%50.70%54.34%※電通IR資料より、unistyleが独自に作成海外売上高比率が2015年度には54%に達し、全体の売上高の成長も海外事業が牽引していることが見て取れます。ここまで見ると電通はM&A戦略により、見事グローバル企業の仲間入りをしていると言うことができそうです。積極的なM&Aに対する懸念の声一方で電通の積極的なクロスボーダーM&Aに懸念の声を上げる人もいます。日本企業に関わる国際間取引に詳しい弁護士のスティーブン氏は下記の記事にて電通のM&Aに対して3つの疑問を呈しています。①日本企業と海外企業が合併しただけでは、海外の競合と対等に戦えない②日本企業の海外企業に対する経営力の低さ、シナジーが疑わしい③買収金額が高すぎる参考:電通の英国企業買収に3つの疑問:日本企業の海外M&Aの陥穽海外企業を買収して利益を取り込むだけでは、確かに多額の借金をしてまで買収した意味はないといえます。総合商社においても海外企業を買収したものの、シナジー効果が薄いために苦しむという例は少なくありません。中国のCITICグループに多額の投資を行った伊藤忠商事も今後、シナジー効果創出を求められることになるでしょう。参考:伊藤忠、まだ見えぬ「相乗効果」CITICとの協業急ぐまた売上高は海外事業が牽引しているものの、営業利益率は低く、国内事業の営業利益の方が大きい構図となっています。これは海外展開を積極的に進めているNTTデータも同じ構図に陥っており、海外事業の営業利益率の低さは今後改善する必要があるでしょう。単位:百万円売上営業利益営業利益率売上高761,996160,43821.05%内、国内売上高(348,252)(90,403)25.96%内、海外売上高(414,066)(70,156)16.94%参考:野村総研・NTTデータの比較に見るSIer業界、利益率の野村総研・グローバル案件のNTTデータ【unistyle業界分析】最後にテレビ局に比べると早い段階で海外事業展開を打ち出した広告代理店の電通は既に売上規模で見るとグローバル化を果たしているといえます。一方で2013年に4000億円で買収したイージス社とのシナジー効果を生み出すのは今後の課題であり、総合商社のように海外M&Aをうまく用いて成長することができるかについては、まだまだ注視が必要といえます。ここまで電通の海外展開について見てきましたが、このようにドメスティックな日本企業も大きく変わろうとしているのが2016年現在といえます。ぜひこういった業界や企業の背景も少し考えた上で、志望する業界について考えてもらえればと思います。photobyKevinDooley 20,888 views
ISIDは自身の想いを発信し、それを具現化できる会社である-新人教育から見えたその根源にあるものとは- ISIDは自身の想いを発信し、それを具現化できる会社である-新人教育から見えたその根源にあるものとは- 本記事は電通国際情報サービスのPR記事になります。※2024年1月1日より電通総研に社名変更しています。2023年12月31日迄に掲載した記事では電通国際情報サービス(ISID)表記となっております。就職活動をするにあたり、誰しもが一度は考えるであろう自分にとっての理想の会社。給与が高い、若手の裁量がある…など、理想の会社の定義は就活生によって異なるはずだが、それゆえに入社後に理想と現実のギャップを感じるケースも少なくない。では、自分自身の理想や想いを実現できる会社であればどうだろうか?もちろん全就活生の理想や想いを実現できる会社というものはあるはずがないが、実現しやすい会社というものには一定の解があり、その要素の一つに「個人の想いを発信しやすい」というものがあるのではないだろうか。そんな中、「社内の教育体制をより良くしたい」という個人の想いが発端となり、毎年アップデートを繰り返しながら万全な教育体制や研修プログラムを設けることで、社員一人ひとりの理想を実現する環境を設けている企業が存在する。その企業とは株式会社電通国際情報サービス(以下、ISIDと表記)、大手システムインテグレーター(SIer)として成長を続ける企業である。今回は、なぜISIDは社員一人ひとりの理想や想いを実現できるのかという解を探るべく、その一端を担う新人教育プログラム「POSITIVEアカデミー」に迫ってみた。