就活エージェントのメリットとは?丨就職エージェント neo

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最終更新日:2019年06月10日

就活エージェントのメリットとは?丨就職エージェント neo

就職活動においては、ある程度自分一人で何とかしようとする学生も多いと感じます。

転職活動においては、転職エージェントに企業との選考スケジュール調整や職務経歴書(ESのようなもの)の添削などを依頼するのが一般的です。しかし、新卒の就職活動でエージェント系のサービスを活用している学生はまだまだ少数派だと思っています。

就職支援サービスを活用すると、企業の紹介から各種選考対策まで一貫してサポートが受けられるので、それを知らずにいるとしたら非常にもったいないと感じます。

(※本コラムはネオキャリア就職エージェントのPR記事です)

学生がメリットしか受けない理由

就職支援サービスは、専任のエージェントが内定獲得まで一貫したサポートを行うもので、学生はすべて金額負担ゼロで利用できます。これは、新卒採用を行う企業から、就職支援サービス提供企業へ報酬を支払うビジネスモデルとなっているためです。

就職支援サービス提供企業は学生に内定してもらわなければビジネスが成り立たないため、必然的に学生の適性をみて内定可能性の高い企業を紹介+選考過程での手厚いサポートを行うことになります。

エージェントが紹介した企業のビジネスについては事前に説明してくれるため企業研究の手間がほとんどなく、ES添削・面接練習などのサービスも受けられることは学生にとって大きなメリットだと言えます。

また、個別の選考フローの対策よりもさらに大きな枠組みで、どんなキャリアを歩みたいのか、自分はどのような仕事に適性があるのかといった相談にも乗ってくれることでしょう。

一方で、三菱商事や電通など、自社単独で優秀な学生を集められるような企業を紹介してくれることは期待できず、紹介企業としては、事業は急激に伸びているなど優れた企業にもかかわらず知名度の低さのために優秀な学生を独力で集められずにいるようなベンチャー、中小〜中堅企業が多いと思います。

また、エージェント経由で1社内定を得たときに、本当はさらに志望度の高い企業があるにもかかわらず一時の喜びから視野が狭まり以降の就職活動がおろそかになってしまわないように注意が必要だと言えるでしょう。

このように注意すべき点はあるものの、学生にとって非常に有用なサービスだと感じます。

ここまでの内容をまとめると以下のとおりです。

メリット
・自分に合った企業の紹介を受けられる
・選考に向けたES・面接対策が受けられる

デメリット
・大企業はあまり紹介されない
・内定を得た際にその後の就職活動が疎かになる人もいる

多くの学生が利用するナビサイトはエントリーやセミナー予約のためのツールであり、就職支援サービスは内定可能性を高めるツールだと言えるでしょう。

▼下記は大手就職支援サービスのネオキャリア就職エージェントで、早慶レベルの学生も利用しているので是非ご覧ください。

一人で悩む就職活動は終わり

就職活動をしていると、ESの書き方がわからない、面接の受け答えにもしっくりこない、そもそも自分の志向性もわからないなど、誰しも各フェーズで悩みがちだと思いますが、一つでも当てはまる学生は就職支援サービスを利用するべきだと思っています。

紹介先企業のESについては随時担当のエージェントが添削してくれる上、面接対策も行ってくれます。

志向性については、エージェントと話す中で企業選びの軸や自身の適性が見えてくることもあるでしょう。就職活動を始めたばかりの学生の視野は狭く、単なる憧れだけで受検企業を選びがちだと感じます。

エージェントから様々な業界・規模の企業を紹介してもらう中で幅広い業界を見られるようになると、無内定のリスクを低減できるだけでなく、納得のいくキャリア選択ができる可能性も高まると思っています。

各業界のいい面悪い面両方を踏まえた一段深い志望理由を用意する上でも、視野を広げることは重要です。

また、「トップ企業を紹介してくれないから意味がない」と考える学生もいるかもしれませんがそんなことはなく、業界や企業規模にかかわらず評価される人材には共通項があるため、就職支援サービスの添削などを通して得た知見はトップ企業の選考でも活かせると思っています。
 

面接に慣れる意味でも、企業を紹介してくれる就職支援サービスは有用だと言えます。例年場数を踏まないまま志望度の高い企業の面接を受けて、結果玉砕してしまう学生も多くいると感じます。

最終的にトップ企業から内定を得る学生でも面接に不慣れなうちはバンバン落とされます。自分ではそれなりに話が上手い方だと思っていたとしても、友人とカジュアルに話すのと初対面の社会人から評価されながら話すのとではまるで性質が異なるというのはよく意識すべきでしょう。

最後に

自ら主体的にOB訪問などを重ね万全の準備で就職活動を行い望む結果を手にする学生もいる一方で、悩んでしまってなかなか前に進めないという学生も多いと思っています。そうした学生にとって就職支援サービスは背中を押してくれるいいツールだと言えます。

本記事におけるメリットをまとめると、

自分に合った企業の紹介を受けられる
幅広い企業を紹介されることで、より良いキャリア選択ができる可能性が増す
選考に向けたES・面接対策が受けられる
別企業の際にも活かせる添削・アドバイスを、選考を通じてもらえる

上記について詳しく扱ってきました。
 

また、高学歴な学生ほど就職支援サービスは不要と切って捨てがちかもしれませんが、もったいないと感じます。

学歴はあくまでスクリーニング基準であり、ESを通過した段階で学歴の優位性はほとんどなくなります。その後の面接では場数も非常に重要なため、面接対策を行ってくれる就職支援サービスはやはり有用だと言えます。

