元社員が語る「楽天の営業」とは〜ブラックと言われる企業に勤めて〜(後編)

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最終更新日:2023年10月19日

元社員が語る「楽天の営業」とは〜ブラックと言われる企業に勤めて〜(後編)

前回、楽天株式会社で三年間ECコンサルタントを勤めた経験から、職務内容や楽天という企業の特徴を述べてきました(現在は違う業界、職種にて働いています)。

前編はこちら

後編では、三年間在籍していた上で感じていた疑問点などをお伝えできればと思っています。三年しかいなかった新卒が長々偉そうに話して申し訳ないです・・・が、新卒時に感じた違和感や疑問点って、とても大事だと思っています。同期などと話していてもそれぞれ感じていることが全く異なるし、働きだして数年経つと仕事に対しての感情が麻痺していく部分もあるので、こうして人に伝えたり対話したりすることで初心を忘れずに仕事に向き合うことができる気がします。
もう少しお付き合いいただければ幸いです。

本選考とインターンの締め切り情報

ブラック企業だと思われてしまう弱さ

前編では楽天という企業の特徴を述べてきましたが、営業が厳しくとも、楽天だからこそ得られるものは多くあります。そして給与等の面でも、ブラックとは言えないと私は思っています。
ではなぜ、楽天の営業はブラックであると言われてしまい、就活生からも避けられるような評価を受けてしまうのでしょうか。ここからは、楽天がそのような評価を受けてしまっても仕方がないと私が感じていた弱さについて述べたいと思います。
私が働いていた上で感じていたのは、「上司が若い」「新卒社員が多い」ということに対する弊害です。IT企業は創業年数が若い企業が多く、つまりは経営陣や上司の年齢が若いことが多いです。楽天も創業からまだ20年経っておらず、社長自身も50歳に満たないため、他日系企業と比べると圧倒的に若い企業です。私が新卒一年目の時、直属の上司は20代前半、その上の上司は20代後半、部長クラスの人たちもせいぜい30代前半から後半の人たちでした。
もちろん年齢が若いからという理由だけでは無いですが、若い企業の特徴として「情熱で高い目標も乗り切ろう!」という雰囲気があり、ロジックがあまり無いのに勢いで仕事をすすめようとすることが多くありました。
当時は上司の指示で21時を過ぎても顧客に架電業務を続けさせられたり、24時を過ぎてその日一日の流通総額を確認するまで社内に残るよう指示があったり、これは必要なことなのか?と疑問を持つような指示との戦いであったと記憶しています。
そのように気力と勢いを持って仕事をしていくことが若い企業の成長の秘訣であるという面もありますが、普通に考えれば夜遅くに顧客に架電することは迷惑以外の何者でもないですし、しかもその時間に営業をされたとしたらその企業への信頼は上がっていくわけがないことはすぐに分かることです。
若い上層部の人たちもあまり他社経験が無いため、本人も上から降ってくる高い目標に冷静に思考ができず、とにかく長い時間業務をして電話をし続ければ成果が出るはず、という安易な指示ばかり降りてきていたことは、納得ができない点でした。
また、楽天は新卒社員を大量採用しており、その弊害も感じていました。
新卒社員は他企業にて教育を受けたことが無いため一から仕事を教えなければいけないという労力はかかりますが、逆に言えば企業の洗脳がしやすいという企業側のメリットがあります。
私の同期で同じ営業職に配属された人は70人ほどいましたが、一年後に元気に仕事をしている人は三分の二以下に減っていました。休職や退職という状態になってしまった人の多くは非常に真面目な人であり、上司の指示をくそまじめに遂行しようとした結果、体調や精神を病んでしまったケースがほとんどでした。(私はあまり真面目に聞いていなかったので三年続けることができました)
新卒社員は自分に与えられた指示や仕事に対して、疑問を持つという意識があまりありません。もちろんがむしゃらに仕事をするという事は大切なのですが、初めて社会人としてこなす仕事に必死になってしまい、そもそもの問題点や目的を見失いバランスを崩してしまいやすいのです。