「社内の教育体制をより良くしたい」という想いから自ら上記プログラムを立ち上げた入社6年目の小菅さん、そして入社2年目ながら本プログラムに中核メンバーとして携わっている梅本さん・西川さんの3名に対し、POSITIVEアカデミーの特徴やISIDの魅力、そして今後のキャリアについてまでインタビューしていきたいと思う。こんな就活生にオススメ・自分自身の理想や想いを実現できる会社で働きたいと考えている就活生・「人の良さ」を就職活動の軸としている就活生・配属後の新入社員研修の実情に興味のある就活生・IT業界やSIer業界に興味のある就活生目次今回取材をした3名の社員のプロフィール知識やスキルの醸成だけでなく、有機的なつながりをつくるプログラム。「POSITIVEアカデミー」の正体とは2年目社員の実体験を反映させる「POSITIVEアカデミー」の活動裁量権の大きさとサポートの手厚さを両立する環境-POSITIVEアカデミーで印象に残っているエピソード-教育する側になるからこそより成長できる。若手社員に責任あるポジションを任せる意図POSITIVEアカデミーを事業部や部署を越えて波及させたい。今後の展望と挑戦したいことに迫る「人間魅力が溢れる環境で自分の理想を実現できる会社」、3名それぞれが語るISIDの魅力とは今後のキャリアプランは?-キャリアステップに制限がないからこそ、自分の描きたいキャリアを歩める-取材後記今回取材をした3名の社員のプロフィール小菅優太(こすげゆうた)さん2017年4月にISIDに新卒入社。新入社員研修を経てHCM事業部に配属され、大手企業向け統合HCMソリューション「POSITIVE」の開発に従事。2019年に社会保険労務士試験に合格し、その後社会保険労務士として登録。その知識を活かして、法令とシステム仕様のすり合わせやユーザ向けセミナーでの講演なども行う。また社内の人材育成にも取り組み、事業部内教育プログラム「POSITIVEアカデミー」を創設。近年ではテレワークにおける組織のあるべき姿について探求している。「ユーザに寄り添うシステムづくりと人材育成を通して、製品とヒトの2軸で業界トップを目指したい」という野望を持っている。梅本千咲(うめもとちさき)さん2021年4月にISIDに新卒入社。入社後研修を経てHCM事業部に配属され、大手企業向け統合HCMソリューション「POSITIVE」の法制度改正対応に従事。給与管理システムの開発を主に担当している。また、事業部内教育プログラム「POSITIVEアカデミー」にて社内の人材育成を行っている。「良好な関係性をベースに、お客様も一体となって、関わるすべての人たちの役に立つ取り組みを推進していきたい」という思いで日々業務に取り組んでいる。西川捺美(にしかわなつみ)さん2021年4月にISIDに新卒入社。入社後研修を経てHCM事業部に配属され、大手企業向け統合HCMソリューション「POSITIVE」の法制度改正対応に従事。給与管理システムの開発を主に担当している。また、事業部内教育プログラム「POSITIVEアカデミー」にて社内の人材育成を行っている。「心のゆとりや余裕を作る仕組みづくりに携わり、関わる人たちや社会に心の豊かさを提供し続けていきたい」という就活時からの想いを持ち続けながら、業務に取り組んでいる。知識やスキルの醸成だけでなく、有機的なつながりをつくるプログラム。「POSITIVEアカデミー」の正体とは__POSITIVEアカデミーはHCM事業部内での新人教育プログラムとのことですが、HCM事業部とはどのような事業部なのでしょうか?小菅さん:HCM事業部は人事・給与管理システム「POSITIVE」という製品を扱っている事業部です。事業部内には製品開発・営業・コンサルの3部署があります。「POSITIVE」という製品は約20年の歴史があるのですが、社内で唯一、単一の製品を扱う事業部であり、特殊な事業部だと思います。「POSITIVE」は現在、国内の大手企業を中心に幅広い業種のクライアントに導入していただいています。今後は【ヒトを信じ、日本の「はたらく」を変える】というパーパスのもと、製品の魅力をより多くの企業に伝えていけるよう、さらなる事業展開をしていく予定です。