自分は他者の助けは必要ないなどと思わずに、最良の結果を得るためにも使える武器は使うべきでしょう。

photo by U.S. Army

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費やします。一方、そのようなゼミで忙しい学生に限って、サークルなど他のことを疎かにはせず、自分で時間を作りだしてうまくスケジュールをやりくりしているケースが多い印象があります。就職活動中にも、スケジュールを確保しつつ限られた時間内で行動量を増やすことは重要であり、優秀ゼミの学生の多くがそれができる素質を持っていることも一因だと思います。参考:優秀ゼミが就活でも強い理由5:努力ができる主体性を持った人材が育ちやすい個人的にはこれが最大の要因ではないかと考えています。就職活動では自身の過去の経験に基いて質問が投げかけられることが多いのですが、ゼミという一コミュニティーでの活動を意欲的に取組み、その環境で努力し(エグっ)ている人はそうでない人より魅力的に感じられるのは自然な捉え方だと思います。また、課題の多さや共同論文の執筆といった活動が目立つゼミでは、何らの形でゼミ全体として成果を残そうとしているところが多い印象があります。一人ひとりが自身の役割を明確にして、ゼミという組織に対してどう貢献できるかを考え、それに対して主体的に行動できる。この素質は仕事をしていくうえでも重要であるため、学生時代から組織のメンバーとしての役割を果たす経験をしてきた人は就職活動でも評価されやすいと考えています。また、人気ゼミの話からはやや逸れますが、"あえて"ゼミに入らない層も就職活動で強い傾向にあると考えています(勉強したくないからといった理由は別です)。実際多くの学生が「みんなが入るから」「就活での学業のネタ作り」程度の理由でゼミに入るという選択をしており、そのような何となくの選択よりも在学中に打ち込めるものがある人は評価が高まりやすいでしょう。では、倍率の高いゼミに振り込むべきなのか?このような話をしていると人気ゼミに入るインセンティブが働いているような気がするのですが、多くの大学・学部では全員が希望したゼミに入れるわけではないと思います。当然人気ゼミは入ゼミ倍率が高く、場合によっては一度・二度と落ちたらほとんど"いい"ゼミが残っていない、もしくはそもそもゼミに所属できない"ノンゼミ"状態になってしまうというところもあるでしょう。では、そのリスクを負ってまで倍率の高いゼミに振り込むべきなのか。もちろんそのゼミに対する思い入れも含め人それぞれといってしまえばそれまでですが、筆者は自信が無ければ高倍率のゼミは避けた方が無難というスタンスを取っています。人気ゼミを避けた方がいいケース1:ゼミ試験の"採用基準"の曖昧さ入ゼミ試験であれ採用試験であれ、受け入れる側は採用基準を設け入ゼミ/入社の可否を判断しています。もちろん企業の採用基準はそれぞれなわけですが、総合職に求められる素質はある程度共通しており、一社内定した人が次々と他社の内定を勝ち取っていくということが往々にしてあります。新卒採用担当の方の話を聞くと、外資系コンサルや外資系投資銀行の内定を持っているような優秀な学生が欲しいということをよく聞きます。このように他業界で評価された人材であれば優秀なはずとして、内定があることをさりげなく伝えると高く評価されることがあります。参考:一方、営利団体である企業とは異なり、目標やゼミとしての成功に対する考え方はそれぞれであることから、採用基準が満たせるかどうかはより運要素が強いと考えています。そもそも、「女子だったら全員合格」「〜〜団体に入っていればコネで絶対に入ゼミできる」といったように、就職活動ではまずあり得ない採用基準を設けているところも多いと思っています。対策してもどうしようもない要素が多いぶん根拠なしに高倍率のゼミに振り込むことはリスクが高い選択と言えるでしょう。参考:人気ゼミを避けた方がいいケース2:「どのゼミか」よりも「ゼミに入っているか」所属ゼミについては就職活動でエントリーシートでも書く欄があることは多いのですが、そのゼミ名自体で評価をしている企業はほぼないと言っていいと思います。先述した小林ゼミぐらい有名になれば何か有利に働くことはもしかしたらあるかもしれませんが、基本的にゼミ名が採用に直結するということはありません。それよりも、所属ゼミ欄が空欄だと面接でそこを突っ込まれることがあります。人気ゼミに入っているというプラスよりもゼミに所属していないというマイナスの方が大きかったりもします。もちろん、ゼミに所属していない理由を採用側が納得するよう説明できれば問題はありません(ゼミに所属していることがスタンダードだという捉え方にもやや問題がある気もしますが)。人気ゼミを避けた方がいいケース3:生存者バイアスに基づくアドバイス人気ゼミに所属する先輩から入ゼミについてアドバイスを求めると、「倍率なんか気にせず入りたいゼミを受けなければ後で絶対後悔するよ」といったように、高倍率でも気にせず受けることを勧める人の方が多いと思います。しかし、こういったアドバイスはあくまで入ゼミ試験を突破したもの、すなわち生存者バイアスに基づくアドバイスに過ぎないという事実は認識しておくべきでしょう。ゼミ員からすれば志願者を増やし自分が所属するゼミをより人気にしたいと考えるでしょうし、アドバイスされた人が仮にゼミ試験に落ちたとしても何か責任を問われるというわけではありません。「誰が」そのアドバイスを述べたのかを相手方の立場・意図に沿って把握することはゼミ試験に限らず就職活動でも重要です。アドバイスを鵜呑みにするのではなく、あくまで参考として自分の頭で考えるためにも、特にこの生存者バイアスについては認識しておくべきだと考えます。最後に所属するコミュニティーは就職活動結果に影響を与える面は多いのですが、先述の通り「このコミュニティーに所属していれば即内定」ということはほとんどなく、過度にそれを気にし過ぎることは無いと思っています。ゼミであれ企業であれ、「どこに行くか」以上に「そこでどう活躍していくか」という方が大事だったりもするため、結局は自分自身の行動次第でよりよい結果に導くことは可能です。本記事を皆さんのゼミ選びの考え方として役立てていただければと思います。なお、就職活動に不安があるという方には就職エージェントneoがおすすめです。アドバイザーからは、自分の就活の軸に合った企業選びを手伝ってもらえるだけでなく、その企業のエントリーシート・面接といった選考対策のサポートを受けることができます。少しでも興味のあるという方は、下記の画像をクリックしてサービスを利用してみてください。 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成長性と社会貢献性の高さを武器に金融業界の未来を切り拓く。資産運用文化を牽引する企業「アセットマネジメントOne」とは 成長性と社会貢献性の高さを武器に金融業界の未来を切り拓く。資産運用文化を牽引する企業「アセットマネジメントOne」とは 本記事はアセットマネジメントOneのPR記事になります。就活生の皆さんは金融業界と聞き、どんな業態をイメージするだろうか?メガバンクに代表される銀行業界、生命保険や損害保険といった私たちの生活にもなじみ深い保険業界、まず最初にこれらをイメージする方が多いのではないだろうか。そのような金融業界において、成長性・社会貢献性・専門性の高さを全て兼ね備えていると言われる業態が存在する。その正体とは資産運用業界である。unistyle編集部はこの度、そんな国内の資産運用会社の中で1,2を争う高いプレゼンスを誇り、みずほフィナンシャルグループと第一生命保険のグループ会社として私たちの生活を支えるアセットマネジメントOne株式会社の社員にインタビューを敢行した。