楽天もまさにその典型で、有名大学を卒業した地頭の良い新卒をたくさん集めてもどんどん体力や精神に限界を感じて辞めていってしまうため、常に人が足りず一人当たりの仕事量は増える一方になり、さらに仕事効率は悪くなっていっていました。
新卒社員が多い傾向があるIT企業は特に、そのような悪いスパイラルに陥りやすい環境にあると思いますので、常に自分で意識を持って与えられた指示業務に対する意図を考える時間を確保することがとても大切だと思います。
このように、楽天では人の入れ替わりが激しく一人で行う業務量に無理が生じてしまったり、マネージメント力の低い上司からの指示が無理のあるものになってしまったりするために「ブラック企業である」と認識されがちなのだと私は感じています。これがもし、今後マネージメントや新卒育成に関して良い変化が生じてくれば、従業員に無駄に恨まれることなくさらに学びの多い企業へ成長していくのではないかと期待しています。

最後に

以上、楽天について私が感じた弱さも含めて述べてきましたが、私は新卒でこの企業に入社したことに対して後悔したことは一度もありません。
友人と遊ぶ時間が他の会社の同期と比べて少なかったり、日曜はサザエさんどころかお昼の新婚さんいらっしゃいあたりから月曜に対する恐怖で震えていたりしましたが、それだけ仕事に真剣に向き合って考えてきた結果は今の人生に広い視野を与えてくれました。この文章を読んで、楽天という企業に対するイメージが少しでも具体化していただけたら幸いです。
これも余談ですが、私は楽天三年目の秋に結婚したこともあり、労働環境や業務内容を考え元々やりたかった今の人事の仕事に転職しました。(楽天でもできれば人事の業務に就きたかったですが、志望が通りませんでした)
今の仕事内容にも満足していますが、たまに楽天のスピード感や情熱が恋しかったりします。もっと追い込んで!と時々思ってしまうのは単に私がMだからかもしれませんが…
今就職活動中の方は是非、給与、残業時間などの数字やインターネット上の評価だけにとらわれることなく、正しい企業選択を行っていただければと思っています。数字は確かな事実ですが、そこに対して産まれる価値は人によって十人十色です。実際に働いている人の意見をできるだけ多く聞き、実情を自分なりに判断した上で業種や企業を絞っていって下さい。
後悔の無い就職活動ができるよう、応援しています!

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NTTグループを比較!OB訪問から見える各社の特徴や違い【ドコモ・データ・コムウェア・ファシリティーズ・ファイナンス】 NTTグループを比較!OB訪問から見える各社の特徴や違い【ドコモ・データ・コムウェア・ファシリティーズ・ファイナンス】 こんにちは、NTTグループ内定者です。就活生の方にとって、給料や福利厚生の良さや残業時間は気になるところですが、このような考えからホワイト企業を見ていくと、NTTの3文字を見る方も多いのではないでしょうか?今回は「ホワイト企業NTT」の実態を筆者の体験を踏まえて考察し、グループ内で複数の企業にOB訪問をする意義について考えていきたいと思います。なお、本記事はあくまで筆者がOB訪問をして掲載の許可を得た社員の声をもとに作成したものであり、働き方等は個人により異なることをご理解いただければと思います。なお、OB訪問のやり方などにについてはをご覧ください。本記事のコンテンツそもそもNTTグループとは?NTTドコモ:NTTグループの稼ぎ頭としてのプライドと挑戦的な社風NTTデータ:意識高い系?NTT以上SIer未満?NTTコムウェア:NTTをグループとして捉え・支える専門家NTTファシリティーズ:事業理解が重要な何でも屋NTTファイナンス:主要8社ではないながらも近年グループでの存在感を増すグループ他社の企業の社員へOB訪問する意義最後にそもそもNTTグループとは?NTTとは「NipponTelegraphandTelephonePublicCorporation」の略称であり、国営企業である旧日本電信電話公社(以下電電公社)の流れを組んで1985年に民営化されました。