__ではそんなHCM事業部で実施しているPOSITIVEアカデミーについて詳しく教えてください。小菅さん:POSITIVEアカデミーという名称になったのは2021年のことなのですが、実際は2019年頃に開始されたプログラムになります。私がHCM事業部に配属された2017年以前は、全体での新入社員研修を終えHCM事業部に配属された新入社員は皆すぐにそれぞれの部署やプロジェクトに配属されていました。ただそういった形ですと、プロジェクト次第で新入社員の身に着くスキルに差が出てしまうなど、教育にムラが生じてしまうという課題がありました。そこで当時の教育責任者が「HCM事業部に配属された新入社員は全員一律で製品開発部署に配属しよう」と声を上げ、私の代からそういった取り組みが開始されました。ただ当時、取り組み自体はあったものの具体的なカリキュラムがなく、私自身も「もっと体系的な教育体制があれば良かったな」という思いは感じていたので、2019年に自ら手を上げ本格的に体系的な仕組み作りを開始しました。主な活動内容としては、事業部や製品理解の勉強会に始まり、その後は若手先輩社員から実務を教わりながら実践的な製品開発のプロジェクトにアサインするといった、プログラムを実施していました。「基礎知識の習得」と「各部署とインタラクティブなつながりを形成すること」がPOSITIVEアカデミーの目的__ではPOSITIVEアカデミーの意図・目的としてはどのようなものがあるのでしょうか?小菅さん:最も大きな目的としては新入社員に製品や法律などの基礎的な知識を習得させることです。とは言え、実際には「製品開発ではなく、営業やコンサルに最初から携わりたい」という新入社員もいるはずです。ただ、新入社員が描く業務に対してのイメージと現実とでは少なからずギャップがあると感じています。そういった人に対して「製品のことを深く理解しているからこそ営業やコンサルという仕事を自信を持ってできるんだよ」ということを伝えたいというのが背景としてあります。そしてもう一つ大きな目的でいうと、各部署とインタラクティブなつながりを形成させることです。今までは製品開発・営業・コンサルという各部署間でのつながりが少ないという実情がありました。配属部署が異なるがゆえに必然的に横のつながりができにくくなってしまっていたのです。しかし、POSITIVEアカデミーとして、HCM事業部に配属された新入社員全員が製品開発部に配属される体制を整えたことで、各部署に配属された後にも連携しやすく、有機的なつながりが生まれるようになりました。それによって「製品開発・営業・コンサル」という3つの部署が一体となり、より一層製品の普及に取り組むことができるようになったと感じています。2年目社員の実体験を反映させる「POSITIVEアカデミー」の活動__お二人は1年目の時に教育される側としてプログラムを受講し、2年目の現在は教育する側として新入社員を教育しているかと思います。1年目の経験から、実体験をもとにアップデートした活動はどんなものがあるのでしょうか?西川さん:1年目の時に受けたプログラムの一つに、定期的に開催されていた勉強会があります。その勉強会では他部署、つまり「営業の部署では…、コンサルの部署では…」といった形で、製品開発部では知り得ないことを知ることができたことが印象に残っています。しかし、勉強会で出会った社員の方とは個別に色々とお話を伺える機会はあったものの、その人の経験やキャリアについて、一歩踏み込んだコミュニケーションが取りにくいというもどかしさも感じていました。そのもどかしさを踏まえ、2年目になって教育する側として取り組んでいるのが「キャリア相談室」というプログラムです。「キャリア相談室」では、新入社員全員が部署や経歴も異なる様々な先輩社員と定期的に交流できる機会を設けるようにしており、このプログラムの中で、新入社員がPOSITIVEアカデミー卒業後の自身のキャリアを考えるきっかけを作っています。毎年プログラム内容をアップデートし、最良の教育内容を提供する。__梅本さんも西川さんも2年目ながら教育する側の立場として活動されていますが、教育する側の社員はそういった若手の方が中心なのでしょうか?小菅さん:必ず若手社員が教えるといったことはなく、私のような中堅社員が教育することもあります。