こんな就活生にオススメ・金融業界を志望している就活生・成長性や社会貢献性の高い業界で働きたい就活生・大手とベンチャーの良いとこどりをしている環境で働きたい就活生・専門性を身に付け、自分の理想とするキャリアを実現させたい就活生目次今回取材をした2名の社員のプロフィール老後2,000万円問題や少子高齢化に直面している日本。それらの問題を解決する先導者こそが資産運用会社である総合職採用だからこそ出来ることがある。自分に合った職種を選択し、十人十色のキャリアを描く資産運用会社が大手とベンチャーの良いとこどりと言われる所以-事業基盤の大きさ×若手の裁量権-入社の決め手は「良いものを世の中に広めたいという想い」と「個性を認めて伸ばしてくれる風土」若手の内から社長やCFOと対峙できる!アセットマネジメントOneで働く魅力と印象に残っているエピソード1日のスケジュールは全て自分で決める。実際の働き方や制度に迫ってみた資産運用会社のキャリアステップ-アセットマネジメントOneには各々が希望するキャリアを実現する土壌がある-取材後記今回取材をした2名の社員のプロフィール曽我部広志(ソガベヒロシ)さん慶應義塾大学経済学部経済学科を卒業し、2020年4月にアセットマネジメントOneに新卒で入社。入社後1か月間の研修を経て、投資信託営業本部投資信託営業企画グループに配属され、約2年間にわたりマーケティング戦略を中心に携わる。その後、2022年3月から企画本部人事グループに異動し現在に至る。現在は新卒採用業務はもちろんのこと、若手職員フォローやDX関連の業務など、多岐にわたり活躍している。杜玥(トゲツ)さん早稲田大学大学院経済研究科を卒業し、2018年4月にアセットマネジメントOneに新卒入社。入社後はITシステム・事務本部事務サービスグループに配属され、機関投資家向けのディスクローズ業務などに携わる。機関投資家営業本部機関投資家営業企画グループも兼務しながら約2年間勤務した後、運用本部株式運用グループに異動し、現在に至るまでアナリストを担当している。現部署ではヘルスケアセクターを担当しており、主に製薬・バイオテクノロジー企業についてリサーチをしている。老後2,000万円問題や少子高齢化に直面している日本。それらの問題を解決する先導者こそが資産運用会社である__まず初めに資産運用会社とはどのようなものなのかを教えていただいてもよろしいでしょうか?曽我部さん:資産運用会社は金融業界に含まれますが、投資信託という商品をお客様に販売し、それで得た資金を株式や債券等に投資・運用して利益を上げ、それをお客様に返すというのが基本的なビジネスモデルになります。また、エンゲージメントといった企業の経営層との対話を通じ、企業価値をどのように向上させるかといった取り組みも資産運用会社は担っています。弊社としては中長期的に収益の拡大が見込めますし、世の中的には企業価値の向上や経済の発展に貢献することができます。資産運用会社を表すキーワードは「成長性×社会貢献性」__金融業界の中での資産運用会社の立ち位置や貴社の魅力を教えて下さい。曽我部さん:魅力は大きく2つあると考えています。一つ目は成長性の高さです。冒頭でも述べましたが、老後2,000万円問題や低金利政策等、国内における運用に対するニーズは年々高まっています。事実、老後2,000万円問題が騒がれ始めた2019,20年前後で比較すると、新型コロナウイルス流行の影響もあるかと思いますが証券会社の口座数は急激に増えており、お金に対する危機感を持って動いている人は増えてきているのが実態としてあります。【参考】高まる投資熱-投資している人と投資に興味を持つ人の割合が大きく上昇-(野村総合研究所)会員の主要勘定及び顧客口座数等(日本証券業協会)そのため、成長性が高いのは間違いなく、今後もさらにニーズが高まることが予測されています。そして二つ目は社会貢献性の高さです。就活生の中には社会貢献性の高さを重視している方も多くいるかと思いますが、そういった方にとって資産運用会社は最適です。弊社のコーポレートメッセージとして『投資の力で未来をはぐくむ』という言葉があるのですが、人生100年時代への備えや近年関心度が高まっているESG投資など社会課題の解決に投資の力で繋げ、様々な形で社会の持続可能な発展に貢献できる点は非常に魅力的です。弊社はESG投資のトップランナーとして、自らESGスコア(※1)の開発や企業へのエンゲージメントなど定量的・定性的手段を通じ、環境問題・社会・ガバナンスの観点から考慮した投資に積極的に取り組み、中長期的な企業価値向上や持続的成長を図っています。また、足元であれば「マイナス金利・物価上昇・年金減少」というようなマクロ環境下で、若者のより早期な資産形成や多くの人が老後でも豊かな生活を送るための「資産の長生き」などを実現するために、資産運用が役に立ちます。※1:ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス(企業統治))を考慮した投資活動や経営・事業活動を指す。【引用】ESGの概要-内閣府総合職採用だからこそ出来ることがある。自分に合った職種を選択し、十人十色のキャリアを描く__資産運用会社にはいくつかの職種があると思いますが、具体的にどんな職種があり、それぞれどのような業務をしているのか教えていただいてもよろしいでしょうか?曽我部さん:大きな括りで言うと、運用・営業・商品という3つの職種が中心となります。運用に関しては、ファンドマネージャーという実際に株式等の投資判断を担う人。様々な情報を分析・整理してファンドマネージャーが投資判断を行う上でのサポートを行うアナリストという人。世の中の情勢や各国の景気動向などを予測する、いわばミクロな視点で分析するアナリストの反対にマクロな視点で分析を行うエコノミストという人。運用という職種はこの3種類の担当によって構成されています。ただもちろん、投資信託の運用をしているだけでは会社は成り立ちませんので、投資信託を一般の投資家に購入してもらうため銀行や証券会社等の販売会社に「弊社の商品を取り扱ってください。」と営業をする職種もあります。また、商品を組成・管理するという商品部門もあります。就活生のイメージする資産運用会社は上記3職種が大半かと思いますが、他にも投資信託のリスクを管理する部署や、書類作成を担当するディスクロージャー関係の部署、会社のシステムを支えるIT・DX関係の部署等、ミドルバック業務の部署も多数あり、運用会社と言いながらも多種多様な職種があります。【参考】仕事紹介(アセットマネジメントOne)┗各職種の詳細はこちらをご覧ください。__杜さんはアナリストとしてご活躍されているとのことですが、具体的にどのような仕事をされているのでしょうか?杜さん:私は運用部門でアナリストを担当しており、日々変化する市場の中から膨大な情報を取り入れ、担当業界とカバレッジ銘柄にはどんな影響を与えるかを分析する仕事をしています。具体的には、地道な企業取材やデータ分析を通じて自分なりの仮説構築と検証を繰り返し、投資機会を積極的に捉えていくことが求められています。それから、迅速かつ良質な情報発信を通じて考え方を共有し、ファンドマネージャーと密にコミュニケーションを取りながら、銘柄の投資判断やファンドのパフォーマンス向上に寄与できるように努力しています。世の中の先端技術に日々関心を持ちながら働いているため、非常にエキサイティングな仕事だと感じています。様々な経験を経た上で自分の本当にやりたいことを見つける。日々の業務こそが学びの宝庫__様々な職種がある中、貴社は総合職採用をしていると伺いました。配属部署や職種は入社後に決まるということでしょうか?曽我部さん:同業他社には部門別採用をしている企業が多いのですが、弊社は総合職採用を取り入れています。総合職採用のメリットとしては、若手の内に様々な経験をし、その経験を基に将来的に進みたい道を自分で選べることです。やはり働いてみないと分からない部分は少なからずありますので、適性を見極めたり自分の興味のある分野に出会えるような制度を整えています。入社後、大学院卒は3年、学部卒は5年を育成期間としており、2年に一度ジョブローテーションとして最低1回は部署異動することになります。