【調査リリース】選考通過ES、6,331件を分析!ガクチカの「王道」に5年で変化
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記事公開日:2026年7月23日
就活界に長年語り継がれてきた"ガクチカの定説"。
「体育会系が有利」「理系はゼミのネタが強い」「商社は留学必須」は、本当に正しいのだろうか。
unistyleでは、当サイトが保有する2022〜2026年卒の選考通過エントリーシートから、ガクチカ(学生時代にがんばったこと)を含む6,331件を独自に抽出し、19業界ごとに体験タイプを分類・分析しました。
その結果、業界ごとに浮かび上がった「通過者の実像」は、今までの定説とは異なるものでした。
膨大なデータを分析してわかった「ガクチカの実態」を、業界別・年度別に解説していきます。
体育会33%→26%、研究・ゼミ16%→27%で初めて逆転!5年でガクチカの「主役」が交代

- 2022年卒:体育会 33.5% 研究・ゼミ 16.7%
- 2026年卒:体育会 26.1% 研究・ゼミ 27.1%
- 5年間で体育会 ▼7.4pt 研究・ゼミ ▲10.4pt
ガクチカの「体育会・スポーツ」は、2022年卒33.5%から2026年卒26.1%へ減少し、「研究・ゼミ」は16.7%から27.1%へ増加と、5年間で初めて逆転しました。
5年間で体育会は7.4ポイント減少、研究・ゼミは10.4ポイント増加という変化が起きています。
| テーマ | 2022年卒 | 2023年卒 | 2024年卒 | 2025年卒 | 2026年卒 | 5年変化 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 体育会・スポーツ | 33.5% | 32.2% | 32.4% | 30.9% | 26.1% | ▼7.4pt |
| 研究・ゼミ | 16.7% | 15.3% | 23.9% | 19.1% | 27.1% | ▲10.4pt |
| アルバイト | 24.6% | 26.9% | 22.1% | 32.9% | 26.3% | ▲1.7pt |
| 留学・海外 | 11.1% | 8.1% | 5.7% | 5.9% | 6.5% | ▼4.6pt |
| サークル・学生団体 | 4.4% | 6.2% | 5.4% | 3.4% | 4.0% | ▼0.4pt |
| 起業・プロジェクト | 2.6% | 3.1% | 3.3% | 2.0% | 2.3% | ▼0.3pt |
| ボランティア | 1.0% | 1.2% | 0.1% | 0.6% | 1.5% | ▲0.5pt |
※ n数:2022年卒2,197件・2023年卒1,533件・2024年卒1,228件・2025年卒894件・2026年卒479件
2026年卒で初めて研究・ゼミ(27.1%)が体育会(26.1%)を超えた
2026年卒は分析期間中で初めて「研究・ゼミ」が「体育会・スポーツ」を上回った年となりました。
コロナ禍(2020〜2021年)に部活・サークル活動が停止した世代が就活を迎えていること、また大学でのオンライン授業・研究活動が活発化したことが、この変化の背景にあると考えられます。
一方、留学ガクチカは2022年卒の11.1%から2024年卒には5.7%まで半減しました。2026年卒でも6.5%にとどまっており、コロナ禍で途絶えた海外渡航機会は、いまだ完全には回復していないとみられます。
AIを使ったガクチカは5年で2.5倍に増加!それでも「主流」にはなっていない

「ChatGPT」「人工知能」「機械学習」「生成AI」など、AI関連キーワードを含むガクチカの割合も分析したところ、2022年卒の0.5%から2026年卒には1.25%へと増加しました。
AIをテーマとしたガクチカは、2022年卒から一定数見られていました。近年は生成AIの普及やデータ活用の広がりを背景に、研究やアプリ開発、機械学習を用いた分析などをテーマとした記述が見られます。
一方で、2026年卒時点でもAI関連の記述を含むESは、全体の1%程度にとどまっており、現時点では選考通過ESにおける主流とは言い難い状況です。
実際のESから分析した「AI活用ガクチカ」の中身
実際の通過ESでは、次のような記述が見られました(趣旨を保ったまま要約・匿名化)。
- 研究で新たな手法を導入し、AIの性能を最大限に活かすことで分析の精度を10%向上させた
- 資格学習にAIを積極活用し、AIに苦手分野を出題させて弱点を重点的に対策することで、効率的な学習を実現した
- インターン先のマーケティング企業で、AIを用いた記事分析ツールを開発した