あとは社員によって得意分野が異なるため、教育プログラムに応じてその分野に知見のある方に教育してもらうという場合もあります。一例ですが、私は若手社員に比べてプログラミングの経験があるので、プログラミングに関しては2,3年目の若手社員ではなく私が教育を担当するといったイメージですね。とは言え、若手社員だからこそ新入社員に向けて教育できることもあると思いますし、教育される側で感じたもどかしさをすぐに活かせるのは若手社員の特権だと思いますので、そういった意識で毎年教育内容をアップデートできるように努めています。裁量権の大きさとサポートの手厚さを両立する環境-POSITIVEアカデミーで印象に残っているエピソード-__POSITIVEアカデミーの中で印象に残っているエピソードは何かありますか?梅本さん:コード勉強会が印象に残っています。私はコードを読んだり書いたりするのが苦手だったのですが、それでも「勉強したいです!」と小菅さん含めた先輩社員の方に伝えたところ、すぐに勉強会を開催してくださいました。この経験から、必要だと思ったことはすぐに実現できる環境があるのはISIDの魅力だと感じました。また、「HCM事業部メンバー全員が一同に集まる場で発表の機会をいただけたこと」も印象に残っています。その場ではPOSITIVEアカデミーではこういった活動をしているということを事業部全体に発表し、この活動に協力していただくようお願いしました。発表後はプログラムが認知されたことで、以前に比べてより多くの人に協力してもらえるになり、「私ももっと新入社員と関わりたい」という声も多くいただけました。それが本当に嬉しく、私たちだけでなく事業部全体で取り組んでいる活動なんだなということを身をもって感じることができた良い経験になりました。西川さん:現在進行形のエピソードにはなりますが、現在2年目ながらも1年目の新入社員の教育全般を任せていただけるこの環境自体がまさに印象的です。今までは基本的に3年目以降の社員が教育全般を担当していたのですが、小菅さんに「新人教育をやりたいです!」とお伝えしたところ、嫌な顔一つせず任せてもらえました。とは言え、私もまだ入社2年目なので至らない点も多々あります。そのため、小菅さん含めた先輩社員の皆さんはただ任せるだけでなく、困っている時にはサポートしてくださったり、時には協力してくれたりと本当に周りの方の温かさに恵まれていると感じます。そういった心理的安全性を先輩方が醸成してくださっていたので、私たちもその良さを引き継ぎ、新入社員に対して、安心感を与えられるようにサポートしています。やりたいと言ったことをすぐに実現できる環境があるのはもちろんのこと、それを後押ししてくれる社員が周りに沢山いることもISIDの魅力ではないかなと思います。教育する側になるからこそより成長できる。若手社員に責任あるポジションを任せる意図__これまでのお話を聞く中で、ISIDの社員は新入社員研修や教育に積極的に参加しているイメージがありますが、それはなぜなのでしょうか?小菅さん:大前提、新卒・中途含めて入社する社員が皆コミュニケーションスキルが高いというのは感じています。他人の面倒を見たり後輩思いの社員が多いため、こういった新入社員教育にも積極的に関わってくれるのではないかなと思っています。それが会社全体に波及して好循環に繋がっているのではないでしょうか。__先輩社員が積極的に協力してくれるとのことですが、そういった状況下でも2,3年目の若手社員にあえて教育する側を任せる意味合いは何かありますか?小菅さん:私自身がPOSITIVEアカデミーというプログラムを2,3年目の時に立ち上げた経験から、若手のうちから教育する側になることで得られるものが多いことを体感していました。それと同じ経験を後輩たちにもしてほしいというのが根底にあります。あとは新入社員からしてみても、自分たちと比較的年齢の近い社員が親身に考えて教育してくれる方がコミュニケーション等を取りやすい側面があると思っていますので、そういった意味でも2,3年目の若手社員を責任あるポジションに配置しています。梅本さん:私もまだまだ先輩方に教わることが多々あるのですが、そういった場でも受け身で学ぶのではなく、今後教える立場になった際に後輩にしっかりと伝えていけるよう、何事にも主体的に取り組む姿勢が身に着きました。