2回目以降は人それぞれであり、「自分はこの道で進みたい」と決まればずっと同じ職種で働き続ける人もいます。配属は会社起点で異動するのではなく、社員の意思と適性を反映しつつ決まります。__入社時はどの職種に配属されるか分からないとのことですが、就活生時点で必要なスキル等はあるのでしょうか?曽我部さん:結論からお伝えすると、就活生時点で必要なスキル等は特段ありません。もちろん、高度な金融知識や高い専門性が必要な仕事であるのは間違いないのですが、入社後にそういった知識を身に付けている社員の方も多くいらっしゃいます。総合職で入社した後は、最初は運用や営業等のフロントに立つ仕事ではなく、基本的には先ほど業務紹介であげたミドルバック業務の部署で業務を行います。そこで経験を積んでから、営業やファンドマネージャーに進むという形を取っています。入社して一定の知識や経験を身に付けた上でスキルアップしていく形を取っていますので、「自分は全然金融知識がないんだけど大丈夫かな…」といった心配はしていただかなくて大丈夫です。__入社時点では特段スキルや知識が必要ないとのことですが、入社後にどのように知識を身に付けたのでしょうか?杜さん:正直に言うと、日々行っている全ての業務が勉強だと思っています。そのため、学生時代で学んだ知識の活用というよりも、社会人になってから勉強し始めたものが多いと思います。実際にアナリストの仕事も、入社当初に想定していたほど「極めて難しい」というわけではないと考えており、とりあえず論理的思考の習慣を養うことが重要であり、日々試行錯誤しながら経験を積み重ねています。私のようなアナリストで言うと、日々多くの説明会やミーティングに参加しているだけでなく、マクロ経済等のセミナーにもよく参加しています。そのため、毎日授業を受けているような感覚ですね笑。説明会やセミナーではCFOといった普段中々お会いできないプロフェッショナルな方が話してくださるため、専門知識が身に着き大変勉強になります。最初は全く理解できなかった事柄でも、日々の仕事でこういった専門家と接触する中で徐々に理解できるようになり、スキルが磨かれていっていると思います。資産運用会社が大手とベンチャーの良いとこどりと言われる所以-事業基盤の大きさ×若手の裁量権-__資産運用会社もしくは貴社で働くからこそできる経験や身に着くこと等はありますか?杜さん:高度な専門性を早期に身につけられることです。現在の仕事はマクロ環境や景気状況、金融政策などを踏まえ、業界動向や企業戦略、先端技術などを理解した上でリサーチをしています。アナリストのための財務業績予想やバリュエーションなどの金融知識に関する自己研鑽は勿論のこと、普段の仕事において自然と勉強になる場合も多くあります。先ほどお伝えしたように、頻繁に業界エキスパートのセミナーに参加して最先端技術への理解を深めたり、グローバル企業の社長との1on1ミーティングを通じてトップマネジメントの考え方を身につけたり、業界専門誌の購読や企業見学など日々忙しいものの、楽しみながら様々な形で専門性を磨いています。あともう一つ挙げさせていただくと、「裁量権の大きさとフォローの手厚さを両立している環境があること」です。新人時代から計画的にトレーニングを受け、3年目に現部署へ異動した後にも充実した研修制度下で丁寧に育成していただきました。周りが温かくサポートしてくれたり、上司からもよく励ましの言葉をもらえたりしながら成長機会を多く頂ける環境が整っているため、チャレンジングなものや困難なことにも臆せず向き合っていく力を若い内から身に付けることができました。例えば、3年目に入るタイミングで自ら手を挙げて運用側に行きたいと申し出て、前の上司が全力でサポートしていただいたことで異動希望を叶えることができましたし、アナリストとして担当セクターのカバレッジを開始するという業務も通常より早期に任せていただけています。最近は新たなファンドの立ち上げにも参画させていただき、若手にも裁量権を与える組織風土に恵まれているのを日々実感していますので、いつの間にか自分でも驚くほど急速に成長していけることが貴重な体験だなと思います。__企業の社長と対話できるという話が出てきましたが、そういったことは若手の内から任せてもらえるのでしょうか?杜さん:私も現在5年目とまだまだ若手の部類に属されると思いますが、そういった経験は周りを見ても若手の内から経験している人が多いです。社長やCFOの方とミーティングをする機会も沢山ありますし、あとこれは弊社の特徴でもあるのですが、弊社は業界内でもかなり規模の大きな会社であるため、企業からも重視してもらえるという側面もあります。また、若手にも裁量権を与える組織風土なため、私に限らず早めにカバレッジ(※2)等を開始させてくれる環境があり、早めに独り立ちできることができる環境が揃っています。※2:適応範囲という意味。資産運用会社や証券会社などのアナリストが担当業界の上場企業の動向について調査を始めることを指します。なお、株価にレーティングを出していく際に新規にカバレッジ開始と言われます。【参考】カバレッジとは-金融・経済用語辞典曽我部さん:よく大手とベンチャーで比較される就活生って多いと思いますが、弊社はその良いとこどりをしていると感じます。「大手=安定している反面、年功序列で若手の裁量は少ない」、「ベンチャー=給与は大手に劣る反面、やりがいや自己成長する環境は用意されている」と定義づければ、弊社は双方の側面を持っていると言えます。みずほフィナンシャルグループと第一生命保険といった大手の金融グループの一員かつ業界内でも1,2位を争うプレゼンスを保持している、その上で若手の内から社長やCFOといった方と仕事ができるといった裁量の大きさがあります。こういう風土や環境も弊社の魅力だと自負しています。入社の決め手は「良いものを世の中に広めたいという想い」と「個性を認めて伸ばしてくれる風土」__業界や貴社のことをお話いただいたので、続いてはお二人について質問させていただければと思います。なぜお二人はアセットマネジメントOneに入社を決めたのでしょうか?学生時代のバンド活動から芽生えた「自らが良いと思えるものをもっと世の中に広めていきたい」という想い曽我部さん:私は学生時代、比較的マイナーなジャンルのバンドをやっており、ずっとニッチな音楽業界を盛り上げたいという想いで取り組んでいました。そしてその時に培った経験から、将来的にもニッチなものを広める仕事がしたいと漠然と考えていました。いざ就活の時期になり、母親が銀行員だったこともあり何となく金融業界を見ていたところ運用会社のことを知り、私が今までやってきた経験と全く一緒だと感じました。私が就活生だった当時は今ほど投資信託というものが国内で広まっていなかったものの、成長性が高く良いものであることに間違いはなかったため、それを自分の手で広めていくことが学生時代の経験とフィットすると思い、基本的に運用会社に絞って就活を進めました。当時からアセットマネジメントOneが第一志望だったため、弊社から内定をいただいた時点で就活を終了したのですが、入社に至った決め手としてはバランスの良い会社であると感じたことです。業界内でのプレゼンスも高く、投資信託等の各ビジネスで強みがあるだけでなく、国内株式・外国株式問わず取り扱っている商品も色とりどりであり、幅広いラインナップからお客様の幅広いニーズに応えられるのが魅力に感じました。こういった観点から今後最も伸びていく会社だと思い、入社を決めたという形です。自らの個性を認めてくれる風土、そして憧れを抱く社員に出会えたことが入社の決め手になった杜さん:私は曽我部さんと真逆で、とりあえず様々な業界・企業に好奇心をもちながら自分の目で見に行きました。金融業界に限らず、外資コンサル、総合商社、人材、メーカーなど100社以上の企業にエントリーし、数十社もの面接を受けました。そういった中でコンサルや金融系などの企業の選考が最も順調に進んでいたため、自分の適性が自然に分かり、後期選考ではよりこれらの業界に絞り込みました。