【コンサル志望者必見】ケース面接対策に読むべき本6冊を紹介!

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最終更新日:2024年02月13日

【コンサル志望者必見】ケース面接対策に読むべき本6冊を紹介!

今回は、そんなコンサルティングファームを志望し、面接に臨む方には是非呼んでいただきたい本6冊を紹介します。

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なぜ本を読む必要があるのか

 

なぜ就活生は本を読むべきなのでしょうか。

 

過去のunistyleのコラム「【厳選】すべての就活生が読んでおくべき4冊の必読書」では、(1)キャリアを深く考えるための土台ができることと、(2)思考法や伝え方の原則を学ぶことで選考で評価されやすくなることの2点を本を読む効果としてご紹介しました。

 

コンサルティングファームを受ける上では、(2)の内容を理解することが大切になります。なぜならコンサルティングファームは、選考の段階でケース面接やフェルミ推定といった就活生の思考力やコミュニケーション力を測る面接が存在するからです。

 

そのためにも読書をし、必要となる思考法や知識を頭に入れておくことが選考を通過するためには重要な要素になります。

 

ケース面接とは

ケース面接は、お題に対して自ら課題の仮説を立て、それに対する解決策を考えるというものです。ケース面接では次のようなお題がよく出題されます。

例題

・駅前にあるカフェの売上を2倍にする施策
・売上の落ちている水族館の売上を向上させる方法

上記のようなビジネス場面に即した内容が出題されます。

 

通常の企業のグループディスカッションで行うことを個人で行うと考えればわかりやすいでしょう。

 

また、ケース面接と混同されやすいのがフェルミ推定と呼ばれるものです。フェルミ推定とは、一見出せそうもない数字をいくつかの手がかりを元に導き出していくものです。

 

有名な問題ですと、「シカゴにいるピアノ調律師の人数」や「日本にある電柱の数」などがあります。

 

コンサルティングファームの面接では、どちらかだけが出題されるというよりは、フェルミ推定の概算をもとに、ケース面接を行うといった流れが多いです。

 

また企業によっても、出題されやすい傾向にあるケースの種類があるので、自分が志望している企業がどれなのかも視野に入れ練習すると良いでしょう。

フェルミ推定やケース面接をどのように考えていくべきかを知りたい方は以下に掲載している記事を参考にして下さい。

 

なお、コンサルティングファームの内定を獲得したい就活生は就職エージェントneoの利用もオススメです。

エージェントを利用することでアドバイザーから、就活全般のノウハウや他にも受けるべき企業の紹介など客観的にアドバイスがもらえます。

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ケース面接で人事が見ているポイント


人事はケース面接から「論理的思考力・コミュニケーション能力・思考の柔軟性」といったポイントを見ています。

 

論理的思考力

コンサルティング業界といえばロジカルシンキングと言われるほど、論理的思考力は重視されるポイントになります。論理的思考力は、本質的な問題解決を効率的に、且つクライアントを説得させられるように伝えるためにも必要な能力です。

 

コミュニケーション能力

コンサルティング業界は、あまりコミュニケーション能力を重視されないイメージがあるかも知れません。しかし、コンサルタントとして関わるクライアントから本質的な課題を発見し解決するために、信頼関係を築くことは必要です。また、企業によっては、1つの案件を自分の担当分野以外の人達と協力して携わることもあります。円滑にモノゴトを運ばせるためにも、コミュニケ-ション能力は必要な能力と言えます。

 

思考の柔軟性

いくら地頭がよく、優秀な人材であっても人の意見を聞けない人は受け入れられにくいでしょう。ケース面接では、面接官とディスカッション方式で行うものや、グループディスカッションの場合だと、面接官からのフィードバックがあることがあります。その時に、自分の考えと異なる提案や思いもしなかった質問をされることもあります。そういった時に人事は頭の回転の速さや、指摘を素直に受け入れられる素直さを評価しているようです。

 

コンサルティングファーム志望者が読むべき本・6選

以下では、コンサルティングファームの選考を受ける上で必要となる知識や考え方をインプットするための書籍を紹介していきます。

『現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート』

現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!

外資系コンサルティングファームの面接において必要となる「フェルミ推定」の「パターン」と「解法ステップ」を、1000以上のフェルミ推定問題を解いてトップ外資系企業に内定した東大生たちがわかりやすく説明し、さらに、厳選された30問を詳しく解説しています。

 

『東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート』

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『過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題』

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『戦略コンサルティング・ファームの面接試験—難関突破のための傾向と対策』

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『ビル・ゲイツの面接試験—富士山をどう動かしますか?』

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『地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」』

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番外編

ここまでは、コンサルティングファームの選考を受ける上で読むべき本を紹介してきました。これらの本を上手く活用することが、選考を突破するためには必要不可欠です。

さて、ここからは番外編として、コンサルタントとして働くことを決めた場合に読むべき本を紹介してきたいと思います。

『考える技術・書く技術ー問題解決力を伸ばすピラミッド問題』

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

マッキンゼーをはじめとした世界の主要コンサルティングファームでライティングのコースを教えるバーバラ・ミントが、独自の文書作成術を披露したものになります。

コンサルタントとして働く上で必要となるわかりやすい文章の書き方について解説しています。トップダウン型アプローチやグルーピングなど、論理的に考える上で必要な技術についても述べています。

『ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務』

ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務 (光文社新書)