元々は政府の公共事業として設立された電電公社ではありますが、固定通信技術の世界的発展もあって民営化された以降は、移動通信事業を行うNTTドコモ・データ通信事業を行うNTTデータを始めとした多数の子会社を設立していき、事業の拡大を進めていきました。現在では、人材事業など通信とは直接関係ない分野にも進出しており、グループ企業数は900社以上・売上高は10兆円を超える国内最大級の規模を誇る企業群となっています。NTTグループ企業概要●総資産:21兆2,503億円●連結営業収益:11兆3,910億円●連結営業利益:1兆5,397億円●従業員数:274,850人※上記のデータは「2018年3月末」のものになります。参考:NTTグループについて会社案内新卒就職活動の場においては、以下にあるようにNTTデータがやや突出して人気度が高いようですが、総合商社・広告代理店といった人気トップとされる企業と比較するとそこまで志望者が殺到するというわけではないようです。ちなみに以下に挙げられている企業はNTTの主要5社と言われ、この5社に日本電信電話(持ち株会社)・NTTファシリティーズ・NTTコムウェアを加えた企業群が主要8社と一般に呼ばれています。新卒就職人気ランキング8位:NTTデータ61位:NTTドコモ74位:NTT東日本89位:NTT西日本168位:NTTコミュニケーションズ2019年卒みんなの就職活動日記新卒就職人気企業ランキングをもとに作成それでは各企業について見ていきましょう。NTTドコモ:NTTグループの稼ぎ頭としてのプライドと挑戦的な社風訪問人数:2名恐らくグループ内で世間的に最も知名度が高いのがこのNTTドコモでしょう。その知名度や平均年収の高さ(19卒就職四季報では主要5社の中で最高と公表されています)から、就職市場での人気も高い企業であると考えられます。通信量収入や端末販売を収入源としたモバイル通信事業を軸に、近年ではdマーケットを始めとしたeコマース事業にも力を入れています。新卒2年目の女性社員に話を聞いてみました。キャリア新卒でNTTドコモに入社後、法人向け営業として通信回線の普及を目的に企業訪問を重ねることを普段のお仕事とされているようです。この方は就職活動のときにNTTデータにも内定を頂いており、最終的には「システムよりも通信に携わりたい」という理由でドコモへの入社を決定したとのことでした。しかし、実際に入社してみると研修や配属後もICTについて勉強する機会が多く、「通信」と「システム」は切っても切り離せない関係であることに最も気付かされたと述べていました。実際、ドコモにはNTTデータから出向・転籍されてきた社員というのも多いようで、事務系・技術系関わらずシステムの知見を深めておくことは重要なようです。ドコモでの働き方というとドコモショップでお客対応をしている人が真っ先に思い浮かぶかもしれませんが、予想していたよりも販売店での仕事をしている人は同期でも少なく、B向けの仕事の難しさを日々痛感してるといきいきと話されていました。また、予想以上に事業内容が多岐に渡っていました。例えば最近では医療保険の分野にも進出していることには入社してかなり驚かされたと述べていました。社風については、いわゆる日系大企業のイメージである「上司から与えられた仕事をただただこなす」という雰囲気は思っていたよりはなく、若手にもチャレンジさせる風土が根付いていることが入社後の発見であったようです。また、グループ内でNo.1の収益を誇るエース企業であることを誇りに仕事をしている人が多いとおっしゃっていました。ドコモは新卒採用の場でも「個性」という言葉をキーワードに挙げており、指示待ちで画一的な行動を取るのではなく、それぞれの個性を基にチャレンジを重ねていくことを大切にしていると言えるのではないでしょうか。このことは、モバイル通信に頼ることなく新規事業にも注力している点・以下のような特徴的なESの設問からも伺うことができるでしょう。