精度向上・学習効率化・アプリ開発など、活用の方向性は学生によってさまざまです。しかし、いずれも「AIを使ったこと」自体ではなく、AIを通じてなにを考え、どう行動したかを具体的に語っている点が共通しています。
なぜAIガクチカはまだ少数派なのか
新たなテクノロジーの活用経験が徐々に増えている一方で、選考通過ESにおいては、AI関連の経験が重要視されていない状況がうかがえます。
AIの活用がさらに広がっていけば、「経験」の有無ではなく、経験を通した思考や行動を語れるかどうかが、ガクチカの説得力を左右すると考えられます。
製薬会社は体育会率39.1%「理系だから研究系有利」は思い込みだった
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- 医薬品業界の体育会率:39.1%(全19業界中2位)
- 研究・ゼミ率:16.2%→ 体育会率が研究率の約2.4倍
「製薬会社は理系が有利で、ガクチカも研究ネタが強い」との考え方が一般的でしょう。しかし通過ESのデータは、まったく異なる実態を示しています。
医薬品業界(n=506件)の通過ESを分析すると、体育会・スポーツ経験者が39.1%と全体の約4割を占め、研究・ゼミ系は16.2%にとどまりました。この比率は銀行(体育会39.7%)とほぼ同率で、全19業界中2位の水準です。
| 業界 | n数 | 体育会・スポーツ | アルバイト | 研究・ゼミ | 留学・海外 |
|---|---|---|---|---|---|
| 医薬(製薬) | 506件 | 39.1% | 22.3% | 16.2% | 8.5% |
| 銀行 | 295件 | 39.7% | 27.8% | 11.5% | 4.1% |
| 全体平均 | 6,331件 | 30.5% | 25.4% | 18.8% | 7.4% |
製薬の仕事に体育会スキルがそのまま活きる理由
医薬品業界の営業職は、担当エリアの病院・クリニックを毎日巡回し、医師や薬剤師に対して自社製品の情報を提供しています。
「断られても粘り強く関係を築く力」「長期間チームで成果を追い続ける精神力」「体力的なタフさ」これらはいずれも体育会・スポーツ経験で培われる精神的・身体的なタフネスと重なる部分があります。
IT企業は体育会ガクチカと研究・ゼミガクチカが24.2%で完全同率
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- IT業界(n=384件)体育会・スポーツ:24.2% 研究・ゼミ:24.2% → 完全同率
ITやテクノロジー系の会社は、理系・エンジニアが有利に思えます。しかし、IT業界(n=384件)の通過ESを分析すると、体育会・スポーツ経験者は24.2%、研究・ゼミ系も24.2%と、両者がまったく同率でした。
「文系(体育会系)は不利」という先入観とは裏腹に、文系出身の体育会経験者がIT企業を通過しているケースは、理系・研究系と同じ割合で存在します。
こうしたデータを踏まえ、文系就活生はIT企業に対する苦手意識を払拭し、戦略的にガクチカを準備しましょう。
| 業界 | n数 | 体育会・スポーツ | 研究・ゼミ | アルバイト | 留学・海外 |
|---|---|---|---|---|---|
| IT | 384件 | 24.2% | 24.2% | 23.4% | 10.4% |
| 情報通信 | 567件 | 26.3% | 26.8% | 27.2% | 5.3% |
| 電気・機械 | 499件 | 27.9% | 21.8% | 28.3% | 9.0% |
| 全体平均 | 6,331件 | 30.5% | 18.8% | 25.4% | 7.4% |
「文系お断り」はIT業界では都市伝説だった
近年のIT業界では、エンジニアだけでなくコンサルタント・プロジェクトマネージャー・法人営業・カスタマーサクセスといった「ビジネス職」の採用が大幅に増加しています。
これらの職種では、粘り強さ・リーダーシップ・チームワークを体現できる体育会系ガクチカも十分に評価されます。
商社の通過ESは「留学経験」が全業界最高16.3%!体育会神話より海外経験が差別化

- 商社(n=153件)の留学・海外ガクチカ率:16.3%
- 全体平均7.4%の約2.2倍 → 全19業界中最高水準
「商社は体育会が多い」というイメージは正しく、総合商社(n=153件)の通過ESでも体育会・スポーツ経験者は37.3%と高水準です。
しかし、他業界と比べて際立っているのは「留学・海外経験」の比率です。商社の通過ESのが留学・海外経験ガクチカは16.3%で、全体平均7.4%と比べると2倍以上の差があります。
体育会率だけを見ると、商社は37.3%、銀行39.7%、エネルギー37.3%と変わりません。