著者の石野雄一さんが日産自動車の財務部や戦略系コンサルファームで働いた経験をもとに、分かりづらいファイナンスについてまとめたものとなっています。

コンサルタントに財務知識が必要なのかと思われそうですが、コンサルの仕事の成果は財務諸表に現れるため、感覚を掴んでおくことで、よりビジネス的な観点をアウトプットに加えることができます。

『外資系コンサルのスライド作成術ー図解表現23のテクニック』

外資系コンサルのスライド作成術―図解表現23のテクニック

ボストン コンサルティング グループやA.T.カーニーといったトップファームでの経験をもとに、プレゼンテーションの際に必要となるスライドの作成技術をまとめたものとなっています。

こちらの本は、思考法を身につける類のものではないですが、若手コンサルタントで生き延びていくために必要不可欠なスライド作成技術といったテクニック的なものを解説しているため、読んでおくといいでしょう。

最後に

コンサルティングファームでの選考では、一筋縄ではいかない設問も多く、また入社後も様々なスキル・知識が必要となります。

選考に向けて、これらの本を活用しながら、コンサルティングファームに必要な素養を是非身につけていただければ幸いです。

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コンサル業界の情報収集に役立つ!就活生向けLINEオープンチャットを紹介

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おすすめコラム 4 件

メガバンクから日系コンサルへ、早慶レベルの学生にとっての滑り止めの変化の兆候 メガバンクから日系コンサルへ、早慶レベルの学生にとっての滑り止めの変化の兆候 先日、意識調査として下記のようなアンケートを実施しました。メガバンクOPコース(三菱東京UFJ、SMBC、みずほ)と日系コンサル(アビーム・ベイカレント)ならどっちに就職したい?—happytarou0228(@happytarou0228)2016年10月27日結果はご覧の通り、メガバンクのオープンコース56%に対して、日系コンサルティングファームが44%とだいぶ拮抗する結果となりました。10年前ではメガバンクのオープンコースの方が人気が高かったように思いますが、好調なコンサルティング業界に押される形で就職での人気が下がっているように感じます。これまでの早慶レベルの学生の就職活動早慶レベルの学生を一般化するのも何ですが、多くの学生の就職活動のパターンは下記のようなものであると考えられます。①外資系投資銀行もしくは外資系コンサル(戦略ファーム中心)が最難関②その下に総合商社、不動産ディベロッパー、広告代理店などが続く③その滑り止めとして大量採用のメガバンク・証券会社・生損保のOPコースが続くこういった序列を何となく意識しながら自分のスペックと志向性を照らし合わせて就職活動をする学生が多いというのが実感です。もちろん滑り止めと書いていますが、下記の記事の通り、滑り止まらないことも少なくありません。参考:メガバンクは滑り止め!?慶應生による慶應生の就職活動の実態今回のアンケート結果はこの③の序列に日系コンサルティングファームが今後食い込んでくるのではないかという結果となっています。メガバンクの収益低下・仕事内容のリテール偏重、コンサルティング業界の好業績メガバンクはマイナス金利の適用以前から、貸出金利の低下に伴う収益性の低下が問題となっていました。マイナス金利の適用により更なる収益性の低下が懸念されています。その収益性の低下を補うためにも、生命保険の窓口販売や投資信託の販売など手数料収入の増加に注力していました。それでも2016年2月には金融庁から生命保険の窓口販売における手数料を開示するように要請がきているなど逆風が吹いています。またこれまでは銀行の業務というと企業向けの貸出業務がメインでしたが、近年では個人・企業向けに投資信託商品を販売する仕事が増えており、リテールに近い仕事が増えてきました。企業の成長性を分析し、リスクを見極め貸し出す法人向け業務から、法人の社長を相手にした個人向けの投資信託商品の販売とリテールに近い業務に変化してきたことも、人気低下の一因と言えるかもしれません。一方でコンサルティング業界、特にアクセンチュアを筆頭にした総合コンサルは、戦略の立案だけでなく、細かい業務にまで入り込んでシステム導入や業務変革を担ってきたことを背景に業績を伸ばしています。日系コンサルのアビームおよびベイカレントもシステム導入まで入り込む総合系コンサルとして、人気を高めていることが伺えます。参考:採用拡大中!新卒も中途も憧れの外資系戦略コンサルになるなら今がチャンス!!学生は世の中のことをわからないから、学生の就職人気ランキングは無意味との声がありますが、思っている以上に学生は世の中の景気や動向に敏感に反応しています。それもそのはずで、各社の説明会や業界研究を通じて今どの業界の調子がいいのか、悪いのか、社会人以上に触れているからというのが一つの理由です。今回のアンケート結果のメガバンクと総合コンサルの中でも2番手グループであるアビームコンサルティング、ベイカレントコンサルティングの人気が拮抗したのも、逆風吹き荒れるメガバンクと好業績な総合コンサルの人気を表したものと考えられます。メガバンクOPと日系コンサルのセカンドキャリアの違い最近のメガバンクOPの仕事はリテール営業に近い仕事が多く、転職先も基本的には営業を担うケースが多いといえます。一方で企業の戦略を業務システムに落とし込む日系コンサルにおいては、営業というよりもシステム部門や経営管理部門などのバックオフィスが転職先としてもメインになります。また総合系コンサルから、ベンチャーやIT系企業のプロジェクトマネージャーになるケースも少なくありません。新卒で入った会社の職種によって、セカンドキャリアはだいぶ変わります。