神奈川大学の就職課が学生を成功に導く理由とは?国内最大級の求人社数とネットワークを活かした支援策
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最終更新日:2025年05月12日

神奈川大学就職課の職員の方に就職支援の取り組み内容についてお話を伺いました。
・神奈川大学に通っていて就職課の取り組みを知りたい学生
・受験する大学を探している高校生や保護者の方
- 本記事の構成
- 神奈川大学就職課とは
- 素直な努力家たちを企業へ。神奈川大学就職課の想い
- 神大の就職支援で内定者続出!実践的なサポートとは
- 国内最大級の求人社数!2万2000社の企業との連携がつなぐ実績
- 100周年を迎える神奈川大学の卒業生ネットワークを活用した就活戦略
- 神奈川大学のきれいなキャンパスで学ぼう!就職先の選択肢もたくさん
- 取材後記
神奈川大学就職課とは
取材した方のプロフィール
就職支援部就職課長補佐。就職課歴10年です。
就職支援部就職課職員。就職課歴6年。国家資格キャリアコンサルタント有資格者です。
神奈川大学とはどんな大学?
横浜キャンパスと、みなとみらいキャンパスを持つ総合大学です。文理11学部22学科1プログラムを設置し、在学生数は19,000人を超えます。創立者の米田吉盛は「教育は人を造るにあり」を信念に、1928年に創立。
今回伺ったのはみなとみらいキャンパス。2021年に開設され、グローバル系学部の学生が4年間学べる場所として活用されています。キャンパス周辺には観光施設や企業が集まり、「この街すべてが、キャンパスだ」を合言葉に地域連携活動も行われています。
就職課とは?
神奈川大学の就職課は横浜キャンパス18号館とみなとみらいキャンパス2階にあり、スタッフは21名、就職アドバイザーは年平均9名が在籍しています。
両キャンパスが近いため、スタッフが一体となって学生をサポートしています。学生はキャンパス間の垣根なくサービスを利用できます。
素直な努力家たちを企業へ。神奈川大学就職課の想い
みなとみらいキャンパスの図書館。窓の外にはみなとみらいの街並みが広がり、おしゃれなカフェの様な雰囲気だ。
「自分に合った企業」を見つける手助けをしたい。
__ 就職課はどのような目的を持った部署ですか?また、学生と接する際に大切にしている想いはありますか?
宮下さん:就職課の役割は、コロナ前と比較し、変わってきていると感じています。今は売り手市場で、就職支援会社やネット上にも情報があふれている状況ですが、私たちは大学だからこそできる支援をしていきたいと考えています。
本学は、企業や卒業生とのネットワークが強みです。先輩たちが、活躍している企業からは「神奈川大学の学生を採用したい」と就職課に足を運んでくださることも多いんです。だからこそ、学生たちを企業とつなげていきたいと思っています。学生たちはコツコツと努力を積み重ねるタイプが多く、素直な人が多いですね。
金子さん:学生が「自分に合った企業」を見つける手助けをしたいと思っています。不安も多い就職活動の中で、無意識のうちに「内定がゴール」と考えてしまう学生も多いのですが、実際のところ、就職してからが本当の意味でのスタートです。
それぞれの学生には個性があり、考え方や理想も異なります。キャリアに対する考えも人それぞれ違うので、その気持ちや考えを尊重しながらサポートしていくことが大事だと思っています。
神大の就職支援で内定者続出!実践的なサポートとは
心強い味方。就職アドバイザー
__就職支援の取り組みについて教えてください。
宮下さん:就職アドバイザーによる面談です。年間延べ15,000人が利用しています。様々な業界の出身者である就職アドバイザーが在籍しています。相談が多い月は横浜キャンパスで11名、みなとみらいキャンパスで3名の就職アドバイザーが面談に対応していて、1日あたり100人以上の学生が面談できる体制を整えています。
金子さん:就職アドバイザー以外にも、私たち職員も質問や相談に応じています。困ったことや相談したいことが出てきたときは気軽に利用してほしいです。