しかし、「留学・海外経験」という軸で見ると、商社だけが際立って高いことがわかります。商社が他業界と差別化されるガクチカの武器は、留学経験にあると言えそうです。
商社志望の就活生は、留学・海外インターン経験をガクチカの軸とすることで、他の体育会系候補者との差別化を図れるでしょう。
業界別ガクチカ体験タイプ一覧【19業界の完全データ】
以下に、今回の分析対象となった19業界すべてのガクチカ体験タイプ構成比をまとめました。志望業界の傾向をチェックして、ガクチカ選びを最適化しましょう。
| 業界 | n数 | 体育会 | アルバイト | 研究・ゼミ | 留学・海外 | その他 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 銀行 | 295件 | 39.7% | 27.8% | 11.5% | 4.1% | 16.9% |
| 医薬(製薬) | 506件 | 39.1% | 22.3% | 16.2% | 8.5% | 13.9% |
| 保険 | 621件 | 38.8% | 34.9% | 10.1% | 2.7% | 13.5% |
| エネルギー | 260件 | 37.3% | 18.5% | 17.3% | 13.5% | 13.4% |
| 商社 | 153件 | 37.3% | 15.0% | 15.7% | 16.3% | 15.7% |
| 素材 | 144件 | 36.8% | 18.1% | 13.9% | 13.9% | 17.3% |
| コンサル | 167件 | 35.9% | 26.3% | 18.0% | 7.8% | 12.0% |
| 不動産 | 265件 | 33.2% | 26.4% | 8.7% | 8.7% | 23.0% |
| 食品 | 555件 | 31.5% | 23.4% | 23.8% | 5.6% | 15.7% |
| 薬品 | 155件 | 31.0% | 23.9% | 25.8% | 11.6% | 7.7% |
| 電気・機械 | 499件 | 27.9% | 28.3% | 21.8% | 9.0% | 13.0% |
| 情報通信 | 567件 | 26.3% | 27.2% | 26.8% | 5.3% | 14.4% |
| 自動車・機械 | 352件 | 26.1% | 23.0% | 21.6% | 13.1% | 16.2% |
| IT | 384件 | 24.2% | 23.4% | 24.2% | 10.4% | 17.8% |
| その他メーカー | 140件 | 22.9% | 32.1% | 17.1% | 6.4% | 21.5% |
※ 100件以上のデータがある業界を対象。テーマ分類はキーワードマッチングによる推計値のため実際の割合と±5〜10ポイント程度の誤差が生じる可能性がある。
「ガクチカは中身が良ければどこでも受かる」は半分正解、半分間違い
「業界ごとに評価されるガクチカのタイプが違う」というのが、今回の分析が示す最も重要なポイントです。
体育会系のガクチカは銀行・製薬・保険で依然として高い割合を占めています。研究・ゼミ系は情報通信・食品・薬品業界で相対的に多く見られます。
商社志望なら、留学経験の言語化が他の体育会系候補者との差別化において大きな武器です。
そして、5年間のトレンドが示す最大の変化は「研究・ゼミ系ガクチカが初めて体育会を上回った」という転換です。「体育会じゃないと不利」の思い込みは、データ上は過去のものになりつつあります。
大切なのは「何をガクチカにするか」だけでなく、
「それが志望業界でどう評価されるか」を理解して言語化すること。
unistyleでは、業界別・企業別の通過ESが豊富に掲載されています。志望業界の通過ESを確認し、自分のガクチカをどう見せるか、ぜひ参考にしてください。
各業界の選考通過ESはこちらから
【調査概要】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査名 | unistyle ガクチカ体験タイプ分析(2022〜2026年卒) |
| 調査対象 | unistyle掲載の選考通過エントリーシート |
| 設問種別 | ガクチカ(学生時代にがんばったこと)のみ抽出 |
| 分析件数 | 6,331件(元データのES設問63,719中13.8%をガクチカ設問として抽出) |
| 対象年度 | 2022〜2026年卒(5年間) |
| 対象業界 | ガクチカES件数100件以上の19業界 |
| 分析方法 | 回答本文へのキーワードマッチングによるテーマ分類(7テーマ+その他) |
| 実施時期 | 2026年5月 |
本稿はデータ分析に基づく推計であり、個別企業・業界の採用方針を確約するものではありません。