あまり考えずに有名大企業だからと選択してしまうと、本来営業職にはあまり向いていないにも関わらず、転職でも営業職の転職を勧められるケースが少なくありません。もちろん第二新卒などのポテンシャル採用であればキャリアチェンジも可能ではあるものの、キャリアチェンジした場合、それまでのキャリアはリセットされてしまうケースが少なくありません。何となく、決まった定形の商品を販売することに向いているのか、相手のニーズに対して自らの提案で形にしていく仕事に向いているのか、過去の経験や自分自身の志向性から考えてみると、メガバンク・日系コンサルのどちらのキャリアが自分に向いているか予め検討をつけられるかもしれません。参考:「個人に成果が強く紐付く仕事がしたい」という軸の学生が絶対に受けるべき三つの業界参考:「相手のニーズを把握し、自らの提案で解決する仕事がしたい」という軸の学生が絶対に受けるべき5つの業界最後にもちろん、現状コンサルティング会社が伸びているのは事実であるものの、これがいつまで続くのかはわかりません。一方で自分自身に向いていることややりたいことは時代や企業の業績に関わらず、何となくの方向性があると思われます。仕事としてやってみたいこと、惹かれることに学生のうちから真摯に向き合うことが、その後のキャリアに大きくプラスになるので、今回の記事も参考にぜひ考えてみてください。photobyJes 36,659 views
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文系学部廃止論?阪大学部長の言葉から考える内定獲得のための学業の"使い方" 文系学部廃止論?阪大学部長の言葉から考える内定獲得のための学業の"使い方" 「やべー、授業出てないしテスト勉強も全然してねー。」「〇〇の授業とってる人いますか?」「これまでのノート写させてくれない?」こんにちは、18卒就活生です。恐らくほとんどの大学で前期の試験が修了し、夏休みに突入した時期かと思います。何より試験の方お疲れさまでした。夏選考やインターン選考に臨んでいる18卒・19卒の方も、就職活動を一休みで長期休暇を謳歌している方が多い時期かもしれません。さて、一年で最も大学の学業に向き合うことが多いとも言える試験期間を乗り越えた皆さん、この時期一度はこのような疑問が浮かんでくるのではないでしょうか。「大学で学んでいる内容って何の役に立つの?」年度当初もしくは入学当初は、いわゆる"意識高い"考えで大学でしっかり学ぼうとしようとしたものの、徐々に授業に行くのが面倒になり、「4月病」「5月病」といった言葉が生み出されているのだと思います。こうして意識の下がった学生がテスト前に発する言葉が冒頭で挙げたような"意識低い"言葉の数々であり、もはやこれが一般的な大学生のあり方と考えられている、という風潮すら感じられます。この大学で学ぶ意味に関連して、先月以下のような記事がSNSで取り上げられました。参考:文学部って何の役に立つの?阪大学部長の式辞が話題に思いを聞くこちらは、先日話題に挙がった大阪大学文学部長の卒業セレモニーでの言葉がまとめられた記事です。式自体は2017年3月に開催されたものですが、最近になってTwitterを始めとしたSNSで拡散されたこともあり、皆さんの中でも読んだことがあるという方は多いかもしれません。一時はTwitterのトレンドに上がるほど拡散された本件ですが、これだけの注目が集まったことは、この件について考えさせられた人が多かった証ではないかとう見方もできると思います。この方が述べている「人文学への風当たりが一段と厳しさを増した時期」という言葉の意味について、事の発端の一つに2015年6月に文部科学省が発表した以下の通知があると考えています。教員養成系学部・大学院、人文社会科学系学部・大学院については、18歳人口の減少や人材需要、教育研究水準の確保、国立大学としての役割等を踏まえた組織見直し計画を策定し、組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよう努めることとする。参考:国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて文部科学省としては、「国立大学における文系学部を廃止すべき」という意図を持って書いた言葉では無かったようですが、マスコミの伝達の仕方やそもそもこの文章の書き方が完全に適切とは言えなかったこともあり、「大学から文系学部が無くなるのではないか」という形で人々の間で情報が錯綜したことは就活生の皆さんにとっても関心のある話であったと思います。この件が大きく話題に挙がった要因として、それだけ特に文系学部に通う学生の中に「大学で学んでいる内容は何の役に立つのか?」という思いが少なからずあるのだと考えています。学校教育法では「学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的とする」と定義づけられた"大学"において、学業にモチベーションを感じられないことは問題なのかもしれません。とは言っても、例えば応用化学専攻の学生が化学メーカーの開発職で自身の大学で学んだ内容をダイレクトに活かせるといったことはあるでしょうが、法学部に入ったから弁護士になる・商学部に入ったから会計士になるといった形で文系学生が直接専攻内容を役立てるという可能性はかなり低いというのが実情でしょう。私自身も文系学生の一人なのですが、大学時代学業にモチベーションを感じられる機会はほとんど無く、「授業への出席=単位を獲得するための手段」「ゼミへの入会=学業について就活で話すことがなくなるのを避けるため(ネタ作り)」程度に一応留年は嫌だから真面目にこなしていたという感じの学生でした。しかし、実際に就職活動をしていくと、「学業に関する質問」は程度こそあれほとんどの企業で一度は聞かれた点については個人的に印象に残りました。