また、就職活動の基礎を知るきっかけとして、学年ごとのキャリア・就職ガイダンスを毎年4月に実施しています。3年生を対象とした就職ガイダンスには、なんと2,700人もの学生が参加しました。主に、就活の始め方や夏休みまでにやることなど要点をまとめた内容です。学生のニーズに合わせて対面とオンラインを併用して開催するなど柔軟に対応しています。
企業との連携を活かした「神大業界研究フェア」
__特徴的な取り組みについて教えてください。
宮下さん:神大業界研究フェアです。本学が主催する大規模な学内イベントで、昨年度は約500社が参加していて、首都圏でもトップクラスの規模ですね。 ご縁のある優良企業を中心にお招きしていて、学生と直接話す機会を重視しているのが特徴です。
学生からも「企業探しに役立った」「人事の方に顔を覚えてもらえた」「そこから採用につながった」という声が多く、昨年度は延べ2,500人ほどが参加しました。実際に25卒の内、業界研究フェアの出展企業に500人以上が就職しています。
__学生からしたら参加メリットが大きい取り組みですね。
宮下さん:積極的な参加をおすすめしています。また、特徴的な取り組みとして、神大就活ゼミがあります。大手企業を本気で目指す学生向けの有料講座で、選抜制で実施しています。プロの講師が就職活動のノウハウを丁寧に教えてくれるスクール形式の講座で、学生同士の交流も活発なんですよ。
本気度の高い学生が集まるので、モチベーションも自然と高まりますし、実際にメガバンクや大手メーカーなどへの内定者も出ています。募集人数に限りはありますが、その分内容は非常に濃く、学生が主体的に取り組める環境が整っています。
金子さん:受講生からの満足度も高く、“参加して良かった”という声が毎年多く寄せられています。就職活動に本気で取り組みたい学生には、ぜひおすすめしたい講座です。
迷わない就活へ導く「ピックアップ求人」とは?
__これだけは必ず活用するべきという取り組みを選ぶとしたら何になりますか?
宮下さん:先ほどお話しした就職アドバイザーによる面談もそうですし、あとは、ピックアップ求人というものをぜひ活用してほしいです。私たち就職課が大学に寄せられた求人の中から、特に学生に知ってほしい優良企業を厳選して紹介する取り組みです。
KUキャリアナビの「お知らせ」にて詳細求人情報やエントリー方法を掲載しています。
__具体的には、どのように企業を選んでいるのでしょうか?
宮下さん:企業から「ぜひ神大の学生に来てほしい」というご依頼があったものや、求人内容、業績、働き方や離職率などを総合的に見て、私たちが“これは学生に紹介したい企業だ”と判断したものをピックアップしています。
就活中って、情報が多すぎて何を見たらいいか迷うことも多いんですよね。ピックアップ求人なら、私たちが厳選していることと、“職種・勤務地・年間休日数・離職率”など、学生が気になる情報を整理し、さらに就職課一言コメントを付しているので、安心して目を通してもらえますし、自分に合った企業にも出会いやすくなるはずです。
他大学との合同就職イベントで差をつける!神奈川大学の支援方法とは
__他大学と合同で取り組んでいる取り組みがあれば教えてください。
宮下さん:神奈川県内3大学合同で、静岡・長野・新潟の3県を対象とした就活イベントを実施しています。
それぞれの県から13~20社程度の企業を招いて、UIターンを希望する学生に向けて企業説明などを行っています。単独開催だと学生が集まりにくいという課題があったため、連携することでより効果的な支援ができるようになりました。
神大を含め、各大学には地方出身の学生が多くいます。地元に戻って働きたいという希望を持つ学生に対して、しっかりと情報提供とマッチングの機会を作りたかったんです。
__学生にとっては地元企業と出会える貴重な場ですね。
宮下さん:はい。都市部にいながら地方の企業とつながれる機会って意外と少ないので、この取り組みが学生の選択肢を広げるきっかけになればと思っています。
あとは、複数大学合同集団面接・グループディスカッション練習会というものも実施しています。実際の企業の担当者を面接官に迎えて行う、本番さながらの練習会なんです。
他大学と協力のうえで実施していますが、昨年度は神大のキャンパス内で開催され、他大学の学生と一緒に練習することで、よりリアルな緊張感を持って臨めたと思います。