そしてその過程で資産運用会社に出会いました。ただ当初は正直どのような業務を行っているのかが分からず、金融業界の中でもニッチな分野だなという印象しかありませんでした。しかし、社員の方にOB・OG訪問をさせていただいたり面接を重ねていく中で、雰囲気の柔らかさや常に思考できる環境が魅力的に感じました。私は髪型も服装も自然体で臨んでいたのですが、アセットマネジメントOneはこういった自分の個性を認めてくれたことがそういう印象を抱いたことに関係しているのかなと思っています。また、私の企業選びの軸であった①成長性②専門性③経済学専攻を活かせる仕事に該当したこと、そして金融系の中では比較的ニッチな分野である少数精鋭感に惹かれこと、これらのことから徐々に志望度が上がりました。__ではなぜ最終的にアセットマネジメントOneへの内定を承諾したのでしょうか?杜さん:先ほども述べた①~③の軸に当てはまることのほか、小論文課題や修士論文について深掘りしてくれた面接などを通じ、この会社の雰囲気は深く考えるのが好きな自分に向いているなと気づいたのが要因の1つです。また、充実した研修制度や若手の成長に丁寧にサポートする社内環境の整備も魅力的でしたね。さらに、説明会でスピーチをしてくれた個性的なファンドマネージャーの方や面接をしてくださった女性マネジメント層の格好良さに憧れを抱き、ダイバーシティ&インクルージョン重視な社風に共感したことで、最終的に内定を承諾することを決めました。若手の内から社長やCFOと対峙できる!アセットマネジメントOneで働く魅力と印象に残っているエピソード変化の速いエキサイティングな世界にて、日々マーケットや経営者と対峙する__では実際に貴社で働いて感じた魅力は何かありますでしょうか?曽我部さん:仕事柄、世の中の動向に対して常にアンテナを張っているため、マーケットの専門知識が付くことは勿論、世の中のお金に対するニーズの変化を知ることができるのは魅力的です。初期配属された投資信託営業企画グループの話ですが、業界柄、世の中でどういった商品が必要とされているかを知ることが重要であるため、他社で新商品が出た際はその商品を綿密に分析したり、資金が集まっている商品はどんな特徴があるのかを調査し、「こういったマーケット情勢ではお客様はこういう商品を求めているのか」といったことを知れたのは非常に勉強になりました。また、半年前は売れ筋だった商品が今は全く売れないといったことも日常茶飯事であり、投資という分野は流行り・廃りが非常に速い業界です。日々お客様のニーズを見極める必要があるため、単純な経済・金融の知識だけでなく、どういったニーズで投資信託が求められていることを学べるのは魅力だと思います。杜さん:アナリスト目線では、世の中に起きている出来事がマーケットにどんな影響を与えるのかを考える面白さ、その上で企業のマネジメント層と対話することで経営者目線の考え方を若いうちから学べることが魅力です。そして、そういったことが成長スピードの速さにも起因していると感じています。目まぐるしく変わるマーケットはとてもエキサイティングな世界であり、株価の動きを予想すること自体がそもそも面白いと思い、当たった時にも非常に達成感があります。また、世の中で起こる様々な出来事が株価に瞬時に反映されますが、表面的に捉えずに論理的な思考を通じて本質を見抜く力が若いうちから鍛えられる点も魅力的です。それらに加え、取材時などに企業のマネジメント層と対話できますので、経営者目線での考え方を早期に身につけることや、中長期戦略・先端技術への理解を一層深めることで企業の将来性を見極め、社会課題の解決に繋げながら投資していくことなどは非常にやりがいを感じます。特に自分の担当するセクター(分野)に関しては、その業界の知識を勉強することで専門家にも負けない知識を得ることができますし、そこで身に着いた専門性は将来のキャリアにも役立ちます。こういったことからも、特に若手社員にとっては非常に魅力的な成長環境があると言えるのではないでしょうか。日々飛び交うニュースの一挙手一投足を見極め、社会に大きなインパクトを与える__では貴社で働く中で印象に残っているエピソードはありますでしょうか?杜さん:新型コロナウイルスが流行り始めた2020年以降、各製薬会社がコロナに関するワクチンや新薬を開発し始めましたが、開発の成功可否がその企業の株価にどのような影響を与えるのかを分析するのは非常に印象的な仕事でした。日々コロナ関連のニュースや各社の開発進捗状況に注目し、国内外におけるトレンドの変化に対応しながら投資機会を積極的に捕まえてきました。実際に自分の予測が当たれば嬉しいですし、社会にも貢献できますし、感染症領域のイノベーションは世の中のアンメットメディカルニーズに応え、人々の健康&ウェルビーイングにも貢献できますので、社会課題の解決に繋げられる点は非常にやりがいを感じましたね。コロナに関するワクチンと新薬の開発はあくまでも一例ですが、こういった動向が与える社会的インパクトを日々考えることで、自分の世界も広がりますし、仕事への価値や意義を見出すこともできると考えておりますので、非常に印象に残っています。曽我部さん:私が入社した4か月目くらいに運用を開始した未来の世界(ESG)という今では当社の旗艦ファンドであるこの商品が認定された時が印象に残っています。ESGという言葉自体はよく目にする一方、どのようなものなのかイマイチ実感の湧かない人も多いかと思いますが、このファンドは歴代2位の設定額で運用を開始しました。基本的なファンドは、100~200億といった数百億円単位で集まって開始すれば良いと言われている中、このファンドは3,830億円という莫大な資金を運用開始前に集めています。設定額はいわば機関投資家や世間からの期待値とも言えますので、この設定額を見た時に「ESGってこんなにも世の中に知れ渡っているんだ。投資家の皆さんも着目しているんだ。」というのを身をもって実感することができました。【参考】モーニングスター:「未来の世界(ESG)」設定額3800億円、みずほ証券がAIも使った販売戦略でコロナ禍を吹き飛ばす1日のスケジュールは全て自分で決める。実際の働き方や制度に迫ってみた一日のスケジュールは全て自分自身で決め、時間と場所を問わず働くことができる__資産運用会社と聞くと「何となく忙しそう」といったイメージを持っている就活生も多いかと思いますが、貴社の働き方や一日のスケジュールを教えてください。曽我部さん:働き方に関して弊社は非常に力を入れています。会社全体として「各々が働きやすい形で勤務して欲しい」という想いで制度を整備しているのですが、その一例として完全フレックス制の導入が挙げられます。つまり、何時から何時まで働くという決まり(コアタイム)が一切ないため、お子さんの送り迎えで一旦抜けたり、息抜きがてらジムに通ったりといったことも可能です。また、フルリモートにも対応しており、働く場所は家でも会社でも個人の好きなように選択できるような制度を設けています。一日のスケジュールを全て自分で決めるだけでなく、時間と場所を問わず働けることは弊社の魅力です。杜さん:私は基本的に在宅勤務で仕事をしており、15時のマーケットが閉まるタイミングに合わせてスケジュールを立てています。リモートワークを基本のスタイルとして自由と自律のバランスを上手く取りながら自分らしく仕事をしていけるので、働きやすいと思います。また、アナリストの場合は場中(9時~15時の取引時間)というよりも会社リリースの多い時間帯、すなわち寄り前(9時前)と引け後(15時後)に比較的忙しくなるため、集中作業が必要です。そのため、アナリストの朝は早く、6時過ぎからニュースを見たり必要であればコメントを書いたりし、7時30分からは朝会にてリサーチ結果を話し合ったりします。ただ、その後は少し余裕があるため、朝ご飯を食べたり散歩をします。ただ朝が早い分、午後に1時間ほど抜けてエアロビクスをしたりといったようにメリハリをつけて仕事をしています。