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【協力、替え玉、解答集!?】不正が横行する就職活動Webテストの実態
掲載開始日:2014年08月03日 最終更新日:2018年02月23日
多くの企業が採用活動に使用しているWebテスト。
「Webテスト→面接」という選考フローを採っている場合も多く、Webテストを通過しなければせっかく用意した自己PRも志望動機も聞いてもらえないまま選考が終了してしまいます。
また、Webテストは、いつ、どこで、誰が(誰と一緒に)、どんな資料を用意して受検するのも自由であり、企業側による監視が一切ききません。
Webテストで落ちるのは非常にもったいなく、Webテストへの取り組み方法は問われない。そのため、様々な「Webテスト対策」が存在しています。
正攻法とは異なるWebテスト「対策法」
①替え玉受検・代行サービス利用
Webテストの大きな問題点は、替え玉受検があまりにも簡単にできてしまい、それを見破るのも難しいことです。
数学は理系の学生に、英語は留学経験者に任せるという具合だった。ほかにも、親が代わりに答え、内定が出たという話も聞いたらしい。
得意な友人知人の力を借りるのがオーソドックスと思いますが、以下のようなWebテスト有料代行サービスも存在しているようです。
上記のサイトによると、2009年からサービスを提供していて、「企業側に発覚した」といったクレームはないとのことです。真偽のほどは定かではありませんが、代行サービスを利用した当人が周囲に話さない限りは、そうバレるものではないのかもしれません。
②友人と協力して解答集を作成
以下の手順で行えるものです。
(1)本登録しているアカウントとは別の、捨てアカウントを作成
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(2)目当ての企業のWebテストを受検
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(3)スクリーンショット機能で問題文を保存
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(4)時間をかけて解答を作成
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(5)Dropboxなどのクラウドサービスに保存、友人と共有
保存した問題文を見ながら時間を気にせず解答作成し、それを基に本アカウントで満を持してWebテストに臨むものです。
テスト形式ごとにある程度問題パターンは決まっているため、複数回受検すればほとんどの問題をカバーすることができます。
③Webテスト解答集を入手
解答集も販売されており、ヤフーオークションで検索をかけると色々ヒットします。
(1)業者が販売しているWebテスト解答集ファイルを購入
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(2)Excelなどのファイルに問題文と解答が載っている
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(3)ファイルを確認しながらWebテストを受検
値段は1,000円〜2,000円程度で、ほとんどのテスト形式を網羅しているようです。
簡単に不正できるWebテストにスクリーニングとしての意味はあるのか
今回紹介した「対策」は、大学入試などと同じように考えれば明らかな不正行為です。こういった対策が横行しているWebテストに意味はあるのでしょうか。
採用側も不正の発生は織り込み済み
企業からすれば、Webテストは会場不要・試験官不要・採点も簡単と、予算や人手の面で非常に効率的です。テスト受検時の不正行為はある程度折り込み済みであり、それよりも効率を重視しているのだと考えられます。
また、
①真っ当にWebテストを受検し、成績悪い
②真っ当にWebテストを受検し、成績良い
③不正な方法でWebテストを受検し、成績良い
上記のうちの①はWebテストで足切りを行い、その後の選考によって②、③を振り分けるという考え方もあるでしょう。たとえば、Webテストの後に改めて筆記試験を行う企業も存在します。
悪知恵も含めて「知恵」として評価している側面も?
他にも、「不正」が横行している事実を受け、採用コストがかかってもWebテストを廃止した企業もある一方で、「社会に出れば自分で情報を取りに行くのも大切な能力。代わりに問題を説いてくれる東大生という人脈を築く能力であったり、解答集を手に入れるという情報感度の高さも能力の一つ」と言う採用担当者もいるようです。
与えられたフィールドでベストを尽くせることも一つの能力、ということでしょうか。
最後に:取り組み方は自由だが、正攻法がおすすめ
何にせよ、Webテストの結果一つで人生の選択肢が変わるのは事実です。そしてWebテストには様々な対策方法があります。どんな対策を行うのかは自分自身でも考えて欲しいのですが、Webテスト後の筆記試験・面接でボロが出ることの無いよう、まずは正攻法での対策をおすすめします。
ちなみに、入社後のパフォーマンスと最も相関が高いのが入社前のテストの成績という話もあり、Webテストひとつマトモに解けない学生が、入社後に活躍できるのか?とも思っています。
また、自分をよく見せようとして他者を欺くといったその人の性質は、働いてからも仕事の中に表れるかもしれないとも思います。
Webテストの設問には正解があります。取り組み方法には明確な正解はありません。
しかしながら、他者に胸を張れない行為はして欲しくないと思いますし、その方が最終的に自分自身にとってもいいことだと考えています。
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