「インターンの選考はGDよりもプレゼンを選択した方が通りやすいよ」「『これだけは負けない』というものを何か一つもって選考に臨んでほしい」等と最後に就職活動のアドバイスを頂き訪問を終えました。参考:エントリーシートから企業が求めている能力を知る→ドコモに限らず多くの企業のESの設問から、その企業の求めている能力は読み取ることが出来ます。実はその能力はほぼ共通しており、どの企業でも通じる自己PRを作ることが効果的です。参考記事では、詳しい説明の他、内定者の自己PR例まで紹介していますので、是非目を通してみてください。(1)「ドコモはまだまだつまらない」――あなたならどうオモシロくしますか。またあなたはどう貢献しますか。(2)好きなテーマを以下から選び、あなたの個性を自由に表現してください。私/俺の「トリセツ」はこれだ!/これまでの人生で最大のチャレンジを教えてください/これまでにはない炊飯器を生み出してください/桃太郎の家来に4匹目がいるとしたら/読み手を笑わせてください/自由(テーマフリー)参考:【内定】エントリーシート(総合職)「挑戦心」は新しいコミュニケーション文化の世界を創るという、答えのない困難にチャレンジするマインドであり、「行動力」はその想いを実現するためのアクションを起こし、最後までやり遂げる力です。ドコモには一人ひとりが持つ「挑戦心」と「行動力」を最大限発揮し、夢を叶えることのできるフィールドがあります。この先の新しい文化は、みなさん一人ひとりが持つ夢が実現した先にあると私たちは信じています。参考:ドコモとは求める人物像より詳細な「NTTドコモの企業研究」に関しては、こちらをご覧ください。NTTデータ:意識高い系?NTT以上SIer未満?訪問人数:6人先述の通りグループ内で最も就職人気度が高いと言われているNTTデータ。採用人数が多いことも一因かとは思いますが、国内最大手のSIer企業であることからもその人気度が高いことも納得でしょう。新卒6年目の男性社員に話を聞いてみました。キャリア新卒でSE職としてNTTデータに入社。入社後から一貫してシステム開発に携わっています。現在ではICカードの分野でシステム設計を担当されているようです。この方に入社前後のギャップについて尋ねたところ、「思っていたよりも仕事が忙しかったこと」を一つ挙げられていました。それでも待遇面がいいため仕事には満足していること、SIer業界の中ではワークライフバランスは取れている方であると述べていました。「NTT以上SIer未満の忙しさかな」という言葉が個人的には印象に残りました。また、NTTグループということでのんびりとした人が多いと思っていたが、予想よりも周囲の仕事に対してのモチベーションが高いことは刺激になっていると熱心に語っておられました。私自身、参加したインターンの中ではグループ内で最も学生のレベルが高く、いわゆる「意識高い系」の学生が多かった印象があります。「『忙しい=ブラック』『離職率が低い=ホワイト』といった短絡的な読み替えはしない方がいい。『忙しさ』といってもその種類はたくさんあるし、人によって考え方も違うと思う。それをしっかり考えられると自分にとって納得できる選択ができると思うよ」と言葉を掛けられ、自身の企業選びの軸について考え直すきっかけになる訪問でした。より詳細な「NTTデータの企業研究」に関しては、こちらをご覧ください。NTTコムウェア:NTTをグループとして捉え・支える専門家訪問人数:5人NTTグループ内のSIer企業としてNTTデータと比較されるNTTコムウェア。グループ内に同業他社があることから、「データとコムウェアは何が違うか」という点がなかなか理解が進みにくい企業である印象があります(説明会等で質疑応答があるときは毎回誰かしらこの質問をしていたような気がします)。新卒X年目(控え忘れ)の男性社員に話を聞いてみました。キャリア新卒でNTTコムウェアに入社、研修後にはNTTドコモ向けのシステム開発業務に従事する。途中NTT東日本に転籍し、無線ネットワークのシステム開発に携わる。コムウェアに復帰後はグローバル事業にも携わりたいと考えている。