最短4年で課長!?実は全然社風が違うリクルートの実態!

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最終更新日:2023年10月31日

最短4年で課長!?実は全然社風が違うリクルートの実態!

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こんにちは。16卒の慶應生です。先日リクルート某社の方にOB訪問をしてきました。2012年に分社化し、昨年上場して話題を呼んだリクルート。巷では様々な講演会に「リクルート出身」という肩書きの人が出てきたりするのをよく目にします。ただ、そういったイメージは強いものの、実際どんな会社なの?というよりなんかリクルート◯◯っていっぱいあるけどどれがなにしてるの?というのが多くの学生の印象かと思います。なので本日は、OB訪問で伺った話を元にリクルートの実態に迫っていこうと思います。

そもそもリクルートってどんな会社?

将来を考えて意思決定する大きな 「イベント」と、日常の中にある小さな選択と意思決定を支援する。
これがリクルート各社に共通する事業内容です。ここでいう大きなイベントとは、住宅、結婚、就職、転職等、小さな選択とは旅行、飲食、美容院等のことを指します。かといって消費者に対して直接営業をする、というような手法ではありません。基本的には企業を顧客として、どうやって顧客の製品と消費者を繋げていくかを考えて提案していく、ある意味コンサルタントに近いビジネスモデルを取っています。
また元々は1つの会社だったのですが、2012年に3つの機能別に分社化されました。
人材関連事業会社:リクルートキャリア リクルートジョブズ リクルートスタッフィング
販売促進事業会社:リクルート住まいカンパニー リクルートマーケティングパートナーズ リクルートライフスタイル
機能会社:リクルートアドミニストレーション リクルートコミュニケーション リクルートテクノロジー
加えてグループ全体の中長期経営戦略・グローバル展開の戦略策定をするリクルートホールディングスがあります。

参考:リクルートジョブズ2016卒webテストレビュー


リクルート間の共通する社風

どのカンパニーの人も大きく分けると
①成長欲求がものすごく高い人
②成長を強いられる環境に耐えられる人

以上の2つに分けられるそうです。これには共通する社風からくるものがあるのかな、と考えています。リクルートでは1年目で他の会社で3〜5年目に任される仕事もやりながら、最短だと4年目にマネージャー、つまり課長職に就く人もいるとのことです。実際各社説明会でも社員の平均年齢は32歳程度と聞いており、厳しい環境で自分自身の力を磨き、新しいステージに出て行く人が多いようです。


実は全く違う雰囲気

先に共通する社風を書きましたが、社内の雰囲気は全く違うとのことです。今回はわかりやすい販売促進事業会社3社を例にとりたいと思います。
ちなみに3社の代表的なサービスは
住まいカンパニー:suumo 
ライフスタイル:Hot Pepper  じゃらん
マーケティングパートナーズ:受験サプリ ゼクシイ カーセンサー
です。

まずは住まいカンパニー。特徴は真面目な人が多いようです。顧客は住宅メーカー等であり、販売促進事業会社の中でも扱う額も大きいため、リクルートの中では人当たりが良く真面目で慎重な人が多いとのことです。所謂世間一般でイメージされているようなリクルートっぽさはそこまでないかもしれません。
次にライフスタイル。ここはアツい小綺麗な人が多い様です。顧客は美容院、飲食店、旅館等であり、他のカンパニーと比べて扱う額少額で、流行等に乗る必要があるためスピード感のある人が多いとのことです。悪く言うと少し大雑把とも言えるかもしれません。特に美容院担当の人になると、パーマをかけ、小綺麗な格好をしており社内で見ると一目でわかるくらい特徴的なようです。
最後にマーケティングパートナーズ。ここのスピード感はライフスタイルと住まいカンパニーの間くらいのようです。ただし、結婚、受験、中古車と扱う商材が雑多なカンパニーであるからこそ、結婚担当は女性ばかり、中古車担当者は硬派な男性ばかり、受験は高学歴集団と1つのカンパニーの中で雰囲気が若干異なるようです。

異なった社風から見るリクルート

各社の説明会にてどのカンパニーのどの社員の方も言ってたことがありました。「顧客の立場に立って問題を解決していく。」ということです。実際に私自身もリクルート各社説明会で、このカンパニーはなんとなく自分っぽいな、だとか、自分とは合わなそうだな、と感じることがあります。
だからこそ、成長するフィールドというベースに合う人物である上で、顧客の雰囲気にあった学生を採用しているのかな、と感じました。
会社説明会では事業内容等はわかりますが、会社内部の雰囲気まではわかりません。OB訪問をすることで現場の雰囲気が自分自身とマッチするかを肌で感じ、志望動機にも熱が増すように思えます。説明会で自分なりに考えた疑問をOB訪問にて解消していく、というような方法をとっていくのがいいのかな、と考えています。

参考:就活解禁から1ヶ月間就職活動をして今後何をすべきか悩んでいる就職活動生が今すべきこと

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