集団面接やグループディスカッションの練習を行い、終わったあとには企業の方から直接フィードバックをもらえます。就職支援会社でも練習会はありますが、大学内でここまで実践的なものはなかなかありません。
__知っている人同士で練習するとどうしても照れが出てしまうのでこのような機会はありがたいですね。
金子さん:はい、毎年学生からのニーズも非常に高く、“本番前に経験できて良かった”という声が多く寄せられています。
国内最大級の求人社数!2万2000社の企業との連携がつなぐ実績
4月に実施したキャリアガイダンスの様子
高い就職率と国内最大級の求人数
__就職率について教えてください。
宮下さん:25卒の就職率は97.5%です。
また、25卒の求人社数は2万2,800社で国内大学最大級です。学内イベント参加企業数は年間約900社でこちらも国内大学最大級、また、34の自治体とUIターン支援協定を締結しています。
__国内大学最大級、すごいです。企業や自治体とのつながりが強いことがより伝わりました!
金子さん:ありがとうございます。また、学内イベントをきっかけに内定を得る学生が多数います。就職支援の取り組みが、学生の皆さんの役に立っている実感を得ることができるので嬉しいです。
各就職支援を利用した学生からの声
就職アドバイザー面談
・神奈川大学の就職課は、学生にとって一番のおすすめスポットです。当時、何から始めればいいのか分からなかった私に対して、的確にアドバイスをくださったアドバイザーの方の名前と顔は、今でもはっきり覚えています。
・就職課には、実際に業界の最前線で活躍されていた方も多く、非常に具体的で実践的なアドバイスをいただけました。最初は「厳しいことを言われるのでは?」と不安に感じて敬遠していましたが、実際は全くそんなことはなく、むしろ「もっと早く相談していればよかった」と思うほどでした。
「他の就活生と比べて自分は大丈夫だろうか」「自己PRを書いても、自分に長所なんてあるのか」と自信をなくしたこともありましたが、アドバイザーの方から「あなたのこういう人柄は強みになる」「ここをこう変えたらもっと良くなる」と、前向きな言葉をいただき、何度も励まされました。
キャリア・就職ガイダンス/講座イベント
・それまで一人で就職活動を進めていましたが、就職ガイダンスや講座に参加したことで「これからは就職課の力も借りてみよう」と思えるようになりました。近々、改めて相談に伺う予定です。
・学生キャリアサポーター(内定者)から、実際の就活の流れを聞けたことも大変参考になりました。
また、卒業後に社会で活躍している先輩方のリアルな体験談は、まだやりたいことが見つけられていなかった私にとって、大きな気づきと前進のきっかけとなりました。「参加して本当に良かった」と思える貴重な機会でした。
100周年を迎える神奈川大学の卒業生ネットワークを活用した就活戦略
直近の今後の予定
__直近の予定を教えてください。
宮下さん:業界研究フェア春・夏を予定しています。春は、9日間にわたり開催予定で、業界を代表する企業が参加します。夏も開催予定でこちらは2日間にわたり就職課が厳選した有名・優良企業を招待して実施します。
あとはインターンシップ選考に向けた面接・GD練習会。本学OBOGの現役採用担当者が来校し、面接官としてトレーニング・フィードバックをするという内容です。
__卒業生が協力していたりと、心強い内容ですね。さらに今後の展望を教えてください。
金子さん:今後は、1年生や2年生の早い段階から、キャリアに関する講座を提供していきたいと考えています。学生がよりよい未来を生きるためには、早い段階から少しずつでも、将来やキャリアについて考え、イメージしてみることが重要だと思います。
宮下さん:就職活動のための大学生活としてもらいたくないので、是非低学年の皆さんには授業や課外活動・アルバイト等の学生生活を、自分らしく積極的に取り組んでもらいたいですね。
一方で、今は就職活動に向けた情報収集を早めにすることも大切になっていますから、情報を逃して損をしないよう、低学年でも必要だと思う情報にはしっかりアンテナを張ってもらいたいと思います。
就職課では日々様々な企業の採用担当者や就活支援会社等と情報交換をしていて、皆さんがベストな状態で就職活動に取り組める様にサポート体制を整えています。就職活動は不安な面もあると思いますが、まずは就職課を活用してもらえればうれしいです。