朝と夕方にやることがある分、途中で息抜きをしながらメリハリをつけて仕事をしているという感じですね。そういった日々のスケジュールに加えて、弊社では計画的な休暇取得も推進されており、私は今年の連休を活かして北海道や九州などに遊びに行っていたのですが、こういった制度を利用しながらリフレッシュして生産性の向上に繋げています。資産運用会社に転勤はあるのか?__時間と場所を問わず働くことができるとのことですが、転勤などはあるのでしょうか?曽我部さん:転勤は基本的にありません。海外に拠点があるため、海外トレーニーという形で海外に行く機会はあるのですが、地方に行くといったように東京以外の場所で勤務することはありません。転勤というと、海外トレーニーに行くか、自ら手を上げて海外赴任を希望するかの二択しかないため、望まない転勤というものは基本ないと認識してもらえればと思います。資産運用会社のキャリアステップ-アセットマネジメントOneには各々が希望するキャリアを実現する土壌がある-自分の描きたいキャリアは自分で創るのがアセットマネジメントOneの文化__ここまで資産運用会社の仕事内容についてお聞きしてきましたが、キャリアステップとしてはどのようなものがあるのでしょうか?また、お二人は今後どのようなキャリアを歩んでいきたいかも教えてください。曽我部さん:キャリアステップは職種によって異なります。例えば運用の道に進みたいという社員であれば、最初はトレーディングに配属され、その後アナリストとして経験を積み、最終的にはファンドマネージャーになるというのが一般的なキャリアステップかなと思います。一方で営業の道に進みたいという社員であれば、販売用資料等を作成するディスクロージャー関連の部署で経験を積んだのち、営業としてフロントに立つのが多いかと思います。人によっては商品系の部署を途中で経験するパターンも珍しくないですね。他には、私のように人事部に来るといったようにコーポレート系の部署を挟む社員もいますので、本当に各々の希望に合わせてキャリアを歩める土壌があると実感しています。杜さん:私は元々ミドルオフィス(ミドルバック)系の部署に配属されましたが、弊社では毎年1回「異動意思」を聞かれるため、その時に「運用に携わる部署に異動したい」と手を上げて今に至ります。今後のキャリアとしては、まずはアナリストとして金融および担当業界の専門知識を一層深め、多くの実務経験を積み重ねることでリサーチのスキルアップに努めたいと思います。その後、幅広い領域を俯瞰的に見るファンドマネージャー業務にも携わりたく、自分なりの投資哲学を反映するポートフォリオを構築していき、高度専門な運用責任者になりたいです。海外勤務も希望しておりますが、まずは目の前の仕事を全力に取り組むことが前提ですね。先ほど、毎年1回異動に関する面談があるとお話しましたが、本人の適性や強い意志があれば希望が叶うケースが多いため、今後も様々な経験を積み重ねていく中で、将来のキャリアを決めていければと思います。とりあえず人生は短いので、後悔しないように色んなことにチャレンジしていけたらと考えます。取材後記国内に限らずアジアでも最大級の運用資産残高を誇り、国内外の機関投資家のお客さままで幅広く運用サービスをお届けしているアセットマネジメントOne株式会社。今回はそんな同社で人事を担当している曽我部さん、そしてアナリストとしてご活躍を続ける杜さんの2名にお話を伺いました。最後に、これから就職活動を迎える就活生へのメッセージをお二人に伺いました。曽我部さん運用会社は普段あまり馴染みがなく、特に日本においては「投資ってなんだか胡散臭いな」と思っている方も少なくないかと思います。しかし、これまで述べてきたように成長性や社会貢献性はどの業界にも負けないと自信を持って言うことができます。そのため、少しでも興味を持っていただいた方はとにかくエントリーしてほしいです。仮に今の段階で将来やりたいことが決まっていないとしても、とりあえず運用会社に入社して何かしら経験を積んでからやりたいことが決まったという社員も多くいますので、「自分なんか…」と思わずに是非多くの就活生にエントリーしてもらえると嬉しいです。また、金融業界は経済学部等で経済について専門的に学んできた人じゃないと難しいと考えている人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。私自身も学生時代が経済史を中心に学んでいましたし、大学時代何を勉強してきたかは本当に関係ありませんので、そういった心配も気にせずにエントリーしてもらえればと思います。杜さん日々刻々と変化するマーケットに向き合うという仕事柄、知的好奇心の高い就活生にはもってこいの業界だと思います。日々新たな知識を取り入れる必要がある分、学ぶことが嫌いという就活生には向いていないかもしれませんが、学ぶ意欲と成長意欲の高い人にとっては最適な環境が用意されています。近い将来、本記事を読んだ方と共に働き、社会を良くしていける仕事ができることを楽しみにお待ちしております。金融業界志望の就活生に限らず、「成長性や社会貢献性の高い業界で働きたい」や「専門性を身に付けることで自分の理想とするキャリアを実現させたい」という想いを抱いている就活生にとっても、アセットマネジメントOneは非常に魅力的な企業と言えます。本記事を通じて興味を持っていただいた就活生は、イベントや選考に是非エントリーしてみてください。エントリーはこちらから 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PEファンドへの転職を狙え ―転職実績から流入経路を探る― PEファンドへの転職を狙え ―転職実績から流入経路を探る― 新卒就活の先を見据える、unistyle転職シリーズ。これまでの転職コラムでは、学生に人気の高い4つの業界をピックアップしたうえで、「人気企業をファーストキャリアに選んだ方々が、そこからどのような転職ルートをたどるか」というポイントを考察してきました。これらを踏まえたうえで、今回より複数回では「転職を経てエリートポストにたどり着いた方々が、それ以前にどのような企業に勤めていたか」という視点にスイッチし、転職キャリアについて考察します。すなわち、これまでのコラムが「ある企業からの転職」=「人材の流出経路」をテーマにしていたのに対し、これから複数回では「ある企業への転職」=「人材の流入経路」について考えていくことになります。【unistyle転職シリーズ】〈#1〉「転職」で総合商社を比較する―投資側への転職なら三菱商事を選べ―〈#2〉「転職」で見る電通/博報堂―「電博」発スタートアップを目指せ―〈#3〉銀行員の「転職」に見る、日系大企業の栄枯盛衰―ブラック・スワンを忘れるな―〈#4〉外資系戦略コンサルの「転職」を斬る!―やっぱり最強、McKinsey―「転職」シリーズ第5回、今回のテーマはPEファンド(PrivateEquityFund)。PEファンドの多くは、基本的に新卒採用を行っていません。そのため就活生には馴染みのない業界である一方、最優秀層の学生の皆様にとっては、将来的な転職先候補のひとつとして非常に魅力的に映るであろう業界です。本記事では「そもそもファンドとは何か」等の基礎知識から確認しつつ、「将来的にPEファンドに転職したい場合、新卒就活ではどの業界/企業を選ぶべきか」という論点までカバーします。転職データのリサーチunistyleでは「人気企業に新卒入社したあとに転職して辿り着くエリートキャリア」を考えるため、・PEファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)・VC(ベンチャーキャピタル)・戦略コンサル・ベンチャー企業の創業者、役員以上4つの集団の現職者に対象を限定し、これに該当するビジネスエリート計1302名のキャリアをリサーチすることで「一流転職市場のリアル」に迫りました。