教育する立場として、より一層勉強をしたり製品について理解していなければならないため、自身の成長速度は格段に上がっていると感じます。POSITIVEアカデミーを事業部や部署を越えて波及させたい。今後の展望と挑戦したいことに迫る__これまでPOSITIVEアカデミーの過去と現在についてお聞きしてきましたが、未来についても教えていただきたいです。今後の展望や挑戦したいことは何かありますか?小菅さん:POSITIVEアカデミーを卒業した後も何かしらの形で教育を継続し、一過性のものにしない体制を作りたいです。POSITIVEアカデミーでの約2年間で製品に関する基本的な知識は身に付けることができるのですが、卒業した後の営業・コンサルの知識は異なりますし、こういった知識は異動先の先輩社員に教育してもらっているというのが現状です。そういった状況に手を打ち、「POSITIVEアカデミーを卒業してからこういったキャリアステップを歩めますよ」というのをHCM事業部全体としてもっと明確にしていきたいです。また、ISID全体に波及させるようなコンテンツや、事業部間のシナジーを生み出す教育プログラムにも取り組んでいきたいです。梅本さん:私もHCM事業部だけでなく、全社的にこういった教育プログラムをやりたいという想いはあります。一例ですが、新入社員が入社後に受講する新入社員研修とコラボすることに今後チャレンジしたいです。新入社員研修の充実度はISIDの強みだと思いますし、HCM事業部内だけではなく、全社として事業部間を横断しながら取り組んでいければと考えています。【参考記事】西川さん:私はこういった体系的な教育プログラムは今後も継続してほしいと思っていますし、私自身もそこに関わり続けていきたいと考えています。現在の教育プログラムが必ずしも正解とは限らないため、現状で良いものは継続した上で、変えられる部分はアップデートしていき、新たな施策にも積極的に取り組んでいきたいです。そのうえで、今後入社してくれる新入社員の方にはPOSITIVEアカデミーを通じて自分たちのやりたいことに向かって挑戦してくれると嬉しいなと思います。「人間魅力が溢れる環境で自分の理想を実現できる会社」、3名それぞれが語るISIDの魅力とは__ではこれまでのお話を踏まえ、お三方それぞれが考えるISIDの魅力は何だと思いますか?ISIDは自分の理想を実現できる会社だからこそ、そんな想いを持った人に入社してほしい。小菅さん:理想の会社というものは千差万別だと思いますが、ISIDは自分の理想を実現できる会社であると思っています。理想の会社だと思って入社した場合は、何かのきっかけでそれが崩れた瞬間にマイナスな感情を抱いたりする可能性もありますが、理想を実現できる会社だと思えば「現状はこういった課題があるからこういう風に変えればもっと良くなるはず!」と、未来志向で+αのことをやりたいという心持ちになれると考えています。そのため、自分自身の理想を実現したいという想いのある就活生の方に是非入社していただけると嬉しいです。就活生の時に感じた印象は間違っていなかった。ISIDでは素敵な仲間と素敵な環境で働くことができる梅本さん:社員の人の良さ、人間魅力というのはISIDの魅力だと思いますし、日々実感しています。私は「素敵な人や仲間と素敵な環境でやりがいのある仕事ができる」と思いISIDに入社を決めましたが、入社して2年ほど経った現在でもそれは間違っていなかったと感じています。私は同期が60人ほどいるのですが、同期を見渡しても本当に個性的で様々な人がいますし、だからこそ学びになるという側面もあります。様々な人から学びを得ながら挑戦してみたいという志のある人は絶対にISIDに向いていると思いますし、そんな方に是非入社していただきたいです。人間魅力溢れる社員が多いからこそ、自分の想いを気兼ねなく発信できる。西川さん:私は人間魅力がISIDの一番の魅力だと思います。実際に私の入社理由も「人間魅力のある社員が多くいる会社だと思ったから」というものでした。実際に入社してからも何かやりたいと思ったらその想いを気兼ねなく発信できる環境があるというのは感じますし、それを発信すると必ず周りの方が助けてくれたり協力してくれます。