最後に一言
__最後に一言お願いします!
金子さん:就職課って、近寄りづらいイメージを持たれることが多いかもしれませんが、そんなことは全然ないんです。「何からはじめたらよいですか?」などの基礎的な質問でも大歓迎です。むしろ、気軽にお散歩がてら訪れるような感覚で、どんどん活用してほしいと思います。
みんな「内定を取らなきゃ」と焦りがちです。確かにそれも大事だけど、自分が本当にやりたいことや、働きたい場所を大切にしてほしいです。興味のあることに挑戦して、その中で自分なりの答えを見つけていけるはずです。
先輩たちもみんな自分のやりたいことを実現してきたので、あなたもきっとできると思います。
宮下さん:就職課は、単に内定をもらうための場所だけではなく、実は企業の情報収集をしたり、内定をもらった4年生や卒業した先輩たちと交流する場も企画しています。
色んな業界の情報も豊富に持っていて、就活だけではなく、社会の広いネットワークを知ることができるんです。
そんな情報をぜひ活用してほしいですね。それに、もうすぐ本学は100周年を迎えます。それに伴い、神奈川大学の卒業生は25万人にもなります。その先輩たちのネットワークがあなたの強い味方になりますから、ぜひ利用してみてください。
神奈川大学のきれいなキャンパスで学ぼう!就職先の選択肢もたくさん
みなとみらいキャンパスの6階テラス。なんとここで栽培したホップで作ったビールは数量限定で一般販売も行われた。
地方も地元も就職先が選べる
__高校生やその保護者の方に向けて、ズバリ神奈川大学の魅力を教えてください。
宮下さん:本学の学生約4割が地方出身者であるため、地方出身者のための就職支援に力を入れていますし、逆に地元企業とのかかわりも強いので、神奈川県内の就職も有利です。色々な学生に寄り添った支援ができる点が強みだと感じます。
金子さん:先ほど実績でもお話しした通り、学内イベントをきっかけに内定を得た学生が多くいます。内定を得た4年生が後輩に就活アドバイスを行う制度もあり、手厚いサポートが魅力です。
また、みなとみらいキャンパスには、1階、7階、最上階の21階に学食とカフェがあります。そこで、学生同士が交流しながらリラックスした時間を過ごすことができるんです。ロケーションばっちりの環境で学ぶことができることも特徴です。
就職課から高校生・保護者へ一言
__最後に、高校生や保護者へ一言お願いします。
金子さん:本学は、「毎日が見学会」を実施していて、事前にご予約いただければキャンパス内を見学していただけます。キャンパスの雰囲気を実際に体験していただくことで、学生生活や施設の充実度を感じてもらい、入学後のイメージを膨らませていただければと思います。是非お越しください!
取材後記
神奈川大学は「この街すべてが、キャンパスだ」というスローガンを掲げ、みなとみらいという地域との強いつながりを大切にしています。学生たちはキャンパスで学びながら、実際に地域との交流を深め、グローバルな視野を持つ機会を得ています。
さらに、時代の流れに合わせて学生一人ひとりのニーズに応じた就職支援を行っています。企業や卒業生との強いつながりを活用し、学生にとって有益な情報を提供している印象を受けました。
今、悩んでいることがある学生の方は、まずは就職課に相談してみてはいかがでしょうか。自分に合ったアドバイスを受けることで、より納得のいく就職活動を行えることでしょう。
神奈川大学の就職課についての詳細は以下のリンクからご確認ください。
他大学の就職支援についての取材記事は以下のリンクからご確認ください。