学業を重視する企業としては以下にあるようにキヤノンが特に有名でしょう。キヤノンは、学生の本分である学業に力を入れて取り組んでいる人を評価したいと考えています。あなたが力を入れている学問領域は何ですか。具体的な取り組みとあわせて説明してください。参考:【内定】エントリーシートこちらとしても専攻内容を説明する程度なら一応準備はしておくのですが、「なぜそのゼミに入ったのか」「印象に残った科目について説明して」など想像していたよりもそのパターンは多く、正直そこまで真面目に取り組んでいなかった自分としては回答に困ったことも度々ありました。「なぜ企業は将来役にも立たない学業について尋ねるのか」「自身の学んだ内容をどう伝えるのが正解なのか」など、文系学生にとって学業に関する質問を難しく感じてしまうのは珍しいことではないでしょう。以上を踏まえ、今回は就職活動の場において文理問わず避けては通れない「学業」というキーワードについて、unistyleの過去記事や筆者自身の就活体験を踏まえて考察していきたいと思います。こちらでいくつか挙げている例に関しては、ご自身の大学や専攻内容に照らし合わせながら思考を深めていただければと思います。それではまず就職活動において学業がどのような尋ねられ方をされているかについて考えていきましょう。就職活動における学業の位置づけこちらは一般に、文理によって異なります。先述の通り、理系職の場合は専攻内容がダイレクトに仕事内容に活かせることが多く、学業で功績を残した人=自社の利益に貢献できる人材という見方がなされるほど、ES・面接共に自身の専攻内容について深く尋ねられることになります。また、文系学生と比較して学生生活における学業のウエイトが高いことが一般のため、仮に直接専攻と関係がない企業を受ける場合でも、「なぜあえて専攻と関係がないウチを志望しているのか」という形で深掘りがなされることがあります。一方、文系学生の場合は全く尋ねられないケースは少ないものの、ES・面接のメインのテーマとして挙がることはほとんどありません。以下の三菱電機の記事のような形式が一般的なウエイトの置かれ方と言えるでしょう。こちらは事務系・技術系で問われる質が大きく異なるようです。技術職の場合は研究内容と三菱電機の事業の関連性といった内容をかなり突っ込まれることもあるようです。事務系の場合は問われる機会はあまりないですので、自身が大学で学んだことについてわかりやすく説明できるようにしておくといったの最低限の準備をしておけば十分だと思われます。参考:三菱電機の面接過去問リスト23選これについては、「文系の学問は直接仕事に活かされる機会が少ないから」という学術的な理由ももちろんありますが、他にもいくつか要因があると考えています。一つ目は「学業」と「仕事」の性質の違いについてです。以下の記事にもあるように、「学業」は主にインプットとしての性質が強い一方、ビジネスとは典型的なアウトプットの取り組みであることは理解しておく必要があるでしょう。そのため、仮に学業成績といったインプットの能力をアピールしたとしても、企業が求める人材の究極形である「企業の利益に貢献できる人材」であることを示すには至らず、的外れな自己PRで採用に繋がらないのが一つ目の要因だと考えられます。二つ目はアピール項目の不適切性です。学業成績については確かにコツコツと真面目に努力することができることを伝える手段としては機能しうるでしょうが、「就活生が伝えがちな自己PRで伝えてはいけない三つの強み」にもあるように、そもそも「努力ができる」という強みは学歴や取得資格という履歴書の段階で判断できるものであり、それをわざわざESや面接でアピールするのは的確とは言えないでしょう。三つ目は集団性の欠如です。仕事においては確かに個人としての行動も大事ではありますが、結局は大小こそあれ組織として動いていくことになることから、「集団の中でどのような貢献の仕方ができるか」を企業としては知りたいと考えています。一方、学業での取り組みを尋ねようとした場合、どうしても個人としての取り組みについてを述べるにとどまってしまうことが多い印象があります。実際、「ゼミ・学業・その他資格試験などへの取り組みに基づいた学生時代頑張ったこと」で有名企業内定者の回答を参照しても、多くの学生が個人としての努力に+αのチームへの貢献の仕方を述べており、単なる努力自慢の内容になることを避けていることからもこの理由が伺われるでしょう。以上のような背景から、特に文系の新卒採用活動における学業の位置づけは「多くの企業で尋ねられるが、メインの話題として上がることはほとんどない」とまとめることができるでしょう。参考;大学の勉強ばかりしても評価されない理由それでもなぜ企業は学業について尋ねるのか?ここまでは、「文系の新卒採用活動で学業がメインテーマとしてあがりにくい理由」について考えていきましたが、では一方でなぜ企業は多くの場合仕事で直接活かされない文系の学業を多少なりとも尋ねてくるのでしょうか。これにもいくつかの理由があると考えています。一つ目は、経団連の指針についてです。こちらは直接企業の意図からは外れるかもしれませんが、近年の経団連の新卒スケジュール変更理由の一つとして、(実際その役割を果たしているかは別として)学生の学業への影響が挙げられています。スケジュールに限らず、経団連は以下にあるように学業優先の姿勢を所属企業に対して求めています。成績表を事前に提出させそれに基づいた質問をしていくいわゆる「リシュ面」という形式もこの影響が少なからずあると考えられています。選考活動は、広報活動と異なり、学生が自主的に参加不参加を決定することができるものではないため、今般の開始時期の変更に伴い、学事日程に一層配慮していくことが求められる。