この方は大学時代は文系学部に所属していましたが、入社してからは一貫して開発の仕事に携わっているようです。しばらく就活時代のお話やキャリアについて伺ったのち、例の質問を聞いてみました。「NTTデータさんと御社の違いを教えていただけないでしょうか?」「え?違いなんてほとんどないよ?」というまさかの答えの頂きました。しかし、OB訪問を重ねていくと、意外にも社員の方でも答えに困っていたり、この方のように「ほぼない」と言い切ってしまうケースが目立っていました。元々NTTコムウェアはNTTグループ内のシステム開発のために設立された企業であり、"外板→NTTデータ・内販→NTTコムウェア"という住み分けがなされていましたが、近年ではコムウェア側も外板に力点を置きつつあり、事業領域で重なる点が多くなっています。そのため事業の差別化は難しく、事業領域が幅広いNTTデータの方がやりがいがあるのではと考えていました。しかし、この方へお話を伺うことでこの考え方を見直すきっかけとなりました。NTTコムウェアではグループ内のシステムに携わることが多いため、それだけグループ内の他事業と関わりを持つ機会が増えるということになります。すなわちNTTグループの事業に幅広く携わることになり、グループの様々な事業をシステムの面から支えるということで、各企業を個別に見るだけでなく、NTTを一つのグループとして捉えられるようになれたと述べていました。自分たちがNTTグループを支えているという自覚、及びスペシャリストとしての使命感に、この企業の魅力があるのだということを理解することができました。このように世間的なイメージで企業を評価するのではなく、両者の社員に実際に会って話を伺うことが、自分がやりたい仕事ベースで就職活動を進めることができるに繋がるのだと実感することができた有意義なOB訪問でした。なお、この方が述べていた内容は以下の言葉からも伺うことができます。世の中には数多くのSIerがいますが、そのなかでNTTコムウェアが目指すビジョンは「何でもできるSIer」ではなく、「これしかやらないSIer」です。ただし、「これ」と決めた分野に関しては世界一を目指します。つまり、やるべきことを絞り、専門に特化したインテグレーターです。参考:NTTコムウェアの事業方針と今後の取組み、サービスに関する記者発表会を開催参考:学生にとって志望動機を考える意義とは→上記で述べたようなOB訪問も志望動機を考えるプロセスも、自分のやりたいことを見つけていくために重要な行為です。参考記事では、志望動機を企業が問う意図や考えていく意義についてまとめていますので、入社後やりたいことに従事するためにも目を通してみることをおすすめします。より詳細な「NTTコムウェアの企業研究」に関しては、こちらをご覧ください。NTTファシリティーズ:事業理解が重要な何でも屋訪問人数:1名恐らく主要8社の中でも事業内容が理解しにくい企業であろうNTTファシリティーズ。NTTグループにおける主要産業である通信サービスの実現のためには、電力と建築が不可欠になっています。それを支えるのがNTTファシリティーズであり、エネルギー×建築という点からグループに貢献している企業となっています。新卒11年目の男性社員に話を聞いてみました。キャリア新卒でNTTファシリティーズに入社。大学では建築系を専攻しており、研究内容が活かせる企業を中心に就職活動を進めていた。複数の部署異動を経て現在は設備マネジメントに関する仕事に取り組んでいる。この方は当初大学で学んだ建築分野の知識から、ディベロッパーと建築会社を中心に見ていたということでしたが、もっと広く企業を見るべきだったと述べていました。ひとくちに不動産業界といっても、以下の記事にあるようにそこには数多くのプレーヤーが関わっており、就職活動においてもっと早くからそれに気づくべきであったとのことでした。「うちはまさにそれを表したような企業だね。よく学生から事業内容について聞かれるけど、うちのやっていることは一言では表わすことはできない。電力会社・エネルギー会社・建築会社...、どれを取っても正しいと言えると思う。