(なお、全ての情報は各社有価証券報告書ないし企業HPから収集したものです)PEファンドとは何かなかなか学生には縁がないエリート業界、「PEファンド」。新卒就活生の間で話題に上がることはありませんが、unistyleを利用する皆さんのような学生にとって、非常に魅力的に映るであろうキャリアのひとつです。まず、業界全体を簡単に理解しておきましょう。【”ファンド”の定義と分類】PEファンド(PrivateEquityFund)とは何か。それ以前に、そもそも「ファンド」とは何か。これらの問いにクリアに回答できる学生はあまり多くないように推察します。広義の「ファンド」とは、「投資家から資金を集め、それを運用するスキーム」としてシンプルに定義できます。そしてファンドは、その投資の対象によっていくつかに分類できます。経済産業省の討議資料による分類をベースに、代表的なものを以下にまとめました。※経済産業省「経済成長に向けたファンドの役割と発展について」に基づいて作成ひとくちに「ファンド」と言っても、その投資対象や投資手法は様々だということが分かるでしょう。なお、本記事ではそれぞれの転職傾向の違いから、VC(ベンチャーキャピタル:ベンチャー投資に特化したファンド)をPEファンドから意図的に区別して考察します。つまり、本シリーズでの「PEファンド」とは、表中における「バイアウトファンド」及び「再生ファンド」のことを指しており、VCは含まれていません。参考:日本でも急成長中?ベンチャーキャピタルの仕事内容と就職のための道しるべPEファンドの定義と魅力本記事テーマである「PEファンド」は、表中の通り「非上場株式に投資するファンド」として定義されます。「未上場ベンチャー企業や上場廃止企業の株式を取得したのち、その企業価値を高めてから株式を売却してキャピタルゲイン*を得る」というビジネスモデルとして理解しておきましょう。*キャピタルゲイン=資産価値の上昇によって得られる利益のこと。ここでは特に、「株式取得時の株価」と「売却時の株価」の差額を指す。(例)A社の株式を100円で取得したのち、経営参画を通じてA社の企業価値=株価を上昇させ、120円で株式を売却した。このとき、120-100=20円のキャピタルゲインを得る。キャリアとしてのPEファンドの魅力のひとつに、投資先企業の経営に参画できる点が挙げられるでしょう(いわゆるハンズオン手法)。単なる資金供給にとどまらず、大口株主として投資先企業の意思決定に関与する、ファンドメンバーを取締役として派遣してマネジメントを握る等、企業の経営に深く入り込むことで企業価値の最大化を狙います。したがって、PEファンドの業務は単なる投資決定に終始せず、「様々な業界の企業に入り込み、実際に経営の舵取りを担うことで業績改善を果たす」ことまでが求められます。このポイントはいわゆる投資信託などとは一線を画する点であり、また他業界で経験を積んだエリートたちがPEファンドへの転職を志す理由のひとつだと考えられます。参考:経済産業省「経済成長に向けたファンドの役割と発展について」PEファンドによる投資案件の具体例実際の案件例として、ここではPEファンド・アドバンテッジパートナーズによる株式会社コメダへの投資案件を見てみましょう。皆さんご存知、名古屋発の喫茶店チェーン「コメダ珈琲店」を展開する株式会社コメダは、2008年にアドバンテッジパートナーズからの投資を受けていました。アドバンテッジパートナーズのレポートによると、同社は投資実行後に・新社長の招聘を含む組織体制の刷新・ブランド価値向上のためのマーケティング施策の実施・新規出店戦略の立案と出店基準の策定・M&A戦略策定〈ex.〉パン納入元企業の100%子会社化などを敢行し、売上高(投資前の2倍強にまで拡大)や店舗数(318店から500店弱へと拡大)の増加を通じて企業価値の向上を実現したようです。参考:アドバンテッジパートナーズケーススタディ「株式会社コメダ」参考:アドバンテッジパートナーズ企業HPこのように、PEファンドではあくまでキャピタルゲインに最終目的をおきつつも、投資先企業のトップマネジメントとして重要な意思決定に関わることができます。この点において、極めて魅力度の高い選択肢であると言えるでしょう。PEファンドへの流入経路とはいえ、PEファンドは基本的に新卒採用を行っておらず、すでに他企業で経験を積んだ転職者にのみ門戸を開いているのが実状です。それでは、将来的にPEファンドへの転職を望むとき、それまでにどんなキャリアを積んでおくべきでしょうか。以下では、unistyleがリサーチした現職PEファンドメンバーの経歴をまとめ、そこから「PEファンドに転職する際に求められるキャリア」を明らかにします。PEファンドメンバーの出身業界まずは、PEファンドメンバーの経歴を「業界」単位で分析してみましょう。以下、業界ごとの出身者数をランキング形式にまとめました。業界別でみると外資系投資銀行が頭ひとつ抜けてトップ、日系都市銀行*と戦略コンサルがそれに続く構図になりました。とりわけ外資系投資銀行は計55名を輩出しており、今回リサーチした現職ファンドメンバーの約3人に1人が外資系投資銀行での業務経験を持つことが判明しました。*日系都市銀行=メガバンク及びその母体となった旧銀行を指す。以下、この数字から読み取れるポイントを3点挙げます。〈ポイント①〉ファンドへの転職は「銀行」が強い外資系投資銀行、日系都市銀行がそれぞれ上位を占めていることから、「銀行での業務経験は、ファンドへの転職を見据えるうえで強みになる」という仮説が立ちます。外資系投資銀行にて資金調達やM&A案件に奔走してきた人材が、PEファンドの業務に対しても高い親和性を持つことは比較的イメージしやすいでしょう。一方、メガバンクでの融資業務も「資金需要とカネの動きを掴む」という点で重要な学びを得られるフィールドであると考えられます。参考:外資系投資銀行内定者が語る、外資系IBDと日系IBDの違い〈ポイント②〉戦略コンサルはオールラウンドな転職力を持つ前回の転職コラムにて、戦略コンサルのアルムナイが様々な業界で活躍していることをお伝えしました。上記のデータでも相当のボリュームを持っていることから分かるように、彼らにとってはPEファンドもまたメジャーな転職先候補のひとつに数えられるようです。参考:外資系戦略コンサルの「転職」を斬る!ーやっぱり最強McKinseyー〈ポイント③〉総合商社人材は評価されにくい?現在、就職人気ランキング上位を独占する総合商社。しかし、上記ランキングでは上位3業界に大きく水を開けられる結果となっています。以前よりunistyleでお伝えしてきた通り、「総合商社人材は、転職市場においては評価されにくい」という仮説をサポートする結果だと言えるでしょう。参考:意外に低い、総合商社人材の転職市場価値参考:「転職」で総合商社を比較する―投資側への転職なら三菱商事を選べ―PEファンドメンバーの出身企業では、次にPEファンドへの流入経路を「企業」単位で分析してみましょう。前項の業界単位での分析とはまた異なる示唆が得られます。ポイントを4つ挙げます。〈ポイント①〉マッキンゼーの人材力は突出している業界単位では外資系投資銀行が輩出人数トップになったものの、企業単位で最多となったのはマッキンゼー・アンド・カンパニーでした。優秀な人材が集う戦略コンサル業界においても、やはりマッキンゼーは頭一つ抜けているのが実態のようです。参考:外資系戦略コンサルの「転職」を斬る!―やっぱり最強、McKinsey―〈ポイント②〉総合商社のなかでも、三菱商事は異質である総合商社出身者が少ないPEファンド業界において、三菱商事だけはマッキンゼー、ゴールドマン・サックスに次ぐ3番目のポジションを占めています。前述の通り、総合商社5社の合計PEメンバー輩出人数は16人、このうち11名を三菱商事OBが占めている(同グループである丸の内キャピタルは除く)という事実に注目しましょう。ここ最近、三菱商事・伊藤忠商事・三井物産の3社を純利益ベースで比較する議論が再燃していますが、ことファンドへの転職においては三菱商事が別格の地位を占めているようです。