具体的には、面接や試験の実施に際し、対象となる学生から申し出があるケースも想定されるため、事前連絡についても余裕をもって行うほか、当該学生の事情を十分勘案しながら、例えば授業やゼミ、実験、教育実習などの時間と重ならないような設定とすることや、土日・祝日、夕方以降の時間帯の活用なども含めた工夫を行うことが考えられる。また、大学等の履修履歴(成績証明書等)について一層の活用を検討することが望ましい。参考:「採用選考に関する指針」の手引き二つ目は、地頭の良さを見るためです。以下の記事にもあるように、学業への取り組みについて尋ねる質問は、自身の専攻内容をその分野に全くの無知である採用側に対してわかりやすく伝えることができるかを通して地頭の良さを見ているという意図があると考えられます。例えば日系人気企業であるキリンでは「卒論内容を小学生にもわかるように説明して」という形で尋ねられたことがあるようです。こちらが精通している専門事項について相手方に理解させる力というのは、日々のコミュニケーションが前提となるビジネスの場においても求められるスキルと言えるのではないでしょうか。参考:「学業への取り組みについて教えてください」という設問に対する内定者の回答事例集参考:キリンの面接過去問リスト27選三つ目は、今いる環境での姿勢を知るためです。確かに履歴書の「学歴」の項目でどれだけ勉強ができるかスクリーニングの判断材料にはなるでしょうが、学歴は高校までの学習の成果に過ぎません。大学受験から大卒の就職活動時期には3年程度のブランクがあることから、その間の学業での取り組みについて尋ねたいと思うのは自然な考えではないでしょうか。大学受検への「合格」を目標とし、入学後あまりに学業に疎かになってしまっているようでは、就職活動でも「内定」をゴールと考え肝心の入社後にモチベーション高く働いてくれないのではと採用側からしても疑わしく感じてしまうかもしれません。もちろん「就職活動とは何か」の記事にあるように、就職活動=職に就くための活動であるためこの姿勢自体は間違ってはいないのですが、採用側から見れば自分が属する環境で高いパフォーマンスを発揮できるかどうかは重要な見極めポイントと言えるでしょう。以下の記事にあるような「今の大学は第一志望の大学ですか?」という質問も、本意/不本意関わらず属することになったコミュニティーで成果を上げられているかを尋ねようという意図を考えると、この3つ目の要因と関連していると考えられるでしょう。参考:「スクリーニング基準」と「採用基準」の違い参考:「現在通っている大学は第一志望で入学した大学か?」という質問の意図以上の要因から、企業が文系学生に対して学業について尋ねるのにも一定の意図があるということが読み取られると思います。すなわち、学業について「将来どうせ役にたたないから意味ない」という姿勢で完全に切り捨ててしまうと就職活動の場ではやや苦しいと言うことができるでしょう。学業の就活での"活かし方”の考えを変えてみるさて、ここまで見ていても就職活動での学業の活かし方はまだ理解されていないかと思います。これについては”活かす”という言葉についての解釈によるものだと考えています。一般には、「大学で学んだ内容が仕事上の実務で直接的に活用される」ことが「活かされる」が表す意味とみなされているように感じています。しかし先述の通り、この意味での活かされ方はほとんどの文系学生にとって実現されません。ここでは学んだことの活かし方の考えを変えてみましょう。◎ツールとして活かす(例:プロダクトポートフォリオ)元々はBCGが生み出した分析手法である一方で、今では経営学やマーケティングの基本用語として知られているプロダクトポートフォリオ。経営・商学系統の学生ならば一度は学んだことがあると思います。企業の製品分析や意思決定プロセスに関わるツールではありますが、これを就職活動に当てはめてみましょう。参考:マーケティング用語集プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント「自分にはどんな仕事が向いているのか」の記事では複数業界に興味を持つうえでクライアント×商材の二軸でポートフォリオを組みましたが、他にもエントリーの段階で企業のレベル×志望度でポートフォリオを組むという使い方も考えられます。「受けたいところから受ける」のはエントリー戦略の基本の一つではありますが、例えば「5大商社しか受けない」といった姿勢は無内定のリスクを高める賢明な判断とは言えず、ポートフォリオを活用してエントリーする企業を整理しておくことは有効な手段であると考えています。そもそも一般的なポートフォリオの使われ方である金融の分野においては、リスクの分散化・投資リスクの軽減という意味で用いられることからこの点と親和性が高いと言えるでしょう。また、人事の側からしても採用基準を設けるうえでポートフォリオを活用している企業は一定数存在していると考えています。例えば「体育会の社風」と言われている企業であっても全員が全員体育会気質ということはほぼなく、ある程度多様性がある採用戦略を取っていることが特に日系企業の場合は一般です。金融業界が理系の人材を一定数採用していたり、リクルートの営業タイプ/企画タイプの方針はその典型と言えるかもしれません。東京海上日動・メガバンク社員が語る「金融業界が理系人材を欲しがる理由参考:営業タイプor企画タイプ!?リクルートの採用方針に見る企業が求める人材の変遷他にも、「弊社は今後市場・製品の2軸で既存/製品新規のそれぞれ計4領域のどこに注力すべきか」というテーマでGDが課されたことがあったのですが、このとき私は大学で学んだアンゾフの成長マトリックスを用いて議論を展開し高く評価されたことがありました。このように、学業は実務上活かす機会はほとんどない一方で、使い方によっては就職活動を進めるうえで有効なツールになることは認識しておくべきでしょう。◎説得力・再現性を高める形で活かす(例:”考え抜く”)こちらについては以下の記事を一読していただければと思います。参考:ESで「書くことがない」と感じる就活生必見!