だからこそ、『絶対にこの仕事をやりたい』ではなく、色々見た結果うちを選んでくれた方がいいと思うよ。」という言葉が印象的でした。通信は「人と人をつなぐ」といったように興味が沸きそうな事業と言えるでしょうが、設備設計など裏方となる事業があって始めてそのビジネスが実現するのであり、その存在を認識したうえで企業を見ていくことが大切なのだと実感することができました。より詳細な「NTTファシリティーズの企業研究」に関しては、こちらをご覧ください。NTTファイナンス:主要8社ではないながらも近年グループでの存在感を増す最後に主要8社からは外れますがNTTファイナンスについて取り上げたいと思います。もともとはグループ内のリースビジネスを担う企業として誕生した同社ですが、ビリングサービスの開始以降、近年グループ内での役割が大きくなっている企業となっています。このことはNTTファイナンスの社員だけでなく、グループ他社の方の多くも同社の役割の拡大について言及されていました。例えばNTTドコモの携帯電話を使っていれば、料金明細の送付元がドコモではなくNTTファイナンスとなっていることに気づいたという方もいるのではないでしょうか。訪問人数:4名入社X年目(非公表)の男性社員に話を聞いてみました。キャリア新卒ではNTTコムウェアに入社、同社ではNTT東日本を顧客として営業担当として案件に携わっており、保守運用フェーズに異動したのちNTTファイナンスに出向。現在ではビリング事業部でグループの決済を一括化する事業に携わる。この方には事前にNTTコムウェアとNTTファイナンス両方のお話を伺うことを了承されてから対面しました。SIerから金融という分野が異なる企業への出向について何か障壁は無かったかについて尋ねたところ、真っ先に「ない」という回答が帰ってきました。その理由として「1.金融とITは今や切っても切り離せない関係にあること」「2.グループ内の異動のためそこまで移ったという感覚がないこと」の2点を挙げられていました。前者については、銀行のATMやクレジットカードの決済システム等はまさに金融の分野にITが携わっている例であり、IT企業で学んだスキルを活かせることは容易に想像できるでしょう。個人的には後者の理由の方が印象的でした。この方曰く、グループへの貢献の仕方が変わっただけであり、他へ移ったとしても自分がNTTグループの一員であることには変わりなく、逆に違った角度からNTTに携わることができて働くうえでもプラスになったとのことでした。私は出向についてなんとなくでマイナスイメージに考えていたため、それを見直すうえでもこの方のお話は大変参考になりました。より詳細な「NTTファイナンスの企業研究」に関しては、こちらをご覧ください。グループ他社の企業の社員へOB訪問する意義ここまでは、NTTグループの各企業へOB訪問したその内容について触れていきましたが、ではそもそもグループ内の他社にOB訪問をする意義とはどこにあるのでしょうか?例えば通信キャリア業界を志望しNTTドコモの選考を受けるのであれば、KDDIやソフトバンクの企業研究をするために、同業他社へOB訪問をするということはあるでしょう。しかし、例えば自分は金融志望だからNTTグループではNTTファイナンスしか受けないという姿勢はもったいない行為であり、一見興味がない場合でもグループ他社の社員にOB訪問してみることは有効であると考えています。実際に、NTTグループ内の他者にOB訪問するメリット(理由)としては、以下の4点が挙げられます。次のOBへ繋がりやすく効率性が高いグループ内での同業比較ができる志望動機に深みが出る(個企業をグループ全体の一員として捉えられる)自分が何を求めているのかわかる(グループの共通項が理解できる)理由1:次のOBへ繋がりやすく効率性が高いOB訪問をするうえで「そもそもどうOBを探すのか」という段階を障壁に感じてしまっているという方もいるのではないでしょうか。確かに1人目については徹底解説!OB訪問のやり方・流れ・メリットに掲載されているような方法も参考に探していく必要があるでしょうが、同じ企業に複数名OB訪問する場合は前の社員に次の社員を紹介してもらう形で繋げることができます。