参考:「転職」で総合商社を比較する―投資側への転職なら三菱商事を選べ―〈ポイント③〉かつてのエリート銀行員がファンドに流入しているバブル崩壊後に経営破綻に追い込まれたかつてのエリート銀行=日本興業銀行(現・みずほFG)、日本長期信用銀行(現・新生銀行)の出身者数も目を引きます。80〜90年代、銀行こそがエリートキャリアの代名詞だった時代に新卒入行した最優秀層が、現在ではPEファンドに移って活躍していると考えられます。一方、メガバンク統合後に新卒入行し、その後にPEファンドに転じた層は極めて少ないとも言えるでしょう。参考:銀行員の「転職」に見る、日系大企業の栄枯盛衰―ブラック・スワンを忘れるな―〈ポイント④〉外銀のなかでもゴールドマン・サックスが突出しているマッキンゼーに次いでファンド転職者が多いゴールドマン・サックス(GS)も、やはり転職市場においては一線を画するポジションにあると言えるでしょう。戦略コンサル業界のなかでも優位性を持つマッキンゼーと同様、GSも業界トップの人材力を備えているという仮説が立ちます。なお、シティグループなど他の米系・欧州系投資銀行も一定数のファンドメンバーを輩出しており、やはり業界全体としてPEファンド転職への親和性は高いようです。参考:ゴールドマン・サックス出身の起業家まとめ最後に以下、本記事のサマリーをまとめておきます。①PEファンドは投資先企業の経営に深く関与するPEファンドのメンバーは、キャピタルゲインの最大化を最終目標にしながら、社外取締役等のポストから投資先企業の経営に参画できる。②銀行業務の経験はファンド転職に活きる現職ファンドメンバーには外資系投資銀行の出身者が多く、次いで日系都市銀行の出身者も多い。但し、後者のうち大半はメガバンクではなく、統合前の旧銀行に入行した層である。③PEファンドに行くなら:McKinsey、GS、三菱商事マッキンゼー・アンド・カンパニー、ゴールドマン・サックス、三菱商事の各社は、優秀な人材が集う各業界のなかでも突出した人材輩出力を誇る。PEファンドは新卒入社を受け入れておらず、それゆえ学生には馴染みの薄い業界です。しかし、いまや新卒入社後の転職が一般的な選択肢になりつつあること、そして、業務内容が極めて魅力的であることから、将来的なキャリア候補として検討しておくべきでしょう。unistyle転職シリーズ〈#1〉「転職」で総合商社を比較する―投資側への転職なら三菱商事を選べ―〈#2〉「転職」で見る電通/博報堂―「電博」発スタートアップを目指せ―〈#3〉銀行員の「転職」に見る、日系大企業の栄枯盛衰―ブラック・スワンを忘れるな―〈#4〉外資系戦略コンサルの「転職」を斬る!―やっぱり最強、McKinsey―photoby401(K)2012 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外資系メーカー内定者が政府系機関ではなく民間企業を選んだ理由 外資系メーカー内定者が政府系機関ではなく民間企業を選んだ理由 16卒で外資系メーカー内定の早慶女子です。「海外と関わりながらグローバルに働きたい」と考えて就職活動を始めた私にとっては、当初はJICAやJETROのような海外事業関連の政府系機関も、海外展開に積極的な民間企業のどちらも魅力的でした。(JICA、JETROにJBICを加えた3機関は政府系機関の中でも"3J"と呼ばれ、海外関連の業務が非常に多く、海外志向の強い就活生からの人気も高いのです。)結局、最後の最後まで迷った末に私が民間企業を選ぶ決定打となったのは、政府系機関と民間企業の「働き方」や「ビジョン」における大きな違いでした。特にこれら3Jはグローバルに働く環境も整っているため、最近では商社などの人気業界と併願する就活生も多いようです。しかし「グローバルに働ける」という共通点を持っていながらも、政府系機関と民間企業ではかなり性質が異なる部分が多くあります。私自身も就活を進めていく上でだんだんとそうした違いに気づき、自身の性格や適正を考えると民間の方が合っていると感じたため、最終的に民間企業を選びました。本コラムでは、私が就活を通じて感じた「政府系機関(特に3J)と民間企業の違い」についてご紹介したいと思います。政府系と民間の両方に興味をもっている就活生の皆さんにとって、少しでもご参考となれば幸いです。参考:国際協力機構(JICA)の企業研究日本貿易振興機構(JETRO)の企業研究国際協力銀行(JBIC)の企業研究公的機関と民間企業の3つの違い①パブリックマインドがあるかないかの違い政府系機関においては、常に「パブリックマインド」が根底にあります。例えば、どのような事業を行うにあたっても、「政府関係組織で働く者としての自覚」や「その事業が本当に日本の国益にかなうのかどうか」などという意識が必要だということです。また扱う案件もほとんどが国単位で規模も大きく、ダイナミックな仕事がしたいと思っている人にはぴったりかもしれません。それに対し民間企業では、表面的な言い方にはなってしまいますが「自社の利益にかなうかどうか」が最も大きな判断基準となります。一方で、すべての事業において国民に責任説明を果たさなくてはならない政府系機関に比較すると「社員一人ひとりのアイデアや意見がよりスピーディーに形になりやすい」と思います。こうした根本的な意識の部分から、政府系機関と民間企業の性質は大きく異なっているのです。政府系では「社会で本当に必要とされている事業にじっくりと取り組む」ことができ、民間では「ライバルと張り合いながら自社の事業をより成長させていく楽しさ」を味わうことができるともいえるでしょう。②利益追求型のビジネスモデルかそうでないかの違い先ほどの①ともよく関連していますが、事業の目的が「自社の利益追求」かどうかという点も、政府系と民間の大きな違いです。例えば、独立行政法人であるJICAでは、日本のODA(政府開発援助)の実施機関として、"同組織の利益になるかどうかには一切関係なく"発展途上国への支援業務を行っています。一方で民間企業においては、CSR(企業の社会的責任)活動である場合などを除き、自社の利益を上げる活動でなければ基本的にビジネスとして成立しません。そのため政府系機関のみを志望する就活生の志望理由には「利潤追求型ではないビジネスに魅力を感じた」といった内容が目立ちます。③給与体系の違い上記の①と②のような違いに加えて挙げておきたいのは、両者の給与体系の違いです。政府系機関の給与は基本的に公務員のそれと変わりありませんので、民間企業に比較すると実は少し低いものだといえます。JICAの説明会に参加した際に給与の話になると、「みんなが思っているほど低くないよ」という話を毎回されてしまい、逆に「そんなに低いのか」と思ったことを覚えています。仕事のどこにやりがいを感じるかはもちろん人それぞれですが、入社してから「こんなはずではなかった!」ということのないように、一度は志望企業の福利厚生をホームページなどで確認しておくことをお勧めします。まとめいかがでしたでしょうか。これまで見てきた政府系機関と民間企業の違いは一部分にすぎず、他にも異なる部分は多くあると思います。私自身も就活開始当初は「グローバルに働ける環境」という視点のみで政府系・民間の区別なく就職先を考えていましたが、最終的には「自分のアイデアや意見を活かせる環境でスピーディー働きたい」という結論にいたり、民間企業を選択しました。人によって企業選びの軸はそれぞれですので、自分にはどちらが合うのか、自分はどちらの働き方のほうがやりがいを感じられるのかをよく考えることが必要だと思います。就活生の皆さんも、これからセミナーや説明会などに積極的に参加することで、自身の肌感覚として「会う会社・組織」を見つけていただければと思います。photobyStateofIsrael 25,215 views

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