日常生活から就活で使える”ネタ”を類推するアプローチこの記事では「志望動機の説得力・自己PRの再現性を高めるうえでは経験・エピソードが必要だ」ということが複数述べられています。学業についても学生時代の経験である以上これの例外ではなく、説得力・再現性を高めるうえで活用すべきものであると考えています。例えば冒頭で示した阪大学部長は人文学が「直面した問題を『考え抜くきっかけ』となる」と述べていますが、これを「「考え抜くこと」で総合商社を勝ち取った普通の学生体験記ー思考の抽出化で道を切り開くー」の学生が用いたらどうでしょうか?コーヒーチェーン店のアルバイト経験からだけでなく、人文学で学んだ内容が思考の抽象化に結びついたと述べることで、多くの他の学生が用いないアプローチから格段に説得力を高められていると言えるのではないでしょうか。以上のように、学業を”活かす”とは何も実務上で直接的に活用されることだけを表すものではなく、ツールとしての活用・エピソードとしての活用という活かし方があるとまとめることができます。学業と就職活動の繋がりについて考えを深める意義これまでの内容で、学業が就職活動で多少なりとも活かされるものであるということは理解していただけたかと思います。では、両者を結びつけて就職活動を進めていくことにはどのような利点があるのでしょうか。筆者は先述した学業を就職活動で活かすということだけでなく、逆にそれが普段の学業にも活かされるという双方向の働きかけができるのではと考えています。理由1:単純に学業に関する設問に答えやすくなる企業が学業に関する質問を尋ねる理由の一つとして、専攻内容をわかりやすく説明できるかを通して地頭の良さを見ているということを先ほど述べました。自分で考えて学業の就職活動での活用法を生み出すということは、それだけ自分の中で噛み砕いた解釈ができていることが前提となります。それができていれば、あとは実際に他の人に伝えるというアウトプットの対策をするだけで選考の場でのわかりやすい説明に繋げることができます。ただ単に専攻内容の説明用として文章を準備しておくよりも、それをうまく活用できている状態にある方がそれを「自分のもの」として身になっており、よりレベルの高い段階にあると言うことができます。このレベルを高めることで、準備した文章を述べるその先にある深掘りへの対応力も同時に高まるのではと考えています。理由2:大学の勉強(ゼミなど)にも役立つこちらは逆に就職活動での活用が普段の学習に役立つという考え方です。「わかりやすく説明する」というのは何もESや面接の場での手段ではなく、普段の学習を進めていくうえでも重要でしょう。例えば普段のゼミ(ゼミ内)やインゼミ(ゼミ外)での発表の際にも、学術的な内容を聞き手に理解できるような説明をしていくことは重要なスキルだと思います。また、「人に理解してもらうようにする」というのは自分の中でそれ以上の理解があることが前提であることから、その学問における自分の中での理解を深める良いきっかけになるとも言うことができるでしょう。理由3:思考の一貫性をアピールできる個人的には、これが一番の利点ではないかと考えています。就職活動におけるエピソードとは何も大学時代の経験だけではなく、「自分の生い立ちを語ることで自己PRに説得力を持たせる方法」の記事にもあるように幼少期からの経験が全て該当します。多くの学生がエピソードとして用いるサークル・ゼミ・アルバイトといった経験の多くは大学時代に限定されたものである一方、学業は程度の差こそあれ小学校から大学まで学生生活と切っても切り離せない関係であったことから、幼少期からの一貫性を示すアプローチとして有効であると考えています。例えば私は大学で専攻していた統計学を「集計したデータの意味を探る学問」だと簡潔に説明したうえで、「なぜこのような相関が生じるのか」「なぜこの変数が重要な意味を持つのか」といった「なぜ」の追究が学問上の特性として重要であるという解釈を述べていました。一方自分は幼少期から両親を困らせてしまうぐらい「なんでー?なんでー?」と目の前の事象の背景を追究する人間であり、その姿勢は大学生になった今でも一貫して持っていることを示していました。例えば小学校から大学まで続けているスポーツの練習においても、「走る」という単純な動作において、「この練習にどのような意味があるのか」「なぜこの時期にこの練習をするのが効果的と言えるのか」といった「なぜ」を追求しており、この姿勢が大学での専攻内容や今の自分の価値観に結びついていると一気通貫の形で示しました。そしてこの姿勢は御社でも〜〜という形で活かされると考えており...と、志望動機や自己PRを補完するうえで学業をうまく活用し高く評価されていたように感じています。また、経営・商系統の分野では(少なくとも私の大学では)マーケティングや経営学が花形とされる中で、地味で人気が低いとも言える統計学を選択したことが、そういった他者からの評価に流されることなく自分がやりたいと考えたことを追求できる根拠の一つとして挙げていました。この姿勢を、特にリーディングカンパニーでない志望度低めの企業の同業比較に繋げ、知名度や就職難易度といったミーハーな基準から企業を選んでいるのではないというアピールから内定の確保へ結びつけました。このように、学業とは専攻内容を説明できるよう準備・暗記しておかなければというネガティブなものではなく、その使い方によっては説得力や再現性を高める良い手法になるとまとめることができるのではないでしょうか。また、学業と並行して先ほどの「ESで「書くことがない」と感じる就活生必見!日常生活から就活で使える”ネタ”を類推するアプローチ」の記事のように日常生活から補完していくアプローチも活用していくとより効果的と考えられるでしょう。確かにこじつけかもしれないが、こじつけは大切だこのような内容を書いていくと、「学業で述べたことなんてそれが実際に企業で役立つかはわからないし、そんなのただのこじつけだ」という意見が出てくるかもしれません。