グループ企業であれば仕事上で関わる機会が多いため、これと近い形でOBの連鎖を作りやすいと言えるでしょう。また、先述の社員のように出向されている場合は複数のグループ企業の話を同時に聞くことができるというメリットがあります(もちろん以前の所属企業について尋ねることに失礼がないか確認することが前提ですが)。これは、例えばNTTドコモの社員からソフトバンクの社員の紹介をいただくといった同業で繋がりを作ろことよりも実現可能性が高く、OBを「見つける」という無駄な時間を削減できることから効率性が高い選択であるとまとめることができます。理由2:グループ内での同業比較ができるグループ内の企業では似たような事業を行っていることが多く、両者へOB訪問することは「なぜその企業でなければダメなのか」に説得力を持たせるうえで有効的であると言えます。NTTグループでは今回挙げたようにNTTデータとNTTコムウェアが同じSIer企業として存在していますが、例えば他にもMUFGグループで考えると三菱UFJリースと三菱オートリースなどが同業他社として挙げられるでしょう。グループと関係ない企業での同業比較でも同じように、ビジネスモデルが類似した企業での差別化にOB訪問はかなり有効な手段であると考えます。単なる世間の人気度から優劣として判断するのではなく、実際に働く社員の声を聞いてから判断することは自身のキャリアを考えるうえで大切であると言えます。参考:「同業の中でもなぜうちの会社か?」という質問に驚くほど簡単に答える三つのアプローチ→OB訪問で出会った人を理由に同業他社比較をすることは志望動機作成の上でも非常に有効です。参考記事では、実際の内定者の回答例を用いながら同業他社比較の方法について紹介していますので参考にしてみてください。理由3:志望動機に深みが出る(個企業をグループ全体の一員として捉えられる)個人的にはこれが一番重要ではないのかと考えています。グループ企業では採用活動の場においても、人事が「グループの強み」を前面に打ち出すことが多い印象があります。<みずほ>は社会的使命を果たすため、銀行・信託・証券、アセットマネジメント会社、シンクタンクなどのあらゆるグループの機能が一体となって総力を発揮し、お客さまのあらゆるニーズに最大限応えていくOneMIZUHO戦略を推進。さらに”お客さま第一”を徹底し、「総合金融コンサルティンググループ」へと進化するため、顧客セグメント別カンパニー制を導入し、最高の金融サービスを迅速に提供できる体制へと進化している。参考:みずほフィナンシャルグループ新卒採用情報サイト上記はみずほフィナンシャルグループの新卒採用サイトの冒頭文ですが、金融という商材においてグループの連携を活かしてお客のニーズに応えた柔軟な対応ができることを強みとして示しているようです。一般に、会社をグループ化するメリットには、拡大に伴うリスク回避・経営スピードの向上など複数ありますが、各事業の強みを活かした幅広い提案ができることは一つの魅力でしょう。特にグループに同業他社がある場合は業績を取り合っているのではと考えてしまうこともあるかもしれませんが、NTTファイナンスの社員が述べていたように、社員の多くは自分がグループ内の一員であることを自覚し、自分や自分の所属する企業がグループ全体に対してどのように貢献しているのかを念頭に置いているケースは多いと考えられます。グループ内の複数の企業にOB訪問することは、各企業のグループでの位置づけや役割を理解することに繋がり、広い視野で見た深みのある志望動機を構築することができるのではないでしょうか。以下のみずほ証券のESのように「グループ企業であること」を同業比較の理由付けとして挙げる場合でも、グループで「その企業しか知らない」という状況よりも、「他の企業の社員にもOB訪問した結果御社を志望している」と述べる方が格段に説得力が高まると言えるでしょう。また、各企業をフラットに比較することができるため、変に媚びを売ることなく企業選びの軸に基づいた評価される志望動機を述べることにも繋がります。