これこそが「人間魅力溢れるISID」の特徴、会社の根源ではないかと思います。そんな人間魅力溢れる社員と共に働きたい、そしてもっとより良い会社にしていきたいという想いのある方に是非入社していただきたいです。今後のキャリアプランは?-キャリアステップに制限がないからこそ、自分の描きたいキャリアを歩める-__最後になりますが、お三方それぞれの今後のキャリアプランを教えてください。小菅さん:私は仕事を通じてお客様に感謝されたいという想いが根底にあるため、今後も製品の企画・開発にずっと携わっていきたいと思っています。やはり自分自身で製品を作るからこそ感謝される実感をより身近に感じることができると思っていますし、自分の開発した製品に対してお客様から「この機能良かったよ!使いやすくなったよ!」という声をいただけると嬉しく感じますので、そこをもっと突き詰めていきたいです。「POSITIVE」は人事・給与領域の製品であるがゆえ、法改正などによって対応せざるを得ない側面があるのですが、その中でも出来る限りお客様の要望を反映させ、もっと多くの方々に感謝される製品を世の中に生み出していきたいと思っています。梅本さん:私は将来、コンサルタントとして「POSITIVE」の導入側に携わりたいと考えています。理由は2点あるのですが、1点目は、人が好きなので様々な人や考えに触れて自分を成長させていきたいと思っているからです。そして2点目は、POSITIVEアカデミーで学んだ製品知識を活かし、お客様と一緒に対話をしながらより良い製品を作っていきたいと思っているからです。加えてプライベートと両立しながら格好良いキャリアウーマンにもなりたいと思っています。西川さん:私は入社当初から体制・仕組みづくりをやりたいという想いをずっと持っていましたので、今後は社内外を含めた教育の分野に携わり、教育の標準化をしたいと思っています。社内にはPOSITIVEアカデミーという体制がありますが、社外においてもパートナーや代理店の方に対する教育を標準化させ、製品理解のレベルなどを一定に保つことで、「POSITIVE」の価値をより一層高めていきたいと思っています。取材後記先進的な情報技術をベースに、アイディアとクリエーティビティを掛け合わせたユニークなITプロフェッショナル集団として成長を続けてきた株式会社電通国際情報サービス(ISID)。今回はそんなISID内のHCM事業部で行っている新人教育プログラム「POSITIVEアカデミー」に密着し、2017年入社の小菅さん、2021年入社の梅本さんと西川さんの計3名の社員の方にお話を伺いました。「社内の教育体制をより良くしたい」という小菅さんの想いが発端となり始まったPOSITIVEアカデミーですが、当事者である小菅さん、そして入社2年目ながらプログラムを中核メンバーとして支える梅本さん・西川さんのお話を聞き、ISIDは自身の想いを発信し、それを具現化できる会社であることが伝わったのではないでしょうか?なお、本記事では新人教育についてHCM事業部の3名の社員に語っていただきましたが、ISIDの各社員に密着した記事は他にもあります。各社員がそれぞれどのような理想や想いを抱き、それをどのように実現してくかという内容にも触れていますので、興味を持った方は下記から是非ご覧ください。【関連記事】┗ISIDの研修について探るべく、新入社員研修担当者と2022年新卒の社員2名にインタビューをした記事になります。┗ISIDのキャリアステップや働き方について、若手女性社員3名にインタビューをした記事になります。そして最後に、就活生に向けてメッセージをいただきました。自身の想いを発信して行動に移せる上で、その行動を周りの社員が協力しながら後押ししてくれる環境が用意されていますので、そんな環境で働きたいという就活生の方は是非ISIDにエントリーしてもらえると嬉しいです。そんなISIDは現在24卒向けのエントリー募集を開始しています。本記事を通じて同社に興味を持った就活生は、下記の応募フォームから是非エントリーしてみてください。選考への応募はこちらから 12,301 views