私自身正直この意見は正しく、自らが取ったアプローチをこじつけと言っても間違っていないと考えています。しかし、就職活動における理由付けは学業に限ることなくほとんどこじつけに過ぎないということは認識しておくべきでしょう。例えばテニスサークルで周囲を巻き込んだ提案をしてリーダーシップを発揮したとしても、それが実際のビジネスの場で役に立つかどうかは採用側も学生本人ですらもわかりません。でもそれで評価を得ていくのが就職活動なのです。先ほどの「「考え抜くこと」で総合商社を勝ち取った普通の学生体験記ー思考の抽出化で道を切り開くー」の学生が述べていた「一般的な体験から、考えや概念を抽出して、他に応用する」ことを意味する「思考の抽象化」も言ってしまえば「こじつけ力」であり、その水準の高さから総合商社から内定を得た良い例であると考えています。そしてこのこじつけ力は、それが評価される以上、就職活動に限らずビジネスの場でも応用が効くものでは、と推測できるのではないでしょうか。最後に大学受験までは、「勉学に励む=志望大学への合格のため」という形で努力がダイレクトに重要な成果に繋がったことでしょう。一方、大学生活では真面目に勉強するのはナンセンスであり、サークルや飲み会で遊び呆けていた方が就職活動でも有利になるというような風潮があるように感じています。近代の著名な心理学者アドラーは以下のような言葉を残しました。「何が与えられたかではない、それをどう使うかだ」どんなことでも、「意味ない」として片付けてしまえばそれまでであり、アドラーのようにそれを「どう活かすか」という点について焦点をおき思考を深めていくことも大切なのではと考えています。「学業」は学生の本分とも言われます。その「学業」について、本記事を通して皆さんの捉え方や就職活動における活かし方について思考を深めるきっかけとなれば幸いです。photobyWorldLiteratureToday 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民間就活と公務員試験併願に向けた戦略とコツ 民間就活と公務員試験併願に向けた戦略とコツ 皆さん、こんにちは。19卒の国公立大生です。私は現在休学しています。以前は国家総合職試験に向けて勉強をしていたものの、現在は民間就活に切り替えました。私が休学してまで、なぜ民間就活に切り替えたのかその理由については、「」の記事に目を通して頂ければ、ご理解して頂けるかと思います。今回は、公務員試験を目指している方であれば、一度は考えるであろう「民間就活と公務員試験の併願」についてお話したいと思います。私自身も、民間か、公務員か、それとも併願にするかについて相当な期間悩みました。インターネットで併願についての記事も検索しましたが、千差万別述べていてどの情報が正しいのか、どの記事を参考にすれば良いのか全く分かりませんでした。私自身はこの記事を通して、併願が良いか悪いかのようなことが言いたいわけではなく、客観的な判断材料を皆さんに提供したいと考えています。当記事が、過去の私のように併願するか悩んでる方にとって、また併願を決めた方にとって少しでも役立てば幸いです。はじめにずばり、民間と公務員の併願は可能なのでしょうか。結論から言うと「可能」です。ただし、併願するには相当な覚悟が必要となります。単純に言えば他人の2倍の就職活動をすることになる訳ですから、かなりの気力と体力を要します。また、併願したからといって、どちらかが成功するといった保証は全くなく、両方とも失敗する可能性も当然ながらあります。これらを念頭に置いた上で、それでも併願をするという覚悟を決めた方に向けて、併願のための最善策を提案していきたいと思います。公務員試験併願についてまず、公務員試験での併願についてまとめたいと思います。公務員試験では、複数の試験種を併願することが通常であるため、多くの方が受験するであろう試験種について時期・試験科目の特徴を簡単にまとめたいと思います。【併願されることの多い公務員試験】​今回は、国家総合職いわゆるキャリア官僚については対象外としています。その理由としては、官僚志望の方は内定が得られなかった場合、民間企業に行くか、来年もう一度受け直すことが多いためです。官僚が第一志望の方は、他の公務員試験を受けることが少ないため、今回は省略させて頂きます。【公務員試験フロー】以下の表は、平成28年度の日程を参考に作成しています。​​公務員試験は年度によって試験日程が大きく変わることが多いため、必ずご自身で確認いただくようお願いします。上記に示した、7つの試験に関しては多くの公務員志望者が併願しています。もっとも、国税専門官と財務専門官、東京都Ⅰ類Bと特別区Ⅰ類に関しては、日程的にそれぞれどちらかしか受けることができません。また、国家総合職試験の1次試験は、他の公務員試験よりも日程的に早いため、練習として受ける方も多いようです。民間と公務員試験の主な時期次に、民間就活と公務員試験のスケジュールについて簡単にまとめてみました。​以上、見て頂ければ分かるかと思いますが、民間就活の方が公務員試験よりも早期に選考が始まるため、一定の勉強量を確保することが難しくなります。ここが、併願の最も難しい点で、民間就活をしながら公務員試験に向けてラストスパートをかけなければなりません。よほどの覚悟がなければ、両立はかなり難しそうです。また、早期に民間の内々定を得ると、公務員試験への意欲も薄れがちです。自分が将来的にどうなりたいのか、どのようなキャリアを歩みたいのかについて、この時期にはある程度固めていく必要があります。併願のリスク以上のように、民間と公務員の併願はスケジュール的に非常に厳しいといえます。公務員試験は一般的に平均で1000〜1500時間の勉強量が必要といわれています。