この点からも、「興味がないからグループではこの企業しか見ない」という姿勢はやや危険なものであると考えることができます。私は人や企業を支えることによって社会を豊かにできるような仕事をしたいと思っております。そこで私は証券業務を通じてお客様の資産運用の提案・営業をし、お客様の人生に関わり喜びを分かち合えるような仕事がしたいと思いました。貴社は「OneMIZUHO」のスローガンを掲げていらっしゃる銀行・証券・信託が一体となったグループの総合証券会社でいらっしゃいます。私はそのグループ間の連携を活かし、他の証券会社にはできない多方面からの提案でお客様の期待・ニーズを越えるサービスの提供をしたいと思いました。そのため貴社を志望させていただきました。参考:エントリーシート(総合職)参考:媚を売るのは辞めよう!「御社じゃなくてもいいんです」というのが最高の志望動機→上記のようなOB訪問などで企業比較を行えていない学生は第一志望企業に媚を売ったような志望動機を作成しがちな傾向があります。しかし、この志望動機はほとんど評価されません。参考記事では、評価されない志望動機例や、「ウチが第一志望?」と聞かれた際の答え方などをまとめています。理由4:自分が何を求めているのかわかる(グループの共通項が理解できる)こちらはNTTグループの場合でやや個人的な感想に近いものになってしまいますが、グループ内での複数のOB訪問は、「自分が企業に何を求めているか」を考えるきっかけになるのではないかと考えています。もちろんこれはグループ内でなくてもOB訪問の企業数を重ねることで得られていくものではありますが、グループ企業ではある程度共通した社風や理念を持っているケースが多く、それを自分がどう解釈するかは考えるべきことであると言えます。例えば、世間の多くでは「NTTはホワイトだ」という認識が広まっていますが、一口に「ホワイト」といっても(ある程度世間的な共通認識があるにせよ)その定義は個人によって異なり、グループ内でも「ホワイトさ」が異なっていると私は感じました。複数のグループ企業を比較していく中で、自分の考える「ホワイト企業」とは何か、企業から「与えられる」もの以外の内容も含めて明確化していくことに繋がりました。ちなみに三菱と名のつく企業へ数多くのOB訪問を重ねた友人は「組織の三菱」という言葉について、「組織」という言葉の考え方が各企業の社員ごとに大きく異なり、それを比較することで自分なりの定義が浮かび上がってきたと述べていました。すなわち、企業選びの軸に沿って業界や企業を絞っていくだけでなく、逆に複数の企業を見ることが自分の企業選びの見直すきっかけとなると言えるのではないでしょうか。このことは、先述した志望動機の構築にも役立てることができると言えるでしょう。最後に今や世間では業界本やネット上の掲示板などで就職活動に関する情報がありふれていますが、そんな時代だからこそOB訪問を通してリアルな声を集めていくことが他の就活生との差別化に繋がるのではないかと考えています。今回はNTTグループについて扱いましたが、他のグループ企業でも今回の考え方は応用が利くものであると思っています。興味がないのであれば、実際に社員に話を聞いてから選考への参加を取り下げればいいのであり、何も行動せずに切り捨ててしまうのは良い判断とは言えないでしょう。この件も含め、本記事がグループ企業志望の方を始め一人でも多くの就活生の参考となれば幸いです。最後に、"NTTグループに関するunistyleの記事・NTTグループ各社の企業研究ページ"を掲載しておきますので、こちらも併せてご覧ください。NTTグループの関連記事各社の企業研究ページNTT東日本の企業研究ページはこちらNTTデータの企業研究ページはこちらNTTコミュニケーションズの企業研究ページはこちらNTTドコモの企業研究ページはこちらNTTコムウェアの企業研究ページはこちらNTT西日本の企業研究ページはこちらNTT都市開発の企業研究ページはこちらNTTファシリティーズの企業研究ページはこちら 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