大学5年生はなぜ志望企業に内定していくのか 大学5年生はなぜ志望企業に内定していくのか 総合商社内定者の大学5年生です。今回は就職浪人またはなんらかの事情で在学中に留年してしまった大学5年生が志望企業に内定する為にはどうすれば良いのかを話したいと思います。ちなみに筆者の周りの大学5年生は揃いも揃って志望企業もしくは第一志望群の企業から内定を獲得していきました。参考:何かに一生懸命打ち込んでいる人のための就職留年のススメ参考:総合商社内定者が就職留年を決意した訳と就職留年中にしたこと参考:就職留年して総合商社に内定するために心がけた二つのこと就職浪人のアドバンテージなんといっても経験です。OB訪問、ES、筆記試験、面接などの一連の流れを一度経験していることはなによりも財産となるでしょう。マリオカートでいえばスタートダッシュに成功し、さらにキノコを3つ持っている状態から始まります。そして次に筆者が大きいと感じたメリットは人脈です。大学で同年度に入学した友人は自分が2回目の就活を行う際には社会人になっているわけですから、気軽にOB訪問や社員の紹介などを行うことができます。また就活時と入社してからのギャップや社風、待遇などの細かい情報も仕入れることができますね。就職浪人のディスアドバンテージ留年をし、一年遅れてしまったという事実です。就職浪人をしたということは志望企業から内定をもらえなかったことの裏返しであり、就活が上手くいかなかった人というイメージを持たれます。また学業の成績不振などによる留年の場合には不真面目な人というレッテルを貼られます。そして面接においては、なぜ留年したのかという質問が加わります。余分な1年でなにをしているのか大学5年生で志望企業に内定した人は、余分にできた1年でなにか自信を持って人に語れることに取り組んでいます。これは必須条件です。取り組んだ内容は人それぞれでアルバイト、インターン短期留学、資格試験の勉強。ただ強いて言うならばリーダーシップを発揮したといえるような経験をしている人が多いです。リーダーシップを発揮して周囲を巻き込める人材はどの業界においても重宝されます。面接の対策筆者は2回目の就活を外資系投資銀行、外資系コンサルのインターン選考から始めました。そして案の定、必ずといっていい程「君はなぜ大学5年生なの?どうして留年したの?」という質問をぶつけられました。最初の頃の面接ではどうしても後ろめたさが残る態度を出しながら答えており、外資系の企業ではうまくいきませんでしたが、就活が本格化した8月の商社やメガバンクの面接ではまるでそれが自分の強みであるかのように話していました。学生時代頑張ったことや志望動機はどこの会社でも聞かれますし、前もってぶつけられる質問がわかっていることほど対策が簡単なことはありません。つまり、実はされる質問が増えたように見えて、自分が用意してきたピカピカの回答を話せば良いということになります。これは自分が面接の中で主導権を握る時間が増えたということですね。とはいっても、留年の理由は正直に答えることが重要だと思います。そして今はそれを反省し、前を向いて歩んでいることをアピールできればピンチはチャンスへと変わります。筆者が懇親会に出席した総合商社の内定者の内訳を見てみると、経歴に傷が一切付いていないストレートで来ている人が多数を占めているわけではないことに気付きます。就職浪人や学業不振による留年などで大学5年生は多く存在しており、一度どん底を味わっているからこそ入社してからも草の根精神で努力できることを面接官に認められて内定を獲得したことが見受けられます。最後に就職浪人を判断することには勇気がいります。ただ自分が将来やりたいことを実現するために企業選びは妥協せずにやって欲しいと思います。筆者も留年した際にはOB訪問をした方から「長い人生の中で1年遅れることは大したことではない。その一年で自分の人生にどんな付加価値を生み出すかの方が重要である。」という言葉を頂き、吹っ切れました。中には家庭の事情などで余分にできた一年を有意義に活用できないと考えている学生もいると思いますが、就活は自分の今後の人生を左右する重要な瞬間です。大学5年生で就活に挑むということは裏を返せば自分次第で成功する可能性が上がるということを考えて欲しいと思います。photobyMartinThomas 41,409 views

現在ES掲載数

77,622

すべて見れる

上に戻る

会員登録・ログインして全てのコンテンツを見る

無料会員登録