最低の1000時間で足りるとしても、1日5時間勉強したとしても200日、8時間したとしても130日近くかかります。また、都庁や人気県庁など倍率、難易度が高い試験を目指す場合には、これ以上の勉強時間が求められるでしょう。併願する場合、民間就活が始まると十分な勉強量が確保しにくいため、当然ながら公務員試験一本に絞っている人よりも、より早く準備をする必要があるといえます。もっとも公務員試験対策はSPI等のWebテストにも活かすことができます。また、反対に民間就活に向けた自己分析や面接、GD対策は、公務員の面接やGDでも活きます。公務員試験には、数的処理と時事問題が多くの場合課されますが、その内容は民間で課されるWebテストの内容と非常に似ているため、公務員試験の勉強をすることがWebテスト対策に繋がります。一概には言えませんが、私の感覚としてはWebテストの方が難易度が低いです。次は、国家一般職の実際の面接カードの設問を参考に民間のES対策が公務員試験面接にどう活きるか見てみましょう。[志望動機・受験動機][これまでに取り組んだ活動や体験]達成感があったと感じたり、力をいれてきたりした経験について、簡潔に記入してください。・学業や職務において・社会的活動や学生生活において(ボランティア活動、サークル活動、アルバイトなど)[関心事項]最近関心を持った社会問題や出来事、日頃興味を持って取り組んでいることなど[趣味特技など][自己PR]長所や人柄について志望動機・受験動機以外は、民間企業のESでよく問われる項目と何ら変わりません。このように公務員試験でも面接で聞かれる内容については民間企業と大差ありません。その上、ほとんどの試験種では面接は1,2回程度しかないため、民間と比較して面接選考自体の難易度は低いといえます。併願に向けた戦略・コツここからは、併願に向けて何をどのようにすべきかその戦略とコツについてご提案したいと思います。私自身去年一年間公務員試験の勉強をしてきたため、その経験に基いてお話します。一般的に公務員試験を目指す人は、大学3年生の4月から予備校に通うなどして、勉強をし始めます。併願を考えている人も、この時期から始めれば十分合格は可能であると私自身は考えています。夏休みや秋から勉強を始めて合格する方もいるため、自分のスペックや能力を踏まえた上で、いつから勉強を始めるかを判断しましょう。とはいいましたが、早くから勉強を始めるに越したことはありません。ちなみに、多くはないですが私の周りにも併願している人はいました。そのような人は、早めに内定が出る企業を受ける等、公務員試験が集中している時期になるべく選考が被らないようにしていたようです。しかし、公務員試験の1次試験、2次試験の時期は、6月の民間採用解禁の時期とどうしても被ってしまうため、勉強と選考をうまく両立することが求められます。そのため、民間就活だけをしている人よりも、業界を絞り受ける企業もかなり絞り込んで受けている人が多いかと思います。面接時の受け答えについてここからは、私の主観でお話しますが、民間企業の面接では公務員試験を併願していると言わないほうが無難です。企業側の心理としては、併願している就活生は公務員試験に落ちたときのための保険として、民間企業を受けているというような印象を抱く傾向にあるといえます。また、民間企業の採用担当者には、公務員試験志望者は「利益目標を追えない」というイメージを持たれがちです。「公務員が利益を追求していない訳ではない」という反論もあるかとは思いますが、それが真実かどうかは別として、相手がどういう印象を抱くかを意識して面接に臨むのが良いかと思います。同じく公務員試験の面接でも、民間企業を併願している旨は伝えない方が無難でしょう。理由としては2つあります。1点目は、不要な対策をしないためです。併願している説得力のある理由を端的に伝えることは非常に難しいです。併願していることを伝えてしまうと、ほとんどの場合その理由について問われます。確固たる理由があり、それを端的に相手に伝えることができるのであれば、伝えてもいいかもしれませんが、そうでないならば伝えないほうが無難です。2点目は、面接では他の質問に時間を使った方が有意義だからです。併願している理由を伝えることであなたの評価が上がることはあまり考えられません。基本的に、その質問に答えたところで、相手の印象としてはマイナスがゼロになったに過ぎません。そのような質問に時間を割くのであれば、他のあなたの評価がプラスになるような長所や強みが伝わる質問に時間を使いましょう。したがって、民間、公務員ともに併願している旨は伝えない方が良いかと思います。以上述べたことは、あくまで私の考えですので、その点ご理解いただいた上で、併願している方は実際の面接で併願していることを伝えるかどうか自身で検討してみて下さい。最後に以上、ここまで見てきて併願するかどうか多くの方が悩んでいることかと思います。僭越ながら、私から皆さんにアドバイスさせて頂くと、民間就活と公務員試験の両方が中途半端になるくらいなら、併願はするなということです。「二兎を追う者は一兎をも得ず」というように、両方を追いかけた結果、就職留年した人も実際に知っています。何度もしつこいようですが、併願するのであれば、それなりの理由と覚悟を持って臨みましょう。併願して両方で良い結果が出た人もいますし、併願自体は決して無理なことではありません。しかし、両方で内定を得たところで、自身が行くことができるのはどちらか1つです。そのため、なるべく早く自分の適性、志向を見極めましょう。そのため、なるべく早い時期から自己分析を行い、公務員か民間かどちらに就職するのがベストなのか考えましょう。この記事が、皆さんの就職活動に少しでも役立てば幸いです。今後もunistyleを是非ご活用ください。【参考記事】・・photobyTimWang 30,106 views

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